JP2009063826A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009063826A
JP2009063826A JP2007231556A JP2007231556A JP2009063826A JP 2009063826 A JP2009063826 A JP 2009063826A JP 2007231556 A JP2007231556 A JP 2007231556A JP 2007231556 A JP2007231556 A JP 2007231556A JP 2009063826 A JP2009063826 A JP 2009063826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
roller
paper
unit
predetermined
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007231556A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Fujimaru
政広 藤丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP2007231556A priority Critical patent/JP2009063826A/ja
Publication of JP2009063826A publication Critical patent/JP2009063826A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】画像形成装置あるいはプレスローラが冷えており、所定サイズ以上の大きな用紙を定着する場合で、かつ用紙の画像が用紙幅方向両端部まで印字される場合に、用紙にカール及び皺が発生することを防止しつつ、用紙に対する画像の定着性を向上することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えており、かつ用紙のサイズがB4サイズ以上であり、さらに用紙に印字される画像が所定領域以上である場合には、ヒートローラ68の定着温度を瞬時に上げて、かつ所定時間(図3中ts)だけその高温度を維持する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、用紙に画像を定着する定着部を備えた画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置の定着部は、ヒータランプを内蔵するヒートローラと、ヒートローラに押圧されるプレスローラと、ヒートローラの表面温度を計測するサーミスタと、を備えている。この定着部では、サーミスタでヒートローラの表面温度を計測し、この計測温度に基づいてヒータランプを駆動してヒートローラの表面温度が適切な温度になるように制御している。これにより、画像の定着精度を一定に維持している。
特開2003−307968号公報 特開2005−43668号公報 特開2006−47411号公報
ところで、画像形成装置が冷えた状態からヒータランプによりヒートローラを暖める場合、プレスローラ及び周囲の環境に熱量を奪われる。また、ヒートローラの軸方向(長手方向)両端部の温度上昇が軸方向(長手方向)中央部に比べて遅れる傾向にある。サーミスタがヒートランプの軸方向中央部に設けられている構成では、ヒートローラの軸方向両端部の温度上昇の遅れは検知できないので、ヒートローラの軸方向中央部の温度が所定温度まで上昇すれば、用紙を給紙して定着工程にはいる。この状態で印字した場合、A4サイズの用紙では画像の定着性に問題はないのであるが、B4サイズのような大きなサイズの用紙の画像を定着するときに、ヒートローラの軸方向両端部の温度が十分に上がっていないため、用紙の幅方向両端部で画像の定着性が損なわれることになる。特に、近年においては、ヒートローラの薄肉化の影響により、この現象が起こり易くなっている。
この問題の対策として、サーミスタをヒートローラの軸方向両端部に設けること、サーミスタをヒートローラの軸方向中央部と軸方向両端部の両方に設けること、B4サイズの用紙の画像を定着するときに定着温度を上げること、及びヒータランプの軸方向両端部の光量を上げること、などが考えられている。しかしながら、いずれの対策もコストアップになるか、あるいはヒートローラに過剰な熱量を与える結果になる。特に、ヒートローラに過剰な熱量が与えられると、このヒートローラに接触する用紙にカールが発生し、あるいは用紙に皺が発生することがあり、また、省エネルギに反することにもなる。
そこで、本発明は、画像形成装置あるいはプレスローラが冷えており、所定サイズ以上の大きな用紙を定着する場合で、かつ用紙の画像が用紙幅方向両端部まで印字される場合に、用紙にカール及び皺が発生することを防止しつつ、用紙に対する画像の定着性を向上することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、第1ローラ部と、前記第1ローラ部から押圧され前記第1ローラ部との間に用紙を挟持して所定の定着温度で画像を定着する第2ローラ部と、前記第2ローラ部を加熱する加熱部と、前記第1ローラ部の温度が所定の温度よりも低く、用紙の大きさが所定サイズよりも大きく、かつ用紙の所定領域よりも広い領域に画像が印字される場合に、前記定着温度を上げ、上げた前記定着温度を一定時間維持するように前記加熱部を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、第1ローラ部の温度が所定の温度よりも低く、用紙の大きさが所定サイズよりも大きく、かつ用紙の所定領域よりも広い領域に画像が印字される場合に、定着温度が上げられ、この上げられた定着温度が一定時間維持される。これにより、第1ローラ部の温度が低い場合でも、第2ローラ部の軸方向両端部の温度が上昇し易くなるため、第2ローラ部の軸方向両端部側に位置する用紙の幅方向両端部に対して十分な熱量を与えることができる。この結果、用紙の大きさが所定サイズ以上で用紙の所定領域以上に画像が印字される場合でも、用紙の幅方向両端部における画像の定着性を向上させることができる。
また、第1ローラ部の温度が所定の温度よりも高い場合には、定着温度は高く設定されないため、過剰な熱量を用紙に与えてしまうことを防止できる。これにより、用紙にカール又は皺が発生することを防止でき、また、省エネルギを実現することができる。
また、本発明は、前記制御部は、前記定着温度を上げて一定時間経過後に、前記定着温度が下がるように前記加熱部を制御することを特徴とする。
この構成によれば、定着温度が上げられて一定時間経過後に、定着温度が下がるように、加熱部が制御部により制御される。これにより、第2ローラ部が過剰に加熱されることを防止できるため、第2ローラ部と接触する用紙に奪われる熱量も低減させることができる。この結果、熱が原因で用紙がカールすることを防止でき、また、用紙に皺が発生することを防止できる。また同時に、第2ローラ部が過剰に加熱されることを防止できるため、省エネルギの効果を得ることができる。
また、本発明は、前記第2ローラ部の温度を計測する温度計測部と、前記第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間を計測する時間計測部と、を有し、前記第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間が所定時間よりも長いと前記温度計測部及び前記時間計測部により計測された場合に、前記制御部は、前記第1ローラ部の温度が所定の温度よりも低いと判断することを特徴とする。
この構成によれば、第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間が所定時間以上であると温度計測部及び時間計測部により計測された場合に、制御部により第1ローラ部の温度が所定の温度よりも低いと判断される。そして、その場合には、加熱部が制御部により制御されて、定着温度が上げられ、その上げられた定着温度が一定時間維持される。
このように、制御部は、第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間に基づいて、第1ローラ部ひいては画像形成装置の冷え具合を判断する。すなわち、第2ローラ部には第1ローラ部が接触しているため、第1ローラ部が冷えている場合には、第2ローラ部を加熱しても、その熱量の一部が第1ローラ部に奪われるため、第2ローラ部の温度勾配が小さくなる。この結果、第1ローラ部が冷えている場合には、第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間は長くなる。このことを利用することにより、第1ローラ部の温度を計測するためのサーミスタあるいは温度センサなどの温度計測部を別途設けなくても、第1ローラ部(画像形成装置)の冷え具合を容易に推定することができる。この結果、画像形成装置の部品点数及び製造コストが増加することを防止できる。
さらに、本発明は、前記第2ローラ部を駆動する駆動部を有し、前記時間計測部は、前記駆動部による前記第2ローラ部の駆動開始から前記第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間を計測し、前記駆動部による前記第2ローラ部の駆動開始から前記第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間が所定時間よりも長くなると前記温度計測部及び前記時間計測部により計測された場合に、前記制御部は、前記第1ローラ部の温度が所定の温度よりも低いと判断することを特徴とする。
この構成によれば、駆動部による第2ローラ部の駆動開始から第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間が時間計測部により計測される。そして、第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間が所定時間よりも長いと時間計測部により計測された場合には、第1ローラ部の温度が所定の温度よりも低いと制御部により判断される。さらに、加熱部が制御部により制御されて、定着温度が上げられ、その上げられた定着温度が一定時間維持される。
特に、駆動部により第2ローラ部が駆動されると、第1ローラ部も回転しながら第2ローラ部と接触することになり、第2ローラ部の熱量が第1ローラ部に奪われ易くなる。このため、駆動部による第2ローラ部の駆動開始から第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間を計測することにより、第1ローラ部(画像形成装置)が冷えているか否かを正確に推定することができる。
本発明によれば、画像形成装置あるいはプレスローラが冷えており、所定サイズ以上の大きな用紙を定着する場合で、かつ用紙の画像が用紙幅方向両端部まで印字される場合に、用紙にカール及び皺が発生することを防止しつつ、用紙に対する画像の定着性を向上することができる。
次に、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、画像形成装置10は、ファクシミリ機能とコピー機能を備えたいわゆる複合機として構成したもので、MPU12、NCU(網制御回路:Network Control Unit)14、MODEM16、ROM18、RAM20、画像メモリ(DRAM)22、CODEC(符号化・復号器:Coder and Decoder)24、操作部26、スキャナ28、パーソナルコンピュータ(PC)30が接続されたプリンタI/F32と、複数の給紙カセット(図示省略)と、を備えている。
MPU12は、この装置を構成する各部を制御する。NCU14は、電話回線網(PSTN)との接続を制御し、受信原稿のデータを受信するとともに、相手先の電話番号(FAX番号を含む)に対応したダイヤル信号を送出する機能及び着信を検出するための機能を備えている。MODEM16は、ITU(国際電気通信連合)−T勧告T.30に従ったファクシミリ伝送制御手順に基づいて、V.17、V.27ter、V.29等に従った送信データの変調及び受信データの復調を行う。或いは、これらに加えてV.34に従った送信データの変調及び受信データの復調を行う。
ROM18は、この装置を制御するためのプログラムを記憶する。RAM20は、データ等を一時的に記憶する。画像メモリ22は、受信データあるいはスキャナ28で読み取った画データを一時的に記憶する。CODEC24は、読み取った画データを送信するために、MH、MR、MMR方式等により符号化(エンコード)し、受信画データを復号(デコード)する。操作部26は、ユーザがFAX送信・受信、プリント(用紙印字)等の指示をするためのものである。スキャナ28は、FAX送信するときに原稿の画データを読み取る。
この装置のプリンタは、プリンタ各部を制御するプリンタコントローラ34を備えている。また、プリンタコントローラ34は、CPU(制御部)36と、RAM38と、タイマ(時間計測部)40と、を内蔵している。
CPU36は、用紙に対する画像形成処理に関するシステム全体を制御している。特に、CPU36は、用紙サイズ判別センサ92あるいは操作部26からの用紙サイズに関する信号に基づいて、これから印字される用紙のサイズを認識する。そして、詳細は後述するが、CPU36は、この認識された用紙サイズとRAM40に記憶されたテーブルあるいはプログラムとに基づいてヒータ66の駆動を制御する。
また、CPU36は、スキャナ28で読み取られた原稿の画データ、あるいはPC30から入力された印字対象となる画データに基づいて、用紙に印字されるトナー画像の領域を認識する。具体的には、図2に示すように、CPU36は、B4サイズの用紙にトナー画像が印字される場合、印字されるトナー画像が占める領域がB4サイズの用紙におけるA4サイズ以上の領域X、詳細すると、B4サイズの用紙の用紙幅方向両端部においてA4サイズ以上であってB4サイズ以下の領域Xに印字されるトナー画像が存在するか否かを判断する。
RAM38には、用紙にトナー画像を形成する画像形成処理を適切に実行するために各部を制御するプログラムが記憶されている。タイマ40は、主として、ヒートローラ68を駆動させる駆動モータ(駆動部)78による駆動開始温度(例えば、150℃)から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)に至るまでの時間を計測する。なお、給紙開始温度に限られるものではなく、駆動モータ78による駆動開始温度から給紙ローラ84による給紙開始温度以下となる判定温度に至るまでの時間を計測するようにしてもよい。
ここで、RAM38には、ヒートローラ68を駆動させる駆動モータ78による駆動開始温度(例えば、150℃)から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)に至るまでの時間(タイマ40により計測される時間)と後述のプレスローラ(第1ローラ部)72の温度(画像形成装置10の温度)との関係を示すテーブルが記憶されている。すなわち、このテーブルは、駆動モータ78によるヒートローラ68の駆動開始温度(例えば、150℃)から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)になるまでの時間が閾値となる所定時間よりも長い場合には、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えていることを示し、逆に、駆動モータ78によるヒートローラ68の駆動開始から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)になるまでの時間が閾値となる所定時間よりも短い場合には、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えていないことを示すテーブルである。ここで、プレスローラ72の温度は画像形成装置10全体の温度とみることができるため、プレスローラ72の温度を推定することにより画像形成装置10全体の温度を知ることができる。このように、CPU36は、タイマ40による計測結果とROM38に記憶されたテーブルとに基づいて、プレスローラ72、ひいては画像形成装置10の冷え具合を判断する。なお、駆動モータ78による駆動開始温度(例えば、150℃)から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)に至るまでの時間に限られるものではなく、駆動モータ78による駆動開始温度(例えば、150℃)から、給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)以下である判定温度に至るまでの時間を基準に判断してもよい。
すなわち、図3に示すように、画像形成装置10が冷えておらずプレスローラ72の表面温度が低くない場合には、ヒータ66を駆動したときに、ヒートローラ62に接触するプレスローラ72に奪われる熱量が少なくなるため、ヒートローラ68の表面温度が急激に上がり、その温度勾配は、図3中破線で示したようになる。このように、ヒートローラ68の表面温度の温度勾配が急に立ち上がるため、ヒータ66を駆動してから給紙開始温度あるいは所定の定着温度(図3中TN:175℃)になるまでの時間(図3中tn)が短くなる。一方、画像形成装置10が冷えておりプレスローラ72の表面温度が低い場合には、ヒータ66を駆動したときに、ヒートローラ62に接触するプレスローラ72に奪われる熱量が多くなるため、ヒートローラ68の表面温度の上昇率が低下し、その温度勾配は、図3中実線で示したようになる。この場合では、ヒートローラ68の表面温度の温度勾配が緩やかになるため、ヒータ66を駆動してから給紙開始温度あるいは所定の定着温度(図3中TN:175℃)になるまでの時間(図3中th)が長くなる。この性質を利用して、駆動モータ78によるヒートローラ68の回転駆動開始温度(例えば、150℃)から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)になるまでの時間が閾値となる所定時間よりも長い場合には、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えていると判断する。また、駆動モータ78によるヒートローラ68の回転駆動開始温度(例えば、150℃)から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)になるまでの時間が閾値となる所定時間よりも短い場合には、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えていないと判断する。なお、給紙開始温度に限られるものではなく、ヒートローラ68の回転駆動開始温度(例えば、150℃)から、給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)以下である判定温度になるまでの時間を基準に判断してもよい。
また、RAM38には、ヒータ(加熱部)66の制御に関するプログラムが記憶されている。すなわち、プレスローラ72、ひいては画像形成装置10の冷えており、用紙の大きさが所定のサイズよりも大きく、かつ用紙に印字されるトナー画像の領域が所定領域以上である場合には、瞬時に、ヒートローラ68の定着温度が既定の定着温度(図3中TN:175℃)よりも高く設定(図3中TH:185℃)され、かつその高い定着温度が所定時間(図3中ts)だけ維持され、その後、既定の定着温度(図3中TN:175℃)に戻るプログラムが記憶されている。ここで、高い定着温度が維持される所定時間(図3中ts)とは、例えば、用紙を複数枚(例えば、3枚あるいは4枚)だけ印字するのに要する時間を意味する。なお、給紙開始温度に限られるものではなく、ヒートローラ68の回転駆動開始温度(例えば、150℃)から、給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)以下である判定温度になるまでの時間を基準に判断した場合で、かつプレスローラ72、ひいては画像形成装置10の冷えており、用紙の大きさが所定のサイズよりも大きい場合には、瞬時に、ヒートローラ68の定着温度及び給紙開始温度が高く設定され、かつその高い定着温度及び給紙開始温度が所定時間だけ維持され、その後、既定の定着温度及び給紙開始温度に戻ることになる。
また、図1に示すように、画像形成装置10の内部には、感光体として外周面に光導電膜を有する感光ドラム42が配置され、感光ドラム42は、駆動源(図示せず)により回転される。この感光ドラム42の周囲には、ブラシローラ式の帯電器として帯電ブラシ44が配置され、この帯電ブラシ44には帯電バイアス印加回路46により所定のバイアス電圧が印加される。バイアス電圧が印加された帯電ブラシ44は、回転しながら感光ドラム42の外周面を約−750Vに一様に帯電させる。
感光ドラム42の周囲に配置された露光部としてのLEDプリントヘッド48は、多数のLEDを並設してなり、入力された画情報に基づき感光ドラム42の外周面に光を照射し、外周面に画情報に対応する静電潜像を形成する。なお、LEDプリントヘッド48の出力は、プリンタコントローラ34のCPU36により制御される。
また、感光ドラム42の周囲に配置された現像器は、供給ローラ50、現像ローラ52、ブレード54及び現像器バイアス印加回路56等を備えている。供給ローラ50は、トナーを入れたトナーケース(図示省略)からトナーを帯電させつつ現像ローラ52に供給するもので、この供給ローラ50には現像器バイアス印加回路56により所定のバイアス電圧(−300V〜−700V、好ましくは約−500V)が印加される。この供給ローラ50と感光ドラム42に接触して配置された現像ローラ52には、現像器バイアス印加回路56により所定のバイアス電圧(−300V〜−400V、好ましくは−350V)が印加される。なお、現像器バイアス印加回路56は、プリンタコントローラ34のCPU36により制御される。
ブレード54は、現像ローラ52の外周面に弾性的に接触し、現像ローラ52の外周面に付着したトナーの層厚を均一にするもので、このブレード54には現像器バイアス印加回路56により所定のバイアス電圧(−300V〜−700V、好ましくは約−400V)が印加される。
さらに、感光ドラム42の周囲に配置された転写器としての転写ローラ58は、用紙搬送経路を挟んで感光ドラム42の外周面と接触するように配置され、駆動源(図示せず)により回転される。この転写ローラ58には転写バイアス印加回路60により所定のバイアス電圧(転写バイアス)が印加される。転写ローラ58にバイアス電圧が印加されると、転写ローラ58には流入電流が流れるが、転写ローラ58の流入電流は電流検出部62により検出される。そして、この検出された電流値は、プリンタコントローラ34のRAM38に保存される。なお、転写バイアス印加回路60は、プリンタコントローラ34のCPU36により制御される。
用紙搬送経路の用紙送り出し側に配置された定着部64は、ハロゲンランプ等のヒータ66を内蔵するヒートローラ68、ヒータ駆動回路70及びプレスローラ72など、で構成される。ヒートローラ68は、駆動モータ78により回転駆動される。また、ヒートローラ68は、円筒状に形成されており、軸方向に延びるように形成されている。また、ヒートローラ68のヒータ66は、プリンタコントローラ34のCPU36に制御されたヒータ駆動回路70によって所定の温度に加熱される。そして、ヒートローラ68とプレスローラ72は、転写ローラ58による転写後の用紙を加熱圧接することにより、用紙上のトナー画像を定着させる。
ここで、一般的に、円筒状のヒートローラ68がヒータ66で加熱されたときに、ヒートローラ68の軸方向中央部で昇温し易く、軸方向両端部で昇温し難くなる傾向がある。すなわち、円筒状のヒートローラ68の軸方向両端部は、円筒状のヒートローラ68の軸方向中央部と比較して、外気に接する面積が大きくなる。このため、ヒートローラ68の軸方向両端部の熱は、軸方向中央部の熱と比較して、外気に放熱され易くなるため、ヒートローラ68の軸方向中央部で昇温し易く、軸方向両端部で昇温し難くなる。
そして、印字される用紙のサイズがB4サイズなどで大きくなると、このヒートローラ68の軸方向両端部に用紙の幅方向(搬送方向に対して直交する方向)両端部が接触する。このため、ヒートローラ68の軸方向両端部の表面温度が十分に上がっていないと、大きなサイズの用紙の幅方向両端部における定着温度が低くなる。この結果、定着性が低下する。一方、印字される用紙のサイズがA4サイズ以下で小さくなると、用紙の幅方向両端部はヒートローラ68の軸方向中央部寄りの部位に接触する。この場合、ヒートローラ68の軸方向中央部の表面温度は昇温し易いため、小さなサイズの用紙の幅方向両端部における定着温度が低くなり過ぎることはなく、定着性に問題は生じない。
なお、ヒートローラ68の軸方向両端部の温度が低くなく、所定の温度以上に高い場合では、ヒートローラ68の軸方向両端部における定着温度を確保することができるため、用紙のサイズ及び用紙に印字されるトナー画像の領域にかかわらず、トナー画像の定着性に問題は生じない。
ここで、従来の画像形成装置において既に実行されているヒートローラ68の回転と駆動モータ78の駆動との一般的な関係について説明する。図4に示すように、例えば操作部26から画像形成開始のキーが入力されると(図4中A点)、ヒータ66がプリンタコントローラ34のCPU36により駆動されるとともに、ヒートローラ68の表面温度が上昇し始める。このとき、ヒートローラ68は、回転していない。そして、ヒートローラ68の表面温度が150℃に到達したときに(図4中B点)、駆動モータ78によりヒートローラ68が回転される。また、ヒートローラ68の表面温度が160℃に到達したときに(図4中C点)、給紙ローラ84が駆動され、給紙カセットの用紙が用紙搬送路に繰り出される。さらに、ヒートローラ68の表面温度が175℃に到達したときに(図4中D点)、既定の定着温度になり、その温度が一定期間維持されるように制御される。
ところで、本実施形態では、上述したように、プレスローラ72すなわち画像形成装置10が冷えており、印字される用紙の大きさが所定のサイズよりも大きく、かつ用紙に印字されるトナー画像の領域が所定領域以上であると判断されると、既定の定着温度(175℃)が瞬時に高く設定(185℃)され、高温度となった定着温度(185℃)が所定時間だけ維持される。なお、定着温度のみが瞬時に高く設定される場合に限られるものではなく、定着温度及び給紙開始温度の両方が高く設定され、高温度に設定された定着温度及び給紙開始温度が所定時間だけ維持されるように制御してもよい。
また、図1に示すように、画像形成装置10には、感光ドラム42の周囲にメモリ除去ブラシ74が配置されている。このメモリ除去ブラシ74は、転写後にも感光ドラム42の外周面に画像の輪郭に沿って残るトナー画像(メモリ画像)を除去するためのもので、メモリ除去ブラシ74にはメモリ除去ブラシ電圧印加回路76により所定のバイアス電圧が印加される。
また、この画像形成装置10には、ヒートローラ68の表面温度を計測する温度センサ(温度計測部)80が配置されている。温度センサ80による計測結果は、プリンタコントローラ34に出力することができるようになっている。なお、温度センサ80として、ヒートローラ68の外周面に接触したサーミスタが好ましい。
また、感光ドラム42の用紙搬送方向上流側には、用紙を検知するためのPSS82が配置されている。このPSS82の検知結果は、プリンタコントローラ34に出力される。搬送されてくる用紙は、このPSS82に検知され、この検知結果をトリガーとして、用紙搬送方向下流において用紙への画像形成が実現される。
さらに、画像形成装置10には、給紙ローラ84が設けられている。この給紙ローラ84は、給紙カセットに収納された用紙を、順次、用紙搬送路(図示省略)に供給するためのものである。この給紙ローラ84には、駆動源としてのモータ86がクラッチ88を介して接続されている。給紙ローラ84がクラッチ88を介してモータ86と接続されている状態では、モータ86の駆動力が給紙ローラ84に伝達され、給紙ローラ84が回転する。
また、画像形成装置10には、用紙のサイズを判別するための用紙サイズ判別センサ92が設けられている。この用紙サイズ判別センサ92は、例えば、光センサなどで構成されており、用紙の端部が位置しているか否かを判別して、この結果を用紙のサイズデータとしてプリンタコントローラ34に出力するものである。また、用紙サイズ判別センサ92により用紙のサイズを判別する構成の他に、操作部26により印字される用紙のサイズが入力された場合には、この用紙サイズに関する入力データがプリンタコントローラ34に出力される。
上記のように構成された画像形成装置10において、プリント動作は周知であるが、概説すると、帯電ブラシ44により感光ドラム42が約−750Vに一様に帯電され、その感光ドラム42にLEDプリントヘッド48により画情報に対応する静電潜像が形成され、現像ローラ52により感光ドラム42上の静電潜像にトナーが吸着されて、感光ドラム42上にトナー画像が形成される。そして、転写ローラ58により感光ドラム42上のトナー画像が用紙に転写される。転写後は、ヒートローラ68とプレスローラ72により用紙が加熱・加圧され、用紙にトナー画像が永久像として定着される。このとき、用紙のサイズが大きい場合、幅方向(搬送方向に対して直交する方向)両端部は、ヒートローラ68の軸方向両端部に接触し、ヒートローラ68の軸方向両端部の熱量により用紙の幅方向両端部のトナー画像が定着される。
次に、第1実施形態に係る画像形成装置10の作用について説明する。
図5に示すように、操作部26から画像形成開始の指示が入力され、或いはPC30からプリント指示に関する信号が出力されてプリントジョブが開始されると、これから印字される用紙のサイズがB4サイズ以上であるか否かが用紙サイズ判別センサ92により判断される(S100)。B4サイズ以上であると判断された場合(S100:YES)には、プリンタコントローラ34のCPU36によりヒータ66が駆動される(S120)。これにより、ヒートローラ68の表面温度が上昇し始める。そして、S120において、タイマ40によるカウントが開始される。
ここで、S100において、用紙のサイズがB4サイズ以上か否かが判断されるが、B4サイズに限られることはなく、サイズの大きな用紙を判別するという点で、例えば、A3サイズ、B3サイズなどの用紙を基準にしてもよい。また、用紙のサイズは、用紙サイズ判別センサ92による検出だけではなく、操作部26から入力された用紙サイズに関する入力信号に基づいて、用紙のサイズを判別してもよい。
なお、B4サイズ未満と判断された場合(S100:NO)には、通常のプリントプロセスで画像形成処理が実行される(S140)。この場合では、ヒートローラ68の定着温度に変更はなく、既定の定着温度(175℃)で用紙が定着される。すなわち、用紙のサイズがB4サイズ未満であれば、用紙の幅方向両端部はヒートローラ68の昇温し易い軸方向中央部寄りの部位で定着されるため、定着温度を確保でき、既定の定着温度(175℃)も変更する必要がない。
次に、タイマ40によるカウント値が所定値以上であるか否かがCPU36により判断される(S160)。ここで、S160の判断工程においては、カウント値が所定値よりも大きい場合には、ヒートローラ68が所定の温度に到達するまでの時間が長いことを意味する。具体的には、S160において、駆動モータ78によるヒートローラ68の回転駆動開始温度(例えば、150℃)から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)になるまでの時間が閾値となる所定時間よりも長い場合には、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えていると判断する。このことは、ヒートローラ68をヒータ66で加熱しても、その熱量の多くがプレスローラ72などに奪われるため、ヒートローラ68が昇温し難いことを意味している。この結果、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷え、印字環境温度が所定の温度よりも低いことが推定される。逆に、カウント値が所定値よりも小さい場合には、ヒートローラ68が所定の温度に到達するまでの時間が短いことを意味する。具体的には、S160において、駆動モータ78によるヒートローラ68の回転駆動開始温度(例えば、150℃)から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃)になるまでの時間が閾値となる所定時間よりも短い場合には、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えていないと判断する。このことは、ヒートローラ68をヒータ66で加熱しても、プレスローラ72などに奪われる熱量が少なくなり、ヒートローラ68が昇温し易いことを意味している。この結果、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えておらず、印字環境温度が所定の温度よりも高いことが推定される。
そして、タイマ40によるカウント値が所定値以上である場合(S160:YES)には、トナー画像が用紙の所定領域以上に印字されるか否かがCPU36により判断される(S180)。ここで、S180におけるトナー画像の印字領域の判断は、スキャナ28で読み取られた原稿の画データ、あるいはPC30から入力された原稿の画データに基づいてCPU36により判断される。具体的には、図2に示すように、B4サイズの用紙の幅方向両端部において、A4サイズの用紙が占める領域以上の領域Xにおいてトナー画像が印字されるか否かが判断される。
トナー画像が用紙の所定領域以上に印字されると判断されると(S180:YES)、CPU36からヒータ駆動回路70を介してヒートローラ68の定着温度が175℃から185℃(図3中TH)に瞬時に設定変更される(S200)。また、S200では、給紙開始温度が160℃から170℃に設定変更される。給紙開始温度を160℃から170℃に設定変更することにより、給紙のタイミングが遅れ、用紙が定着部64に到達するタイミングを遅延させることができる。これにより、用紙が定着部64に到達したときには、定着温度が既に185℃に達しており、十分な定着温度で定着することができる。
さらに、タイマ40によるカウントが開始される(S220)。そして、タイマ40のカウント値が所定値以上か否か(タイムアップしたか否か)が判断される(S240)。このように、S240のステップを経ることにより、高温度になった定着温度が一定時間だけ維持される。タイマ40のカウント値が所定値以上であると判断された場合(S240:YES)には、CPU36からヒータ駆動回路70を介してヒートローラ68の定着温度が185℃から175℃(図3中TH)に瞬時に設定変更される(S260)。また、S260では、給紙開始温度が170℃から160℃に設定変更される。
なお、タイマ40によるカウント値が所定値未満である場合(S160:NO)には、通常のプリントプロセスにて画像形成処理が実行される(S280)。この場合では、ヒートローラ68の定着温度に変更はなく、既定の定着温度(175℃)で用紙が定着される。すなわち、この場合では、画像形成装置10が冷えておらず印字環境温度が高いので、既定の定着温度(175℃)を変更しなくても、ヒートローラ68の軸方向両端部の温度が高くなっており、用紙の幅方向両端部に十分な熱量が与えられる。この結果、B4サイズ以上の大きなサイズの用紙のトナー画像を定着させ、かつその用紙に印字されるトナー画像が用紙の所定領域以上存在するときにおいて、定着温度を上げなくても、用紙の幅方向両端部におけるトナー画像の定着性が損なわれることがない。
また、トナー画像が用紙の所定領域以上に印字されないと判断されると(S180:NO)、通常のプリントプロセスにて画像形成処理が実行される(S300)。この場合では、画像形成装置10が冷えており印字環境温度が低くても、B4サイズの用紙に印字されるトナー画像が用紙の幅方向両端部に存在しないので、用紙に転写されたトナー画像はヒートローラ68の軸方向中央部側の定着温度で定着することになる。この結果、ヒートローラ68の定着温度を確保することができるため、ヒートローラ68の定着温度に変更はなく、既定の定着温度(175℃)で用紙が定着される。
以上のように、本実施形態によれば、駆動モータ78によるヒートローラ68の回転駆動開始温度(例えば、150℃)から給紙ローラ84による給紙開始温度(例えば、160℃、あるいは給紙開始温度以下となる判定温度)になるまでの時間がタイマ40により計測される。そして、CPU36により、その計測結果とRAM38に記憶されたテーブルに基づいてプレスローラ72ひいては画像形成装置10の冷え具合が判断される。すなわち、駆動モータ78によりヒートローラ68が駆動されると、プレスローラ72も回転しながらヒートローラ68と接触することになる。そして、プレスローラ72が冷えている場合には、図3に示すように、ヒートローラ68をヒータ66で加熱しても、プレスローラ72に奪われる熱量が増加するため、ヒートローラ68の温度勾配が小さくなる。この結果、プレスローラ72が冷えている場合には、ヒートローラ68が定着温度(図3中TN:175℃)になるまでの時間(図3中th)は、長くなる。なお、プレスローラ72が冷えていない場合には、図3に示すように、ヒートローラ68をヒータ66で加熱したときに、プレスローラ72に奪われる熱量が少なくなるため、ヒートローラ68の温度勾配が大きくなる。この結果、プレスローラ72が冷えていない場合には、ヒートローラ68が定着温度(175℃)になるまでの時間(図3中tn)は、短くなる。
このことを利用することにより、プレスローラ72の表面温度を計測するサーミスタあるいは温度センサを別途設けなくても、プレスローラ72(画像形成装置10)の冷え具合を容易かつ正確に推定することができる。そして、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えており、かつ用紙のサイズがB4サイズ以上であり、さらに用紙に印字されるトナー画像が所定領域以上となる場合には、ヒートローラ68の定着温度を瞬時に上げて、かつ所定時間(図3中ts)だけその高温度を維持することにより、ヒートローラ68の軸方向両端部を昇温することができる。これにより、ヒートローラ68の軸方向両端部に接触するB4サイズ以上の用紙の幅方向(搬送方向)両端部における定着温度を高温度に設定し、それを所定時間だけ維持できるため、用紙のサイズがB4サイズ以上であり、さらに用紙に印字されるトナー画像が所定領域以上となる場合でも、用紙の幅方向(搬送方向)両端部における定着不良を防止でき、定着性を一層向上させることができる。
なお、本実施形態では、B4サイズの用紙を例示して説明したが、B4サイズに限られることはなく、例えば、A3サイズ、B3サイズなどサイズの比較的大きな用紙を印字する場合に、定着温度を上げる必要がある。A3サイズ、B3サイズなどサイズの比較的大きな用紙を印字する場合には、ヒートローラ68の軸方向両端部の温度が低く用紙の幅方向両端部に与えられる熱量が不足するため、定着温度を上げることにより用紙の幅方向両端部における定着性を向上させることができる。
特に、プレスローラ72の表面温度を計測するサーミスタあるいは温度センサを別途設けなくて済むため、画像形成装置10の製造コストが増加することを防止できる。
また、定着温度が上げられて一定時間(図3中ts)経過後に、定着温度が既定の定着温度(175℃)になるように下げられることにより、ヒートローラ68が過剰に加熱されることを防止できる。これにより、ヒートローラ68と接触する用紙に奪われる熱量も低減させることができる。この結果、熱が原因で用紙がカールすることを防止でき、また、用紙に皺が発生することを防止できる。また同時に、ヒートローラ68が過剰に加熱されることを防止できるため、省エネルギの効果を得ることができる。
さらに、プレスローラ72(画像形成装置10)が冷えており、かつ用紙のサイズがB4サイズ以上の場合であっても、用紙に印字されるトナー画像が所定領域未満である場合(例えば、B4サイズの用紙にA4サイズの用紙の領域内に収まるトナー画像を印字する場合)には、ヒートローラ68の定着温度は上げられず、既定の定着温度(175℃)で定着処理が実行される。これにより、ヒートローラ68が過剰に加熱されることを防止でき、熱が原因で用紙がカールすることを防止でき、また、用紙に皺が発生することを防止できる。また同時に、ヒートローラ68が過剰に加熱されることを防止できるため、省エネルギの効果を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成と重複する構成について同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図6に示すように、第2実施形態の画像形成装置には、プレスローラ72の表面温度を計測する温度センサ90が設けられている。この温度センサ90として、プレスローラ72の外周面に接触したサーミスタが好ましい。この温度センサ90で計測されたプレスローラ72の温度については、データとしてプリンタコントローラ34に出力される。
プリンタコントローラ34に出力されたプレスローラ72の温度データに基づいてヒータ66の駆動がCPU36により制御される。すなわち、RAM38には、プレスローラ72の表面温度とヒータ66の駆動との関係を示したテーブルが記憶されており、このテーブルに基づいてヒータ66の駆動が制御される。具体的には、プレスローラ72の表面温度が所定の温度より低い場合であり、印字される用紙の大きさが所定サイズよりも大きく、かつ用紙に印字されるトナー画像の領域が所定領域以上である場合には、ヒータ66が駆動されて定着温度(あるいは定着温度及び給紙開始温度)が上げられる。一方、プレスローラ72の表面温度が所定の温度より高い場合、あるいは、プレスローラ72の表面温度が所定の温度より低い場合でありかつ印字される用紙が所定のサイズよりも小さい場合、定着温度(あるいは定着温度及び給紙開始温度)は上げられず、既定の定着温度(あるいは定着温度及び給紙開始温度)が維持される。さらに、プレスローラ72の表面温度が所定の温度より低い場合であり、印字される用紙が所定のサイズよりも大きくかつ印字されるトナー画像の領域が所定領域未満である場合でも、定着温度(あるいは定着温度及び給紙開始温度)は上げられず、既定の定着温度(あるいは定着温度及び給紙開始温度)が維持される。
第2実施形態の画像形成装置によれば、プレスローラ72の表面温度に基づいてヒータ66の駆動が制御される。そして、プレスローラ72の表面温度が所定の温度よりも低い場合で、用紙が所定サイズ以上の大きさでかつ印字されるトナー画像の領域が所定領域以上である場合には、ヒータ駆動回路70を介して定着温度が高くなるように瞬時に設定変更され、高温度の定着温度(185℃)になる。一方、プレスローラ72の表面温度が所定の温度よりも高い場合には、用紙の大きさ及びトナー画像領域の大小にかかわらず、既定の定着温度(175℃)に維持される。また、プレスローラ72の表面温度が所定の温度よりも低い場合であり、かつ用紙の大きさが所定サイズよりも小さい場合、あるいは、プレスローラ72の表面温度が所定の温度よりも低い場合であり、用紙の大きさが所定サイズよりも大きくかつ印字されるトナー画像の領域が所定領域よりも小さい場合には、既定の定着温度(175℃)に維持される。
以上のように、第2実施形態によれば、プレスローラ72の表面温度を直接計測することにより、プレスローラ72ひいては画像形成装置10の温度を正確に特定することができる。この点、第1実施形態は、ヒートローラ68の温度勾配を利用してプレスローラ72の表面温度(画像形成装置10の温度)を推定したが、第2実施形態によれば、プレスローラ72の表面温度を直接計測することができ、定着温度を一層適切に制御することができる。このように、定着温度を一層適切に制御することで、用紙の幅方向両端における定着性を大幅に向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示すシステム図である。 B4サイズの用紙における画像領域の比較を説明した説明図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の第2ローラ部(ヒートローラ)の温度勾配を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に用いられる駆動モータの駆動と給紙ローラの回転と第2ローラ部(ヒートローラ)の回転の一般的なタイミングを示したタイムチャートである。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の作用を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の要部を示すブロック図である。
符号の説明
10 画像形成装置
36 CPU(制御部)
40 タイマ(時間計測部)
66 ヒータ(加熱部)
68 ヒートローラ(第2ローラ部)
72 プレスローラ(第1ローラ部)
78 駆動モータ(駆動部)
80 温度センサ(温度計測部)

Claims (4)

  1. 第1ローラ部と、
    前記第1ローラ部から押圧され前記第1ローラ部との間に用紙を挟持して所定の定着温度で画像を定着する第2ローラ部と、
    前記第2ローラ部を加熱する加熱部と、
    前記第1ローラ部の温度が所定の温度よりも低く、用紙の大きさが所定サイズよりも大きく、かつ用紙の所定領域よりも広い領域に画像が印字される場合に、前記定着温度を上げ、上げた前記定着温度を一定時間維持するように前記加熱部を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記定着温度を上げて一定時間経過後に、前記定着温度が下がるように前記加熱部を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2ローラ部の温度を計測する温度計測部と、
    前記第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間を計測する時間計測部と、
    を有し、
    前記第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間が所定時間よりも長いと前記温度計測部及び前記時間計測部により計測された場合に、前記制御部は、前記第1ローラ部の温度が所定の温度よりも低いと判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2ローラ部を駆動する駆動部を有し、
    前記時間計測部は、前記駆動部による前記第2ローラ部の駆動開始から前記第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間を計測し、
    前記駆動部による前記第2ローラ部の駆動開始から前記第2ローラ部が所定の温度になるまでの時間が所定時間よりも長くなると前記温度計測部及び前記時間計測部により計測された場合に、前記制御部は、前記第1ローラ部の温度が所定の温度よりも低いと判断することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
JP2007231556A 2007-09-06 2007-09-06 画像形成装置 Pending JP2009063826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007231556A JP2009063826A (ja) 2007-09-06 2007-09-06 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007231556A JP2009063826A (ja) 2007-09-06 2007-09-06 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009063826A true JP2009063826A (ja) 2009-03-26

Family

ID=40558451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007231556A Pending JP2009063826A (ja) 2007-09-06 2007-09-06 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009063826A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014021259A (ja) * 2012-07-18 2014-02-03 Canon Inc 画像形成装置、および画像加熱装置
US11327423B2 (en) 2020-06-02 2022-05-10 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014021259A (ja) * 2012-07-18 2014-02-03 Canon Inc 画像形成装置、および画像加熱装置
US11327423B2 (en) 2020-06-02 2022-05-10 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4250293B2 (ja) 定着装置
US20140105629A1 (en) Image forming apparatus and control method thereof
JP2015025908A (ja) 画像形成装置
JP2007298720A (ja) 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP5761504B2 (ja) 画像形成装置
JP2008275873A (ja) 画像形成装置
JP2010008526A (ja) 画像形成装置
US20150147077A1 (en) Image forming apparatus, temperature control method for use in fixing device, and non-transitory recording medium
US20090060553A1 (en) Image forming apparatus
US8737860B2 (en) Image forming apparatus and image forming method
JP2007057672A (ja) 像加熱装置および画像形成装置
US20160252852A1 (en) Image forming apparatus
JP4953574B2 (ja) 画像形成装置
JP2009063826A (ja) 画像形成装置
JP2009058802A (ja) 画像形成装置
JP2009063821A (ja) 画像形成装置
JP2012220825A (ja) 画像形成装置
JP5762324B2 (ja) 画像形成装置
US20090060552A1 (en) Image forming apparatus
JP2009058655A (ja) 画像形成装置
JP7521192B2 (ja) 画像形成装置
JP2005024667A (ja) 画像形成装置
JP2005274634A (ja) 画像形成装置
JP7006487B2 (ja) 画像形成装置
JP2009058667A (ja) 画像形成装置