JP2009058920A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数の増加及び大型化を招くことなく、複数の光束による走査を精度良く行う。
【解決手段】光源ユニット104K及び光源ユニット104Cは、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)からみたときに、光源ユニット104Kからの光束の射出方向と光源ユニット104Cからの光束の射出方向とが互いに異なり、各射出方向のなす角度が、90度より小さい角度θとなるように配置されている。そして、光源ユニット104Kからの光束と光源ユニット104Cからの光束は、角度θを維持したままポリゴンミラーの偏向反射面に入射する。この場合は、2つの光源ユニットのうちの一方の光源ユニットからの光束を折り曲げるための反射ミラーは不要である。従って、部品点数の増加及び大型化を招くことなく、複数の光束による走査を精度良く行うことが可能となる。
【選択図】図5
【解決手段】光源ユニット104K及び光源ユニット104Cは、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)からみたときに、光源ユニット104Kからの光束の射出方向と光源ユニット104Cからの光束の射出方向とが互いに異なり、各射出方向のなす角度が、90度より小さい角度θとなるように配置されている。そして、光源ユニット104Kからの光束と光源ユニット104Cからの光束は、角度θを維持したままポリゴンミラーの偏向反射面に入射する。この場合は、2つの光源ユニットのうちの一方の光源ユニットからの光束を折り曲げるための反射ミラーは不要である。従って、部品点数の増加及び大型化を招くことなく、複数の光束による走査を精度良く行うことが可能となる。
【選択図】図5
Description
本発明は、光走査装置及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、光束により複数の被走査面を走査する光走査装置及び該光走査装置を備える画像形成装置に関する。
近年、レーザプリンタやデジタル複写機などの画像形成装置では、印字速度の向上(高速化)及び書込密度の向上(高画質化)が望まれている。これらの要求を達成する方法として、複数の光束を出射できるマルチビーム光源を利用して、複数の光束により被走査面上を走査する方法が考えられた。そして、それに伴って、マルチビームに対応した走査光学系について種々の提案がなされた。
ところで、光源としては一般に半導体レーザが用いられており、従来は端面発光レーザがその主流であったが、近年、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)と呼ばれる面発光レーザが登場してきた。面発光レーザでは、端面発光レーザに比べてアレイ化が容易であることから、端面発光レーザでは4ビームから8ビーム程度が限界であったアレイ化に対して、面発光レーザでは16ビームから32ビーム、またそれ以上のアレイ化が可能となっている。そのため、画像形成装置の印字速度の向上や、書込密度向上を達成するための光源として期待されている。
例えば、特許文献1には、Y(イエロー)、M(マゼンタ)の各色に対応した光学系を備えた光走査装置と、C(シアン)、K(ブラック)の各色に対応した光学系を備えた光走査装置とを備える画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、各光走査装置はそれぞれ出射方向が互いに略90度となるように配置されている2つの光源部を有している。そして、2つの光源部のうちの一方の光源部からの光束は反射ミラーによってその光路が折り曲げられた後、シリンドリカルレンズに入射するようになっている。
しかしながら、上記特許文献1に開示されている光走査装置では、上記反射ミラーが必要であるため、部品点数の増加及び大型化を招くという不都合があった。また、反射ミラーの誤差(配置精度や面精度)は、偏向器へ入射する光束の位置や発散状態を変化させてしまうため、走査光束の像面湾曲や位置ずれを大きくするおそれがあった。
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、部品点数の増加及び大型化を招くことなく、複数の光束による走査を精度良く行うことができる光走査装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、大型化を招くことなく、高品質の画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、第1の被走査面及び第2の被走査面を含む複数の被走査面を光束により主走査方向に走査する光走査装置であって、それぞれ複数の発光部が2次元配列されている面発光レーザを有する第1及び第2の光源ユニットを含む複数の光源ユニットと;前記複数の光源ユニットからの光束を偏向する偏向器と;前記偏向器で偏向された前記複数の光源ユニットからの光束を前記複数の被走査面上にそれぞれ集光する走査光学系と;を備え、前記第1の光源ユニット及び前記第2の光源ユニットを副走査方向に対応する方向からみたときに、前記第1の光源ユニットからの光束の射出方向と前記第2の光源ユニットからの光束の射出方向とは互いに異なり、各射出方向のなす角度は、90度より小さい角度θであり、前記第1の光源ユニットからの光束と前記第2の光源ユニットからの光束は、前記角度θを維持したまま前記偏向器に入射することを特徴とする光走査装置である。
これによれば、第1の光源ユニット及び第2の光源ユニットは、第1の光源ユニットからの光束の射出方向と第2の光源ユニットからの光束の射出方向が、副走査方向に対応する方向からみたときに、互いに90度より小さい角度θをなすように配置され、第1の光源ユニットからの光束と第2の光源ユニットからの光束は、角度θを維持したまま偏向器に入射する。この場合は、2つの光源ユニットのうちの一方の光源ユニットからの光束を折り曲げるための反射ミラーは不要である。従って、部品点数の増加及び大型化を招くことなく、複数の光束による走査を精度良く行うことが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、複数の像担持体と;前記複数の像担持体に対して画像情報が含まれる光束を走査する少なくとも1つの本発明の光走査装置と;を備える画像形成装置である。
これによれば、少なくとも1つの本発明の光走査装置を備えているため、結果として、大型化を招くことなく、高品質の画像を形成することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係るプリンタ10の概略構成が示されている。
このプリンタ10は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置100、4個の感光体ドラム(30a、30b、30c、30d)、4個の帯電チャージャ(32a、32b、32c、32d)、4個の現像ローラ(33a、33b、33c、33d)、4個のトナーカートリッジ(34a、34b、34c、34d)、4個のクリーニングケース(31a、31b、31c、31d)、転写ベルト40、給紙トレイ60、給紙コロ54、レジストローラ対56、定着ローラ50、排紙トレイ70、排紙ローラ58、通信制御装置110、及び上記各部を統括的に制御する不図示のプリンタ制御装置などを備えている。なお、本明細書では、XYZ3次元直交座標系において、感光体ドラムの長手方向に沿った方向をY軸方向、鉛直方向をZ軸方向として説明する。従って、Y軸方向が主走査方向である。
通信制御装置110は、ネットワークなどを介して外部機器との通信を制御する。
感光体ドラム30a、帯電チャージャ32a、現像ローラ33a、トナーカートリッジ34a、及びクリーニングケース31aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム30b、帯電チャージャ32b、現像ローラ33b、トナーカートリッジ34b、及びクリーニングケース31bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム30c、帯電チャージャ32c、現像ローラ33c、トナーカートリッジ34c、及びクリーニングケース31cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム30d、帯電チャージャ32d、現像ローラ33d、トナーカートリッジ34d、及びクリーニングケース31dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、感光体ドラムの表面が被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転するものとする。
各帯電チャージャは、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置100は、上位装置(例えば、パソコン)からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光束を、対応する帯電された感光体ドラムの表面にそれぞれ照射する。これにより、各感光体ドラムの表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。なお、この光走査装置100の構成については後述する。
トナーカートリッジ34aにはブラックトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ33aに供給される。トナーカートリッジ34bにはシアントナーが格納されており、該トナーは現像ローラ33bに供給される。トナーカートリッジ34cにはマゼンタトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ33cに供給される。トナーカートリッジ34dにはイエロートナーが格納されており、該トナーは現像ローラ33dに供給される。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(以下、便宜上「トナー画像」という)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト40の方向に移動する。
ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト40上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
給紙トレイ60には記録紙が格納されている。この給紙トレイ60の近傍には給紙コロ54が配置されており、該給紙コロ54は、記録紙を給紙トレイ60から1枚づつ取り出し、レジストローラ対56に搬送する。該レジストローラ対56は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト40に向けて送り出す。これにより、転写ベルト40上のカラー画像が記録紙に転写される。ここで転写された記録紙は、定着ローラ50に送られる。
この定着ローラ50では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここで定着された記録紙は、排紙ローラ58を介して排紙トレイ70に送られ、排紙トレイ70上に順次スタックされる。
各クリーニングケースは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電チャージャの位置に戻る。
次に、前記光走査装置100の構成について説明する。
この光走査装置100は、一例として図2に示されるように、ポリゴンミラー103、4個の第1走査レンズ(218a、218b、218c、218d)、8個の折り返しミラー(224a、224b、224c、224d、227a、227b、227c、227d)、4個の第2走査レンズ(220a、220b、220c、220d)などを備えている。
また、光走査装置100は、一例として図3及び図4に示されるように、4個の光源ユニット(104K、104C、104Y、104M)、4個の開口板(106K、106C、106Y、106M)、4個のシリンドリカルレンズ(107K、107C、107Y、107M)、走査制御装置(図示省略)及び上記構成部品を収容するほぼ直方体状のハウジング(図示省略)などを備えている。
光源ユニット104Kは、一例として図5に示されるように、複数の発光部が2次元配列された面発光レーザ201K、該面発光レーザ201Kを保持するパッケージ203K、該パッケージ203Kが実装され、面発光レーザ201Kを駆動するための回路基板202K、面発光レーザ201Kから射出された光束を略平行光束とするカップリングレンズ204K、面発光レーザ201Kに対してカップリングレンズ204Kを保持する保持部材205Kなどを有している。
光源ユニット104Cは、一例として図5に示されるように、複数の発光部が2次元配列された面発光レーザ201C、該面発光レーザ201Cを保持するパッケージ203C、該パッケージ203Cが実装され、面発光レーザ201Cを駆動するための回路基板202C、面発光レーザ201Cから射出された光束を略平行光束とするカップリングレンズ204C、面発光レーザ201Cに対してカップリングレンズ204Cを保持する保持部材205Cなどを有している。
なお、パッケージ203K及びパッケージ203Cは、一例として図5に示されるように、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)からみたときに、いずれも回路基板の端部近傍に実装されている。また、パッケージ203K及びパッケージ203Cは、一例として図6に示されるように、面発光レーザ201Kと面発光レーザ201Cが、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に関して距離Dだけ離れるように、各回路基板にそれぞれ実装されている。
そして、一例として図5に示されるように、回路基板202Kにおけるパッケージ203Kに近い端部と、回路基板202Cにおけるパッケージ203Cに近い端部とが、互いに近接するように配置されている。
また、光源ユニット104K及び光源ユニット104Cは、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)からみたときに、光源ユニット104Kからの光束の射出方向と光源ユニット104Cからの光束の射出方向とが互いに異なり、各射出方向のなす角度が、90度より小さい角度θ(例えば、20度)となるように配置されている。通常、角度θは、10度〜30度の範囲内に設定される。
光源ユニット104Yは、一例として図7に示されるように、複数の発光部が2次元配列された面発光レーザ201Y、該面発光レーザ201Yを保持するパッケージ203Y、該パッケージ203Yが実装され、面発光レーザ201Yを駆動するための回路基板202Y、面発光レーザ201Yから射出された光束を略平行光束とするカップリングレンズ204Y、面発光レーザ201Yに対してカップリングレンズ204Yを保持する保持部材205Yなどを有している。
光源ユニット104Mは、一例として図7に示されるように、複数の発光部が2次元配列された面発光レーザ201M、該面発光レーザ201Mを保持するパッケージ203M、該パッケージ203Mが実装され、面発光レーザ201Mを駆動するための回路基板202M、面発光レーザ201Mから射出された光束を略平行光束とするカップリングレンズ204M、面発光レーザ201Mに対してカップリングレンズ204Mを保持する保持部材205Mなどを有している。
なお、パッケージ203Y及びパッケージ203Mは、一例として図7に示されるように、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)からみたときに、いずれも回路基板の端部近傍に実装されている。また、パッケージ203Y及びパッケージ203Mは、一例として図8に示されるように、面発光レーザ201Yと面発光レーザ201Mが、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に関して距離Dだけ離れるように、各回路基板にそれぞれ実装されている。
そして、一例として図7に示されるように、回路基板202Yにおけるパッケージ203Yに近い端部と、回路基板202Mにおけるパッケージ203Mに近い端部とが、互いに近接するように配置されている。
また、光源ユニット104Y及び光源ユニット104Mは、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)からみたときに、光源ユニット104Yからの光束の射出方向と光源ユニット104Mからの光束の射出方向とが互いに異なり、各射出方向のなす角度が、前記角度θとなるように配置されている。
ここでは、一例として、各発光部の発振波長は782nmである。また、各発光部から射出される光束の発散角は主走査方向に対応する方向及び副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)共に7±1度である。また、各発光部のニア・フィールド・パターンは、直径4μmの円形である。
図3及び図4に戻り、開口板106Kは、開口部を有し、光源ユニット104Kから出力された光LBkの光路上に配置され、光LBkのビーム径を規定する。開口板106Cは、開口部を有し、光源ユニット104Cから出力された光LBcの光路上に配置され、光LBcのビーム径を規定する。開口板106Yは、開口部を有し、光源ユニット104Yから出力された光LByの光路上に配置され、光LByのビーム径を規定する。開口板106Mは、開口部を有し、光源ユニット104Mから出力された光LBmの光路上に配置され、光LBmのビーム径を規定する。
ここでは、一例として、各開口板の開口部は、いずれも矩形形状あるいは楕円形状であり、主走査方向に対応する方向の前幅が5.8mm、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)の前幅が1.22mmである。
シリンドリカルレンズ107Kは、開口板106Kの開口部を通過した光LBkをポリゴンミラー103の偏向反射面近傍で副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に関して収束する。シリンドリカルレンズ107Cは、開口板106Cの開口部を通過した光LBcをポリゴンミラー103の偏向反射面近傍で副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に関して収束する。シリンドリカルレンズ107Yは、開口板106Yの開口部を通過した光LByをポリゴンミラー103の偏向反射面近傍で副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に関して収束する。シリンドリカルレンズ107Mは、開口板106Mの開口部を通過した光LBmをポリゴンミラー103の偏向反射面近傍で副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に関して収束する。
そして、一例として図9に示されるように、光LBk及び光LBcは、角度θを維持したままポリゴンミラー103の偏向反射面に入射する。また、一例として図10に示されるように、光LBy及び光LBmは、角度θを維持したままポリゴンミラー103の偏向反射面に入射する。
ここでは、一例として、各シリンドリカルレンズの焦点距離は58.0mmである。
各光源ユニットとポリゴンミラー103との間の光路上に配置される光学系は、偏向器前光学系とも呼ばれている。すなわち、光走査装置100は、光LBkに対応した偏向器前光学系、光LBcに対応した偏向器前光学系、光LByに対応した偏向器前光学系、及び光LBmに対応した偏向器前光学系を有している。
ポリゴンミラー103は、2段構造の4面鏡を有し、各鏡がそれぞれ偏向反射面となる。このポリゴンミラー103は、不図示のモータによって、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に平行な軸の周りに回転するようになっている。そして、一例として図11に示されるように、1段目(下段)103aの偏向反射面と2段目(上段)103bの偏向反射面は、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に関して、距離Dだけ離れている。そこで、1段目103aの偏向反射面ではシリンドリカルレンズ107Cを介した光LBc及びシリンドリカルレンズ107Mを介した光LBmがそれぞれ偏向され、2段目103bの偏向反射面ではシリンドリカルレンズ107Kを介した光LBk及びシリンドリカルレンズ107Yを介した光LByがそれぞれ偏向されるように配置されている。
ここでは、一例として、ポリゴンミラー103の4面鏡の内接円半径は8mmである。また、D=6.7mmである。
図2に戻り、各第1走査レンズ及び各第2走査レンズの各面(入射面、射出面)は次の(1)式及び次の(2)式で表現される非球面である。ここで、XはX軸方向の座標、YはY軸方向の座標を示す。また、入射面の中央をY=0とする。Cm0はY=0における主走査方向の曲率を示し、曲率半径Rmの逆数である。a00,a01,a02,・・・は主走査形状の非球面係数である。また、Cs(Y)はYに関する副走査方向の曲率、Rs0は副走査方向の光軸上の曲率半径、b00,b01,b02,・・・は副走査方向の非球面係数である。なお、光軸は、Y=0で副走査方向における中央の点を通る軸をいう。
各走査レンズの各面(入射面、射出面)におけるRm、Rs0及び各非球面係数の値の一例が表1に示されている。
第1走査レンズ218a及び第1走査レンズ218bは、ポリゴンミラー103の一側(ここでは、+X側)に配置され、第1走査レンズ218c及び第1走査レンズ218dは、ポリゴンミラー103の他側(ここでは、−X側)に配置されている。また、第1走査レンズ218aと第1走査レンズ218b、及び第1走査レンズ218cと第1走査レンズ218dは、それぞれ副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)に積層されている。
ここでは、一例として、各第1走査レンズの中心(光軸上)肉厚は13.5mmであり、各第2走査レンズの中心(光軸上)肉厚は3.5mmである。また、第1走査レンズの射出面とそれに対応する第2走査レンズの入射面との間の光路長は89.7mmである。さらに、第2走査レンズの射出面とそれに対応する感光体ドラムの表面との間の光路長は141.4mmである。
ポリゴンミラー103で偏向された光LBkは、第1走査レンズ218a、折り返しミラー224a、第2走査レンズ220a、及び折返しミラー227aを介して、感光体ドラム30a上にスポット状に結像する。この光スポットは、ポリゴンミラー103の回転に伴って感光体ドラム30aの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム30a上を走査する。
ポリゴンミラー103で偏向された光LBcは、第1走査レンズ218b、折り返しミラー224b、第2走査レンズ220b、及び折返しミラー227bを介して、感光体ドラム30b上にスポット状に結像する。この光スポットは、ポリゴンミラー103の回転に伴って感光体ドラム30bの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム30b上を走査する。
ポリゴンミラー103で偏向された光LBmは、第1走査レンズ218c、折り返しミラー224c、第2走査レンズ220c、及び折返しミラー227cを介して、感光体ドラム30c上にスポット状に結像する。この光スポットは、ポリゴンミラー103の回転に伴って感光体ドラム30cの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム30c上を走査する。
ポリゴンミラー103で偏向された光LByは、第1走査レンズ218d、折り返しミラー224d、第2走査レンズ220d、及び折返しミラー227dを介して、感光体ドラム30d上にスポット状に結像する。この光スポットは、ポリゴンミラー103の回転に伴って感光体ドラム30dの長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム30d上を走査する。
なお、各折り返しミラーは、ポリゴンミラー103から各感光体ドラムに至る各光路長が互いに等しくなるとともに、各感光体ドラムにおける光束の入射位置及び入射角がいずれも互いに等しくなるように、それぞれ配置されている。
ポリゴンミラー103と各感光体ドラムとの間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。すなわち、光走査装置100は、光LBkに対応した走査光学系、光LBcに対応した走査光学系、光LByに対応した走査光学系、及び光LBmに対応した走査光学系を有している。
ここでは、一例として、各走査光学系の主走査方向に対応する方向(ここでは、Y軸方向)における焦点距離は237.8mmであり、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)における焦点距離は71.4mmである。また、各走査光学系の副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)の横倍率は−0.97倍である。
また、ここでは、一例として、光走査装置100の光学系全体の副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)の横倍率は1.14倍である。そして、各感光体ドラムにおける有効走査領域の長さ(主走査方向の書込み幅)は323mmである。また、各感光体ドラム表面での所望のビームスポット径は、主走査方向で55μm、副走査方向で55μmである。
以上説明したように、本実施形態に係る光走査装置100によると、光源ユニット104K(第1の光源ユニット)及び光源ユニット104C(第2の光源ユニット)は、それぞれを副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)からみたときに、光源ユニット104Kからの光束の射出方向と光源ユニット104Cからの光束の射出方向とが互いに異なり、各射出方向のなす角度が、90度より小さい角度θとなるように配置されている。そして、光源ユニット104Kからの光束と光源ユニット104Cからの光束は、角度θを維持したまま偏向反射面に入射する。この場合は、2つの光源ユニットのうちの一方の光源ユニットからの光束を折り曲げるための反射ミラーは不要である。
また、光源ユニット104Y及び光源ユニット104Mは、それぞれを副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)からみたときに、光源ユニット104Yからの光束の射出方向と光源ユニット104Mからの光束の射出方向とが互いに異なり、各射出方向のなす角度が、90度より小さい角度θとなるように配置されている。そして、光源ユニット104Yからの光束と光源ユニット104Mからの光束は、角度θを維持したまま偏向反射面に入射する。この場合は、2つの光源ユニットのうちの一方の光源ユニットからの光束を折り曲げるための反射ミラーは不要である。
従って、従来に比べて、部品点数の減少、組立工程及び調整工程の簡素化を図ることができる。そして、その結果、低コスト化及び小型化を図ることができる。
また、反射ミラーが不要なため、反射ミラーの誤差に起因する走査光束の像面湾曲や位置ずれが発生するおそれはない。従って、高い走査精度を維持することができる。
すなわち、部品点数の増加及び大型化を招くことなく、複数の光束による走査を精度良く行うことが可能となる。
また、回路基板202Kにおけるパッケージ203Kに近い端部と、回路基板202Cにおけるパッケージ203Cに近い端部とが、互いに近接するように配置されている。これにより、更なる小型化を図ることができる。
また、回路基板202Yにおけるパッケージ203Yに近い端部と、回路基板202Mにおけるパッケージ203Mに近い端部とが、互いに近接するように配置されている。これにより、更なる小型化を図ることができる。
また、本実施形態に係るプリンタ10によると、部品点数の増加及び大型化を招くことなく、複数の光束による走査を精度良く行うことができる光走査装置100を備えているため、結果として、大型化を招くことなく、高品質の画像を形成することが可能となる。
なお、上記実施形態では、光源ユニット104Kからポリゴンミラー103に至る光LBkの光路長と、光源ユニット104Cからポリゴンミラー103に至る光LBcの光路長とが等しい場合について説明したが、これに限らず、一例として図12に示されるように、光源ユニット104Kからポリゴンミラー103に至る光LBkの光路長と、光源ユニット104Cからポリゴンミラー103に至る光LBcの光路長とが異なっても良い。これにより、副走査方向に対応する方向(ここでは、Z軸方向)からみたときに、パッケージ203Kとパッケージ203Cとの間隔を更に小さくすることができる。そして、この場合には、一例として図13に示されるように、ポリゴンミラー103の偏向反射面に入射する光LBkの入射角と光LBcの入射角との差が上記実施形態よりも小さくなる。
同様に、光源ユニット104Yからポリゴンミラー103に至る光LByの光路長と、光源ユニット104Mからポリゴンミラー103に至る光LBmの光路長とが異なっても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてタンデム方式のカラープリンタの場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、プリンタ以外の画像形成装置(複写機、ファクシミリ、これらが集約された複合機)であっても、光走査装置100を備えた画像形成装置であれば、大型化を招くことなく、高品質の画像を形成することが可能となる。
また、像担持体としてビームスポットの熱エネルギにより発色する発色媒体(ポジの印画紙)を用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により可視画像を直接、像担持体に形成することができる。
また、上記実施形態では、画像形成装置が4つの感光体ドラムを有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、画像形成装置が複数の感光体ドラムを有していれば良い。この場合には、光走査装置は、感光体ドラムの数に応じた光源ユニットを備えることとなる。そして、少なくとも2つの光源ユニットが、前記光源ユニット104Kと前記光源ユニット104Cの関係と同様な関係を有していれば良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置が1つの光走査装置を備える場合について説明したが、これに限らず、例えば、ブラック及びシアン用の光走査装置と、マゼンタ及びイエロー用の光走査装置とを備えていても良い。
以上説明したように、本発明の光走査装置によれば、部品点数の増加及び大型化を招くことなく、複数の光束による走査を精度良く行うのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、大型化を招くことなく、高品質の画像を形成するのに適している。
10…プリンタ(画像形成装置)、30a〜30d…感光体ドラム(像担持体)、100…光走査装置、103…ポリゴンミラー(偏向器)、104K…光源ユニット(第1の光源ユニット)、104C…光源ユニット(第2の光源ユニット)、104Y…光源ユニット、104M…光源ユニット、201K…面発光レーザ、201C…面発光レーザ、201Y…面発光レーザ、201M…面発光レーザ、202K…回路基板、202C…回路基板、202Y…回路基板、202M…回路基板。
Claims (5)
- 第1の被走査面及び第2の被走査面を含む複数の被走査面を光束により主走査方向に走査する光走査装置であって、
それぞれ複数の発光部が2次元配列されている面発光レーザを有する第1及び第2の光源ユニットを含む複数の光源ユニットと;
前記複数の光源ユニットからの光束を偏向する偏向器と;
前記偏向器で偏向された前記複数の光源ユニットからの光束を前記複数の被走査面上にそれぞれ集光する走査光学系と;を備え、
前記第1の光源ユニット及び前記第2の光源ユニットを副走査方向に対応する方向からみたときに、前記第1の光源ユニットからの光束の射出方向と前記第2の光源ユニットからの光束の射出方向とは互いに異なり、各射出方向のなす角度は、90度より小さい角度θであり、
前記第1の光源ユニットからの光束と前記第2の光源ユニットからの光束は、前記角度θを維持したまま前記偏向器に入射することを特徴とする光走査装置。 - 前記第1の光源ユニットから前記偏向器までの光路長は、前記第2の光源ユニットから前記偏向器までの光路長と異なっていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記第1及び第2の光源ユニットは、いずれも前記面発光レーザを駆動するための回路基板を有し、
前記第1の光源ユニットでは、前記面発光レーザは、前記回路基板の端部近傍に実装され、
前記第2の光源ユニットでは、前記面発光レーザは、前記回路基板の端部近傍に実装され、
前記第1の光源ユニットの回路基板の前記端部と前記第2の光源ユニットの回路基板の前記端部は、互いに近接していることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。 - 複数の像担持体と;
前記複数の像担持体に対して画像情報が含まれる光束を走査する少なくとも1つの請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置と;を備える画像形成装置。 - 前記画像情報は、多色のカラー画像情報であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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JP2006251688A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Ricoh Co Ltd | 光走査装置・画像形成装置 |
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