JP2009063630A - 光学ローパスフィルタ、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つのウエハから多数個の光学ローパスフィルタを製造する光学ローパスフィルタおよびその製造方法において、加工時や取り扱い時における水晶基板の破損や割れを無くすとともに水晶基板の接着による水晶基板の反りも無くし、かつ、光学ローパスフィルタの分離幅を小さくする。
【解決手段】ウエハ1に5つの水晶基板11〜15を用い、5つの水晶基板11〜15を接着剤2を介してそれぞれ主面111〜151を貼り合わせて積層し1つのウエハ1を形成し、1つのウエハ1を切断して9個の光学ローパスフィルタを成形している。そして、1つのウエハ1の形成では、光軸方向を逆方向とし、厚みの異なる2つの水晶基板11,12(および14,15)からなる基板群(0°複屈折板群16,90°複屈折板群17)を積層している。
【選択図】図2

Description

本発明は、光学ローパスフィルタ、およびその製造方法に関する。
光学ローパスフィルタは、撮像素子が受光した時に発生する擬似信号を抑えるために光の映像周波数の高周波成分をカットするものであり、その特性は光を分離させる分離パターンによって決定され、圧電材料である水晶基板が用いられている。ここでいう、水晶基板では、その厚さ寸法に依存して特性(例えば、入射光の分離パターンの分離幅等)が変化することが知られている。具体的に、水晶基板の厚さを薄くすると、分離パターンの分離幅が小さくなる。
そこで、従前より、水晶基板を所定の厚みにするために、特許文献1に示すような研磨装置が用いられている。
特許文献1に記載の研磨装置は、上盤と下盤との間に被加工物としての水晶基板を介在させ、上盤と下盤との間に研磨液を供給しながら上盤と下盤とを相対移動させることにより水晶基板の研磨を行うようになっている。
具体的に、図3に示すように、特許文献1に記載の研磨装置4は、中心に主軸41が貫通された上下の各盤(上盤42と下盤43)と、この上盤42と下盤43との間に挟まれた4つのキャリア44とを備えている。主軸41には太陽ギア45が嵌着し、キャリア44の外側にはインターナルギア46が設けられている。キャリア44は、被加工物としての水晶基板を収容する4つの保持孔47を有している。そして、太陽ギア45とインターナルギア46とを回転駆動させることにより、キャリア44が遊星運動を行うようになっている。すなわち、キャリア44を主軸41の回りに自公転させる構成とされている。
また、研磨液は液中に砥粒を混在させたものを用い、この研磨液を、上盤42に設けた貫通孔48から装置内に注入しながら、研磨装置4を駆動してキャリア44を遊星運動させる。これにより、水晶基板と各盤(上盤42と下盤43)間との相対的移動に伴い、上盤42と下盤43との間に取り込まれた研磨液中の砥粒が作用して水晶基板の両主面を研磨するようになっている(研磨工程)。
特開平9−155726号公報
ところで、現在、光学ローパスフィルタを備えるカムコーダなどの電子機器では、撮像素子の小型化や高精密化が図られている。そのため、これら撮像素子の小型化や撮像素子の高精密化に伴い、撮像素子に用いる光学ローパスフィルタにおいても同様に影響を受けて、光学ローパスフィルタの分離幅を小さくすることが求められている。
そこで、光学ローパスフィルタに、接着剤を介して複数の水晶基板を貼り合わせたものを用いた場合、上記したように水晶基板の厚さが分離幅に関係していることから、水晶基板の厚さを薄くすることで分離幅を小さくすることができる。
しかしながら、上記した特許文献1に示すような研磨装置を用いて水晶基板の厚さを調整する場合、水晶基板の厚さを薄くすると破損や割れの頻度が高くなることが懸念される。
また、このような光学ローパスフィルタを加工する場合、従来では研磨工程前に水晶基板のサイズを光学ローパスフィルタの主面サイズに成形し、その後複数枚の光学ローパスフィルタを貼り合わせて所望の光学特性(例えば、入射光の分離パターンや分離幅等)を得ることが行われていた。ところが、光学ローパスフィルタの主面サイズに成形された水晶基板一つずつに対して研磨を行なったり、光学分離方向の認識を行なったり、接着剤の塗布した後に貼り合せることになり、製造時間と製造コストがかかり好ましい製造工程ではない。そこで、近年では研磨工程後に複数の水晶基板を貼り合わせて構成され、所望の光学特性(例えば、入射光の分離パターンや分離幅等)が得られた1つのウエハから切断して複数個の光学ローパスフィルタを製造する、いわゆる多数個取り手法が実施されている。
しかしながら、このような多数個取り手法を実施した場合、光学ローパスフィルタでは、複数の水晶基板を貼り合わせるために接着剤を用いるが、水晶基板の主面サイズが、20mm×20mm以上、もしくはこのサイズ近傍以上となると、この接着剤の各水晶基板の接着面の各位置における量が異なってくる。具体的に、複数の水晶基板の各主面を張り合わせることで、複数の水晶基板を接着しているが、水晶基板の主面では、その中心領域に対して外周領域における接着剤の量が多くなる。具体的に、水晶基板の主面の中央領域の接着剤の厚さは5〜10μmとなり、水晶基板の主面の外周領域の接着剤の厚さは20〜30μmとなる。
このことは、複数の水晶基板を接着させる際に圧力をかけることで起こる不具合となり、接着の際にその圧力によって水晶基板の主面の中央領域に位置する接着剤がその外周方向へ移動し、圧力がかかり難くなる水晶基板の主面の外周領域では接着剤が移動しないことに起因するものと考えられる。
そのため、水晶基板の各主面の外周領域ではもともと配された接着剤と移動してきた接着剤とで過剰な量となり、その結果、接着剤の移動を抑えることができない薄い水晶基板では、その外周が反るように変形する。このことは、水晶基板の主面サイズを大型にすればするほど顕著に顕れる。
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、1つのウエハから多数個の光学ローパスフィルタを製造する光学ローパスフィルタおよびその製造方法において、加工時や取り扱い時における水晶基板の破損や割れを無くすとともに水晶基板の接着による水晶基板の反りも無くし、かつ、光学ローパスフィルタの分離幅を小さくする光学ローパスフィルタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明にかかる光学ローパスフィルタの製造方法は、1つのウエハから多数個の光学ローパスフィルタを製造する光学ローパスフィルタの製造方法において、複数の水晶基板を用い、前記複数の水晶基板が接着剤を介してそれぞれ主面を貼り合わせて積層し1つのウエハを形成する形成工程と、1つの前記ウエハを切断して多数個の光学ローパスフィルタを成形する成形工程を有し、前記形成工程では、光軸方向を逆方向とし、かつ、厚みの異なる複数の水晶基板を基板群とし、1つ以上の前記基板群を形成することを特徴とする。
本発明によれば、1つのウエハから多数個の光学ローパスフィルタを製造する光学ローパスフィルタおよびその製造方法において、加工時や取り扱い時における水晶基板の破損や割れを無くすとともに水晶基板の接着による水晶基板の反りも無くし、かつ、光学ローパスフィルタの分離幅を小さくすることが可能となる。すなわち、本発明によれば、光学ローパスフィルタを多数個取りできる大きさの水晶基板を用いて形成するウエハであっても、加工時や取り扱い時における水晶基板の破損や割れを無くすとともに水晶基板の接着による水晶基板の反りも無くすことが可能となる。また、前記各基板群では、光軸方向を逆方向とし、かつ、厚みの異なる複数の水晶基板を構成としているので、入射光の分離パターンの分離方向を相殺して分離幅を狭めることが可能となり、その結果、入射光の分離パターンの分離幅を任意に設定可能とする。そのため、撮像素子の小型化や高精密化に伴って、分離幅を狭めるような設定であっても、光学ローパスフィルタの水晶基板を薄くせずに対応することが可能となる。加えて、1つのウエハから多数個の光学ローパスフィルタを製造することで、製造時間と製造コストをかけず安価に作成することができる。
前記方法において、前記形成工程では、主面サイズが20mm×20mm以上に設定された複数の水晶基板を用い、前記成形工程では、主面サイズが10mm×10mm以下に設定された多数個の光学ローパスフィルタを成形してもよい。
この場合、撮像素子の小型化や高精密化に対応した光学ローパスフィルタを、水晶基板の破損や割れや反りを無く製造することが可能となる。
また、上記の目的を達成するため、本発明にかかる光学ローパスフィルタは、上記した本発明にかかる光学ローパスフィルタの製造方法において製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、上記した本発明にかかる光学ローパスフィルタの製造方法により製造されるので、1つのウエハから多数個の光学ローパスフィルタを製造する光学ローパスフィルタおよびその製造方法において、加工時や取り扱い時における前記水晶基板の破損や割れを無くすとともに前記水晶基板の接着による前記水晶基板の反りも無くし、かつ、当該光学ローパスフィルタの分離幅を小さくすることが可能となる。加えて、より安価な光学ローパスフィルタが得られる。
前記構成において、前記複数の水晶基板が積層して構成され、最外層の前記水晶基板は、その内側の前記水晶基板よりも厚くてもよい。
この場合、特に前記水晶基板の反りを無くすのに好適である。
本発明によれば、1つのウエハから多数個の光学ローパスフィルタを製造する光学ローパスフィルタおよびその製造方法において、加工時や取り扱い時における水晶基板の破損や割れを無くすとともに水晶基板の接着による水晶基板の反りも無くし、かつ、光学ローパスフィルタの分離幅を小さくすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施例では、水晶基板として水晶インゴットの光学軸に対して例えば44.8度で切断して形成した水晶基板に本発明を適用した場合を示す。なお、水晶インゴットの光学軸に対する切断角度は任意に設定可能とする。
本実施例にかかる光学ローパスフィルタは、図1,2に示すような5枚の水晶基板11,12,13,14,15をそれぞれ接着剤2を介して重ね合わせた構成からなっている。なお、本実施例では、接着剤2として、UV硬化材である接着剤を用いている。
なお、図1に示す矢印のうち、水晶基板11,12,14,15における側面に示す矢印は、水晶基板11,12,14,15における光学軸を示し、これら水晶基板11,12,14,15の光学軸の傾きは、水晶インゴットから切断形成された際の水晶インゴットの切断角度に基づくものである。また、図1に示す矢印のうち、水晶基板11,12,14,15における各主面111,121,141,151に示す矢印は、水晶基板11,12,14,15における分離方向を示す。
5枚の水晶基板11〜15のうち水晶基板11,12は、水晶複屈折板であり、これら水晶基板11,12を重ね合わせることで0°複屈折板群16(本発明でいう基板群)が構成される。この0°複屈折板群16では、入射した光が水平方向に分離される。
具体的に、水晶基板11は、入射した光を水平方向に対して0°方向に分離させる基板であり、その厚さは0.5mmに設定されている。水晶基板12は、入射した光を水平方向に対して180°方向に分離させる基板であり、水晶基板11と対称方向(逆方向)に光を分離させる基板であり、その厚さは0.4mmに設定されている。この0°複屈折板群16によれば、入射光の水平方向の分離パターンの分離方向を相殺して、水平方向の分離幅を狭めることができる。
5枚の水晶基板11〜15のうち水晶基板14,15は、水晶複屈折板であり、これら水晶基板14,15を重ね合わせることで90°複屈折板群17(本発明でいう基板群)が構成される。この90°複屈折板群17では入射した光が垂直方向に分離される。
具体的に、水晶基板14は、入射した光を水平方向に対して90°方向に分離させる基板であり、その厚さは0.4mmに設定されている。水晶基板15は、入射した光を水平方向に対して270°方向に分離させる基板であり、水晶基板14と対称方向(逆方向)に光を分離させる基板であり、その厚さは0.5mmに設定されている。この90°複屈折板群17によれば、入射光の垂直方向の分離パターンの分離方向を相殺して、垂直方向の分離幅を狭めることができる。
5枚の水晶基板11〜15のうち水晶基板13は偏光解消板であり、0°複屈折板群16を通過して直線偏光した光線の偏光状態を解消させるものであり、その厚さは0.4mmに設定されている。
上記した構成からなる5枚の水晶基板11〜15について、図1,2に示すように、水晶基板11に水晶基板12が接着されて0°複屈折板群16が形成され、水晶基板14に水晶基板15が接着されて90°複屈折板群17が形成され、水晶基板12に水晶基板13が接着され、水晶基板13に水晶基板14が接着されて、0°複屈折板群16と偏光解消板(水晶基板13)と90°複屈折板群17とが積層される。
また、本実施例の光学ローパスフィルタでは、図1,2に示すように、水晶基板11の外側の入射面18に反射防止膜3(ARコート)が付加形成され、水晶基板15の外側である出射面19に反射防止膜3(ARコート)が付加形成されている。また、本実施例では、水晶基板11の入射面18と、水晶基板15の出射面19とに反射防止膜3を形成しているが、これに限定されるものではなく、IRカットコートなど他の用途の膜が形成されてもよい。
次に、この光学ローパスフィルタの製造工程を、以下に詳説する。
水晶インゴット(図示省略)をその光学軸に対して44.8度で切断して、主面が研磨されていない水晶基板11〜15を形成する。なお、水晶基板11〜15の主面サイズが20mm×20mm以上に設定され、本実施例では、水晶基板11〜15の主面サイズが40×30mmと設定されている。
これら水晶基板11〜15を上記した研磨装置4を用いてそれぞれ所望の厚みになるように水晶基板11〜15それぞれの両主面111,121,131,141,151を研磨する。本実施例では、水晶基板11では厚みが0.5mmに設定され、水晶基板12では厚みが0.4mmに設定され、水晶基板13では厚みが0.4mmに設定され、水晶基板14では厚みが0.4mmに設定され、水晶基板15では厚みが0.5mmに設定されている。
研磨装置4を用いて上記した所望の厚みに研磨した水晶基板11〜15を、図1,2に示す配置で接着剤2を介してそれぞれ主面111〜151を一度に貼り合わせて積層し1つのウエハ1を形成する(本発明でいう形成工程)。なお、ここで用いる接着剤2は、UV硬化材であり、水晶基板11〜15を接着した後の接着剤2の厚さは、5〜10μmの範囲内に収まるように設定されている。
また、形成工程をさらに詳説すると、光軸方向を逆方向とし、かつ、厚みの異なる2つの水晶基板11,12(および14,15)からなる2つの基板群(0°複屈折板群16,90°複屈折板群17)を積層する。具体的に、接着剤2を介して、入射した光を水平方向に対して0°方向に分離させる水晶基板11に、入射した光を水平方向に対して180°方向に分離させる水晶基板12を接着させて0°複屈折板群16を構成する。また、接着剤2を介して、入射した光を水平方向に対して90°方向に分離させる水晶基板14に、入射した光を水平方向に対して270°方向に分離させる水晶基板15を接着させて90°複屈折板群17を構成する。そして、接着剤2を介して、0°複屈折板群16と偏光解消板(水晶基板13)と90°複屈折板群17とを接着させる。なお、ここでは、水晶基板11〜15の接着状態を説明しているだけであり、水晶基板11〜15全ての基板は、一度に接着剤2を介して接着される。
また、上記した水晶基板11〜15の厚さから、図1,2に示すように、ウエハ1の最外層の水晶基板11(15)は、その内側の水晶基板12(14)よりも厚い。すなわち、製造される光学ローパスフィルタの最外層の水晶基板11(15)は、その内側の水晶基板12(14)よりも厚い。
そして、上記した形成工程後、積層された水晶基板11〜15からなるウエハ1を、切断機器であるダイシングソーにより9個の矩形状の光学ローパスフィルタになるよう分割して(図2に示す分割線5参照)、1つのウエハ1から9個の光学ローパスフィルタを成形する(本発明でいう成形工程)。なお、この成形工程で成形される光学ローパスフィルタの主面サイズは、10mm×10mm以下に設定され、本実施例では、8mm×9mmとなっている。
成形工程により成形した光学ローパスフィルタに入射された光は、0°複屈折板群16により常光線と異常光線とに分離され、分離された常光線と異常光線とは、夫々90°複屈折板群17により4点(正方形状の4点の頂点(角部))に分離される。
上記したように、本実施例にかかる光学ローパスフィルタ、およびその製造方法は、主面サイズが20mm×20mm以上に設定された5つの水晶基板11〜15を用い、5つの水晶基板11〜15を接着剤2を介してそれぞれ主面111〜151を貼り合わせて積層し1つのウエハ1を形成し、1つのウエハ1から9個の光学ローパスフィルタを成形している。そして、1つのウエハ1の形成では、光軸方向を逆方向とし、かつ、厚みの異なる2つの水晶基板11,12(および14,15)からなる2つの基板群(0°複屈折板群16,90°複屈折板群17)を積層している。そのため、本実施例によれば、加工時や取り扱い時における水晶基板11〜15の破損や割れを無くすとともに水晶基板11〜15の接着による水晶基板11〜15の反りも無くし、かつ、光学ローパスフィルタの分離幅を小さくすることができる。
すなわち、本実施例によれば、光学ローパスフィルタを多数個取りできる大きさの水晶基板11〜15を用いて形成するウエハ1であっても、加工時や取り扱い時における水晶基板11〜15の破損や割れを無くすとともに水晶基板11〜15の接着による水晶基板11〜15の反りも無くすことができる。また、0°複屈折板群16と90°複屈折板群17では、光軸方向を逆方向とし、かつ、厚みの異なる2つの水晶基板11,12(14,15)をそれぞれ構成としているので、入射光の分離パターンの分離方向を相殺して分離幅を狭めることができ、その結果、入射光の分離パターンの分離幅を任意に設定可能とする。そのため、撮像素子の小型化や高精密化に伴って、分離幅を狭めるような設定であっても、光学ローパスフィルタの水晶基板11〜15を薄くせずに対応することができる。
また、主面サイズが10mm×10mm以下に設定された9個の光学ローパスフィルタを成形するので、撮像素子の小型化や高精密化に対応した光学ローパスフィルタを、水晶基板の破損や割れや反りを無く製造することができる。
また、水晶基板11〜15が積層して構成され、最外層の水晶基板11(15)は、その内側の水晶基板12(14)よりも厚く設定されているので、特に水晶基板12,14の反りを無くすのに好適である。
なお、本実施例では、1つのウエハ1から9個の光学ローパスフィルタを製造しているが、これに限定されるものではなく、1つのウエハから複数個の光学ローパスフィルタが製造されていれば光学ローパスフィルタの製造個数は任意に設定してもよい。
また、本実施例では、光学ローパスフィルタにより光を4点分離しているが、これに限定されるものではなく、複数点分離されていればよい。例えば、2枚の水晶基板を重ね合わせることで0°複屈折板群16を構成し、さらにIRカットガラスなどのみを貼り合わせたものをでもよい。この0°複屈折板群16では、入射した光が水平方向に2点のみに分離される。
また、本実施例では、光学ローパスフィルタにより光を正方形状の4点の頂点上に分離しているが、これに限定されるものではなく、ひし形状の4点の頂点上に分離してもよく、平行四辺形状や長方形状の4点の頂点上に分離してもよい。
また、本実施例では、0°複屈折板群16と偏光解消板(水晶基板13)と90°複屈折板群17とから光学ローパスフィルタを構成しているが、これに限定されるものではなく、光軸方向を逆方向とし、かつ、厚みの異なる複数の水晶基板を基板群とし、複数の前記基板群を積層するものであれば任意の基板群を用いてもよい。例えば、光学ローパスフィルタを、0°複屈折板群と45°複屈折板群と135°複屈折板群とから構成してもよい。なお、ここでいう45°複屈折板群とは、入射した光を水平方向に対して45°方向に分離するものであり、具体的に、入射した光を水平方向に対して45°方向に分離させる基板と、入射した光を水平方向に対して225°方向に分離させる基板とから構成されている。また、135°複屈折板群とは、入射した光を水平方向に対して135°方向に分離するものであり、具体的に、入射した光を水平方向に対して−45°方向に分離させる基板と、入射した光を水平方向に対して315°方向に分離させる基板とから構成されている。
なお、本発明は、その精神や主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、水晶を用いた光学ローパスフィルタに適用できる。
図1は、本実施例にかかるウエハの構成部材である水晶基板の概略構成を示した斜視図である。 図2は、本実施例にかかるウエハの概略側面図である。 図3は、研磨装置の概略構成を示した平面図である。
符号の説明
1 ウエハ
11,12,13,14,15 水晶基板
111,121,131,141,151 主面
2 接着剤

Claims (4)

  1. 1つのウエハから多数個の光学ローパスフィルタを製造する光学ローパスフィルタの製造方法において、
    複数の水晶基板を用い、前記複数の水晶基板が接着剤を介してそれぞれ主面を貼り合わせて積層し1つのウエハを形成する形成工程と、
    1つの前記ウエハを切断して多数個の光学ローパスフィルタを成形する成形工程を有し、
    前記形成工程では、光軸方向を逆方向とし、かつ、厚みの異なる複数の水晶基板を基板群とし、1つ以上の前記基板群を形成することを特徴とする光学ローパスフィルタの製造方法。
  2. 請求項1に記載の光学ローパスフィルタの製造方法において、
    前記形成工程では、主面サイズが20mm×20mm以上に設定された複数の水晶基板を用い、
    前記成形工程では、主面サイズが10mm×10mm以下に設定された多数個の光学ローパスフィルタを成形することを特徴とする光学ローパスフィルタの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の光学ローパスフィルタの製造方法において製造されたことを特徴とする光学ローパスフィルタ。
  4. 請求項3に記載の光学ローパスフィルタにおいて、
    前記複数の水晶基板が積層して構成され、
    最外層の前記水晶基板は、その内側の前記水晶基板よりも厚いことを特徴とする光学ローパスフィルタ。
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