JP2009062679A - 車両用ドアロック制御装置及び車両用ドアロックの制御方法 - Google Patents

車両用ドアロック制御装置及び車両用ドアロックの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の事故が誤って予測又は推定された場合であっても、車両乗員の安全性を高める。
【解決手段】アンロック指示部30がアンロック信号を出力した後に、事故判定部26による予測又は推定の結果の正誤を確認する確認部27と、確認部27によって予測又は推定の結果が誤っていたことが確認されたときに、ドアロックコントローラに対し、アンロック状態のドアをロック状態に切り替えさせるロック信号を出力するロック指示部31とを備えるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用ドアロック制御装置及び車両用ドアロックの制御方法に関するものである。
従来から、所定の条件が成立した場合に車両のドアを自動でロック状態又はアンロック状態に切り替える車両用ドアロック制御装置(以下、単にドアロック制御装置ともいう)が知られている。
ドアロック制御装置は、車両が規定速度以上の走行状態になった場合に、走行状態を車速センサが検知し、アンロック状態にあるドアを強制的にロック状態に切り替え、車両走行中の誤操作による開扉を防止するようになっている。その他に、例えばシフトポジションがPからP以外のポジションに入った場合にも、ドアを強制的にロック状態に切り替えることが知られている。そのことにより、走行中の車両において乗員(特に子供)がドアを誤って開けて転落する事故や、不審者の侵入を防止するようになっている。
また、ドアロック制御装置は、車両に装備された衝撃センサが衝突事故等による衝撃を検出した場合に、車両が事故に遭ったこと推定してロック状態にあるドアを強制的に緊急アンロックし、迅速に開扉できるようになっている。その他に、例えばシフトポジションがP以外のポジションからPに入った場合や、イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に切り替えられた場合にも、ドアを強制的にアンロック状態に切り替えることが知られている。そのことにより、事故発生時の乗員救出を妨げることがなく、また車両停車時に乗員がアンロック状態に切り替える煩わしさを低減するようになっている。
上記ドアロック制御装置として、特許文献1には、車両の走行を検知するとドアのロックアンロック状態を操作するドア開扉操作手段を無効にし、且つ車速センサが車両の停止を検知するとドア開扉操作手段の操作を有効にすることにより、車両走行中の安全性と停止中の開扉の操作性とを向上させることが開示されている。
また、特許文献2には、衝撃センサが衝撃を検出したときに車速センサを無効にして、緊急アンロック後にドアがロック状態に切り替えられないようにすることにより、坂道での事故等の後に車両が走行状態となってドアがロック状態に切り替えられることを防止することが開示されている。
特許第2630896号公報 特許第2657874号公報
しかし、上記特許文献2のように、緊急アンロック後においてロック状態に切り替える条件が成立してもドアをロック状態に切り替えないようにすると、車両が事故に遭ったことを誤って推定してドアが緊急アンロックされた場合に、車両走行中においてドアがアンロック状態のままになる。その結果、ドアを誤って開ける等によって車両乗員に危険を招くおそれがある。
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両に事故が誤って予測又は推定された場合であっても、車両乗員の安全性を高めることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、車両の事故の予測又は推定の結果の正誤を確認し、その予測又は推定が誤っていた場合にドアをロック状態に切り替えるようにした。
具体的に、本発明に係る車両用ドアロック制御装置は、車両のドアをロック状態又はアンロック状態に切り替えるロック切り替え部と、上記車両の事故を予測又は推定する事故判定部と、上記事故判定部によって事故が予測又は推定されたときに、上記ロック切り替え部に対し、ロック状態の上記ドアをアンロック状態に切り替えさせるアンロック信号を出力するアンロック指示部とを備え、上記アンロック指示部が上記アンロック信号を出力した後に、上記事故判定部による予測又は推定の結果の正誤を確認する確認部と、上記確認部によって上記予測又は推定の結果が誤っていたことが確認されたときに、上記ロック切り替え部に対し、アンロック状態の上記ドアをロック状態に切り替えさせるロック信号を出力するロック指示部とを備えている。
上記車両の急減速を検出する急減速検出部を有し、上記事故判定部は、上記急減速検出部によって上記車両の急減速が検出されたときに、上記車両が事故に遭うことを予測することが好ましい。
上記事故判定部によって事故が予測又は推定されたときに警報を発するアンロック警報部を有することが好ましい。
上記アンロック指示部は、互いに並列に接続されて上記事故判定部からの信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路を有することが好ましい。
上記ロック指示部は、互いに直列に接続されて上記確認部からの信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路を有することが好ましい。
上記車両の運転開始前に、上記複数のスイッチ回路が故障していないことを確認するスイッチ確認部と、上記スイッチ確認部によって少なくとも1つの上記スイッチ回路が故障していることが確認されたときにドアロック制御の機能を停止させる機能停止部とを有することが好ましい。
上記スイッチ確認部は、上記車両のイグニッションスイッチがオン状態に切り替えられたときに、上記複数のスイッチ回路が故障していないことを確認してもよい。
上記事故判定部は、車両に備えられたエアバックの作動を検出したときに、上記車両が事故に遭ったことを推定することが好ましい。
上記確認部は、上記事故判定部によって事故が予測又は推定された後における上記車両の走行状態に基づき、上記事故判定部による予測又は推定の結果の正誤を確認してもよい。
上記確認部は、上記車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づき、上記車両の走行状態を検出することが好ましい。
また、本発明に係る車両ドアロックの制御方法は、車両の事故が予測又は推定されたときに、上記車両のドアをロック状態からアンロック状態に切り替える車両用ドアロックの制御方法であって、上記事故の予測又は推定が誤っていたときに、アンロック状態に切り替えられている上記ドアを、再びロック状態に切り替える。
上記車両の急減速が検出されたときに、上記車両が事故に遭うことを予測して、上記ドアをロック状態からアンロック状態に切り替えることが好ましい。
上記車両の事故が予測又は推定されたときに警報を発することが好ましい。
上記車両に備えられたエアバックの作動を検出したときに、上記車両が事故に遭ったことを推定することが好ましい。
上記車両の事故が予測又は推定された後における上記車両の走行状態に基づき、予測又は推定の結果の正誤を確認してもよい。
上記車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づき、上記車両の走行状態を検出することが好ましい。
−作用−
次に、本発明の作用について説明する。
車両用ドアロック制御装置は、車両のドアをロック状態又はアンロック状態に切り替えるロック切り替え部と、車両の事故を予測又は推定する事故判定部と、事故判定部によって事故が予測又は推定されたときに、ロック切り替え部に対してアンロック信号を出力するアンロック指示部とを備えている。アンロック信号は、ロック切り替え部にロック状態のドアをアンロック状態に切り替えさせる信号である。
特に、事故判定部が、車両に備えられたエアバックの作動を検出したときに、車両が事故に遭ったことを推定する場合には、例えば車両が車両同士の衝突事故や転落事故等の車両に衝撃が加えられる事故に遭ってエアバックが作動したときに、車両のドアがロック状態からアンロック状態に切り替えられる。そのことにより、ドアがロック状態のままとなって車両乗員の事故車両からの迅速な救出や脱出を妨げることがないため、車両乗員の安全性が高められる。そのことに加えて、専用の衝撃センサからの信号に基づいて車両の事故を推定する場合に比べてコストが低減されると共に余分な配線が省かれる。
そして、さらに車両用ドアロック制御装置は、アンロック指示部がアンロック信号を出力した後に、事故判定部による予測又は推定の結果の正誤を確認する確認部と、確認部によって予測又は推定の結果が誤っていたことが確認されたときに、ロック切り替え部に対し、アンロック状態のドアをロック状態に切り替えさせるロック信号を出力するロック指示部とを備えている。そのことにより、事故判定部の予測又は推定の結果が誤っていた場合に、アンロック状態になってしまったドアが再びロックされる。その結果、車両乗員の安全性が高められる。
確認部は、事故判定部によって事故が予測又は推定された後における車両の走行状態に基づき、事故判定部による予測又は推定の結果の正誤を確認することが可能である。特に、確認部が車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づいて車両の走行状態を検出する場合には、車両が事故によって逆さまになりタイヤが空転した場合、勾配のある道での事故の後に車両が惰性走行した場合、又は事故によって停車した後に後続車両の追突によって車両が慣性走行した場合等であっても、予測又は推定の結果の正誤を正確に確認することが可能となる。
さらに、車両の急減速を検出する急減速検出部を有し、事故判定部が、急減速検出部によって車両の急減速が検出されたときに、車両が事故に遭うことを予測する場合には、急減速時に、アンロック指示部がロック切り替え部に対してアンロック信号を出力し、車両のドアがロック状態からアンロック状態に切り替えられる。したがって、例えば、運転手が急ブレーキを掛けたときには、車両が事故に遭うよりも前にドアがロック状態からアンロック状態に切り替えられる。そのことにより、車両が事故に遭ったときに、例えばバッテリが破損したり配線が断線したとしても、ドアがアンロック状態となる。そのことにより、車両乗員の安全性がより高められる。
また、事故判定部によって事故が予測又は推定されたときに警報を発するアンロック警報部を有する場合には、ドアがアンロック状態に切り替えられたことが車両乗員に速やかに知らされる。そのことにより、車両乗員の安全性がさらに高められる。
また、アンロック指示部が、互いに並列に接続されて事故判定部からの信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路を有する場合には、少なくとも1つのスイッチ回路が故障することなく正常に機能すれば、他のスイッチ回路が故障したとしても、ロック切り替え部にアンロック信号が出力される。そのことにより、スイッチ回路が1つの場合に比べて、アンロック指示部がロック切り替え部に対して確実にアンロック信号を出力するため、車両乗員の安全性がより高められる。
ロック指示部が、互いに直列に接続されて確認部からの信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路を有する場合には、少なくとも1つのスイッチ回路が故障して機能しなくなれば、他のスイッチ回路が正常に機能していたとしても、ロック切り替え部にロック信号が出力されない。換言すると、ロック指示部は、複数のスイッチ回路の全部が故障することなく正常に機能した場合のみロック切り替え部にロック信号を出力する。そのことにより、ロック指示部が、スイッチ回路の故障によって誤ってロック信号を出力しないため、車両乗員の安全性がより高められる。
さらに、車両の運転開始前に複数のスイッチ回路が故障していないことを確認するスイッチ確認部と、スイッチ確認部によって少なくとも1つのスイッチ回路が故障していることが確認されたときにドアロック制御の機能を停止させる機能停止部とを有する場合には、スイッチ回路の故障によって車両のドアが誤ってロック状態又はアンロック状態に切り替えられることが車両走行前において防止されるため、車両乗員の安全性がさらに高められる。
上記スイッチ確認部が、車両のイグニッションスイッチがオン状態に切り替えられたときに、複数のスイッチ回路が故障していないことを確認する場合には、本発明の具体的な作用が奏されることとなる。
また、本発明に係る車両用ドアロックの制御方法は、車両の事故が予測又は推定されたときに、車両のドアをロック状態からアンロック状態に切り替える。
特に、車両に備えられたエアバックの作動を検出したときに、車両が事故に遭ったことを推定する場合には、エアバックが作動したときに、車両のドアがロック状態からアンロック状態に切り替えられる。そのことにより、車両乗員の事故車両からの迅速な救出や脱出を妨げることがないため、車両乗員の安全性が高められる。そのことに加えて、専用の衝撃センサからの信号に基づいて車両の事故を推定する場合に比べて、コストが低減されると共に余分な配線が省かれる。
そして、さらに、この車両用ドアロックの制御方法では、事故の予測又は推定が誤っていたときに、アンロック状態に切り替えられているドアを再びロック状態に切り替える。そのことにより、予測又は推定の結果が誤っていた場合に、アンロック状態になってしまったドアが再ロックされる結果、車両乗員の安全性が高められる。
例えば、車両の事故が予測又は推定された後における車両の走行状態に基づき、予測又は推定の結果の正誤を確認することが可能である。特に、車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づき、車両の走行状態を検出する場合には、車両が事故によって逆さまになりタイヤが空転した場合、勾配のある道での事故の後に車両が惰性走行した場合、又は事故によって停車した後に後続車両の追突によって車両が慣性走行した場合等であっても、予測又は推定の結果の正誤を正確に確認することが可能となる。
車両の急減速が検出されたときに、車両が事故に遭うことを予測して、ドアをロック状態からアンロック状態に切り替える場合には、例えば運転手が急ブレーキを掛けると、車両が事故に遭うよりも前にドアがロック状態からアンロック状態に切り替えられる結果、車両乗員の安全性がより高められる。
車両の事故が予測又は推定されたときに警報を発する場合には、ドアがアンロック状態に切り替えられたことが車両乗員に速やかに知らされることより、車両乗員の安全性がさらに高められる。
本発明によれば、アンロック指示部がアンロック信号を出力した後に、事故判定部による予測又は推定の結果の正誤を確認する確認部と、確認部によって予測又は推定の結果が誤っていたことが確認されたときに、ロック切り替え部に対し、アンロック状態のドアをロック状態に切り替えさせるロック信号を出力するロック指示部とを備えているので、事故判定部の予測又は推定の結果が誤っていた場合に、アンロック状態になってしまったドアを再ロックできる。その結果、車両乗員の安全性を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図5は、本発明の実施形態1を示している。図1は、本実施形態1の車両用ドアロック制御装置Sの構成を示すブロック図である。図2は、図1のCPU22及び出力回路24の構成を示すブロック図である。図3は、アンロック指示部30及びロック指示部31の構成を示す図である。図4は、車両用ドアロックの制御方法の手順のフローチャートを示す図である。図5及び図6は、故障確認の手順を説明するための図である。
車両用ドアロック制御装置Sは、図1に示すように、車両のドアをロック状態又はアンロック状態に切り替えるロック切り替え部であるドアロックコントローラー10と、ドアロックコントローラー10に対し、アンロック信号又はロック信号を出力してドアのロックアンロック状態を制御するドアロック制御部20とを備えている。ここで、アンロック信号は、ドアロックコントローラー10にロック状態のドアをアンロック状態に切り替えさせる信号である。一方、ロック信号は、ドアロックコントローラー10にアンロック状態のドアをロック状態に切り替えさせる信号である。
上記ドアロックコントローラー10は、ロックリレー回路11及びアンロックリレー回路12を有している。ロックリレー回路11からは、ロック信号配線13が延びて車両の全ドアのロックの状態を切り替えるためのロック駆動モータ15にそれぞれ接続されている。アンロックリレー回路12からは、アンロック信号配線14が延びて車両の全ドアのロック駆動モータ15にそれぞれ接続されている。そうして、ドアロックコントローラー10は、アンロック信号を受けたときにはロック駆動モータ15を駆動させてドアをロック状態からアンロック状態に切り替えると共に、ロック信号を受けたときにはドアをアンロック状態からロック状態に切り替えるように構成されている。
上記ドアロック制御部20は、外部機器からの信号(外部信号)が入力される入力回路21と、入力回路21を介して外部信号を受けると共にその外部信号に基づいて所定の処理を実行するCPU(central processing unit)22と、これら入力回路21及びCPU22に電力を供給する電源回路23と、CPU22からの出力信号を受けてドアロックコントローラー10に対してロック信号又はアンロック信号を出力する出力回路24とを有している。
上記入力回路21は、イグニッションスイッチ(IG)、車両に備えられて車両の速度を検知する車速センサ、シフトポジションの位置を検知するシフトポジション検知部、エアバックとメーターとを結線してエアバックの作動信号をメーターへ出力するエアバック作動信号配線、集中ロックスイッチ、集中アンロックスイッチ、及びドアロックの状態(ロック状態又はアンロック状態)によって切り替わる状態スイッチ等に接続されている。
すなわち、入力回路21には、イグニッションスイッチの状態信号、車両の速度を示す車速信号、シフトポジションの位置信号、エアバック作動信号、集中ロック信号、集中アンロック信号、及びドアロックの状態信号等がそれぞれ入力される。尚、図1において入力回路21を1つのブロックで模式的に示したが、実際には入力される外部信号毎にそれぞれ入力回路が設けられている。
上記電源回路23は、バッテリ電源(+B)及びグランド(GND)に接続されると共に入力回路21及びCPU22に接続されて、入力回路21及びCPU22に電力を供給するようになっている。
上記CPU22は、図2に示すように、車両の急減速を検出する急減速検出部36と、車両の事故を予測又は推定する事故判定部26と、事故判定部26による予測又は推定の結果(以下、判定結果ともいう)の正誤を確認する確認部27とを備えている。また、上記出力回路24は、ドアロックコントローラー10に対してアンロック信号を出力するアンロック指示部30と、ドアロックコントローラー10に対してロック信号を出力するロック指示部31とを備えている。
事故判定部26は、入力回路21を介してCPU22に入力される外部信号に基づいて、事故を予測又は推定するように構成されている。具体的には、この事故判定部26は、車両に備えられたエアバック作動信号配線の出力信号(エアバック作動信号)に基づき、エアバックの作動が検出されたときに、車両が事故に遭ったことを推定する。
また、事故判定部26は、上記急減速検出部36によって車両の急減速が検出されたときに、車両が事故に遭うことを予測する。急減速検出部36は、車速センサからの車速信号に基づいて車両の急減速を検出する。例えば、車両の加速度が−0.5Gになったことを検出したとき等に車両が急減速したことを検出するようになっている。
アンロック指示部30は、事故判定部26によって事故が予測又は推定されたときに、ドアロックコントローラー10に対してアンロック信号を出力するように構成されている。すなわち、アンロック指示部30は、エアバックの作動が検出されたとき、又は車両の急減速が検出されたときに、ドアロックコントローラー10にアンロック信号を出力して、ドアを緊急アンロックするようになっている。
また、アンロック指示部30は、CPU22によって、上記シフトポジションの位置信号に基づいてシフトポジションがP以外のポジションからPに入ったことが検出されたときや、上記イグニッションスイッチの状態信号に基づいてイグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に切り替えられたことが検出されたとき等のアンロック条件が成立したことが検出されたときに、ドアロックコントローラー10にアンロック信号を出力するようになっている。
このアンロック指示部30は、図3に示すように、互いに並列に接続されて事故判定部26からの信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路である第1アンロックスイッチ回路(UNLOCK1)30a及び第2アンロックスイッチ回路(UNLOCK2)30bを有している。すなわち、事故判定部26からアンロック指示部30に入力された信号はそれぞれ複数のスイッチ回路30a,30bで受けられ、このとき少なくとも一方のスイッチ回路30a,30bが正常に機能していれば、アンロック指示部30はドアロックコントローラー10にアンロック信号を出力するように構成されている。
確認部27は、アンロック指示部30がアンロック信号を出力した後に、判定結果の正誤を確認する。この確認部27は、事故判定部26によって事故が予測又は推定された後における車両の走行状態に基づき、事故判定部26による判定結果の正誤を確認する。具体的には、確認部27は、車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づき、車両の走行状態を検出し、その走行状態によって上記判定結果の正誤を確認する。
車両の走行速度の変化及び走行時間の双方に基づいて検出された走行状態によって判定結果の正誤を確認する場合には、例えば、事故判定部26によって事故が予測又は推定された後において、所定速度(例えば時速30km)以上で所定時間(例えば1時間)以上に亘って車両の走行状態が検出された場合、所定時間(例えば5分)以内に車両の加速及び減速がそれぞれ規定回数(例えば3回)以上繰り返された場合、又は車両が所定時間(例えば10分)以上停止した後に再び走行した場合等に、事故判定部26の判定結果が誤っていたことを確認するようになっている。ここで、車両が停止するとは、イグニッションスイッチをオフ状態にして停止することではなく、イグニッションスイッチがオン状態で車両が停止することを意味する。
また、車両の走行速度の変化のみに基づいて検出された走行状態によって判定結果の正誤を確認する場合には、例えば、事故判定部26によって事故が予測又は推定された後において、車両の加速及び減速がそれぞれ規定回数(例えば3回)以上繰り返された場合等に、事故判定部26の判定結果が誤っていたことを確認するようになっている。
また、その他に、車両の走行時間のみに基づいて検出された走行状態によって判定結果の正誤を確認する場合には、例えば、事故判定部26によって事故が予測又は推定された後において、所定時間(例えば1時間)以上に亘って車両の走行状態が検出された場合等に、事故判定部26の判定結果が誤っていたことを確認するようになっている。
上記ロック指示部31は、確認部27によって判定結果が誤っていたことが確認されたときに、ドアロックコントローラー10に対し、ロック信号を出力するように構成されている。また、ロック指示部31は、CPU22によって、上記シフトポジションの位置信号に基づいてシフトポジションがPからP以外のポジションに入ったことが検出されたときや、上記車速信号に基づいて車速が規定速度(例えば時速30km)以上となったことが検出されたとき等のロック条件が成立したことが検出されたときに、ドアロックコントローラー10にロック信号を出力するようになっている。
このロック指示部31は、図3に示すように、互いに直列に接続されて確認部27からの信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路である第1ロックスイッチ回路(LOCK1)31a及び第2ロックスイッチ回路(LOCK2)31bを有している。すなわち、確認部27からロック指示部31に入力された信号はそれぞれ複数のスイッチ回路31a,31bで受けられ、このとき少なくとも一方のスイッチ回路31a,31bが故障している場合には、ロック指示部31はドアロックコントローラー10に誤ってロック信号を出力しないように構成されている。
さらに、図1及び図2に示すように、車両用ドアロック制御装置Sは、アンロック警報部37を有し、CPU22がスイッチ確認部38と機能停止部39とを有している。
上記アンロック警報部37は、事故判定部26によって事故が予測又は推定されたときに警報を発する。すなわち、急減速検出部36によって車両の急減速が検出されたとき、又はエアバックの作動が検出されたときには、アンロック警報部37が警報を発する。
上記スイッチ確認部38は、車両の運転開始前に、アンロック指示部30及びロック指示部31における複数のスイッチ回路30a,30b,31a,31bが故障していないことを確認する。このスイッチ確認部38は、車両のイグニッションスイッチがオン状態に切り替えられたときに、複数のスイッチ回路30a,30b,31a,31bの故障の有無を確認する。
上記機能停止部39は、スイッチ確認部38によって少なくとも1つのスイッチ回路30a,30b,31a,31bが故障していることが確認されたときにドアロック制御の機能を停止する。ここで、ドアロック制御の機能を停止するとは、車両用ドアロック制御装置S全体の機能を停止させることを意味する。そうして、出力回路24の故障が確認された場合には、車両用ドアロック制御装置Sによって、車両のドアが自動でロック状態又はアンロック状態に切り替えられないようになっている。
−制御方法−
次に、本実施形態1の車両用ドアロックの制御方法について説明する。
本実施形態1の車両用ドアロックの制御方法では、車両の事故が予測又は推定されたときに、車両のドアをロック状態からアンロック状態に切り替える。具体的には、車両に備えられたエアバックの作動が検出されたときに、車両が事故に遭ったことを推定する。また、急減速が検出されたときに、車両が事故に遭うことを予測する。ここで、事故として想定されるのは、例えば、車両同士又は車両と建造物等との衝突事故や、車両の転落事故等である。そして、本車両用ドアロックの制御方法では、事故の予測又は推定が誤っていたときに、アンロック状態に切り替えられているドアを再びロック状態に切り替える。
この車両用ドアロックの制御方法は、図4に示すように、通常制御から開始し、その後のステップS1では、まず、車両運転中か否かを判断し、YES(車両運転中)の場合にはステップS2に進み、NO(車両運転中ではない)の場合にはステップS20に進む。具体的には、CPU22がイグニッションスイッチのオン状態又はオフ状態を検出し、イグニッションスイッチが、オン状態の場合には車両運転中と判断し、オフ状態の場合には車両運転中ではないと判断する。
ステップS2では、車両のドアがロック状態であるか否かを確認し、YES(ロック状態である)の場合にはステップS3に進み、NO(アンロック状態である)の場合にはステップS10に進む。具体的には、CPU22に入力回路21を介して入力される状態スイッチからのドアロックの状態信号によってドアがロック状態であるか否かを確認する。
ステップS3では、緊急アンロックの条件が成立したか否か(車両の事故が予測又は推定されたか否か)を判断し、YES(緊急アンロック条件成立)の場合にはステップS4に進み、NO(緊急アンロック条件不成立)の場合にはステップS5に進む。具体的には、エアバック作動信号に基づいて、エアバックの作動が検出されて車両が事故に遭ったことが推定された場合や、車両の急減速(例えば、車速信号に基づいて車両の加速度が−0.5Gになったことを検出したとき等)が検出されて車両が事故に遭うことが予測された場合には、緊急アンロック条件が成立したと判断する。
ステップS4では警報を発してステップS6に進み、ステップS6ではアンロック信号をドアロックコントローラー10に出力して車両のドアをアンロック状態にした後、通常制御に移行する。
すなわち、エアバックの作動が検出されたときには、車両が事故に遭ったことを推定して、ドアをロック状態からアンロック状態に切り替える。また、車両の急減速が検出されたときにも、車両が事故に遭うことを予測して、ドアをロック状態からアンロック状態に切り替える。そうして、車両に事故が予測又は推定されたときに警報を発すると共に、ドアをロック状態からアンロック状態に切り替える。
ステップS5では、以前にステップS3で緊急アンロック条件が成立して1回ドアがアンロック状態に切り替えられた(緊急アンロックが実施された)か否かを判断し、YES(以前に緊急アンロックを実施)の場合にはステップS7に進み、NO(以前に緊急アンロックを不実施)の場合にはステップS8に進む。
ステップS7では、車両が停車状態であるか否かを判断し、YES(停車状態である)の場合にはステップS9に進み、NO(走行状態である)の場合には通常制御に移行する。ステップS9では、アンロック信号をドアロックコントローラー10に出力して車両のドアをアンロック状態にした後、通常制御に移行する。このように、緊急アンロックが実施された後、車両が停止した状態となったときに再度アンロック信号を出力することにより、例えば事故の衝撃によって車両全体又はドア等の車両の一部が一時的に変形した影響で、ロック駆動モータ15が作動しなかった(ドアがアンロックされなかった)場合、又は車両乗員がロックを操作するロック操作手段に当たる等の何からの影響で緊急アンロックされたドアが再びロック状態になった場合であっても、そのロック状態のドアを再びアンロック状態に切り替えることができる。
ステップS8では、アンロック条件が成立したか否かを判断し、YES(アンロック条件成立)の場合にはステップS9に進んでドアをアンロック状態に切り替えた後に通常制御に移行し、NO(アンロック条件不成立)の場合には通常制御に移行する。
上記ステップS10では、車両走行中に乗員が集中アンロックスイッチ等によって故意にドアをアンロック状態に切り替えたか否かを判断し、YES(車両乗員が故意にアンロック状態に切り替えた)の場合には、通常制御に移行して、それ以降は車両運転中でないと判定されるまで、ドアロック制御によってドアが自動でロック状態に切り替えられないようにし、NO(車両乗員が故意にアンロック状態に切り替えていない)の場合には、ステップS11に進む。
ステップS11では、緊急アンロックが実施されたか否か、つまりステップS3で車両に事故が予測又は推定されたか否かを確認し、YES(事故が予測又は推定された)場合には、ステップS12に進み、NO(事故が予測及び推定されなかった)の場合には、ステップS13に進む。
ステップS12では、実際に車両が事故に遭ったか否かを確認すると共にステップS3での予測又は推定の結果(判定結果)の正誤を確認し、YES(判定結果が誤っていた)の場合にはステップS14に進み、NO(判定結果が正しい)の場合には通常制御に移行する。具体的には、車両の事故が予測又は推定された後における車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づいて車両の走行状態を検出し、その車両の走行状態に基づいて判定結果の正誤を確認する。
車両の走行速度の変化及び走行時間の双方に基づいて検出された走行状態によって判定結果の正誤を確認する場合には、例えば、事故が予測又は推定された後において、所定速度(例えば時速30km)以上で所定時間(例えば1時間)以上に亘って車両の走行状態が検出された場合、所定時間(例えば5分)以内に車両の加速及び減速がそれぞれ規定回数(例えば3回)以上繰り返された場合、又は所定時間(例えば10分)以上停止した後に再び車両が走行した場合等に、判定結果が誤っていたと判断する。ここで、車両が停止するとは、イグニッションスイッチがオン状態で車両が停止することを意味する。
また、車両の走行速度の変化のみに基づいて検出された走行状態によって判定結果の正誤を確認する場合には、例えば、事故が予測又は推定された後において、車両の加速及び減速がそれぞれ規定回数(例えば3回)以上繰り返された場合等に、判定結果が誤っていたと判断する。
また、その他に、車両の走行時間のみに基づいて検出された走行状態によって判定結果の正誤を確認する場合には、例えば、事故が予測又は推定された後において、所定時間(例えば1時間)以上に亘って車両の走行状態が検出された場合等に、判定結果が誤っていたと判断する。その他の場合にはステップS3での判定結果が正しかったと判断する。
ステップS13では、ロック条件が成立したか否かを判断し、YES(ロック条件成立)の場合にはステップS14に進み、NO(ロック条件不成立)の場合には通常制御に移行する。ステップS14では、ドアロックコントローラー10に対してロック信号を出力してドアをロック状態にした後、通常制御に移行する。
上記ステップS20では、出力回路24が故障しているか否かを確認する故障確認を開始する。この故障確認では、図5及び図6に示すように、故障確認開始後のステップS21で、まず、運転が開始されているか否かを判断し、YES(運転が開始されている)の場合にはステップS22に進み、NO(運転が開始されていない)の場合には、ステップS20に戻る。具体的には、イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に切り替えられたことを検出した場合に運転を開始したと判断し、イグニッションスイッチがオフ状態の場合には運転が開始されていないと判断する。
ステップS22では、UNLOCK1(第1アンロックスイッチ回路30a)及びUNLOCK2(第2アンロックスイッチ回路30b)の両方をオフ状態にし、ステップS23に進む。ステップS23では、UNLOCKdet(アンロック指示部30の出力)に応答があるか否かを確認し、YES(応答なし)の場合にはステップS24に進み、NO(応答あり)の場合にはステップS35に進む。
ステップS24では、UNLOCK1のみをオン状態にしてステップ25に進む。ステップS25では、UNLOCKdetに応答があるか否かを確認し、YES(応答あり)の場合にはステップ26に進み、NO(応答なし)の場合にはステップS35に進む。
ステップS26では、UNLOCK2のみをオン状態にしてステップS27に進む。ステップS27では、UNLOCKdetに応答があるか否かを確認し、YES(応答あり)の場合にはステップS28に進み、NO(応答なし)の場合にはステップS35に進む。
ステップS28では、LOCK1(第1ロックスイッチ回路31a)のみをオン状態にしてステップS29に進む。ステップS29では、LOCKdet(ロック指示部31の出力)に応答があるか否かを確認し、YES(応答なし)の場合にはステップS30に進み、NO(応答あり)の場合にはステップS35に進む。
ステップS30では、LOCK2(第2ロックスイッチ回路31b)のみをオン状態にしてステップS31に進む。ステップS31では、LOCKdetに応答があるか否かを確認し、YES(応答なし)の場合にはステップS32に進み、NO(応答あり)の場合にはステップS35に進む。
ステップS32では、LOCK1及びLOCK2の両方をオン状態にし、ステップS33に進む。ステップS33では、LOCKdetに応答があるか否かを確認し、YES(応答あり)の場合にはステップS34に進み、NO(応答なし)の場合にはステップS35に進む。ステップS34では、UNLOCK1及びUNLOCK2の両方を一定時間オン状態にし、車両のドアをアンロック状態にした後、通常制御に移行する。
ステップS35では、警報を発した後、ドアロック制御の機能を完全に停止させ、車両用ドアロックの制御を終了する。このように、車両運転前に、アンロック指示部30及びロック指示部31における複数のスイッチ回路30a,30b,31a,31bの故障を確認し、これら複数のスイッチ回路30a,30b,31a,31b全てが正常に機能していれば通常制御に移行し、1つでも故障が確認されれば車両用ドアロックの制御を終える。
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、車両用ドアロック制御装置Sは、アンロック指示部30がアンロック信号を出力した後に、事故判定部26による判定結果の正誤を確認する確認部27と、確認部27によって判定結果が誤っていたことが確認されたときに、ドアロックコントローラー10に対し、ロック信号を出力するロック指示部31とを備えているため、事故判定部26の判定結果が誤っていた場合に、アンロック状態になってしまったドアを再びロックできる。その結果、車両乗員の安全性を高めることができる。
さらに、車両の急減速を検出する急減速検出部36を有し、事故判定部26が、急減速検出部36によって車両の急減速が検出されたときに、車両が事故に遭うことを予測するため、急減速時に、アンロック指示部30がドアロックコントローラー10に対してアンロック信号を出力し、車両のドアをロック状態からアンロック状態に切り替えることができる。したがって、例えば運転手が急ブレーキを掛けたときには、車両が事故に遭うよりも前にドアをロック状態からアンロック状態に切り替えることができる。そのことにより、車両が事故に遭ったときに、例えばバッテリが破損したり配線が断線したとしても、ドアをアンロック状態とすることができる。その結果、車両乗員の安全性をより高めることができる。
また、事故判定部26が、車両に備えられたエアバックの作動を検出したときに、車両が事故に遭ったことを推定するため、例えば車両が車両同士の衝突事故や転落事故等の車両に衝撃が加えられる事故に遭ってエアバックが作動したときに、車両のドアをロック状態からアンロック状態に切り替えることができる。そのことにより、ドアがロック状態のままとなって車両乗員の事故車両からの迅速な救出や脱出を妨げることがないため、車両乗員の安全性を高めることができる。そのことに加えて、専用の衝撃センサからの信号に基づいて車両の事故を推定する場合に比べてコストを低減できると共に余分な配線を省くことができる。
そして、確認部27が、事故判定部26によって事故が予測又は推定された後における車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づき、事故判定部26による判定結果の正誤を判断するため、車両が事故によって逆さまになりタイヤが空転した場合、勾配のある道での事故の後に車両が惰性走行した場合、又は事故によって停車した後に後続車両の追突によって車両が慣性走行した場合等であっても、予測又は推定の結果の正誤を正確に確認することができる。
また、事故判定部26によって事故が予測又は推定されたときに警報を発するアンロック警報部37を有するため、ドアがアンロック状態に切り替えられたことを車両乗員に速やかに知らせることができる結果、車両乗員の安全性をさらに向上させることができる。
また、アンロック指示部30が、互いに並列に接続されて事故判定部26からの出力信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路30a,30bを有するため、少なくとも一方のスイッチ回路30a,30bが故障することなく正常に機能すれば、他方のスイッチ回路30a,30bが故障したとしても、ドアロックコントローラー10にアンロック信号を出力できる。そのことにより、スイッチ回路が1つの場合に比べて、アンロック指示部30がドアロックコントローラー10に対して確実にアンロック信号を出力できるため、車両乗員の安全性をより高めることができる。
ロック指示部31が、互いに直列に接続されて確認部からの信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路31a,31bを有するため、一方のスイッチ回路31a,31bが故障して機能しなくなれば、他方のスイッチ回路31a,31bが正常に機能していたとしても、ドアロックコントローラー10にロック信号が出力されない。換言すると、ロック指示部31は、2つのスイッチ回路31a,31bの双方が故障することなく正常に機能した場合のみドアロックコントローラー10にロック信号を出力する。そのことにより、ロック指示部31が、スイッチ回路31a,31bの故障によって誤ってロック信号を出力しないため、車両乗員の安全性をより高めることができる。
さらに、車両の運転開始前に複数のスイッチ回路30a,30b,31a,31bが故障していないことを確認するスイッチ確認部38と、スイッチ確認部38によって少なくとも1つのスイッチ回路30a,30b,31a,31bが故障していることが確認されたときに機能を停止させる機能停止部39とを有するため、スイッチ回路30a,30b,31a,31bの故障によって車両のドアが誤ってロック状態又はアンロック状態に切り替えられることを防止できる結果、車両乗員の安全性をさらに高めることができる。
また、この実施形態1の車両用ドアロックの制御方法によると、事故の予測又は推定が誤っていたときに、アンロック状態に切り替えられているドアを再びロック状態に切り替えるので、判定結果が誤っていた場合に、アンロック状態になってしまったドアをロックできる結果、車両乗員の安全性を向上させることができる。
さらに、車両に備えられたエアバックの作動を検出したときに、車両が事故に遭ったことを推定するため、エアバックが作動したときに、車両のドアをロック状態からアンロック状態に切り替えることができることにより、車両乗員の安全性を高めることができる。そのことに加えて、専用の衝撃センサからの信号に基づいて車両の事故を推定する場合に比べてコストを低減できると共に余分な配線を省くことができる。
さらに、車両の事故が予測又は推定された後における車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づいて判定結果の正誤を確認するため、車両が事故によって逆さまになりタイヤが空転した場合、勾配のある道での事故の後に車両が惰性走行した場合、又は事故によって停車した後に後続車両の追突によって車両が慣性走行した場合等であっても、予測又は推定の結果の正誤を正確に確認できる。
また、車両の急減速が検出されたときに、車両が事故に遭うことを予測して、ドアをロック状態からアンロック状態に切り替えるため、例えば運転手が急ブレーキを掛けたときにドアをロック状態からアンロック状態に切り替えることができる結果、車両乗員の安全性をより向上させることができる。
また、車両が事故に遭ったことが予測又は推定されたときに警報を発するため、ドアがアンロック状態に切り替えられたことを車両乗員に速やかに知らせることができる結果、車両乗員の安全性をさらに向上させることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、入力回路21は、エアバックとメーターとを結線するエアバック作動信号配線に接続されているとしたが、本発明はこれに限られず、エアバック作動信号配線に代えて、車両に備えられた専用の衝撃センサに接続してもよい。すなわち、専用の衝撃センサからの出力信号を読み取って、その出力信号に基づいて車両が事故に遭ったことを事故判定部26によって推定してもよい。
また、エアバック作動信号配線及び専用の衝撃センサの双方に入力回路21が接続されていてもよく、双方の出力信号のそれぞれに基づいて車両の事故を推定してもよい。また、その他に、入力回路21は、エアバック信号配線に代えて、エアバックの作動を検出可能な信号を出力するその他の配線に接続されていてもよく、事故判定部26がその出力信号に基づいてエアバックの作動を検出することが可能であればよい。
上記実施形態1では、アンロック指示部30及びロック指示部31における複数のスイッチ回路30a,30b,31a,31bをそれぞれ2つのスイッチ回路30a,30b,31a,31bとしたが、本発明はこれに限られず、アンロック指示部30は互いに並列に接続された3つ以上のアンロックスイッチ回路を有していてもよい。そのことにより、複数のアンロックスイッチ回路の一部が故障したとしても、出力回路24からドアロックコントローラー10にアンロック信号をより確実に出力することが可能になる。
また、ロック指示部31は、互いに直列に接続された3つ以上のロックスイッチ回路を有していてもよい。そのことにより、複数のロックスイッチ回路の一部の故障によって出力回路24からドアロックコントローラー10にロック信号が誤って出力されることをより抑制することが可能になる。
上記実施形態1では、確認部27が判定結果の正誤を確認するときにおける車両の停止を、イグニッションスイッチがオン状態で車両が停止することを意味するとしたが、本発明はこれに限られず、その車両の停止は、車両がイグニッションスイッチをオフ状態にして停止することも意味していてもよい。
以上説明したように、本発明は、車両用ドアロック制御装置及び車両ドアロックの制御方法について有用であり、特に、車両の事故が誤って予測又は推定された場合であっても、車両乗員の安全性を高める場合に適している。
実施形態1の車両用ドアロック制御装置の構成を示す図である。 実施形態1のCPU及び出力部の構成を示すブロック図である。 アンロック指示部及びロック指示部の構成を示す図である。 車両用ドアロックの制御方法の手順のフローチャートを示す図である。 出力回路における複数のスイッチ回路の故障確認の手順のフローチャートを示す図である。 出力回路における複数のスイッチ回路の故障確認の手順に供するタイミングチャートを示す図である。
符号の説明
10 ドアロックコントローラー(ロック切り替え部)
26 事故判定部
27 確認部
30 アンロック指示部
31 ロック指示部
36 急減速検出部
37 アンロック警報部
30a 第1アンロックスイッチ回路(スイッチ回路)
30b 第2アンロックスイッチ回路(スイッチ回路)
31a 第1ロックスイッチ回路(スイッチ回路)
31b 第2ロックスイッチ回路(スイッチ回路)
38 スイッチ確認部
39 機能停止部

Claims (16)

  1. 車両のドアをロック状態又はアンロック状態に切り替えるロック切り替え部と、
    上記車両の事故を予測又は推定する事故判定部と、
    上記事故判定部によって事故が予測又は推定されたときに、上記ロック切り替え部に対し、ロック状態の上記ドアをアンロック状態に切り替えさせるアンロック信号を出力するアンロック指示部とを備え、
    上記アンロック指示部が上記アンロック信号を出力した後に、上記事故判定部による予測又は推定の結果の正誤を確認する確認部と、
    上記確認部によって上記予測又は推定の結果が誤っていたことが確認されたときに、上記ロック切り替え部に対し、アンロック状態の上記ドアをロック状態に切り替えさせるロック信号を出力するロック指示部とを備えている
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  2. 請求項1において、
    上記車両の急減速を検出する急減速検出部を有し、
    上記事故判定部は、上記急減速検出部によって上記車両の急減速が検出されたときに、上記車両が事故に遭うことを予測する
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記事故判定部によって事故が予測又は推定されたときに警報を発するアンロック警報部を有する
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  4. 請求項1において、
    上記アンロック指示部は、互いに並列に接続されて上記事故判定部からの信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路を有する
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  5. 請求項1において、
    上記ロック指示部は、互いに直列に接続されて上記確認部からの信号をそれぞれ受ける複数のスイッチ回路を有する
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  6. 請求項4又は5において、
    上記車両の運転開始前に、上記複数のスイッチ回路が故障していないことを確認するスイッチ確認部と、
    上記スイッチ確認部によって少なくとも1つの上記スイッチ回路が故障していることが確認されたときにドアロック制御の機能を停止させる機能停止部とを有する
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  7. 請求項6において、
    上記スイッチ確認部は、上記車両のイグニッションスイッチがオン状態に切り替えられたときに、上記複数のスイッチ回路が故障していないことを確認する
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  8. 請求項1において、
    上記事故判定部は、車両に備えられたエアバックの作動を検出したときに、上記車両が事故に遭ったことを推定する
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  9. 請求項1において、
    上記確認部は、上記事故判定部によって事故が予測又は推定された後における上記車両の走行状態に基づき、上記事故判定部による予測又は推定の結果の正誤を確認する
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  10. 請求項9において、
    上記確認部は、上記車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づき、上記車両の走行状態を検出する
    ことを特徴とする車両用ドアロック制御装置。
  11. 車両の事故が予測又は推定されたときに、上記車両のドアをロック状態からアンロック状態に切り替える車両用ドアロックの制御方法であって、
    上記事故の予測又は推定が誤っていたときに、アンロック状態に切り替えられている上記ドアを、再びロック状態に切り替える
    ことを特徴とする車両用ドアロックの制御方法。
  12. 請求項11において、
    上記車両の急減速が検出されたときに、上記車両が事故に遭うことを予測して、上記ドアをロック状態からアンロック状態に切り替える
    ことを特徴とする車両用ドアロックの制御方法。
  13. 請求項11又は12において、
    上記車両の事故が予測又は推定されたときに警報を発する
    ことを特徴とする車両用ドアロックの制御方法。
  14. 請求項11において、
    上記車両に備えられたエアバックの作動を検出したときに、上記車両が事故に遭ったことを推定する
    ことを特徴とする車両用ドアロックの制御方法。
  15. 請求項11において、
    上記車両の事故が予測又は推定された後における上記車両の走行状態に基づき、予測又は推定の結果の正誤を確認する
    ことを特徴とする車両用ドアロックの制御方法。
  16. 請求項15において、
    上記車両の走行速度の変化及び走行時間の少なくとも一方に基づき、上記車両の走行状態を検出する
    ことを特徴とする車両用ドアロックの制御方法。
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