JP2009060858A - 釣り糸 - Google Patents

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Abstract

【課題】平滑性及び撥水性を有することに加え、カール、もつれ、ねじれ、断線等を起こしにくい釣り糸を提供する。
【解決手段】複数のタングステン線を紐状に編組してなるタングステン線集合体の外周部をフッ素樹脂を含有する樹脂層によって被覆してなる釣り糸であって、前記樹脂層が、前記集合体を構成する各タングステン線を被覆している釣り糸。
【選択図】図1

Description

本発明は、釣り糸に関する。
釣り糸としては、海釣り用、川釣り用等種々の釣り糸が市販されている。これら釣り糸には、撥水性、平滑性等が求められている。また、断線しにくいことが求められている。
例えば、鮎釣りでは、水中糸の先端にある鼻環に鮎を取り付け、その鮎を岩場付近で泳がせることにより、岩場にかくれている鮎をおびき出す手法がとられる。いわゆる友釣りと呼ばれる手法である。従来から糸が水流の抵抗を大きく受けることなく、鮎がスムーズに川底まで泳いで行ける様に、高比重、高強度のタングステン線を釣り糸に用いられている(特許文献1)。タングステン線は硬く、伸びがあまりない。そのため、タングステン単線による釣り糸は、鮎が水中において反転等することにより、カール(ちぢれ)、もつれ、ねじれ等を起こしやすい。前記カール、もつれ、ねじれ等は、前記釣り糸が断線する原因となる。
そこで、複数のタングステン線を紐状に編み組んだ釣り糸(複数のタングステン線を用いて組紐を形成してなる釣り糸)が考案され使用されている。この釣り糸は、複数のタングステン線を紐状に編み組むことにより、鮎が反転し糸への引っ張り応力が除去された時に編み組んだ各タングステン線がばらけることにより、カール、もつれ、ねじれ、断線等を防止しようとするものである。
また、より断線しにくい釣り糸として、芯線にポリアリレート繊維等を用い、その外周にタングステン線を紐状に編んだ高強度の釣り糸も考案され使用されている。
しかしながら、これらの釣り糸は、タングステン線を紐状に編み組んでいるため、表面に凹凸があり、平滑性(すべり)が劣る。このような平滑性の劣る釣り糸を、例えば鮎の友釣りに使用する場合、目印を調整移動する(遊動する)際、カール等を生じやすい。また、実釣時に、釣り糸がもつれ等のトラブルを引き起こし、断線するという問題がある。また、釣り糸表面の凹凸が水の抵抗を受け、鮎がスムーズに川底まで泳いで行けない等、鮎の活動性を維持するのに支障が出るという問題がある。
従って、平滑性及び撥水性を有することに加え、カール、もつれ、ねじれ、断線等を起こしにくい釣り糸の開発が切望されている。
特開平3−216139
本発明は、平滑性及び撥水性を有することに加え、カール、もつれ、ねじれ、
断線等を起こしにくい釣り糸を提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定の構成の釣り糸が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の鮎の友釣り用釣り糸に係る。
1. 複数のタングステン線を紐状に編組してなるタングステン線集合体の外周部をフッ素樹脂を含有する樹脂層によって被覆してなる釣り糸であって、
前記樹脂層が、前記集合体を構成する各タングステン線を被覆している釣り糸。
2. 前記タングステン線の直径が8〜30μmであり、前記釣り糸の直径が20〜150μmである上記項1に記載の釣り糸。
3. 各タングステン線を被覆している前記樹脂層の厚みが0.1〜10μmである上記項1又は2に記載の釣り糸。
4. 前記集合体が、ポリアリレート繊維、ポリエチレン繊維、又はポリアミド繊維を芯線として含む、上記項1〜3のいずれかに記載の釣り糸。
5. 前記芯線の直径が、5〜50デニールである上記項4に記載の釣り糸。
6. 鮎の友釣り用釣り糸である上記項1〜5のいずれかに記載の釣り糸。
本発明の釣り糸は、タングステン線を使用しているにもかかわらず、実釣時に、糸のもつれ、ねじれ、断線等が生じにくい。そのため、本発明の釣り糸は繰り返し使用できる。
また、本発明の釣り糸は、撥水性に優れている。特に、鮎の友釣り用釣り糸として用いる際、鼻環に取り付けた鮎の活動性を好適に維持することができる。
さらに、本発明の釣り糸は、平滑性(すべり)に優れている。例えば、鮎釣りにおいて目印を調整する際、糸がカールすることなく、糸のもつれや断線というトラブルを好適に回避できる。
釣り糸
本発明の釣り糸は、複数のタングステン線を紐状に編組してなる(複数のタングステン線を紐状に編み組むことによって形成された)タングステン線集合体の外周部をフッ素樹脂を含有する樹脂層によって被覆してなる釣り糸であって、
前記樹脂層が、前記集合体を構成する各タングステン線を被覆している。
(タングステン線集合体)
本発明の釣り糸は、複数のタングステン線を紐状に編組してなるタングステン線集合体に樹脂層を被覆したものである。
構成材料として、高比重であるタングステン線を用いることにより、適度な沈降性を有する釣り糸が得られる。そのような釣り糸は、例えば、鮎の友釣りに有利である。
タングステン線の直径は、8〜30μm程度が好ましく、10〜20μm程度がより好ましい。直径が8〜30μm程度のタングステン線を用いることにより、タングステン線を使用しながらも、しなやかで、細く、十分な強度を有する釣り糸を好適に得ることができる。そのような釣り糸は、例えば鮎の友釣りに最適である。
タングステン線の引張り強度は、2000〜5000N/mm程度が好ましい。
複数の前記タングステン線を紐状に編み組むことにより、釣り糸のねじれ、もつれ等を好適に防止できる。
前記集合体は、複数の前記タングステン線を紐状に編み組むことによって形成されたもの(ブレード線)である。具体的に、前記タングステン線1本1本が、形成される前記集合体の長さ方向に対し、0°又は90°以外の角度に位置するように編み組まれている。
前記集合体のピッチは、0.9〜2.8mmが好ましく、1.3〜2.4mmがより好ましい。前記ピッチが2.8mm以下の場合、釣り糸のもつれ、ねじれ、断線等をより効果的に防止できる。また、2.8mmを超える場合は、紐状に編み組むことによるメリットを十分に享受できない。具体的に、前記ピッチが2.8mmを超える場合、釣り糸が、柔軟な伸びを十分に発揮できず、タングステン単線に近いため、金属疲労による断線を起こしやすくなる。
前記ピッチが0.9mm未満の場合、タングステン線を編組機にかけて編み組む際、該タングステン線が断線するおそれがある。
なお、前記ピッチとは、前記集合体中の一本のタングステン線が形成する螺旋の完全な1回転の軸方向の長さを意味する。
編み組むタングステン線の数は、特に限定されず、2〜32本、好ましくは4〜16本、より好ましくは4、8、16本である。
前記集合体は、必要に応じて、ポリアリレート繊維、ポリエチレン繊維、又はポリアミド繊維を芯線として含んでもよい。前記繊維を芯線として含むことにより、ねじれ、もつれ等が生じにくくなる。また、釣り糸の強度を向上させることができる。例えば、一般的に8月中旬以降に行う鮎の友釣りにおいては、狙う鮎が例えば150g以上に成長している場合がある。このような鮎の友釣りにおいては、前記集合体は前記芯線を含むことが望ましい。
前記芯線の直径は、5〜50デニールが好ましく、10〜40デニールがより好ましい。芯線の直径を5デニール以上とすることにより、釣り糸の強度をより確実に向上させることができる。芯線の直径を50デニール以下とすることにより、細い釣り糸を実現しやすくなる。
(フッ素樹脂を含有する樹脂層)
本発明の釣り糸は、前記集合体の外周部をフッ素樹脂を含有する樹脂層によって被覆してなるものである。特に、本発明の釣り糸においては、前記集合体を構成する各タングステン線を前記樹脂層が被覆している。すなわち、前記集合体中の複数のタングステン線1本1本の周囲を前記樹脂層が覆っている。これにより、前記集合体を構成する各タングステン線が動きやすく(ばらけやすく)なり、例えば、鮎釣りを行っている際の糸のもつれ、ねじれ、断線等を確実に防止できる。
フッ素樹脂を含有する樹脂層によって被覆することにより、釣り糸に優れた撥水性及び平滑性を付与することができる。例えば、友釣りに際して、鮎の主な活動領域である川底で、釣り糸(水中糸)が水流の抵抗を大きく受けることがないため、鼻環に取り付けられた鮎がスムーズに泳げる。すなわち、鼻環に取り付けた友釣り用の鮎が水中において疲れにくく長時間、自由に活発に動くことができる。また、釣り糸の平滑性が向上するため、目印の調整時に釣り糸がカールする等の問題が生じにくい。よって、前記釣り糸を用いることにより、初級者であっても容易に鮎の友釣りを行うことができる。
例えば、前記フッ素樹脂の代わりにアクリル樹脂等を用いる場合、前記集合体中のタングステン線が十分にばらけず、釣り糸が断線しやすくなる。
なお、「ばらける」とは、例えば、図1の<実施例1の釣り糸>に示すように、釣り糸の形状を維持しつつ、内部の各金属線がほどけることを意味する。
各タングステン線がばらけることにより、釣り糸がカールしたり、ねじれたり、もつれた場合でも、断線しにくくなる。
フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエリレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)等が挙げられる。これらフッ素樹脂は1種単独で又は二種以上を組み合わせて使用できる。特に、フッ素樹脂としては、PTFEを用いることが好ましい。
前記樹脂層中に含まれるフッ素樹脂の含有量は、10〜50重量%が好ましい。
前記樹脂層は、前記フッ素樹脂以外にも、フッ素樹脂コーティングの分野で一般的に使用されている公知の添加剤をさらに含有してもよい。前記添加剤としては、例えばアクリル系樹脂等が挙げられる。
各タングステン線を被覆する前記樹脂層の厚みは、10μm以下が好ましく、0.1〜10μmがより好ましく、0.5〜10μmがさらに好ましい。前記樹脂層の厚みが10μm以下である場合、各タングステン線同士の間の隙間が前記樹脂層によって埋まることを効果的に防止し、各タングステン線がばらけやすくなる。その結果、釣り糸のもつれ、ねじれ、断線等を効果的に防止できる。例えば、本発明の釣り糸を鮎の友釣りに使用する場合、鼻環に取り付けた鮎が反転等した場合であっても、釣り糸のもつれ、ねじれ、断線等を効果的に防止できる。
また、前記樹脂層の厚みを0.1μm以上に設定することにより、前記集合体(各タングステン線)の周囲に前記樹脂層が存在しない部分がある等の問題を回避しつつ、好適に本発明の釣り糸を製造できる。
本発明の釣り糸の直径は、通常20〜150μm、好ましくは30〜90μmである。
本発明の釣り糸は、海釣り、川釣り等に使用できる。特に本発明の釣り糸は、川釣り用として使用することが好ましく、鮎の友釣り用として使用することがより好ましい。鮎の友釣り用として使用する場合、水中糸として好適に使用できる。
釣り糸の製造方法
本発明の釣り糸の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法を適宜組み合わせればよい。例えば、複数の前記タングステン線を紐状に編み組むことにより前記集合体を形成した後、該集合体の外周部を前記樹脂層によって被覆することにより、本発明の釣り糸を製造できる。
前記タングステン線を編み組む手段としては、例えば、公知の編組機を用いればよい。
前記集合体の外周部を前記樹脂層によって被覆する方法としては、ディップ塗装、スプレー塗装、電着塗装等の公知の塗布方法を採用できる。特に、本発明の釣り糸は、前記フッ素樹脂を含む電着塗料を用いて、前記集合体に対して電着塗装を行うことにより電着塗膜を形成した後、該塗膜を焼き付ける方法により作製した。電着塗装を行うことにより、前記集合体を構成するタングステン線1本1本に対して、好適に前記樹脂層を形成することができる。
電着塗装の方法としては、特に限定されず、公知の方法に従えばよい。公知の方法としては、特公平6−55913号公報、特開2005−29913号公報等に記載の方法が挙げられる。
前記電着塗料中の前記フッ素樹脂の濃度は、特に限定されないが、10〜50重量%が好ましく、20〜40重量%がより好ましい。フッ素樹脂の濃度がかかる範囲の場合、前記樹脂層の厚みを0.1〜10μmに好適に調整できる。
その他、前記電着塗料は、必要に応じて、イソプロピルアルコール、ブチルセロソルブ等の溶剤や一般的に電着塗料に用いられる公知の添加剤を含んでいてもよい。
塗装電圧は、10〜150vが好ましく、10〜70vがより好ましい。塗装電圧が10〜150Vの場合、前記樹脂層の厚みを0.1〜10μmに好適に調整できる。
塗装時間は、1〜5分間が好ましく、2〜3分間がより好ましい。焼付け温度は100〜400℃が好ましく、150〜250℃がより好ましい。焼付け時間は10〜60分間が好ましく、20〜50分間がより好ましい。電着塗装電圧、時間、焼付け温度、時間がかかる範囲の場合、前記樹脂層の厚みを0.1〜10μmにより好適に調整できる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をより詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、フッ素系樹脂層の厚みについては、電子顕微鏡を用いて確認した。
実施例1
編組機(製品名「エイトブレーダー」コクブンリミテッド株式会社製)を用いて、直径12μmのタングステン線8本を紐状に編み組むことにより、タングステン線集合体を作製した(ピッチ1.9mm)。
次いで、得られた集合体に対して、電着塗装を行うことにより電着塗膜を形成させた。使用した電着塗料は商品名「エレコートナイスロン」株式会社シミズ製(フッ素系樹脂としてPTFEを含有)を用いた。塗装条件は下記の通りである。
(塗装条件)
・ 塗装電圧;10v
・ 塗装時間;3分間
その後、形成した電着塗膜に対して焼き付け(焼き付け温度200℃及び焼き付け時間40分間)を行うことにより、直径39μmの釣り糸を作製した。
得られた釣り糸は、タングステン線1本1本がPTFE含有樹脂層(PTFE:25重量%)によって被覆されており、前記樹脂層の厚みは、1μmであった。
実施例2
直径12μmのタングステン線に換えて、直径11μmのタングステン線を用い、さらに、直径10デニールのポリアリレート系繊維(製品名「ベクトラン」クラレ製)を用い、前記ポリアリレート系繊維が芯部になるよう編み組んだ(ピッチ1.9mm)以外は実施例1と同様の方法により、直径52μm釣り糸を作製した。
得られた釣り糸は、タングステン線1本1本がPTFE含有樹脂層(PTFE:25重量%)によって被覆されており、前記樹脂層の厚みは1μmであった。
比較例1
直径56μmのタングステン単線に対して実施例1と同様の方法により電着塗膜を形成させることにより直径70μmの釣り糸を作成した。
前記塗膜(樹脂層)の厚みは、7μmであった。また、前記塗膜(樹脂層)中のPTFEの含有量は25重量%であった。
比較例2
電着塗料として、PTFEの代わりにアクリル樹脂を含有する電着塗料を用い、該塗料によって形成される樹脂層の厚みを3μmにする以外は実施例1と同様の方法により釣り糸を作成した(得られた釣り糸の直径:43μm)。
試験例1(ばらけ試験)
電気ハンドドリルのドライバー部分の先端に実施例1で得られた釣り糸の片方をテープで止めて、もう片方を指で押さえ、該ドライバーを100回回転させることにより、該釣り糸をねじれた状態にした。ねじれた部分を電子顕微鏡を用いて観察した。
また、実施例2及び比較例1〜2で得られた釣り糸についても同様に試験を行い、ねじれた部分の観察を行った。
釣り糸(タングステン線集合体)中の各タングステン線が十分にばらけているものを○、ばらけかたが不均一であるもの(十分にばらけていないもの)を△、釣り糸が断線したものを×と評価した。
結果を表1に示す。
また、実施例1及び比較例2の釣り糸のねじれた部分を電子顕微鏡を用いて撮影した写真を図1に示す。
図1から、実施例1の釣り糸は各タングステン線が均等にばらけているのに対し、比較例2の釣り糸はタングステン線1本が飛び出しており、ばらけかたが不均一であることがわかる。しかも、比較例2の釣り糸については、タングステン線を覆っていた樹脂層が剥離している。このような樹脂層の剥離は、釣り糸の平滑性低下の原因となる。
試験例2(平滑性)
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた釣り糸(各2m)に鮎釣り用目印(商品名みえみえ「株式会社がまかつ」製)を取り付けた。試験者A〜Eが、前記目印を50cmづつ調整移動させる操作を繰り返すことにより、調整移動の際のスムーズさ(釣り糸の平滑性)を確認した。
ひっかかりがなく、非常になめらかに目印を調整移動できたものを○、ひっかかりはあったが、カールせずに目印を調整移動できたものを△、ひっかかりが強く、無理に目印を調整移動させるとカールしたものを×と評価した。
結果を表1に示す。
試験例3(鮎の友釣り試験)
試験者A〜Eが、実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた釣り糸をそれぞれ水中糸として用い鮎の友釣りを行った。
<試験者>
試験者A:上級者
試験者B:上級者
試験者C:初級者
試験者D:初級者
試験者E:初級者
<仕掛け>
図2に示す仕掛けを用いた。
天井糸:商品名「将鱗あゆ天糸スペシャル0.8号」東レフィッシング株式会社製
ジョインター:商品名「快適メタルジョインター極細用」ダイワ精工株式会社製
目印:商品名「みえみえ」株式会社がまかつ製
鼻環ハリス:商品名「将鱗あゆ<PRO TYPE>0.8号」東レフィッシング株式会社製
試験者Aの竿:商品名「銀影 冴 早瀬抜90SV」ダイワ精工株式会社製
試験者Bの竿:商品名「スペシャルトリプルフォースコンペエデションNX早瀬90NX」株式会社シマノ製
試験者Cの竿:商品名「アバンサーII 中硬硬95MD」ダイワ精工株式会社製
試験者Dの竿:商品名「トライアン 85SV」ダイワ精工株式会社製
試験者Eの竿:商品名「トライアン 70SV」ダイワ精工株式会社製
<条件>
日時:平成19年8月24日10:30〜17:00
場所:兵庫県揖保川、平水位
天候:晴れ
気温:36℃
水温:25℃
<評価方法>
鼻環に取り付けられた鮎が自由自在に活動し、且つ、30分間以上川底で泳いでいた場合を◎、該鮎があまり自由自在に活動せず、且つ、20分間を超えると浮いてきた場合を○、該鮎が水面でクルクルと回ってしまい、川底にどうしても入らず、すぐに弱ってしまった場合を△、該鮎が反転したときに水中糸が断線した場合を×と評価した。
結果を表1に示す。
表1から、本発明の釣り糸によれば、初級者であっても鮎の活動性を十分に維持させて、長時間にわたり鮎の友釣りを行うことができる。
図1は、試験例1において、実施例1及び比較例2の釣り糸のねじれた部分を電子顕微鏡を用いて撮影した写真である。 図2は、試験例3にて使用した仕掛けを示す図である。

Claims (6)

  1. 複数のタングステン線を紐状に編組してなるタングステン線集合体の外周部をフッ素樹脂を含有する樹脂層によって被覆してなる釣り糸であって、
    前記樹脂層が、前記集合体を構成する各タングステン線を被覆している釣り糸。
  2. 前記タングステン線の直径が8〜30μmであり、前記釣り糸の直径が20〜150μmである請求項1に記載の釣り糸。
  3. 各タングステン線を被覆している前記樹脂層の厚みが0.1〜10μmである請求項1又は2に記載の釣り糸。
  4. 前記集合体が、ポリアリレート繊維、ポリエチレン繊維、又はポリアミド繊維を芯線として含む、請求項1〜3のいずれかに記載の釣り糸。
  5. 前記芯線の直径が、5〜50デニールである請求項4に記載の釣り糸。
  6. 鮎の友釣り用釣り糸である請求項1〜5のいずれかに記載の釣り糸。
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