JP2012087943A - 熱処理設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱室から熱媒体が流出するおそれや、加熱室内に外気が流入するおそれがなく、しかも設備コスト・ランニングコストの増加を抑えることができる横型回転式熱処理炉が備わる熱処理設備とする。
【解決手段】軸回りに回転する内筒10及びこの内筒10から所定間隔を隔てて同心状に設置された回転をしない外筒20を有し、内筒10及び外筒20間が加熱室R1,R2とされ、この両端部が外筒20から延出し、かつ内筒10の外周面に及ぶ一対の側壁21,22によって閉じられ、加熱室R1,R2に流通される熱媒体H1,H2により被処理物C1が熱処理される構成とされた横型回転式熱処理炉1が備わる熱処理設備であって、加熱室両端部の内圧が加熱室外の外圧と同一とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱処理設備に関するものである。より詳しくは、内筒及び外筒間の加熱室に流通される熱媒体によって内筒内の被処理物が熱処理される外熱式の横型回転式熱処理炉が備わる熱処理設備に関するものである。
この種の熱処理設備に備わる熱処理炉においては、内筒及び外筒間の加熱室が一対の側壁によって閉じられており、加熱室内を熱媒体が流通する構成とされている。もっとも、加熱室を形成する内筒は回転するものの外筒は回転しないため、通常、一対の側壁は、外筒から延出し、かつ内筒の外周面に及ぶものの、当該内筒とは連結されない状態とされる。したがって、側壁と内筒外周面との間の隙間を通して、加熱室内の熱媒体が流出し、又は加熱室内に外気が流入するおそれがある。熱媒体の流出はエネルギー効率が低下するとの問題を惹き起こし、外気の流入は加熱室から流出する熱媒体の再利用が困難になるとの問題を惹き起こす。外気が流入すると加熱室から流出する熱媒体の酸素濃度や温度等が変動し、当該熱媒体を燃焼用空気と伴に燃焼して熱媒体を得る際、燃焼が不安定になるためである。
そこで、現在では、熱媒体の流出・外気の流入を防止するために、さまざまなシール構造が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。しかしながら、シール構造の付加は設備コストの増加に繋がる。また、回転する内筒と接するシール構造を構成する部材が摩耗するため、当該部材を交換する必要が生じ、ランニングコストの増加に繋がる。
特開平10−141624号公報 特開2008−256288号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、加熱室から熱媒体が流出するおそれや、加熱室内に外気が流入するおそれがなく、しかも設備コスト・ランニングコストの増加を抑えることができる横型回転式熱処理炉が備わる熱処理設備を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
軸回りに回転する内筒及びこの内筒から所定間隔を隔てて同心状に設置された外筒を有し、前記内筒及び外筒間が加熱室とされ、この加熱室の両端部が前記外筒から延出し、かつ前記内筒の外周面に及ぶ一対の側壁によって閉じられ、前記加熱室に流通される熱媒体により前記内筒内に供給された被処理物が熱処理される構成とされた横型回転式熱処理炉が備わる熱処理設備であって、
前記加熱室両端部の内圧が、前記加熱室外の外圧と同一とされている、
ことを特徴とする熱処理設備。
(主な作用効果)
加熱室両端部の内圧が加熱室外の外圧と同一とされていると、加熱室から熱媒体が流出する力(圧力)と加熱室内に外気が流入する力(圧力)とが均衡する。したがって、側壁と内筒外周面との間の間隙を通して加熱室内から熱媒体が流出する問題や、加熱室内に外気が流入する問題が解決される。しかも、複雑なシール構造を付加するものではないため、設備コスト・ランニングコストの増加を抑えることができる。
〔請求項2記載の発明〕
前記加熱室が前記内筒及び外筒の一方から延出し、かつ他方に及ぶ仕切り壁によって複数に分割され、少なくとも両端部の加熱室においては前記外筒に熱媒体の流入口及び流出口が形成されており、
前記流出口にそれぞれ繋がる流出路と、これらの流出路が合流してなり加熱手段が備わる合流路と、この合流路が分岐してなり前記流入口にそれぞれ繋がる流入路と、で熱媒体の循環路が構成され、
前記流出路の一方に抵抗調節手段が、前記加熱手段よりも上流の前記合流路に循環流量制御手段が、前記流入路にそれぞれ流量調節手段が、備えられ、
前記流量調節手段が前記加熱手段を経た熱媒体の温度に基づいて流量調節し、前記抵抗調節手段がこの抵抗調節手段が備わる側の加熱室端部の内圧に基づいて抵抗調節し、前記循環流量制御手段が他方の加熱室端部の内圧に基づいて流量減少する、
請求項1記載の熱処理設備。
(主な作用効果)
加熱手段を経た熱媒体の温度は変動する可能性があるが、流量調節手段によって熱媒体の流量を調節することで、各加熱室に必要熱量を安定供給することができる。もっとも、この流量調節に伴って、加熱室両端部の内圧も変動してしまう可能性がある。しかるに、まず、流出路の一方に備わる抵抗調節手段によって熱媒体の抵抗を調節することで、この抵抗調節手段が備わる側の加熱室端部の内圧を加熱室外の外圧と同一にすることができる。また、加熱手段よりも上流の合流路に備わる循環流量制御手段によって熱媒体の流量を調節することで、他方の加熱室端部の内圧を加熱室外の外圧と同一にすることができる。
なお、流出路の両方に抵抗調節手段を備えることはできるが、一方の抵抗調節手段によって一方の加熱室端部の内圧を、他方の抵抗調節手段によって他方の加熱室端の内圧を、いずれも加熱室外の外圧と同一となるようにする形態は推奨しない。抵抗調節手段が備えられる両流出路は下流で合流するが、抵抗調節手段において熱媒体に圧力損失が生じるため、当該形態によると、熱媒体の合流時における圧力均衡が図れなくなる。
〔請求項3記載の発明〕
前記外筒に熱媒体の流入口が2箇所、熱媒体の流出口が1箇所形成され、
下記(A)〜(C)の少なくとも1つの構成によって前記流入口から前記流出口に至る熱媒体の圧力損失が調節されて、一方の前記流入口から流入され前記流出口に到達した熱媒体の圧力と、他方の前記流入口から流入され前記流出口に到達した熱媒体の圧力と、が同一とされている、
請求項1記載の熱処理設備。
(A)前記一方の流入口から前記流出口までの流路、及び、前記他方の流入口から前記流出口までの流路のうち、相対的に熱媒体流量が多い方の流路長さを長くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
(B)前記一方の流入口と前記流出口との間の加熱室内、及び、前記他方の流入口と前記流出口との間の加熱室内、それぞれに熱媒体を螺旋状に流通させる整流板を設け、前記流入口から熱媒体が相対的に多く流入される整流板のピッチを短くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
(C)前記一方の流入口と前記流出口との間、及び、前記他方の流入口と前記流出口との間、のいずれかの前記所定間隔を狭くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
(主な作用効果)
上記(A)〜(C)の構成によって流入口から流出口に至る熱媒体の圧力損失を調節することで、一方の流入口から流入され流出口に到達した熱媒体の圧力と、他方の流入口から流入され流出口に到達した熱媒体の圧力とを同一にすることができる。なお、この圧力が同一でない場合は、軸方向一方側又は他方側への熱媒体の流れが生じてしまうため、熱媒体の流れが乱れ、加熱室端部における内圧に影響が生じる可能性がある。
〔請求項4記載の発明〕
前記加熱室が前記内筒及び外筒の一方から延出し、かつ他方に及ぶ仕切り壁によって複数に分割され、少なくとも両端部の加熱室においては前記外筒に熱媒体の流入口及び流出口が形成されており、
当該流出口にそれぞれ繋がる流出路と、この流出路が合流してなる合流路と、この合流路が分岐してなり前記流入口にそれぞれ繋がる流入路と、で熱媒体の循環路が構成され、
下記(A)〜(D)の少なくとも1つの構成によって前記流入口から流入した熱媒体の圧力損失が調節されて、一方の前記流入口から流入され前記合流路に到達した熱媒体の圧力と、他方の前記流入口から流入され前記合流路に到達した熱媒体の圧力と、が同一とされている、
請求項1又は請求項2記載の熱処理設備。
(A)前記一方の流入口から一方の前記流出口までの距離、及び、前記他方の流入口から他方の前記流出口までの距離のうち熱媒体流量が多い方の距離を長くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
(B)前記一方の流入口と前記一方の流出口との間の加熱室内、及び、前記他方の流入口と前記他方の流出口との間の加熱室内、それぞれに熱媒体を螺旋状に流通させる整流板を設け、前記流入口から熱媒体が相対的に多く流通される整流板のピッチを短くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
(C)前記一方の流入口と前記一方の流出口との間、及び、前記他方の流入口と前記他方の流出口との間のうち、熱媒体の流量が相対的に少ない方の前記所定間隔を狭くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
(D)前記流出路の一方に抵抗調節手段を設け、この抵抗調節手段によって一方の熱媒体の圧力損失を大きして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
(主な作用効果)
上記(A)〜(D)の構成によって流入口から流入した熱媒体の圧力損失を調節することで、一方の流入口から流入され合流路に到達した熱媒体の圧力と、他方の流入口から流入され合流路に到達した熱媒体の圧力とを同一にすることができる。なお、この圧力が同一でない場合は、圧力の高い流出路から圧力の低い流出路への熱媒体の流れが生じてしまうため、熱媒体の流れが乱れ、加熱室両端部における内圧に影響が生じる可能性がある。
〔参考となる発明〕
前記外筒に熱媒体の流入口及び流出口が形成され、
下記(A)〜(C)の少なくとも1つの構成によって前記流入口から前記加熱室端部に至る熱媒体に圧力損失が加えられて、当該加熱室端部における内圧が加熱室外の外圧と同一とされている、
請求項1又は請求項2記載の熱処理設備。
(A)前記流入口から前記加熱室端部までの距離を長くして熱媒体の圧力損失を大きくする構成。
(B)前記流入口及び前記加熱室端部間の加熱室内に熱媒体を螺旋状に流通させる整流板を設け、この整流板のピッチを短くして熱媒体の圧力損失を大きくする構成。
(C)前記流入口及び前記加熱室端部間の前記所定間隔を狭くして熱媒体の圧力損失を大きくする構成。
(主な作用効果)
上記(A)〜(C)の構成によって流入口から加熱室端部に至る熱媒体に圧力損失を加えることで、両方の加熱室端部における内圧をともに加熱室外の外圧と同一にすることができる。
本発明によると、加熱室から熱媒体が流出するおそれや、加熱室内に外気が流入するおそれがなく、しかも設備コスト・ランニングコストの増加を抑えることができる横型回転式熱処理炉が備わる熱処理設備となる。
横型回転式熱処理炉が備わる熱処理設備の設備フロー図である。 流入口から加熱室端部までの距離を長くした形態の加熱室端部の模式断面図である。 加熱室内に整流板を備えた形態の加熱室端部の模式断面図である。 外筒の内筒からの所定間隔を狭くした形態の加熱室端部の模式断面図である。 横型回転式熱処理炉の変形例である。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1に、石油化学製品、汚泥、産業廃棄物等の被処理物C1を熱処理する横型回転式熱処理炉1や熱媒体の循環機構が備わる熱処理設備を示した。横型回転式熱処理炉1は、軸心回りに回転する円筒状の内筒10と、この内筒10から所定間隔を隔てて同心状に設置された、内筒10の回転に伴う回転をしない円筒状の外筒20と、から主になる。
内筒10の両端面には開口が形成されており、例えば、一方の開口には被処理物C1の供給機構が、他方の開口には被処理物C1を熱処理して得た製品C2の排出機構が、それぞれ挿入される。内筒10の軸心は水平面に対して排出機構側が低くなるように若干傾いており、当該内筒10の回転に伴って内筒10内に供給された被処理物C1は、供給側(一端側)から排出側(他端側)へ移送される。この移送の過程において、被処理物C1は、内筒10の内周面によって攪拌されつつ、例えば、乾燥、炭化、熱分解、燃焼等の熱処理をされる。被処理物C1の攪拌効率は、内筒10の内周面に図示しない攪拌羽根を取り付けることによって向上させることができる。攪拌羽根によって内筒10の底部に滞留する被処理物C1が掻き上げられ、被処理物C1と伝熱面である内筒10の内周面との接触効率が向上する。この攪拌羽根としては、内筒10の軸方向に延在するもの、斜め方向に延在するもの等を使用することができる。
内筒10内を排出側へ移送された被処理物C1は、熱処理後の被処理物C1である製品C2として、装置外に排出される。特に図示はしないが、この排出側からは、内筒10内に不活性ガスを供給することができる。内筒10内に供給された不活性ガスは、被処理物C1の熱処理に伴って発生した乾留ガスなどと伴に、内部ガスとして供給側から排出される。この不活性ガスの流通方向は、被処理物C1の移送方向と逆方向の向流式とすることのほか、被処理物C1の移送方向と同方向の並流式とすることもできる。不活性ガスは、被処理物C1の発火を防止し、あるいは乾留ガス等の排出を促進するためのものであり、例えば、窒素、二酸化炭素、水蒸気等を使用することができる。もちろん、熱処理の内容として燃焼等が含まれる場合においては、不活性ガスの供給を省略し、又は酸素含有ガス等の供給に変えることができる。
外筒20は、内筒10から所定間隔を隔てて同心状に設置されており、当該外筒20の内周面と内筒10の外表面との間に形成される加熱室R1,R2に熱媒体H1,H2が流通される。この熱媒体H1,H2は、例えば、熱風等の熱気体、熱湯等の熱液体、これらの混合物等からなり、この熱媒体H1,H2の熱が内筒10を介して間接的に被処理物C1に伝達され、被処理物C1が熱処理される。加熱室R1,R2の両端部は、外筒20から延出し、かつ内筒10の外周面に及ぶ一対の側壁21,22によって閉じられている。もっとも、内筒10は回転するものの外筒20は回転しないため、一対の側壁21,22は内筒20と連結されない状態とされている。したがって、側壁21,22と内筒10外周面との間の隙間を通して、加熱室R1,R2内の熱媒体H1,H2が流出し、又は加熱室R1,R2内に外気が流入するおそれがある。しかしながら、本形態においては、加熱室R1,R2両端部(両側壁側端部)の内圧が、加熱室R1,R2外の外圧と同一とされている。したがって、加熱室R1,R2内から熱媒体が流出する力(圧力)と加熱室R1,R2内に外気が流入する力(圧力)が均衡し、熱媒体の流出や、外気の流入が防止される。なお、従来の形態においては、熱媒体の流出・外気の流入を防止するために、シール機構を設けていたが、本形態は、このシール機構に変えて、又はこのシール機構と伴に採用することができる。
加熱室R1,R2は、外筒20から延出し、かつ内筒10に及ぶ仕切り壁10Xによって、加熱室R1と加熱室R2とに分割されている。各加熱室R1,R2には、各別に熱媒体H1,H2が流通され、この熱媒体H1,H2の熱量は、加熱室ごとに異なるものとすることができる。熱媒体H1,H2の熱量を異なるものとすることによって、加熱室R1内を流通する熱媒体H1によって熱処理が行われる加熱ゾーンと、加熱室R2内を流通する熱媒体H2によって熱処理が行われる加熱ゾーンとに区画することができる。この場合、各加熱ゾーンにおいて行われる熱処理の内容は特に限定されるものではないが、本形態の熱処理炉1は、供給側(紙面左側)の加熱ゾーンにおいて被処理物C1の乾燥処理を、排出側(紙面右側)の加熱ゾーンにおいて被処理物C2の炭化処理を行う場合に好適である。これらの熱処理によって、被処理物C1を燃料化することができる。また、特に図示はしないが、加熱ゾーン(加熱室)を3つ以上の複数とすることもできる。さらに、内筒10は回転するものの外筒20は回転しないため、外筒20から延出する仕切り壁10Xは、内筒10に連結されない状態とされている。ただし、当該仕切り壁10Xの先端部と内筒10外周面とが離間している必要はなく、部材摩耗の観点等から許容されるのであれば、当接していてもよい。また、仕切り壁10Xは、内筒10から延出し、かつ外筒20に及ぶ形態とすることもできる。
ここで、本明細書において加熱室の両端部とは、加熱室全体の両端部を意味し、各加熱室の両端部を意味するものではない。したがって、図示例では、各加熱室R1,R2の側壁21,22側端部のみを意味し、仕切り壁10X側の端部は意味しない。
次に、各加熱室R1,R2に熱媒体H1,H2を流通させるための機構を説明する。
本形態の熱処理炉1においては、外筒10の供給側端部に形成された流入口11から加熱室R1内に熱媒体H1が、外筒10の排出側端部に形成された流入口12から加熱室R2内に熱媒体H2が、各別に流入される。各流入口11,12は、熱媒体H1,H2の流入方向が加熱室R1,R2に対して接線方向となるように形成されていると好適である。また、各流入口11,12の軸方向や周方向に関する形成位置、形成する数などは特に限定されるものではないが、加熱室R1の流入口11は、供給側端部に、かつ加熱室R1内に流入された熱媒体H1がまず内筒10の底面を加熱するように形成されていると好適である。この形態によると、内筒10内において、まず、供給側底部に堆積する被処理物C1が効果的に加熱される。なお、図示例において、流入口11,12は、各加熱室R1,R2にそれぞれ1つとされているが、それぞれ2つ以上の複数とすることもできる。
加熱室R1内に流入された熱媒体H1は、仕切り壁10X側(排出側)へ流通され、外筒20の仕切り壁10X近傍に形成された流出口13から加熱室R1外に流出される。また、加熱室R2内に流入された熱媒体H2は、仕切り壁10X側(供給側)へ流通され、外筒20の仕切り壁10X近傍に形成された流出口14から加熱室R2外に流出される。各流出口13,14は、熱媒体H1,H2の流出方向が加熱室R1,R2に対して接線方向となるように形成されていると好適である。また、各流出口13,14の軸方向や周方向に関する形成位置、形成する数などは特に限定されるものではないが、図示例にように、各加熱室R1,R2において対応する流入口11,12とは軸方向に関して反対側の端部に形成されていると好適である。各加熱室R1,R2において流入口11,12及び流出口13,14が相互に軸方向に関して反対側の端部に形成されていると、各加熱ゾーンにおいて全長にわって均一な熱処理が行われるようなる。なお、図示例において、流出口13,14は、各加熱室R1,R2にそれぞれ1つとされているが、それぞれ2つ以上の複数とすることもできる。
流出口13,14から流出された温度が低下した熱媒体H1,H2は、流出口13,14にそれぞれ繋がる流出路81,82内を流通される。この流出路81,82は、合流点M1において合流しており、この合流点M1において熱媒体H1,H2は混合され、温度が低下した熱媒体H3として合流路83内を流通される。この合流路83には、燃焼炉、電気ヒーター、熱交換器等の加熱手段90が備えられている。この加熱手段90において、熱媒体H3は、別途空気等の酸素含有ガスAが供給される等しながら加熱される。加熱後の温度が上昇した熱媒体Hは、引き続き合流路83内を流通される。この合流路83は、分岐点M2において流入口11に繋がる流入路84と、流入口12に繋がる流入路85とに分岐しており、加熱後の熱媒体Hが流入路84内を流通される熱媒体H1と、流入路85内を流通される熱媒体H2とに分流される。これらの熱媒体H1,H2は、それぞれ流入口11,12から加熱室R1,R2内に流入され、熱媒体の循環が実現される。なお、合流路83には、ブロワ等の熱媒体の循環手段Pが備えられている。
この熱媒体の循環機構においては、流出口13,14から流出された熱媒体H1,H2の温度等が変動する可能性があるため、加熱手段90を経た熱媒体Hの温度も変動する可能性がある。そこで、本形態においては、流入路84,85にそれぞれバルブ、ダンパ等からなる熱媒体H1,H2の流量調節手段17,18が備えられている。この流量調節手段17、18は、熱処理炉1への供給熱量をコントロールするものであり、たとえば熱処理炉1(内筒10)の出口排ガス温度、熱処理炉1(内筒10)内部のガス温度、熱処理物の品物温度、内筒10の表面温度の検出結果などに基づいて供給量をコントロールすることができる。なお、各温度の測定には、熱伝対などの公知の温度測定手段を用いることができる。流量調節手段17,18によって加熱室R1,R2内に流入される熱媒体H1,H2の流量を調節することで、各加熱室R1,R2に必要熱量を安定供給することができる。
もっとも、この熱媒体H1,H2の流量調節に伴って、加熱室両端部における内圧も変動してしまう可能性がある。そこで、本形態においては、排出側(紙面右側)の流出路82にバルブ、ダンパ等からなる抵抗調節手段15が、排出側の側壁22に加熱室端部近傍の内圧を検知する内圧検知手段15Xが、備えられている。内圧検知手段15Xによって検知した内圧(検知内圧)に基づいて、抵抗調節手段15によって流出路82内を流通する熱媒体H2の抵抗を調節することで、排出側の加熱室端部の内圧を加熱室外の外圧と同一に維持することができる。具体的には、検知内圧が外圧よりも高い場合は、バルブの開き具合、ダンパの開度等を大きくして熱媒体H2にかかる抵抗を下げる。他方、検知内圧が外圧よりも低い場合は、バルブの開き具合、ダンパの開度等を小さくして熱媒体H2にかかる抵抗を上げる。
加えて、本形態においては、加熱手段90よりも上流の合流路83に循環流量制御手段16が、供給側の側壁21に加熱室端部の内圧を検知する内圧検知手段16Xが、備えられている。内圧検知手段16Xによって検知した内圧(検知内圧)に基づいて、循環流量制御手段16によって加熱手段90に至る熱媒体H3の流量を減らすことで、供給側の加熱室端部の内圧を加熱室外の外圧と同一に維持することができる。具体的には、検知内圧が外圧よりも高い場合は、熱媒体H3の減少量を多くし、検知内圧が外圧よりも低い場合は、熱媒体H3の減少量を少なくする。循環流量制御手段16は、例えば、合流路83から分岐する分岐路16Aと、この分岐路16Aに備わるバルブ、ダンパ等からなる流量調節手段16Bと、で構成することができる。流量調節手段16Bによって分岐路16A内を流通する熱媒体H3の流量を多くすることで、加熱手段90に至る熱媒体H3の減少量が大きくなる。他方、流量調節手段16Bによって分岐路16A内を流通する熱媒体H3の流量を少なくすることで、加熱手段90に至る熱媒体H3の減少量が小さくなる。本形態においては、流出路81,82の両方に抵抗調節手段を備えることができる。しかしながら、供給側の抵抗調節手段によって供給側の加熱室端部の内圧を、排出側の抵抗調節手段によって排出側の加熱室端部の内圧を、いずれも加熱室外の外圧と同一となるようにする形態は推奨しない。抵抗調節手段が備えられる両流出路81,82は下流で合流するが、抵抗調節手段において熱媒体に圧力損失が生じるため、当該形態によると、熱媒体の合流時における圧力均衡が図れなくなる。
なお、図1に示すように、流入口11,12が側壁21,22の近傍に設けられている場合においては、加熱室端部近傍に流入口11,12が含まれる。したがって、内圧検知手段15X,16Xを流入口11,12に設けることもできる。
次に、加熱室両端部(側壁21,22側端部)の内圧を加熱室外の外圧と同一にする方法について説明する。
流入口11,12から流入した熱媒体H1,H2は、加熱室両端部に至る過程で圧力損失が生じるため、加熱室端部の内圧を外圧と同一にするためには、流入口11,12から流入する熱媒体H1,H2の圧力が外圧を超えている必要がある。そして、この外圧を超える圧力の熱媒体H1,H2に対して、適宜圧力損失を加えることによって、加熱室端部の内圧を外圧と同一にすることになる。この熱媒体に圧力損失を加える形態としては、以下の構成を適用するのが好適である。
図1に示す例では、流入口11,12が外筒20の両端部(側壁21,22近傍)に備えられていたが、供給側の場合を例に図2に示すように、流入口11から側壁21までの軸方向に関する距離L1を長くして熱媒体H1の圧力損失を大きくすることができる。この距離L1は、流入口11から流入する熱媒体H1の設計圧力を基準に、加熱室端部の内圧が外圧と同一になるように設計する。
また、供給側の場合を例に図3に示すように、まず、流入口11及び側壁21(加熱室端部)間の加熱室R1内に熱媒体H1を螺旋状に流通させる整流板61を設ける。この整流板61は、特開2005−164094号公報等に開示された整流板と同様に、熱媒体H1のショートパスを防止する機能を有し、熱効率を向上させる効果を有する。しかしながら、本形態においては、熱媒体H1の圧力損失を大きくするという観点から、この整流板61のピッチL2を短くする。このピッチL2は、流入口11から流入する熱媒体H1の設計圧力を基準に、加熱室端部の内圧が外圧と同一になるように設計する。
さらに、供給側の場合を例に図4に示すように、流入口11及び側壁21(加熱室端部)間の所定間隔L3を狭くして熱媒体H1の圧力損失を大きくする。この所定間隔L3も、流入口11から流入する熱媒体H1の設計圧力を基準に、加熱室端部の内圧が外圧と同一になるように設計する。
ところで、以上では、仕切り壁10Xによって加熱室が2つ(又は3つ以上の複数)に分割される例を示した。これは、加熱室両端部の内圧を、いずれも加熱室外の外圧と同一とするには、各別に熱媒体H1,H2を制御するのが好適なためである。しかしながら、加熱室両端部の内圧を外圧と同一とすることができるのであれば、加熱室が分割されていなくてもよい。そして、加熱室が分割されていない場合においては、例えば、図5の(a)〜(c)に示すように、流入口(11,12)は2箇所(又は3箇所以上の複数)としつつも、流出口(71)は1箇所とすることができる。もっとも、この形態においては、供給側(紙面左側)の流入口11から流入され流出口71に到達した熱媒体H1の圧力(以下「供給側圧力」ともいう。)と、排出側(紙面右側)の流入口12から流入され流出口71に到達した熱媒体H2の圧力(以下「排出側圧力」ともいう。)と、が同一でないと、供給側(軸方向一方側)又は排出側(軸方向他方側)への熱媒体の流れが生じてしまう。この結果、加熱室R内における熱媒体の流れが乱れ、加熱室両端部における内圧に影響が生じる可能性がある。そこで、流入口11,12から流出口71に至る熱媒体H1,H2の圧力損失を調節して、供給側圧力と排出側圧力とを同一にする。この熱媒体の圧力損失を調節する形態としては、以下の構成を適用するのが好適である。
図5の(a)に示す例では、流入口11から流出口71までの距離L4と流入口12から流出口71までの距離L5とが同一とされているが、供給側圧力が排出側圧力よりも高くなる場合は、流入口11から流出口71までの距離L4を長くして、熱媒体H1の圧力損失を大きくする。なお、本形態は流出口が1箇所であるため、この場合、流入口12から流出口71までの距離L5が短くなり、熱媒体H2の圧力損失が小さくなる。他方、排出側圧力が供給側圧力よりも高くなる場合は、流入口12から流出口71までの距離L5を長くして、熱媒体H2の圧力損失を大きくする。なお、この場合、流入口11から流出口71までの距離L4が短くなり、熱媒体H1の圧力損失が小さくなる。このようにして、熱媒体H1,H2の圧力損失が調節される。距離L4,L5は、流入口11,12から流入する熱媒体H1,H2の設計圧力を基準に、供給側圧力と排出側圧力とが同一になるように設計する。
また、図5の(b)に示すように、流入口11と流出口71との間の加熱室R内、及び、流入口12と流出口71との間の加熱室R内、それぞれに熱媒体H1,H2を螺旋状に流通させる整流板63,64を設ける構成も好適である。この整流板63,64は、前述した流入口11と加熱室端部との間に設ける整流板61(図3参照)と同様のものを使用することができる。この整流板63,64も、熱媒体H1,H2のショートパスを防止する機能を有し、熱効率を向上させる効果を有する。しかしながら、本形態においては、この機能・効果に加えて、整流板63,64を利用して、供給側圧力と排出側圧力とを同一にする。具体的には、供給側圧力が排出側圧力よりも高くなる場合は、供給側の整流板63のピッチL6を排出側の整流板64のピッチL7よりも短くして、熱媒体H1の圧力損失を大きくする。他方、排出側圧力が供給側圧力よりも高くなる場合は、排出側の整流板64のピッチL7を供給側の整流板63のピッチL6よりも短くして、熱媒体H2の圧力損失を大きくする。このようにして、熱媒体H1,H2の圧力損失が調節される。整流板63,64のピッチL6,L7は、流入口11,12から流入する熱媒体H1,H2の設計圧力を基準に、供給側圧力と排出側圧力とが同一になるように設計する。
さらに、図5の(c)に示すように、流入口11と流出口71との間、及び、流入口12と流出口71との間、のいずれかの所定間隔L8,L9を狭くして熱媒体H1,H2の圧力損失を調節する構成も好適である。具体的には、供給側圧力が排出側圧力よりも高くなる場合は、図示はしないが、供給側の所定間隔L8を排出側の所定間隔L9よりも狭くして、熱媒体H1の圧力損失を大きくする。他方、排出側圧力が供給側圧力よりも高くなる場合は、図示するように、排出側の所定間隔L9を供給側の所定間隔L8よりも狭くして、熱媒体H2の圧力損失を大きくする。このようにして、熱媒体H1,H2の圧力損失が調節される。所定間隔L8,L9は、流入口11,12から流入する熱媒体H1,H2の設計圧力を基準に、供給側圧力と排出側圧力とが同一になるように設計する。
以上では、供給側圧力と排出側圧力とを同一とするための構成を示した。しかしながら、これに類似する問題は、先に図1を参照しながら説明した流入口(11,12)及び流出口(13,14)がそれぞれ2箇所とされる形態においても存在する。
すなわち、流出口13,14から流出された熱媒体H1,H2が合流する形態においては、一方の流入口11から流入され合流路83(合流点M1)に到達した熱媒体H1の圧力(以下「供給側合流圧力」ともいう。)と、他方の流入口12から流入され合流路83(合流点M1)に到達した熱媒体H2の圧力(以下「排出側合流圧力」ともいう。)と、が同一である必要がある。この圧力が同一でない場合は、圧力の高い流出路(81,82)から圧力の低い流出路(81,82)への熱媒体(H1,H2)の流れが生じてしまうため、熱媒体の流れが乱れ、加熱室両端部における内圧に影響が生じる可能性がある。そこで、流入口11,12から合流点M1に至る過程において、熱媒体H1,H2の圧力損失を調節して、供給側合流圧力と排出側合流圧力とを同一にする。この熱媒体の圧力損失を調節する形態としては、前述した図5の(a)〜(c)に基づいて説明した構成を適用するのが好適である。なお、この形態においては、「流出口71」が「流出口13」又は「流出口14」となる。
さらに、圧力を同一とする地点が合流点M1となる本形態においては、排出側の流出路82に抵抗調節手段15を設け、この抵抗調節手段15によって熱媒体H2の圧力損失を大きくし、供給側合流圧力と排出側合流圧力とを同一とするのも好適である。具体的には、供給側合流圧力が排出側合流圧力よりも高くなる場合は、図示はしないが、供給側の流出路81に抵抗調節手段を設け、この抵抗調節手段によって熱媒体H1の圧力損失を大きくする。他方、排出側合流圧力が供給側合流圧力よりも高くなる場合は、図示するように、排出側の流出路82に抵抗調節手段15を設け、この抵抗調節手段15によって熱媒体H2の圧力損失を大きくする。このようにして、熱媒体H1,H2の圧力損失が調節される。抵抗調節手段をいずれの流出路82,83に設けるか、及び抵抗(圧力損失)をどの程度とするかは、流入口11,12から流入する熱媒体H1,H2の設計圧力を基準に、供給側合流圧力と排出側合流圧力とが同一になるように設計する。また、抵抗調節手段は両方の流出路81,82に設けることができ、両方の流出路81,82に設けておけば、供給側合流圧力及び排出側合流圧力の強弱を逆転させる必要が生じた場合等においても、装置構成を変えることなく対応することができる。なお、本形態の抵抗調節手段15は、前述したように、熱処理炉1の運転時において、排出側の加熱室端部の内圧を外圧と同一に維持するためにも使用される。
以上では、加熱室両端部の内圧を外圧と同一とするための構成、供給側圧力及び排出側圧力、あるいは供給側合流圧力及び排出側合流圧力を同一とするための構成、を各別に説明した。しかしながら、これらの構成は、各別に適用しなければならないものではなく、複数の構成の組合せによって所望の効果を実現することもできる。また、熱媒体の流入口及び流出口は、図示はしないが3本以上の複数とすることもでき、この場合においても、本発明の技術的思想を利用して所望の効果を実現することができる。さらに、複数の流出口から流出された熱媒体は、合流(混合)することなく、各別の加熱手段で加熱し、再度流入口から加熱室内に流入することもできる。ただし、熱媒体の加熱手段を複数設けると、設備コストが増加する。
本発明は、内筒及び外筒間の加熱室に流通される熱媒体によって内筒内の被処理物が熱処理される外熱式の横型回転式熱処理炉が備わる熱処理設備として適用可能である。
1…横型回転式熱処理炉、10…内筒、10X…仕切り壁、11,12…流入口、13,14,71…流出口、15…抵抗調節手段、15X,16X…内圧検知手段、16…循環流量制御手段、16A…分岐路、16B…流量調節手段、17,18…流量調節手段、19…温度検知手段、20…外筒、21,22…側壁、61,63,64…整流板、81,82…流出路、83…合流路、84,85…流入路、90…加熱手段、A…酸素含有ガス、C1…被処理物、C2…製品、H,H1,H2,H3…熱媒体、M1…合流点、M2…分岐点、P…循環ポンプ、R,R1,R2…加熱室。

Claims (4)

  1. 軸回りに回転する内筒及びこの内筒から所定間隔を隔てて同心状に設置された外筒を有し、前記内筒及び外筒間が加熱室とされ、この加熱室の両端部が前記外筒から延出し、かつ前記内筒の外周面に及ぶ一対の側壁によって閉じられ、前記加熱室に流通される熱媒体により前記内筒内に供給された被処理物が熱処理される構成とされた横型回転式熱処理炉が備わる熱処理設備であって、
    前記加熱室両端部の内圧が、前記加熱室外の外圧と同一とされている、
    ことを特徴とする熱処理設備。
  2. 前記加熱室が前記内筒及び外筒の一方から延出し、かつ他方に及ぶ仕切り壁によって複数に分割され、少なくとも両端部の加熱室においては前記外筒に熱媒体の流入口及び流出口が形成されており、
    前記流出口にそれぞれ繋がる流出路と、これらの流出路が合流してなり加熱手段が備わる合流路と、この合流路が分岐してなり前記流入口にそれぞれ繋がる流入路と、で熱媒体の循環路が構成され、
    前記流出路の一方に抵抗調節手段が、前記加熱手段よりも上流の前記合流路に循環流量制御手段が、前記流入路にそれぞれ流量調節手段が、備えられ、
    前記流量調節手段が前記加熱手段を経た熱媒体の温度に基づいて流量調節し、前記抵抗調節手段がこの抵抗調節手段が備わる側の加熱室端部の内圧に基づいて抵抗調節し、前記循環流量制御手段が他方の加熱室端部の内圧に基づいて流量減少する、
    請求項1記載の熱処理設備。
  3. 前記外筒に熱媒体の流入口が2箇所、熱媒体の流出口が1箇所形成され、
    下記(A)〜(C)の少なくとも1つの構成によって前記流入口から前記流出口に至る熱媒体の圧力損失が調節されて、一方の前記流入口から流入され前記流出口に到達した熱媒体の圧力と、他方の前記流入口から流入され前記流出口に到達した熱媒体の圧力と、が同一とされている、
    請求項1記載の熱処理設備。
    (A)前記一方の流入口から前記流出口までの流路、及び、前記他方の流入口から前記流出口までの流路のうち、相対的に熱媒体流量が多い方の流路長さを長くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
    (B)前記一方の流入口と前記流出口との間の加熱室内、及び、前記他方の流入口と前記流出口との間の加熱室内、それぞれに熱媒体を螺旋状に流通させる整流板を設け、前記流入口から熱媒体が相対的に多く流通される整流板のピッチを短くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
    (C)前記一方の流入口と前記流出口との間、及び、前記他方の流入口と前記流出口との間、のいずれかの前記所定間隔を狭くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
  4. 前記加熱室が前記内筒及び外筒の一方から延出し、かつ他方に及ぶ仕切り壁によって複数に分割され、少なくとも両端部の加熱室においては前記外筒に熱媒体の流入口及び流出口が形成されており、
    当該流出口にそれぞれ繋がる流出路と、この流出路が合流してなる合流路と、この合流路が分岐してなり前記流入口にそれぞれ繋がる流入路と、で熱媒体の循環路が構成され、
    下記(A)〜(D)の少なくとも1つの構成によって前記流入口から流入した熱媒体の圧力損失が調節されて、一方の前記流入口から流入され前記合流路に到達した熱媒体の圧力と、他方の前記流入口から流入され前記合流路に到達した熱媒体の圧力と、が同一とされている、
    請求項1又は請求項2記載の熱処理設備。
    (A)前記一方の流入口から一方の前記流出口までの距離、及び、前記他方の流入口から他方の前記流出口までの距離のうち熱媒体流量が多い方の距離を長くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
    (B)前記一方の流入口と前記一方の流出口との間の加熱室内、及び、前記他方の流入口と前記他方の流出口との間の加熱室内、それぞれに熱媒体を螺旋状に流通させる整流板を設け、前記流入口から熱媒体が相対的に多く流通される整流板のピッチを短くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
    (C)前記一方の流入口と前記一方の流出口との間、及び、前記他方の流入口と前記他方の流出口との間のうち、熱媒体の流量が相対的に少ない方の前記所定間隔を狭くして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
    (D)前記流出路の一方に抵抗調節手段を設け、この抵抗調節手段によって一方の熱媒体の圧力損失を大きして熱媒体の圧力損失を調節する構成。
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