JP2009058833A - ベルト駆動装置・画像形成装置 - Google Patents
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【解決手段】中間転写ベルト8を支持する蛇行補正ローラ13の軸方向一端部は、カムモータ119やカム118等を有する蛇行補正機構110により上下に変位可能に設けられているとともに、軸受111Bを介して軸受支持部材112Bに回転可能に支持されている。さらに、軸受111Bは摩擦係数の小さい樹脂製の支持部材121で、矢印l方向(蛇行補正ローラの軸方向)に摺動可能に支持されている。
【選択図】図7
Description
詳しくは、像担持体としての4つの感光体ドラムが中間転写ベルトに対向するように並設されている。これらの4つの感光体ドラムでは、それぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー像が形成される(但し、色順はこれに限定されない)。
各感光体ドラムで形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト上に重ねて転写され、さらに、中間転写ベルト上に担持された複数色のトナー像は、カラー画像として記録媒体上に転写される。
また、特許文献1等では、変位センサよりも幅方向外側に離れた位置に検知手段(エッジセンサ)を設置している。検知手段によって中間転写ベルトのエッジが検知されたときに、装置の異常により中間転写ベルトがさらに大きく蛇行したものとして、中間転写ベルトの駆動を停止するようになっている。
アライメントを変える蛇行補正機構は、蛇行補正ローラの軸方向一端側に設けられている。中間転写ベルトを回動可能に支持するローラ部材の両端はフレーム部材に回動可能に配設されているが、蛇行補正ローラの一端は、揺動可能な部材に回動可能に支持されている。
揺動部材は、支軸を中心に回動可能で、支軸は前述のフレーム部材に配設されている。揺動部材の一端には、蛇行補正ローラの一端が回動可能に支持され、支軸を挟んだ他端部には、回動するカムの外周が当接している。カムはモータによって回動し、モータは前述の変位センサの出力信号に基づいて駆動され、結果として蛇行補正ローラのアライメントが、中間転写ベルトが安定走行するように調整される。
すなわち、図9に示すように、同図(a)の状態から同図(b)に示すように蛇行補正ローラ13の一端部を上方に変位させると、ベルト部材13は持ち上げられた端部側へ移動し、同図(c)に示すように蛇行補正ローラ13の一端部を下方に変位させると、ベルト部材は下げられた端部側へ移動する。したがって、蛇行補正ローラ13の一方の端部を上下に変位させることにより、ベルト部材の幅方向の位置ずれを補正することができる。
すなわち、蛇行補正ローラが繰り返して変位駆動されると、ローラの一端部と支持部材との間にガタが生じるようになり、蛇行補正機構による調整量の応答性が悪化して蛇行補正の精度低下を来たしていた。
また、蛇行補正ローラの変位量が上記遊びの範囲を超える場合には蛇行補正が良好にできなくなるという問題があった。
前記ベルト部材の走行方向と略直交する幅方向の変位を検知するベルト変位検知手段と、
前記ローラ部材のうち少なくとも一つが蛇行補正ローラであり、該蛇行補正ローラの軸方向一端側を回転可能に支持し、該蛇行補正ローラの他のローラ部材に対する平行度または捩れを補正する蛇行補正機構と、
前記ベルト変位検知手段の検知結果に基づいて前記蛇行補正機構を制御する制御手段と、
を備えたベルト駆動装置において、
前記蛇行補正ローラはその軸方向の変位を可能に、前記蛇行補正機構に前記一端側を支持されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載のベルト駆動装置において、前記蛇行補正ローラの他端側を回転可能に支持する支持部が、前記ベルト部材の走行方向に略平行に延びる軸心回りに回動可能に設けられていることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1つに記載のベルト駆動装置において、前記蛇行補正ローラの軸方向両端部が、前記ベルト部材に張力を付与する張力付与機構により回転可能に支持されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項2記載のベルト駆動装置において、前記軸受部がボール軸受で構成され、前記ボール軸受の外輪部が軸方向に摺動可能に設けられていることを特徴とする。
請求項7記載の発明では、画像形成装置において、請求項1〜6のいずれか1つに記載のベルト駆動装置を有することを特徴とする。
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係る画像形成装置としてのタンデム型中間転写方式のカラー複写機の概要構成を説明する。
カラー複写機100は、装置本体50と、装置本体50の上面に設けられたスキャナ51と、該スキャナ51の上部に設けられた原稿自動搬送装置(ADF)52を有している。
装置本体50の下部には、複数の給紙カセット53a、53b、53c、53dを備えた給紙部53が設けられている。
装置本体50の略中央部には、ベルト駆動装置としての中間転写ベルト装置15が設置されている。また、中間転写ベルト装置15のベルト部材としての中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されており、タンデム画像形成部54が構成されている。但し、これら4つの色順は一例であり、これに限定される趣旨ではない。
図2は、作像部6と中間転写ベルト装置15の位置関係を分かり易く示した概略図である。
対向ローラ12Bは、中間転写ベルト8を介して2次転写ローラ19に当接している。当接部材としてのテンションローラ12Cは、中間転写ベルト8の外周面に当接している。
中間転写ベルト8は、複数のローラ部材12A〜12B、13などによって支持されるとともに、1つのローラ部材(駆動ローラ)12Aの回転駆動によって、図2中の矢印a方向に無端移動される。なお、駆動ローラ12A以外のローラ部材12B、13などは、中間転写ベルト8の走行にならって従動回転する。蛇行補正ローラ13の軸方向一端側には、後述する蛇行補正機構が配設されている(図1〜3では省略)。
二次転写ローラ19の左側には、シート上の転写画像を定着する定着装置56が設けられている。定着装置56は、無端ベルト状の定着ベルト56aに加圧ローラ56bを押し当てる構成を有している。
定着装置56の下方には、上述したタンデム画像形成部54と略平行に、シートの両面に画像を記録する場合にシートを反転するシート反転装置57が備えられている。
有機光導電層を有する感光体(OPC)に代表される感光体ドラム1は、除電ランプ(図示せず)等で除電され、帯電部材としての帯電ローラ58を有する帯電装置(図示せず)で均一にマイナスに帯電される。
帯電装置による感光体ドラム1の帯電が行われる際には、図示しない電圧印加装置から帯電ローラ58に、感光体ドラム1を所望の電位に帯電させるに適した、適当な大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
帯電された感光体ドラム1は、レーザー光学系等の露光装置55によって照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われる。
レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴンミラー)等により感光体ドラム1の表面を、感光体ドラム1の回転軸方向に走査する。
潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブに、感光体ドラム1の露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
各色に対応した感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ9にて中間転写ベルト8上に重ねて転写され、給紙部53から給紙され、あるいは手差しトレイ60から給紙され、レジストローラ対64により所定のタイミングで搬送される紙などの転写媒体(シート)上に二次転写ローラ19により重ねトナー像(カラー画像)が一括転写される。
画像転写後のシートは、定着装置56へと送り込まれ、ここで熱と圧力を加えられて転写画像を定着された後、排紙ローラ対62により排紙トレイ63上にスタックされる。
あるいは、図示しない切換爪で搬送路を切り換えられてシート反転装置57に入れられ、そこで反転されて再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像を記録された後、排紙ローラ対62により排紙トレイ63上に排出される。
画像転写後の中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部10により残留トナーを除去され、タンデム画像形成部54による再度の画像形成に備える。
張力付与機構130は、蛇行補正ローラ13の両軸端部に配設され、矢印j方向に中間転写ベルト8を張架する。一方、ベルト蛇行補正部140は、蛇行補正ローラ13の一端側にのみ配設され、後述の蛇行補正動作をする。
ベルト張架バネ115はその端部をバネ係止ピン151、151とバネ係止片152に係止して設定されており、これにより中間転写ベルト8に張力が付与されている。
ベルト蛇行補正部140の支点ピン117は枠フレーム150に固定されており、揺動板116は支点ピン117によって上下方向(矢印i方向)に回動可能に支持されている。
カム当接バネ120は揺動板116と、枠フレーム150に固定されたバネ係止ピン153間に設定されている。
ブラケット132、センサ133、当接バネ134は、それぞれ、図示しない中間転写ベルト装置15のフレームに固定されている。
カムモータ119が回転すると、カム118が回転し、カム118に当接している揺動板116は、支点ピン117と支点として、矢印h方向に回動する。この結果、蛇行補正ローラ13の一端側を支持する軸受部としての軸受111B、軸受支持部材112Bは、矢印i方向に移動することとなるが、他端の軸受111A、軸受支持部材112Aは、移動しないために、蛇行補正ローラ13のアライメントが、他のローラに対してずれることになる。このため、中間転写ベルト8は、ベルト接触子131が移動した方向と逆方向に戻る結果となる。
これらの一連の、ベルト幅方向のずれ検知から、ベルト蛇行補正動作を繰り返すことにより、中間転写ベルト8は、所望のずれ量の範囲で、無端移動可能となる。
図8に示すように、支持部材121は、取付片121aを有しており、この取付片121aを介して軸受支持部材112Bに、図示しないネジなどの締結手段で固定されている。本実施形態では軸受111Bとしてボール軸受(ころがり軸受)を用いており、その外輪部が支持部材121に摺動可能に支持されている。
軸受支持部材112A、112Bは、ロッド113に図示しないネジなどの締結手段で固定され、ロッド113は、スラスト軸受114で軸方向に摺動可能でかつ、矢印m方向に回動可能に支持されている。
このため、前述したベルト蛇行補正動作で、軸受111Bが、図5の矢印i方向に変位した際に発生する僅かなl方向の動き(図7)を、軸受111Bと支持部材121との間の摺動により吸収できる。
これらの僅かに生じる軸受111A、111Bの動きを吸収できることで、繰り返しのベルト蛇行補正動作が安定し、且つ、補正動作も高精度に維持される。
また、本実施形態ではベルト部材として中間転写ベルトを備えたベルト駆動装置を例示したが、転写搬送ベルト、転写ベルト、感光体ベルト等を備えたベルト駆動装置においても同様に実施することができる。
本発明は上記実施形態に限定されず、前記構成部材の数、位置、形状等は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
12A、12B、13 ローラ部材
13 蛇行補正ローラ
80 ベルト変位検知手段
110 蛇行補正機構
111B 軸受部としての軸受
130 張力付与機構
Claims (7)
- 複数のローラ部材に支持されて所定方向に走行する無端状のベルト部材と、
前記ベルト部材の走行方向と略直交する幅方向の変位を検知するベルト変位検知手段と、
前記ローラ部材のうち少なくとも一つが蛇行補正ローラであり、該蛇行補正ローラの軸方向一端側を回転可能に支持し、該蛇行補正ローラの他のローラ部材に対する平行度または捩れを補正する蛇行補正機構と、
前記ベルト変位検知手段の検知結果に基づいて前記蛇行補正機構を制御する制御手段と、
を備えたベルト駆動装置において、
前記蛇行補正ローラはその軸方向の変位を可能に、前記蛇行補正機構に前記一端側を支持されていることを特徴とするベルト駆動装置。 - 請求項1記載のベルト駆動装置において、
前記蛇行補正ローラの前記一端側が前記蛇行補正機構に配設された軸受部に回転可能に支持され、前記軸受部は前記蛇行補正ローラの軸方向に摺動可能に設けられていることを特徴とするベルト駆動装置。 - 請求項1又は2記載のベルト駆動装置において、
前記蛇行補正ローラの他端側を回転可能に支持する支持部が、前記ベルト部材の走行方向に略平行に延びる軸心回りに回動可能に設けられていることを特徴とするベルト駆動装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載のベルト駆動装置において、
前記蛇行補正ローラの軸方向両端部が、前記ベルト部材に張力を付与する張力付与機構により回転可能に支持されていることを特徴とするベルト駆動装置。 - 請求項2記載のベルト駆動装置において、
前記軸受部がすべり軸受で構成され、前記すべり軸受の外輪部が軸方向に摺動可能に設けられていることを特徴とするベルト駆動装置。 - 請求項2記載のベルト駆動装置において、
前記軸受部がボール軸受で構成され、前記ボール軸受の外輪部が軸方向に摺動可能に設けられていることを特徴とするベルト駆動装置。 - 請求項1〜6のいずれか1つに記載のベルト駆動装置を有する画像形成装置。
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