JP2007065692A - ベルト搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

ベルト搬送装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ベルトの位置ずれが大きくなってしまうことが抑制されたベルト搬送装置、およびそのベルト搬送装置を適用した画像形成装置を提供する。また、低コストでベルトの位置を高精度に制御できるベルト搬送装置、およびそのベルト搬送装置を適用した画像形成装置を提供する。
【解決手段】 エッジセンサにより検出されたベルトのエッジ位置と、変更自在に設定された制御ゲインとに基づいて、ステアリング部材の現在のステアリング制御位置からの、ベルトの幅方向の位置ずれを補正するためのステアリング制御位置変化量を求める第1の変化量算出手段が、エッジセンサで検出されたエッジ位置の、所定の基準位置からのエッジ位置ずれ量に応じて制御ゲインを変化させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ベルト搬送装置および画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置の高速化、小型化等が望まれ、トナー像を坦持するトナー坦持体(例えば、中間転写体や感光体等)または用紙を坦持する用紙坦持体にベルトを用いた画像形成装置の要請が高まっている。ベルトを用いた画像形成装置では、ベルトのウォーク(蛇行)を抑制することが、画質を向上させる上で極めて重要である。このベルトのウォークを抑制する方法として、例えば、ベルトの幅方向の位置を検出し、その検出されたベルトの位置に応じてステアリングロールの傾斜角度を制御することにより、ベルトの幅方向の位置を制御するステアリング方式が考えられる。このステアリング方式は、ベルトリブやエッジガイドによりベルトをガイドする方式に比べ、ベルトに加わる力が少なく、ベルトのウォークの抑制に適した方式である。この方式では、ベルト幅方向のベルトのエッジ位置をエッジセンサで検出し、そのエッジセンサで検出されたエッジ位置を、あらかじめ記憶されたベルトのエッジの形状(エッジプロファイル)と比較し、その比較結果に基づいて、ベルトの幅方向の位置ずれを是正している。
この方法では、エッジセンサで検出されたエッジ位置と、あらかじめ記憶されたベルトのエッジプロファイルとを比較するときに、エッジセンサで検出されたエッジ位置と、あらかじめ記憶されたベルトのエッジプロファイルとの位相がずれないように、通常ベルトの表面もしくは裏面の所定位置にマークを設け、そのマークが検出されたタイミングで、エッジセンサが検出したエッジ位置をサンプリングし、あらかじめ記憶されたエッジプロファイルと比較している。従って、ベルトが起動してから、ベルトのマークが検出されるまでの間は、エッジプロファイルと比較することができない。ここで、例えば、ベルトが起動してから、ベルトのマークが検出されるまでの間、ステアリングロールの傾斜角度を所定の角度に固定することが考えられるが、その所定の角度が、画像形成装置の使用環境に適切な角度であるとは限らない。そこで、ステアリングロールの最適な傾斜角度を算出し、ベルトが起動してからベルトのマークが検出されるまでの間、ステアリングロールの傾斜角度を、その算出された傾斜角度に固定する方法が考えられる。この方法では、ベルトを新たに駆動する前に、前回そのベルトを駆動した時のステアリングロールの傾斜角度に基づいて、ベルトを新たに駆動するときのステアリングロールの最適な傾斜角度を算出している。ところが、ベルトの停止状態が長かったり、ベルトの交換や画像形成装置の設置場所の変更等の環境変化があり、ベルトを新たに駆動するときのそのベルトの幅方向の位置ずれが、前回ベルトを駆動したときの位置ずれよりも大きい場合、ベルトの走行を開始すると、ベルトの走行直後に、そのベルトの位置ずれが一旦さらに大きくなる恐れがある。このとき、ベルトの走行直後のそのベルトの位置ずれが極端に大きくなってしまうと、ベルトの位置を制御することができなくなったり、最悪の場合、ベルトが画像形成装置本体のフレーム等に接触し、そのベルトが破損することもある。
また、ベルトの幅方向の位置をエッジセンサで検出し、その検出されたベルトの位置に応じてステアリングロールの傾斜角度を制御することにより、ベルトの幅方向の位置を制御するステアリング方式では、ステアリングロールの傾斜角度を制御するために、例えば、そのステアリングロールを駆動するステアリングモータを用意し、エッジセンサが検出した位置と、制御ゲインとに基づいて、そのステアリングモータを正転/逆転させる正逆転量Sを計算させることが考えられる。例えばステアリングモータとしてステップモータを用いると、正逆転量Sは整数の値で求める必要がある。ここで、ステップモータの分解能が高い(モータのステップ数が大きい)場合は、ステップモータのステップ角度を細かく設定することができ、ベルト位置の制御を高精度で行うことができる。
ところが、分解能の低いステップモータを用いた場合、モータが1ステップ分回転するときのそのモータの回転角度の変化量は、高分解能のステップモータの1ステップ分の回転角度の変化量よりも大きくなるので、低分解能のモータにおいても、高分解能のモータを用いた場合と同じ制御ゲインを用いてモータを正転/逆転させる正逆転量Sを算出すると、結果的にモータの回転角度の変化量が大きくなり、ベルトの位置をうまく制御できないという問題がある。
この問題の対策として、低分解能のステップモータを用いるときには制御ゲインを小さい値に設定することが考えられるが、エッジセンサが検出した位置とエッジプロファイルとの差が微少の場合、モータの正逆転量Sがゼロと算出されてしまう可能性がある。つまり、ベルトの位置ずれが微少の場合、今度は逆に、ステップモータの回転角度の変化量はゼロとなり、やはり、ベルトの位置をうまく制御できないという問題がある。
従って、ベルトの位置を高精度で制御する方法として、高分解能のステップモータ(マイクロステップ方式のステップモータ)を用いる方法や、減速機を用いることにより低分解能のステップモータの分解能を高くする方法が考えられるが、高分解能のステップモータを用いる方法では、そのステップモータの制御方式が複雑なためコスト高になるという問題がある。一方、減速機を用いる方法では、減速機の精度等が問題となりステップモータの回転角度の制御を高精度に行うことが難しく、このため、ベルトの蛇行を抑制することが難しく、用紙に形成される画像が劣化しやすいという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、ベルトの位置ずれが大きくなってしまうことが抑制されたベルト搬送装置、およびそのベルト搬送装置を適用した画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、低コストでベルトの位置を高精度に制御できるベルト搬送装置、およびそのベルト搬送装置を適用した画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の第1のベルト搬送装置は、
所定の経路に沿って移動するベルト、
上記ベルトの、所定の基準移動経路からの幅方向の位置ずれを検出する位置ずれ検出手段、
上記ベルトに接しステアリング制御位置を変えることにより上記ベルトの幅方向の位置ずれを是正するステアリング部材、
上記ステアリング部材のステアリング制御位置を所定の第1の分解能でステップ的に変化させるステアリング制御手段、
上記位置ずれ検出手段により検出された上記ベルトの位置ずれに基づいて、上記ステアリングロールの現在のステアリング制御位置からの、上記ベルトの幅方向の位置ずれを補正するためのステアリング制御位置変化量を、上記第1の分解能よりも高分解能である第2の分解能で算出する高分解能変化量算出手段、
上記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置と上記高分解能変化量算出手段により算出されたステアリング制御位置変化量とに基づいて新たなステアリング制御位置を算出するステアリング制御位置算出手段、および
上記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置と、上記ステアリング制御位置算出手段により算出された新たなステアリング制御位置とに基づいて、上記ステアリング部材のステアリング制御位置の変化量を上記第1の分解能で算出する低分解能変化量算出手段を備え、
上記ステアリング制御手段が、上記ステアリング部材のステアリング制御位置を、上記低分解能変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるものであることを特徴とする。
ここで、本発明の第1のベルト搬送装置は、上記ステアリング制御手段が、ステップモータを有し、そのステップモータを回動させることにより、上記ステアリング部材のステアリング制御位置をステップ的に変化させるものであることが好ましい。
また、本発明の第1の画像形成装置は、トナー像を形成しそのトナー像を最終的に所定の用紙上に転写して定着することによりその用紙上に画像を形成する画像形成装置において、
トナー像を形成あるいは搬送する工程に採用された、所定の経路に沿って移動するベルト、
上記ベルトの、所定の基準移動経路からの幅方向の位置ずれを検出する位置ずれ検出手段、
上記ベルトに接しステアリング制御位置を変えることにより上記ベルトの幅方向の位置ずれを是正するステアリング部材、
上記ステアリング部材のステアリング制御位置を所定の第1の分解能でステップ的に変化させるステアリング制御手段、
上記位置ずれ検出手段により検出された上記ベルトの位置ずれに基づいて、上記ステアリングロールの現在のステアリング制御位置からの、上記ベルトの幅方向の位置ずれを補正するためのステアリング制御位置変化量を、上記第1の分解能よりも高分解能である第2の分解能で算出する高分解能変化量算出手段、
上記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置と上記高分解能変化量算出手段により算出されたステアリング制御位置変化量とに基づいて新たなステアリング制御位置を算出するステアリング制御位置算出手段、および
上記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置と、上記ステアリング制御位置算出手段により算出された新たなステアリング制御位置とに基づいて、上記ステアリング部材のステアリング制御位置の変化量を上記第1の分解能で算出する低分解能変化量算出手段を備え、
上記ステアリング制御手段が、上記ステアリング部材のステアリング制御位置を、上記低分解能変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるものであることを特徴とする。
また、本発明の第2のベルト搬送装置は、
所定の経路に沿って移動するベルト、
上記ベルトの、移動経路に交わる方向の、そのベルトのエッジ位置を検出するエッジセンサ、
上記ベルトに接しステアリング制御位置を変えることにより上記ベルトの移動経路を制御するステアリング部材、
上記エッジセンサにより検出された上記ベルトのエッジ位置と、変更自在に設定された制御ゲインとに基づいて、上記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置からの、上記ベルトの幅方向の位置ずれを補正するためのステアリング制御位置変化量を求める第1の変化量算出手段、および
上記ステアリング部材のステアリング制御位置を、上記第1の変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるステアリング制御手段を備え、
上記第1の変化量算出手段が、上記エッジセンサで検出されたエッジ位置の、所定の基準位置からのエッジ位置ずれ量に応じて制御ゲインを変化させるものであることを特徴とする。
ここで、本発明の第2のベルト搬送装置は、上記第1の変化量算出手段が、上記エッジ位置ずれ量が所定範囲内にある場合に、その所定範囲から外れた場合と比べ、制御ゲインを、0を含む小さな値に変化させるものであることが好ましい。
また、本発明の第2のベルト搬送装置は、上記ベルトが、無端状のベルトであって、所定の循環移動経路に沿って循環的に移動するものであり、このベルト搬送装置がさらに、
上記ベルトのエッジプロファイルを記憶しておく記憶手段と、
上記ベルトの所定位置がそのベルトの循環移動経路上の所定位置を通過したことを検知する検知手段と、
上記エッジセンサにより検出された上記ベルトのエッジ位置を、上記記憶手段に記憶されたエッジプロファイルを参照して補正することにより、そのベルトの、所定の基準移動経路からの幅方向の位置ずれを算出する位置ずれ算出手段と、
上記位置ずれ算出手段で算出されたベルトの幅方向の位置ずれに基づいて、上記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置からの、ベルトの幅方向の位置ずれを補正するためのステアリング制御位置変化量を求める第2の変化量算出手段とを備え、
上記ステアリング制御手段は、上記ステアリング部材のステアリング制御位置を、上記ベルトが移動を開始してから上記検知手段による検知があるまでの間は、上記第1の変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるとともに、上記検知手段による検知があった以後は上記第2の変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるものであることが好ましい。
また、本発明の第2の画像形成装置は、トナー像を形成しそのトナー像を最終的に所定の用紙上に転写して定着することによりその用紙上に画像を形成する画像形成装置において、
トナー像を形成あるいは搬送する工程に採用された、所定の経路に沿って移動するベルト、
上記ベルトの、移動経路に交わる方向の、そのベルトのエッジ位置を検出するエッジセンサ、
上記ベルトに接しステアリング制御位置を変えることにより上記ベルトの移動経路を制御するステアリング部材、
上記エッジセンサにより検出された上記ベルトのエッジ位置と、変更自在に設定された制御ゲインとに基づいて、上記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置からの、上記ベルトの幅方向の位置ずれを補正するためのステアリング制御位置変化量を求める第1の変化量算出手段、および
上記ステアリング部材のステアリング制御位置を、上記第1の変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるステアリング制御手段を備え、
上記第1の変化量算出手段が、上記エッジセンサで検出されたエッジ位置の、所定の基準位置からのエッジ位置ずれ量に応じて制御ゲインを変化させるものであることを特徴とする。
本発明によれば、ベルトの位置ずれが大きくなってしまうことが抑制されたベルト搬送装置、およびそのベルト搬送装置を適用した画像形成装置が得られる。
また、本発明によれば、低コストでベルトの位置を高精度に制御できるベルト搬送装置、およびそのベルト搬送装置を適用した画像形成装置替えられる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明のベルト搬送装置の一実施形態を適用した、本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。
この画像形成装置は中間転写ベルト1を備えている。この中間転写ベルト1は、駆動ロール2、ステアリングロール3、バックアップロール4、およびアイドラーロール5,6,7により所定の張力で張設されている。この駆動ロール2により、中間転写ベルト1は矢印方向(以下、プロセス方向と呼ぶ)Pに循環移動する。また、ステアリングロール3は、中間転写ベルト1の幅方向(図1が示されている紙面の垂直方向。以下、ラテラル方向と呼ぶ)の位置を調整するためのロールである。
また、この画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した4つの画像形成ユニット8,9,10,11を備えている。これら4つの画像形成ユニット8,9,10,11は、中間転写ベルト1の移動経路上の、駆動ロール2よりも下流側かつアイドラーロール5よりも上流側におけるプロセス方向Pに並ぶように配置されている。
各画像形成ユニット8,9,10,11それぞれは、表面にトナー像が形成される感光体ドラム8a,9a,10a,11aを備えている。これら各感光体ドラム8a,9a,10a,11aは、画像形成装置本体フレーム(図示せず)に、一次転写位置T1を経由しながら矢印D方向に回転自在に支持されている。各感光体ドラム8a,9a,10a,11aに形成されたトナー像は、一次転写位置T1において中間転写ベルト1に転写される。さらに、各画像形成ユニット8,9,10,11それぞれは、各感光体ドラム8a,9a,10a,11aの表面をレーザビーム等で露光走査するラスタ走査器8b,9b,10b,11bを有している。また、各感光体ドラム8a,9a,10a,11aの周囲には、そのドラム回転方向Dに、クリーナ8f,9f,10f,11f、帯電器8c,9c,10c,11c、および現像器8d,9d,10d,11dが順に配設されており、中間転写ベルト1を介在させて、各感光体ドラム8a,9a,10a,11aとの間に一次転写ロール8e,9e,10e,11eが配設されている。
また、中間転写ベルト1の移動経路上の、駆動ロール2よりも下流側かつ一次転写ロール8eよりも上流側には、中間転写ベルト1の裏面に設けられたマーク(図示せず)を検知するベルトホームセンサ12が配置されている。さらに、中間転写ベルト1の移動経路上の、アイドラーロール5よりも下流側かつステアリングロール3よりも上流側には、エッジセンサ13が配置されている。このエッジセンサ13は、中間転写ベルト1のラテラル方向R(図1が示される紙面の垂直方向。後述する図2、図3参照)に関して、中間転写ベルト1のエッジ(後述する図2、図3に示すエッジ1aに相当)の位置を検出するセンサである。これらベルトホームセンサ12およびエッジセンサ13それぞれから出力される信号は、ステアリング制御部20(後述する図4参照)に入力される。
図2は、エッジセンサの一例である接触型センサを示す概略構成図である。
エッジセンサ13は接触子13bを備えており、その接触子13bは、その中間部位に設けられた支軸13cを中心としてZ方向に回動自在に支持されている。その接触子13bの一端13dは、スプリング13aにより、約0.1Nの圧接力で中間転写ベルト1の一方のエッジ1aに圧接した状態に保たれている。また、接触子13bの他端13eに対向する位置には、接触子13bのZ方向の変位を検出する変位センサ13fが配置されている。
中間転写ベルト1がプロセス方向P(図2が示される紙面の垂直方向)に移動すると、その中間転写ベルト1の蛇行(ラテラル方向Rの移動)や、その中間転写ベルト1のエッジ1a自体の形状により、エッジセンサ13の接触子13bが支軸13cを中心としてZ方向に変位する。このとき、中間転写ベルト1のエッジ1aのラテラル方向Rの変位量に応じて、そのエッジセンサ13の接触子13bのZ方向の変位量が変化する。この変位量の変化に応じて変位センサ13fから出力される信号が変動し、これにより、中間転写ベルト1のエッジ1aのラテラル方向Rの位置が連続的に検出される。
図3は、エッジセンサの別の例である非接触型センサを示す概略構成図である。
エッジセンサ13は、中間転写ベルト1のエッジ1aを間において、LED(Light Emitting Diode)13gと、そのLED13gから発せられ中間転写ベルト1のエッジ1aの横を通過した光の光量を検出する光量センサ13hが配置されている。このエッジセンサ13は、中間転写ベルト1がプロセス方向Pに移動すると、その中間転写ベルト1のラテラル方向Rの変動や、その中間転写ベルト1のエッジ1a自体の形状により、LED13gから発せられ中間転写ベルト1のエッジ1aの横を通過する光の光量が変化する。従って、中間転写ベルト1のエッジ1aのラテラル方向Rの位置が連続的に検出される。
このエッジセンサ13それぞれにより検出された信号は、後述するステアリング制御部20に入力される。このステアリング制御部20は、エッジセンサ13により検出された中間転写ベルト1のエッジ1aのラテラル方向Rの位置に基づいて偏心カム23(後述する図4参照)の偏心量を変えることにより、ステアリングロール3の傾斜角度を調整するものである。このステアリングロール3の傾斜角度が調整されることにより、中間転写ベルト1のラテラル方向の位置ずれが是正される。この中間転写ベルト1のラテラル方向の位置ずれが是正される様子については後に詳しく述べる。
図1に戻って説明を続ける。
この画像形成装置において、画像が形成される用紙14は図示せぬ給紙カセットに収容され、その給紙カセットの用紙繰出側に設けられたピックアップロール15により一枚ずつ繰り出される。繰り出された用紙14は、所定数設けられたロール対16により図中破線で示す経路を辿って二次転写位置T2に搬送される。その二次転写位置T2には、中間転写ベルト1に接離自在に接触する二次転写ロール17が配置されている。この二次転写ロール17は、中間転写ベルト1に転写されたトナー像を用紙14に転写するロールである。
定着器19は、用紙14に転写されたトナー像をその用紙14に定着するものである。
続いて、上記の構成を有する画像形成装置が中間転写ベルト1の蛇行を是正する様子について、図4を参照しながら説明する。
図4は、図1に示す画像形成装置において、エッジセンサで検出される信号の経路を具体的に示した図である。
この画像形成装置はステアリングアーム22を備えている。このステアリングアーム22はその中間部位を支軸24にて回動自在に支持されている。また、このステアリングアーム22の一端22aには、ステアリングロール3の一端が回動自在に接続され、他端22bには、ステップモータ21の回転軸に固定された偏心カム23が圧接されている。このステップモータ21は、回転角度がステップ的に変化するモータである。
また、この画像形成装置はステップモータ21の駆動を制御するステアリング制御部20を備えている。
中間転写ベルト1の走行が開始されると、エッジセンサ13は、その中間転写ベルト1のエッジのラテラル方向の位置を検出し、その位置を表すベルトエッジ信号E(t)(t;時間)をステアリング制御部20に向けて出力する。また、ベルトホームセンサ12は、中間転写ベルト1の走行によりその中間転写ベルト1の裏面のマークがそのベルトホームセンサ12の上を通過するときにそのマークを検出し、そのマークが検出された旨を表すベルトホーム信号をステアリング制御部20に向けて出力する。ベルトホームセンサ12が出力したベルトホーム信号がステアリング制御部20に入力されると、そのステアリング制御部20は、エッジセンサ13が出力したベルトエッジ信号を連続的にサンプリングし、そのサンプリングされたベルトエッジ信号に基づいて、ステップモータ21の回転角度を表す制御信号をそのステップモータ21に出力する。ステップモータ21は、その制御信号に基づいて回転し、その回転量に応じてステアリングロール3の傾斜角度が制御され、中間転写ベルト1の蛇行修正が行われる。
図5は、その中間転写ベルトの蛇行が修正される様子の説明図である。
図5(a),(b),(c)それぞれには、左から順に、ステアリングロール3の正面図、ステアリングアーム22の正面図、および、偏心カム23が取り付けられたステップモータ21の側面図が示されている。
図5(a)には、ステップモータ21が所定の回転角度で停止し、その停止角度に対応してステアリングロール3がほぼ水平(傾きがほぼゼロ)に保持された状態が示されている。このステアリングロール3は、一端3bをピボット(固定)とし他端3aをステアリングアーム22により移動自在な片持ち方式で支持されている。
尚、以下では、ステップモータ21が取り得る回転角度に対応したそのステップモータ21の回転位置をステップ位置と呼び、各ステップ位置を、あるステップ位置を基準ステップ位置としたときのその基準ステップ位置から各ステップ位置に変化するのに必要なステップ数で表わす。また、ステップモータ21が現在のステップ位置から新たなステップ位置に変化するときのステップ位置の変化をステップ位置変化量と呼ぶ。
図5(a)に示す状態からステップモータ21が回動してステップ位置を変更し、図5(b)に示すように、偏心カム23が反時計廻りに回転すると、その偏心カム23の偏心位置に応じてステアリングアーム22がθ1方向に回動する。これにより、ステアリングロール3の一端3aが上方に移動し、ステアリングロール3の傾斜角度が、ステップモータ21のステップ位置変化量に応じた角度だけ変化する。ステアリングロール3の一端3aが上方に移動すると、中間転写ベルト1は、ステアリングロール3の一端3a側に移動する。
これに対して、図5(c)に示すように、偏心カム23が時計廻りに回転すると、その偏心カム23の偏心位置に応じてステアリングアーム22がθ2方向に回動し、今度は逆に、ステアリングロール3の一端3aがステアリングアーム22によって押し下げられる。このとき、中間転写ベルト1は、ステアリングロール3の一端3aとは反対側の他端3b側に移動する。
この画像形成装置では、上記のように、ステアリング制御部20が、エッジセンサ13が出力したベルトエッジ信号に基づいてステップモータ21を駆動することにより、ステアリングロール3の傾斜角度が制御され、中間転写ベルト1の蛇行を修正している。この蛇行を修正するためには、中間転写ベルト1のエッジ位置を高精度で検出し、その検出結果に基づいてステアリングロール3の傾斜角度を最適条件で細かく設定するシステムが必要であり、本実施形態の画像形成装置は、そのシステムを備えている。以下に、そのシステムについて説明する。
図6は、そのシステムの一例を示す構成図である。
図6に示すコントローラ20aは、上述したステアリング制御部20の一部を構成するものである。コントローラ20aは、補償器20b、ステップモータドライバ20c、A/D変換器20d、演算部20e、および記憶部20fを備えている。
また、ステアリングモジュール25は、ステアリングロール3、ステアリングアーム22、偏心カム23、および支軸24を含むメカ機構であり、ベルトモジュール30は、先述した中間転写ベルト1と、その中間転写ベルト1を張設する駆動ロール2等のロールを含むメカ機構である。
コントローラ20aが有するA/D変換器20dは、エッジセンサ13から出力されるアナログのベルトエッジ信号E(t)をデジタル信号に変換し、そのデジタル化したエッジ信号を演算部20eに与えるものである。その演算部20eは、A/D変換器20dから与えられるデジタル化したベルトエッジ信号E(t)から、エッジ位置e(r,n)を算出する。以下、rは、最初にベルトホーム信号が検出されてからの中間転写ベルト1の回転数、nは、中間転写ベルト1のプロセス方向Pに関する部位に対応した番地を表す。ここでは、nは0〜50までの整数である。また記憶部20fは、中間転写ベルト1のエッジの形状を表すエッジプロファイルp(n)がテーブル形式で記憶されている。このエッジプロファイルは、ステアリングロールの傾斜角度を所定の角度に固定した状態で中間転写ベルト1を走行させて測定したエッジ位置である。
また、コントローラ20aが有する補償器20bは、中間転写ベルト1自体の、基準位置からのラテラル方向に関する位置ずれ量(以下、ウォーク量と呼ぶ)W(r,n)に基づいて、中間転写ベルト1の位置ずれを補正するために必要なステップモータ21のステップ位置変化量S(r,n)を算出し、そのステップ位置変化量S(r,n)を表す制御信号をステップモータドライバ20cに出力するものである。このステップモータドライバ20cは、補償器20bから出力された制御信号にしたがってステップモータ21を駆動するもので、このステップモータ21の駆動により、ステアリングモジュール25を構成するステアリングロール3の傾斜角度が制御される。
上記のような構成のシステムでは、エッジセンサ13の検出により得られたベルトエッジ信号E(t)は、A/D変換器20dでデジタル信号に変換され、演算部20eで、回転数r、番地nにおけるエッジ位置e(r,n)が生成される。
次に、記憶部20fに記憶されたエッジプロファイルp(n)を用いて、上述のように取得したエッジ位置e(r,n)とこれに対応するエッジプロファイルp(n)との差分を算出する。これにより、エッジ位置e(r,n)から、そのエッジ位置e(r,n)に埋もれているエッジプロファイルp(n)が取り除かれ、中間転写ベルト1自体のラテラル方向の位置を表すデータが算出される。この算出されたデータと、中間転写ベルト1の基準位置を表す基準位置データREFとの差分を算出することにより、ウォーク量W(r,n)が求められる。
そのウォーク量W(r,n)は、補償器20bで補償され、ステップ位置変化量S(r,n)が算出される。モータドライバ20cは、この算出されたステップ位置変化量S(r,n)だけ、ステップモータ21のステップ位置を変化させる。ステップモータ21のステップ位置が変化すると、そのステップ位置の変化に対応して、ステアリングモジュール25を構成するステアリングロール3の傾斜角度が変化する。これにより、中間転写ベルト1のラテラル方向の位置が制御され、その中間転写ベルト1の蛇行が抑制される。
この画像形成装置は、このように中間転写ベルト1の蛇行の修正を行いながら、用紙14に画像を形成する画像形成モードを実行する。以下に、この画像形成モードについて説明する。
画像形成モードの実行にあたっては、ベルトホームセンサ12から出力されたベルトホーム信号を基準として、ラスタ走査器8b,9b,10b,11b(図1参照)から、画像信号に基づいて露光光が照射され、各感光体ドラム8a,9a,10a,11a表面それぞれに静電潜像が書き込まれる。その後、各感光体ドラム8a,9a,10a,11aそれぞれに形成された静電潜像が、現像器8d,9d,10d,11dそれぞれにより現像され、各感光体ドラム8a,9a,10a,11aそれぞれに、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が形成される。各感光体ドラム8a,9a,10a,11aそれぞれに形成されたトナー像は、一次転写位置T1において中間転写ベルト1に順次重ね転写(一次転写)され、これによってその中間転写ベルト1にカラーのトナー像が形成される。その後、そのカラーのトナー像は中間転写ベルト1の走行により二次転写位置T2に搬送されるとともに、その二次転写位置T2に用紙14も搬送される。二次転写位置T2に搬送されたカラーのトナー像は、その二次転写位置T2に配置された二次転写ロール17により、用紙14に一括転写(二次転写)される。カラーのトナー像が転写された用紙14は、用紙搬送系18によって定着器19に送られてその定着器19により定着処理(加熱、加圧等)が施され、用紙14に転写されたカラーのトナー像がその用紙14に定着する。定着処理(加熱、加圧等)がなされた用紙14は、図示せぬトレイに排出される。
このように構成された画像形成装置は、中間転写ベルト1の位置を調整する中間転写ベルト位置調整モードとして、2つのモードを有している。1つは、中間転写ベルト1の回転が開始してから、最初にベルトホーム信号が検出されるまでの間に行われる第1の中間転写ベルト位置調整モードであり、もう1つは、ベルトホーム信号が検出された後に行われる第2の中間転写ベルト位置調整モードである。
以下、実施例について説明する。
上述したステップモータ21として2種類のステップモータを用意した。1つは、360度を100分割したときの1分割に相当する角度R=3.6度の間隔でモータの回転角度をステップ的に変化させる100分割(以下、この分割数をステップモータの分解能と呼ぶ)のステップモータであり、もう1つは、360度を1000分割したときの1分割に相当する角度R=0.36度の間隔でモータの回転角度をステップ的に変化させる1000分割のステップモータである。
実施例1の画像形成装置として、1000分割のステップモータ21を備えた画像形成装置を用意した。この実施例1の画像形成装置では、第1,第2の中間転写ベルト位置調整モードのうちの第1の中間転写ベルト位置調整モードのみを実行させて中間転写ベルト1の位置を調整する。また、実施例2の画像形成装置として、100分割のステップモータ21を備えた画像形成装置を用意した。この実施例2の画像形成装置では、第1,第2の中間転写ベルト位置調整モードのうちの第2の中間転写ベルト位置調整モードのみを実行させて中間転写ベルト1の位置を調整する。
以下、実施例1,2について順に説明する。
(実施例1)
実施例1の画像形成装置においては、ステップモータ21に、ステアリング制御部20が出力する制御信号が入力されると、そのステップモータ21のステップ位置は、現在のステップ位置から、以下に示す(1)式で求められるステップ位置変化量Sだけ変化する。
Figure 2007065692
ここで、Kは制御ゲインであり、Wは、図6に示す演算部20eで算出されたエッジ位置e(r,n)に基づいて算出されるウォーク量である。また、KWは、少数第1位まで算出される値であり、intは、その少数第1位まで算出されたKWを整数化することを表す。
図7は、実施例1の画像形成装置が備えている中間転写ベルト1の位置ずれを是正するために実行される第1の中間転写ベルト位置調整モードのフローチャートを示す図、図8は、そのフローチャート実行時における、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。
実施例1の画像形成装置において、第1の中間転写ベルト位置調整モードの実行が開始されると、中間転写ベルト1の回転が開始され、エッジセンサ13により検出されたベルトエッジ信号に基づいて、図6に示す演算部20eでエッジ位置e(r,n)が算出される(ステップS1)。尚、ここでは、中間転写ベルト1の回転が開始してから最初にベルトホーム信号が検出された時点を、中間転写ベルト1の回転数0、すなわち中間転写ベルト1の1回転目が開始された時点とし、中間転写ベルト1の回転が開始してからベルトホーム信号が検出されるまでの間は、回転数r=−1と設定する。
ステップS1においてエッジ位置e(r,n)が得られると、ステップS2に進み、そのステップS1で検出されたエッジ位置e(r,n)の絶対値|e(r,n)|が基準値E0より小さいか否かが判断される。ここで、基準値E0は、第1の中間転写ベルト位置調整モードを実行する前に中間転写ベルト1のエッジ位置を予め測定することにより得られた、その中間転写ベルト1のエッジプロファイルの最大値(ここでは0.4mm)に設定してある。尚、第1の中間転写ベルト位置調整モードの実行開始前に中間転写ベルト1を交換した場合等、第1の中間転写ベルト位置調整モードの実行開始前と実行開始後とでE0の値が異なる場合は、E0の値を、交換後の中間転写ベルト1に対応した値に変更すればよい。
ステップS2において、|e(r,n)|<E0(=0.4mm)と判断されると、(1)式に示す制御ゲインK=0に設定し、ステップモータ21のステップ位置変化量Sを0にしたまま(すなわち、ステップモータ21のステップ位置を固定することにより、ステアリングロール3の傾斜角度を固定する)、ステップS3に進み、ベルトホームセンサ12からベルトホーム信号が出力されたか否かが判断される。ベルトホーム信号が出力されていないと判断されると、再度ステップS1に進み、ステップS2で|e(r,n)|<E0であると判断されつづける限り、ステップモータ21のステップ位置変化量S=0のまま、ステップS3でベルトホーム信号が出力されるまで、ステップS1〜ステップS3のループが繰り返し実行される。
図8(A)に、中間転写ベルト1の回転数と、その中間転写ベルト1の位置ずれとの関係を示す。破線は、中間転写ベルト1のエッジ位置を示し、実線は、エッジ位置からエッジプロファイルが取り除くことにより算出されたその中間転写ベルト1自体の、基準位置からの位置ずれ量(ウォーク量)を示す。
ここでは、中間転写ベルト1の走行開始時(r=−1)において、エッジ位置は約1.0mmであるため、ステップS2において、ステップS1で検出されたエッジ位置e(r,n)が基準値E0(=0.4mm)より大きい、すなわち、|e(r,n)|≧E0と判断される。|e(r,n)|≧E0と判断されると、ステップS4に進み、以下に示す(2)式を用いて、(1)式に示す制御ゲインKを算出する。
Figure 2007065692
K0;定数
制御ゲインKが算出されると、ステップS5に進み、上述した(1)式中のKに(2)式を用いて算出されたKを代入するとともに、(1)式中のWにe(r,n)を代入してステップ位置変化量Sを算出し、その算出されたステップ位置変化量Sだけステップモータ21のステップ位置を変更し、ステアリングロール3の傾斜角度を調整する。
つまり、実施例1の画像形成装置は、ステップS2において、エッジ位置e(r,n)が、−0.4mm<e(r,n)<0.4mmの範囲にあるか否かを判断し、エッジ位置e(r,n)がその範囲内に入った場合は、制御ゲインKを0に設定してステアリングロール3の傾斜角度を固定し、中間転写ベルト1の位置の是正は行わず、一方、エッジ位置e(r,n)がその範囲から外れた場合は、(2)式で表される制御ゲインKをe(r,n)の値に応じて変化させてステアリングロール3の傾斜角度を制御し、中間転写ベルト1の位置の是正を積極的に行っている。つまり、実施例1の画像形成装置では、エッジ位置e(r,n)が0.4mmよりも大きい場合は、中間転写ベルト1のウォーク量が大きいと判断して、中間転写ベルト1の位置の是正を積極的に行っており、一方、エッジ位置e(r,n)が0.4mmよりも小さい場合は、中間転写ベルト1のウォーク量はそれほど大きくはないと判断して、中間転写ベルト1の位置の是正は行っていない。
このようにして中間転写ベルト1の位置の是正を行うと、中間転写ベルト1のウォーク量が大きいほど、ステップ位置変化量Sが大きくなる。このため、ステアリングロール3の傾斜角度が大きくなり、中間転写ベルト1の位置ずれに対する修正量が大きくなる。つまり、中間転写ベルト1のウォーク量が大きい場合は、その中間転写ベルト1の位置ずれに対する修正量が大きく、一方、中間転写ベルト1のウォーク量が小さい場合は、その中間転写ベルト1の位置ずれに対する修正量が小さく設定され、中間転写ベルト1のウォーク量に応じて、中間転写ベルト1の位置ずれを効果的に是正することができる。
ステップS5において、ステップ位置変化量Sが算出されたら、ステップS3に進み、ベルトホームセンサ12からベルトホーム信号が出力されたか否かが判断される。ベルトホーム信号が出力されていないと判断されると、再度ステップS1に進み、ステップS2で|e(r,n)|≧E0であると判断されつづける限り、ステップS3でベルトホーム信号が出力されるまで、ステップS1、S2、S4、S5、およびS3のループが繰り返し実行される。このループの実行により、中間転写ベルト1の位置ずれは小さくなり、ここでは、図8(A)に示すように、ステップS3でベルトホーム信号が出力されたと判断された時点(ベルト回転数r=0)では、中間転写ベルト1のウォーク量は約0.4mmである。
ステップS3でベルトホーム信号が出力されたと判断されると、中間転写ベルト1の回転数r=0、中間転写ベルト1の番地n=0に設定されステップS6に進み、回転数r=0、番地n=0におけるエッジ位置e(0,0)が算出される。エッジ位置e(0,0)が算出されると、ステップS7に進み、その算出されたエッジ位置e(0,0)に基づいて、回転数r=0、番地n=0における中間転写ベルト1のウォーク量W(0,0)が算出される。このウォーク量W(0,0)は、以下の(3)式で表されるウォーク量W(r,n)において、r=0、n=0とすることにより算出される。
Figure 2007065692
W(r,n)は、回転数r、番地nにおける、中間転写ベルト1のウォーク量である。従って、W(0,0)は、回転数r=0、番地n=0におけるウォーク量である。このW(0,0)は、エッジ位置e(0,0)と、予め測定されたエッジプロファイルp(n)のうちの番地n=0におけるp(0)との差分であり、この差分を算出することによりウォーク量W(0,0)が算出される。ウォーク量W(0,0)が算出されると、ステップS8に進み、(2)式を用いて、回転数r=0、番地n=0におけるK=K0・(e(0,0)−E0)が算出され、さらに、上述した(1)式のKに、その算出されたK0・(e(0,0)−E0)が代入されるとともに、WにステップS7で算出されたウォーク量W(0,0)が代入され、回転数r=0、番地n=0におけるステップ位置変化量S(0,0)が算出される。ステップ位置変化量S(0,0)が算出されると、ステップモータ21は、その算出されたステップ位置変化量S(0,0)に対応するステップ数だけ回転してステップ位置を変更し、ステアリングロール3の傾斜角度が調整される。
ステップS8において、ステップ位置変化量S(0,0)が算出されたら、ステップS9に進み、中間転写ベルト1の走行を終了する旨の終了信号が入力されたか否かが判断される。終了信号が入力されていないと判断されると、ステップS10に進み、番地nが、最大値N(ここでは50)であるか否かが判断される。この時点では番地n=0であるので、最大値N(=50)ではないと判断され、ステップS11で番地nがインクリメントされてn=1となり、ステップS6に戻る。ステップS6に戻ると、今度は、中間転写ベルト1の回転数r=0、中間転写ベルト1の番地n=1におけるエッジ位置e(0,1)が検出され、ステップS7、ステップS8それぞれで、回転数r=0、番地n=1におけるウォーク量W(0,1)、ステップ位置変化量S(0,1)が算出される。ステップモータ21は、その算出されたステップ位置変化量S(0,1)に対応するステップ数だけ回転し、これにより、ステアリングロール3の傾斜角度が調整される。その後、ステップS9で、中間転写ベルト1の走行を終了する旨の終了信号が入力されていないと判断されるのであれば、この時点では番地n=1であるので、ステップS10で、番地nが最大値N(=50)ではないと判断され、ステップS11に進み、番地nがインクリメントされてn=2となり、再度ステップS6に戻る。
以下同様にして、ステップS9で終了信号が入力されていないと判断されるのであれば、ステップS10で、番地nが最大値N(=50)であると判断されるまで、ステップS6〜ステップS11のループが繰り返し実行される。このループが繰り返し実行されることにより、中間転写ベルト1の回転数r=0と、中間転写ベルト1の番地n=0,1,2,……,50それぞれとの組み合わせにおけるエッジ位置e(0,0),e(0,1),e(0,2),……,e(0,50)が検出され、ステップモータ21は、各エッジ位置e(0,0),e(0,1),e(0,2),……,e(0,50)に基づいて求められたステップ位置変化量S(0,0),S(0,1),S(0,2),……,S(0,50)それぞれに対応するステップ数だけ順次回転し、中間転写ベルト1のラテラル方向の位置が制御される。ここで、ステップS10において、番地nが最大値N(=50)であると判断されると、ステップS3に戻り、ベルトホーム信号が出力されたら中間転写ベルト1の回転数rがインクリメントされr=1となる。このインクリメントにより、中間転写ベルト1の1回転目が終了となる。図8(A)に示すように、中間転写ベルト1が1回転し終えた時点では、中間転写ベルト1のウォーク量は、約0.2mmである。
また、ステップS3においてr=1にインクリメントされると、今度はその中間転写ベルト1の回転が2回転目に入り、再度ステップS6〜ステップS11のループが繰り返し実行され、r=1(中間転写ベルト1の回転が2回転目)において、番地n=0,1,2,……,50それぞれのときのステップ位置変化量S(1,0),S(1,1),S(1,2),……,S(1,50)が求められ、ステップモータ21が、それらステップ位置変化量S(1,0),S(1,1),S(1,2),……,S(1,50)それぞれに対応するステップ数だけ順次回転する。ここで、ステップS10において、番地nが最大値N(=50)であると判断されると、ステップS3に戻り、ベルトホーム信号が出力されたら中間転写ベルト1の回転数rがインクリメントされr=2となる。このインクリメントにより、中間転写ベルト1の2回転目が終了となる。図8(A)に示すように、中間転写ベルト1が2回転し終えた時点では、中間転写ベルト1のウォーク量は、ほぼ0mmとなっている。
以下、同様にして、rが順次インクリメントされ、ステップモータ21は、r=0,1,2,3……、n=0,1,2,……,50それぞれの組合わせに対応したステップ位置変化量S(r,n)に対応するステップ数だけ回転し、中間転写ベルト1の位置が制御される。図8(A)に示すように、中間転写ベルト1の位置ずれは、その中間転写ベルト1が2回転し終えたころに是正されていることがわかる。
尚、参考として、図8(B)に、中間転写ベルト1の回転数と、ステップモータ21のステップ位置変化量S(r,n)との関係を示す。ここで、ステップ位置変化量S(r,n)は、中間転写ベルト1の回転数rにおいて、番地n−1におけるステップモータ21のステップ位置が、番地nにおけるステップモータ21のステップ位置に変化するときのステップ位置の変化量である。また図8(C)に、中間転写ベルト1の回転数rと、ステップモータ21のステップ位置との関係を示す。尚、ステップ位置は、回転数r=−1のときのステップモータ21のステップ位置を基準位置としてある。
このように、実施例1の画像形成装置において、第1の中間転写ベルト位置調整モードを実行することにより、中間転写ベルト1の位置ずれが是正されるる。ここで、1000分割のステップモータ21を備えるが、第1の中間転写ベルト位置調整モードを有さない画像形成装置(比較例1)を用いた場合、中間転写ベルト1の位置がどのように制御されるかについて説明する。
図9は、比較例1の画像形成装置において、中間転写ベルトの位置ずれを是正するために実行されるフローチャートであり、図10は、そのフローチャート実行時における、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。
図9に示すフローチャートと、図7に示すフローチャートとの相違点は、図9に示すフローチャートが、図7に示すフローチャートのステップS1,S2,S4,S5を備えていない点のみである。尚、図9に示すフローチャートを実行するにあたり、中間転写ベルト1が回転し始めてから、最初にベルトホーム信号が出力されるまでの間、ステップモータ21のステップ位置は所定のステップ位置に固定されている。また、比較例1の画像形成装置においても、実施例1と同様に、ステップモータのステップ位置変化量Sは上述した(1)式で表される。
図10(A)は、中間転写ベルト1の回転数と、エッジ位置および中間転写ベルトのウォーク量それぞれとの関係を示すグラフである。図8(A)と図10(A)とを比較すると、中間転写ベルト1の回転を開始した時点(r=−1)でのウォーク量と、最も大きいウォーク量との差Zは、図8(A)の方が小さい。従って、第1の中間転写ベルト位置調整モードを実行することにより、中間転写ベルト1の走行を開始してから、ベルトホーム信号が検出される間の、中間転写ベルト1のウォーク量Wが抑制されていることがわかる。
尚、参考として、図10(B)に、中間転写ベルト1の回転数と、ステップモータのステップ位置変化量との関係を示し、図10(C)に、中間転写ベルト1の回転数と、ステップモータのステップ位置との関係を示す。
(実施例2)
ここで、実施例2の画像形成装置の説明に先立って、図9に示すフローチャートにしたがって中間転写ベルトの位置を是正する、分解能1000のステップモータを備えた比較例1の画像形成装置を用いたときに、中間転写ベルト1の回転を開始し、最初にベルトホーム信号が検出された時点以後の、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれが是正される様子について説明する。
図11は、比較例1の画像形成装置において、図9に示すフローチャート実行時における、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれが是正される様子を示す図である。尚、図11では、ベルトホーム信号が出力された時点での中間転写ベルトのウォーク量が0.2mmの場合の例が示されている。
図11(A)は、中間転写ベルト1の回転数と、エッジ位置および中間転写ベルトのウォーク量それぞれとの関係、図11(B)は、中間転写ベルト1の回転数と、ステップモータのステップ位置変化量との関係、図11(C)は、中間転写ベルト1の回転数と、ステップモータのステップ位置との関係を示す。
図11(A)から、中間転写ベルト1の位置ずれは、その中間転写ベルト1が2回転し終えたころに是正されていることがわかる。
次に、比較例1の画像形成装置において、1000分割のステップモータ21の代わりに、100分割のステップモータ21を備えた画像形成装置(比較例2)を用意し、この比較例2の画像形成装置を用いたときの、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれについて説明する。尚、比較例2の画像形成装置においても、ステップモータのステップ位置変化量Sは、上述した(1)式で表される。
図12は、比較例2の画像形成装置において、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。
尚、ここでは、(1)式において、算出されたウォーク量W(r,n)に対して、ステップモータのステップ数変化量S(r,n)が小さい値に設定されるように、制御ゲインKを小さい値に設定してある。
図12(A)は、中間転写ベルト1の回転数と、エッジ位置および中間転写ベルトのウォーク量それぞれとの関係、図12(B)は、中間転写ベルト1の回転数と、ステップモータのステップ位置変化量との関係、図12(C)は、中間転写ベルト1の回転数と、ステップモータのステップ位置との関係を示す。
図12(A)に示すように、中間転写ベルトのウォーク量は約−0.2mmで飽和していしまい、位置ずれが是正されていないことがわかる。そこで、比較例2の画像形成装置において、(1)式で表されるステップ位置変化量Sの算出に用いられる制御ゲインKを、図12の場合における制御ゲインKよりも大きい値に設定することによりステップモータのステップ数変化量を大きくしたときの、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれの是正を試みた。
図13は、そのときの中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。
図13(A)は、中間転写ベルト1の回転数と、エッジ位置および中間転写ベルトのウォーク量それぞれとの関係、図13(B)は、中間転写ベルト1の回転数と、ステップモータのステップ位置変化量との関係、図13(C)は、中間転写ベルト1の回転数と、ステップモータのステップ位置との関係を示す。
制御ゲインKを大きくしても、図13(A)に示すように、中間転写ベルトのウォーク量が約−0.1mmで飽和していしまい、位置ずれが是正されていないことがわかる。
このように、比較例1の画像形成装置では、図11(A)に示すように、位置ずれが是正されているが、ステップモータ21として高分解能のモータ(分解能1000)を用いる必要があり、コストがかかるという問題がある。一方、比較例2の画像形成装置では、低コスト化を図るために、ステップモータ21として低分解能のモータ(分解能100)を用いているが、このような低分解能のモータでは、図12(A)、図13(A)に示すように、位置ずれを是正することができないという問題がある。そこで、減速機を用いて、低分解能のステップモータの分解能を高分解能にする方法が考えられるが、この方法では、減速機の精度等が問題となりステップモータの制御を高精度に行うことが難しい。
これに対し、実施例2の画像形成装置では、上述したように、低分解能のステップモータ(分解能100)が用いられ、さらに、第2の中間転写位置調整モードが実行される。このように、第2の中間転写位置調整モードを実行することにより、高分解能のステップモータの代わりに低分解能のステップモータを用いても、中間転写ベルト1の位置ずれが精度よく是正される。以下に、その中間転写ベルト1の位置ずれが是正される原理について説明する。
図14は、ステップモータのステップ位置と、中間転写ベルトが1回転する間のウォーク量の最大値(以下、ウォーク速度と呼ぶ)との関係を示すグラフである。
図14に示すように、ステップモータのステップ位置(すなわちステアリングロールの傾斜角度)とウォーク速度との間には直線Lで表される線形の対応関係がある。従って、ステップモータのステップ位置(ステアリングロールの傾斜角度)を正確に制御することにより、中間転写ベルト1のウォーク速度を0にできることがわかる。
以下、実施例2において、ステップモータのステップ位置(ステアリングロールの傾斜角度)をどのように制御しているかについて説明する。
図15は、実施例2の画像形成装置が実行する第2の中間転写ベルト位置調整モードのフローチャートを示す図、図16は、そのフローチャート実行時における、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。
中間転写ベルト1の回転が開始され、ステップS1でベルトホーム信号が出力されたと判断されると、中間転写ベルト1の回転数r=0、中間転写ベルト1の番地n=0にリセットされる。ここでは、図16(A)に示すように、ベルトホーム信号が出力された時点(r=0)での、ベルトのウォーク量は約0.2mmである。ベルトホーム信号が出力されると、ステップS2に進み、回転数r=0、番地n=0におけるエッジ位置e(0,0)が検出される。エッジ位置e(0,0)が検出されると、ステップS3に進み、エッジ位置e(0,0)とエッジプロファイルp(0)との差分から、回転数r=0、番地n=0におけるウォーク量W(0,0)を算出する。ウォーク量W(0,0)が算出されると、ステップS4に進み、その算出されたウォーク量W(0,0)に基づいて、回転数r=0、番地n=0において、中間転写ベルト1の位置ずれを是正するのに必要なステップ位置変化量S0(0,0)が算出される。このステップ位置変化量S0(0,0)は、以下の(4)式で表されるステップ位置変化量S0(r,n)において、r=0、n=0とすることにより算出される。
Figure 2007065692
このステップ位置変化量S0(r,n)は、回転数r、番地nにおける、中間転写ベルト1の位置ずれを是正するのに必要なステップモータ21のステップ位置変化量を、実施例2の画像形成装置が備えているステップモータ21の分解能100よりも高分解能である分解能1000で算出したときのステップモータ21のステップ位置変化量である。従って、(4)式で求められたステップ位置変化量S0をそのまま用いて、分解能100のステップモータのステップ位置を変更しようとすると、分解能100のステップモータ21では本来設定できないステップ位置を新たなステップ位置と設定する場合が出てくる。そこで、(4)式で求められたステップ位置変化量S0に基づいて、分解能100のステップモータ21が設定可能なステップ位置のみを新たなステップ位置に設定するステップ位置変化量Sを算出する。そのステップ位置変化量Sは、以下のようにして算出される。
ステップS4においてステップ位置変化量S0(0,0)が算出されると、ステップS5に進み、その算出されたステップ位置変化量S0(0,0)に基づいて、回転数r=0、番地n=0において、分解能100のステップモータ21が設定可能なステップ位置の中から1つのステップ位置A(0,0)が設定される。このステップ位置A(0,0)は、現在のステップ位置とのステップ位置変化量がステップS4で算出されたステップ位置変化量S0(0,0)に最も近いように設定される。このA(0,0)は、以下の(5)式で表されるステップ位置A(r,n)において、r=0、n=0とすることにより算出される。
Figure 2007065692
A(r,n)は、回転数r、番地nにおける、ステップモータ21のステップ位置である。
(5)式から、A(0,0)=int{S0(0,0)}となる。
ステップS5において、A(0,0)が算出されると、ステップS6に進み、その算出されたA(0,0)に基づいて、回転数r=0、番地n=0において、ステップモータのステップ位置を現在のステップ位置からステップ位置A(0,0)にするのに必要なステップ位置変化量S(0,0)が算出される。このステップ位置変化量S(0,0)は、以下の(6)式で表されるステップ位置変化量S(r,n)において、r=0、n=0とすることにより算出される。
Figure 2007065692
だだし、n−1;0以上の整数
つまり、S(0,0)=int{A(0,0)}となる。
このようにしてステップ位置変化量S(0,0)を算出し、その算出されたステップ位置変化量S(0,0)に対応したステップ数だけステップモータ21を回転しステアリングロール3の傾斜角度を調整する。ステップS6において、ステップ位置変化量S(0,0)が算出されたら、ステップS7に進み、中間転写ベルト1の走行を終了する旨の終了信号が入力されたか否かが判断される。終了信号が入力されていないと判断されると、ステップS8に進み、番地nが、最大値N(ここでは50)であるか否かが判断される。この時点では番地n=0であるので、最大値N(=50)ではないと判断され、ステップS9で番地nがインクリメントされてn=1となり、ステップS2に戻る。ステップS2に戻ると、今度は、中間転写ベルト1の回転数r=0、中間転写ベルト1の番地n=1におけるエッジ位置e(0,1)が検出され、ステップS3、ステップS4それぞれで、中間転写ベルト1の回転数r=0、中間転写ベルト1の番地n=1に対応したウォーク量W(0,1)、ステップ位置変化量S0(0,1)が算出される。その後、ステップS5に進み、(5)式を用いて、A(0,1)を算出する。
A(0,1)=int{ΣS0(r,n)}
=int{S0(0,0)+S0(0,1)}
A(0,1)が算出されたらステップS6に進み、(6)式を用いて、ステップ位置変化量S(0,1)を算出する。
S(0,1)=int{A(r,n)−A(r,n−1)}
=int{A(0,1)−A(0,0)}
このようにして算出されたステップ位置変化量S(0,1)に対応したステップ数だけステップモータ21を回動しステアリングロール3の傾斜角度を調整する。その後、ステップS7で、中間転写ベルト1の走行を終了する旨の終了信号が入力されていないと判断されるのであれば、この時点では番地n=1であるので、ステップS8で、番地nが最大値N(=50)ではないと判断され、ステップS9に進み、番地nがインクリメントされてn=2となり、再度ステップS2に戻る。
以下、ステップS7で、中間転写ベルト1の走行を終了する旨の終了信号が入力されていないと判断されるのであれば、ステップS8で、番地nが最大値N(=50)であると判断されるまで、ステップS2〜ステップS9のループが繰り返し実行される。このループが繰り返し実行されることにより、中間転写ベルト1の回転数r=0と、中間転写ベルト1の番地n=0,1,2,……,50それぞれとの組み合わせにおけるエッジ位置e(0,0),e(0,1),e(0,2),……,e(0,50)が検出され、ステップモータ21は、各エッジ位置e(0,0),e(0,1),e(0,2),……,e(0,50)に基づいて求められたステップ位置変化量S(0,0),S(0,1),S(0,2),……,S(0,50)それぞれに対応したステップ数だけ順次回動し、中間転写ベルト1のラテラル方向の位置が制御される。ここで、ステップS8において、番地nが最大値N(=50)であると判断されると、ステップS1に戻り、ベルトホーム信号が出力されたら中間転写ベルト1の回転数rがインクリメントされr=1となる。このインクリメントにより、中間転写ベルト1の、最初にベルトホーム信号を検出してからの1回転目が終了となる。図16(A)に示すように、中間転写ベルト1が1回転し終えた時点では、中間転写ベルト1のウォーク量は、約0.1mmである。また、図16(C)に示すように、ステップモータ21のステップ位置は、回転数rが0から1になるまでの間に、−1、−2、−3、−2と変化している。
また、ステップS1においてr=1にインクリメントされると、今度はその中間転写ベルト1の回転が2回転目に入り、再度ステップS2〜ステップS9のループが繰り返し実行され、r=1(中間転写ベルト1の回転が2回転目)において、番地n=0,1,2,……,50それぞれのときのステップ位置変化量S(1,0),S(1,1),S(1,2),……,S(1,50)が求められ、ステップモータ21が、それらステップ位置変化量S(1,0),S(1,1),S(1,2),……,S(1,50)それぞれに対応したステップ数だけ順次回動する。ここで、ステップS8において、番地nが最大値N(=50)であると判断されると、ステップS1に戻り、ベルトホーム信号が出力されたら中間転写ベルト1の回転数rがインクリメントされr=2となる。このインクリメントにより、中間転写ベルト1の2回転目が終了となる。図16(A)に示すように、中間転写ベルト1が2回転し終えた時点では、中間転写ベルト1のウォーク量は、ほぼ0mmとなっている。また、図16(C)に示すように、ステップモータ21のステップ位置は、回転数rが1から2になるまでの間に、−2、−1、0と変化している。
以下、同様にして、rが順次インクリメントされ、ステップモータ21は、r=0,1,2,3……、n=0,1,2,……,50それぞれの組合わせに対応したステップ位置変化量S(r,n)だけ順次回動し、中間転写ベルト1の位置が制御される。図16(A)に示すように、中間転写ベルト1の位置ずれは、その中間転写ベルト1が2回転し終えたころに是正されていることがわかる。
実施例2の画像形成装置では、ステップS4において、ステップ位置変化量S0(r,n)を、実施例2の画像形成装置が備えているステップモータ21の分解能100よりも高分解能である分解能1000で算出し、ステップS5において、その算出されたステップ位置変化量S0(r,n)と、ステップモータ21のステップ位置A(r,n−1)とに基づいて、ステップ位置A(r,n)を算出し、ステップS6において、ステップモータ21のステップ位置A(r,n)と、ステップ位置A(r,n−1)との差分を算出することにより、ステップモータ21のステップ位置変化量S(r,n)を求めている。
このように、そのステップモータ21の分解能100よりも高分解能である分解能1000でステップモータ21のステップ位置変化量S0(r,n)を求め、その算出されたステップ位置変化量S0(r,n)と、回転数r,番地n−1におけるステップモータ21のステップ位置A(r,n−1)とに基づいて、実施例2の画像形成装置が備えている分解能100のステップモータ21のステップ位置A(r,n)を算出することにより、ステップモータ21のステップ位置を、実施例2の画像形成装置が備えている分解能100のステップモータ21よりも高分解能である分解能1000のステップモータのステップ位置に近づけることができる。従って、低分解能のステップモータを用いても、図16(A)に示すように、中間転写ベルト1の位置ずれが是正される。
分解能1000(高分解能)のステップモータのステップ位置を表す図11(C)と、分解能100(低分解能)のステップモータのステップ位置を表す図12(C)、図13(C)、および図16(C)それぞれとを比較すると、図16(C)に示すステップモータのステップ位置の軌跡が、図11(C)に示すステップモータのステップ位置の軌跡に最も近いことがわかる(図11(C)におけるステップ位置−30は、図12(C)、図13(C)、および図16(C)におけるステップ位置−3に相当する)。このように、低分解能のステップモータを用いても、そのステップモータのステップ位置を、高分解能のステップモータのステップ位置に近づけることにより、低コストで、その中間転写ベルト1の位置ずれを精度よく是正することができる。
本発明のベルト搬送装置の一実施形態を適用した、本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。 エッジセンサの一例である接触型センサを示す概略構成図である。 エッジセンサの別の例である非接触型センサを示す概略構成図である。 図1に示す画像形成装置において、エッジセンサで検出される信号の経路を具体的に示した図である。 中間転写ベルトの蛇行が修正される様子の説明図である。 ステアリングロール3の傾斜角度を最適条件で細かく設定するシステムの一例を示す図である。 実施例1の画像形成装置が備えている中間転写ベルト1の位置ずれを是正するために実行される第1の中間転写ベルト位置調整モードのフローチャートを示す図である。 図7に示すフローチャート実行時における、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。 比較例1の画像形成装置において、中間転写ベルトの位置ずれを是正するために実行されるフローチャートである。 図9に示すフローチャート実行時における、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。 比較例1の画像形成装置において、図9に示すフローチャート実行時における、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれが是正される様子を示す図である。 比較例2の画像形成装置において、上述した(1)式に示す制御ゲインKを小さい値に設定したときの中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。 制御ゲインKを、図12の場合における制御ゲインKよりも大きい値に設定したときの中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。 ステップモータのステップ位置と、中間転写ベルトが1回転する間の位置ずれ量の最大値との関係を示すグラフである。 実施例2の画像形成装置が実行する第2の中間転写ベルト位置調整モードのフローチャートを示す図である。 図15に示すフローチャート実行時における、中間転写ベルトのラテラル方向の位置ずれを示す図である。
符号の説明
1 中間転写ベルト
1a エッジ
2 駆動ロール
3 ステアリングロール
3a,13e,22b 他端
3b,13d,22a 一端
4 バックアップロール
5,6,7 アイドラーロール
8,9,10,11 画像形成ユニット
8a,9a,10a,11a 感光体ドラム
8b,9b,10b,11b ラスタ走査器
8c,9c,10c,11c 帯電器
8d,9d,10d,11d 現像器
8e,9e,13e,11e 一次転写ロール
8f,9f,13f,11f クリーナ
12 ベルトホームセンサ
13 エッジセンサ
13b 接触子
13c,24 支軸
13f 変位センサ
13g LED
13h 光量センサ
14 用紙
15 ピックアップロール
16 ロール対
17 二次転写ロール
18 用紙搬送系
19 定着器
20 ステアリング制御部
20a コントローラ
20b 補償器
20c ステップモータドライバ
20d A/D変換器
20e 演算部
20f 記憶部
21 ステップモータ
22 ステアリングアーム
23 偏心カム
25 ステアリングモジュール

Claims (4)

  1. 所定の経路に沿って移動するベルト、
    前記ベルトの、移動経路に交わる方向の、該ベルトのエッジ位置を検出するエッジセンサ、
    前記ベルトに接しステアリング制御位置を変えることにより前記ベルトの移動経路を制御するステアリング部材、
    前記エッジセンサにより検出された前記ベルトのエッジ位置と、変更自在に設定された制御ゲインとに基づいて、前記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置からの、前記ベルトの幅方向の位置ずれを補正するためのステアリング制御位置変化量を求める第1の変化量算出手段、および
    前記ステアリング部材のステアリング制御位置を、前記第1の変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるステアリング制御手段を備え、
    前記第1の変化量算出手段が、前記エッジセンサで検出されたエッジ位置の、所定の基準位置からのエッジ位置ずれ量に応じて制御ゲインを変化させるものであることを特徴とするベルト搬送装置。
  2. 前記第1の変化量算出手段は、前記エッジ位置ずれ量が所定範囲内にある場合に、該所定範囲から外れた場合と比べ、制御ゲインを、0を含む小さな値に変化させるものであることを特徴とする請求項1記載のベルト搬送装置。
  3. 前記ベルトは、無端状のベルトであって、所定の循環移動経路に沿って循環的に移動するものであり、このベルト搬送装置がさらに、
    前記ベルトのエッジプロファイルを記憶しておく記憶手段と、
    前記ベルトの所定位置が該ベルトの循環移動経路上の所定位置を通過したことを検知する検知手段と、
    前記エッジセンサにより検出された前記ベルトのエッジ位置を、前記記憶手段に記憶されたエッジプロファイルを参照して補正することにより、該ベルトの、所定の基準移動経路からの幅方向の位置ずれを算出する位置ずれ算出手段と、
    前記位置ずれ算出手段で算出されたベルトの幅方向の位置ずれに基づいて、前記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置からの、ベルトの幅方向の位置ずれを補正するためのステアリング制御位置変化量を求める第2の変化量算出手段とを備え、
    前記ステアリング制御手段は、前記ステアリング部材のステアリング制御位置を、前記ベルトが移動を開始してから前記検知手段による検知があるまでの間は、前記第1の変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるとともに、前記検知手段による検知があった以後は前記第2の変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるものであることを特徴とする請求項1記載のベルト搬送装置。
  4. トナー像を形成し該トナー像を最終的に所定の用紙上に転写して定着することにより該用紙上に画像を形成する画像形成装置において、
    トナー像を形成あるいは搬送する工程に採用された、所定の経路に沿って移動するベルト、
    前記ベルトの、移動経路に交わる方向の、該ベルトのエッジ位置を検出するエッジセンサ、
    前記ベルトに接しステアリング制御位置を変えることにより前記ベルトの移動経路を制御するステアリング部材、
    前記エッジセンサにより検出された前記ベルトのエッジ位置と、変更自在に設定された制御ゲインとに基づいて、前記ステアリング部材の現在のステアリング制御位置からの、前記ベルトの幅方向の位置ずれを補正するためのステアリング制御位置変化量を求める第1の変化量算出手段、および
    前記ステアリング部材のステアリング制御位置を、前記第1の変化量算出手段で算出されたステアリング制御位置変化量だけ変化させるステアリング制御手段を備え、
    前記第1の変化量算出手段が、前記エッジセンサで検出されたエッジ位置の、所定の基準位置からのエッジ位置ずれ量に応じて制御ゲインを変化させるものであることを特徴とする画像形成装置。
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