JP2009061806A - 機能膜付窓用ガラス板 - Google Patents

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嘉光 松下
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Abstract

【課題】窓用ガラス板と、この窓用ガラス板とは別部材との当接部に設けられた機能膜としての導電膜を有する機能膜付窓用ガラス板であって、導電膜に耐摩耗性及び耐候性を付与した寿命の長い機能膜付窓用ガラス板を提供する。
【解決手段】ガラス板1と、その表面に形成された導電膜2とを有し、ガラス板1の面方向に沿って収容体に出入自在に取り付けられた機能膜付窓用ガラス板において、収容体はパネル4a、4bからなり、ガラス板1と摺接するようにガラス板の出入口に取り付けられたリップ部5a、5bを有し、導電膜2は、窓が閉じられた状態でリップ部5a、5bに当接するガラス板1の主表面の弾性部材当接部または/および弾性部材当接部近傍に形成され、かつ黒色セラミックスからなる保護被膜3で被覆されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、機能膜付窓用ガラス板に関し、特に、自動車に適用される耐摩耗性、耐候性を備えた機能膜を有する機能膜付窓用ガラス板に関する。
自動車の窓用ガラス板として、例えば表面に付着した霜、雪、氷等を融解させることを目的とした発熱用の導電膜が形成された窓用ガラス板、防犯のための割れ検出センサとして機能する導電膜が形成された窓用ガラス板等が知られている。機能膜として適用される導電膜は、主としてウインドシールド(前部窓用ガラス板)又はリアガラス(後部窓用ガラス板)に形成されるが、最近では、サイドガラス(側部窓用ガラス板)又はドアガラス(ドア用窓ガラス板)に適用されることもある。そして、ドアガラスをはじめとする開閉自在に配置された窓用ガラス板には、指等の挟み込みを検出することを目的として導電体を形成したものがある。
発熱用の導電膜が形成された窓用ガラス板に関する従来技術を開示する公知文献として、例えば特許文献1が挙げられる。特許文献1は、発熱ウインド装置に関するものであり、ガラス板の表面に導電膜と、導電膜に電力を供給する一対の電極(バスバー)とが形成された合わせガラスからなるウインドガラス(窓用ガラス板)が記載されている。この導電膜は発熱体として機能すると共に、割れ検出センサの導電体としても機能する。導電膜への給電点はガラス板の主表面の周辺部に形成されることが記載されているが、このウインドガラスが自動車のどの窓に適用されるかは明記されていない。
また、ワイパーの凍結を防止するための発熱用導電線が形成された窓用ガラス板に関する従来技術を開示する公知文献として、例えば特許文献2が挙げられる。特許文献2に開示された車両用窓ガラス板は、ガラス板表面に設けられた発熱用導電線の電気腐食を防止することを目的とするものであって、ガラス板表面に形成された加熱用線条の一部又は全部を被覆する高分子系接着剤を有する。
また、割れ検出センサとして機能する導電膜が形成された窓用ガラス板に関する従来技術を開示する公知文献として、例えば特許文献3及び特許文献4が挙げられる。
特許文献3は、ウインドガラス破壊検出装置に関するもので、このウインドガラス破壊検出装置は、ドア用強化ガラスの主表面に破壊検出用のテープ状導電体を形成したものである。テープ状導電体は、例えばドア用強化ガラスを全閉にした状態において外部から確認できないように2枚のドアパネル内に収容されている。給電用端子はテープ状導電体の端部に、例えば半田付け等によって接合されている。このウインドガラス破壊検出装置においては、テープ状導電体がドア用強化ガラスの下側縁部にあるので、他の部材との接触、摩耗等に起因する破損又は接続不良を回避できるということである。
一方、特許文献4のウインドガラス破損検知装置は、ウインドガラスの主表面に形成された導電膜と、この導電膜の一方の端部に設けられた接続端子と、この接続端子に接続されたCR発振器とを有し、ウインドガラスの破損をCR発振器の周波数変化として検知するものである。この装置によれば、導電膜がウインドガラスのベルトラインの下側に配置されているので、ドア本体に隠れて外部に露出しないということである。特許文献4には、また、腐食を防止するために、導電膜に酸化ケイ素をスパッタリング又はスクリーン印刷法等によってオーバーコートして外気との接触を遮断することも記載されている。
また、挟み込み検出センサに関する従来技術を開示する公知文献として、例えば特許文献5が挙げられる。特許文献5には、挟み込み検出センサの電極としての導電体が窓ガラス板の上辺と側辺との主平面に形成された窓用ガラス板が開示されている。
特開平07−17363号公報 特開2006−182153号公報 実公平05−46532号公報 特開2003−85660号公報 特開平11−334359号公報
しかしながら、上記従来の機能膜が付設された窓用ガラス板においては、機能膜が別部材と接触することに対する耐久性について何ら考慮されておらず、この機能膜付窓用ガラス板をそのまま異物の侵入を防止するために設けられた弾性部材と摺接する自動車の窓用ガラス板として適用した場合、機能膜が、弾性部材としてのウエザーストリップのリップ部と繰り返し摺接して摩耗、損傷し易いという問題がある。
例えば、冬期又は寒冷地においては、例えば夜間駐車中に、窓用ガラス板がドアパネルに設けられたリップ部に凍り付いて翌朝窓を開けることができない場合がある。このような不都合を回避するため発熱用の導電膜を窓用ガラス板のリップ部との当接部に配設した場合、窓用ガラス板の開閉時に、導電膜がリップ部に繰り返し摺接して短期間のうちに摩耗、損傷するという問題が発生する。一方、発熱用導電膜の損傷を回避するために、導電膜の設置位置をリップ部との当接部の上方又は下方にずらすと、熱効率が低下して凍結部を効率よく融解させることができなくなる。
本発明の目的は、窓用ガラス板と、この窓用ガラス板とは別部材との摺接面に形成された機能膜としての導電膜を有する機能膜付窓用ガラス板であって、導電膜に耐摩耗性及び耐候性を付与した寿命の長い機能膜付窓用ガラス板を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の機能膜付窓用ガラス板は、ガラス板と、該ガラス板の表面に形成された導電膜とを有し、前記ガラス板の面方向に沿って収容体に出入自在に取り付けられた機能膜付窓用ガラス板において、前記収容体は、前記ガラス板と摺接するように前記ガラス板の出入り口に取り付けられた弾性部材を有し、前記導電膜は、窓が閉じられた状態で前記弾性部材に当接する前記ガラス板の主表面の弾性部材当接部または/および該弾性部材当接部近傍に形成され、耐摩耗性絶縁材料で被覆されていることを特徴とする。
請求項2記載の機能膜付窓用ガラス板は、請求項1記載の機能膜付窓用ガラス板において、前記耐摩耗性絶縁材料膜上で、500gの荷重をかけた摩耗輪を500回転させるテーバー摩耗試験における同材料の厚味の減量が1μm以下であることを特徴とする。
請求項3記載の機能膜付窓用ガラス板は、請求項1又は2記載の機能膜付窓用ガラス板において、前記耐摩耗性絶縁材料は、セラミックスであることを特徴とする。
請求項4記載の機能膜付窓用ガラス板は、請求項3に記載の機能膜付窓用ガラス板において、前記セラミックスは、硼珪酸無鉛ガラスを主成分とし、添加材として無機顔料を15〜30重量%、無機フィラーを1〜10重量%含むものであることを特徴とする。
請求項5記載の機能膜付窓用ガラス板は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の機能膜付窓用ガラス板において、前記窓は、自動車の窓であり、前記導電膜は、発熱体及び/又は割れ検出センサの導電体として機能することを特徴とする。
請求項6記載の機能膜付窓用ガラス板は、請求項5記載の機能膜付窓用ガラス板において、前記導電膜は、前記ガラス板の車内側主表面又は車外側主表面に形成されていることを特徴とする。
請求項7記載の機能膜付窓用ガラス板は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の機能膜付窓用ガラス板において、前記窓は、自動車の窓であり、前記導電膜は並設された二つの導電膜からなり、それぞれ発熱体及び割れ検出センサの導電体として機能することを特徴とする。
請求項8記載の機能膜付窓用ガラス板は、請求項7記載の機能膜付窓用ガラス板において、前記二つの導電膜は、前記ガラス板の車内側主表面又は車外側主表面に形成されていることを特徴とする。
請求項9記載の機能膜付窓用ガラス板は、請求項7記載の機能膜付窓用ガラス板において、前記二つの導電膜のうち、一方は、前記ガラス板の車内側主表面に形成され、他方は、前記ガラス板の車外側主表面に形成されていることを特徴とする。
請求項10記載の機能膜付窓用ガラス板は、請求項5乃至9のいずれか1項に記載の機能膜付窓用ガラス板において、前記ガラス板の端部側面又は端部近傍の主表面に、挟み込み検出センサの導電体として機能する別の導電膜が形成されていることを特徴とする。
請求項1記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、ガラス板の主表面の弾性部材当接部または/および該弾性部材当接部近傍に導電膜が形成され、耐摩耗性絶縁材料で被覆されているので、導電膜に耐摩耗性及び耐候性を付与することができ、弾性部材と摺接しても摩耗、損傷されることが少なく、その寿命を延ばすことができる。
請求項2記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、耐摩耗性絶縁材料におけるテーバー摩耗試験による厚味の減量を1μm以下としたので、上記発明の効果に加え、導電膜が繰り返しの摺接に十分耐えることができ、耐摩耗性が向上する。
請求項3記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、耐摩耗性絶縁材料としてセラミックスを適用したので、上記発明の効果に加え、導電膜の耐摩耗強度がより向上する。
請求項4記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、セラミックスを、硼珪酸無鉛ガラスを主成分とし、添加材として無機顔料を15〜30重量%、無機フィラーを1〜10重量%含むものとしたので、上記発明の効果に加え、導電膜の耐摩耗強度がさらに向上する。
請求項5記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、前記窓は、自動車の窓であり、導電膜を発熱体及び/又は割れ検出センサの導電体として機能するものとしたので、窓用ガラス板と異物の侵入を防止する弾性部材(以下、ウエザーストリップのリップ部又は単にリップ部という)との当接部の凍結を素早く融解し、及び/又は割れを検出することができる上、導電膜の耐摩耗性及び耐候性が向上する。
請求項6記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、導電膜を、ガラス板の車内側主表面又は車外側主表面に形成したことにより、上記発明と同様、窓用ガラス板とリップ部との当接部の凍結を素早く融解し、及び/又は割れを検出することができる上、車外側主表面に発熱体としての導電膜を形成した場合、凍結融解効果がより顕著に発現される。
請求項7記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、前記窓は、自動車の窓であり、導電膜を、並設された二つの導電膜とし、それぞれ発熱体及び割れ検出センサの導電膜として機能するものとしたので、窓用ガラス板とリップ部との当接部の凍結を素早く融解し、且つ割れを検出できると共に、導電膜に耐摩耗性及び耐候性を付与することができる。
請求項8記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、二つの導電膜を、ガラス板の車内側主表面又は車外側主表面に形成したので、上記発明の効果に加え、二つの導電膜を同時に形成することによってコスト低減を図ることができる。
請求項9記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、二つの導電膜のうち、一方をガラス板の車内側主表面に形成し、他方をガラス板の車外側主表面に形成したことにより、上記発明と同様、窓用ガラス板に発熱用の機能膜と割れ検出用の機能膜を付与することができる。
請求項10記載の機能膜付窓用ガラス板によれば、ガラス板の端部側面又は端部近傍の主表面に、挟み込み検出センサの導電体として機能する別の導電膜を形成したので、上記発明の効果に加え、窓用ガラス板に発熱機能、割れ検出機能及び挟み込み検出機能を付与することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳述する。
窓用ガラス板が開閉自在に取り付けられる自動車の窓としては、側部や後部のドアの窓、天窓(ルーフ)などが挙げられるが、本実施の形態においては、ドアの窓に適用した場合について説明する。
図1は、自動車のドアの窓に適用される窓用ガラス板を示す説明図である。
図1において、この窓用ガラス板1は、例えば強化ガラスからなるガラス板であり、その主表面の図中、下方部に、図示省略したガラス板出入口としてのガラス板の昇降口に設けられたウエザーストリップのリップ部との当接部がベルトライン10として示されている。窓用ガラス板1の主表面とは、平板状のガラス板の表面又は裏面を意味し、ガラス板の厚さを規定する端部表面(以下、端部側面という)と区別する概念である。
自動車の窓用ガラス板において、リップ部との当接部における凍結を融解させるための発熱用導電膜は、リップ部との当接部、すなわちベルトラインに沿って設けることが最も有効である。
図2は、本発明の実施の形態に係る機能膜付窓用ガラス板を示す正面図である。図2において、窓用ガラス板1の主表面のベルトライン10に沿って発熱用の導電膜2が形成されている。発熱用の導電膜2は、耐摩耗性絶縁材料としての例えばセラミックスによる保護被膜3によって被覆されている。保護被膜3の色は、特に限定されないが、自動車の窓用としては、黒色などの濃色が好ましい。
図3は、図2の窓用ガラス板1をドアパネルに装着した状態を示す断面図である。
図3において、窓用ガラス板1は、ガラス板出入口を形成するパネル材4a及び4b間に挿入、配置されており、窓用ガラス板1によって窓は閉じられている。図中、パネル材4aの上端部と4bの上端部とが対向する窓用ガラス板1の昇降口には、例えば水平方向に沿って異物の混入を防止する弾性部材としてのウエザーストリップ6のリップ部5a、5bが設けられている。リップ部5bに当接する窓用ガラス板1の外気に曝される車外側主表面には、リップ部5bとの当接部に沿って発熱用の導電膜2が形成されている。発熱用の導電膜2は、耐摩耗性絶縁材料としての黒色セラミックスからなる保護被膜3によって被覆されている。
導電膜2は、例えば銀ペーストをスクリーン印刷法を用いて窓用ガラス板1の所定の表面にプリントして塗布膜を形成し、その後、その塗布膜を680〜700℃で3〜4分焼結して形成したものである。発熱用導電膜2の厚さは、例えば3〜20μm、その幅は、例えば、0.5〜5mmである。
保護被膜3を形成するための黒色セラミックスは、例えば、硼珪酸無鉛ガラスを主成分とし、添加材として無機顔料を20重量%、無機フィラーを5重量%含むものである。保護被膜3の幅は、発熱用導電膜2を完全に覆うように、例えば0.7〜5.2mmである。また、膜厚は、例えば5〜40μmである。
黒色セラミックスのテーバー摩耗試験における厚味の減量は1μm以下であることが好ましい。厚味の減量が1μmを超えると所期の目的を達成することが困難となる。
テーバー摩耗試験とは、JIS K 5600−5−9:1999 塗料一般試験方法第5部:塗膜の機械的性質−第9節:耐摩耗法(摩耗輪法)の摩耗試験をいう。
黒色セラミックスに対するテーバー摩耗試験は、例えば以下のように行われる。
すなわち、寸法100mm×100mmのガラス板の表面に、面積の90%以上に黒色セラミックスの被膜を形成したサンプルを用いて500gの荷重をかけた摩耗輪を500回転させることによって行われる。
所定のテーバー摩耗強度を有する黒色セラミックスを用いた保護被膜3は、例えば以下のように形成される。
すなわち、150メッシュのスクリーンを用いて導電膜2が形成された被保護面に、黒色セラミックスペーストを印刷し、680〜700℃で3〜4分加熱して焼成することによって形成される。導電膜と保護被膜の焼成は、同時に行ってもよい。すなわち、焼成せずに乾燥させただけの銀ペーストの塗布膜上に黒色セラミックスペーストを印刷し、その後、焼成してもよい。
黒色セラミックスは、耐摩耗強度に優れると共に、耐候性を有する。従って、導電膜2を黒色セラミックスからなる保護被膜3で被覆することによって、発熱用の導線膜2に耐摩耗性に加えて、耐候性、耐酸性等を付与することができる。なお、耐摩耗性絶縁材料として、黒色セラミックス以外のセラミックス、又はPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート等の有機材料を用いることもできる。
本実施の形態によれば、発熱用の導電膜2を窓用ガラス板1のベルトライン10に沿って設けたので、窓用ガラス板1とリップ部5とが凍結した際、凍結部分を直接加熱、溶融させて窓用ガラス板1を素早く可動状態に復帰させることができる。また、発熱用の導電膜2は、黒色セラミックスによる保護被膜3によって被覆されているので、窓用ガラス板の開閉動作によってリップ部5と摺接を繰り返しても、発熱用の導電膜2の摩耗を防止できると共に、耐候性に優れ、例えば酸性雨等に曝されてもその腐食を回避することができる。
本実施の形態において、導電膜の形状は、特に限定されるものではなく、平面図上、直線状、凹凸状、波形、その他の形状であってもよい。導電膜を被覆する耐摩耗性絶縁材料からなる保護被膜3は、導電膜2の形状に従ってそれぞれ直線状、凹凸状、又は波形に形成することもできるが、導電膜2の幅方向全体を覆う幅広の保護被膜であることが好ましい。
図4は、各種形状の導電膜と保護被膜との関係を示す図である。図4(A)において、直線状の導電膜2aが、その幅よりも幅広の保護被膜3によって覆われている。また、図4(B)において、凹凸状の導電膜2bが幅広の保護被膜3によって覆われている。また、図4(C)において、波形の導電膜2cが幅広の保護被膜3によって覆われている。このように、導電膜2を幅広の保護被膜3で被覆することによって導電膜2を確実に被覆して十分な耐摩耗性、耐候性を付与することができる。
本実施の形態において、発熱用の導電膜2を窓用ガラス板1の車内側主表面に形成することもでき、この場合も車外側主表面に形成した場合と同様、窓用ガラス板1とリップ部5a、5bとの凍結を解消して窓用ガラス板1を素早く可動状態に復帰させることができる。
本実施の形態において、発熱用の導電膜2に、割れ検出センサとしての機能を付加することができる。すなわち、発熱用の導電膜2の両端部を通電回路に接続させると共に、割れ検出回路の導電体として接続し、発熱体及び割れ検出センサとして機能させることもできる。なお、発熱用の導電膜2に代えて、割れ検出センサのみとして機能する導電膜とすることもできる。
窓用ガラス板1は、通常、強化ガラスで構成されており、例えば不可抗力によって又は人為的に割られた場合、ガラスは粉々に細分化するので、ガラス板の主表面に形成された導電膜も細分化されて割れ検出回路に電流が流れなくなる。これによって、窓用ガラス板1が割れたことを検出することができる。なお、割れ検出用の導電膜と警報機とを連動させておくことによって窓用ガラス板1が割れたことを自動車の所有者に報知するようにしてもよい。
本実施の形態において、導電膜2を並設された二つの導電膜からなるものとし、各導電膜をそれぞれ通電回路及び割れ検出回路に接続しておくことによって、凍結融解用の発熱体及び割れ検出センサを備えた機能膜付窓用ガラス板とすることもできる。
図5は、本実施の形態における変形例を示す説明図である。
図5において、窓用ガラス板の一方の主表面に並設された二つの導電膜12a及び12bが示されている。導電膜12a及び12bは、例えば窓用ガラス板1の一の主表面のベルトラインに沿って平行に配置されている。導電膜12aの両端は通電回路に接続され、導電膜12aは通電回路の一部を構成する。一方、導電膜12bの両端は割れ検出回路に接続されており、導電膜12bは、割れ検出回路の一部を構成する。
このような構成において、通電回路を通電状態とすることによって導電膜12aを発熱体として機能させ、窓用ガラス板1とリップ部5との凍結を融解させることができる。また、割れ検出回路を通電状態としておくことによって、窓用ガラス板が割れた場合、割れ検出回路に電流が流れなくなることによってガラス板の割れを検出することができる。
なお、割れ検出に用いる導電膜12bは、リップ部5と対向する位置にある必要はなく、リップ部5よりも下側に形成されていてもよい。
本実施の形態において、導電膜12a及び12bを形成する際、一度に印刷することが好ましい。これによってコストの削減を図ることができる。
二つの導電膜12a及び12bは、共に車内側又は車外側に設けることもできるが、いずれか一方を車内側、他方を車外側に設けることもできる。この場合、発熱体として機能する導電膜12aを車外側に設けることが好ましい。これによって、凍結融解効果が顕著に現れる。
また、発熱用導電膜12a及び割れ検出センサとして機能する導電膜12bが形成された窓用ガラス板の、例えば上端部側面又は上端部近傍の主表面に別の導電膜と保護被膜を設けて挟み込み検出センサとして機能させることもできる。
この場合、挟み込み検出センサとしての導電膜に設けられた第1の電極と、これに対応するように、車体側に設けられた第2の電極との間の静電容量が監視され、挟み込み時の静電容量の変化によって挟み込みが検出される。このような導電膜を設けることによって、発熱による凍結融解機能、割れ検出機能及び挟み込み検出機能を合わせもった窓用ガラス板が得られる。
自動車のドアパネルに適用される窓用ガラス板を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る機能膜付窓用ガラス板を示す正面図である。 図2の窓用ガラス板をドアパネルに装着した状態を示す断面図である。 各種形状の導電膜と保護被膜との関係を示す図である。 本実施の形態における変形例を示す説明図である。
符号の説明
1 窓用ガラス板
2 導電膜
2a 導電膜
2b 導電膜
2c 導電膜
3 保護被膜
4a パネル材
4b パネル材
5 リップ部
5a リップ部
5b リップ部
6 ウエザーストリップ
10 ベルトライン
12a 導電膜
12b 導電膜

Claims (10)

  1. ガラス板と、該ガラス板の表面に形成された導電膜とを有し、
    前記ガラス板の面方向に沿って収容体に出入自在に取り付けられた機能膜付窓用ガラス板において、
    前記収容体は、前記ガラス板と摺接するように前記ガラス板の出入り口に取り付けられた弾性部材を有し、
    前記導電膜は、窓が閉じられた状態で前記弾性部材に当接する前記ガラス板の主表面の弾性部材当接部または/および該弾性部材当接部近傍に形成され、耐摩耗性絶縁材料で被覆されていることを特徴とする機能膜付窓用ガラス板。
  2. 前記耐摩耗性絶縁材料膜上で、500gの荷重をかけた摩耗輪を500回転させるテーバー摩耗試験における同材料の厚味の減量が1μm以下であることを特徴とする請求項1記載の機能膜付窓用ガラス板。
  3. 前記耐摩耗性絶縁材料は、セラミックスであることを特徴とする請求項1又は2記載の機能膜付窓用ガラス板。
  4. 前記セラミックスは、硼珪酸無鉛ガラスを主成分とし、添加材として無機顔料を15〜30重量%、無機フィラーを1〜10重量%含むものであることを特徴とする請求項3記載の機能膜付窓用ガラス板。
  5. 前記窓は、自動車の窓であり、前記導電膜は、発熱体及び/又は割れ検出センサの導電体として機能することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の機能膜付窓用ガラス板。
  6. 前記導電膜は、前記ガラス板の車内側主表面又は車外側主表面に形成されていることを特徴とする請求項5記載の機能膜付窓用ガラス板。
  7. 前記窓は、自動車の窓であり、前記導電膜は並設された二つの導電膜からなり、それぞれ発熱体及び割れ検出センサの導電体として機能することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の機能膜付窓用ガラス板。
  8. 前記二つの導電膜は、前記ガラス板の車内側主表面又は車外側主表面に形成されていることを特徴とする請求項7記載の機能膜付窓用ガラス板。
  9. 前記二つの導電膜のうち、一方は、前記ガラス板の車内側主表面に形成され、他方は、前記ガラス板の車外側主表面に形成されていることを特徴とする請求項7記載の機能膜付窓用ガラス板。
  10. 前記ガラス板の端部側面又は端部近傍の主表面に、挟み込み検出センサの導電体として機能する別の導電膜が形成されていることを特徴とする請求項5乃至9のいずれか1項に記載の機能膜付窓用ガラス板。
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JP2013513538A (ja) * 2009-12-11 2013-04-22 サン−ゴバン グラス フランス 加熱可能な通信窓を有する被膜された窓ガラス
JP2018508379A (ja) * 2014-12-18 2018-03-29 サン−ゴバン グラス フランスSaint−Gobain Glass France 一体押出成形されたシール成形材を備えるポリマ製の板ガラス
JP2020037404A (ja) * 2019-10-25 2020-03-12 セントラル硝子株式会社 車両用窓ガラス

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013513538A (ja) * 2009-12-11 2013-04-22 サン−ゴバン グラス フランス 加熱可能な通信窓を有する被膜された窓ガラス
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