JP2009066244A - 洗濯機および洗濯方法 - Google Patents

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博史 西田
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Abstract

【課題】低濃度の抗菌材で洗濯物の除菌を効果的に行う。
【解決手段】洗濯物を収容する洗濯槽4と、光励起作用を有する光励起抗菌材を溶出させて水に添加した光励起抗菌材添加水を前記洗濯槽4に供給する光励起抗菌材供給手段10と、光励起抗菌材添加水を含有した洗濯物に光を照射する光照射手段5とを備えたものであり、光励起抗菌材添加水を洗濯物に接触させて光を照射し、洗濯物の除菌、抗菌効果を向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗濯物を除菌処理する機能を備えた洗濯機および洗濯方法に関するものである。
従来、この種の洗濯機は、脱水運転時に銀イオン含有水を洗濯物に接触させることにより、銀イオンを洗濯物に付着させるようにしたものが考えられている(例えば、特許文献1参照)。また、洗濯物をその量に最適な濃度、例えば50ppb〜100ppbあるいは50ppb〜900ppbの銀イオンで処理することにより、銀イオンの抗菌効果を十分に発揮させることができるようにしている(例えば、特許文献2参照)。また、銀イオン含有水を乾燥しやすい小径粒子の液滴にして洗濯物に接触させることにより、水に溶けている銀イオンが水の乾燥によって一旦結晶化し、再度水に溶け出したときに、銀イオンの効果をより発揮しやすくしている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献2の洗濯機の構成と作用を図13を用いて説明する。図13は前記公報に記載された洗濯機の断面図を示すものである。図13に示すように、洗濯機101は全自動型のものであり、外箱102は直方体形状でその上面には洗濯物を投入するための開口部103を有している。外箱102には、受筒104、開口部103の上面には蓋105を有し、ネジで固定されている。受筒104内には内筒106を回転可能に設けてあり、この内筒106内の底部には洗濯物を攪拌するためのパルセータ107が設けられている。内筒106およびパルセータ107はモータ108により回転駆動される。内筒106および受筒104に注水する際には、水流路109からイオン供給ユニット110を通して行う。
次に、洗濯物に除菌、抗菌処理を行う際の動作について説明する。洗濯物の除菌、抗菌を行う際には、水流路109から注水を行う際にイオン供給ユニット110を制御し、注水中に銀をイオン状態で供給する。このことにより、水に含まれる銀イオンの濃度は所定の濃度になり、パルセータ107および内筒106をモータ108により回転駆動することで、洗濯物に銀イオンが付着し、洗濯物に付着している細菌の除菌を行う。また、洗濯物に付着した銀イオンは洗濯物に残留するので、洗濯後も洗濯物の細菌の増殖を抑制する抗菌効果を有することになる。
特開2004−57423号公報 特開2004−105692号公報 特開2005−87712号公報
しかしながら、前記従来の構成では、多量の洗濯物を抗菌あるいは除菌処理するためには、イオン供給ユニット110から高濃度の銀イオンを溶出する必要があり、繰り返し洗濯物を銀イオンで処理し続けると洗濯物が変色してしまうという課題があった。また、銀イオンによる除菌は、大腸菌や黄色ブドウ球菌に対しては効果が高いが、それ以外の細菌やカビに対しては効果が低くなるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、低濃度の抗菌材でも多量の洗濯物を除菌、抗菌処理することができ、細菌やカビ類に対して幅広い除菌、抗菌効果を発揮する洗濯機および洗濯方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の洗濯機は、洗濯物を収容する洗濯槽と、光励起作用を有する光励起抗菌材を溶出させて水に添加した光励起抗菌材添加水を前記洗濯槽に供給する光励起抗菌材供給手段と、光励起抗菌材添加水を含有した洗濯物に光を照射する光照射手段とを備えたものである。
また、本発明の洗濯方法は、光励起抗菌材添加水を洗濯槽に供給する光励起抗菌材添加水供給行程と、洗濯物に光励起抗菌材添加水を含ませる含浸工程と、光励起抗菌材添加水を含んだ洗濯物に光を照射する光照射工程とを実行するものである。
これにより、光励起抗菌材添加水を洗濯物に接触させることで、水に溶出した光励起抗菌材が洗濯物に付着し、それに光源から光が照射されると、光触媒作用により除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種が生成され、光励起抗菌材自身の除菌、抗菌作用とともに、発生した活性酸素種による酸化作用によって菌を分解することができる。したがって、これらの相乗効果で低濃度の抗菌材で被処理物の除菌、抗菌を効果的に行うことができる。また、活性酸素種による酸化分解を利用するので、抗菌スペクトルを拡げ大腸菌や黄色ブドウ球菌以外の細菌やカビに対しても効果を発揮することができる。
本発明の洗濯機は、低濃度の光励起抗菌材添加水で洗濯物の除菌、抗菌を短時間に効果的に行うことができる。また、大腸菌や黄色ブドウ球菌以外の細菌やカビに対しても効果を発揮することができる。
第1の発明は、洗濯物を収容する洗濯槽と、光励起作用を有する光励起抗菌材を溶出させて水に添加した光励起抗菌材添加水を前記洗濯槽に供給する光励起抗菌材供給手段と、光励起抗菌材添加水を含有した洗濯物に光を照射する光照射手段とを備えたことにより、光励起抗菌材添加水を洗濯物に接触させることで、水に溶出した光励起抗菌材により洗濯物に付着している細菌を除菌するとともに、洗濯物に付着した光励起抗菌材および洗濯槽内に供給された光励起抗菌材添加水に光照射手段から放射される光を照射することによって、光触媒作用により除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種が生成され、発生した活性酸素種による酸化作用によって菌を分解することができる。したがって、これらの相乗効果で低濃度の抗菌材で洗濯物の除菌、抗菌を効果的に行うことができる。また、活性酸素種による酸化分解を利用するので、抗菌スペクトルを拡げ大腸菌や黄色ブドウ球菌の以外の細菌やカビに対しても効果を発揮することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の光励起抗菌材供給手段は、少なくとも金属を含有する電極を有する電解槽を有し、電気分解により前記金属のイオンを水中に供給する構成としたことにより、電気分解により光励起作用のある金属元素を溶出するので、電流と通電時間を制御して光励起抗菌材添加水の金属元素の濃度を調整することができ、所定の濃度で安定して供給することができる。また、電解槽を流れる水に光励起作用のある金属元素を溶出させて洗濯槽に供給するので、光励起抗菌材添加水の生成と供給の制御を簡単な構成で容易に行うことができる。
第3の発明は、特に、第1の発明の洗濯槽は、本体内に設けた外槽と前記外槽内に回転可能に設けた内槽を有し、前記内槽を回転駆動する駆動手段を設け、前記駆動手段により前記内槽内の洗濯物を攪拌し、洗濯物の位置を変更して光を照射するようにしたことにより、重なり合った洗濯物が攪拌され、洗濯槽の中で表面に露出する洗濯物が入れ替わるので、洗濯物に満遍なく光を照射することができ、光励起抗菌材での活性酸素種をムラなく発生させて除菌効果が向上する。また、内槽を正逆回転させることにより洗濯物の攪拌効果を高めて光を均一に照射することができる。
第4の発明は、特に、第3の発明の内槽内にバッフルを設け、洗濯物を前記バッフルで持ち上げて落下する速度で前記内槽を回転させて洗濯物に光を照射するようにしたことにより、洗濯物を効果的に攪拌することができ、洗濯物に満遍なく光を照射することができる。
第5の発明は、特に、第1の発明の光照射手段は、濯ぎ脱水工程において、洗濯槽に供給された光励起抗菌材添加水を含浸した洗濯物に光を照射するようにしたことにより、水に溶出した光励起抗菌材を洗濯物に効果的に含浸させることができ、光触媒作用により除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種を生成することができる。
第6の発明は、特に、第5の発明の光照射手段は、洗濯槽内の光励起抗菌材添加水が排出されているとき、または、光励起抗菌材添加水が排出された後に洗濯物に光を照射するようにしたことにより、光励起抗菌材添加水から露出した洗濯物に光を照射することができ、効果的に活性酸素種を生成することができる。
第7の発明は、特に、第1の発明の光照射手段は、外槽の開口部側の端周縁部近傍に設けたことにより、洗濯時に飛散する洗濯水で光照射手段が汚れるのを防止することができ、汚れによる光の照射量の減少を少なくして洗濯物に効率よく光を照射することができる。
第8の発明は、特に、第1の発明の光照射手段は、内槽内の底部に向けて光を照射するようにしたことにより、光励起抗菌材添加水および光励起抗菌材添加水を含浸した洗濯物に確実に光を照射することができる。
第9の発明は、特に、第8の発明の光照射手段は、内槽内にある光励起抗菌材添加水の水面に向けて光を照射するようにしたことにより、水面上に露出している洗濯物および水面に出没する洗濯物に効率よく光を照射することができる。
第10の発明は、特に、第1の発明の光照射手段は、複数の光源で内槽内の同一場所を照射するようにしたことにより、光が照射される部分を集中させて活性酸素種の生成効率を高めることができるとともに、光源を複数設けることにより、各々の光源の負荷を低減し、寿命を長くすることができる。
第11の発明は、特に、第10の発明の光照射手段は、複数の光源を外槽の開口部側の端周縁部の異なった場所に配設したことにより、洗濯物に異なる方向から光を照射することができ、光の当らない陰になる部分を少なくして効率よく光を照射することができる。
第12の発明は、特に、第10の発明の光照射手段は、複数の光源を並列に接続したことにより、必要に応じて照射方法を変化させることができるとともに、いずれかの光源に不具合が生じて発光できなくなった場合でも、他の光源で発光を継続し、除菌動作を継続することができる。
第13の発明は、特に、第1の発明の光照射手段は、紫外光を含む光源としたことにより、光触媒作用により除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種が効果的に生成することができ、除菌効果が向上する。
第14の発明は、特に、第13の発明の光照射手段は、光が直接内槽外へ照射されないように、光源の指向角または光源の設置角度を設定したことにより、光を効率よく内槽内に導入することができ、また、紫外光の人体への影響を少なくすることができる。
第15の発明は、特に、第13の発明の光照射手段は、波長の異なる光源を組み合わせて構成したことにより、可視光とすることができ除菌動作が行われていることを視覚的に知らせることができる。
第16の発明は、特に、第1の発明の光照射手段は、光源をLEDとしたことにより、光源を小さくすることができ、小さなスペースにコンパクトに構成することができる。また、LEDの構成によって照射する角度(指向角)を変えることができるので、内槽内の照射範囲を任意に設定することができる。
第17の発明は、特に、第1の発明の内槽に洗濯物を出し入れするための開口部を開閉する蓋を設け、前記蓋を光透過性材料で形成したことにより、光照射手段の光に加えて室内照明の光を内槽内に取り入れて、光による除菌効果を高めることができる。
第18の発明は、特に、第17の発明の洗濯槽を前上がりに傾斜させたことにより、光照射手段の光に加えて室内照明の光を取り入れやすくすることができ、光による除菌効果を高めることができる。
第19の発明は、特に、第1の発明の光照射手段は、ガラス、メタクリル樹脂、PFA樹脂のいずれかからなる防水カバーを有し、前記防水カバーで光源を覆うようにしたことにより、紫外光から可視光を80%以上透過させて洗濯物に照射することができるので、効果的に除菌することができる。
第20の発明は、光励起抗菌材添加水を洗濯槽に供給する光励起抗菌材添加水供給行程と、洗濯物に光励起抗菌材添加水を含ませる含浸工程と、光励起抗菌材添加水を含んだ洗濯物に光を照射する光照射工程とを実行することにより、光励起抗菌材添加水を洗濯物に接触させることで、洗濯物に水に溶出した光励起抗菌材が付着し、それに光を照射することによって、光触媒作用により除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種が生成され、発生した活性酸素種による酸化作用によって菌を分解することができる。したがって、これらの相乗効果で低濃度の抗菌材で洗濯物の除菌、抗菌を効果的に行うことができる。また、活性酸素種による酸化分解を利用するので、抗菌スペクトルを拡げ大腸菌や黄色ブドウ球菌の以外の細菌やカビに対しても効果を発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における洗濯機の断面構成図、図2は、電解槽の斜視図、図3は行程図を示すものである。図1〜図3において、洗濯機の本体1は、外槽2と外槽2内に回転自在に設けられた内槽3を内蔵しており、外槽2と内槽3で洗濯槽4を形成している。外槽2の前面側に設けた開口部2aの端周縁部の近傍には光照射手段5を配設している。外槽2の下部に排水路6の一端を接続し、排水路6には排水弁7を接続して洗濯槽4内の洗濯水を排水するようにしている。洗濯槽4への給水は給水路9の給水弁8を開き、電解槽10を通って洗濯槽4内に水を給水するものである。
内槽3は、有底円筒形に形成され、その周面に外槽2内に通じる多数の通水孔3aが形成され、内周面の複数位置に内方へ突出するバッフル11を設けている。内槽3の回転中心に略傾斜方向に回転軸3bを設け、内槽3の軸心方向を背面側から正面側に向けて上向きに傾斜させて配設している。この回転軸3bに外槽2の背面側に取り付けたモータ12を連結し、内槽3を正転および逆転方向に回転駆動するようにしている。
光励起抗菌材供給手段である電解槽10は、ケース31内に2枚の銀の板状の電極32を有し、長手方向の一方の端に水の流入口33、他方の端に水の流出口34を設けて、給水路9に接続している。ケース31の内部には、流入口33から流出口34へと向かう水流に沿う形で、2枚の板状の電極32を向かい合わせに配置し、光励起抗菌材である銀をイオンで供給することができる。また、電極32の一部には、電圧を印加するための接続端子35を設けている。
ケース31の中に水が存在する状態で電極32に所定の電圧を印加すると、電極の陽極側から電極構成金属の金属イオンが溶出する。電解槽10では、電圧の印加の有無で金属イオンの溶出、非溶出を選択できる。また、電流や電圧印加時間を制御することにより金属イオンの溶出量を制御できる。電解槽10に長時間一方向に電流を流すと、陽極側となっている電極が減耗するとともに、陰極側となっている電極には水中のカルシウムなどの不純物がスケールとして固着する。また、電極の成分金属の塩化物及び硫化物が電極表面に発生する。これは電解槽10の性能低下をきたすので、電極の極性を反転して電極駆動回路を運転できるように構成されている。
外槽2の正面側の上向き傾斜面に設けた開口部2aを蓋13により開閉自在に覆い、この蓋13を開くことにより、内槽3内に洗濯物を出し入れすることができる。蓋13を上向き傾斜面に設けているため、洗濯物の出し入れは腰を屈めることなく行うことができ、一般には横向きまたは上向きにある開口部から洗濯物14を出し入れする洗濯機の作業性の悪さを改善している。
次に、動作について説明する。蓋13を開いて内槽3内に洗濯物14および洗剤を投入して洗濯機の運転を開始させると、外槽2内には給水路9から所定量の注水がなされ、モータ12により内槽3が回転駆動されて洗濯行程が開始される。内槽3の回転により、内槽3内に収容された洗濯物14は内槽3の内周面に設けられたバッフル11によって回転方向に持ち上げられ、持ち上げられた適当な高さ位置から落下する撹拌動作が繰り返されるので、洗濯物14は叩き洗いの作用で洗濯がなされる。
所定時間洗濯が行われると、汚れた洗濯液は排水路6から排出され、内槽3を高速回転させる脱水動作により洗濯物14に含まれた洗濯液を脱水し、その後、外槽2内に電解槽10で生成された銀イオン水を添加した水を給水路9から注水して濯ぎ行程が実施される。この濯ぎ行程においても内槽3内に収容された洗濯物14は内槽3の回転によりバッフル11により持ち上げられて落下する撹拌動作が繰り返されて濯ぎ洗いが実行される。
所定時間濯ぎ洗いが行われると、濯ぎ液が排水路6から排出され、内槽3を高速回転させる脱水動作により洗濯物14に含まれた濯ぎ液を脱水し、濯ぎ脱水行程が終了する。この濯ぎ脱水行程において、洗濯物14および金属イオン水を添加した濯ぎ液に、光照射手段5により光を照射する。
また、内槽3に洗濯物を出し入れするための開口部を開閉する蓋13を設け、前記蓋13を光透過性材料で形成することにより、光照射手段5の光に加えて室内照明の光を内槽3内に取り入れて、光による除菌効果を高めることができる。
また、洗濯槽4を前上がりの傾斜角を有する構成とし、蓋13を光透過性材料で形成することにより、光照射手段5の光に加えて室内照明の光を取り入れやすくすることができ、光による除菌効果を高めることができる。
なお、本実施の形態では、内槽3の回転中心に略傾斜方向に回転軸3bを設け、内槽3の軸心方向を背面側から正面側に向けて上向きに傾斜させて配設しているが、内槽3の回転中心に略水平方向に回転軸を設け、内槽3の軸心方向を略水平方向に配設してもよい。また、内槽3の回転中心に略垂直方向に回転軸を設け、内槽3の軸心方向を略垂直方向に配設してもよい。
また、本実施の形態では、外槽2の開口部2aの端周縁部の近傍に光照射手段5を配設しているが、内槽3の回転中心の略延長上の蓋13に配設してもよい。
また、電解槽10では給水後の銀イオン濃度が0.01ppm〜1ppmになるように洗濯槽4の水の量にあわせて電流または通電時間を調整している。このことにより、洗濯物14の除菌、抗菌性能を維持している。洗濯物14の量、または注水量が少ない場合には、銀イオン濃度を低くし、洗濯物14の量が多い場合、注水量は洗濯物14の量に比例して多くならないので、銀イオン濃度が高くなるように制御手段15で調整している。
さらに、制御手段15では、排水弁7、給水弁8、モータ12の動作制御を行い、洗い工程、濯ぎ脱水工程の制御を行っている。具体的には、洗い工程および濯ぎ脱水工程で、注水動作、洗い(濯ぎ)動作、排水動作、脱水動作の制御を行っている。
本実施の形態では、濯ぎ脱水工程(注水、濯ぎ、排水、脱水で構成)を2回行い、それぞれの注水動作時に銀イオンを給水路9の水に溶解している。また、注水、濯ぎ、排水、脱水時に光照射手段5で洗濯物14および銀イオンを溶解した水に光を照射している。
なお、本実施の形態では、除菌、抗菌効果を最大限に発揮するためにすべての濯ぎ脱水工程で銀イオンを溶解し、光を照射したが、濯ぎ脱水工程を複数回行う場合には、少なくともそのうちのいずれか一回で行うことで除菌抗菌効果を発揮することができる。
さらに、濯ぎ脱水工程の最終回の注水動作時に、電解槽10から銀イオンを供給すれば、最も効率的に銀イオンを使用し洗濯物14の除菌、抗菌を行うことができる。さらに、最終回の脱水工程終了後に乾燥工程を有する場合は、この乾燥工程においても光を照射することにより、除菌、抗菌をさらに有効に行うことができる。
洗濯物14の除菌、抗菌処理を行う際には銀イオンの濃度が重要な要因となる。処理洗濯物14が最少量の場合(洗濯槽の水12Lに対して洗濯物0.5kg)であれば、0.01ppmで十分な除菌、抗菌効果を発揮できる。洗濯物14の量が多くなるにしたがって、銀イオン濃度を高くするが、電解槽10で水中の銀イオン濃度を上昇させると沈殿が発生し、1ppmからこの沈殿現象が発生しはじめ、水に十分に溶解することができなくなる。したがって、効率的に除菌を行う場合には1ppm以下にする必要がある。銀イオン濃度1ppm以下であれば、通常の使用において銀イオンにより洗濯物14が着色するようなことはない。
また、洗濯物に付着した細菌などの微生物を効果的に除菌、抗菌するためには、光触媒作用でヒドロキシラジカルなどの活性酸素種を生成する必要がある。そのためには洗濯物に付着させる銀の量を0.001μg/cm〜0.30μg/cmにしている。このことにより付着した銀の消費を最少限にしながらラジカルを発生させ、洗濯物の表面に付着した銀からヒドロキシラジカルなどの活性酸素種を効率的に生成することができるので、除菌、抗菌効果を向上することができる。
図4は、本実施の形態の他の例のタイムチャートを示したもので、洗い行程後の濯ぎ行程を3回行うようにしたものであり、「すすぎ1」を行った後の「すすぎ2」と「すすぎ3」で銀イオンを溶解し、光を照射するようにしたものである。排水弁7を開いて「すすぎ1」で使用された濯ぎ水が排水されると(イ)、内槽3を所定時間高速回転させて中間脱水を行い、洗濯物に含まれる濯ぎ水が少なくなると回転を低速にし、給水弁8を開いて洗濯槽4に給水を行う(ロ)。このとき、電解槽10を所定時間通電して洗濯槽4に給水される濯ぎ水に銀イオンを添加した後、LED(光照射手段5)により光を照射する(ハ)。洗濯槽4内に所定量の濯ぎ水が入るとモータ(駆動手段12)により内槽3を正転、逆転させ(ニ)、内槽3内で洗濯物の位置が変化するように洗濯物を所定時間攪拌しながら光の照射を続ける。
上記「すすぎ2」の動作が終わると、続けて「すすぎ3」で同じ動作を行った後、脱水行程へ移行する。脱水行程では、内槽3が高速回転し、洗濯物の脱水を行いながら光を照射する。
次に、光照射手段5について説明する。光照射手段5は外槽2の開口部2aの端周縁部近傍に設置され、内槽3の内部に光を照射する。洗濯槽4内部では内槽3の回転によって洗濯物14が回動するため洗濯水も飛散するが、光照射手段5を洗濯槽4の開口部2aの端周縁部近傍に設けることにより、例えば、外槽2の開口部2aの端周縁部近傍の下部、あるいは、内槽3の回転中心の略延長上の蓋13に設けた場合に比べると水の飛散の影響を受けにくく、効率よく内槽2内に光を照射することができる。
また、光照射手段5を外槽2の開口部2aの端周縁部近傍の上部に設けると、洗濯水が付着して汚れるのを防止できることに加えて、内槽3内の洗濯物から離れた位置から光を照射することができるので、光照射手段5の近くで光が洗濯物によって遮られることを防止することができる。
図5は、光照射手段5の断面の概略図を示したものである。図5において、16は基板で電極17が形成されている。電極17上には光照射手段5の光源であるLED18が直列に接続されている。19は抵抗でLED18に流れる順方向電流が所定の値になるように設定されている。一般的なLEDでは電流値が20〜30mAとなるように設定されている。
図5では複数個のLED18を直列に接続している。LED18は大出力のものを1個使用してもよいが、大出力にすると温度上昇のために放熱構成が必要になる。また、寿命の点からも複数個に分散するほうが有利である。20はLED18を収納するケース、21は電極17に接続されたリード線で制御手段15に接続されている。22は基板16の上下に充填された絶縁材、23はメタクリル樹脂よりなる防水カバーで、厚さ2.0mmの場合320nm〜可視光までの光の90%以上透過することができる。
一般に透明樹脂として用いられるPET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)などは可視光の透過には優れているが、紫外光はほとんど透過しないのでLEDに紫外光を用いる場合は防水カバー23としては利用できない。紫外光の場合は、上記メタクリル樹脂以外ではPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)石英ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダガラスなどのガラスが使用可能であるが、ガラスは成形の自由度がなく、また、破損し易いことから本実施の形態ではメタクリル樹脂を使用した。
光照射手段5は、ガラス、メタクリル樹脂、PFA樹脂のいずれかからなる防水カバー23を有し、前記防水カバー23で光源を覆うようにしたことにより、紫外光から可視光を80%以上透過させて洗濯物に照射することができるので、効果的に除菌することができる。
光源としては、例えば紫外線光源の場合、ブラックライトや一般に用いられている殺菌灯などでもよいが、光照射手段5を洗濯機の本体1の内部に設置することから、光源を非常に小さくできるLEDが好適である。また、LED18は指向角(光の放射の角度:通常光軸上の光度1に対し光度が0.5になる角度)を約10°〜140°と目的に応じて選定可能である。また、350nm〜660nmの波長の発光が可能であり、紫外光、紫、青、緑、黄、赤、などの単色光や白色など使用目的に応じた選択が可能である。
光源をLEDとしたことにより、光源を小さくすることができ、小さなスペースにコンパクトに構成することができる。また、LEDの構成によって照射する角度(指向角)を変えることができるので、内槽3内の照射範囲を任意に設定することができる。
図6は、LED18の波長(色)と除菌効果の関係を示したものである。細菌を滅菌水に懸濁し、試験布に菌を採取した後に洗濯物14とともに洗濯機に入れ、洗濯した後に光励起抗菌材添加水によって濯ぎ脱水工程を行い、その後の乾燥工程を含めて光を照射した場合の試験布に残存した菌数(E)を光照射前の菌数(E)に対する割合(−logE/E)で示した。図6の結果より、波長の長い630nmの波長の光(赤色)でも効果が得られるが、波長が短いほど除菌効率が上がっており、光照射手段5の光源としては紫外線が好適である。
したがって、光照射手段5は、紫外光を含む光源とすることが好ましく、光触媒作用により除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種が効果的に生成することができ、除菌効果が向上する。
このように、洗濯物を収容する洗濯槽4と、光励起作用を有する光励起抗菌材を溶出させて水に添加した光励起抗菌材添加水を前記洗濯槽に供給する光励起抗菌材供給手段10と、光励起抗菌材添加水を含有した洗濯物に光を照射する光照射手段5とを備え、洗濯物に付着した光励起抗菌材および洗濯槽4内に供給された光励起抗菌材添加水に光照射手段5から放射される光を照射することによって、光触媒作用により、除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種を生成し、これらの強い酸化力によって除菌する。これらの相乗効果により低濃度でも除菌、抗菌効果を発揮することができる。さらに、活性酸素種による酸化分解を利用するので、抗菌スペクトルを拡げ大腸菌や黄色ブドウ球菌の以外の細菌やカビに対しても効果を発揮することができる。
また、光励起抗菌材供給手段10は、少なくとも金属を含有する電極32を有する電解槽を有し、電気分解により前記金属のイオンを水中に供給する構成とすることにより、電気分解により光励起作用のある金属元素を溶出するので、電流と通電時間を制御して光励起抗菌材添加水の金属元素の濃度を調整することができ、所定の濃度で安定して供給することができる。また、電解槽10を流れる水に光励起作用のある金属元素を溶出させて洗濯槽4に供給するので、光励起抗菌材添加水の生成と供給の制御を簡単な構成で容易に行うことができる。
また、濯ぎ脱水工程において、洗濯槽4に供給された光励起抗菌材添加水を含浸した洗濯物14に光を照射するようにしたことにより、水に溶出した光励起抗菌材を洗濯物14に効果的に含浸させることができ、光触媒作用により除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種を生成することができる。
また、光照射手段5は、洗濯槽4内の光励起抗菌材添加水が排出されているとき、または、光励起抗菌材添加水が排出された後に洗濯物14に光を照射するようにしたことにより、光励起抗菌材添加水から露出した洗濯物14に光を照射することができ、効果的に活性酸素種を生成することができる。
(表1)はカビに対する除去効果を示したものである。カビを滅菌水に懸濁し、試験布に菌を採取した後に洗濯物14とともに洗濯槽4に入れ、洗濯した後に光励起抗菌材(銀イオン)添加水によって光を照射しながら濯ぎ脱水工程を行った場合と、光を照射せずに濯ぎ脱水工程を行った場合とについて除去率を測定した。光を照射した場合は、光を照射しなかった場合に比べ、除去率が大幅に改善されており、銀イオンに光を当てることによってカビの除去にも効果があることがわかった。
Figure 2009066244
(表2)は光励起抗菌材(銀イオン)濃度による除去率を示したものである。銀イオン濃度は洗濯物14の量に応じて変化させる。そこで、洗濯物量0.5kg、3.5kg、7kgに対してそれぞれ銀イオン濃度0.01ppm、0.03ppm、0.1ppmとした。菌を滅菌水に懸濁し、試験布に菌を採取した後に洗濯物14とともに洗濯槽4に入れ、洗濯した後に光励起抗菌材(銀イオン)添加水によって光を照射しながら濯ぎ脱水工程を行った後、菌の除去率を測定した。銀イオン濃度が0.01ppmと低濃度でも光を照射することによって高い除去率が得られた。
Figure 2009066244
図7は、光照射手段5による光の照射方法を示したものである。光照射手段5は、図7(a)に示すように内槽3内の底部(濯ぎ時に光励起抗菌材添加水が溜まる部分)に向けて照射するよう設定すればよい。この場合、指向角の比較的小さなものを用いることにより、狭い範囲に集中して光を照射して、その部分での除菌効果を促進させる。濯ぎ時、洗濯物14は内槽3の回転およびバッフル11によって上方に持ち上げられた後、光励起抗菌材添加水に落下するという動作を繰り返す。したがって、内槽3内の底部に向けて照射していれば、必ず洗濯物14は光を照射されることになり、洗濯物14が除菌される。
したがって、光照射手段5により、内槽3内の底部に向けて光を照射することにより、光励起抗菌材添加水および光励起抗菌材添加水を含浸した洗濯物14に確実に光を照射することができる。
また、光照射手段5により、内槽3内にある光励起抗菌材添加水の水面に向けて光を照射することにより、水面上に露出している洗濯物14および水面に出没する洗濯物14に、光励起抗菌材添加水を十分に含浸した状態で効率よく光を照射することができる。
洗濯槽4は、本体1内に設けた外槽2と前記外槽2内に回転可能に設けた内槽3を有し、前記内槽3を回転駆動するモータ12(駆動手段)により前記内槽3内の洗濯物14を攪拌し、洗濯物14の位置を変更して光を照射することにより、重なり合った洗濯物14が攪拌され、内槽3の中で表面に露出する洗濯物14が入れ替わるので、洗濯物14に満遍なく光を照射することができ、光励起抗菌材での活性酸素種をムラなく発生させて除菌効果が向上する。また、内槽3を正逆回転させることにより洗濯物14の攪拌効果を高めて光を均一に照射することができる。
また、洗濯物をバッフル11で持ち上げて落下する速度、例えば45回転/分で内槽3を回転させて洗濯物14に光を照射することにより、洗濯物を効果的に攪拌することができ、洗濯物に満遍なく光を照射することができる。
また、光照射手段5は、図7(b)に示すように放射の放射角度が大きいものを用いることもできる。この場合、図7(a)のように狭い範囲に集中して光を照射することはできないが、内槽3内を均一に照射して除菌を行う。また、内槽3は通常ステンレスなどの金属で構成されているので、指向角の大きなLED18を用いた場合、内槽3の表面で光を反射し、LED18からの直接放射光が当たらない洗濯物14にも光が到達する機会が増え、除菌が行われる。
ただし、この場合は洗濯槽4外、すなわち、蓋13を通して直接放射光が外に漏れない構成が望ましい。それによって、洗濯槽4内で除菌のために有効に光を活用することができる。また、特に紫外領域の波長のLED18を用いる場合は、直接放射光が外に漏れない構成とすることにより人体への影響を抑制することができる。したがって、光が直接内槽3外へ照射されないように、光照射手段の光源の指向角または光源の設置角度を設定することにより、光を効率よく内槽3内へ導入することができ、また、紫外光の人体への影響を少なくすることができる。
なお、光照射手段5は、図7(c)に示すように複数のLED18を用い、洗濯槽4内のそれぞれ異なった場所を照射するように構成してもよい。指向角の小さなLED18を用いて異なった場所を照射することにより、比較的強度の大きな照射部分を数箇所形成するとともに、広い範囲で照射するので図7(b)の場合と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の第2の実施の形態における洗濯機の光照射手段の構成図を示すものである。基本的な構成は、実施の形態1と同じであるので、異なる点のみ説明する。第1の実施の形態では複数のLED18を直列に設属していたが、ここでは並列に接続し(図中L1〜L4)、抵抗19はそれぞれのLED18に対応して設けている(R1〜R4)。さらに、切り替え手段24を設けることにより、複数のLED18の照射方法を任意に設定することが可能な構成としている。また、いずれかの光源に不具合が生じて発光ができなくなっても、他の光源で発光を継続し、除菌操作を継続することができる。
また、図9に示すように、複数のLED25、26を外槽2の開口部2aの端周縁部の異なった場所に設置し、光の照射領域を分割して、それぞれの領域ごとに任意に照射方法を設定することができる。したがって、照射対象との距離を短く設定して、領域ごとに照射対象に集中して光を照射することができる。さらに、並列接続することにより、濯ぎ時と、脱水時で照射方法を変えることも可能である。濯ぎ時、洗濯物14は内槽3の回転およびバッフル11によって上方に持ち上げられた後、光励起抗菌材添加水に落下するという撹拌動作を繰り返す。
また、内槽3の底部に向けて照射していれば、必ず洗濯物14は光を照射されることになり、洗濯物14が除菌される。一方、脱水時は高速で回転するために、遠心力により内槽3内壁に張り付いた状態で回転するため、脱水時は、LED25による内槽3の下部の照射に加えて、LED26により内槽3内の上部を照射することによって洗濯物14に効果的に光を照射して除菌を行うことができる。
また、洗濯物14の量に応じて、LED25、26の照射方法を設定することもできる。実施の形態1において、銀イオンの濃度を洗濯物14の量に応じて変化させることを述べたが、それに応じて光の照射方法も変化させることが可能である。すなわち、洗濯物14の量が少ないときは洗濯槽4の下部を照射するLED25を点灯し、洗濯物14が多いときには、LED25、26を点灯させることで効率的な除菌が可能となる。
また、複数の光源で内槽3内の同一場所を照射することにより、光が照射される部分を集中させて活性酸素種の生成効率を高めることができるとともに、光源を複数設けることにより、各々の光源の負荷を低減し、寿命を長くすることができる。
また、複数の光源を外槽2の開口部2a側の端周縁部の異なった場所に配設することにより、洗濯物14に異なる方向から光を照射することができ、光の当らない陰になる部分を少なくして効率よく光を照射することができる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の第3の実施の形態における洗濯機の光照射手段の断面図を示すものである。基本的な構成は第1および第2の実施の形態と同じであるので、異なる点のみ説明する。
図10において、27はLEDである。通常用いられるLEDは光軸上に放射の最大強度を持ち、角度が光軸から広がるにしたがって強度が小さくなるが、LED27は図11に示すように光軸上(角度0°の線上)は放射強度が小さく、角度が光軸から広がるにしたがって強度が強くなる傾向を示す。このようなLED27は、図10に示すようにLEDの先端に凹部を形成したり、先端を平滑にしたりすることによって得られる。複数のLED18のうち少なくとも1個をこのような角度が光軸から広がるにしたがって放射強度が強くなるようなLED27とし、これらを並列に接続し、照射方法を任意に設定することができる。
すなわち、実施の形態2で説明したように、濯ぎ時は光軸上に最大強度を有するLED18を点灯し、脱水時はLED18とあわせて、光軸上から離れた位置に最大強度を有するLED27を点灯する。また、洗濯物14の量に応じて照射方法を変化させても良い。すなわち、洗濯物14の量が少ないときは光軸上に最大強度を有するLED18を点灯し、洗濯物14が多いときにはLED18とあわせて、光軸上から離れた位置に最大強度を有するLED27を点灯する。この場合、LED18およびLED27は、図10に示すように一つのケース20内に収納してもよく、また、図9に示すように外槽2の端周縁部の異なった場所に設置しても良い。
(実施の形態4)
図12は、本発明の第4の実施の形態における洗濯機の光照射手段の断面図を示すものである。基本的な構成は上記実施の形態と同じであるので、異なる点のみ説明する。
図12において、28は可視光の波長領域を発光するLEDである。除菌効果の大きい紫外光のLED18のうち少なくとも1個をこのLED28に置き換えている。本来はすべて紫外線を発光するLED18を用いるほうが除菌には有効である。しかし、紫外線は人に見えないので、蛍光剤を含んだ洗濯物14などが洗濯槽4に入っていないと、除菌中であることを認知しにくい。そこで、除菌中に紫外線のLED18を点灯すると同時に可視光LED28を点灯し、視覚的に除菌中であることを知らせることができる。
図6に示すように、除菌に対しては波長が短いほうが効果が大きい。波長630nm(赤色)でも除菌効果は得られるが、できるだけ除菌効果を損なわないために可視光LED28としては460nm近傍の波長(青色)のものが好適である。
したがって、光照射手段5は、紫外光を含む波長の異なる光源を組み合わせることにより、光触媒作用により除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種が効果的に生成することができるとともに、可視光とすることができるので、除菌動作が行われていることを視覚的に知らせることができる。
(実施の形態5)
本発明は、光励起抗菌材添加水を洗濯槽4に供給する光励起抗菌材添加水供給行程と、洗濯物に光励起抗菌材添加水を含ませる含浸工程と、光励起抗菌材添加水を含んだ洗濯物に光を照射する光照射工程とを実行する洗濯方法である。
これにより、光励起抗菌材添加水を洗濯物に接触させることで、洗濯物に水に溶出した光励起抗菌材が付着し、それに光を照射することによって、光触媒作用により除菌作用の大きいヒドロキシラジカル等の活性酸素種が生成され、発生した活性酸素種による酸化作用によって菌を分解することができる。したがって、これらの相乗効果で低濃度の抗菌材で洗濯物の除菌、抗菌を効果的に行うことができる。また、活性酸素種による酸化分解を利用するので、抗菌スペクトルを拡げ大腸菌や黄色ブドウ球菌の以外の細菌やカビに対しても効果を発揮することができる。
なお、本実施の形態では光励起抗菌材として銀を選定し、電解槽10内に銀の電極を備え、電気分解で水への溶解濃度を調整したが、抗菌作用を有する光励起抗菌材として、銀のほかに亜鉛、ニッケル、銅がある。これらを除菌、抗菌したい微生物の対象に応じて使い分けることで最適な除菌、抗菌効果を期待できる。例えば、カビに対しては、亜鉛、藻類については銅、ニッケルが効果的である。
以上のように、本発明にかかる洗濯機および洗濯方法は、洗濯物の除菌、抗菌を効果的に行うことができるので、衣類の洗濯を行う家庭用および業務用の洗濯機、および洗濯乾燥機として有用である。
本発明の実施の形態1における洗濯機の概略断面図 同洗濯機の電解槽の斜視図 同洗濯機の行程図 同洗濯機の他の例のタイムチャート 同洗濯機の光照射手段の断面図 同洗濯機の除菌効果を示す特性図 (a)同洗濯機の光照射方法を示す概略断面図(b)同洗濯機の他の光照射方法を示す概略断面図(c)同洗濯機の他の光照射方法を示す概略断面図 本発明の実施の形態2における洗濯機の光照射手段の構成図 同洗濯機の光照射方法を示す概略断面図 本発明の実施の形態3における洗濯機の光照射手段の断面図 同洗濯機の光照射手段の特性図 本発明の実施の形態4における洗濯機の光照射手段の断面図 従来の洗濯機の概略断面図
符号の説明
1 本体
2 外槽
2a 開口部
3 内槽
4 洗濯槽
5 光照射手段
10 電解槽(光励起抗菌材供給手段)
12 モータ(駆動手段)
13 蓋
18、25、26、27、28 LED
20 ケース
23 防水カバー

Claims (20)

  1. 洗濯物を収容する洗濯槽と、光励起作用を有する光励起抗菌材を溶出させて水に添加した光励起抗菌材添加水を前記洗濯槽に供給する光励起抗菌材供給手段と、光励起抗菌材添加水を含有した洗濯物に光を照射する光照射手段とを備えた洗濯機。
  2. 光励起抗菌材供給手段は、少なくとも金属を含有する電極を有する電解槽を有し、電気分解により前記金属のイオンを水中に供給する構成とした請求項1記載の洗濯機。
  3. 洗濯槽は、本体内に設けた外槽と前記外槽内に回転可能に設けた内槽を有し、前記内槽を回転駆動する駆動手段を設け、前記駆動手段により前記内槽内の洗濯物を攪拌し、洗濯物の位置を変更して光を照射するようにした請求項1記載の洗濯機。
  4. 内槽内にバッフルを設け、洗濯物を前記バッフルで持ち上げて落下する速度で前記内槽を回転させて洗濯物に光を照射するようにした請求項3記載の洗濯機。
  5. 光照射手段は、濯ぎ脱水工程において、洗濯槽に供給された光励起抗菌材添加水を含浸した洗濯物に光を照射するようにした請求項1記載の洗濯機。
  6. 光照射手段は、洗濯槽内の光励起抗菌材添加水が排出されているとき、または、光励起抗菌材添加水が排出された後に洗濯物に光を照射するようにした請求項5記載の洗濯機。
  7. 光照射手段は、外槽の開口部側の端周縁部近傍に設けた請求項1記載の洗濯機。
  8. 光照射手段は、内槽内の底部に向けて光を照射するようにした請求項1記載の洗濯機。
  9. 光照射手段は、内槽内にある光励起抗菌材添加水の水面に向けて光を照射するようにした請求項8記載の洗濯機。
  10. 光照射手段は、複数の光源で内槽内の同一場所を照射するようにした請求項1記載の洗濯機。
  11. 光照射手段は、複数の光源を外槽の開口部側の端周縁部の異なった場所に配設した請求項10記載の洗濯機。
  12. 光照射手段は、複数の光源を並列に接続した請求項10記載の洗濯機。
  13. 光照射手段は、紫外光を含む光源とした請求項1記載の洗濯機。
  14. 光照射手段は、光が直接内槽外へ照射されないように、光源の指向角または光源の設置角度を設定した請求項13記載の洗濯機。
  15. 光照射手段は、波長の異なる光源を組み合わせて構成した請求項13記載の洗濯機。
  16. 光照射手段は、光源をLEDとした請求項1記載の洗濯機。
  17. 内槽に洗濯物を出し入れするための開口部を開閉する蓋を設け、前記蓋を光透過性材料で形成した請求項1記載の洗濯機。
  18. 洗濯槽を前上がりに傾斜させた請求項17記載の洗濯機。
  19. 光照射手段は、ガラス、メタクリル樹脂、PFA樹脂のいずれかからなる防水カバーを有し、前記防水カバーで光源を覆うようにした請求項1記載の洗濯機。
  20. 光励起抗菌材添加水を洗濯槽に供給する光励起抗菌材添加水供給行程と、洗濯物に光励起抗菌材添加水を含ませる含浸工程と、光励起抗菌材添加水を含んだ洗濯物に光を照射する光照射工程とを実行する洗濯方法。
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