JP2009067182A - 自動二輪車用スタンド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両前後方向の寸法を短くする。
【解決手段】前後輪を接地させたまま車体全体を起立姿勢に保持するスタンド装置であって、接地可能な一対の支脚20を有する脚体15が回動軸16A周りに回動可能に設けられる。脚体15が接地位置にあるときには、ラチェットホィール24のラチェット歯24Aとラチェット爪25とが噛み合うことによって、脚体15が接地位置から収容位置へ向けて変位するのが規制される。ラチェットホィール24は別途に専用の回動軸16Aを持つのではなく、脚体15と回動軸16Aを共有するため、別軸とした場合に比較して車両の前後方向の寸法を短くすることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動二輪車に用いられるスタンド装置に関する。
従来より、自動二輪車に使用されるスタンド装置としては、後輪をリフトアップした状態で車両を垂直に持ち上げるメインスタンドがある。しかし、例えば頻繁に乗り降りが繰り返されるビジネス用の自動二輪車等では、乗り降りの都度にメインスタンドを操作するのは非常に煩わしい。このため、メインスタンドとは別に操作の簡易なスタンド装置が望まれていた。このような簡易操作型のスタンド装置を備えた自動二輪車を開示するものとして、下記特許文献1が知られている。
特開平8−40327号公報
上記公報に開示されたスタンド装置は、リアフレームに対して上げ・下げ方向へ回動可能に取り付けられた脚体と、この脚体を下ろす方向への回動は許容するが、逆方向への回動を阻止するラチェット機構とを備えている。このスタンド装置は脚体の回動軸とラチェット爪を有したラチェットホィール(扇状つめ部材)の回動軸とが車両前後方向に離間して配置されていた。このため、スタンド装置全体は車両前後方向に関して長くなってしまうのを避けられなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、車両前後方向の寸法を短くすることができる自動二輪車用スタンド装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段は、ハンドルとシートとの間に設けられた足載せ台の下方に設けられ、前後輪が接地した状態で車体を起立姿勢で保持可能な自動二輪車用スタンド装置であって、回動軸と、この回動軸の軸方向に互いに所定の間隔を有する接地部を有し、接地部が地面に接する接地位置と車体側に近接した収容位置との間を、前記回動軸を中心として回動可能な脚体と、この脚体が接地位置方向へ変位するのは許容するが収容位置方向へ変位するのを規制する一方向機構とを備え、この一方向機構は、前記脚体の回動に連動して前記回動軸と同軸で回動する第1回動部を備えているところに特徴を有する。
上記の構成によれば、脚体と一方向機構とは回動軸によって回動中心を共用するため、車両前後方向に別軸配置とした場合に比較して、スタンド装置全体を車両前後方向に関して短くすることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図8によって説明する。図において、1は後部に荷台を有したスクータ型自動二輪車両の全体を示している。車体フレーム2は、ステアリング軸を挿通するヘッドパイプ(共に図示しない)から下方へ延びるダウンチューブ3を有している。ダウンチューブ3から車両後方へは左右一対のリアフレーム4が延びている。リアフレーム4は図2に示すように、ダウンチューブ3の下端部から車幅方向に分かれ、略水平のまま後方へ延びる水平部4A(サイドフレーム)を有している。
車両の中央部には、シリンダの軸線を前方に向けたエンジンEが配されている。このエンジンEはリアフレーム4によって揺動可能に支持されたユニットスイング式エンジンであり、その駆動力は動力伝達部5を介して後輪6へ伝達されるようになっている。
車両の略全体は車体フレーム2に固定された車体カバー7によって覆われている。車体カバー7のうちの車両前部はレッグシールドとして機能する車体本体8となっている。車体本体8の後部下端には略水平に足置きプレート9が連続している。足置きプレート9の後端とシート11の前部との間はシートアンダーカバー12によって覆われ、シートアンダーカバー12の後方は左右一対のサイドアンダーカバー13によって覆われている。シート11の後方には荷台パネルユニットPが水平に配され、リアフレーム4へ固定されている。
足置きプレート9の下面側にはスタンド装置Sが設けられている。図2に示すように、リアフレーム4の両水平部4A間にはスタンド装置Sを収容する金属製のハウジング14が架設されている。ハウジング14には、上方へ開口する収容部(この開口面は図示しないカバーによって蓋がされる。)14Aがボックス状をなして形成され、その車幅方向両側の上部にはリアフレーム4に対する一対の取り付け部14Bが外方へ向けて張出し形成されている。両取り付け部14Bはリアフレーム4における水平部4A(サイドフレーム)の上面に対してブラケット等を介してボルト締めされ、これによってハウジング14の固定がなされている。
収容部14A内の後端部寄りには車幅方向に沿って脚体15のボス部16が配されている。このボス部16は、両端が収容部14Aの対向する側壁14C,14D間に架設された回動軸16A周りに回動可能に支持されている。このボス部16における車幅方向両端部寄りには、連結腕17が径方向後方へ向けて突出している。両連結腕17は、図5等に示されるように、収容部14Aの底壁から後側壁にかけて開口する窓孔18を通してハウジング14から後方へ突出し、その先端は金属製のパイプ材よりなる脚体15に連結されている。これによって、脚体15は図1の実線で示す収容位置と、想像線で示す接地位置(同位置は、収容位置とのなす角度は一定でなく、運転者の体重によって車両全体の沈み込み量が変化したときに、その変化量に応じて変動する)との間を回動することができる。ハウジング14の後壁面において両連結腕17と対応する位置には当接部材19がそれぞれ取り付けられていて、脚体15が収容位置へ復帰して両連結腕17の上面と当接する際の緩衝の役割を果たす。
脚体15は、図2に示すように、全体が略U字状に形成され、かつ車幅方向両端は先端側に向けて拡開する一対の支脚20となっている。両支脚20の先端には水平に円柱状の部材60が固着されて接地部となっているとともに、全体にはゴムブーツ21が被せられていて、脚体15が接地面に下ろされたときの衝撃から、接地面(例えばタイルが貼り付けられた床面)を保護するようにしている。なお、ゴムブーツ21はこの実施形態では樹脂製のタイバンド22を用いて支脚20への取り付けがなされている。一方の支脚20(運転者の左足側)においてゴムブーツ21寄りには運転者が脚体15を蹴り下ろすための突き出し具23が外方へ向けて取り付けられている。
次に、脚体15の昇降動作、具体的には収容位置から接地位置への降ろし動作は許容するが、逆方向への動作を規制する一方向機構Rについて説明する。一方向機構Rは、扇状のラチェットホィール24(回り止め部材)とこのラチェットホィール24の回動を一方向に規制するラチェット爪25とからなっている。
ラチェットホィール24はボス部16における車幅方向中央部(車両全体の車幅方向中央部でもあるため、後述する脚体15の両接地部(ゴムブーツ21)から等距離の位置にある)に嵌め付けられ、金属製の板材によって形成されている。ラチェットホィール24の外周部には所定角度範囲に亘って径方向へ突出するとともに、その外周縁には複数のラチェット歯24Aが形成されている。
一方、ハウジング14内においてラチェットホィール24の前方には規制部材26が配置されている。規制部材26はラチェットホィール24を車幅方向に挟んで対向する板状の部材を有し、かつこれら相互間を部分的に連結した構造となっている。規制部材26の下端側はハウジング14内に車幅方向に沿って支持された支持軸36によって支持され、規制部材26全体を支持軸36周りに回動可能に支持している。上端側には摺動ローラ37が回動可能に取り付けられていて、ラチェットホィール24の外周縁上を回動しつつ摺動可能である。ラチェットホィール24の外周縁の一部には係止凹部24Bが所定角度範囲に亘って凹み形成され、脚体15が接地位置にあるときに摺動ローラ37は係止凹部24Bへと落ち込んで係止し(図5状態)、これによってラチェットホィール24が同図における時計回り方向へ回動するのを規制し、結果として収容位置にある脚体15が後輪側ブレーキをかけない状態のままで、不用意に接地位置へと降りてしまわないようにしている。
規制部材26にラチェットホィール24に対する係止動作を行わせたり、係止解除を行わせたりするための構造は次のようになっている。規制部材26における一方の側面(図2では右側に示されている側面)からは外方へ向けて連結ピン27が突出している。この連結ピン27には、リアブレーキレバー28に接続された第1ワイヤ29に対するレバー側中継部材30が前後方向への長孔31を介して取り付けられており、かつ連結ピン27は通常時には長孔31の後端部に位置するようにしてある。このレバー側中継部材30は車両前部側に折り返し面を有した略U字形状をなしており、第1ワイヤ29の端部が接続されている。第1ワイヤ29はハウジング14の前壁を貫通して配索されるとともに、この前壁とレバー側中継部材30の折り返し面との間において第1ワイヤ29には戻しばね32が設けられている。
レバー側中継部材30の先端相互間にはブレーキ側中継部材33の先端部が突っ込まれいる。ブレーキ側中継部材33の先端部には前記連結ピン27が接続される一方で、ブレーキ側中継部材33の後端には図示しないリアブレーキ装置に接続された第2ワイヤ35の端部が接続されている。したがって、摺動ローラ37がラチェットホィール24の係止凹部24Bに係止している状態で、リアブレーキレバー28が握り操作されて第1ワイヤ29を介してレバー側中継部材30が戻しばね32のばね力に抗して引っ張られると、規制部材26が支持軸36を中心として図5における反時計回りに回動するため、摺動ローラ37が係止凹部24Bから外れ、ラチェットホィール24の回動が許容される。このように、規制部材26が支持軸36を中心として図示反時計回りに回動した状態では、ブレーキ側中継部材33を介して第2ワイヤ35が引っ張られる。第2ワイヤ35が引っ張られることに伴って、リアブレーキ装置内に設けられた図示しないばねが付勢力を蓄えるため、このばね力によって規制部材26は図示時計回り方向へ付勢された状態となる。
規制部材26の両側面間において支持軸36には、一対のラチェット爪25が軸方向に間隔をおいて嵌合されている。このラチェット爪25は規制部材26とは独立して支持軸36周りに回動可能である。ラチェット爪25は後側縁の上部にラチェット歯24Aに対して選択的に係止可能な爪部25Aが後方へ向けて突出して形成されている。ラチェット爪25において爪部25Aと反対側にはハウジング14の底面との間で円弧ばね38が設けられていて、ラチェット爪25に対し爪部25Aがラチェット歯24Aと係止する方向への回動を付勢している。両ラチェット爪25の間にはこれらに挟まれるようにしてリリース部材39が配されている。リリース部材39は支持軸36に嵌合され、ラチェット爪25と同様、支持軸36周りに回動可能となっている。リリース部材39には長孔40が形成され、ラチェット爪25の上端から突出する連絡ピン34を長孔40の後端部に係止させている。リリース部材39の上端にはリアブレーキレバー28に接続された第3ワイヤ41の端部が戻しばね58を介して接続され、第3ワイヤ41が戻しばね58に抗して引っ張られることによって、連結ピン27によって一体化されたリリース部材39とラチェット爪25とが共に図示反時計周りに回動し、ラチェット爪25の爪部25Aとラチェット歯24Aとの噛み合い状態を解除することができる。
ハンドル42の端部に設けられたハンドルグリップ43の基部に金属製のレバー装着部44が設けられている。このレバー装着部44には第1ワイヤ29と第3ワイヤ41の被覆の端部が接続されるとともに、リアブレーキレバー28が取り付けピン45周りに回動可能に装着されている。リアブレーキレバー28の基部には第1ワイヤ29の端部が接続されている。また、リアブレーキレバー28の基部の下面側には解除プレート46が取り付けピン45に対し自由回動可能に取り付けられ、かつ解除プレート46には第3ワイヤ41の端部が接続されている。
さらに、リアブレーキレバー28の基部の上面には押圧操作可能な解除ボタン47が設けられ、下面には図示しない係止軸を有している。解除プレート46には図示はしないが、解除ボタン47の係止軸の下端に対向して係止孔が開口しており、リアブレーキレバー28が握り操作されていない状態(図8(a)の状態)で解除ボタン47が押し込み操作されると、解除ボタン47の係止軸の先端が係止孔に入り込み、その状態でリアブレーキレバー28が握り操作されると、リアブレーキレバー28と共に解除プレート46も連動して取り付けピン45周りに回動し、これによって第1・第3の両ワイヤ29,41が共に引っ張り操作される(図8(c)状態)。これに対し、解除ボタン47を押圧操作することなく、リアブレーキレバー28を握ると、解除プレート46と解除ボタン47の係止軸とは非係止状態であることから、解除プレート46はリアブレーキレバー28の握り操作されても変位することがなく、したがって第1ワイヤ29のみが引っ張り操作される(図8(b)状態)。
ボス部16の外周面において規制部材26を車幅方向に挟んで対向する位置には、径方向外方(略前方)へ向けて一対のレバー片48が突出して取り付けられている。一方、ハウジング14の前壁の中央部には前方へ向けて一対の装着アーム49が突出形成されている。両装着アーム49と対応するレバー片48との間には内部に作動油が封入され伸縮可能なロッド61を有するシリンダ50(オイルダンパ)が接続されている。両シリンダ50のヘッド側端部(前部側端部)は装着アーム49の前端に対して回動可能に接続され、ロッド側端部(後部側端部)はレバー片48の先端に対して回動可能に接続されている。両シリンダ50は車幅方向に並列し、かつそれぞれは車両前後方向に沿って配置されている。但し、両シリンダ50はハウジング14の前方へ突出するようにしてあるが、両シリンダ50の上面がハウジング14の上縁から突出しないようにしてあり、ハウジング14に図示しないカバーを被せるときの障害とならないようにしてある。
両シリンダ50は圧縮ばねとして機能し、かつ伸びるときにのみ減衰作用をするように構成されている。シリンダ50は反転機構Tを構成し、その軸線(装着アーム49側とレバー片48側との双方の接続端を結ぶ軸線)上に回動軸16Aの中心が位置する中立位置(図6状態)を境として、脚体15が収容位置側へ回動するのを付勢したり、逆に脚体15が接地位置側へ回動するのを付勢することができる。
ラチェット爪25とラチェットホィール24のラチェット歯24Aとの係止が解かれた状態で、接地位置にある脚体15を収容位置へ変位させるための構造について説明する。
足置きプレート9における車幅方向中心線より片側(運転者の右足側)に寄った位置にはペダル51が配置されている。つまり、図2に示すように、レッグシールドとしての車体本体8はダウンチューブ3との干渉を避けるために、後面の車幅方向中央部は後方へ膨出して突出部8Aが形成されており、ペダル51はこの突出部8Aに対し右足側へ偏った位置に配置されている。このペダル51は図4に示すように脚体15が接地位置(二点鎖線で示される位置)にあるときには、上面のペダル面51Aが足置きプレート9の上面に形成された開口52を通して上方へ突出して位置(二点鎖線で示される状態参照)するが、脚体15が収容位置(実線で示される位置)にあるときにはペダル面51Aは開口52に対して周囲にほぼ隙間のない状態で嵌り合い、足置きプレート9の上面とほぼ面一(実線で示される状態)をなすようにしてある。なお、足載せプレート9の上面において突出部8Aを挟んで車幅方向の両側領域は、運転者が通常に足を置いたときの足載せ領域Fの一部を構成するとともに、図2に示すように、ペダル面51Aはこの足載せ領域F内に配置される。
また、図1において想像線で示されるように、脚体15が接地位置にあるときにおいて、ペダル面51Aはその後端位置がシート11の前端縁から車両前方へ所定距離だけ離間するように配されている。さらに、図2に示すように、脚体が収容位置にあるときには、ペダル面51Aは、その前端縁がレッグシールド(車体本体8)の後面から後方へ所定距離だけ後方へ離間して位置するように配されている。
ペダル面51Aの下面には円弧状に形成されたアーム53が後方へ延出している。一方、ハウジング14の片側(ペダル51が配されている側)の取り付け部14Bの下面には車幅方向に沿ってペダル軸54が回動可能に支持され、アーム53の後端はペダル軸54の車幅方向外側の端部寄りに連結されている。ペダル軸54は図3等に示されるように、回動軸16Aより車幅方向の外側に位置するようにしてある。具体的には、ペダル軸54の内側端部(左側端部)は平面視において回動軸16Aの右側端部と車幅方向に関して位置が揃うようにしてある。ペダル軸54の車幅方向内側の端部には径方向外方へ向けて連結レバー59の一端側が固定されている。連結レバー59の他端側は略弧状をなすリンク片55の一端側に連結され、同リンク片55の他端側は脚体15の一方の連結腕17における外面の後端部寄りに連結されている。かくして、脚体15はペダル51の変位動作と連動して変位可能である。
なお、ハウジング14の取り付け部14Bの車幅方向外側の端部には脚体位置検知スイッチ56が設けられている。一方、ペダル51のアーム53の後端部の外面には押圧プレート57が取り付けられていて、ペダル51が踏まれて脚体15が収容位置にあるときに押圧プレート57によって脚体位置検知スイッチ56が押されるようにしてある。この脚体位置検知スイッチ56は、この実施形態においては、エンジンEの制御回路中に組み込まれている。制御装置は脚体位置検知スイッチ56からの信号の有無に基づいて、脚体15が収容位置にあるときにはエンジンEの回転数が上がるのを許容するが、接地位置にあるときには禁止するような制御がなされる設定としてある。
次に、上記のように構成された本実施形態の作用効果を具体的に説明する。図5に示すように、脚体15が収容位置にある状態では、規制部材26の摺動ローラ37がラチェットホィール24の係止凹部24Bに係止してラチェットホィール24が回り止めされた状態にあるため、車両走行中に脚体15が不用意に接地位置へ向けて回動してしまうことはない。脚体15が収容位置にあるときには、図4に実線で示すように、ペダル51はペダル面51Aを足置きプレート9の上面とほぼ面一の状態としているため、ペダル51が無用な突起物となって運転の障害となることはない。
脚体15を降ろす場合には、前後輪を接地させたままの状態で、解除ボタン47の押し込みを行うことなくリアブレーキレバー28の握り操作を行う。すると、第1ワイヤ29が引っ張られるため、レバー側中継部材30を介して規制部材26が支持軸36を中心として図5における反時計回りに回動する。これにより、規制部材26は後傾姿勢からよりほぼ真っ直ぐに起立した姿勢となる(図6状態)。すると、摺動ローラ37がラチェットホィール24の係止凹部24Bから外れるため、ラチェットホィール24は規制部材26による回動規制から解放された状態となる。
この状態で、運転者は脚体15の突き出し具23に足をかけて脚体15全体を接地位置へ向けて蹴り下ろすと、脚体15の変位に連動してラチェットホィール24が図6に示すように時計回りに回動する。その間、摺動ローラ37は係止凹部24Bを外れたラチェットホィール24の外周縁上を摺接してゆく。規制部材26が起立姿勢になる際には、第2ワイヤ35は前方へ引っ張られる。この引っ張りは、図示しないリアブレーキ装置内のばねに抗してなされるため、規制部材26はこのばね力によって図示時計回り方向へ付勢されることから、摺動ローラ37はラチェットホィール24の外周縁に押し付けられた状態に維持される。この状態でリアブレーキレバー28に対する握り操作を止めれば、戻しばね32によってレバー側中継部材30には後方へ向けて押圧力が作用する。これにより、規制部材26の連結ピン27が長孔31内を前端側へ移動することで、レバー側中継部材30が後方へ移動するため、第1ワイヤ29が後方へ引かれ、その結果、リアブレーキレバー28が握り操作前の原位置へと復帰する。
一方、脚体15が接地位置へ向けて回動する間、ボス部16の回動に伴ってレバー片48も回動軸16Aを中心として連動して回動する。このため、脚体15が収容位置から接地位置へ向けて回動する間の前半の期間ではシリンダ50が徐々に収縮されることから、シリンダ50によってラチェットホィール24、ひいては脚体15は、これらを収容位置側へ戻り変位させるような付勢力を受けている。したがって、脚体15の蹴り下ろし操作がこの期間内で中断されてしまうと、シリンダ50の付勢力によってラチェットホィール24、ひいては脚体15は収容位置へ自動的に戻される。
そして、脚体15の回動が進みシリンダ50の軸線及びレバー片48が同一直線上に並ぶ中立位置(図6に示す状態)を越えると、シリンダ50による付勢力が上記とは逆に、ラチェットホィール24を時計回り方向に付勢するよう作用するため、脚体15に対する蹴り下ろし操作は軽い力ですみ、また仮に、蹴り下ろし操作が途中で中断されることがあっても、脚体15はシリンダ50の付勢力を受けて自動的に接地位置へと回動する(図7参照)。脚体15の先端部が接地する少し前においては、ラチェット爪25がラチェットホィール24のラチェット歯24Aと順次噛み合っていき、脚体15の先端部が接地した時点でラチェット歯24Aとラチェット爪25との噛み合いの進行が停止し、両者の係止状態が保持される。かくして、ラチェットホィール24、ひいては脚体15が収容位置の方向へ向けて戻り変位するのが規制されるため、車両全体は脚体15の支脚20が共に接地した状態で左右がバランスされた状態で支持される。また、脚体15が接地位置にあるときには、上記したように規制部材26が起立姿勢に保持され、第2ワイヤ35が引っ張られた状態に保持されているため、リアブレーキは作動状態に保持されている。したがって、下り坂の途中で車両を停車させても車両が不用意に移動してしまうことはない。
上記した脚体15の蹴り下ろし操作は運転者がシートに着座した状態でなされることが多い。したがって、着座状態で脚体15の先端部が接地していても、運転者がシート11から離れると、ショックアブソーバ(図示しない)が伸びて脚体15が持ち上がる。このため、脚体15の先端部が接地面から一旦浮いてしまう事態が生じうるが、その場合でもシリンダ50の付勢力によってラチェットホィール24をさらに回動を進めて脚体15を下方へ回動させるため、接地状態へと自動的に矯正される。
脚体15を接地位置から収容位置へ戻す場合の操作について説明すると、まずリアブレーキレバー28の解除ボタン47を押し込む。これにより、解除ボタン47の係止軸(図示しない)が解除プレート46の係止孔(図示しない)に入り込んで係止するため、リアブレーキレバー28が握り操作されると、これに連動して解除プレート46も取り付けピン45周りに回動するため、第1・第3の両ワイヤ29,41が共に引っ張られる。すると、レバー側中継部材30が前方へ移動するが、このときには連結ピン27が長孔31の前端部から後端部側へ移動するだけで規制部材26の移動はない。一方、第3ワイヤ41の引っ張りによってラチェット爪25が前方へ引き寄せられるため、爪部25Aとラチェット歯24Aとの噛み合いが解かれ、ラチェットホィール24の図示反時計回りの回動が許容される。
一方、脚体15が接地位置にあるときには、ペダル51は足置きプレート9の上面から突出した状態にある。このときには、図7に示すように、ペダル面51Aを斜め上後方へ向けた姿勢となっている。上記のラチェットホィール24の回動が許容された状態において、つまり解除ボタン47を押し込み操作しつつリアブレーキレバー28を握り操作した状態で、運転者がペダル面51Aを踏み込むことにより、脚体15が持ち上げられ、ペダル面51Aが足置きプレート9の上面と面一になるまで踏み込まれると、脚体15は収容位置へと復帰する。この間、規制部材26の摺動ローラ37はラチェットホィール24の外周面上を摺動してゆき、係止凹部24Bにまで至った時点で係止凹部24B内に落ち込んでラチェットホィール24が接地位置方向へ向けて回動しないようになる。脚体15が収容位置へ復帰したときには、脚体15の連結腕17がハウジング14に取り付けられた弾性材よりなる当接部材19に当接するため、脚体15が復帰した時の衝撃を確実に吸収することができる。
脚体15が収容位置へ復帰することにより、押圧プレート57が脚体位置検知スイッチ56が押される。これにより、同スイッチ56からはエンジンの制御装置に検知信号が出力され、エンジンEの回転数を上げることが許容される。逆に、脚体15が接地位置にあるときには、パーキング用ランプが点灯して脚体15が下りていることを運転者に知覚させるとともに、誤ってスロットルが操作されてもエンジンEの回転数が上がらないように制御される。
以上のように、本実施形態によれば、脚体15と一方向機構であるラチェットホィール24とは回動軸16Aを共用するため、これらを別軸に設ける構造とした場合と比較して、スタンド装置における車両の前後方向の寸法を小さくすることができる。
上記実施形態からは、さらに以下のような特徴的構造を見出すことができる。 (1)ラチェット機構により構成された一方向機構Rは、第1回動部を構成し周面に複数の歯部24Aを有するラチェットホィール24と、歯部24Aに対し解除可能に係止するラチェット爪25とを備えている。
このような構成であれば、脚体15が接地位置方向へ変位しようとするときには、脚体15の回動に伴ってラチェット爪25がラチェットホィール24の歯部24Aに対し順次係合位置を変更することによって、脚体15を接地位置へと至らしめることができる。しかし、脚体15が収容位置方向へ変位しようとするときには、ラチェット爪25はラチェットホィール24の歯部24Aと初期の係止位置で保持されるため、脚体15が収容位置方向へ不用意に移動してしまうことが規制される。
(2)第1回動部24と脚体15とは、同期して回動する構成である。ここで、「同期して回動する」とは、本実施形態と同様に、ラチェットホィール24と脚体15とがボス部16へ共に溶接によって取り付けられ一体化されることによって一体的に回動する形態に限らず、一体化はされていないものの、等速で回動するように連結された形態も含む。
(3)回動軸16A(ボス部16)が車両幅方向に沿って配されている。このようにすれば、スタンド装置S全体を車両前後方向に短くすることに寄与する。
(4)脚体15には、中立位置を境にして脚体15を収容位置側あるいは接地位置側へ回動させるよう、脚体15に対して相互に反対方向への回転力を作用させる反転機構Tが接続され、この反転機構Tは、脚体15の回動に連動して回動軸16A(ボス部16)と同軸で回動する第2回動部(レバー片48)を備えている。
この構成によれば、脚体15には反転機構Tが接続されているため、脚体15の回動動作が接地位置あるいは収容位置へ至るまでの途中位置で中断してしまうことがない。また、一方向機構と併せ、反転機構Tも回動軸16A(ボス部16)と同軸に設けることで回動軸16A(ボス部16)の共有化を促進したため、スタンド装置Sの前後寸法を一層短縮することができる。
なお、第2回動部48は必ずしも脚体15側(本実施例であればボス部16)と等速で回動する必要はなく、ギヤ等を介して減速あるいは増速されるような関係であってもよい。
(5)反転機構Tは、作動油が内蔵されたシリンダ50と、このシリンダ50に嵌入するロッドとを備え、かつシリンダ50あるいはロッド61のうちの一方の端部は第2回動部48に対して回動可能に接続され、他方の端部は車体に対して回動可能に接続されている。
このような構成によれば、脚体15が、接地位置と収容位置との間で回動するときに、シリンダ50のロッド61が伸長あるいは収縮し、途中の中立位置を境にして脚体に対するロッド61の作用方向が反転、つまりロッド61が収縮あるいは伸長するため、脚体15が接地位置と収容位置との途中位置で留まってしまうことを回避することができる。
(6)ラチェットホィール24は回動軸16Aの軸方向に互いに所定の間隔を有する接地部21双方からの距離が略等しい位置に配されている。
このような構成によれば、脚体15の周り止めを行うラチェットホィール24を、回動軸16Aの軸方向に互いに所定の間隔を有する接地部21双方からの距離が略等しい位置に配するようにしたため、回り止めの力が双方の接地部21に均等に作用させることができる。
(7)回動軸16Aは、車体フレーム2とは別体に形成されたハウジング14内に収容され、かつこのハウジング14において対向する両側壁14C,14Dによって回動可能に支持されている。
このような構成によれば、回動軸16A(ボス部16)を車体側へ組み付ける前にハウジング14内に組み込んでアッセンブリー化することができるため、組み付け作業性に優れる。
(8)車体のフレームは、車両前後方向に延び車両幅方向で対をなすサイドフレーム(リヤフレームの水平部4A)を有する一方、ハウジング14は両サイドフレーム4Aの間に差し渡されて固定がされている。
このような構成よれば、左右のサイドフレーム4A間をハウジング14によって連結する構造であるため、ハウジング14の剛性が付加される分、車体剛性がより高められる。
(9)踏み込み操作をすることによって脚体15を接地位置から収容位置へと変位させうるペダル51が設けられ、かつこのペダル51にはアーム53の一端側が固着される一方、アーム53の他端側はハウジング14に対して回動可能に接続され、さらにアーム53の他端側は脚体15に対して連動可能に連結されている。
このような構成によれば、脚体15が接地位置にある状態で、運転者がペダル面51Aを踏み込むとアーム53の回動と連動して、脚体15が収容位置へと回動させることができる。このような機能を有するペダル51もハウジング14に組み付けられているため、ペダル51も含めてアッセンブリー化されることにより、取り扱い性及び組み付け作業性に優れる。
(10)脚体15には、中立位置を境にして脚体15を収容位置側あるいは接地位置側へ回動させるよう、脚体15に対して異なる方向への回転力を作用させる反転機構Tが接続され、反転機構Tは、作動油が内蔵されたシリンダ50と、このシリンダ50に嵌入するロッド61とを備え、かつシリンダ50、あるいはロッド61のうちの一方の端部が脚体15の回動に対して連動するように接続され、他方の端部がハウジング14に対して回動可能に取り付けられている。
このような構成によれば、ハウジング14には反転機構Tもアッセンブリーされるため、取り扱い性及び組み付け作業性に一層優れる。
(11)ハウジング14の外面には脚体15が収容位置へ変位したときに、脚体15と当接する当接部材19が取り付けられている。
このような構成によれば、当接部材19がハウジング14に設けられているので、車体側へ組み付ける前の脚体15とハウジング14とのアッセンブリー化を容易に行うことができる。また、当接部材19をハウジング14を利用して取り付けるようにしたため、ハウジング14外面の空きスペースを有効に利用することができる。
(12)ハウジング14には、脚体15の位置を検出してエンジンの回転数制御装置へ検知信号を出力する脚体位置検知スイッチ56が取り付けられている。
脚体位置検知スイッチ56は、脚体15の位置を直接検知するものであってもよいが、ペダル51の踏み込みの有無によって、脚体15が収容位置にあるか接地位置にあるかを検出することもできる。この場合、ペダル51の踏み込みの有無を脚体位置検知スイッチ56が検知すると、脚体15がいずれの位置にあるか電気的に検出される。したがって、例えば、検出信号に基づいてエンジンの回転数を上げてよいか否かの判断に利用することができる。そのような機能を有する脚体位置検知スイッチ56を、ハウジング14を利用して取り付けるようにしたため、ハウジング14の空きスペースを有効に利用することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本実施形態では、反転機構Tとしてシリンダ50によるストローク方式を採用したが、この方式に代えてロータリ式を採用することも可能である。
(2)本実施形態では、当接部材19を弾性材によって形成したが、必ずしも弾性材によって形成される必要はない。また、当接部材19はハウジング14側に取り付けるのでなく、脚体15側に取り付けるようにしてもよい。
(3)本実施形態では、回動軸16Aとボス部16とを別部材によって形成したが、これらを回動軸として一体に形成し、ハウジング14に対し回動可能な構成としてもよい。
(4)本実施形態では、ラチェットホィール24と脚体15とを一体的に回動するようにしたが、これらの間に増速あるいは減速のためのギヤ機構を介在させるようにしてもよい。本発明にとっては、要するに、一方向機構としてのラチェットホィール24が脚体15と連動する関係にありさえすればよい。
自動二輪車の側面図 スタンド装置の取付部の周辺を示す平面図 図2の要部を拡大して示す平面図 スタンド装置の左側面図 脚体が収容位置にあるときの状態を示す断面図 脚体が収容位置にある状態を脱して接地位置へ向かう途中の状態を示す断面図 脚体が接地位置にある状態を脱して収容位置へ向かう途中の状態を示す断面図 ブレーキレバーの動作を示す平面図であり、(A)は操作前の状態を示し、(B)は第1ワイヤのみが引っ張られた状態を示し、(C)は第1・第3のワイヤが引っ張られた状態を示している。
符号の説明
4A…リアフレームの水平部(サイドフレーム)
9…足置きプレート
11…シート
14…ハウジング
15…脚体
16A…回動軸
19…当接部材
20…支脚
24…ラチェットホィール(第1回動部)
24A…ラチェット歯
25…ラチェット爪
42…ハンドル
48…レバー片(第2回動部)
50…シリンダ
51A…ペダル面
53…アーム
56…脚体位置検知スイッチ
S…スタンド装置
R…一方向機構
F…足載せ領域
T…反転機構

Claims (13)

  1. ハンドルとシートとの間に設けられた足載せ台の下方に設けられ、前後輪が接地した状態で車体を起立姿勢で保持可能な自動二輪車用スタンド装置であって、
    回動軸と、
    この回動軸の軸方向に互いに所定の間隔を有する接地部を有し、前記接地部が地面に接する接地位置と前記車体側に近接した収容位置との間を、前記回動軸を中心として回動可能な脚体と、
    この脚体が前記接地位置方向へ変位するのは許容するが収容位置方向へ変位するのを規制する一方向機構とを備え、
    この一方向機構は、前記脚体の回動に連動して前記回動軸と同軸で回動する第1回動部を備えていることを特徴とする自動二輪車用スタンド装置。
  2. 第1回動部と前記脚体とは、同期して回動することを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  3. 前記一方向機構は、ラチェット機構により構成され、前記第1回動部を構成し周面に複数の歯部を有するラチェットホィールと、前記歯部に対し解除可能に係止するラチェット爪とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  4. 前記回動軸は車両幅方向に沿って配されることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  5. 前記脚体には、中立位置を境にして前記脚体を前記収容位置側あるいは前記接地位置側へ回動させるよう、前記脚体に対して相互に反対方向への回転力を作用させる反転機構が接続され、
    この反転機構は、前記脚体の回動に連動して前記回動軸と同軸で回動する第2回動部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  6. 前記反転機構は、作動油が内蔵されたシリンダと、このシリンダに嵌入するロッドとを備え、かつ前記シリンダあるいは前記ロッドのうちの一方の端部は第2回動部に対して回動可能に接続され、他方の端部は車体に対して回動可能に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  7. 前記ラチェットホィールは前記回動軸の軸方向に互いに所定の間隔を有する接地部双方からの距離が略等しい位置に配されていることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  8. 前記回動軸は、車体フレームとは別体に形成されたハウジング内に収容され、かつこのハウジングにおいて対向する両側壁によって支持されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  9. 前記車体のフレームは、車両前後方向に延び車両幅方向で対をなすサイドフレームを有する一方、前記ハウジングは前記両サイドフレームの間に差し渡されて固定がされていることを特徴とする請求項8に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  10. 踏み込み操作をすることによって前記脚体を前記接地位置から前記収容位置へと変位させうるペダルが設けられ、かつこのペダルにはアームの一端側が固着される一方、前記アームの他端側は前記ハウジングに対して回動可能に接続され、さらに前記アームの他端側は前記脚体に対して連動可能に連結されていることを特徴とする請求項8に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  11. 前記脚体には、中立位置を境にして前記脚体を前記収容位置側あるいは前記接地位置側へ回動させるよう、前記脚体に対して異なる方向への回転力を作用させる反転機構が接続され、
    前記反転機構は、作動油が内蔵されたシリンダと、このシリンダに嵌入するロッドとを備え、かつ前記シリンダ、あるいは前記ロッドのうちの一方の端部が前記脚体の回動に対して連動するように接続され、他方の端部が前記ハウジングに対して回動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  12. 前記ハウジングの外面には前記脚体が前記収容位置へ変位したときに、前記脚体と当接する当接部材が取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載の自動二輪車用スタンド装置。
  13. 前記ハウジングには、前記脚体の位置を検出してエンジンの回転数制御装置へ検知信号を出力する脚体位置検知スイッチが取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載の自動二輪車用スタンド装置。
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