JP2009068565A - 食い込み式管継手及び冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】食い込み式管継手における締付工程を改良することにより締付不良を防止できるようにした食い込み式管継手、及びこれを用いた冷凍装置を提供すること。
【解決手段】カム面17を備えた継手本体1と、押圧面24を備えた結合部材2と、先端部がカム面17に押し付けられるフェルール3とを備えた食い込み式管継手である。フェルール3は、シール機能を発揮するように配管P2に食い込む前エッジ部32と、配管支持機能を発揮するように配管P2に食い込む後エッジ部36とを備えている。後エッジ部36が配管P2に食い込んで配管支持が完了した後に、前エッジ部32が配管P2に食い込んで配管P2の外周面とフェルール3との間がシールされ、併せてフェルール3とカム面17との間がシールされるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、食い込み式管継手に関し、特に、フェルールの前側及び後側のエッジ部を配管に食い込むようにした食い込み式管継手に関する。また、本発明は、このような食い込み式管継手を冷媒回路に用いた冷凍装置に関する。
冷凍装置の分野に用いられる管継手としては従来フレア式管継手が多く用いられてきたが、最近は使用圧力が高い冷媒が多く用いられるようになり、管継手として食い込み式管継手の研究が進められている。また、このような管継手においては、継手本体に締め付けられる結合部材(フレア式管継手の場合ナットと称されることが多い)の締付けの完了をどのように管理するかの基本的な問題がある。
従来一般のフレア式管継手は、継手本体側のシール面とフレア内面との面圧により機能を達成する構造であり、締付時、結合部材の回転角に対して締付トルクが急激に上昇する。そのため、フレア式管継手の場合は、締付完了を締付トルクで管理する方法がとられてきた。図14は従来の管継手に関し、結合部材の回転角に対する締付トルクの変化図であり、この図の左方に示される破線はフレア継手の場合であり、回転角に対する締付トルクの変化が急激である。したがって、締付トルクを直接測定して締付トルクを管理することが容易であった。これに対し、食い込み式管継手は、食い込み部の食い込み量により機能を達成する構造であり、図14に実線で示すように、結合部材の回転角に対するトルクの上昇が緩やかであった。このため、締付トルクを測定して締付トルクを管理しても、食い込み量不足により機能が完全に達成されないおそれがある。このため、食い込み式管継手の場合食い込み量を管理することが必要となっていた。
そこで、従来一般の食い込み式管継手においては、結合部材の回転角(実務的には結合部材の回転回数)や結合部材と継手本体との隙間を隙間ゲージで管理するという手段が取られていた。前者の例として特許文献1を挙げることができ、後者の例として特許文献2を挙げることができる。
また、これら従来の食い込み式管継手においては、シール性能(気密性)及び配管支持力(配管の抜け防止)の向上のために、フロントフェルールとバックフェルールを組み合わせ、フロントフェルールとバックフェルールの双方を配管に食い込ませるように構成されている。すなわち、フロントフェルール先端部をカム面に押し当てて食い込ませることによりシールが行われ、バックフェルールの先端を食い込ませることにより配管の支持が行われていた。また、結合部材の締付工程から見ると、フロントフェルールの食い込みによるシールを先に完了させ、バックフェルールによる配管支持を最後にするように行われていた。
特開平11−141921号公報、段落番号0056〜0057 特開2005−36947号公報
ところが、現地作業で回転角の記憶間違いや隙間の確認忘れなどがあると、作業者は今シールが完了したか、最終の配管支持の工程が完了したかなど締付工程のどの段階にあるが不明となることがあった。この場合、締付の良否は、作業者が締付完了と判断した後の漏れ検査により最終的に判断せざるを得ない。しかし、この漏れ検査では、配管支持力が十分かどうかまでは判断できないのが現状である。このため締付不良により配管支持不足を招くおそれがあった。
本発明は、このような背景に基づきなされたものであって、食い込み式管継手における締付工程を改良することにより締付不良を防止できるようにした食い込み式管継手を提供することを目的とする。また、本発明は、このような食い込み式管継手を冷媒回路に使用した冷凍装置を提供することを目的とする。
本発明に係る食い込み式管継手は、上記課題を解決するものであって、フェルールの先端部が押し付けられるカム面を備えた継手本体と、フェルールを押し付ける押圧面を備えた結合部材と、継手本体に対し結合部材が螺合されることにより、先端部がカム面に押し付けられるフェルールとを備えた食い込み式管継手であって、前記フェルールは、配管シール機能を発揮するように配管に食い込む前エッジ部と、配管支持機能を発揮するように配管に食い込む後エッジ部とを備え、後エッジ部が配管に食い込んで配管支持が完了した後に、前エッジ部が配管に食い込んで配管外周面とフェルールとの間がシールされ、併せてフェルールとカム面との間がシールされるように構成されていることを特徴とする。なお、本発明に係る食い込み式管継手においては、継手本体側を前方とし、結合部材側を後方とする。
このような構成上の特徴を有する本発明に係る食い込み式管継手によれば、配管支持のための後エッジ部の食い込み完了後に、配管のシールのための前エッジ部の食い込みが完了する締付工程により配管接続が行われる。したがって、最後の漏れ検査をパスするように締め付けすることにより、配管支持及びシールを十分に行うことができ、結合部材2の締付不足を回避することができる。
また、前記フェルールは、継手本体及び結合部材とは別体に形成された独立型フェルールであって、フロントフェルールとバックフェルールとの2部品により構成され、前エッジ部がフロントフェルールの先端に形成されるとともに、後エッジ部がバックフェルールの一端に形成されている構成としてもよい。このように構成すれば、独立型の2部品のフェルールの前エッジ部及び後エッジ部を配管に食い込ませるようにしているので、それぞれの食い込みを最適にすることができる。
また、前記フロントフェルールの前エッジ部の位置における軸心方向への曲げ強度が前記バックフェルールの後エッジ部の位置における軸心方向への曲げ強度より大きくなるように形成されていることが好ましい。このように構成すれば、結合部材の回転力がフェルール押し付け力に変換された場合において、曲げ強度の小さい後エッジ部が前エッジ部に比し先に軸方向に押し曲げられ易くすることができる。したがって、この特性を利用して配管を支持するための後エッジ部の配管への食い込みを、シールのための前エッジ部の配管への食い込みに先立ち行わせることが可能になる。
また、この場合において、前記フロントフェルールは、前端に前エッジ部を有し、この前エッジ部の位置における肉厚を小さな寸法にするとともに、外周面における前部に前方に向かうに従い径が小さくなる前部傾斜面を有し、前記バックフェルールは、前端に後エッジ部を有し、この後エッジ部の位置における肉厚がフロントフェルールの前エッジ部の位置における肉厚より小さい寸法に形成されるとともに、外周面における前部の内周側に、前記フロントフェルールの後面に対向するように、前方に向かうに従い径が小さくなる内周側傾斜面が形成され、この内周側傾斜面の軸心に対する傾斜角度が前記フロントフェルールの前部傾斜面の軸心に対する傾斜角度より小さく形成されている。このように構成されていることにより、後エッジ部の位置における軸心方向への曲げ強度が前エッジ部の位置における軸心方向への曲げ強度より小さくなり、後エッジ部を前エッジ部に先立って配管P2に食い込ませることを実現することができる。
さらに、前記押圧面はフェルールは、軸方向管継手前方に押し付けるような傾斜面に形成され、前記フロントフェルールは、後面が前方に向かうに従い径が小さくなる傾斜面に形成され、さらに、カム面の軸心に対する傾斜角度をθ1、フロントフェルールの前部傾斜面の軸心に対する傾斜角度をθ2、フロントフェルールの後面の軸心に対する傾斜角度をθ3、バックフェルールの内周側傾斜面の傾斜角度をθ4としたときに、これら傾斜角度θ1、θ2、θ3及びθ4が、θ1>θ3、θ2>θ4、θ1>θ2、θ3>θ4の関係となるように構成されている。
このように構成することにより、押圧面からの押し付け力によりバックフェルールが、前方、かつ軸方向に押し付けられる。このとき、θ3>θ4となっているので、バックフェルールの前部の内周側傾斜面とフロントフェルールの後面との間にバックフェルールが傾斜するために必要な隙間が形成されている。また、θ2<θ1、θ2、θ3であり、かっバックフェルールの後エッジ部の位置における肉厚がフロントフェルールの前エッジ部の位置における肉厚より小さく構成されているので、後エッジ部のあるバックフェルールの先端が曲がり易くなっている。このため、後エッジ部がフロントフェルール先端の前エッジ部に先立って配管に食い込む。また、バックフェルールの先端が軸心側に傾くことにより、バックフェルールの前部の内周側傾斜面がフロントフェルールの後面に密着し、フロントフェルールの後端部を持ち上げるように押圧する。このとき、θ1>θ2となっているので、フロントフェルールの前部傾斜面とカム面との間に隙間があり、フロントフェルールの先端が軸心側に傾斜し易いように構成されている。したがって、押圧面からバックフェルールを介しフロントフェルールが押圧されることにより、後エッジ部が食い込んだ後に前エッジ部が配管に食い込むように、フロントフェルールの先端が押し曲げられる。以上のように本発明に係る食い込み式管継手によれば、バックフェルールの先端の後エッジ部がフロントフェルールの先端の前エッジ部より先に配管に食い込むように構成されている。また、フロントフェルールの先端及びバックフェルールは、先端を軸心方向に傾けながら押し付けられるため、前エッジ部及び後エッジ部の配管への食い込み量を大きくすることができる。
また、前記フェルールは、上記の独立型のフェルールではなく、前記押圧面と軸方向に所定距離の空間部を介在させた位置において、結合部材に対し略径方向に面状を成す第1薄肉部を介し連結され、結合部材の締付工程の途中において前記第1薄肉部で分離するように形成された非独立分離型フェルールとしてもよい。この場合において、軸方向中間部に第1ノッチが形成され、さらに、フェルールの前端部に前エッジ部が形成され、フェルールの後端部に後エッジ部が形成されているように構成することもできる。このように構成すれば、押圧面からの押圧力により、第1ノッチ上方の薄肉部をヒンジのようにしてフェルールの後エッジ部を配管側に食い込むように変形させ、次いでフェルールの前端の前エッジ部を配管側に食い込むように変形させることができる。
また、この場合において、前記フェルールは、先端部に第2ノッチが形成され、この第2ノッチにおける後面の軸心側端部が前エッジ部に形成され、前記第2ノッチ前方の先端部分が、締付工程初期の手締工程において、楔状に配管と継手本体との間に押し込まれるように構成することもできる。このように構成すると、結合部材の締付初期の手締工程において第2ノッチ前方の先端部分を配管と継手本体との間に押し付けることにより、配管の抜けを暫定的に防止することができるので、以後の工具使用による締付作業時に配管を保持しながら工具を取り扱う必要をなくすことができる。これにより配管接続作業を効率化することができる。
この場合において、前記前エッジ部の肉厚をt1とし、第1ノッチの上端とフェルールの外周面との間に形成される肉厚をt2としたときに、t1を0.1mm以上、かつ0.4mm未満とするとともに、t2/t1を2.5以下とするように構成することが好ましい。このようにすると、後エッジ部の食い込みを完了した後に前エッジ部の食い込みを行うようにできることが判明した。
また、本発明に係る冷凍装置は、上述の食い込み式管継手を使用するので、冷媒漏れを少なくし耐久性に優れたものとすることができる。
本発明に係る食い込み式管継手によれば、最後の漏れ検査をパスするように締付さえすれば、配管支持も、配管保持も十分に行える。したがって、結合部材の締付不足を回避することができる。また、このような食い込み式管継手を冷媒回路に用いた冷凍装置によれば、食い込み式管継手を使用するので、冷媒漏れを少なくし耐久性を向上させることができる。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る食い込み式管継手の構成について、図1及び図2に基づいて説明する。実施の形態1に係る食い込み式管継手は、ヒートポンプ式空気調和機、ヒートポンプ式温水装置などの冷凍装置の冷媒回路に使用される食い込み式管継手であって、その構成を図1に示す。図1はこの食い込み式管継手の締結完了直前の状態における部分断面図であり、図2はフェルール周りの拡大図である。本食い込み式管継手は、図1に示されるように被接続側機器から導出される配管P1に取り付けられる継手本体1と、継手本体1に接続する配管P2に外装される結合部材2と、継手本体1と結合部材2との間に装着されるフェルール3とから形成されている。なお、以下の説明において前後の方向をいうときは、前述のように継手本体1側、例えば、図1における左側を前側とし、結合部材2側、すなわち、図1における右側を後側とする。また、この点については、後述する各実施の形態においても同様とする。
継手本体1は、図1に示すように、汎用工具で把持できるように六角ナット状の外形に形成された基部11を備え、基部11の前側にはソケット部12が形成され、基部11の後側には外周に結合部材2を螺合するための雄ねじ13aを備えた軸部13が形成されている。また、ソケット部12から基部11にかけての軸心部には、室内ユニットなどの装置から導出される被接続側の配管P1を差し込むための差込口14が形成されているとともに、軸部13から基部11にかけての軸心部には接続すべき配管P2を差し込むための差込口15が形成されている。また、差込口14と差込口15との間にはやや小径の連通孔を形成するとともに配管P1,P2の位置規制を行う段部16が形成されている。段部16は、差込口14、15に差し込まれた配管P1,P2の先端部を段部16に当接させることにより、配管P1,P2の先端位置を一定に保持するものである。
また、軸部13の先端部、すなわち、差込口15の入口部にはカム面17が形成されている。カム面17は、前側において差込口15に連なり、後側(結合部材2側)に向けて径が大きくなる円錐状に形成されている。カム面17の軸心に対する傾斜角度をθ1とし、この傾斜角度θ1とフェルール3の形状との関係について後述する。
結合部材2は、基部21の軸心部に配管貫通孔22が形成されるとともに、基部21の前側には基部21の外径寸法より大なる対角寸法の六角ナット状外形の雌ねじ部23が形成されている。この雌ねじ部23の内周面には、継手本体1の雄ねじ13aに螺合させる螺合部としての雌ねじ23aが形成されている。また、基部21の前面には、軸心側が後方に後退する傾斜面からなる押圧面24が形成されている。この押圧面24は、結合部材2が継手本体1に締結される際に、結合部材2を締め付ける締付トルクを、前向き、かつ軸心向きの力に代えてフェルール3の後端部を押圧するものである。
フェルール3は、独立のフロントフェルール3Aと独立のバックフェルール3Bとから構成されている。フロントフェルール3Aは、軸心に配管貫通孔31が形成されるとともに、前端に前エッジ部32が形成されている。前エッジ部32の位置における肉厚Taが小寸法に形成されている。また、図2に示すように、フロントフェルール3Aは、軸方向の断面で見て、外周面が山形状を成すとともに、前部には前方に向かうに従い径が小さくなる前部傾斜面33が形成されている。また、フロントフェルール3Aは、後面34が軸心側を前方とする傾斜面に形成されている。
次に、バックフェルール3Bは、軸心に配管貫通孔35が形成されるとともに、前端に後エッジ部36が形成され、この後エッジ部36の位置における肉厚Tbがフロントフェルール3Aの前エッジ部32の位置における肉厚Taより小さい寸法に形成されている。また、バックフェルール3Bの外周面は、軸心に平行な外周面の前後に傾斜面が形成されている。前部の傾斜面は、傾斜が緩い内周側に形成された内周側傾斜面37と、傾斜が急な外周側傾斜面38との2段に形成されている。そして、内周側傾斜面37は、前記フロントフェルール3Aの後面34に対向する位置にある。また、内周側傾斜面37と外周側傾斜面38との境界となる径方向寸法は、フロントフェルール3Aの後面34の外周側端部の径方向寸法と略同一となるように形成されている。また、バックフェルール3Bの後面39は、軸心側が前方となる傾斜面に形成されている。
ここで、図2に示すように、カム面17の軸心に対する傾斜角度θ1、フロントフェルール3Aの外周面における前部傾斜面33の傾斜角度θ2、フロントフェルール3Aの後面34の傾斜角度θ3及びバックフェルール3Bの外周面における前部内周面の内周側傾斜面37の傾斜角度θ4は、次の関係を有するように形成されている。すなわち、θ1>θ3、θ2>θ4、θ1>θ2、θ3>θ4の関係となるように形成されている。
以上の構成において、配管P2は銅管により形成され、継手本体1、結合部材2及びフェルール3は黄銅製材料から形成されている。これらは、冷凍装置用材料として最適であり、汎用性のあるものである。
次に、以上のように構成される本食い込み式管継手による配管接続方法について図1及び図3に基づき説明する。
継手本体1は、配管P2を接続するに先立ち、被接続側機器から導出される配管P1に取り付けられている。次に、本食い込み式管継手による配管P2の接続は、先ず、結合部材2の配管貫通孔22に接続すべき配管P2を差し込み、結合部材2を配管P2に外装する。次いで、同様に、バックフェルール3Bの配管貫通孔35及びフロントフェルール3Aの配管貫通孔31に配管P2を差し込み、バックフェルール3B及びフロントフェルール3Aを配管P2に外装する。そして、配管P2の先端部をフェルール3の差込口15に挿入し、バックフェルール3Bとフロントフェルール3Aとを継手本体1と結合部材2との間に装着するように、配管P2の先端を段部16に当接させた状態として結合部材2を継手本体1に螺合する。この状態が図3(a)である。
この状態から当初は手締めされ、バックフェルール3Bの内周側傾斜面37とフロントフェルール3Aの後面34とが接触し、フロントフェルール3Aの先端がカム面17に接触した状態になってから一般用の締結工具を使って結合部材2を継手本体1に締め付ける。この状態が図1である。手締めによりフェルール3の先端部がカム面17に押し付けられた状態から、汎用工具を使って結合部材2が締め付けられる。この場合において、後エッジ部36の位置における肉厚Tbが前エッジ部32の位置における肉厚Taより小さい寸法に形成されるとともに、内周側傾斜面37の軸心に対する傾斜角度θ4が前部傾斜面33の軸心に対する傾斜角度θ2より小さく形成されている。このため、後エッジ部36の位置における軸心方向への曲げ強度が前エッジ部32の位置における軸心方向への曲げ強度より小さくなり、後エッジ部36を前エッジ部32に先立って配管P2に食い込ませることが可能になっている。
また、θ3>θ4となっているので、バックフェルール3Bの前部の内周側傾斜面37とフロントフェルール3Aの後面34との間にバックフェルール3Bが傾斜するために必要な隙間が形成されている。また、θ4<θ1、θ2、θ3であるので、バックフェルール3Bの先端が曲がり易くなっており、バックフェルール3Bの先端がフロントフェルール3Aの先端に先立って配管P2に食い込む。この状態が図3(b)である。また、バックフェルール3Bの先端が軸心側に傾くことにより、バックフェルール3Bの内周側傾斜面37がフロントフェルール3Aの後面34に密着し、フロントフェルール3Aの後端部を持ち上げるように押圧する。ここで、θ1>θ2となっているので、フロントフェルール3Aの前部傾斜面33とカム面17との間に隙間があり、フロントフェルール3Aの先端が軸心側に傾斜し易いように構成されている。したがって、押圧面24からバックフェルール3Bを介しフロントフェルール3Aが押圧されることにより、フロントフェルール3Aの先端が配管P2に食い込むように押し曲げられる。この状態が図3(c)である。
以上のように本発明に係る食い込み式管継手によれば、バックフェルール3Bの後エッジ部36がフロントフェルール3Aの前エッジ部32より先に配管に食い込むように構成されている。また、フロントフェルール3Aの先端及びバックフェルール3Bの先端を軸心に傾けながら押し付けることになるため、前エッジ部32及び後エッジ部36の食い込み量を大きくすることができる。
このような工程により結合部材2が締結される場合の締付トルクの変化の状況を示したものが図4である。この図に示すように本締め工程の途中においてバックフェルール3Bの先端が配管P2に食い込み配管支持が完了する。これが図4における配管支持完了の段階であり、図3(b)の段階である。なお、このときの締付トルクは、締付完了の段階に比しかなり低い状態である。そして、その後さらに結合部材2が締め付けられることにより、フロントフェルール3Aの先端が配管P2に食い込み、配管P2とフロントフェルール3Aとの間のシールが完了する。また、フロントフェルール3Aの前部傾斜面33がカム面17に押し付けられることにより、フロントフェルール3Aとカム面17とのシールが完了し、これにより配管P2のシールが完了する。これが図4におけるシール完了の段階であり、図3(c)の段階である。
また、結合部材2の締付トルクの管理は、従来のものと同様に、結合部材2の回転数(すなわち回転角)、あるいは、結合部材2の前端面と継手本体1の基部11の後端面との隙間L(図3(c)参照)を管理することにより行うことができる。また、配管接続は、シール完了時の締付トルク以上の締付トルクで締め付けられて結合部材2の締付作業が完了し、漏れ検査が行われた後に配管接続作業が完了する。なお、上記の締付トルクの管理において、結合部材2の回転数の記憶間違い、隙間Lの誤測定等により締付トルクが不足した状態で漏れ検査が行われた場合は、シールが不完全であり、漏れが検知されることになる。しかしながら、この場合は結合部材2の増し締めを行うことにより、シールを確実に行うことができる。なお、配管P2の支持については、シールより早い締付段階において完了している。したがって、漏れ検査をパスするように増し締めすれば、配管支持力が不足するという事態が発生することがない。
本実施の形態に係る食い込み式管継手は、以上のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
(1)配管支持のための後エッジ部36の食い込み完了後に、配管P2シールのための前エッジ部32の食い込みが完了する工程により配管接続が行われる。したがって、最後の漏れ検査をパスするように締付を行うことにより、配管支持もシールも十分に行うことができ、結合部材2の締付不足を回避することができる。
(2)前記フェルールは、継手本体1及び結合部材2とは別体に形成された独立型のフロントフェルール3Aとバックフェルール3Bの組合であり、前エッジ部32がフロントフェルール3Aに形成され、後エッジ部36がバックフェルール3Bに形成されているので、それぞれの食い込みを最適にすることが可能である。
(3)後エッジ部36の位置における肉厚Tbが前エッジ部32の位置における肉厚Taより小さく形成されるとともに、バックフェルール3Bの内周側傾斜面37の傾斜角度θ4がフロントフェルール3Aの前部傾斜面33の傾斜角度θ2より小さく形成されている。したがって、後エッジ部36の位置における軸心方向への曲げ強度が前エッジ部32の位置における軸心方向への曲げ強度より小さくなり、後エッジ部36を前エッジ部32に先立って配管P2に食い込ませることができる。この結果、配管支持をシールより先に完了させることができる。
(4)また、押圧面からの押し付け力によりバックフェルール3Bが、前方、かつ軸方向に押し付けられている。さらに、カム面17の傾斜角度θ1、フロントフェルール3Aの前部傾斜面33の傾斜角度θ2、フロントフェルール3Aの後面34の傾斜角度をθ3、バックフェルール3Bの内周側傾斜面37の傾斜角度をθ4としたときに、θ1>θ3、θ2>θ4、θ1>θ2、θ3>θ4の関係となるように構成されている。この結果、前エッジ部32より先に後エッジ部36の食い込みが完了するとともに前エッジ部32及び後エッジ部36の食い込みが大きくなるように、各フェルールを制御することができる。
(5)また、本発明に係る冷凍装置は、上述の食い込み式管継手を使用するので、冷媒漏れを少なくし耐久性に優れたものとすることができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る食い込み式管継手の構成について図5〜図7に基づき説明する。実施の形態2に係る食い込み式管継手は、フェルールを結合部材に一体的に形成したものであり、継手本体と結合部材との螺合形式を変更したものである。図5はこの実施の形態に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、締付開始の状態を示し、図6は同食い込み式管継手の部分断面図であって、配管接続完了の状態を示し、図7はフェルール周りの拡大断面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当する構成要素には同一の符号を付す。
この実施の形態に係る食い込み式管継手は、被接続側機器から導出される配管P1に取り付けられる継手本体1と、配管P1に接続されるべき配管P2に外装されて継手本体1に結合される結合部材2と、結合部材2に一体に形成されたフェルール3とから形成されている。
継手本体1は、図1及び図2に示すように、基部11の前側にソケット部12が形成されるとともに、基部11の外周部の後側に雌ねじ筒部18が形成されている。この基部11及び雌ねじ筒部18は、一体的に六角ナット形状の外形に形成されている。また、基部11の後側には、雌ねじ筒部18内の空間部に突出する軸部13が形成され、軸部13の外周側には、配管接続時に後述する結合部材2の保護筒部25を収納する環状空間部19が形成されている。また、基部11から軸部13にかけての軸心部及び基部11からソケット部12にかけての軸心部には、実施の形態1の場合と同様に、差込口15及び差込口14が形成され、さらに、差込口15と差込口14との間には段部16が形成されている。また、軸部13の先端部には、実施の形態1の場合と同様に、カム面17が形成されている。さらに、雌ねじ筒部18の内周には、結合部材2の螺合部としての雌ねじ18aが形成されている。
一方、結合部材2は、基部21の軸心部に配管貫通孔22が形成されるとともに、基部21の外周部の前方には保護筒部25が前方に延びるように形成され、基部21の外周から保護筒部25にかけての外周には、継手本体1の雌ねじ18aに螺合する雄ねじ部21aが形成されている。また、基部21の後方には、結合部材2を汎用の工具で把持するための把持面として外形を六角ナット状に形成した把持部26が形成されている。さらに、基部21の中心部の前方にはフェルール5が一体的に形成されている。なお、上記保護筒部25は、フェルール5の外表面が傷付けられないように保護するものである。
フェルール5は、軸心に配管P2を貫通させる配管貫通孔51が形成された環状物であり、後端部において径方向に延びる第1薄肉部6を介し基部21に連結されている。この第1薄肉部6は、結合部材2を継手本体1に締め付けるときの回転トルクが所定値になったときに切断されるように形成されている。また、フェルール5の後方には、基部21との間に空間部52が形成されている。この空間部52は、軸方向に切断した断面で見て、内周側が軸心に垂直な平面で一定間隔に形成され、外周側が略三角形状に形成されている。なお、この空間部52の前面はフェルール5の後端面であり、空間部52の後面は基部21の前端面であり、外周側の三角形状を形成する傾斜面、すなわち、軸心側が後方となる傾斜面がフェルール5を押し付ける押圧面27を形成している。また、フェルール5の後端面52aにおける軸心側角部が後エッジ部53を形成する。
このように後端部において第1薄肉部6で基部21に連結されたフェルール5は、軸方向に切断した断面で見て、前端面が軸心に垂直な小寸法の面に形成されるとともに、前方外周面が先細のテーパ面54に形成され、さらに、後方外周面が軸心に略平行な平行面55に形成されている。
フェルール5の後方外周面を形成する平行面55と第1薄肉部6の前面とは、図2に図示されるように、軸方向に切断した断面で見て略直角に連結されている。また、この直角の連結角部は、空間部52の前面の外周側の傾斜面部に対しエッジ状の切込を形成している。この切込が形成されることにより、結合部材2に対し軸方向の力が作用したときに第1薄肉部6に応力集中が発生しやすいように構成されている。
また、フェルール5には、配管貫通孔51を形成する内周面から外周方向に切り込まれた切込部である第1ノッチ56と第2ノッチ57とが形成されている。第1ノッチ56は軸方向中間部に形成され、第2ノッチ57は軸方向の先端部に形成されている。
第1ノッチ56は、図5及び図7に記載のように、軸方向に切断した断面で見て、外周側を頂点とする略三角形状に形成されている。したがって、第1ノッチ56は軸心が前方に位置するように傾斜する前面56aと、軸心が後方に位置するように傾斜する後面56bとを備えている。また、第1ノッチ56の頂点と平行面55との間には、第2薄肉部58が形成されている。この第2薄肉部58は、結合部材2が継手本体1に締め付けられるときにこの第2薄肉部58を中心としてフェルール5の前後両端が軸心方向の曲がり易いように形成されている。
第2ノッチ57は、この第2ノッチ57の前方にある先端部分5aの変形を容易にするためのものである。また、第2ノッチ57は、軸心方向に切断した断面形状が直角三角形であって、後方の切込面、すなわち、後面が軸心と直角に形成されている。この第2ノッチ57は、第2薄肉部58が切断される前の工程、すなわち、結合部材2を手回しで締め付ける手締工程において、第2ノッチ57前方の先端部分5aを配管P2と差込口15との間に楔状に差し込んで配管P2を仮止め可能としている。また、第2ノッチ57の後方の切込面(すなわち、後面)と配管貫通孔51の内周面とが交差する角部が前エッジ部59をなし、この前エッジ部59がフェルール5における先端部の配管P2への食い込みを行うようになっている(図6参照)。
次に、以上のように構成される本食い込み式管継手による配管接続方法について、図5、図6及び図8に従い説明する。なお、図8は、本食い込み式管継手の締付工程を示すフェルール周りの断面図である。
実施の形態1の場合と同様に、継手本体1は被接続側機器から導出される接続部としての配管P1に取り付けられている。また、結合部材2の配管貫通孔22に配管P2を差し込んで配管P2に外装される。そして、配管P2の先端部をフェルール5の配管貫通孔51を通して差込口15に挿入し、その先端を段部16に当接させた状態として結合部材2を継手本体1に螺合する。この状態が図5である。
この状態から結合部材2を手回しで締め付けていくと、フェルール5における第2ノッチ57前方の先端部分5aがカム面17に当接し、この状態からさらに結合部材2を締め付けていくと、フェルール5の先端部分5aが配管P2と差込口15との間に押し込まれ、配管P2が仮止めされる。この状態が図8(a)である。
そして、その後は、フェルール5の第2ノッチ57の前側の部分のテーパ面54がカム面17に当接するため、結合部材2を締め付けるには大きな回転トルクを必要とする。したがって、この段階から後の工程では汎用の締結工具を使って結合部材2を継手本体1に締め付ける。この締め付けにより従来例の場合と同様に、フェルール5の先端部がカム面17に押し付けられた状態で結合部材2が締め付けられることにより、第1薄肉部6に軸方向前向きの力が作用する。このとき、第1薄肉部6に応力集中が発生し、第1薄肉部6が切断される。これにより、フェルール5は、結合部材2から分離されて、後端面52aの外周側端部が押圧面27により押圧される。この状態が図8(b)である。
フェルール5は、その後は独立のフェルールと同様に作用する。すなわち、フェルール5は押圧面27の軸心側が後方へ拡がる傾斜面に形成されているので、結合部材2がさらに締め付けられると、第1ノッチ56上方の第2薄肉部58をヒンジの中心のようにして、フェルール5の前後の端部が軸心方向を向くように曲げることが可能となっている。
また、本実施の形態においては、図7に示すように、第2薄肉部58の肉厚をt2とし、前エッジ部59の位置におけるフェルールの肉厚をt1として、t1を0.1mm以上、かつ0.4mm未満とするとともに、t2/t1を2.5以下としている。このように構成することにより、前エッジ部59が配管P2に組み込む前に後エッジ部53が第2薄肉部58を中心にして配管P2に食い込むように傾斜する。これは、実験により裏付けされた結果に基づくものである。この状態が図8(c)であり、この段階において後エッジ部53により配管支持が完了する。そして、さらに、結合部材2を締め付けると、次の段階では前エッジ部59が第2薄肉部58を中心にして配管P2に食い込むように傾斜する。これによりシールが完了し、配管接続作業を完了することができる。この状態が図6である。
以上のように構成された本実施の形態に係る両用管継手は次のような効果を奏する。
(1)実施の形態1の場合と同様に、配管支持のための後エッジ部53の食い込み完了後に、配管P2シールのための前エッジ部59の食い込みが完了するので、最終の確認段階である漏れ検査をパスするように締め付けを行うことにより、配管支持もシールも十分に行うことができ、結合部材2の締付不足を回避することができる。
(2)また、前エッジ部59の肉厚をt1とし、第1ノッチ56の頂点とフェルール5の平行面55との間に形成される肉厚をt2としたときに、t1を0.1mm以上、かつ0.4mm未満とするとともに、t2/t1を2.5以下とするので、後エッジ部53による配管支持完了後に前エッジ部59によるシ−ルを完了させることができる。
(3)また、結合部材2の締付初期の手締工程において第2ノッチ57前方の先端部分5aを配管P2と継手本体1との間に食い込ませることにより、配管P2の抜けを暫定的に防止することができるので、以後の工具使用による締付作業時に配管P2を保持しながら工具を取り扱う必要をなくすことができる。これにより配管接続作業を効率化することができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について図9に基づき説明する。図9はフェルール5周りの図面である。なお、実施の形態2と同一又は相当する構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。実施の形態2において、t1を0.1mm以上、かつ0.4mm未満とするとともに、t2/t1を2.5以下とするように構成することを述べた。一方、第2ノッチ57前方の先端部分5aは手締め段階で配管P2と継手本体1との間に食込むように薄く形成する必要がある。実施の形態3は、このような双方の要件を満足させるためにt1を大きくする手段の例を示すものである。
すなわち、実施の形態3では、前エッジ部59の位置において肉厚t1を大きくするが、先端部分5aの肉厚を薄くするためにテーパ面54を段付きにし、第2ノッチ57より前のテーパ面54を下方にずらせたものとしてもよいことを示したものである。
(実施の形態4)
次に実施の形態4について、図10〜図13に基づき説明する。実施の形態4は、実施の形態2において、把持部26を締結完了時に分断するように構成したものである。なお、図10は、実施の形態4に係る食い込み式管継手の部分断面図であり、締付開始の状態を示し、図11は同食い込み式管継手の部分断面図であり、配管接続完了の状態を示す。また、図12は、この配管接続完了時の結合部材の締結状態を示す斜視図であり、図12は、この実施の形態に用いられる専用工具の斜視図である。なお、実施の形態2と同一又は相当する構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態4は、実施の形態2の結合部材2において、シール完了と略同時に結合部材2の締付トルクにより把持部26が分断されるようにしている。このために、実施の形態4においては、把持部26と基部21との間に径方向のスリット28を形成し、このスリット28と配管貫通孔22との間に管状薄肉部29を形成している。そして、この管状薄肉部29を、結合部材2の締付トルクが所定値になったとき、つまり、シール完了時の締付トルクになったときに切断するようにしている。このように構成されることにより、配管接続作業が完了した時点では把持部26が分離されているため、それ以降は汎用の工具で結合部材を締め付けたり緩めたりすることができないようにしている。これにより、食い込み式管継手の螺合部を緩められないようにして、冷媒を漏らすことのないようにしている。なお、継手本体1及びフェルール5の構造、機能等は実施の形態2と同一である。
また、この実施の形態では、結合部材2の締結完了後に基部21の螺合を増し締めしたり、緩めたりすることを可能とする専用工具を取り扱えるようにしている。このために、基部21の後方端面に4個の係合穴部71が所定円周上において等間隔に形成されている(図12参照)。また、この係合穴部71を形成するための捨て孔72が把持部26に形成されている。この捨て孔72は、係合穴部71を加工するときに、把持部26を通して穴空け工具を使用するときにできるものである。
そして、配管やり直しや結合部材2の増し締めのときには、図13に示すような専用工具70が使用される。この場合における専用工具70は、略半円盤状の基体部75に柄部76が取り付けられている。基体部75の半円状穴77の内周半径は配管P2よりやや大径に形成されている。また、基部21の係合穴部71に係合する3個の係合突部78が基体部75の側面に形成されている。この係合突部78は、基部21の4個の係合穴部71の内の隣り合う任意の3個に係合可能に形成されている。
実施の形態4は以上のように構成されているので、次のような作用を奏することできる。
(1)近年は冷媒漏れによる大気汚染を回避するため、管継手については配管接続後は緩めることができないものが必要になってきている。実施の形態4の食い込み式管継手はこのニーズに応えるものである。
(2)結合部材2を締め付けるときの締付トルクにより把持部26が切断されるので、把持部26を分断のための手間が不要である。また、専用工具70を使用することにより、分断された把持部26が配管P2上に外装された状態のままで螺合部を増し締めしたり、緩めたりすることができる。
(変形例)
(1)実施の形態2において、第2ノッチ57を設けているが、この第2ノッチ57を形成しないものとしてもよい。この場合は前エッジ部59は、フェルール5の先端に位置させることになる。
(2)各実施の形態において、継手本体1は、被接続側機器に取り付けられるようにするために、被接続側機器から導出される接続部としての配管P1をろう付するソケット部12に形成されているが、これに代えて外周に雄ねじが形成された継手部を備えたものとしてもよい。
(3)本実施の形態においては、継手本体1と結合部材2との結合構造及び配管接続方式については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更してもよい。
(4)上記各実施の形態において、本発明に係る食い込み式管継手を冷凍装置の冷媒回路に使用されるものとして説明したが、油配管、水配管などに使用されるものとして構成してもよいことは勿論であり、航空業界、工作機外業界等にも適用することができる。
本発明の実施の形態1に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、フェルールがカム面に当接した状態図である。 同食い込み式管継手におけるフェルール周りの拡大図である。 同食い込み式管継手の締付工程を示すフェルール周りの断面図であって、(a)は締付開始の状態を示し、(b)は配管支持完了の状態を示し、(c)はシール完了の状態を示す。 同食い込み式管継手の締付工程における締付トルクの変化図である。 本発明の実施の形態2に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、締付開始の状態図である。 同食い込み式管継手の部分断面図であって、シール完了の状態図である。 同食い込み式管継手におけるフェルール周りの拡大図である。 同食い込み式管継手の締付工程を示すフェルール周りの断面図であって、(a)はフェルールがカム面に当接した状態を示し、(b)はフェルールが結合部材から分離された状態を示し、(c)は配管支持完了の状態を示す。 本発明の実施の形態3に係る食い込み式管継手のフェルール周りの拡大図である。 本発明の実施の形態4に係る食い込み式管継手の部分断面図であって、締付開始時の状態を示す。 同食い込み式管継手の部分断面図であって、配管接続完了の状態図である。 同食い込み式管継手の配管接続完了時における継手本体と結合部材の基部との締結状態を示す斜視図である。 同食い込み式管継手において、結合部材の締結に使用される専用工具の例である。 従来の管継手の締付工程における締付トルクの変化図である。
符号の説明
θ1,θ2,θ3,θ4…傾斜角度、P2…配管、t1,t2,Ta,Tb…肉厚、1…継手本体、2…結合部材、3,5…フェルール、3A…フロントフェルール、3B…バックフェルール、5a…先端部分、6…第1薄肉部、17…カム面、24,27…押圧面、32,59…前エッジ部、33…前部傾斜面、34…後面、36,53…後エッジ部、37…内周側傾斜面、52…空間部、56…第1ノッチ、57…第2ノッチ。

Claims (9)

  1. フェルールの先端部が押し付けられるカム面を備えた継手本体と、フェルールを押し付ける押圧面を備えた結合部材と、継手本体に対し結合部材が螺合されることにより、先端部がカム面に押し付けられるフェルールとを備えた食い込み式管継手であって、
    前記フェルールは、配管シール機能を発揮するように配管に食い込む前エッジ部と、配管支持機能を発揮するように配管に食い込む後エッジ部とを備え、
    後エッジ部が配管に食い込んで配管支持が完了した後に、前エッジ部が配管に食い込んで配管外周面とフェルールとの間がシールされ、併せてフェルールとカム面との間がシールされるように構成されている
    ことを特徴とする食い込み式管継手。
  2. 前記フェルールは、継手本体及び結合部材とは別体に形成された独立型フェルールであって、フロントフェルールとバックフェルールとの2部品により構成され、
    前エッジ部がフロントフェルールの先端部に形成されるとともに、後エッジ部がバックフェルールの一端に形成されていることを特徴とする請求項1記載の食い込み式管継手。
  3. 前記フロントフェルールの前エッジ部の位置における軸心方向への曲げ強度が前記バックフェルールの後エッジ部の位置における軸心方向への曲げ強度より大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項2記載の食い込み式管継手。
  4. 前記フロントフェルールは、前端に前エッジ部を有し、この前エッジ部の位置における肉厚を小さな寸法にするとともに、外周面における前部に前方に向かうに従い径が小さくなる前部傾斜面を有し、
    前記バックフェルールは、前端に後エッジ部を有し、この後エッジ部の位置における肉厚が前エッジ部の位置における肉厚より小さい寸法に形成されるとともに、外周面における前部の内周側に、前記フロントフェルールの後面に対向するように、前方に向かうに従い径が小さくなる内周側傾斜面が形成され、この内周側傾斜面の軸心に対する傾斜角度が前記フロントフェルールの前部傾斜面の軸心に対する傾斜角度より小さく形成されていることを特徴とする請求項3記載の食い込み式管継手。
  5. 前記押圧面はフェルールは、軸方向管継手前方に押し付けるような傾斜面に形成され、前記フロントフェルールは、後面が前方に向かうに従い径が小さくなる傾斜面に形成され、さらに、カム面の軸心に対する傾斜角度をθ1、フロントフェルールの前部傾斜面の軸心に対する傾斜角度をθ2、フロントフェルールの後面の軸心に対する傾斜角度をθ3、バックフェルールの内周側傾斜面の傾斜角度をθ4としたときに、これら傾斜角度θ1、θ2、θ3及びθ4が、θ1>θ3、θ2>θ4、θ1>θ2、θ3>θ4の関係となるように構成されていることを特徴とする請求項4記載の食い込み式管継手。
  6. 前記フェルールは、前記押圧面と軸方向に所定距離の空間部を介在させる位置において、結合部材に対し略径方向に面状を成す第1薄肉部を介し連結され、結合部材の締付工程の途中において前記第1薄肉部で分離するように形成された非独立分離型フェルールであるとともに、軸方向中間部に第1ノッチが形成され、さらに、フェルールの先端部に前エッジ部が形成され、フェルールの後端部の軸心側角部に後エッジ部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の食い込み式管継手。
  7. 前記フェルールは、先端部に第2ノッチが形成され、
    この第2ノッチにおける後面の軸心側角部が前エッジに形成され、前記第2ノッチ前方の先端部分が、締付工程初期の手締工程において、楔状に配管と継手本体との間に押し込まれるように構成されていることを特徴とする請求項6記載の食い込み式管継手。
  8. 前記フェルールは、前記前エッジ部の肉厚をt1とし、第1ノッチの上端とフェルールの外周面との間に形成される肉厚をt2としたときに、t1を0.1mm以上、かつ0.4mm未満とするとともに、t2/t1を2.5以下とすることを特徴とする請求項7記載の食い込み式管継手。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の食い込み式管継手を冷媒回路に用いたことを特徴とする冷凍装置。
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