JP2009068144A - 二重織物の織成方法 - Google Patents

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【課題】より少ない綜絖により二重織織物を織成する方法を提供するものであって、表裏の組織を織成するに必要な枚数の綜絖により、二重織物を織成する方法を提供する。
【解決手段】複数の綜絖5A、5Bにそれぞれ、上半部に長孔10を穿設した表たて糸ヘルド6aと、下半部に長孔10を穿設した裏たて糸ヘルド6bとを設け、それぞれの長孔10に表たて糸1a及び裏たて糸1bを挿通し、綜絖5A、5Bを所定の順序で上下動せしめることにより上下二段の開口を形成し、上部開口に表よこ糸2aを挿入して表組織を織成する工程と、下部開口に裏よこ糸2bを挿入して裏組織を織成する工程とを所定の順序で行って一サイクルとし、当該サイクルを繰り返すことにより、表組織と裏組織とにより二重織物を形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は二重織物の織成方法に関するものであって、特に従来は二重織物を織成するためには、最低でも四枚の綜絖を必要としていたのを、二枚の綜絖で織ることができる方法に関するものである。
従来二重織物を織成する場合には、最低でも四枚の綜絖を必要としていた。すなわち二重織物における表組織と裏組織とがそれぞれ平織り組織である場合においては、表組織と裏組織を織成するためにそれぞれ二枚ずつの綜絖が必要であり、且つその両者を兼ねることができないため、四枚の綜絖が必要となるのである。
図1は表組織裏組織共に平織り組織により織成された二重織物Aの組織図であり、図2は当該二重織物Aの平面図である。これらの図面において1aは表たて糸、1bは裏たて糸であり、2aは表よこ糸、2bは裏よこ糸であって、表たて糸1aと表よこ糸2aとを平織り組織で織成して表組織3が形成され、裏たて糸1bと裏よこ糸2bとを平織り組織で織成して裏組織4が形成されており、これら表組織3と裏組織4とで二重織物Aが形成されている。
而して図3はこの二重織物Aを織成する工程を示すものである。図3においては綜絖5は後方から5a〜5dの四枚設けられており、そのうち5a及び5cは表組織3を織成する表綜絖であり、5b及び5dは裏組織4を織成する裏綜絖である。そしてその各綜絖5には複数のヘルド6が取り付けられており、各ヘルド6にはその中央にたて糸1を挿通するメール7が形成されている。
そして先ず図3(a)においては、表綜絖5a、5cはいずれも上動しており、裏綜絖5dは上動し5bは下動していて、裏たて糸1bが開口し、そこにシャトル8が通過して裏よこ糸2bが挿入される。
次に図3(b)において、裏綜絖5b、5dをいずれも下動せしめ、表綜絖5aを下動せしめると共に5cを上動せしめ、これにより表たて糸1aを開口させてそこにシャトル8を通過させ、表よこ糸2aを挿入して表組織3を織成する。
さらに図3(c)において、表綜絖5a、5cはいずれも上動せしめ、裏綜絖5bは上動して5dは下動せしめ、これにより裏たて糸1bが開口してそこにシャトル8が通過し、裏よこ糸2bが挿入されて裏組織4が織成される。
次に図3(d)において、裏綜絖5b、5dをいずれも下動せしめ、表綜絖5aを上動せしめると共に5cを下動せしめ、これにより表たて糸1aを開口させてそこにシャトル8を通過させ、表よこ糸2aを挿入して表組織3を織成する。
以下これらの工程を繰り返すことにより、表組織3及び裏組織4を織成し、二重織物Aを織成するのである。そしてこの方法により二重織物Aを織成するためには、表綜絖5aが二枚、裏綜絖5bが二枚必要であり、四枚の綜絖5を必要とする。
また表組織と裏組織とが綾織り組織や朱子織組織である場合には、綾織り組織は三枚以上の綜絖を必要とし、朱子織組織は五枚以上の綜絖が必要であるので、かかる組織で二重織物を形成するためには、その表裏の組織の種類に応じて、その二倍の枚数の綜絖が必要となる。
文部省著作教科書、実教出版株式会社発行、「高等学校用織物組織改訂版」(昭和43年3月25日初版発行、昭和44年2月25日発行)p72〜75、色刷り4−13図〜4−19図
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、より少ない綜絖により二重織織物を織成する方法を提供するものであって、表裏の組織を織成するに必要な枚数の綜絖により、二重織物を織成する方法を提供することを目的とするものである。
而して本発明は、複数の綜絖にそれぞれ、上半部に長孔を穿設した表たて糸ヘルドと、下半部に長孔を穿設した裏たて糸ヘルドとを設け、表たて糸ヘルドの長孔に表たて糸を裏たて糸ヘルドの長孔に裏たて糸をそれぞれ挿通し、当該複数の綜絖を所定の順序で上下動せしめることにより、上動した綜絖の表たて糸ヘルドがそれに挿通された表たて糸を上動せしめると共に、当該綜絖の裏たて糸ヘルドに挿通された裏たて糸を前記長孔の中間位置で中立に保持し、下動した綜絖の裏たて糸ヘルドがそれに挿通された裏たて糸を下動せしめると共に、当該綜絖の表たて糸ヘルドに挿通された表たて糸を前記長孔の中間位置で中立に保持して、上下二段の開口を形成し、所定の順序で形成された開口状態において、上部開口に表よこ糸を挿入することにより表たて糸と表よこ糸とにより表組織を織成する工程と、下部開口に裏よこ糸を挿入することにより裏たて糸と裏よこ糸とにより裏組織を織成する工程とを所定の順序で行って一サイクルとし、当該サイクルを繰り返すことにより、表たて糸と表よこ糸とで表組織を織成し、裏たて糸と裏よこ糸とで裏組織を織成することを特徴とするものである。
本発明においては、前記表よこ糸を挿入する表シャトルが、その挿入方向の先端が中心より高い位置で突出しており、中立位置のたて糸を押し下げながら上部開口を通過し、前記裏よこ糸を挿入する裏シャトルが、その挿入方向の先端が中心より低い位置で突出しており、中立位置のたて糸を押し上げながら下部開口を通過するにより、上下の開口を選択してよこ糸を挿入ことができる。
また本発明においては、前記二枚の綜絖の一方又は両方に中央にメールを形成した接結たて糸ヘルドを設けて、前記メールに接結たて糸を挿通し、その綜絖の上下動に伴って表よこ糸及び裏よこ糸を接結たて糸に対して同一の位置に挿入するにより、中央たて糸接結二重織物を織成することができる。
また本発明においては、複数の芯たて糸を、前記ヘルドのいずれにも挿通することなく、綜絖の上下動に拘わらず常に中立位置に保持し、表よこ糸を常に前記芯たて糸の上に挿入し裏よこ糸を常に前記芯たて糸の下に挿入することにより、表組織と裏組織との間に芯たて糸を配置することにより、芯入り二重織物を織成することができる。
本発明によれば、従来の二重織物を織成する場合に比べて、綜絖の枚数を半分に減らすことができ、織機の構造が簡単になると共に、開口運動が簡単になる。また従来は中央たて糸接結二重織物を織成する場合には、別に接結たて糸用の綜絖を追加する必要があったが、本発明によれば接結たて糸用の綜絖を追加することなく、中央たて糸接結二重織物を織成することができる。
図4は本発明における綜絖5を示すものである。この綜絖5は表組織3及び裏組織4がいずれも平織り組織で織成される場合におけるものであって、二枚の綜絖5A、5Bよりなっている。
そして各綜絖5A、5Bはそれぞれ、綜絖枠9に表たて糸ヘルド6a及び裏たて糸ヘルド6bが設けられており、表たて糸ヘルド6aは上半部に長孔10が穿設されており、裏たて糸ヘルド6bには下半部に長孔10が穿設されている。
そしてこれらのヘルド6の長孔10には、表たて糸ヘルド6aに表たて糸1aが、裏たて糸ヘルド6bに裏たて糸1bがそれぞれ挿通されており、たて糸1の中立状態においては、表たて糸1aは表たて糸ヘルド6aの長孔10の下端に位置し、たて糸1bはヘルド6bの長孔10の上端に位置している。
而してこの綜絖5を使用して二重織物Aを織成する工程を図5に示す。先ず図5(a)においては、二枚の綜絖5A、5Bのうちの第一の綜絖5Aは上動しており、第二の綜絖5Bは下動した状態にある。
この状態においては、第一の綜絖5Aに設けられた表たて糸ヘルド6aは、それに挿通された表たて糸1aを上動せしめており、裏たて糸ヘルド6bに挿通された裏たて糸1bは、裏たて糸ヘルド6bの下半部が長孔10であるため上動せしめられることはなく、長孔10の中間位置で中立状態に保持される。
また第二の綜絖5Bが下動することにより、それに設けられた裏たて糸ヘルド6bはそれに挿通された裏たて糸1bを下動せしめ、表たて糸ヘルド6aの上半部が長孔10であるためそれに挿通された表たて糸1aが下動せしめられることはなく、長孔10の中間位置で中立状態に保持される。
これによりたて糸1群は、表たて糸1aの一部が上動し、裏たて糸1bの一部が下動し、他のたて糸1は中立位置に保持されることとなり、上動したたて糸と中立位置のたて糸と及び、中立位置と下動したたて糸との、上下二段に開口した状態となる。
この状態で、上段の開口に表シャトル8aを通し、表よこ糸2aを挿入する。表シャトル8aは図5(a)に示されるように、略紡錘形をなしており、その前後両端はその中央より高い位置で両方向に突出している。そのためその表シャトル8aを図中左方から右方に向かって打ち込むと、その先端が上段の開口に入り、当該先端より下方の湾曲部が中立位置のたて糸1を下方に押し下げつつ進行する。
このとき中立位置のたて糸1はヘルド6の長孔10の中央位置にあるため、表シャトル8aに押し下げられて容易に下動し、上段の開口が拡がって表シャトル8aは容易に通過することができ、上段の開口に表よこ糸2aが挿入されるのである。
この状態においては、第一の綜絖5Aの表たて糸ヘルド6aに挿通された表たて糸1aは上動しており、第二の綜絖5Bの表たて糸ヘルド6aに挿通された表たて糸1aは中立位置にあり、裏たて糸1bは全て中立位置又は下動位置にあるので、表よこ糸2aは表たて糸1aにのみ織成されることとなる。
次に図5(b)に示すように、第一の綜絖5Aを下動させると共に第二の綜絖5Bを上動させると、表たて糸1aは上動位置と中立位置とのたて糸が入れ替わり、また裏たて糸1bは中立位置と下動位置のたて糸が入れ替わる。この状態で表シャトル8aを右方から左方に通すと、先と異なった位置で表たて糸1aが織り込まれる。
次に図5(c)に示すように、第一の綜絖5Aを上動させると共に第二の綜絖5Bを下動させ、再度図5(a)と同様の綜絖配置とし、この状態で裏シャトル8bを左方から右方に向かって通す。
裏シャトル8bは図5(c)に示すように、略紡錘形をなしており、その前後両端が中心より低い位置で両方向に突出している。そのためその裏シャトル8bを図中左方から右方に向かって打ち込むと、その先端が下段の開口に入り、当該先端より上方の湾曲部が中立位置のたて糸1を上方に押し上げつつ進行する。
このとき先に図5(a)について述べたと同様に、中立位置のたて糸1はヘルド6の長孔10の中央位置にあるため、裏シャトル8bに押し下げられて容易に上動し、下段の開口が拡がって裏シャトル8bは容易に通過することができ、下段の開口に裏よこ糸2bが挿入されるのである。
この状態においては、第二の綜絖5Bの裏たて糸ヘルド6bに挿通された裏たて糸1bは下動しており、第一の綜絖5Aの裏たて糸ヘルド6bに挿通された裏たて糸1bは中立位置にあり、また表たて糸1aは全て中立位置又は上動位置にあるので、裏よこ糸2bは裏たて糸1bにのみ織成されることとなる。
次いで図5(d)に示すように綜絖5A、5Bの上下を入れ換え、再度裏シャトル8bを右方から左方に通すことにより、図5(c)とは異なった位置で裏たて糸1bに裏よこ糸2bが織り込まれる。
これらの工程を通して表組織3及び裏組織4を織成する一サイクルが完了し、さらにこれらのサイクルを繰り返すことにより、表組織3及び裏組織4よりなる二重織物Aが織成されるのである。
図5においては、図5(a)と図5(c)とは綜絖の開口状態は同一であり、また図5(b)と図5(d)も綜絖は同一の状態に開口している。そしてこれらの開口状態においてたて糸1は上下二段に開口しており、そのいずれによこ糸2を挿入するかは、シャトル8の形状に基づいて決定されるのである。
従って従来二重織物Aを織成する場合には、よこ糸2の挿入位置によって開口状態を変えなければならず、最低でも四枚の綜絖を必要としていたのであるが、本発明によれば同一の開口状態でもシャトル8により異なる位置によこ糸2を挿入することができ、二枚の綜絖で二重織物Aを織成することができるのである。
図6は本発明の他の例を示すものであって、縦口袋織を織成する方法を示すものである。この図6において、シャトル8は略紡錘形をなしており、図面における右端は中央より高い位置で右方に突出しており、左端は中央より低い位置で左方に突出しており、打ち込み方向により異なる開口を通るようになっている。
而して図6(a)においては、第一の綜絖5Aは上動し第二の綜絖5Bは下動しており、第一の綜絖5の表たて糸ヘルド6aに挿通された表たて糸1aは上動位置にあり、裏たて糸ヘルド6bに挿通された裏たて糸1bは中立位置にある。また第二の綜絖5Bの表たて糸ヘルド6aに挿通された表たて糸1aは中立位置にあり、ヘルド6bに挿通された裏たて糸1bは下動位置にある。
この状態でシャトル8が左方から右方に向かって打ち込まれると、先に述べたようにシャトル8は表シャトルとして上段の開口を通過し、よこ糸は上動位置と中立位置にある表たて糸1aの間を通って表よこ糸2aとして挿入される。
然る後図6(b)に示すように、綜絖5A、5Bの上下動は同一の状態のままで、シャトル8を右方から左方に向かって打ち込むと、当該シャトル8は裏シャトルとして下段の開口を通過し、よこ糸は中立位置と下動位置とにある裏たて糸1bの間を通って挿入され、裏よこ糸2bとして織り込まれる。
次に図6(c)に示すように第一の綜絖5Aを下動させ第二の綜絖5Bを上動させてその位置を入れ換え、シャトル8を表シャトルとして左方から右方に向かって打ち込むことにより、先とは異なる位置で表よこ糸2aが織り込まれ、さらに図6(d)に示すようにその綜絖位置のままでシャトル8を裏シャトルとして右方から左方に向かって打ち込むことにより、先とは異なる位置で裏よこ糸2bが織り込まれる。
以下これらの工程を繰り返すことにより、表組織3と裏組織4とが交互に織成されると共に、それら左右両端においてよこ糸2が連続しており、筒状の縦口袋織物が織成されるのである。
図7〜図9は本発明の他の例を示すものであって、たて糸中央接結二重織物を織成する方法を示すものである。図7は綜絖5A、5Bを示すものであり、図8は当該方法の工程を示すものであり、図9は織成されたたて糸中央接結二重織物の組織図である。
この例においては、図4及び図5と同様の第一の綜絖5A及び第二の綜絖5Bに、それぞれ所定間隔ごとに接結たて糸ヘルド11が設けられている。当該接結たて糸ヘルド11は中央にメール12が形成された一般的なヘルドであり、当該メール12には接結たて糸13が挿通されている。
而してこのたて糸中央接結二重織物を織成する工程は、図5に示したのと全く同様であるが、接結たて糸ヘルド11は中央に接結たて糸13を挿通したメール12が形成されているので、第一の綜絖5Aの上下動に伴って接結たて糸13は上下に開口し、中立位置を採ることはない。
従って表シャトル8a又は裏シャトル8bが二段の開口のいずれを通過する場合においても、上動した綜絖5のヘルド6に挿通された接結たて糸13と、下動した綜絖5のh6に挿通された接結たて糸13との間を常に通ることとなり、接結たて糸13は表よこ糸2aの上方と裏よこ糸2bの下方との間を縫うように配置されることとなり、当該接結たて糸13により表組織3と裏組織4とが接結されるのである。
一般にたて糸中央接結二重織物を織成する場合には、表組織3を織成するためのヘルド6と裏組織4を織成するためのヘルド6の他に、さらに接結たて糸13を開口させるための綜絖5が必要であるが、本発明によれば二枚の綜絖5に接結たて糸ヘルド11を設けるだけで接結することができ、接結たて糸13を操作するための綜絖5もその綜絖5の操作も必要としない。
また本発明においては、複数の芯たて糸を前記ヘルド6、11のいずれにも挿通することなく配置することにより、綜絖5の数を増すことなく芯入り二重織物を織成することができる。
すなわち、前記芯たて糸はいずれのヘルド6、11にも挿通されていないので、綜絖5A、5Bの上下動に拘わらず常に中立位置に保持される。従って上部開口に挿入される表よこ糸2aは常に前記芯たて糸の上に挿入され、下部開口に挿入される裏よこ糸2bは常に前記芯たて糸の下に挿入されることとなる。
従って表組織3は常に芯たて糸の上部で織成され、裏組織4は常に芯たて糸の下部で織成されることとなり、芯たて糸は表組織3と裏組織4との間に配置されて芯入り二重織物が織成されるのである。またこれを接結たて糸13で接結する場合においても、表組織3と裏組織4との間に芯たて糸が挟持された状態で、接結たて糸13が表組織3と裏組織4とを接結することとなる。
一般に芯入り二重織物を織成する場合には、表組織3を織成するための綜絖5と裏組織4を織成するための綜絖5の他に、さらに芯たて糸を開口させるための綜絖5が必要であるが、本発明によれば芯たて糸をいずれのヘルドにも挿通することなく中立位置に保持するだけで芯たて糸を挿入することができ、芯たて糸を操作するための綜絖もその綜絖の操作も必要としない。
なお以上の説明においては、表組織3及び裏組織4がいずれも平織り組織により織成されている場合について述べたが、綾織り組織や朱子織組織、その他の組織を採用する場合においても、それぞれの組織に応じて綜絖5の枚数は増加するが、二重織物であることによりさらに増加することなく、本発明を適用することができる。
また以上の説明では二重織物A全体が二重であるものについて述べているが、綜絖5の幅方向の一部において通常のメールを有する通常のヘルド6を設けることにより、当該ヘルド6は綜絖5の上下動に伴ってたて糸1を開口させるので、部分的に一重の織物とすることも可能である。
また以上の説明では、通常の平織機で扁平な二重織物を織成する場合について述べたが、環状織機により内外二重の筒状織物を織成する場合においても、本発明をそのまま適用することが可能である。
平織り二重織物の組織図 平織り二重織物の平面図 従来の平織り二重織物を織成する工程を示す図面 本発明における綜絖の正面図 本発明により二重織物を織成する工程の一例を示す図面 本発明により二重織物を織成する工程の他の例を示す図面 本発明によりたて糸中央接結二重織物を織成する場合の綜絖の正面図 本発明によりたて糸中央接結二重織物を織成する工程を示す図面 本発明により織成したよりたて糸中央接結二重織物の組織図
符号の説明
A 二重織物
1 たて糸
1a 表たて糸
1b 裏たて糸
2 よこ糸
2a 表よこ糸
2b 裏よこ糸
3 表組織
4 裏組織
5 綜絖
5A 第一の綜絖
5B 第二の綜絖
6 ヘルド
6a 表たて糸ヘルド
6b 裏たて糸ヘルド
8 シャトル
8a 表シャトル
8b 裏シャトル
10 長孔
11 接結たて糸ヘルド
12 メール
13 接結たて糸

Claims (4)

  1. 複数の綜絖(5A、5B)にそれぞれ、上半部に長孔(10)を穿設した表たて糸ヘルド(6a)と、下半部に長孔(10)を穿設した裏たて糸ヘルド(6b)とを設け、表たて糸ヘルド(6a)の長孔(10)に表たて糸(1a)を裏たて糸ヘルド(6b)の長孔(10)に裏たて糸(1b)をそれぞれ挿通し、当該複数の綜絖(5A、5B)を所定の順序で上下動せしめることにより、上動した綜絖(5)の表たて糸ヘルド(6a)がそれに挿通された表たて糸(1a)を上動せしめると共に、当該綜絖(5)の裏たて糸ヘルド(6b)に挿通された裏たて糸(2b)を前記長孔(10)の中間位置で中立に保持し、下動した綜絖(5)の裏たて糸ヘルド(6b)がそれに挿通された裏たて糸(1b)を下動せしめると共に、当該綜絖(5)の表たて糸ヘルド(6a)に挿通された表たて糸(1a)を前記長孔(10)の中間位置で中立に保持して、上下二段の開口を形成し、所定の順序で形成された開口状態において、上部開口に表よこ糸(2a)を挿入することにより表たて糸(1a)と表よこ糸(2a)とにより表組織(3)を織成する工程と、下部開口に裏よこ糸(2b)を挿入することにより裏たて糸(1b)と裏よこ糸(2b)とにより裏組織(4)を織成する工程とを所定の順序で行って一サイクルとし、当該サイクルを繰り返すことにより、表組織(3)と裏組織(4)とにより二重織物(A)を形成することを特徴とする、二重織物の織成方法
  2. 前記表よこ糸(2a)を挿入する表シャトル(8a)が、その挿入方向の先端が中心より高い位置で突出しており、中立位置のたて糸(1)を押し下げながら上部開口を通過し、前記裏よこ糸(2b)を挿入する裏シャトル(8b)が、その挿入方向の先端が中心より低い位置で突出しており、中立位置のたて糸(3)を押し上げながら下部開口を通過することを特徴とする、請求項1に記載の二重織物の織成方法
  3. 前記複数の綜絖(5A、5B)の一又は二以上のものに、中央にメール(12)を形成した接結たて糸ヘルド(11)を設けて、前記メール(12)に接結たて糸(13)を挿通し、その綜絖(5A、5B)の上下動に伴って表よこ糸(2a)及び裏よこ糸(2b)を接結たて糸(13)に対して同一の位置に挿入することを特徴とする、請求項1に記載の接結二重織物の織成方法
  4. 複数の芯たて糸を、前記ヘルド(6、11)のいずれにも挿通することなく、綜絖(5A、5B)の上下動に拘わらず常に中立位置に保持し、表よこ糸(2a)を常に前記芯たて糸の上に挿入し裏よこ糸(2b)を常に前記芯たて糸の下に挿入することにより、表組織(3)と裏組織(4)との間に芯たて糸を配置することを特徴とする、請求項1に記載の芯入り二重織物の織成方法
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