JP2009069395A - アクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低階調表示時の信号書き込み不足を無くすとともに発光電流のバラツキを抑制し、表示品位の向上したアクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法を提供する。
【解決手段】表示装置は、映像信号線Xに映像信号、電流リセット信号、N(N>1)倍電流リセット信号を出力する信号線駆動回路15と、映像信号線に沿って配列された複数の画素部PXと、を有している。画素部PXの画素回路18は、表示素子16に駆動電流を出力するとともに、リセット電流を映像信号線に供給する駆動回路と、N倍電流リセット信号に対応するN倍リセット電流を映像信号線に供給するN倍電流リセット回路と、を有している。N倍電流リセット動作と、電流リセット動作と、映像信号を書込む信号書込み動作と、書込まれた映像信号に対応する大きさの駆動電流を駆動回路から表示素子に流す表示動作と、を順次行う。
【選択図】図1
【解決手段】表示装置は、映像信号線Xに映像信号、電流リセット信号、N(N>1)倍電流リセット信号を出力する信号線駆動回路15と、映像信号線に沿って配列された複数の画素部PXと、を有している。画素部PXの画素回路18は、表示素子16に駆動電流を出力するとともに、リセット電流を映像信号線に供給する駆動回路と、N倍電流リセット信号に対応するN倍リセット電流を映像信号線に供給するN倍電流リセット回路と、を有している。N倍電流リセット動作と、電流リセット動作と、映像信号を書込む信号書込み動作と、書込まれた映像信号に対応する大きさの駆動電流を駆動回路から表示素子に流す表示動作と、を順次行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、アクティブマトリクス型表示装置に関し、特に電流信号にて信号書き込みを行なうアクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法に関する。
近年、薄型、軽量、低消費電力の特徴を活かして、液晶表示装置に代表される平面表示装置の需要が急速に伸びている。中でも、オン画素とオフ画素とを電気的に分離し、かつオン画素への映像信号を保持する機能を有する画素スイッチを各画素に設けたアクティブマトリクス型表示装置は、隣接画素間でのクロストークのない良好な表示品位が得られることから、携帯情報機器を始め、種々のディスプレイに利用されるようになってきた。
このような平面型のアクティブマトリクス型表示装置として、自己発光素子を用いた有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置が注目され、盛んに研究開発が行われている。有機EL表示装置は、薄型軽量化の妨げとなるバックライトを必要とせず、高速な応答性から動画再生に適し、さらに低温で輝度低下しないために寒冷地でも使用できるという特徴を備えている。
有機EL表示装置は、各画素に表示素子としての有機EL素子と、表示素子へ駆動電流を供給する画素回路とを含み、表示素子の発光輝度を制御することにより表示動作を行なう。画素回路は、例えば、有機EL素子と電源線との間に直列に接続された駆動トランジスタおよび出力スイッチ、駆動トランジスタのゲート−ドレイン間に接続され映像信号に応じたゲート電位を保持するダイオード接続スイッチ等を備えている。これらの駆動トランジスタ、出力スイッチ、ダイオード接続スイッチは、例えば、薄膜トランジスタにより構成されている。このような有機EL表示装置として、電流信号により画素回路への画像情報を供給する方式が知られている(例えば、特許文献1)。
電流信号により信号供給を行なう表示装置の場合、駆動トランジスタの閾値、移動度や寸法などのバラツキが駆動電流に与える影響を低減することができ、駆動トランジスタの特性のバラツキに起因する表示ムラの発生を抑制することができる。
しかしながら、電流信号により映像信号供給を行なう場合、信号供給を行なう配線の配線容量に起因して、十分な信号供給ができなくなる恐れがある。特に、画素回路に書き込む映像信号の電流値が小さい場合に書き込み不足に起因する表示不良が生じる、という問題がある。また、多階調表示を行なう場合には、設定電流量の小さい低階調側で映像信号の書き込みが困難となり、表示上不具合が生じる。
このような配線容量に起因した映像信号の書き込み不足を防止するため、映像信号書き込みの前に、信号配線にリセット電流を供給し、信号配線の電位を所望の電位に設定する表示装置が提案されている(例えば、特許文献1)。このような構成の表示装置によれば、低階調表示においても、配線容量に起因する信号電流の書き込み不足を低減することが可能となる。
米国特許第6373454号明細書
特開2006−284945号公報
しかしながら、上記のように構成された表示装置において、リセット電流値が大きいと、発光時の電流ばらつきが大きくなり、表示ムラ発生の要因となる。逆に、リセット電流値が小さいと、信号配線負荷のため、所望の電位までリセットしきれず、低階調映像信号の書き込み不足を補償することが困難となる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、その目的は、低階調表示時の信号書き込み不足を無くすとともに発光電流のバラツキを抑制し、表示品位の向上したアクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法を提供することにある。
上記課題を達成するため、この発明の態様に係るアクティブマトリクス型表示装置は、複数の映像信号線と、前記映像信号線に映像信号、電流リセット信号、N(N>1)倍電流リセット信号を出力する電流源を有した信号線駆動回路と、それぞれ表示素子と画素回路とを含み、前記映像信号線に沿って配列された複数の画素部であって、前記画素回路は、前記映像信号に対応した大きさの駆動電流を前記表示素子に出力するとともに、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記映像信号線に供給する駆動回路と、前記N倍電流リセット信号に対応した前記リセット電流のN倍のN倍リセット電流を前記映像信号線に供給するN倍電流リセット回路と、を有している画素部と、前記映像信号線を介して前記N倍電流リセット回路および駆動回路を前記信号線駆動回路に接続し、前記N倍電流リセット信号に対応する大きさのN倍リセット電流を前記N倍電流リセット回路および駆動回路から前記映像信号線に流して映像信号線をリセットするN倍電流リセット動作と、前記映像信号線に前記駆動回路を接続し、前記電流リセット信号に対応する大きさのリセット電流を前記駆動回路から前記映像信号線に流して映像信号線をリセットする電流リセット動作と、前記映像信号線を介して前記駆動回路に前記映像信号を書込む信号書込み動作と、前記書込まれた映像信号に対応する大きさの駆動電流を前記駆動回路から表示素子に流す表示動作と、を順次行う制御部と、を備えている。
この発明の他の態様に係るアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法は、複数の映像信号線と、前記映像信号線に映像信号、電流リセット信号、N(N>1)倍電流リセット信号を出力する電流源を有した信号線駆動回路と、それぞれ表示素子と画素回路とを含み、前記映像信号線に沿って配列された複数の画素部であって、前記画素回路は、前記映像信号に対応した大きさの駆動電流を前記表示素子に出力するとともに、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記映像信号線に供給する駆動回路と、前記N倍電流リセット信号に対応した前記リセット電流のN倍のN倍リセット電流を前記映像信号線に供給するN倍電流リセット回路と、を有している画素部と、を備えたアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法であって、
前記N倍電流リセット回路および駆動回路を前記映像信号線に接続し、前記N倍電流リセット信号に対応する大きさのN倍リセット電流を前記N倍電流リセット回路および駆動回路から前記映像信号線に流して、映像信号線をN倍リセット電流によりリセットし、前記N倍電流リセットに続いて、前記映像信号線に前記駆動回路を接続し、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記駆動回路から前記映像信号線に流して、映像信号線を電流リセットし、前記電流リセットの後、前記映像信号線を介して前記駆動回路に前記映像信号を書込み、前記書込まれた映像信号に対応する大きさの駆動電流を前記駆動回路から表示素子に流して表示する駆動方法である。
前記N倍電流リセット回路および駆動回路を前記映像信号線に接続し、前記N倍電流リセット信号に対応する大きさのN倍リセット電流を前記N倍電流リセット回路および駆動回路から前記映像信号線に流して、映像信号線をN倍リセット電流によりリセットし、前記N倍電流リセットに続いて、前記映像信号線に前記駆動回路を接続し、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記駆動回路から前記映像信号線に流して、映像信号線を電流リセットし、前記電流リセットの後、前記映像信号線を介して前記駆動回路に前記映像信号を書込み、前記書込まれた映像信号に対応する大きさの駆動電流を前記駆動回路から表示素子に流して表示する駆動方法である。
本発明によれば、低階調表示時の信号書き込み不足を無くすとともに発光電流のバラツキを抑制し、表示品位の向上したアクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法を提供することができる。
以下図面を参照しながら、この発明の第1の実施形態として、有機EL表示装置を例にとり詳細に説明する。
図1は、有機EL表示装置を概略的に示す平面図である。図1に示すように、有機EL表示装置は、例えば、10型以上の大型アクティブマトリクス型表示装置として構成され、有機ELパネル10およびこの有機ELパネル10の動作を制御するコントローラ12を備えている。
図1は、有機EL表示装置を概略的に示す平面図である。図1に示すように、有機EL表示装置は、例えば、10型以上の大型アクティブマトリクス型表示装置として構成され、有機ELパネル10およびこの有機ELパネル10の動作を制御するコントローラ12を備えている。
有機ELパネル10は、ガラス板等の光透過性を有する絶縁基板8、この絶縁基板上にマトリクス状に配列され表示領域11を構成したm×n個の表示画素PX、表示画素の行毎に接続されているとともにそれぞれ独立してm本ずつ設けられた第1走査線Sga(1〜m)、第2走査線Sgb(1〜m)、第3走査線Sgc(1〜m)、第4走査線Sgd(1〜m)、表示画素PXの列毎に接続されたn本の映像信号線X(1〜n)、を備えている。また、有機ELパネル10は、第1、第2、第3、第4走査線Sga(1〜m)、Sgb(1〜m)Sgc(1〜m)、Sgd(1〜m)を表示画素PXの行毎に順次駆動する走査線駆動回路14、および複数の映像信号線X(1〜n)を駆動する信号線駆動回路15を備えている。走査線駆動回路14および信号線駆動回路15は、表示領域11の外側で絶縁基板8上に一体的に形成され、コントローラ12とともに制御部を構成している。
画素部として機能する各表示画素PXは、対向電極間に光活性層を備えた表示素子と、この表示素子に駆動電流を供給する画素回路18と、を含んでいる。表示素子は、例えば自己発光素子であり、本実施形態では、光活性層として少なくとも有機発光層を備えた有機EL素子16を用いている。
図2に表示画素PXの等価回路を示す。画素回路18は電流信号からなる映像信号に応じて有機EL素子16を駆動し発光を制御する駆動回路28と、映像信号線にリセット電流およびN倍リセット電流を流すN倍電流リセット回路30と、を有している。この画素回路18の駆動回路28は、画素スイッチSST、第1駆動トランジスタDRT1、第1スイッチTCT、出力スイッチBCT、キャパシタとしての保持容量Csを備えている。また、N倍電流リセット回路30は、リセットスイッチRST、第2スイッチBCT2、および第2駆動トランジスタDRT2を備えている。
画素スイッチSST、第1駆動トランジスタDRT1、第1スイッチTCT、出力スイッチBCT、リセットスイッチRST、第2スイッチBCT2、および第2駆動トランジスタDRT2は、ここでは同一導電型、例えばPチャネル型の薄膜トランジスタにより構成されている。第2駆動トランジスタDRT2は、Nチャネル型の薄膜トランジスタにより構成されている。
本実施形態において、各駆動トランジスタおよび各スイッチをそれぞれ構成した薄膜トランジスタは全て同一工程、同一層構造で形成され、半導体層にポリシリコンを用いたトップゲート構造の薄膜トランジスタである。第2駆動トランジスタDRT2のサイズは、第1駆動トランジスタDRT1のサイズのN倍(N>1)に形成されている。例えば、第1駆動トランジスタDRT1のチャネル長をL1、チャネル幅をW1とした場合、第1駆動トランジスタDRT1のサイズ(W1/L1)に対して、第2駆動トランジスタDRT2のサイズはN(W1/L1)に形成されている。後述するように、第2駆動トランジスタDRT2は、第1駆動トランジスタDRT1に対してN倍のリセット電流を出力する。
画素スイッチSST、第1駆動トランジスタDRT1、第1スイッチTCT、出力スイッチBCT、リセットスイッチRST、第2スイッチBCT2、および第2駆動トランジスタDRT2は、の各々は、第1端子、第2端子、および制御端子を有し、本実施形態では、これら第1端子、第2端子、および制御端子をそれぞれソース、ドレイン、ゲートとしている。
第1駆動トランジスタDRT1は、高電位の電圧電源線Vddと低電位の基準電圧電源線Vssとの間で有機EL素子16と直列に接続され、映像信号に応じた電流量の駆動電流を有機EL素子に出力する。ここでは、第1駆動トランジスタDRT1は、そのソースが電圧電源線Vddに接続され、ドレインが有機EL素子16の陽極に接続される。基準電圧電源線Vssおよび電圧電源線Vddは、例えば、−9Vおよび+6Vの電位にそれぞれ設定される。
保持容量Csは、第1駆動トランジスタDRT1のソース、ゲート間に接続され、映像信号により決定される第1駆動トランジスタDRT1のゲート制御電位を保持する。画素スイッチSSTは、対応する映像信号線X(1〜n)と第1駆動トランジスタDRT1のドレインとの間に接続され、そのゲートは対応する第1走査線Sga(1〜m)に接続されている。画素スイッチSSTは、第1走査線Sga(1〜m)から供給される制御信号Sa(1〜m)に応答して、対応する映像信号線X(1〜n)から映像信号を取り込む。
第1スイッチTCTは、第1駆動トランジスタDRT1のドレイン、ゲート間に接続され、そのゲートは、第3走査線Sgc(1〜m)に接続されている。第1スイッチTCT1は、第3走査線Sgc(1〜m)からの制御信号Sc(1〜m)に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第1駆動トランジスタDRT1のゲート、ドレイン間の接続、非接続を制御する。
出力スイッチBCTは、第1駆動トランジスタDRT1のドレインと有機EL素子16の一方の電極、ここでは陽極、との間に接続され、そのゲートは第4走査線Sgd(1〜m)に接続されている。出力スイッチBCTは、第4走査線Sgd(1〜m)からの制御信号Sd(1〜m)によりオン、オフ制御され、第1駆動トランジスタDRT1と有機EL素子16との接続、非接続を制御する。
第2駆動トランジスタDRT2は、そのソースが電圧電源線Vddに接続され、ドレインが映像信号線X1に接続される。第2駆動トランジスタDRT2は、第1スイッチTCTのソースに接続されている。保持容量Csは、第2駆動トランジスタDRT2のソース、ゲート間に接続されている。
リセットスイッチRSTは、そのドレインが対応する映像信号線X(1〜n)に接続され、ソースが、第1駆動トランジスタDRT1および第2駆動トランジスタDRT2のドレインに接続され、更に、ゲートが第3走査線Sgc(1〜m)に接続されている。リセットスイッチRSTは、第3走査線Sgc(1〜m)からの制御信号Sc(1〜m)に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第1および第2駆動トランジスタDRT1、DRT2と、映像信号線X(1〜n)との間の接続、非接続を制御する。
第2スイッチBCT2は、第2駆動トランジスタDRT2のドレインとリセットスイッチRSTのソースとの間に接続され、そのゲートは、第2走査線Sgb(1〜m)に接続されている。第2スイッチBCT2は、第2走査線Sgb(1〜m)からの制御信号Sb(1〜m)に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第2駆動トランジスタDRT2と映像信号線X(1〜n)との間の接続、非接続を制御する。
次に図3を参照して、第1駆動トランジスタDRT1および有機EL素子16の構成を詳細に説明する。図3は、有機EL素子16を含む表示画素Pxの断面を示している。
第1駆動トランジスタDRT1を構成するPチャネル型の薄膜トランジスタは、絶縁基板8上に形成されたポリシリコンからなる半導体層50を備え、この半導体層はソース領域50a、ドレイン領域50b、およびソース、ドレイン領域間に位置したチャネル領域50cを有している。半導体層50に重ねてゲート絶縁膜52が形成され、このゲート絶縁膜上にゲート電極Gが設けられチャネル領域50cと対向している。ゲート電極Gに重ねて層間絶縁膜54が形成され、この層間絶縁膜上にソース電極(ソース)Sおよびドレイン電極(ドレイン)Dが設けられている。ソース電極Sおよびドレイン電極Dは、それぞれ層間絶縁膜54およびゲート絶縁膜52に貫通形成されたコンタクトを介して半導体層50のソース領域50aおよびドレイン領域50bにそれぞれ接続されている。第1駆動トランジスタDRT1のドレイン電極Dは、層間絶縁膜54上に形成された配線を介して出力スイッチBCTに接続されている。
第1駆動トランジスタDRT1を構成するPチャネル型の薄膜トランジスタは、絶縁基板8上に形成されたポリシリコンからなる半導体層50を備え、この半導体層はソース領域50a、ドレイン領域50b、およびソース、ドレイン領域間に位置したチャネル領域50cを有している。半導体層50に重ねてゲート絶縁膜52が形成され、このゲート絶縁膜上にゲート電極Gが設けられチャネル領域50cと対向している。ゲート電極Gに重ねて層間絶縁膜54が形成され、この層間絶縁膜上にソース電極(ソース)Sおよびドレイン電極(ドレイン)Dが設けられている。ソース電極Sおよびドレイン電極Dは、それぞれ層間絶縁膜54およびゲート絶縁膜52に貫通形成されたコンタクトを介して半導体層50のソース領域50aおよびドレイン領域50bにそれぞれ接続されている。第1駆動トランジスタDRT1のドレイン電極Dは、層間絶縁膜54上に形成された配線を介して出力スイッチBCTに接続されている。
なお、第2駆動トランジスタDRT2、画素スイッチSST、第1スイッチTCT、第2スイッチBCT2、リセットスイッチRST、出力スイッチBCTを構成する各薄膜トランジスタも上記と同一の構造に形成されている。前述したように、第2駆動トランジスタDRT2は、そのチャネル幅、つまり、チャネル領域50cの幅が、第1駆動トランジスタのチャネル幅のN倍(N>1)に形成されている。
層間絶縁膜54上には映像信号線X(1〜n)を含む複数の配線が設けられている。また、層間絶縁膜54上にはソース電極S、ドレイン電極D、配線を覆って保護膜56が形成されている。保護膜56上には、親水膜58、隔壁膜60が順に積層されている。
有機EL素子16は、ルミネセンス性有機化合物を含む有機発光層64を陽極62および陰極66間に挟持した構造を有している。陽極62は、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)等の透明電極材料から形成され、保護膜56上に設けられている。親水膜58および隔壁膜60の内、陽極62と対向した部分はエッチングにより除去されている。そして、陽極62上に陽極バッファ層63および有機発光層64が形成され、更に、有機発光層64および隔壁膜60に重ねて銀・アルミ合金から成る陰極66が積層されている。
このような構造の有機EL素子16では、陽極62から注入されたホールと、陰極66から注入された電子とが有機発光層64の内部で再結合したときに、有機発光層を構成する有機分子を励起して励起子を発生させる。この励起子が放射失活する過程で発光し、この光が有機発光層64から透明な陽極62および絶縁基板8を介して外部へ放出される。
ここで、陰極66に光透過性をもたせ、絶縁基板8と反対側の面から光を外部に取り出してもよい。また、陽極62を陰極66に対して絶縁基板8側に配置した逆積層型を採用してもよい。いずれの場合も光出射面側を透明導電材料で形成する必要があり、例えば陰極66を光出射面側に配置する場合には、アルカリ土類金属、希土類金属を光透過性を有する程度に薄く形成することで達成できる。
一方、図1に示すコントローラ12は有機ELパネル10の外部に配置されたプリント回路基板上に形成され、走査線駆動回路14および信号線駆動回路15を制御する。コントローラ12は外部から供給されるデジタル映像信号および同期信号を受け取り、垂直走査タイミングを制御する垂直走査制御信号、および水平走査タイミングを制御する水平走査制御信号を同期信号に基づいて発生する。そして、コントローラ12は、これら垂直走査制御信号および水平走査制御信号をそれぞれ走査線駆動回路14および信号線駆動回路15に供給すると共に、水平および垂直走査タイミングに同期してデジタル映像信号を信号線駆動回路15に供給する。
走査線駆動回路14は、シフトレジスタ、出力バッファ等を含み、外部から供給される水平走査スタートパルスを順次次段に転送し、図1および第2に示すように、出力バッファを介して各行の表示画素PXに4種類の制御信号、すなわち、制御信号Sa(1〜m)、Sb(1〜m)、Sc(1〜m)、Sd(1〜m)を供給する。これにより、各第1、第2、第3、第4走査線Sga(1〜m)、Sgb(1〜m)、Sgc(1〜m)、Sgd(1〜m)は、互いに異なる1水平走査期間において、それぞれ制御信号Sa(1〜m)、制御信号Sb(1〜m)、Sc(1〜m)、制御信号Sd(1〜m)により駆動される。
信号線駆動回路15は水平走査制御信号の制御により各水平走査期間において順次得られる映像信号をアナログ形式に変換して信号電流Isigとし、複数の映像信号線X(1〜n)に並列的に供給する。図2に示すように、信号線駆動回路15は、各映像信号線X(1〜n)に接続された複数の電流供給部17を備えている。電流源として機能する電流供給部17は、映像信号線X(1〜n)を通して映像信号、電流リセット信号、N倍電流リセット信号を出力する。ここで、Nは、1よりも大きい整数である。映像信号、電流リセット信号およびN倍電流リセット信号は、それぞれ時分割することにより、同一の映像信号配線X(1〜n)を用いて複数の表示画素PXに供給される。
電流リセット信号に応じて画素回路から供給されるリセット電流Ir=I0は、書き込む映像信号Isigに対応した電流量に設定され、N倍電流リセット信号に応じて供給されるN倍リセット電流Ir=(N+1)I0は、映像信号配線Xのリセット不足が生じない十分に大きな電流量に設定されている。リセット電流I0は、定電流としてもよく、あるいは階調に応じて可変する電流としてもよい。また、N倍リセット電流(N+1)I0は、低階調表示時と高階調表示時とでNの値を変えても良い。
上記のように構成された有機EL表示装置において、画素回路18の動作は、N倍電流リセット動作、電流リセット動作、信号書き込み動作、および発光動作に分けられる。
図4は、制御信号Sa(1〜m)、Sb(1〜m)、Sc(1〜m)、Sd(1〜m)のオン、オフ(high、Low)に伴う各素子のオン・オフタイミングを示す図である。図5は、m行目の表示画素PXにおける画素回路18の動作を模式的に示している。
図4および図5に示すように、画像表示に際して、まず、N倍電流リセット動作を行う。N倍電流リセット動作では、例えば、m行目の表示画素PXに対し、走査線駆動回路14から、出力スイッチBCTおよび画素スイッチSSTをオフ状態とするレベル(オフ電位)、ここではハイレベルの制御信号Sam、Sdmが出力される。同時に、走査線駆動回路14から第1スイッチTCT、第2スイッチBCT2、およびリセットスイッチRSTをオン状態とするレベル(オン電位)、ここでは、ローレベルの制御信号Sbm、Scmが出力される。これにより、出力スイッチBCTおよび画素スイッチSSTがオフ(非導通状態)、また、第1スイッチTCT、第2スイッチBCT2、およびリセットスイッチRSTがオン(導通状態)に切換えられ、N倍電流リセット動作が開始される。
N倍電流リセット期間において、信号線駆動回路15の対応する電流供給部17から映像信号線X1にN倍電流リセット信号が出力され、リセットスイッチRSTにより選択された表示画素PXに供給される。
表示画素PXにおいて、第1スイッチTCTおよび第2スイッチBCTはオン状態にあり、第1駆動トランジスタDRT1および第2駆動トランジスタDRT2は、それぞれゲートとドレインとが導通したダイオード接続状態にある。これにより、電圧電源線Vddから第1駆動トランジスタDRT1および第2駆動トランジスタDRT2を通して、映像信号線X1にN倍電流リセット信号に対応するN倍リセット電流(N+1)I0が流れる。この際、第2駆動トランジスタDRT2のサイズは第2駆動トランジスタDRT1のサイズに対してN倍に形成されている。そのため、N倍リセット電流(N+1)I0は、第1駆動トランジスタDRT1と第2駆動トランジスタDRT2とからほぼ1:Nの割合で供給される。すなわち、第1駆動トランジスタDRT1にはリセット電流I0、第2駆動トランジスタDRT2にはN倍のリセット電流N×I0が流れる。これにより、保持容量Csは、第1および第2駆動トランジスタにN倍リセット電流(N+1)I0が流れるときのソース−ゲート間電位をゲート制御電位として保持するとともに、映像信号線X1はN倍リセット電流(N+1)I0によりリセットされ、所望のN倍リセット電位に達する。
次に、図4および図6に示すように、制御信号Sbmがオフ電位(ハイレベル)となり、第2スイッチBCT2がオフとなる。これにより、電流リセット動作が開始する。
電流リセット期間において、信号線駆動回路15の対応する電流供給部17から映像信号線X1にリセット電流信号が出力され、リセットスイッチRSTにより選択された表示画素PXに供給される。
電流リセット期間において、信号線駆動回路15の対応する電流供給部17から映像信号線X1にリセット電流信号が出力され、リセットスイッチRSTにより選択された表示画素PXに供給される。
表示画素PXにおいて、第1スイッチTCTはオン状態にあり、第1駆動トランジスタDRT1は、ゲートとドレインとが導通したダイオード接続状態にある。これにより、電圧電源線Vddから第1駆動トランジスタDRT1を通して、映像信号線X1にリセット電流I0が流れ、映像信号線X1は第1駆動トランジスタDRT1のトランジスタ特性に応じたリセット電位に達する。同時に、保持容量Csは、第1駆動トランジスタDRT1にリセット電流I0が流れるときのソース−ゲート間電位をゲート制御電位として保持する。
続いて、図4および図7に示すように、制御信号Scmがオフ電位(ハイレベル)となり、リセットスイッチRST、および第1スイッチTCTがオフとなる。これにより、電流リセット動作が終了する。更に、制御信号Samがオン電位(ローレベル)となり、画素スイッチSSTがオンとなり、第2スイッチBCT2および出力スイッチBCTはオフ(非導通状態)に維持される。これにより、信号書き込み動作が開始する。
信号書き込み期間において、信号線駆動回路15から映像信号Isigが映像信号線X1に出力され、画素スイッチSSTを介して、選択された表示画素PXに供給される。選択された表示画素PXでは、画素スイッチSSTが閉じている間、映像信号Isigに対応する電流が保持容量Csから映像信号線X1に出力される。画素スイッチSSTを閉じてから所定供給時間T経過した後、画素スイッチSSTがオフに切り換えられる。表示階調に応じて供給時間Tを制御することにより、表示階調に対応するゲート制御電位(Isig×Tsig=Csig×ΔV)が保持容量Csに書き込まれる。
次に、図4および図8に示すように、制御信号Samがオフ電位(ハイレベル)となり、画素スイッチSSTがオフとなる。これにより、信号書込み動作が終了する。続いて、制御信号Sdmがオン電位(ローレベル)となり、出力スイッチBCTがオンとなる。他のスイッチはオフに維持される。これにより、発光動作が開始される。
発光期間において、第1駆動トランジスタDRT1は、保持容量Csに書込まれたゲート制御電圧により、対応した電流量の駆動電流Ieを出力する。この駆動電流Ieが出力スイッチBCTを通して有機EL素子16に供給される。これにより有機EL素子16が駆動電流Ieに応じた輝度で発光し、発光動作が開始される。有機EL素子16は、1フレーム期間後に、再び制御信号Sdmがオフ電位となるまで発光状態を維持する。
上述したN倍電流リセット動作、電流リセット動作、信号書き込み動作、および発光動作を順次、各表示画素で繰り返し行うことにより、所望の画像を表示する。
ところで、N倍電流リセット動作およびリセット動作を含んでいない有機EL表示装置では、例えば、m−1行目の表示画素PXで高階調域内の階調を表示した場合、m−1行目選択期間を開始する時点において、映像信号線Xの電位は、最低階調に対応した電位よりも遥かに低い電位に設定されている。そのため、m行目の表示画素PXで低階調域内の階調を表示するためには、m行目選択期間の書込動作により、映像信号線Xの電位を大幅に高める必要がある。すなわち、書込電流Isigが小さいにも拘らず、映像信号線Xの電位を大幅に変化させなければならない。そのため、m行目選択期間の書込動作によって駆動トランジスタDRT1のゲート電位を書込電流Isigに対応した値に正確に設定することが難しい。
これに対し、上述した第1の実施形態に係る有機EL表示装置およびその駆動方法によれば、N倍電流リセット動作により映像信号線XをN倍リセット電流(N+1)I0で確実にリセットとしてN倍リセット電位とした後、電流リセット動作により映像信号線Xをリセット電流I0でリセットし、映像信号線Xの電位を駆動トランジスタDRT1の特性に応じたリセット電位に設定している。この状態で、画素回路に映像信号の書込み動作を行った後、発光動作を開始している。比較的大きなN倍リセット電流により映像信号線XをN倍電流リセットすることにより、映像信号線のリセット不足を解消することができる。そして、N倍電流リセットの後、通常のリセット電流により映像信号線をリセットすることにより、映像信号線の電位を書き込む映像信号に対応する電位に近づけ、電位差を低減することができる。これにより、映像信号の書込み時、映像信号線の電位を大幅に変える必要がなく、映像信号線の電位を映像信号に応じた電位に確実に設定することができる。低階調域内の各階調が本来の階調よりも高い階調として表示されるのを防止し、発光電流のバラツキを防止することができる。
このように、本実施形態に係る有機EL表示装置およびその駆動方法によれば、低輝度で表示を行う場合でも、配線容量に影響されることなく、充分にかつ短時間で信号電流を書き込むことができ、低輝度での表示不良、スジムラ、ざらつき感の視認を解消し、高品位の画像表示を実現することができる。
映像信号線への高電流の書き込みを行なった後、低電流の書き込みを行なう場合でも低電流の映像信号の書き込み不足も解消することができる。例えば、従来では、最高階調表示(白表示)の映像信号の書き込みを行なった後、最低階調表示(黒表示)の書き込みを行なう場合、後者の映像信号の書き込み不足により、高階調側の書き込み状態となり、表示上、白表示が尾を引いたような画像となる恐れがある。本実施形態によれば、このような書き込み不足に起因する表示不良を解消することも可能となる。また、中階調域及び高階調域内の階調においても、すなわち、全階調領域において、高い再現性で表示することができる。
なお、上述した第1の実施形態において、画素回路18の第1スイッチTCT、第2スイッチBCT2、出力スイッチBCT、画素スイッチSSTは、Pチャネル型のTFTに限らず、Nチャネル型のTFTにより構成してもよい。第1の実施形態において、画素回路は、図2に示した構造としたが、他の構造を採用することも可能である。例えば、第1スイッチTCTは、第1駆動トランジスタDRT1のドレインとゲートとの間に接続する代わりに、第1駆動トランジスタDRT1のドレインとリセットスイッチRSTとの間に接続してもよい。また、第2スイッチBCTは、第2駆動トランジスタDRT2のドレインとリセットスイッチRSTとの間に接続する代わりに、第2駆動トランジスタDRT2のソースと電圧電源線Vddとの間に接続してもよい。
次に、図9を参照して、この発明の第2の実施形態に係る有機EL表示装置について説明する。第2の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
前述した第1の実施形態において、表示領域内に設けられた各表示画素の画素回路18がN倍電流リセット回路を備えている構成としたが、第2の実施形態によれば、N倍電流リセット回路は、映像信号配線毎に1つ設けられ、表示領域11の外側に位置した非表示領域11bにおいて基板上に設けられている。
すなわち、有機ELパネル10は、絶縁基板8、この絶縁基板上にマトリクス状に配列され表示領域11を構成したm×n個の表示画素PX、表示画素の行毎に接続されているとともにそれぞれ独立してm本ずつ設けられた第1走査線Sga(1〜m)、第3走査線Sgc(1〜m)、第4走査線Sgd(1〜m)、および表示画素PXの列毎に接続されたn本の映像信号線X(1〜n)を備えている。また、有機ELパネル10は、非表示領域11bにそれぞれ設けられ行方向に延びた第5走査線Sge1および第6走査線Sge2を備えている。
有機ELパネル10は、第1、第3、第4走査線Sga(1〜m)、Sgc(1〜m)、Sgd(1〜m)を表示画素PXの行毎に順次駆動するとともに、第5走査線Sge1および第6走査線Sge2を駆動する走査線駆動回路、および複数の映像信号線X(1〜n)を駆動する信号線駆動回路を備えている。走査線駆動回路および信号線駆動回路は、非表示領域11bで絶縁基板8上に一体的に形成されている。
各表示画素PXは、対向電極間に光活性層を備えた有機EL素子16と、この表示素子に駆動電流を供給する画素回路18と、を含んでいる。
図9に示すように、画素回路18は電流信号からなる映像信号に応じて有機EL素子16の発光を制御するとともに、映像信号線にリセット電流を流す電流信号方式の画素回路である。この画素回路18は、画素スイッチSST、第1駆動トランジスタDRT1、第1スイッチTCT、出力スイッチBCT、キャパシタとしての保持容量Cs、リセットスイッチRSTを備えている。
図9に示すように、画素回路18は電流信号からなる映像信号に応じて有機EL素子16の発光を制御するとともに、映像信号線にリセット電流を流す電流信号方式の画素回路である。この画素回路18は、画素スイッチSST、第1駆動トランジスタDRT1、第1スイッチTCT、出力スイッチBCT、キャパシタとしての保持容量Cs、リセットスイッチRSTを備えている。
画素スイッチSST、第1駆動トランジスタDRT1、第1スイッチTCT、出力スイッチBCT、リセットスイッチRSTは、ここでは同一導電型、例えばPチャネル型の薄膜トランジスタにより構成されている。本実施形態において、各駆動トランジスタおよび各スイッチをそれぞれ構成した薄膜トランジスタは全て同一工程、同一層構造で形成され、半導体層にポリシリコンを用いたトップゲート構造の薄膜トランジスタである。
第1駆動トランジスタDRT1は、高電位の電圧電源線Vddと低電位の基準電圧電源線Vssとの間で有機EL素子16と直列に接続され、映像信号に応じた電流量の駆動電流を有機EL素子に出力する。ここでは、第1駆動トランジスタDRT1は、そのソースが電圧電源線Vddに接続され、ドレインが有機EL素子16の陽極に接続される。基準電圧電源線Vssおよび電圧電源線Vddは、例えば、−9Vおよび+6Vの電位にそれぞれ設定される。
保持容量Csは、第1駆動トランジスタDRT1のソース、ゲート間に接続され、映像信号により決定される第1駆動トランジスタDRT1のゲート制御電位を保持する。画素スイッチSSTは、対応する映像信号線X(1〜n)と第1駆動トランジスタDRT1のドレインとの間に接続され、そのゲートは対応する第1走査線Sga(1〜m)に接続されている。画素スイッチSSTは、第1走査線Sga(1〜m)から供給される制御信号Sa(1〜m)に応答して、対応する映像信号線X(1〜n)から映像信号を取り込む。
第1スイッチTCTは、第1駆動トランジスタDRT1のドレイン、ゲート間に接続され、そのゲートは、第3走査線Sgc(1〜m)に接続されている。第1スイッチTCT1は、第3走査線Sgc(1〜m)からの制御信号Sc(1〜m)に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第1駆動トランジスタDRT1のゲート、ドレイン間の接続、非接続を制御する。
出力スイッチBCTは、第1駆動トランジスタDRT1のドレインと有機EL素子16の一方の電極、ここでは陽極、との間に接続され、そのゲートは第4走査線Sgd(1〜m)に接続されている。出力スイッチBCTは、第4走査線Sgd(1〜m)からの制御信号Sd(1〜m)によりオン、オフ制御され、第1駆動トランジスタDRT1と有機EL素子16との接続、非接続を制御する。
リセットスイッチRSTは、そのドレインが対応する映像信号線X(1〜n)に接続され、ソースが、第1駆動トランジスタDRT1および第1スイッチTCTのドレインに接続され、更に、ゲートが第3走査線Sgc(1〜m)に接続されている。リセットスイッチRSTは、第3走査線Sgc(1〜m)からの制御信号Sc(1〜m)に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第1駆動トランジスタDRT1と、映像信号線X(1〜n)との間の接続、非接続を制御する。
一方、N倍電流リセット回路30は、映像信号配線X(1〜n)毎に1つ設けられ、表示領域11の外側に位置した非表示領域11bにおいて基板上に設けられている。映像信号線X(1〜n)にN倍リセット電流を流すN倍電流リセット回路30は、選択スイッチSST2、第2駆動トランジスタDRT2、第2スイッチTCT2、キャパシタとしての保持容量Csを備えている。
選択スイッチSST2、第2駆動トランジスタDRT2、第2スイッチTCT2は、ここでは同一導電型、例えばPチャネル型の薄膜トランジスタにより構成されている。本実施形態において、N倍電流リセット回路30の各駆動トランジスタおよび各スイッチは、各画素回路18の駆動トランジスタおよびスイッチと同一工程、同一層構造で形成され、半導体層にポリシリコンを用いたトップゲート構造の薄膜トランジスタである。
第2駆動トランジスタDRT2のサイズは、第1駆動トランジスタDRT1のサイズのN倍(N>1)に形成されている。例えば、第1駆動トランジスタDRT1のチャネル長をL1、チャネル幅をW1とした場合、第1駆動トランジスタDRT1のサイズ(W1/L1)に対して、第2駆動トランジスタDRT2のサイズはN(W1/L1)に形成されている。後述するように、第2駆動トランジスタDRT2は、第1駆動トランジスタDRT1に対してN倍のリセット電流を出力する。
第2駆動トランジスタDRT2は、そのソースが高電位の電圧電源線Vddに接続され、ドレインが映像信号線Xに接続される。保持容量Csは、第2駆動トランジスタDRT2のソース、ゲート間に接続され、電流信号により決定される第2駆動トランジスタDRT2のゲート制御電位を保持する。選択スイッチSST2は、対応する映像信号線X(1〜n)と第2駆動トランジスタDRT2のドレインとの間に接続され、そのゲートは対応する第6走査線Sge1に接続されている。選択スイッチSST2は、第6走査線Sge1から供給される制御信号Se1に応答して、対応する映像信号線X(1〜n)から電流信号を取り込む。
第2スイッチTCT2は、第2駆動トランジスタDRT1のドレイン、ゲート間に接続され、そのゲートは、第5走査線Sge2に接続されている。第2スイッチTCT2は、第5走査線Sge2からの制御信号Se2に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第2駆動トランジスタDRT2のゲート、ドレイン間の接続、非接続を制御する。
なお、第1、第2駆動トランジスタDRT1、DRT2、画素スイッチSST、第1スイッチTCT、第2スイッチTCT2、リセットスイッチRST、出力スイッチBCT、選択スイッチSST2を構成する各薄膜トランジスタは、前述した第1の実施形態と同一の構造に形成されている。第2駆動トランジスタDRT2は、そのチャネル幅、つまり、チャネル領域の幅が、第1駆動トランジスタのチャネル幅のN倍(N>1)に形成されている。チャネル領域の幅をN倍にする代わりとして、チャネル長をN倍としてもよい。
有機EL表示パネルの走査線駆動回路は、制御信号Sa(1〜m)、Sb(1〜m)、Sc(1〜m)、Sd(1〜m)、Se1、Se2を供給する。これにより、各第1、第3、第4走査線Sga(1〜m)、Sgc(1〜m)、Sgd(1〜m)は、互いに異なる1水平走査期間において、それぞれ制御信号Sa(1〜m)、Sc(1〜m)、制御信号Sd(1〜m)により駆動される。また、第5および第6走査線Sge1、Sge2は、それぞれ制御信号Se1、Se2により駆動される。
信号線駆動回路は水平走査制御信号の制御により各水平走査期間において順次得られる映像信号をアナログ形式に変換して信号電流Isigとし、複数の映像信号線X(1〜n)に並列的に供給する。図9に示すように、信号線駆動回路は、各映像信号線X(1〜n)に接続された複数の電流供給部17を備えている。電流供給部17は、映像信号線X(1〜n)を通して映像信号、N倍電流信号、電流リセット信号、N倍電流リセット信号を出力する。ここで、Nは、1よりも大きい整数である。映像信号、電流リセット信号およびN倍電流リセット信号は、同一の映像信号配線X(1〜n)を用いて複数の表示画素PXおよびN倍電流リセット回路30に供給される。
電流リセット信号に応じて供給されるリセット電流I0は、書き込む映像信号Isigに対応した電流量に設定され、N倍電流リセット信号に応じて供給されるN倍リセット電流(N+1)I0は、映像信号配線Xのリセット不足が生じない十分に大きな電流量に設定されている。リセット電流I0は、定電流としてもよく、あるいは階調に応じて可変する電流としてもよい。また、N倍リセット電流(N+1)I0は、低階調表示時と高階調表示時とでNの値を変えても良い。
上記のように構成された有機EL表示装置において、表示動作は、N倍電流書込み動作、N倍電流リセット動作、電流リセット動作、信号書き込み動作、および発光動作に分けられる。
図10は、制御信号Sa(1〜m)、Sc(1〜m)、Sd(1〜m)、Se1、Se2のオン、オフ(high、Low)に伴う各素子のオン・オフタイミングを示す図である。図11は、m行目の表示画素PXにおける画素回路18およびN倍電流リセット回路30の動作を模式的に示している。
図10および図11に示すように、画像表示に際して、まず、N倍電流書込み動作を行う。N倍電流書込み動作では、例えば、m行目の表示画素PXに対し、走査線駆動回路から、画素スイッチSST、第1スイッチTCT、リセットスイッチRST、および出力スイッチBCTをオフ状態とするレベル(オフ電位)、ここではハイレベルの制御信号Sam、Scm、Sdmが出力される。これにより、画素スイッチSST、第1スイッチTCT、リセットスイッチRST、および出力スイッチBCTがオフ(非導通状態)に切り換えられる。同時に、走査線駆動回路からN倍電流リセット回路30の第2スイッチTCT2および選択スイッチSST2をオン状態とするレベル(オン電位)、ここでは、ローレベルの制御信号Se1、Se2が出力される。これにより、第2スイッチTCT2および選択スイッチSST2がオン(導通状態)に切換えられ、N倍電流書込み動作が開始される。
N倍電流書込み期間において、信号線駆動回路15の対応する電流供給部17から映像信号線X1にN倍電流信号が出力される。N倍電流リセット回路30において、第2スイッチTCTはオン状態にあり、第2駆動トランジスタDRTは、ゲートとドレインとが導通したダイオード接続状態にある。これにより、電圧電源線Vddから第2駆動トランジスタDRT1を通して、映像信号線X1にN倍電流信号に対応するN倍電流(N)I0、つまり、後述するリセット電流I0のN倍(N>1)の電流が流れる。これにより、保持容量Csは、第2駆動トランジスタDRT2にN倍電流(N)I0が流れるときのソース−ゲート間電位をゲート制御電位として保持するとともに、映像信号線X1はN倍電流に対応する電位に達する。
次に、図10および図12に示すように、N倍電流リセット動作を行う。N倍電流リセット動作では、m行目の表示画素PXに対し、走査線駆動回路から第1スイッチTCTおよびリセットスイッチRSTをオン状態とするレベル(オン電位)、ここでは、ローレベルの制御信号Scmが出力され、また、N倍電流リセット回路30の第2スイッチTCT2をオフ状態とするハイレベルの制御信号Se2が出力される。これにより、出力スイッチBCTおよび画素スイッチSSTがオフ(非導通状態)、第1スイッチTCTおよびリセットスイッチRSTがオン(導通状態)に切換えられ、また、第2スイッチTCT2がオフに切り換えられる。画素回路18の出力スイッチBCT、画素スイッチSST、およびN倍電流リセット回路30の選択スイッチSST2はオン状態に維持される。これにより、N倍電流リセット動作が開始される。
N倍電流リセット期間において、信号線駆動回路の対応する電流供給部17から映像信号線X1にN倍電流リセット信号が出力され、電圧電源線Vddと映像信号線X1との間に、N倍電流リセット信号に対応するN倍リセット電流(N+1)I0が流れる。この際、第2駆動トランジスタDRT2のサイズは第2駆動トランジスタDRT1のサイズに対してN倍に形成されている。そのため、N倍リセット電流(N+1)I0は、第1駆動トランジスタDRT1と第2駆動トランジスタDRT2とからほぼ1:Nの割合で供給される。
すなわち、リセットスイッチRSTにより選択された表示画素PXにおいて、第1スイッチTCTはオン状態にあり、第1駆動トランジスタDRT1は、ゲートとドレインとが導通したダイオード接続状態にある。これにより、電圧電源線Vddから第1駆動トランジスタDRT1を通して、映像信号線X1にリセット電流信号I0が流れる。これにより、保持容量Csは、第1駆動トランジスタにリセット電流I0が流れるときのソース−ゲート間電位をゲート制御電位として保持する。また、N倍電流リセット回路30の保持容量Csには、N倍リセット電流(N)I0を流すゲート制御電位が書き込まれているため、電圧電源線Vddから第2駆動トランジスタDRT2を通して、映像信号線X1にN倍リセット電流(N)I0が流れる。これにより、映像信号線X1にはN倍リセット電流(N+1)I0が流れる。従って、映像信号線X1は、N倍リセット電流(N+1)I0によりリセットされ、所望のN倍リセット電位に達する。
次に、図10および図13に示すように、制御信号Se2がオフ電位(ハイレベル)となり、選択スイッチSST2がオフとなる。これにより、電流リセット動作が開始する。
電流リセット期間において、信号線駆動回路の対応する電流供給部17から映像信号線X1にリセット電流信号が出力される。リセットスイッチRSTにより選択された表示画素PXにおいて、第1スイッチTCTはオン状態にあり、第1駆動トランジスタDRT1は、ゲートとドレインとが導通したダイオード接続状態にある。これにより、電圧電源線Vddから第1駆動トランジスタDRT1を通して、映像信号線X1にリセット電流I0が流れ、映像信号線X1は第1駆動トランジスタDRT1のトランジスタ特性に応じたリセット電位に達する。同時に、保持容量Csは、第1駆動トランジスタDRT1にリセット電流I0が流れるときのソース−ゲート間電位をゲート制御電位として保持する。
電流リセット期間において、信号線駆動回路の対応する電流供給部17から映像信号線X1にリセット電流信号が出力される。リセットスイッチRSTにより選択された表示画素PXにおいて、第1スイッチTCTはオン状態にあり、第1駆動トランジスタDRT1は、ゲートとドレインとが導通したダイオード接続状態にある。これにより、電圧電源線Vddから第1駆動トランジスタDRT1を通して、映像信号線X1にリセット電流I0が流れ、映像信号線X1は第1駆動トランジスタDRT1のトランジスタ特性に応じたリセット電位に達する。同時に、保持容量Csは、第1駆動トランジスタDRT1にリセット電流I0が流れるときのソース−ゲート間電位をゲート制御電位として保持する。
続いて、図10および図14に示すように、制御信号Scmがオフ電位(ハイレベル)となり、リセットスイッチRST、および第1スイッチTCTがオフとなる。これにより、電流リセット動作が終了する。更に、制御信号Samがオン電位(ローレベル)となり、画素スイッチSSTがオンとなり、出力スイッチBCTおよび選択スイッチSST2はオフ(非導通状態)に維持される。これにより、信号書き込み動作が開始する。
信号書き込み期間において、信号線駆動回路から映像信号Isigが映像信号線X1に出力され、画素スイッチSSTを介して、選択された表示画素PXに供給される。選択された表示画素PXでは、画素スイッチSSTが閉じている間、映像信号Isigに対応する電流が保持容量Csから映像信号線X1に出力される。画素スイッチSSTを閉じてから所定供給時間T経過した後、画素スイッチSSTがオフに切り換えられる。表示階調に応じて供給時間Tを制御することにより、表示階調に対応するゲート制御電位(Isig×Tsig=Csig×ΔV)が保持容量Csに書き込まれる。
次に、図10および図15に示すように、制御信号Samがオフ電位(ハイレベル)となり、画素スイッチSSTがオフとなる。これにより、信号書込み動作が終了する。続いて、制御信号Sdmがオン電位(ローレベル)となり、出力スイッチBCTがオンとなる。他のスイッチはオフに維持される。これにより、発光動作が開始される。
発光期間において、第1駆動トランジスタDRT1は、保持容量Csに書き込まれたゲート制御電圧により、対応した電流量の駆動電流Ieを出力する。この駆動電流Ieが出力スイッチBCTを通して有機EL素子16に供給される。これにより有機EL素子16が駆動電流Ieに応じた輝度で発光し、発光動作が開始される。有機EL素子16は、1フレーム期間後に、再び制御信号Sd1がオフ電位となるまで発光状態を維持する。
上述したN倍電流書込み動作、N倍電流リセット動作、電流リセット動作、信号書き込み動作、および発光動作を順次、各表示画素で繰り返し行うことにより、所望の画像を表示する。
以上のように構成された第2の実施形態に係る有機EL表示装置およびその駆動方法によれば、前述した第1の実施形態と同様に、比較的大きなN倍リセット電流により映像信号線XをN倍電流リセットすることにより、映像信号線のリセット不足を解消することができる。そして、N倍電流リセットの後、通常のリセット電流により映像信号線をリセットすることにより、映像信号線の電位を書き込む映像信号電位に近づけ、電位差を低減することができる。これにより、映像信号の書込み時、映像信号線の電位を大幅に変える必要がなく、映像信号線の電位を映像信号に応じた電位に確実に設定することができる。従って、低階調域内の各階調が本来の階調よりも高い階調として表示されるのを防止し、発光電流のバラツキを防止することができる。
このように、上記構成の有機EL表示装置によれば、低輝度で表示を行う場合でも、配線容量に影響されることなく、充分にかつ短時間で信号電流を書き込むことができ、低輝度での表示不良、スジムラ、ざらつき感の視認を解消し、高品位の画像表示を実現することができる。また、第2の実施形態によれば、N倍電流リセット回路は、各画素回路に設けることなく、映像信号配線毎に非表示領域に設けられている。そのため、N倍電流リセット回路の数を低減し、製造コストの低減を図ることができるとともに、表示画素密度および開孔率を上げることが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
前述した実施形態において、薄膜トランジスタの半導体層は、ポリシリコンに限らず、アモルファスシリコンで構成することも可能である。また、トランジスタおよびスイッチの寸法は、前述した実施形態に限定されることなく、必要に応じて変更可能である。表示画素を構成する自己発光素子は、有機EL素子に限定されず自己発光可能な様々な表示素子を適用可能である。
8…絶縁基板、10…有機ELパネル、11…表示領域、11b…非表示領域、
12…コントローラ、14…走査線駆動回路、15…信号線駆動回路、
16…有機EL素子、17…電流供給部、18…画素回路、
30…N倍電流リセット回路、50c…チャネル領域、SST…画素スイッチ、
SST2…選択スイッチ、DRT1…第1駆動トランジスタ、
DRT2…第2駆動トランジスタ、TCT…第1スイッチ、TCT2…第2スイッチ、
RSR…リセットスイッチ、BCT…出力スイッチ
12…コントローラ、14…走査線駆動回路、15…信号線駆動回路、
16…有機EL素子、17…電流供給部、18…画素回路、
30…N倍電流リセット回路、50c…チャネル領域、SST…画素スイッチ、
SST2…選択スイッチ、DRT1…第1駆動トランジスタ、
DRT2…第2駆動トランジスタ、TCT…第1スイッチ、TCT2…第2スイッチ、
RSR…リセットスイッチ、BCT…出力スイッチ
Claims (11)
- 複数の映像信号線と、
前記映像信号線に映像信号、電流リセット信号、N(N>1)倍電流リセット信号を出力する電流源を有した信号線駆動回路と、
それぞれ表示素子と画素回路とを含み、前記映像信号線に沿って配列された複数の画素部であって、前記画素回路は、前記映像信号に対応した大きさの駆動電流を前記表示素子に出力するとともに、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記映像信号線に供給する駆動回路と、前記N倍電流リセット信号に対応した前記リセット電流のN倍のN倍リセット電流を前記映像信号線に供給するN倍電流リセット回路と、を有している画素部と、
前記映像信号線を介して前記N倍電流リセット回路および駆動回路を前記信号線駆動回路に接続し、前記N倍電流リセット信号に対応する大きさのN倍リセット電流を前記N倍電流リセット回路および駆動回路から前記映像信号線に流して映像信号線をリセットするN倍電流リセット動作と、前記映像信号線に前記駆動回路を接続し、前記電流リセット信号に対応する大きさのリセット電流を前記駆動回路から前記映像信号線に流して映像信号線をリセットする電流リセット動作と、前記映像信号線を介して前記駆動回路に前記映像信号を書込む信号書込み動作と、前記書込まれた映像信号に対応する大きさの駆動電流を前記駆動回路から表示素子に流す表示動作と、を順次行う制御部と、
を備えたアクティブマトリクス型表示装置。 - 前記駆動回路は、第1端子が電圧電源に接続され第2端子が前記表示素子に接続され、前記映像信号に対応した大きさの駆動電流を出力するとともに、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を出力する第1駆動トランジスタを備え、
前記N倍電流リセット回路は、前記第1駆動トランジスタのN倍のサイズを有し、第1端子が前記電圧電源に接続され第2端子が前記映像信号線に接続され、前記N倍電流リセット信号に対応した大きさのN倍リセット電流を映像信号線に出力する第2駆動トランジスタを備えている請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置。 - 前記駆動回路は、電圧電源間に前記表示素子および第1駆動トランジスタと直列に接続された出力スイッチと、前記第1駆動トランジスタの第1端子と制御端子との間の電位および前記第2駆動トランジスタの第1端子と制御端子との間の電位を保持する保持容量と、トランジスタにより形成され、前記第1駆動トランジスタの制御端子と第2端子と間に接続され第1駆動トランジスタの導通、非導通を制御する第1スイッチと、前記映像信号線と前記第1駆動トランジスタの制御端子との間に接続され、前記駆動回路と映像信号線との接続、非接続を制御する画素スイッチと、を備えている請求項2に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
- 前記N倍電流リセット回路は、前記電圧電源と映像信号線との間に前記第2駆動トランジスタと直列に接続された第2スイッチと、前記映像信号線と前記第1駆動トランジスタの第2端子および前記第2駆動トランジスタの第2端子との間に接続され、前記N倍電流リセット回路および駆動回路と映像信号線との接続、非接続を制御するリセットスイッチと、を備えている請求項3に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
- 複数の映像信号線と、
前記映像信号線に映像信号、N(N>1)倍電流信号、電流リセット信号、N倍電流リセット信号を出力する電流源を有した信号線駆動回路と、
それぞれ表示素子と画素回路とを含み、前記映像信号線に沿って配列された複数の画素部であって、前記画素回路は、前記映像信号に対応した大きさの駆動電流を前記表示素子に出力するとともに、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記映像信号線に供給する駆動回路を有している画素部と、
前記各映像信号線に接続され、前記N倍電流リセット信号に対応し前記リセット電流のN倍のN倍リセット電流を前記映像信号線に供給するN倍電流リセット回路と、
前記N倍電流リセット回路を前記映像信号線に接続し、前記N倍電流信号に対応する信号電流を前記N倍電流リセット回路から映像信号線に書込むN倍電流書込み動作と、前記N倍電流リセット回路および駆動回路を前記映像信号線に接続し、前記N倍電流リセット信号に対応する大きさのN倍リセット電流を前記N倍電流リセット回路および駆動回路から前記映像信号線に流して映像信号線をリセットするN倍電流リセット動作と、前記映像信号線に前記駆動回路を接続し、前記電流リセット信号に対応する大きさのリセット電流を前記駆動回路から前記映像信号線に流して映像信号線をリセットする電流リセット動作と、前記映像信号線を介して前記駆動回路に前記映像信号を書込む信号書込み動作と、前記書込まれた映像信号に対応する大きさの駆動電流を前記駆動回路から表示素子に流す表示動作と、を順次行う制御部と、
を備えたアクティブマトリクス型表示装置。 - 前記各駆動回路は、第1端子が電圧電源に接続され第2端子が前記表示素子に接続され、前記映像信号に対応した大きさの駆動電流を出力するとともに、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を出力する第1駆動トランジスタを備え、
前記N倍電流リセット回路は、前記第1駆動トランジスタのN倍のサイズを有し、第1端子が電圧電源に接続され第2端子が前記映像信号線に接続され、前記N倍電流信号に対応した大きさのN倍信号電流、および、前記N倍電流リセット信号に対応した大きさのN倍リセット電流を映像信号線に出力する第2駆動トランジスタを備えている請求項5に記載のアクティブマトリクス型表示装置。 - 前記駆動回路は、電圧電源間に前記表示素子および第1駆動トランジスタと直列に接続された出力スイッチと、前記第1駆動トランジスタの第1端子と制御端子との間の電位を保持する保持容量と、トランジスタにより形成され、前記第1駆動トランジスタの制御端子と第2端子と間に接続され第1駆動トランジスタの導通、非導通を制御する第1スイッチと、前記映像信号線と前記第1駆動トランジスタの制御端子との間に接続され、前記駆動回路と映像信号線との接続、非接続を制御する画素スイッチと、前記映像信号線と前記第1駆動トランジスタの第2端子との間に接続され、前記駆動回路と映像信号線との接続、非接続を制御するリセットスイッチと、を備えている請求項6に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
- 前記N倍電流リセット回路は、前記第2駆動トランジスタの第1端子と制御端子との間の電位を保持する保持容量と、トランジスタにより形成され、前記第2駆動トランジスタの制御端子と第2端子と間に接続され第2駆動トランジスタの導通、非導通を制御する第2スイッチと、前記映像信号線と前記第2駆動トランジスタの第2端子との間に接続され、前記N倍電流リセット回路と映像信号線との接続、非接続を制御する選択スイッチと、を備えている請求項7に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
- 前記表示素子は、対向する電極間に有機発光層を備えた自己発光素子である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
- 複数の映像信号線と、前記映像信号線に映像信号、電流リセット信号、N(N>1)倍電流リセット信号を出力する電流源を有した信号線駆動回路と、それぞれ表示素子と画素回路とを含み、前記映像信号線に沿って配列された複数の画素部であって、前記画素回路は、前記映像信号に対応した大きさの駆動電流を前記表示素子に出力するとともに、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記映像信号線に供給する駆動回路と、前記N倍電流リセット信号に対応した前記リセット電流のN倍のN倍リセット電流を前記映像信号線に供給するN倍電流リセット回路と、を有している画素部と、を備えたアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法であって、
前記N倍電流リセット回路および駆動回路を前記映像信号線に接続し、前記N倍電流リセット信号に対応する大きさのN倍リセット電流を前記N倍電流リセット回路および駆動回路から前記映像信号線に流して、映像信号線をN倍リセット電流によりリセットし、
前記N倍電流リセットに続いて、前記映像信号線に前記駆動回路を接続し、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記駆動回路から前記映像信号線に流して、映像信号線を電流リセットし、
前記電流リセットの後、前記映像信号線を介して前記駆動回路に前記映像信号を書込み、
前記書込まれた映像信号に対応する大きさの駆動電流を前記駆動回路から表示素子に流して表示するアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法。 - 複数の映像信号線と、前記映像信号線に映像信号、N(N>1)倍電流信号、電流リセット信号、N倍電流リセット信号を出力する電流源を有した信号線駆動回路と、それぞれ表示素子と画素回路とを含み、前記映像信号線に沿って配列された複数の画素部であって、前記画素回路は、前記映像信号に対応した大きさの駆動電流を前記表示素子に出力するとともに、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記映像信号線に供給する駆動回路を有している画素部と、前記各映像信号線に接続され、前記N倍電流リセット信号に対応し前記リセット電流のN倍のN倍リセット電流を前記映像信号線に供給するN倍電流リセット回路と、を備えたアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法であって、
前記N倍電流リセット回路を前記信号線駆動回路に接続し、前記N倍電流信号に対応するN倍信号電流を前記N倍電流リセット回路から映像信号線に供給して書込み、
前記N倍電流リセット回路および駆動回路を前記映像信号線に接続し、前記N倍電流リセット信号に対応した大きさのN倍リセット電流を前記N倍電流リセット回路および駆動回路から前記映像信号線に流して映像信号線をN倍リセット電流によりリセットし、
前記映像信号線に前記駆動回路を接続し、前記電流リセット信号に対応した大きさのリセット電流を前記駆動回路から前記映像信号線に流して映像信号線をリセットし、
前記リセットされた前記映像信号線を介して前記駆動回路に前記映像信号を書込み、
前記書込まれた映像信号に対応する大きさの駆動電流を前記駆動回路から表示素子に流して表示するアクティブマトリクス型表示装置の駆動方法。
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JP2007236794A JP2009069395A (ja) | 2007-09-12 | 2007-09-12 | アクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法 |
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JP2007236794A Pending JP2009069395A (ja) | 2007-09-12 | 2007-09-12 | アクティブマトリクス型表示装置およびその駆動方法 |
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