JP2009059795A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カップ内部の雰囲気がカップ外部に漏れ出すのを防止することができる基板処理装置および基板処理方法を提供する。
【解決手段】スピンベース13の上方の上方空間USとカップ2の内部にスピンベース13の周囲を取り囲むように形成された内部空間S1との間に気流制御ドラム6の下端が配置され、上方空間USから内部空間S1に向かう気流を制御することが可能となっている。基板Sを回転させて基板Sを乾燥させる際に、内部空間S1の圧力値(内圧値)とカップ2の外部空間S2の圧力値(外圧値)をモニタリングしながら気流制御ドラム6を昇降させることによって外圧値から内圧値を引いた差圧値が零または正の値となるように気流制御ドラム6とスピンベース13との間隔が調整される。これにより、カップ2の内部雰囲気がカップ2の外部に漏れ出すのを防止することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、基板を回転させて基板を乾燥させる基板処理装置および基板処理方法に関する。なお、乾燥処理対象となる基板には、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(電界放出ディスプレイ:Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等が含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などの製造工程では、基板を回転させながら基板に薬液やリンス液などの処理液を供給して基板に湿式処理を施すことが行われることがある。また、湿式処理後に基板に付着する処理液を除去すべく、いわゆるスピン乾燥処理が行われることがある。このように基板を回転させながら基板に所定の処理を施す装置としては、例えば特許文献1に記載された装置が知られている。
この特許文献1に記載された装置は、その内部に基板を処理する処理空間が形成された処理槽内に基板を水平姿勢で保持するチャックを有している。このチャックは、鉛直軸回りに回転自在に設けられ、回転駆動機構(回転手段)によって回転駆動される。また、チャックの周囲にはチャックを取り囲むようにカップが配設されている。このカップの底部には、カップ内で生じるパーティクルやミストなどの雰囲気を処理槽の外部に排気する排気ポンプ(排気手段)が排気管を介して接続されている。また、処理槽にはフィルタユニットが設けられており、フィルタユニットから処理槽内に清浄空気を供給することが可能となっている。そして、処理槽の内部と外部との圧力差を差圧検出器を用いて検出し、この検出結果に基づいてフィルタユニットによる処理槽への清浄空気の供給量を制御している。これにより、例えば排気ポンプの排気能力が変動した場合であっても、処理槽の内部と外部との圧力差を調整することによって、処理槽内に外気が流入したり、処理槽内の雰囲気が外部に漏れ出すのを防止することができる。
特開平11−111664号公報(図1)
しかしながら、上記従来装置では、処理槽の内部と外部との圧力差を調整することはできても、カップの内部と外部との圧力差まで調整することはできない。このため、カップ内部の圧力値がカップ外部の圧力値よりも高くなった場合には、カップ内部の雰囲気がカップ外部に漏れ出すことがあった。特に、カップ内部に薬液雰囲気が含まれている場合には、薬液雰囲気がカップ外部に飛散し、カップ外部に配設された装置構成部材を汚染または腐食させるおそれがあった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、カップ内部の雰囲気がカップ外部に漏れ出すのを防止することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
この発明にかかる基板処理装置は、基板を回転させて基板を乾燥させる基板処理装置であって、基板を支持するとともに回転可能に構成された回転支持部と、回転支持部を回転させる回転手段と、内部に回転支持部の周囲を取り囲むように内部空間が形成され、該内部空間の雰囲気が排気されるカップと、下端が回転支持部の上方の上方空間と内部空間との間に配置されるように回転支持部に対して相対的に昇降自在に立設され、上方空間から内部空間に向かう気流を制御する気流制御手段と、気流制御手段を回転支持部に対して相対的に昇降させる昇降手段と、内部空間の圧力値を測定する内圧測定手段と、カップの外部空間の圧力値を測定する外圧測定手段と、昇降手段を制御して外圧値から圧力値を引いた差圧値が零または正の値となるように気流制御手段と回転支持部との間隔を調整する制御手段とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明では、下端が回転支持部の上方の上方空間とカップ内部の内部空間との間に配置されるように気流制御手段が回転支持部に対して相対的に昇降自在に立設され、この気流制御手段により上方空間から内部空間に向かう気流を制御することが可能となっている。そして、気流制御手段を回転支持部に対して相対的に昇降させることによって、カップの外部空間の圧力値(以下「外圧値」という)から内部空間の圧力値(以下「内圧値」という)を引いた差圧値(以下、単に「差圧値」という)が零または正の値となるように気流制御手段と回転支持部との間隔が調整される。より具体的には、気流制御手段と回転支持部との間隔が調整されると、上方空間から内部空間に流入する気流の流入量が制御される。これにより、内圧値を調整し、差圧値が一定の関係、つまり零または正の値となるようにコントロールすることができる。このため、例えば排気手段の排気能力に変動が生じた場合であっても、気流制御手段を回転支持部に対して相対的に昇降させることによって外圧値を内圧値と同等またはそれ以上とすることができる。したがって、カップ内部の雰囲気がカップ外部に漏れ出すのを防止することができる。
ここで、基板を乾燥させている間、差圧値が零または正の値となるように昇降手段をリアルタイムで制御するようにしてもよいし、基板を乾燥させる直前に、差圧値が零または正の値となるように昇降手段を制御するようにしてもよい。前者の場合、基板を乾燥させている途中で排気手段の排気能力に変動が生じた場合であっても、排気手段の排気能力の変動に追随して差圧値を調整することができ、カップ内部の雰囲気がカップ外部に漏れ出すのを確実に防止することができる。
また、基板上の液滴状の液体を振り切って基板から除去する基板処理装置においては、気流制御手段の下端が基板の上面よりも上方の上方位置に位置するように気流制御手段を位置決めした状態で回転支持部を第1回転速度で回転させて基板上の液体の大部分を振り切った後、気流制御手段の下端が基板上面と同一高さまたは基板上面よりも下方の下方位置に位置するように気流制御手段を移動させ、回転支持部を第1回転速度よりも高速の第2回転速度で回転させながら差圧値が零または正の値となるように昇降手段を制御するのが好ましい。
このように構成された装置では、気流制御手段の下端が基板の上面よりも上方の上方位置に位置するように気流制御手段が決めされた状態で基板が第1回転速度で回転され、基板から液滴状の液体の大部分が振り切られる。このため、気流制御手段が基板から飛散する液体の障害となることがない。また、このとき基板は比較的低速(第2回転速度よりも低速)の第1回転速度で回転されているので、上方空間から内部空間に向かう気流が抑制されており、内圧値が上昇するのが防止される。その後、気流制御手段の下端が基板上面と同一高さまたは基板上面よりも下方の下方位置に位置するように気流制御手段が移動され、第1回転速度よりも高速の第2回転速度で基板が回転されながら差圧値が零または正の値となるように気流制御手段が回転支持部に対して相対的に昇降される。このように、基板上の液体の大部分を振り切った後は、基板からの液体の飛散が減少し、気流制御手段を回転支持部にさらに近接させることが可能となる。このため、気流制御手段の回転支持部に対する相対的な昇降範囲を拡大させることができる。したがって、排気手段の排気能力の大幅な変動に対しても的確に対応することができる。しかも、基板上の液体の大部分を振り切った後は、基板は比較的高速に回転されるので、乾燥時間を短縮し、装置のスループットを向上させることができる。
また、この発明にかかる基板処理方法は、基板を支持するとともに回転可能に構成された回転支持部と、回転支持部を回転させる回転手段と、内部に回転支持部の周囲を取り囲むように内部空間が形成されたカップとを備えた基板処理装置を用いて、基板を回転させて基板を乾燥させる基板処理方法であって、内部空間の雰囲気を排気する排気工程と、内部空間の圧力値を測定する内圧測定工程と、カップの外部空間の圧力値を測定する外圧測定工程と、基板の乾燥直前または乾燥処理中に外部空間の圧力値から内部空間の圧力値を引いた差圧値が零または正の値となるように回転支持部の上方の上方空間から内部空間に向かう気流を制御する気流制御工程とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明では、基板の乾燥直前または乾燥処理中に外圧値から内圧値を引いた差圧値が零または正の値となるように回転支持部の上方の上方空間からカップ内部の内部空間に向かう気流が制御される。これにより、内圧値を調整し、差圧値が一定の関係、つまり零または正の値となるようにコントロールすることができる。このため、例えば内部空間の雰囲気に対する排気能力に変動が生じた場合であっても、外圧値を内圧値と同等またはそれ以上とすることができる。したがって、カップ内部の雰囲気がカップ外部に漏れ出すのを防止することができる。
ここで、気流制御工程では、下端が上方空間と内部空間との間に配置されるように立設された気流制御手段を回転支持部に対して相対的に昇降させて気流制御手段と回転支持部との間隔を調整することで上方空間から内部空間に向かう気流を制御してもよい。この構成によれば、気流制御手段が回転支持部に対して相対的に昇降することによって気流制御手段と回転支持部との間隔が調整される。その結果、上方空間から内部空間に向かう気流を容易に制御することができる。
この発明によれば、外圧値から内圧値を引いた差圧値が零または正の値となるように回転支持部の上方の上方空間からカップ内部の内部空間に向かう気流が制御される。このため、例えば内部空間の雰囲気に対する排気能力に変動が生じた場合であっても、外圧値を内圧値と同等またはそれ以上とすることができ、カップ内部の雰囲気がカップ外部に漏れ出すのを防止することができる。
<第1実施形態>
図1はこの発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。図2は図1の基板処理装置を上方から見た平面図である。図3は図1の基板処理装置の制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置は、長方形の角型基板である液晶表示器(LCD)用ガラス基板S(以下、単に「基板S」という)に希フッ酸等の薬液を供給して基板Sに対して薬液処理を施した後、基板Sに純水等のリンス液を供給して基板Sに対してリンス処理を施し、その後に基板Sを高速回転させて基板Sを乾燥(スピンドライ)させる装置である。
この基板処理装置は、基板Sに対して所定の処理を施す処理空間をその内部に有する処理チャンバー10を備え、処理チャンバー10内に基板Sを略水平姿勢で保持して回転させるスピンチャック1を有している。処理チャンバー10の上方にはファンフィルタユニット(FFU)101が配設され、清浄な空気をダウンフローすることによって処理空間に供給することが可能となっている。
スピンチャック1では、回転支柱11がモータを含むチャック回転機構12の回転軸に連結されており、チャック回転機構12の駆動により鉛直方向に伸びる回転軸J回りに回転支柱11が回転する。この回転支柱11の上端部には、スピンベース13が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット8からの動作指令に応じてチャック回転機構12を駆動させることによりスピンベース13が回転軸J回りに回転する。このように、この実施形態では、スピンベース13が本発明の「回転支持部」として、チャック回転機構12が本発明の「回転手段」として機能する。
スピンチャック1は、スピンベース13の上面に固着されて基板Sの周縁部を支持する周縁支持ピン14と、スピンベース13の上面に固着されて基板Sの下面中央部を支持する中央支持ピン15とを備えている。また、スピンベース13およびピン14,15は、薬液処理を実行することを考慮して耐薬品性樹脂で構成されている。
スピンベース13は、円筒形状のカップ2内に収容されている。カップ2は、スピンベース13の周囲を取り囲んでおり、回転駆動される基板S(およびスピンベース13)から飛散する希フッ酸等の薬液や純水等のリンス液(以下、薬液およびリンス液を総称して「処理液」という)を受け止めて回収することが可能となっている。より具体的には、カップ2の内部にはスピンベース13の周囲を取り囲むように内部空間S1が形成されており、内部空間S1を介して飛散する処理液を回収することが可能となっている。この内部空間S1は下方側に第1の排気・排液空間22と第2の排気・排液空間23とを含んでいる。カップ2の底部中央領域は回転支柱11を取り囲むようにカップ2の底部から円錐台状に上方に向けて盛り上がっており、カップ2の底部に立設された筒状の仕切部材21と対向する内周壁を形成している。そして、この仕切部材21とカップ2の内周壁とによって平面視でリング状の第1の排気・排液空間22が形成されている。また、仕切部材21とカップ2の外周壁とによって平面視でリング状の第2の排気・排液空間23が形成されている。
第1の排気・排液空間22の底部には排出管24に接続された第1の排気・排液ポート22aが設けられている。同様にして、第2の排気・排液空間23の底部には排出管25に接続された第2の排気・排液ポート23aが設けられている。そして、排出管24,25から排出された処理液および排気は気液分離部26に導かれる。気液分離部26は、排液および排気を分離し、それらをそれぞれ排液管27および排気管28へと導く。また、排気管28は、排気部29へと排気を導く。排気部29は、一般には基板処理装置が設置された工場の排気ユーティリティ(用力)である。また、排気部29は工場の用力に限らず、複数台の基板処理装置に共用された排気装置であってもよい。
また、内部空間S1であって、第1および第2の排気・排液空間22、23の上方には、セパレータ3が昇降自在に設けられている。このセパレータ3はスピンチャック1に保持された基板Sの周囲を包囲するように回転軸Jに対して略回転対称な形状を有する。セパレータ3は、セパレータ昇降機構31と接続され、制御ユニット8からの動作指令に応じてセパレータ昇降機構31の昇降駆動用アクチェータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで、セパレータ3をスピンチャック1に対して鉛直方向に昇降させることが可能となっている。セパレータ3は、スピンチャック1に保持された基板Sを円環状に包囲するように筒状に配設され、スピンベース13と同心円状に内方から外方に向かって配された2つのガード部材32、33からなる2段構造を備えている。これら2つのガード部材32、33は、内方のガード部材32が外方のガード部材33に対して高さが低くなるように配設されている。
径方向内側に位置するガード部材32は、回転軸Jに対して回転対称な形状を有し、径方向外側に向かって斜め下方に傾斜した傾斜部32aが形成されるとともに傾斜部32aの下端部にはスピンベース13と同心円状に円筒形状に形成され鉛直方向に伸びる垂直部32b、32cが連なっている。各垂直部32b、32cは、その上端で傾斜部32aの下端部を介して連結されており、この連結部分には円周方向に垂直部32bと垂直部32cとの間に円環状の溝32dが形成されている。この溝32dが仕切部材21に嵌入されるとともに、垂直部32bが第1の排気・排液空間22内に、垂直部32cが第2の排気・排液空間23内に嵌入されるように、ガード部材32が配置されている。
一方で、径方向外側に位置するガード部材33は、ガード部材32の上方にガード部材32から所定の間隔を隔てて、回転軸Jに対して回転対称な形状を有し、径方向外側に向かって斜め下方に傾斜した傾斜部33aが形成されるとともに傾斜部33aの下端部にはスピンベース13と同心円状に円筒形状に形成され鉛直方向に伸びる垂直部33bが連なっている。
このような構成により、スピンチャック1に保持された基板Sの高さ位置に、ガード部材32が位置しているとき、すなわち、セパレータ3がセパレータ昇降機構31により上昇されたとき、回転される基板Sから振り切られる処理液が傾斜部32aで受け止められ、垂直部32bに沿って第1の排気・排液空間22に導かれる。その一方で、スピンチャック1に保持された基板Sの高さ位置に、ガード部材33が位置しているとき、すなわち、セパレータ3がセパレータ昇降機構31により下降されたとき、回転される基板Sから振り切られる処理液がガード部材32とガード部材33との間の空間を通って傾斜部33aで受け止められ、垂直部33bに沿って第2の排気・排液空間23に導かれる。
この実施形態では、基板Sに対して希フッ酸等の薬液を供給する際にはセパレータ3を上昇させ、基板Sから振り切られる薬液を第1の排気・排液空間22に導く一方で、基板Sに対して純水等のリンス液を供給する際にはセパレータ3を下降させ、基板Sから振り切られる洗浄液を第2の排気・排液空間23に導くようにしている。そして、第1の排気・排液空間22に導かれ回収された薬液は、第1の排気・排液空間22から排出管24を介して気液分離部26に排液され、再利用に供される一方、第2の排気・排液空間23に導かれ回収されたリンス液は、第2の排気・排液空間23から排出管25を介して気液分離部26に排液され、廃水処理される。
また、カップ2の上部中央領域には開口2cが形成されており、開口2cを介してスピンチャック1に保持された基板Sに対して処理液として薬液およびリンス液を供給すべく、薬液ノズル4およびリンスノズル5がそれぞれスピンベース13の上方の上方空間USに配置可能とされている。これら薬液ノズル4およびリンスノズル5は、それぞれ薬液ノズル移動機構41およびリンスノズル移動機構51により移動可能とされている(図2)。
薬液ノズル4の胴部には支持アーム42が取り付けられ、薬液ノズル4は支持アーム42ごと薬液ノズル移動機構41によって揺動および昇降される。すなわち、制御ユニット8の動作指令に応じて薬液ノズル移動機構41が駆動されることで、上方空間USで基板Sの上方から基板Sに薬液を供給する処理位置P41(図1の実線で示す位置)と、上方空間USから側方に離間した待機位置P42(図1の破線で示す位置)とを結ぶノズル移動経路に沿って薬液ノズル4が移動可能とされている。具体的には、支持アーム42の昇降によって基板Sに対して薬液ノズル4が接離されるとともに、図2に示すように、旋回によって回動軸Pa回りに揺動可能となっている。また、薬液ノズル4は、薬液供給ユニット43と接続されており、制御ユニット8からの動作指令に応じて薬液供給ユニット43から薬液が圧送されると、薬液ノズル4の吐出口から薬液が吐出され、基板Sの上面に薬液が供給される。
一方、リンスノズル5を駆動するリンスノズル移動機構51も薬液ノズル移動機構41とほぼ同様な構成を有している。すなわち、リンスノズル5の胴部には支持アーム52が取り付けられ、制御ユニット8の動作指令に応じてリンスノズル移動機構51が駆動されることで、支持アーム52が回動軸Pb回りに揺動および昇降される。これにより、リンスノズル5が上方空間USで基板Sの上方から基板Sにリンス液を供給する処理位置P51と、上方空間USから側方に離間した待機位置P52とを結ぶノズル移動経路に沿って移動可能とされている。また、リンスノズル5は、リンス液供給ユニット53と接続されており、制御ユニット8からの動作指令に応じてリンス液供給ユニット53からリンス液が圧送されると、リンスノズル5の吐出口からリンス液が吐出され、基板Sの上面にリンス液が供給される。
カップ2の上部中央領域に形成された開口2cは、回転軸Jを中心にスピンベース13の径よりも大きな略円形に開口されており、開口2cの周囲にはカップ2の上面より上方に立ち上がった円環部2dが設けられている。この円環部2dの内方の空間を介して気流制御ドラム6(本発明の「気流制御手段」に相当)がスピンベース13の上方に、鉛直方向に昇降自在に配設されている。気流制御ドラム6はドラム昇降機構65と接続され、ドラム昇降機構65の昇降駆動用アクチェータを作動させることで、気流制御ドラム6をスピンベース13に近接させたり、逆にスピンベース13の上方に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット8はドラム昇降機構65を作動させることで、下位置P61(図1の実線で示す位置)と上位置P62(図1の一点破線で示す位置)とに気流制御ドラム6の高さ位置を変更可能となっている。さらに、ドラム昇降機構65は気流制御ドラム6の移動量を連続的に設定することが可能となっており、気流制御ドラム6の移動量を制御することで気流制御ドラム6とスピンベース13との間隔を任意に調整することができる。このように、この実施形態では、ドラム昇降機構65が本発明の「昇降手段」として機能する。
この実施形態では、基板Sに対して薬液処理およびリンス処理を施す際に気流制御ドラム6を上位置P62に移動させる一方、基板Sに対して乾燥処理を施す際に気流制御ドラム6を下位置P61に移動させる。ここで、下位置P61は気流制御ドラム6の下端が基板Sの側方近傍に位置するように設定される一方、上位置P62は気流制御ドラム6の下端とカップ2の上部とが略同じ高さとなる位置に設定される。この下位置P61は、基板Sの大きさ、スピンベース13の直径、基板Sの乾燥時の回転速度などに基づいて規定される。
気流制御ドラム6は、上方空間USを取り囲むように中空の円筒状部材で構成されている。気流制御ドラム6の内径は基板Sの最大回転径よりも若干大きく形成されており、気流制御ドラム6が下位置P61に移動されることで、上方空間US内の雰囲気を周囲雰囲気(内部空間S1)から遮断することが可能となっている。すなわち、気流制御ドラム6の下端が上方空間USと内部空間S1との間に配置されることによって、上方空間USから内部空間S1に向かう気流を制御することが可能となっている。また、気流制御ドラム6が下位置P61より上方の上位置P62に移動されることで、気流制御ドラム6がスピンベース13の上方に退避する。これにより、基板Sから振り切られる処理液をセパレータ3を介して第1または第2の排気・排液空間22、23に回収可能となっている。
また、カップ2には本発明の「内圧測定手段」として内部圧力センサ71が配設されており、この内部圧力センサ71によって内部空間S1の圧力値(内圧値)Pinが測定され、その測定結果に関連する信号が制御ユニット8に送られるように構成されている。一方、カップ2の外側には本発明の「外圧測定手段」として外部圧力センサ72が配設されており、この外部圧力センサ72によってカップ2の外部空間S2(処理チャンバー10内の空間)の圧力値(外圧値)Poutが測定され、その測定結果に関連する信号が制御ユニット8に送られるように構成されている。制御ユニット8では、内部圧力センサ71および外部圧力センサ72から送られてきた信号(圧力値)に基づいて外圧値Poutから内圧値Pinを引いた差圧値を導出する。そして、基板Sの乾燥時に、下記の式(1)の関係を満足するようにドラム昇降機構65を制御して気流制御ドラム6を昇降させる。より具体的には、差圧値が零または正の値となるように気流制御ドラム6の高さ位置をフィードバック制御することで気流制御ドラム6とスピンベース13との間隔を調整する。
(差圧値)=Pout−Pin≧0・・・式(1)
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図4ないし図6を参照しつつ説明する。ここでは、スピンチャック1に保持された基板Sに対して薬液処理を実行した後に、リンス処理を実行し、その後に基板Sを高速回転させて基板Sを乾燥(スピンドライ)させる場合について説明する。
図4は図1の基板処理装置の動作を説明するための図である。基板搬送手段(図示せず)により未処理の基板Sが装置内に搬入され、スピンチャック1に保持されると、セパレータ3を上昇させてスピンチャック1に保持された基板Sの高さ位置に、ガード部材32を位置させる。このとき、気流制御ドラム6は上位置P62に移動されており、基板Sから振り切られる処理液は第1の排気・排液空間22に回収可能な状態とされる。
次に、チャック回転機構12を駆動させることで、スピンチャック1に保持された基板Sを回転軸J回りに回転させる。この状態で、薬液ノズル移動機構41の駆動により薬液ノズル4を待機位置P42から処理位置P41に移動させる(図4(a))。すなわち、薬液ノズル移動機構41により薬液ノズル4を供給開始位置に移動し、さらに回転中心を通って供給終了位置に向かうように揺動させる。このノズル揺動に連動して薬液ノズル4から薬液を基板Sに供給する。これにより、基板Sの表面全体が薬液によって処理される。なお、回転する基板Sから遠心力によって振り切られた薬液はガード部材32によって案内され、第1の排気・排液空間22に導かれる。ここで、カップ2内は薬液雰囲気で満たされるが、気流制御ドラム6が上位置P62に位置決めされていることで、薬液雰囲気が開口2cよりカップ2の外部に漏れ出すのが防止される。このように気流制御ドラム6はカップ2の内部雰囲気がカップ2の外部に漏洩するのを防止するガード機構としても機能する。所定時間の薬液処理が終了した後、薬液ノズル4への薬液の圧送が停止されるとともに薬液ノズル4が処理位置P41から待機位置P42に移動される。
続いて、セパレータ3を下降させてスピンチャック1に保持された基板Sの高さ位置にガード部材33を位置させる。これにより、基板Sから振り切られる処理液は第2の排気・排液空間23に回収可能な状態とされる。また、リンスノズル移動機構51を駆動させてリンスノズル5を待機位置P52から処理位置P51に移動させる(図4(b))。このとき、気流制御ドラム6は上位置P62に位置したままである。この状態で基板Sを回転させつつリンスノズル5を揺動させながらリンスノズル5からリンス液を基板Sに供給する。これにより、基板Sの表面全体にリンス液が供給され、基板Sに対してリンス処理が施される。なお、回転する基板Sから遠心力によって振り切られたリンス液はガード部材33によって案内され、第2の排気・排液空間23に導かれる。所定時間のリンス処理が終了した後、リンスノズル5へのリンス液の圧送が停止され、リンスノズル5が処理位置P51から待機位置P52に移動される。
続いて、制御ユニット8は気流制御ドラム6を下位置P61に下降させるとともに、セパレータ3を下降させてガード部材33の上端がスピンベース13の上面と略同じ高さとなるように位置決めする。また、チャック回転機構12のモータの回転速度を高めて基板Sを高速回転させる(図4(c))。ここでは、例えばリンス処理時の回転速度(最大で150rpm)から乾燥時の回転速度(例えば425rpm)まで基板Sの回転速度が高められる。
ここで、気流制御ドラム6を昇降させることなく、一定の位置(下位置P61)に配置した状態のままでは、基板Sの回転速度の増大に伴って基板Sの径方向外方に噴き出す気流、つまり上方空間USから内部空間S1に向かう気流が増加する。このとき、排気部29の排気能力の低下が発生すると、内部空間S1の雰囲気を排気しきれずに内部空間S1の圧力値(内圧値)が上昇する。このため、カップ2の外部空間S2の圧力値(外圧値)との関係によっては、カップ2(開口2c)と気流制御ドラム6との隙間から内部空間S1の雰囲気が漏れ出してしまう。より具体的には、図5に示すように、差圧値が負の値、つまり内圧値Pinが外圧値Poutよりも大きくなると、内部空間S1の雰囲気が外部空間S2に漏れ出してしまう。その結果、特に内部空間S1に薬液雰囲気が含まれている場合には、薬液雰囲気がカップ外部に飛散し、カップ外部に配設された装置構成部材を汚染または腐食させるおそれがあった。なお、排気部29の排気能力が低下する場合としては、排気部29に接続された他の基板処理装置が稼働する場合が考えられる。すなわち、基板処理装置が設置される工場では、1つの排気部29に対して複数の装置が接続されることが一般的である。そのため、排気部29に接続された他の基板処理装置が稼働している場合と、稼働していない場合とでは、排気部29の排気能力(排気圧)が変動することは避けられない。このような他の基板処理装置の稼働状態によっては排気部29の排気圧が20%以上変動することがある。
そこで、この実施形態では、基板Sを回転させながら基板Sの乾燥させる際に常に差圧値が零または正の値となるようにドラム昇降機構65をリアルタイムでフィードバック制御している。より具体的には、制御ユニット8が、内圧値および外圧値をモニタリングしながら気流制御ドラム6の昇降により気流制御ドラム6とスピンベース13との間隔を調整して上方空間USから内部空間S1に向かう気流を制御することで差圧値が零または正の値となるようにしている。
図6は気流制御ドラムの昇降によって差圧値をコントロールする様子を示す図である。制御ユニット8は差圧値が零または正の値となるように気流制御ドラム6とスピンベース13との間隔Gを調整する。例えば、図1の装置に対して排気部29による排気が十分に実行されている状態においては、基板Sの回転速度の増大により上方空間USから内部空間S1に向かう気流が増加した場合でも、内圧値に大きな変化は見られない。つまり、上方空間USから内部空間S1に流入した気体は排気部29に向けて排気され、内圧値の上昇が抑制される(図6(a))。その結果、ミスト状の処理液を含んだ雰囲気がカップ2外に十分に排気される。
その一方で、図1の装置に対する排気部29の排気能力が低下した場合には、上方空間USから内部空間S1に向かう気流を十分にカップ2外に排気することが困難になり、内圧値が上昇することになる。そこで、制御ユニット8は差圧値が零または正の値に保たれるように間隔Gを調整する。具体的には、間隔Gを狭めて上方空間USから内部空間S1への気体の流入を抑制する。これにより、内圧値の上昇が抑制され、差圧値が零または正の値に保たれる(図6(b))。例えば、気流制御ドラム6が下位置P61に位置決めされたときの間隔Gが30mm程度である場合、当該位置(下位置P61)を基準として気流制御ドラム6を+5mm/−5mmの範囲で昇降させることにより、排気部29の排気能力の変動にかかわらず、差圧値が零または正の値となるように制御することが可能である。なお、上述のように、間隔Gを狭めて上方空間USから内部空間S1への気体の流入を抑制すると、上方空間US内に滞留する気体の量が増える。このように滞留する気体の量が増えた状態においても、上方空間USにはその上方からダウンフローが供給されているため、上方空間USから間隔Gを介した内部空間S1への気体の流れは維持されている。また、気流制御ドラム6は所定の高さ寸法を有しているため、上方空間USに滞留した気体が気流制御ドラム6の上端を越えて外部空間S2に漏れ出すことはない。
こうして、内圧値および外圧値をモニタリングしながら差圧値に応じて適宜、気流制御ドラム6を昇降させながら基板Sの乾燥が進行する。ここで、気流制御ドラム6は上方空間USと内部空間S1との間に配置されていることから、内部空間S1に浮遊するミスト状の処理液の上方空間USへの巻き込みが防止され、ミスト状の処理液の基板Sへの付着が防止される。この基板Sの乾燥処理が終了すると、制御ユニット8は基板Sの回転を停止させる。その後、基板搬送手段が処理済の基板Sを装置から搬出して一連の基板処理が終了する。
以上のように、この実施形態によれば、気流制御ドラム6を昇降させることによって気流制御ドラム6とスピンベース13との間隔Gを調整して差圧値を制御している。より具体的には、気流制御ドラム6の昇降により上方空間USから内部空間S1に流入する気流の流入量を調整し、差圧値が零または正の値となるようにフィードバック制御している。このため、例えば図1の装置に対する排気部29の排気能力に変動が生じた場合であっても、気流制御ドラム6の昇降により外圧値を内圧値と同等またはそれ以上とすることができる。したがって、カップ2の内部雰囲気がカップ2の外部に漏れ出すのを防止することができる。つまり、図1の装置に対する排気部29の排気能力の変動による影響を気流制御ドラム6の昇降により低減することが可能となっている。
また、気流制御ドラム6の昇降により差圧値が一定の関係となるようにコントロールすることで装置のスループットを向上させることができる。基板Sを短時間で乾燥させるためには、基板Sをより高速に回転させる必要がある。しかしながら、差圧値のコントロールを実行しない場合には、以下の理由により基板Sを高速に回転させることができなかった。すなわち、基板Sを高速回転させると、上方空間USから内部空間S1に流入する気流の流入量が増加する。ここで、図1の装置に対する排気部29の排気能力が低下すると、上方空間USから内部空間S1に向かう気流により内圧値が大きく上昇する。その結果、カップ2の内部からカップ2の外部に雰囲気が漏れ出してしまう。このため、図1の装置に対する排気部29の排気能力の低下が発生したとしても、カップ2の内部雰囲気が外部に漏洩しないという制約を守るべく、基板Sの回転速度を所定速度に制限する必要があった。その結果、基板Sの乾燥に時間を要していた。これに対し、この実施形態によれば、基板Sを乾燥させる際に基板Sを比較的高速に回転させても、排気部29の排気能力の低下による内圧値の上昇を気流制御ドラム6の昇降により抑制することができる。すなわち、基板Sを乾燥させる際に図1の装置に対する排気部29の排気能力が低下した場合であっても、気流制御ドラム6の昇降により差圧値が一定の関係となるようにコントロールすることが可能となっている。このため、基板Sを速やかに乾燥させることができ、装置のスループットを向上させることができる。
また、この実施形態では、基板Sを回転させながら基板Sを乾燥させる際に差圧値が零または正の値となるようにドラム昇降機構65をリアルタイムで制御している。このため、基板Sを乾燥させている途中で排気部29(排気手段)の排気能力に変動が生じた場合であっても、その変動に追随して差圧値を調整することができ、カップ2の内部雰囲気がカップ2の外部に漏れ出すのを確実に防止することができる。
<第2実施形態>
図7はこの発明にかかる基板処理装置の第2実施形態を示す図である。この第2実施形態にかかる基板処理装置が第1実施形態と大きく相違する点は、基板Sの乾燥のステップを2段階に分けて実行することにより、気流制御ドラム6の昇降範囲の拡大を図っている点である。なお、その他の構成および動作は基本的に第1実施形態と同様であるため、ここでは同一符号を付して説明を省略する。
この実施形態では、リンス処理後、基板S上に液滴状の液体が付着している状態で、気流制御ドラム6の下端が基板Sの上面よりも上方の上方位置Puに位置するように気流制御ドラム6が位置決めされる。また、このように気流制御ドラム6が位置決めされた状態で基板Sが比較的低速の第1回転速度V1で回転され、基板S上の液体の大部分が振り切られる(図7(a))。このため、気流制御ドラム6が基板Sから飛散する液体の障害となることがない。また、このとき基板Sは比較的低速に回転されているので、上方空間USから内部空間S1に向かう気流によって内圧値が上昇するのが抑制されている。
こうして、基板S上の液体の大部分が振り切られた後、気流制御ドラム6の下端が基板Sの上面と同一高さまたは基板Sの上面よりも下方の下方位置Pdに位置するように気流制御ドラム6が位置決めされる。また、基板Sの回転速度が第1回転速度V1から第1回転速度V1よりも高速の第2回転速度V2に加速される(図7(b))。そして、基板Sが第2回転速度V2で回転されながら差圧値が零または正の値となるように気流制御ドラム6が昇降される(図7(c))。このように、基板S上の液体の大部分を振り切った後は、基板Sからの液体の飛散が減少し、気流制御ドラム6をスピンベース13にさらに近接させることが可能となる。このため、気流制御ドラム6のスピンベース13に対する昇降範囲を拡大させることができる。したがって、排気手段の排気能力の大幅な変動に対しても的確に対応することができる。しかも、基板S上の液体の大部分を振り切った後は、基板Sは比較的高速に回転されるので、乾燥時間を短縮し、装置のスループットを向上させることができる。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、高さ方向(鉛直方向)においてスピンベース13を固定した状態で気流制御ドラム6を昇降させることにより気流制御ドラム6とスピンベース13との間隔を調整しているが、これに限定されない。例えば、気流制御ドラム6を固定配置した状態でスピンベース13を昇降させて気流制御ドラム6とスピンベース13との間隔を調整してもよい。また、気流制御ドラム6とスピンベース13の両方を昇降させて気流制御ドラム6とスピンベース13との間隔を調整してもよい。
また、上記実施形態では、カップ2の内部雰囲気がカップ2の外部に漏れるのを防止する機能を兼ね備えた気流制御ドラム6を本発明の「気流制御手段」として用いているが、気流制御手段はこれに限定されない。スピンベース13に対して相対的に昇降自在に立設され、上方空間USから内部空間S1に向かう気流を制御する部材であれば、本発明の「気流制御手段」として用いることができる。
また、上記第1実施形態では、基板Sを回転させながら基板Sを乾燥させる際に差圧値が零または正の値となるようにドラム昇降機構65をリアルタイムで制御しているが、これに限定されない。例えば基板Sを乾燥させる直前に差圧値を求めて該差圧値が零または正の値となるようにドラム昇降機構65を制御するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、基板Sに対して薬液処理、リンス処理および乾燥処理を施す基板処理装置について説明しているが、本発明の適用はこれに限定されず、基板Sを回転させて基板Sを乾燥させる乾燥処理を少なくとも実行する基板処理装置全般について本発明を適用することができる。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等を含む各種基板を回転させて基板を乾燥させる基板処理装置および基板処理方法に適用することができる。
この発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。 図1の基板処理装置を上方から見た平面図である。 図1の基板処理装置の制御構成を示すブロック図である。 図1の基板処理装置の動作を説明するための図である。 基板の乾燥時に気流制御ドラムを昇降させない場合の課題を説明するための図である。 気流制御ドラムの昇降によって差圧値をコントロールする様子を示す図である。 この発明にかかる基板処理装置の第2実施形態を示す図である。
符号の説明
2…カップ
6…気流制御ドラム(気流制御手段)
8…制御ユニット(制御手段)
12…チャック回転機構(回転手段)
13…スピンベース(回転支持部)
71…内部圧力センサ(内圧測定手段)
72…外部圧力センサ(外圧測定手段)
Pd…下方位置
Pu…上方位置
S…基板
S1…内部空間
S2…外部空間
US…上方空間
V1…第1回転速度
V2…第2回転速度

Claims (6)

  1. 基板を回転させて前記基板を乾燥させる基板処理装置において、
    前記基板を支持するとともに回転可能に構成された回転支持部と、
    前記回転支持部を回転させる回転手段と、
    内部に前記回転支持部の周囲を取り囲むように内部空間が形成され、該内部空間の雰囲気が排気されるカップと、
    下端が前記回転支持部の上方の上方空間と前記内部空間との間に配置されるように前記回転支持部に対して相対的に昇降自在に立設され、前記上方空間から前記内部空間に向かう気流を制御する気流制御手段と、
    前記気流制御手段を前記回転支持部に対して相対的に昇降させる昇降手段と、
    前記内部空間の圧力値を測定する内圧測定手段と、
    前記カップの外部空間の圧力値を測定する外圧測定手段と、
    前記昇降手段を制御して前記外部空間の圧力値から前記内部空間の圧力値を引いた差圧値が零または正の値となるように前記気流制御手段と前記回転支持部との間隔を調整する制御手段と
    を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記基板を乾燥させている間、前記差圧値が零または正の値となるように前記昇降手段をリアルタイムで制御する請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記基板を乾燥させる直前に、前記差圧値が零または正の値となるように前記昇降手段を制御する請求項1記載の基板処理装置。
  4. 前記基板上の液滴状の液体を振り切って前記基板から除去する請求項1記載の基板処理装置であって、
    前記制御手段は、前記気流制御手段の下端が前記基板の上面よりも上方の上方位置に位置するように前記気流制御手段を位置決めした状態で前記回転支持部を第1回転速度で回転させて前記基板上の前記液体の大部分を振り切った後、前記気流制御手段の下端が前記基板上面と同一高さまたは前記基板上面よりも下方の下方位置に位置するように前記気流制御手段を移動させ、前記回転支持部を前記第1回転速度よりも高速の第2回転速度で回転させながら前記差圧値が零または正の値となるように前記昇降手段を制御する基板処理装置。
  5. 基板を支持するとともに回転可能に構成された回転支持部と、前記回転支持部を回転させる回転手段と、内部に前記回転支持部の周囲を取り囲むように内部空間が形成されたカップとを備えた基板処理装置を用いて、前記基板を回転させて前記基板を乾燥させる基板処理方法において、
    前記内部空間の雰囲気を排気する排気工程と、
    前記内部空間の圧力値を測定する内圧測定工程と、
    前記カップの外部空間の圧力値を測定する外圧測定工程と、
    前記基板の乾燥直前または乾燥処理中に前記外部空間の圧力値から前記内部空間の圧力値を引いた差圧値が零または正の値となるように前記回転支持部の上方の上方空間から前記内部空間に向かう気流を制御する気流制御工程と
    を備えたことを特徴とする基板処理方法。
  6. 前記気流制御工程では、下端が前記上方空間と前記内部空間との間に配置されるように立設された気流制御手段を前記回転支持部に対して相対的に昇降させて前記気流制御手段と前記回転支持部との間隔を調整することで前記上方空間から前記内部空間に向かう気流を制御する請求項5記載の基板処理方法。
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