JP6390189B2 - ベルト搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、ベルト搬送装置及びこのベルト搬送装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機などの画像形成装置では、中間転写ベルト、感光体ベルト、用紙搬送ベルトなどに無端状のベルト(以下「ベルト」と記す)を用い、このベルトを張架部材であり回転体でもある複数のローラで張架し、複数のローラ内のいずれかのローラを駆動ローラとしてベルトを搬送するベルト搬送装置を備えたものがある。ベルト搬送装置では、ローラの形状や、組み付けで生じる傾斜、ベルトが元々有するベルト搬送方向と交差するベルト幅方向の周長偏差により、ベルトがベルト幅方向に移動する、いわゆるベルト寄りが発生する。このベルト寄りが生じた場合、寄り量が所定量を超えれば、ベルト搬送装置の構成部品にベルト端部が接触して搬送不良となる。また、中間転写体としてベルトを用いたカラー画像形成装置では、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した画像形成ユニットをベルト状の中間転写体の搬送方向に並べて配置したタンデム型のものがある。このようなタンデム型の画像形成装置では、中間転写体(ベルト)上に各色の像を重ね転写するため、ベルト寄りが生じると、色毎の像のベルト幅方向への転写位置が異なり色ズレの要因となる。
そこで、ベルトの寄りや傾斜を補正あるいは防止するための方式が提案されている。例えば、ベルトを張架する複数のローラのうちの1つのローラをベルト幅方向に傾斜させて配置し、ベルトの寄りを制御するステアリング方式が知られている。ステアリング方式では、ベルト寄りの発生を検出手段で検出すると、寄りと反対方向にベルトが寄るようにステアリングローラの傾斜角度を調整する調整手段により傾斜させ、元々生じていた寄り量と、ステアリングローラによる寄り量が釣り合うようにすることで、ベルトの寄りを抑制するように制御している。しかし、ベルトの寄りが止まっている状態であっても、画像形成ユニットと対面する任意の区間に位置する1次転写面でベルトの傾きが変化すると、ベルト幅方向(主走査方向)での色ズレも変化してしまう。
ベルトの寄りと傾きを検出して補正する目的で、ベルト幅方向でのベルト位置を検出する検出手段を設け、これらの結果からベルトの傾き量を検出し、ベルト蛇行(寄り)補正手段とは別に設けたベルト傾き補正手段によりベルト傾きを補正する内容が特許文献1(特開2000‐233843)で提案されている。
ベルトの寄り位置の制御という点において、ベルト寄り方向のベルト寄り速度を検出するベルト寄り速度検出部と、目標となる所望の目標ベルト寄り速度を設定する目標ベルト寄り速度設定部と、該目標ベルト寄り速度設定部によって設定された目標ベルト寄り速度とベルト寄り速度検出部によって検出されたベルト寄り速度を比較し、ベルト寄り速度の速度偏差を出力する速度比較部と、該速度偏差に応じて前記トルク発生機構への指令値を出力するベルト寄り速度補償部とを設け、ベルト寄り速度検出部によって検出されたベルト寄り速度からベルトの周期成分を除去する周期成分除去手段を設け、周期成分除去手段の出力をベルト寄り速度とするベルト駆動装置が特許文献2(特許第5101958号)で提案されている。
特許文献1、2では、ベルト傾きの検出でエッジ位置誤差の影響を解消するために平均化すると、時間遅れが生じて補正に時間を要してしまうとともに、平均化の間に起きる細かい外乱による変動が考慮されなくなってしまう。また、特許文献1では、ベルトの傾きを求めるためのセンサ等の検出手段を複数個必要とするのでコスト高の要因となる。
本発明は、制御の応答性を高めつつもベルトの姿勢変化を高精度に低コストで検出することを可能にすることを、その目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にベルト搬送装置は、複数の回転体により張架されて回転搬送される無端状のベルトと、複数の回転体の内の少なくとも1つの回転体における、ベルト搬送方向と交差する異なる方向への姿勢を調整する調整手段を有し、調整手段は、少なくとも1つの回転体の姿勢変更時に作動する駆動源を有し、駆動源の挙動からベルト搬送方向と交差する方向へのベルトの挙動を検出し、当該検出結果に基づき調整手段の駆動源を制御する制御手段を有し、少なくとも1つの回転体は、ベルト搬送方向と交差するベルト幅方向に、その両端側が位置するように配置され、調整手段は、ベルト幅方向に位置する回転体の一端側を、回転体の他端側に対してベルト幅方向と交差する異なる方向に移動させることで、少なくとも1つの回転体の姿勢を調整する第1の調整手段と、ベルト傾き変化量に基づいてベルトの傾きを調整する第2の調整手段とを有し、制御手段は、ベルト傾き変化量を第1の調整手段が備えている駆動源の挙動から検出することを特徴としている。
本発明によれば、無端状のベルトを張架する回転体の姿勢変更時に作動する駆動源の状態からベルト姿勢変化を求めるように構成したので、平均化の必要がなく、制御の応答性を高めつつも、ベルトの姿勢変化を低コストで高精度に検出することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態の構成を説明する概略図。 本発明に係るベルト搬送装置を中間転写ユニットに適用した際の構成を説明する図。 第1の調整手段の構成と、第1の調整手段によって角度を調整される回転体を示す拡大図。 第2の調整手段の構成と、第2の調整手段によって角度を調整される回転体を示す拡大図。 第2の調整手段の構成を説明する拡大図。 本発明の第1の実施形態に係る制御系の構成を示すブロック図。 2入力/2出力の一般的なフィードバック制御系の構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係るフィードバック制御系の構成を示すブロック図。 中間転写ベルト上に形成されるトナーマークパターン像と非通紙時に行う主走査方向の色合わせについて説明する図。 本発明の第2の実施形態に係る調整手段の構成と、調整手段によって角度を調整される回転体を側面視した拡大図。 本発明の第2の実施形態に係る調整手段の構成と、調整手段によって角度を調整される回転体の構成を平面視した拡大図。 本発明の第3の実施形態に係る制御系の構成を示すブロック図。 本発明の第4の実施形態に係るベルト搬送装置の構成を示す拡大図。 ベルト搬送装置の簡略モデルを用いてベルト寄り速度の変化量を検出する原理を説明する図であり、(a)は側面図、(b)は平面視図。 切替部を有する一般的なフィードバック制御系の構成を示すブロック図。 第4の実施形態に係る切替部を有するフィードバック制御系の構成を示すブロック図。 本発明の第5の実施形態に係る制御系の構成を示すブロック図。 本発明に係るベルト搬送装置を用紙搬送ユニットに適用した際の構成を説明する図。
本発明は、ベルト搬送装置のベルトの傾きや寄りなどのベルトの挙動の検出に際して、以下の特徴を有する。要するに、無端状のベルトを張架する回転体の姿勢を調整する調整手段が備えている駆動源の挙動から、ベルト搬送方向と交差する方向へのベルトの挙動を検出し、この検出結果に基づき調整手段の駆動源を制御するようにしたことが特徴となっている。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて順次説明する。
まず各実施形態に係るベルト搬送装置を装着する画像形成装置の全体構成と動作について説明し、そのあとにベルト搬送装置の各構成について説明する。なお、各実施形態において、同一機能や同一部材には、基本的には同一の符号を付し、重複説明は極力省略することとする。
図1を用いて本発明に係る画像形成装置の構成と画像形成プロセスについて説明する。この画像形成装置は、イエロ(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の単色の像となるトナー像がそれぞれ形成される像担持体としての複数のドラム状の感光体1Y、1C、1M、1Kを有し、無端状のベルトであり転写体(中間転写体)でもある中間転写ベルト17上にフルカラー画像を形成するものである。画像形成装置は、4つの感光体1Y、1C、1M、1Kが、中間転写ベルト17の移動方向に並べて配置されている。4つの感光体1Y、1C、1M、1Kの周囲には、帯電装置2Y、2C、2M、2K、現像装置4Y、4C、4M、4K、クリーニング装置6Y、6C、6M、6Kがそれぞれ配置されていて、各感光体と相まって各色の画像形成ユニット(プロセスカートリッジユニット)を構成している。つまり、この画像形成装置は、画像形成ユニットを中間転写ベルト17の移動方向に並べて配置したタンデム型として構成されている。帯電装置2Y、2C、2M、2Kと現像装置4Y、4C、4M、4Kの間に位置する各感光体の表面には、各色に対応する潜像を形成するための露光光3Y、3C、3M、3Kが光書込ユニット30から照射されて走査される。
中間転写ベルト17は、複数の回転体として互いにほぼ平行に配置された複数のローラ11、12、13、14、15、16とともにベルト搬送装置10を構成している。本実施形態では、ベルト搬送装置10を用いて転写ユニットである中間転写ユニットを構成している。このため、ベルト搬送装置10を中間転写ユニット10と置き換えて説明する部分もある。無端状のベルトで構成された中間転写ベルト17は、複数のローラ11、12、13、14、15、16によって張架されている。複数のローラ中のうち、1つのローラ12は駆動ローラとして構成されている。中間転写ベルト17は、このローラ12(駆動ローラ)が駆動手段としての駆動モータM1によって回転駆動されることで、図中反時計周り方向に回転搬送される。図中符号Xは、中間転写ベルト17のベルト搬送方向を示す。
中間転写ベルト17は、ベルト搬送方向Xと平面視において交差(直交)する方向に幅を有している。この方向はベルト幅方向であり、主走査方向である。複数のローラ11、12、13、14、15、16は、ベルト幅方向に中間転写ベルト17の幅よりも長く延びていて、ベルト幅方向に位置する両端側が側板に軸で回転可能に支持されている。
中間転写ベルト17の内側ループ内には、1次転写手段としての1次転写ローラ5Y、5C、5M、5Kが感光体1Y、1C、1M、1Kと対向するように配置されていて、各感光体と中間転写ベルト17の間に、各感光体に形成された単色のトナー像を中間転写ベルト17の表面に転写する1次転写部を形成している。1次転写ローラ5Y、5C、5M、5Kには、1次転写バイアスが印加されるように構成されている。
中間転写ベルト17の外側には、2次転写手段としての2次転写ローラ18がローラ14と対向するように配置されていて、中間転写ベルト17と2次転写ローラ18の間に、中間転写ベルト17に転写されたトナー像を記録材としての用紙Pに転写する2次転写部を形成している。2次転写ローラ18には、2次転写バイアスが印加されるように構成されている。2次転写部には、図示しない給紙部から搬送された用紙Pがレジストローラ19にて先端位置を調整されて送り込まれる。なお、記録材としては、パルプ材を用いた、所謂用紙Pに限定するものではなく、樹脂製のシートなども含まれる。
画像形成装置では、カラー画像形成時に、4つの感光体1Y、1C、1M、1Kを図1中、矢印方向(時計周り方向)に図示しない駆動源で回転駆動し、その表面を帯電装置2Y、2C、2M、2Kでそれぞれ均一に帯電した後、各色の画像情報に応じた露光光3Y、3C、3M、3Kを光書込ユニット30から照射して露光走査を行い、静電潜像を各感光体表面に形成する。画像形成装置では、感光体1Y上の静電潜像を、イエロ(Y)の現像装置4Yによりイエロのトナーを付着されてイエロのトナー像として現像し、感光体1C上の静電潜像を、シアン(Y)の現像装置4Cによりシアンのトナーを付着されてシアンのトナー像として現像する。画像形成装置では、感光体1M上の静電潜像を、マゼンタ(M)の現像装置4Mによりマゼンタのトナーを付着されてマゼンタのトナー像として現像し、感光体1K上の静電潜像を、ブラック(K)の現像装置4Kによりブラックのトナーを付着されてブラックのトナー像として現像する。
これらイエロのトナー像、シアンのトナー像、マゼンタのトナー像、ブラックのトナー像は、感光体1Y、1C、1M、1Kに当接してベルト搬送方向Xに回転搬送する中間転写ベルト17の表面に、各1次転写部で、順番に位置を合わせるようにして転写される。中間転写ベルト17に転写されたトナー像は、用紙Pが2次転写部を通過する際にフルカラー像として用紙Pに一括転写される。フルカラー像が転写された用紙Pは、定着装置20へと搬送され、熱と圧力により画像定着が成されたのち、図示しない排紙ローラによって図示しないトレイ上へと排出される。
トナー像を転写した後の各感光体1Y、1C、1M、1Kは、各クリーニング装置6Y、6C、6M、6Kによって、その表面がクリーニングされ、2次転写後の中間転写ベルト17は、ベルトクリーニング装置25によって、その表面がクリーニングされる。
ベルト搬送装置10は、図2に示すように、中間転写ベルト17を張架している複数のローラ11〜16のうちの1つのローラ11が、中間転写ベルト17のベルト幅方向へ生じた寄りを補正する寄り補正ローラとして機能するように構成されている。以下、ローラ11を寄り補正ローラ11と記す。本実施形態におけるベルト搬送装置10は、中間転写ベルト17を張架する複数のローラ11〜16のうち、寄り補正ローラ11の姿勢となる傾斜角度を変更してベルト位置(ベルトの寄り)を調整する第1の調整手段となるベルト寄り補正手段110と、ベルト傾き変化量の検出結果に基づいて中間転写ベルト17のベルト傾きを調整する第2の調整手段としてのベルト傾斜補正手段130と、中間転写ベルト17のベルト幅方向(主走査方向)での位置を検出する検出手段としてのベルト寄り検出センサ21とを備えている。ベルト寄り検出センサ21は、中間転写ベルト17の一方の端部の位置を光学的に検出してベルト位置信号を出力する周知の検出部である。本実施形態において、ベルト寄り補正手段110とベルト傾斜補正手段130が調整手段となる。なお、ベルト寄り検出センサ21は検出部21として記載することもある。
ベルト幅方向に位置し、寄り補正ローラ11を回転可能に支持する軸11Aの両端は、軸受等で回転可能に支持されているとともに、図2、図3に示すように、ベルト幅方向となる軸11Aの軸線方向と交差(直交)する方向Yに揺動可能に支持されていて、他のローラに対して傾斜角を偏角設定可能とされている。すなわち、寄り補正ローラ11は、ベルト搬送方向Xと交差する異なる方向Yへの姿勢を変更可能に支持されている。ベルト寄り補正手段110は、この軸11Aの一端に設けられている。ベルト寄り補正手段110は、姿勢変更時に作動する駆動源となる電動の駆動モータ111と、駆動モータ111の出力軸111aと軸11Aとをつなぐ支持部材としてのステアリングアーム112を有している。ベルト寄り補正手段110は、駆動モータ111が作動してその出力軸111aが回転駆動すると、その回転方向により寄り補正ローラ11を図中上下方向Yに揺動して偏角するように構成されている。すなわち、寄り補正ローラ11は、ベルト幅方向にその両端側が位置するように配置され、第1の調整手段となるベルト寄り補正手段110は、ベルト幅方向に位置する寄り補正ローラ11の一端側を他端側に対してベルト幅方向と交差する異なる方向Yに移動させることで、その姿勢(斜角度)が調整可能とされている。本実施形態において、寄り補正ローラ11における偏角方向は、中間転写ベルト17に張力を与える方向(ローラ巻付き角の2等分線方向)に対して直交する方向に設定し、この方向に寄り補正ローラ11を傾斜させることでベルト寄りを効果的に変えて調整可能としている。
ベルト搬送装置10は、図2に示すように、中間転写ベルト17を張架している複数のローラのうちの、ベルト寄り補正手段110で調整する寄り補正ローラ11とは別な回転体となる傾斜補正ローラ13が、中間転写ベルト17のベルト幅方向へ生じた傾斜を補正する傾斜補正ローラとして機能するように構成されている。以下ローラ13を傾斜補正ローラ13と記す。
傾斜補正ローラ13を支持する軸13Aの両端は、軸受等の受け部材で従動回転可能に支持されているとともに、ベルト幅方向となる軸13Aの軸線方向と直交する異なる方向Zに揺動可能に支持されている。このため、傾斜補正ローラ13は、他のローラに対して傾斜角を偏角設定可能とされている。この傾斜補正ローラ13の揺動方向(移動方向)Zは、寄り補正ローラ11の揺動方向Yとは異なる方向とされている。
軸13Aの一端側には、図4に示すように、第2の調整手段となるベルト傾斜補正手段130が設けられている。ベルト傾斜補正手段130は、姿勢変更時に作動する駆動源となる電動の駆動モータ131と、駆動モータ131の回転によって往復動作する可動片132と、軸13Aを支持する支持アーム133と、コイルスプリング135を備えている。軸13Aの一端は、図5に示すように、支持アーム133にスライド可能に支持されたスライダ134に回転自在に支持されていて、スライダ134の移動方向に移動可能に支持されている。スライダ134と支持アーム133との間には、コイルスプリング135が介装されていて、スライダ134を押出し方向に付勢している。ベルト傾斜補正手段130は、駆動モータ131が姿勢変更時に作動して可動片132が移動すると、駆動モータ131の回転方向に応じて軸13Aの一端側のみが図中左右方向Zに揺動するように構成されている。すなわち、傾斜補正ローラ13の一端は他端に対してベルト幅方向に直交する方向Zに移動可能とされていて、ベルト傾斜補正手段130により、その姿勢(傾斜角度)が調整可能とされている。つまり、第2の調整手段となるベルト傾斜補正手段130は、第1の調整手段となるベルト寄り補正手段110で調整する寄り補正ローラ11とは別な回転体である傾斜補正ローラ13の姿勢をベルト寄り補正手段110で調整される寄り補正ローラ11とは異なる方向に移動して調整するものである。
本実施形態では、ベルト寄り補正手段110による寄り補正ローラ11の傾斜角を第一の偏角、ベルト傾斜補正手段130による傾斜補正ローラ13の傾斜角を第二の偏角とする。そして、これら第一、第二の偏角を個別の寄り補正ローラ11と傾斜補正ローラ13によってそれぞれ変更可能としている。ベルト寄り補正手段110とベルト傾斜補正手段130による寄り補正ローラ11と傾斜補正ローラ13の偏角方向(移動方向)の選定には、適用する構成のベルト搬送装置における実験、あるいは計算をして寄りまたは傾きを効果的に変えられる寄り補正ローラ11や傾斜補正ローラ13の偏角方向を決めるのが望ましい。
このように、ベルト寄り補正手段110とベルト傾斜補正手段130を備えていることで、ベルト姿勢となる中間転写ベルト17の寄りや傾斜(蛇行)を抑制することができるため、中間転写ベルト17のベルト姿勢を安定した状態で回転搬送することができる。
次に、ベルト寄り補正手段110とベルト傾斜補正手段130によるベルト寄り補正とベルト傾斜補正の制御について説明する。
図6に示すように、駆動モータ111、131と駆動モータM1は信号線を介して制御手段300に接続されている。制御手段300は、中央演算回路となるCPU300aと、記憶手段としてのROM300bとRAM300cを備えたコンピュータで構成されている。制御手段300には、中間転写ベルト17のベルト幅方向でのベルト端部の位置を検出するベルト位置検出手段であり検出部となるベルト位置検出センサ21と、ベルト幅方向のいずれかの位置に中間転写ベルト17に形成される中間パターンを検出する中間パターン検出センサ22とが信号線を介して接続されている。ベルト寄り検出センサ21と中間パターン検出センサ22からは、ベルト位置情報と中間パターン位置情報が制御手段300に送信される。
制御手段300は、ベルト寄り検出センサ21より入力されるベルト位置情報に基づき、ベルト寄り状態とベルト傾斜状態を判定する機能を備えている。すなわち、制御手段300には、ベルト位置の寄り基準値が予め設定されていて、ベルト寄り検出センサ21からのベルト検出情報が一定時間この寄り基準値に達する、あるいは寄り基準値を超えると、ベルト寄りが発生していると判定し、ベルト寄り検出情報を出力する寄り判定機能を備えている。
制御手段300は、画像プロセス動作を制御する機能とともに、中間パターン(トナーマークパターン)像形成動作を制御する機能を備えている。無論、制御手段300が備える画像プロセス動作や中間パターン(トナーマークパターン)像形成動作の制御機能は、制御手段300とは個別に制御手段を設けて、当該個別な制御手段で行うようにしてもよい。
(第1の実施形態)
本実施形態の特徴は、ベルト傾斜補正手段130を制御するためのパラメータであるベルト傾き変化量の検出手段として、ベルト寄り補正手段110の駆動モータ111を用い、駆動モータ111の挙動からベルト傾き変化量を算出し、当該算出結果に応じて制御手段300を用いてベルト傾斜補正手段130の駆動モータ131の動作を制御するものである。具体的には、駆動モータ111における電流値の変化または回転トルクの変化を検出部で検出し、当該検出部での検出結果に基いて中間転写ベルト17の傾斜変化量を算出する。
制御手段300によるベルト寄り及びベルト傾きの補正について説明する。
図7は、従来の2入力/2出力の一般的なフィードバック制御を行う制御系の構成を示し、図8は、ベルト傾きを駆動モータ111のトルク変化量に置き換えて検出して補正する、本実施形態に係る2入力/2出力フィードバック制御を行う制御系の構成を示す。
図7に示すフィートバック制御系は、比較部301、303と、制御部302、304と検出部21、検出部21Aを備えている。図7に示す制御では、ベルト寄り補正手段110による寄り補正ローラ11と、ベルト傾斜補正手段130による傾斜補正ローラ13の各ローラ偏角を制御する。すなわち、検出部(ベルト位置検出センサ)21、21Aからの検出値と、予め設定されている位置と傾きの目標値とを各比較部301、303で比較する。そして各比較部301、303から出力される制御偏差(比較偏差)から制御部302、304で寄り補正ローラ11と傾斜補正ローラ13の目標となる操作量(偏角量)を算出する。これら算出値が制御対象となり、当該操作量(偏角量)となるように各駆動モータ111、131の回転駆動量(制御量)を制御して中間転写ベルト17のベルト寄り位置とベルト傾きとを制御する。そして、制御実行後の寄り位置とベルト傾斜の制御結果(制御量)を再び検出部21、21Aで検出し、次回の制御時のパラメータとしてフィートバック制御する。なお、図7に示す従来構成では、検出部21Aとしてベルト位置センサ(検出部)21と同じものを図2に示す着目する任意の区間Rの両端にそれぞれ1つずつ配置し、双方の検出部21A、21Aの検出値の差分からベルト傾きを求めていた。このため、検出部21A、21Aという複数のセンサが必要であった。
これに対し、図8に示す本実施形態に係る制御系においては、制御対象であるベルト寄りとベルト傾きの2つの制御量を同時に制御する2入力/2出力フィードバック制御系において、後述する主走査方向での色合わせ後のベルト傾き変化量を駆動モータ111のトルク変化量に置き換えて検出と補正を高精度かつ低コストに実現できるようにしている。つまり、図8に示す本実施形態に係る制御系では、着目する任意の区間R(ここでは図2に示す感光体1Y〜感光体1Kの区間)のベルト傾きを、従来のように検出部21A、21Aを用いるのではなく、ベルト寄り補正手段110の駆動モータ111のトルク変化量として置き換えたものである。図7から図8への置換は、様々なレイアウトのベルト搬送装置における実験によって得られた以下の知見に基づいている。すなわち駆動モータ111を検出部として利用している。なお、実施形態中、制御対象とは、ベルト搬送装置10における入力(偏角量)および外乱から、出力(寄り位置、寄り速度、傾き、トルク変化などの制御量)までの関係を表すものとする。
第1に、ベルト搬送装置において、無端状のベルトを張架する複数のローラの少なくとも1つのローラに偏角(傾斜角)を付けると、ベルトには寄りと傾きの両方が生じる。しかし寄りと傾きのそれぞれの感度は、複数のローラのうち、どのローラに偏角をつけるか及び偏角をつける向きによって異なる。また、複数のローラに偏角をつける場合、ベルトに生じる寄り速度(=単位時間あたりの寄り)はそれぞれのローラ偏角によって生じる寄り速度の和となる。さらに、着目する任意の区間のベルト傾きも同様で、それぞれのローラ偏角によってその区間に生じるベルト傾きの和となる。
第2に、ベルト搬送装置を構成する複数のローラのうちの任意のローラ(ここでは寄り補正用の第1の調整手段に用いるローラ)が無端状のベルトから受ける力の変化量(=ローラを保持するために必要なトルクの変化量)は、着目する任意の区間のベルト傾きの変化量に比例する。また、比例係数はベルト搬送装置のレイアウト及び第1及び第2の各調整手段のローラの偏角の向き、着目する任意のベルトの区間によって固有である。すなわち、この比例係数を事前に求めておくと、第1の調整手段の駆動源の保持トルク変化量から、着目する任意の区間のベルト傾き変化量が求められる。
本実施形態において、ベルト搬送装置10は、複数のローラ11〜16によって中間転写ベルト17が張架され、回転搬送されている。図2に示す第1の調整手段となるベルト寄り補正手段110は、寄り補正ローラ11を、駆動モータ111によって一定のローラ傾斜角度に保持することで、ベルト幅方向のベルト位置が一定になるように調整している。また、中間転写ベルト17や各ローラ、フレームの製造上、中間転写ベルト17には周長偏差があり、中間転写ベルト17を張架する全てのローラを互いに平行に配したとしても、現実には各ローラ同士の平行度を保持して配置することは難しい。
このため、中間転写ベルト17は各ローラの軸に対して傾きもしくは曲がりを持った状態で張架されている。これによって、各ローラにはそれぞれが接触する部分の中間転写ベルト17の傾きや曲がりに応じて、中間転写ベルト17から受ける力によるトルクがかかっている。ここで、中間転写ベルト17や中間転写ユニット(ベルト搬送装置10)に加わる外乱によって張架状態が変わると、各ローラ上での中間転写ベルト17の傾きや曲がりも同様に変わるため、各ローラが中間転写ベルト17から受ける力が変化する。このとき、寄り補正ローラ11においては、寄り補正ローラ11の角度決めの駆動方向にも力が分力として働くため、寄り補正ローラ11の角度を保持するのに必要なベルト寄り補正モータとしての駆動モータ111のトルクが同様に変動することが考えられる。
図8において、符号g11はベルト寄り補正手段110(第1の調整手段)の偏角量に対するベルト寄り速度の伝達関数を指し、偏角入力に対してどのような応答特性でベルト寄り速度が変化するか、また応答の安定値として偏角入力量の何倍の寄り速度が生じるかを表す。そして、寄り速度応答の積分値が制御量であるベルト寄り位置となる。通常、ベルト寄り位置補正を行うベルト搬送装置10では、偏角入力に対するベルト寄り速度応答の測定を行って、予め適切な補正パラメータが制御部302に設定されている。制御部303としては、一般に制御偏差に対してPゲインとよばれる定数を掛けて偏差を除去する比例制御(P制御)、制御偏差の積分値にIゲインとよばれる定数を掛けて偏差を除去する積分制御(I制御)、制御偏差の微分値にDゲインとよばれる定数を掛けて偏差を除去する微分制御(D制御)、及びこれらの組合せがよく用いられる。ここで、予め決められる制御部302の補正パラメータはPゲイン、Iゲイン、Dゲインのことである。
次に、符号g21は、ベルト寄り補正手段110の偏角量に対するベルト寄り補正手段110の保持トルクの伝達関数を表す。伝達関数g11と同様に、偏角入力に対する保持トルク応答の測定を行って、偏角入力に対してどのような応答特性で保持トルクが変化するか、また応答の安定値として偏角入力量の何倍の保持トルク変化が生じるかを求めておくことができる。偏角量の値に対して生じるベルト傾き及び保持トルクの絶対量には、ベルト誤差や組み付け誤差による機械差があるが、偏角量の増減に対する変化量としてはローラとベルトの幾何的なレイアウト、偏角をつける向きによって決まるので、予め実験を行って求めておくことができる。
符号g12は、ベルト傾斜補正手段130(第2の調整手段)の偏角量に対するベルト寄り速度の伝達関数を示し、g22は、ベルト傾斜補正手段130の偏角量に対するベルト寄り補正手段110(第1の調整手段)の保持トルクの伝達関数を表し、伝達関数g11、g21と同様にして予め求めておくことができる。
図8には、中間転写ベルト17の張架状態を変化させてベルト傾き及び保持トルクを変化させる要因となる外乱を表記している。この外乱が加わることで保持トルクの変化が起き、それを目標値に補正するためのベルト傾斜補正手段130の偏角量、寄り位置を0とするための、ベルト寄り補正手段110の偏角量が制御部302によって出力される。以上のように制御対象の応答特性を把握して制御量に対する適切な制御パラメータとなる伝達関数g11、g21、g12、g22を決めておくことで、ベルト寄りとベルト傾きの2つの制御量を同時に制御することが可能となる。
寄り補正ローラ11を傾斜状態に保持する駆動モータ111としては、例えば回転検出手段が一体となったエンコーダ付きDCモータを用い、回転角が目標値になるように制御手段300でフィードバック制御をする。エンコーダ付きDCモータは、駆動モータの出力軸であるシャフト部の出力側とは反対側の端部に、図示しないエンコーダディスクが同軸上に取り付けられている。センサ部のフォトセンサは、モータのケースに取り付けられている。エンコーダディスクには等間隔にスリット形状の穴が開けられている。この穴(スリット)の有無により、駆動モータに固定されたフォトセンサの受光素子が信号の有無を検知し、パルス検知(回転検出)をする。ベルト寄り補正手段110(第1の調整手段)の保持トルクを検出する方法としては、汎用的なトルク計(回転トルクメータ)をトルクの検出部115として用いることで、回転中のトルクを測定することができる。回転トルクメータとなる検出部115は、たとえば図2に示す駆動モータ111の出力軸111aとステアリングアーム112との間に配置してトルクを測定すればよい。つまり、本実施形態において、制御手段300は、ベルト寄り補正手段110の駆動モータ111における回転トルクの変化を検出部115で検出し、検出部115で検出した回転トルクの変化に基いてベルト傾き変化量を算出している。
このようなことから、従来のベルトエッジの寄り位置を複数箇所で検出して傾きを求める場合に問題であったベルト端部形状の影響、検出された値の平均化による時間遅れの影響を受けることなく、また、新たなセンサも追加することなく、低コストで高精度に中間転写ベルト17の姿勢変化の1つであるベルト傾きをベルト傾き変化量から検出することができる。
なお、図8に示す実施形態では、検出及び制御量として、ベルト寄り補正手段110の駆動モータ111の保持トルク変化量を使用しているが、後述の方法で対象区間となる着目する任意の区間Rのベルト傾きと保持トルクの関係を表す係数を求めておくことで、ベルト傾き変化量とすることができる。さらに、新たな寄りセンサを追加することがないため低コスト化が実現できる。
つまり、第1の実施形態の構成によると、無端状のベルトである中間転写ベルト17を張架する寄り補正ローラ11の傾きを保持する駆動源となる駆動モータ111の挙動からベルト姿勢変化を求めるように構成したので、平均化の必要がなく、制御の応答性を高めつつも、中間転写ベルト17の姿勢変化を高精度で検出することができる。また、複数のローラに張架された中間転写ベルト17の傾きに起因する主走査方向での色ズレを抑えられるため、高精度な画像形成を行える。
別の方法としては、ベルト寄り補正手段110で調整される寄り補正ローラ11の回転位置を保持するための回転トルクそのものではなく、寄り補正ローラ11の回転位置を保持するための電流値、もしくは電流値と回転トルクの比例関係から、電流値に駆動モータ111のトルク定数を乗じて回転トルクとして算出し、この算出した回転トルクからベルト傾き変化量を算出するようにしてもよい。この方法を用いると、新たな検出手段を追加することなく、中間転写ベルト17のベルト傾きをベルト傾き変化量から検出でき、さらに低コスト化が実現できる。
また、本実施形態において、第2の調整手段となるベルト傾斜補正手段130は、ベルト寄り補正手段110で調整する寄り補正ローラ11とは別な傾斜補正ローラ13の姿勢を、寄り補正ローラ11とは異なる方向に移動して調整するので、ベルト傾きを効果的に変えられるため、確実に中間転写ベルト17の傾きを補正でき、より精度を高められる。
次に非通紙時に行う主走査方向の色合わせについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、非通紙時に、図9に示すように中間転写ベルト17上にトナーマークパターン像を主走査方向に形成する機能を備えている。ベルト搬送装置10は、図2、図6に示したように、ベルト周方向のいずれかの位置に、ベルト端部位置を検出するベルト位置検出センサ21及び主走査方向のいずれかの位置にトナーマークパターン像を検出する中間パターン検出センサ22を備えている。ベルト位置検出センサ21は、例えば、LEDなどの光源と光量センサから構成され、ベルト端部の位置によって検出する光量が変化するようなエッジセンサを使用することができる。中間パターン検出センサ22は、光源と受光部とを備え、図9に示す中間転写ベルト17上に形成されるトナーマークパターン像を検出する。図9は、本実施形態に適用可能なトナーマークパターン像の一例を示す。
本実施形態においては、中間転写ベルト17に対して、図9に例示されるようなラダーパターン状のトナーマークパターン像を形成する。各ラダーパターンは、Y、M、C、及びK各色の線が主走査方向と平行に、副走査方向(ベルト搬送方向)に等間隔に配置される横線パターンと、各色の線が主走査方向に対して45°の角度を以て等間隔に配置される斜めパターンとが組み合わされて構成されている。例えば、画像形成装置の画像プロセス動作を制御する制御手段300によりラダーパターンを形成するための画像データが生成し、この画像データに基づき光書込ユニット30を制御し、各感光体Y、M、C、Kに対してラダーパターンの静電潜像を形成する。この静電潜像を現像してトナー像とし、このラダーパターンのトナー像を、中間転写ベルト17の表面に対して転写させる。このとき、各列のラダーパターンは、副走査方向すなわち中間転写ベルト17のベルト搬送方向Xに向けて、それぞれ複数形成される。中間パターン検出センサ22は、形成されたラダーパターンを検出する。中間パターン検出センサ22は、それぞれ検出対象に向けて光線を射出する光源と、検出対象からの光を検出する光検出素子とを有する。より具体的には、汎用的な駆動反射型フォトインタラプタを用いることができる。
主走査方向の色ズレを算出するには、各色について、横線パターンの各線(トナーマーク)と斜め線パターンの各線(トナーマーク)との間隔をそれぞれ計測する。斜め線パターンは、主走査方向に対して45°の角度を持っているため、計測された間隔の、基準色(色K)と他の色Y、M及びCとの差分が各色Y、M及びCそれぞれの主走査方向の色ズレ量となる。また、主走査方向に複数のセンサを配置し、複数のラダーパターンを形成して算出された色ズレ量に対して、平均値処理などの統計的処理を施して、各色の色ズレ量を算出することもできる。ベルト寄りの補正動作時、すなわちベルト寄りが安定した状態では、各色の間での中間転写ベルト17の傾きがそのまま各色の間での色ズレとなるので、以上の方法で中間転写ベルト17の傾きを求めることができる。中間転写ベルト17の傾きを補正する対象区間R(着目する任意の区間R)としては基準色であるブラック(K)に対する他の色Y、M及びCの何れかにする。
本実施形態において、主走査方向の色合わせとは、非通紙時の初期調整として、算出した中間転写ベルト17の傾き(色ズレ)を画像形成の露光タイミングで補正することを指す。露光タイミングの補正方法としては、例えば特開2013−064796号公報に記載されているように、光書込ユニット30における感光体1Y、1M、1C及び1Kに対する光書き込みタイミングを制御することで、初期の色ズレ補正として行っておくことができる。
ここで、対象区間Rのベルト傾き変化量とベルト寄り補正手段110の駆動モータ111の保持トルク変化量の関係を表す係数を求める方法を説明する。
図8に示すベルト寄り補正手段110のフィードバック制御系は、常にオン状態で、ベルト傾斜補正手段130はフィードバック制御がかからないように制御オフ状態にしておく。最初はベルト傾斜補正手段130の偏角量を0に固定しておき、色ズレ量から対象区間Rのベルト傾きとベルト寄り補正手段110の保持トルクを求める。次にベルト傾斜補正手段130に偏角量として所定の値を入力し、その後応答が安定したところで色ズレ量から対象区間Rのベルト傾きとベルト寄り補正手段110の駆動モータ111の保持トルクを求める。ここで、ベルト傾斜補正手段130の偏角によって生じる分の寄りを補正するために、ベルト寄り補正手段110の偏角量が変わることになるが、ベルト傾き変化量と保持トルク変化量の関係を求めるには、ベルト寄り補正手段110の偏角量が変わることによるベルト傾き変化と保持トルク変化も含めて、ベルト傾斜補正手段130の偏角後の値として得られればよい。一連の制御動作前後でのベルト傾き変化量と保持トルク変化量の比をとることで、係数が求められる。
以上によって、中間転写ベルト17の寄り補正をしたままの状態で、中間転写ベルト17の端部に寄り切ることなくベルト傾き変化量と保持トルク変化量の関係を求めることができる。
(第2の実施形態)
図10、図11に示す第2の実施形態では、第一、第二の偏角を同一のローラを別方向(例えば第一の偏角方向と第二の偏角方向とが直交)とすることで、第一の偏角は主に寄りを変え、第二の偏角は主に傾きを変えることを可能として、容易に寄りと傾きの両方を安定させるようにしたものである。
図10、図11に示す調整手段は、ベルト寄せ傾斜補正手段210であって、第1の実施形態で説明した第1及び第2の調整手段の機能を1つにしたものである。本実施形態では、寄り補正ローラ11をこのベルト寄せ傾斜補正手段210で調整することで、中間転写ベルト17の寄りと傾斜を1つの調整手段で調整可能にしている。すなわち、本実施形態では、第1調整手段で姿勢を調整される回転体の姿勢を、第2の調整手段を用いて第1の調整手段とは異なる方向に移動して調整するといえる。
ベルト寄せ傾斜補正手段210は、駆動源となる駆動モータ111と、駆動モータ111の出力軸111aと寄り補正ローラ11の軸11Aの一端11A1とをステアリングアーム112で連結していて、駆動モータ111が回転駆動すると、その回転方向に応じて寄り補正ローラ11を図10においてベルト幅方向と直交する上下方向Yに揺動自在に支持している。本実施形態では、駆動モータ111は、モータ支持部材214に固定されている。モータ支持部材214は、図示しないベルト搬送装置10の固定部となるフレームに上下方向Yとは異なる方向となるスライド方向Xにスライド自在に支持されている。具体的には、フレームには、軸111aを間において上下にそれぞれガイド支持部してのピン216、216が設けられている。モータ支持部材214には、スライド方向Xに延びるガイド部としての長穴215、215が互いに平行に形成されていて、これら長穴215、215にピン216、216をそれぞれ挿通させることで、駆動モータ111をスライド方向Zに移動自在に支持している。寄り補正ローラ11を支持する軸11Aの他端11A2は、図11に示すように、揺動部となるボールジョイント218によって回転かつ、揺動可能に支持されている。このため、ステアリングアーム112に支持された軸11Aの一端11A1は、他端11A2側を支点にベルト幅方向と交差(直交)するスライド方向Zに平面視において揺動自在に支持されている。なお、スライド方向Zはベルト搬送方向Xと同方向である。
寄り補正ローラ11と反対側に位置するモータ支持部材214の側面214aには、駆動源となる駆動モータ231の出力軸231aに固定された偏心カム212が当接している。この側面214aには、一端213aがフレームに固定された引っ張りコイルバネ213の他端213bが固定されていて、モータ支持部材214を偏心カム212に向って付勢している。
このため、駆動モータ231が作動して回転駆動し偏心カム212が回転すると、モータ支持部材214が長穴215、215とピン216、216とに支持されてスライド方向Zに移動し、寄り補正ローラ11がボールジョイント218側を支点にしてベルト搬送方向Xに対して平面視において傾斜角が増減する方向に移動される。
本実施形態において、駆動モータ111によって寄り補正ローラ11が出力軸111aを中心に揺動する角度を第一の偏角とし、駆動モータ231によって寄り補正ローラ11がボールジョイント218側を中心に揺動する角度を第二の偏角としている。
このようなベルト寄せ傾斜補正手段210によって1つの寄り補正ローラ11をベルト幅方向に対して異なる2つの方向に揺動可能に支持することで、1本の寄り補正ローラ11でも傾きを効果的に変えられるため、傾き補正用に第1の実施形態のように第二のローラ14を揺動する必要がなくなり、コンパクトなローラレイアウトのベルト搬送装置10にも適用することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、図12に示すように、ベルトの傾きの変化量を検出して画像形成の露光タイミングで補正することで、ベルト傾き検出と色ズレ補正を行うものである。具体的には、初期設定でずらした露光タイミングから、その後生じたベルト傾きの変化量分をさらにずらすことで色ズレを補正するものである。本実施形態は、ベルト寄り制御及びベルト傾きに対して、各色の露光タイミングを調整して各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像の形成位置を変えて高品質な画像を出力できるようにした1入力1出力フィードバック制御+露光タイミング補正の制御系の構成を有するベルト搬送装置において、ベルト傾き変化量の検出を高精度かつ低コストに実現できるようにしたものである。
図12は、本実施形態に係る1入力1出力フィードバック制御と露光タイミング補正の制御系の構成を示す。図12において、この制御系は、検出部21、比較部301、制御部302、伝達関数g11、g21、検出部115(111)までは図8の構成と同一な構成と機能であり、これら構成に、ベルト傾き算出部306と露光タイミング調整手段307とを追加している。これら制御機能は制御手段300Aによって行われる。すなわち、制御手段300Aは制御手段300と同等の機能と、露光タイミング補正機能を備えている。
図12では、トルクの図8の制御と同様に、検出部115により検出された寄り補正モータである駆動モータ111のトルク(電流)から算出されたベルト傾きの変化量を求める。そして、このベルト傾きの変化量に基づいてベルト傾き算出部306によってベルト傾き変化量を算出し、通紙時にも初期の色合わせと同様に光書込ユニット30における感光体1Y、1M、1C及び1Kに対する光書き込みタイミングを露光タイミング調整手段307で制御することで、色ズレ補正を行うことができる。
すなわち、本実施形態における制御手段300Aによる構成では、調整手段は、第1の調整手段としてのベルト寄り補正手段110と、画像形成装置の露光タイミングを調整する露光タイミング調整手段307に基づいて中間転写ベルト17の傾きを調整する第2の調整手段とを有することになる。このため、第2の調整手段を用いた場合に要するベルト傾きの安定までの時間を短縮でき、より迅速にベルト傾きの変化による色ずれを補正することができる。
このように、ベルト傾きの変化量と、第2の調整手段の駆動源であり、寄り補正モータとしての駆動モータ131、231のトルク(電流)変化量の関係は、画像形成装置の設置に伴う装置本体のフレームのゆがみ、設置場所の環境によって変わることがあるので、定期的に非通紙時の動作(対象区間Rのベルト傾き変化量と第1の調整手段の保持トルク変化量の関係を表す係数を求める方法)を実行するのが好ましい。また、画像形成装置の稼動中にも機内の温度などによって寄り補正ローラ11の傾きを保持する駆動モータ111の電流値が大きく変わった場合などにも非通紙時の動作を行なって校正するのが望ましい。
(第4の実施形態)
本実施形態に係るベルト搬送装置は、無端状のベルトを張架する複数のローラの内の1つのローラの傾きを保持する調整手段の駆動源の挙動である回転トルクまたは電流値の変化から、ベルトの挙動の1つである寄り速度の変化量を求めるようにしたものである。
図13に示すベルト搬送装置40のハードウェアの構成としては、中間転写ユニットに適用した第1の実施形態と基本的には同一であるが、第2の調整手段を備えていない点で、第1の実施形態の構成とは異なっている。このため、本実施形態において、傾斜補正ローラ13はベルト傾斜補正用の機能はなく、単にコイルスプリング136によって中間転写ベルト17に向かって付勢されたテンションローラとして機能する。
このベルト搬送装置40は、ベルト寄り速度変化量の検出手段として、寄り調整手段となるベルト寄り補正手段110の駆動源である駆動モータ111を用い、駆動モータ111の挙動から無端状のベルトである中間転写ベルト17の寄り速度の変化量を求める制御手段500を備えている。この制御手段500は、ベルト寄り補正手段110の駆動モータ111の挙動からベルト寄り速度変化量を検出し、当該ベルト寄り速度変化量に基づき、駆動モータ111を制御する機能を備えている。
図14はベルト搬送装置を簡略化したモデルを示す図であり、このモデルを用いて、寄り補正ローラの駆動源によってベルト寄り速度の変化量を検出する原理について説明する。図14(a)、図14(b)に示すベルト搬送装置は、2本のローラB1、B2で無端状のベルトB3を張架し、一方のローラを駆動することでベルトb3をベルト搬送方向Xに回転搬送するものである。ここで、駆動ローラ以外のローラをベルトに張力を与える方向(ローラ巻付き角の2等分線方向)に対して直交する方向に傾けた場合、寄り速度(搬送量あたりの寄り量、または単位時間あたりの寄り量を表す)は、ローラB1に対するベルトB3の姿勢を表す進入角度によって決まることが知られている。この進入角度とは、図14(b)に示すように、元々ローラ軸と直交するベルト搬送方向XにベルトB3の姿勢があったものが、ローラを傾けることによって変化し、生じた一転鎖線で示すベルト中心線の姿勢のベルト搬送方向Xに対する角度である。図14(b)の場合、進入角度はローラB1の外径と偏角量、ベルトB3の周長によって決まる。すなわち、ローラB1の外径と偏角量によって一方のローラを傾けたときのローラ上でのずれ量が決まり、このローラ上でのずれ量とベルト周長によって、走行するベルトB3の姿勢が決まるのである。
ここで、非特許文献1には、ベルトの周長L[mm]、偏角量β[rad]、ローラ直径D[mm]とすると、搬送量1[mm]あたりの寄り量[mm]は、式(1)で表されることが記されている。
Dβ/L[mm/mm]・・・式(1)
このとき、偏角量βを微小とすると、ローラ上でのずれ量dは、ローラ径に偏角量の正接を乗じることで、式(2)と表される。
d=DTANβ≒Dβ[mm]・・・式(2)
よって、ベルトの搬送方向に対する傾きである進入角度については、ベルト周長に対するローラ上でのずれ量の勾配として正接をとることで、式(3)と表すことができる。
tan(d/L)=tanDβ/L≒Dβ/L[rad]・・・式(3)
また、寄り速度は搬送量あたりの寄り量にベルトの搬送速度v[mm/s]を乗じることで、式(4)と表される。
Dβv/L[mm/s]・・・式(4)
例えば、周長500mm、偏角量0.1deg、ローラ直径40mm、搬送速度250mm/sとすると、
Dβ/L=1.4×10−4より、
ローラB1への進入角度1.4×10−4rad、
寄り速度1.4×10−4×250=3.5×102mm/sと求めることができる。
ベルト搬送装置は、一般には複数のローラによってベルトが張架され、駆動搬送されている。また、実機での寄り現象は、ローラ径、偏角量と周長に加えて、ベルトやローラ、フレームの製造上生じるベルトの周長偏差、各ローラの平行度偏差を持つため複雑となる。しかし、各偏差を持つ場合はベルトが各ローラ軸に対してあらかじめ傾きもしくは曲がりを持った状態で張架されるものの、ベルトの寄りが止まった状態からの変化としては、張架状態におけるベルト姿勢の変化によって決まるものと考える。
各ローラに作用するトルクは次のとおりである。まず、ローラ軸回転方向は、ベルト搬送用の駆動ローラB1に接続された図示しないモータによって、それぞれのローラにおける回転粘性などの抵抗力に釣り合って一定速度で回転するための駆動トルクがかかる。次に、ローラ軸回転方向以外の、ローラの傾きを変えようとする向きについては、(一定角度に支持されているため傾きは変わらないが)ローラB1、B2それぞれがベルトB3に接触する部分におけるベルトの傾きや曲がりに応じてベルトB3から受ける力によるトルクがかかっている。
本実施形態の構成は、様々なレイアウトのベルト搬送装置における実験によって得られた以下の知見に基づく。図13に示すベルト搬送装置40において、任意のローラ(ここでは寄り補正ローラ11)の偏角を変える、またはベルト(中間転写ベルト17)の張架状態を変える外乱が作用することによって寄り速度が変化した場合、応答前と応答が安定した後の寄り速度の変化量は、着目する任意の区間(対象区間)Rのベルト傾きの変化量と相関があり、その定数倍で表される。
一方、ベルト搬送装置40を構成する任意のローラ(ここでは寄り補正ローラ11)が中間転写ベルト17から受ける力の変化量(=寄り補正ローラを保持するために必要な駆動モータ111の回転トルクの変化量)は、着目する任意の区間(対象区間)Rのベルト傾きの変化量に比例し、比例係数はベルト搬送装置40のレイアウト及び第1の調節手段111の寄り補正ローラ11の偏角の向き、着目するベルトの任意の区間(対象区間)Rによって決まる。すなわち、ベルト寄り補正手段110の駆動モータ111の保持トルク変化量と寄り速度変化量の関係を表す係数を予め求めておくと、ベルト寄り補正手段110の保持トルク変化量から、寄り速度変化量が求められる。
図13に示す寄り補正ローラ11は、駆動モータ111によって一定のローラ傾斜角度に保持することで、ベルト幅方向の位置が一定になるように調整するものである。ここで中間転写ベルト17やベルト搬送装置40に加わる外乱によって張架状態が変わると、中間転写ベルト17を張架している各ローラ上での中間転写ベルト17の傾きや曲がりも同様に変わるため、各ローラが中間転写ベルト17から受ける力が変化する。このとき、寄り補正ローラ11においては、寄り補正ローラ11の角度決めの駆動方向にも力が分力として働くため、寄り補正ローラ11の角度を保持するのに必要な駆動モータ111のトルクが同様に変動すると考えられる。
また、中間転写ベルト17の寄り速度を変化させた場合、中間転写ベルト17のシワや弛みの著しい変化が生じない限りは、寄り速度の変化量とトルクの変化量の関係は線形的な特性を示すものと考える。
以上によって、寄り補正ローラ11の駆動源となる駆動モータ111におけるトルク変化量を検出することによって、中間転写ベルト17の寄り速度の変化量を求めることが可能となる。
図13に示すように、寄り補正ローラ11の姿勢変更用の駆動モータ111とベルト駆動用の駆動モータM1は信号線を介して制御手段500に接続されている。制御手段500は、中央演算回路となるCPU500aと、記憶手段としてのROM500bとRAM500cを備えたコンピュータで構成されている。制御手段500には、中間転写ベルト17のベルト搬送方向Xと交差(直交)するベルト幅方向でのベルト端部の位置を検出するベルト位置検出手段であり検出部となるベルト位置検出センサ21が信号線を介して接続されている。ベルト寄り検出センサ21からは、ベルト位置情報が制御手段500に送信される。制御手段500は、ベルト寄り検出センサ21より入力されるベルト位置情報に基づき、ベルト寄り状態を判定する機能を備えている。すなわち、制御手段500には、ベルト位置の寄り基準値が予め設定されていて、ベルト寄り検出センサ21からのベルト検出情報が一定時間この寄り基準値に達する、あるいは寄り基準値を超えると、ベルト寄りが発生していると判定し、ベルト寄り検出情報を出力する寄り判定機能を備えている。またこの制御手段500は、中間転写ベルト17を張架する複数のローラの内の1つの寄り補正ローラ11の傾きを保持する駆動モータ111の挙動である回転トルクまたは電流値の変化から、中間転写ベルト17の挙動である寄り速度の変化量を求める機能を備えている。
次にベルト寄り位置及び寄り速度を補正する制御方法について説明する。
図15は、ベルトの寄り位置を制御するベルト位置フィードバック制御部502とベルトのり速度を制御するベルト寄り速度フィードバック制御部503とを切り替える切替部501を有する一般的なフィードバック制御系の構成を示すブロック図を示し、図16は、寄り速度をトルク変化量に置き換えて検出して補正する本実施形態における制御手段500によるフィードバック制御系の構成を示すブロック図を示す。
図15に示すフィートバック制御系は、切替部501によって、寄り位置または寄り速度の何れを制御するのかを切り替え、その切替結果に応じて寄り位置または寄り速度を、それぞれベルト位置フィードバック制御部502とベルト寄り速度フィードバック制御部503による個別な制御ループによってフィードバック制御するように構成されている。本実施形態では、このような寄り位置と寄り速度を制御するベルト位置フィードバック制御部502とベルト寄り速度フィードバック制御部503を切替部501で切り替えて行うフィードバック制御系において、図16に示すように、寄り速度をトルク変化量に置き換えて検出と補正を高精度かつ低コストに実現できるようにしたものである。
ベルト寄り位置または寄り速度の補正を行う制御系において、ベルト寄り位置を制御量とする制御ループを実行するベルト位置フィードバック制御部502は、比較部504、制御部505、検出部21で構成されている。ベルト寄り速度を制御量とする制御ループを実行するベルト寄り速度フィードバック制御部503は、比較部506、制御部507、検出部508で構成されている。ベルト寄り速度フィードバック制御部503では、通常、偏角入力に対するベルト寄り速度応答の測定を予め行って、制御部505に適切な補正パラメータとして記憶している。偏角入力に対してどのような応答特性で寄り速度が変化するか、また応答の安定値として偏角入力量の何倍の寄り速度変化が生じるかを求めておくことができる。
これに対し、ベルト寄り位置を制御量とするベルト位置フィードバック制御部502では、寄り速度応答の積分値を用いる。制御部505としては、一般に制御偏差に対してPゲインとよばれる定数を掛けて偏差を除去する比例制御(P制御)、制御偏差の積分値にIゲインとよばれる定数を掛けて偏差を除去する積分制御(I制御)、制御偏差の微分値にDゲインとよばれる定数を掛けて偏差を除去する微分制御(D制御)、及びこれらの組合せがよく用いられる。ここで、予め決められる制御部505の補正パラメータはPゲイン、Iゲイン、Dゲインのことである。
次に、図16に示す、本実施形態に係る制御手段500による制御系では、ベルト寄り位置を制御量とする制御ループを実行するベルト寄り位置フィードバック制御部502は、図15に示すものと同様(比較部504、制御部505、検出部21)である。しかし、ベルト寄り速度フィードバック制御部503の構成は異なっている。すなわち、本実施形態にかかるベルト寄り速度フィードバック制御部503では、駆動モータ111のトルク変化量を制御量としており、比較部506、制御部507、検出部509を備えている。図16に示すベルト寄り速度フィードバック制御部503では、図15と同様に、偏角入力に対する駆動モータ111の保持トルク応答の測定を予め行って、偏角入力に対してどのような応答特性で保持トルクが変化するか、また応答の安定値として偏角入力量の何倍の保持トルク変化が生じるかを求めておくことができる。偏角量の値に対して生じる保持トルクの絶対量には、ベルト誤差や組み付け誤差による機械差があるが、偏角量の増減に対する変化量としては、ローラ・ベルトの幾何的なレイアウト、偏角をつける向きによって決まるので、予め実験を行って求めておくことができる。
また、図16には中間転写ベルト17の張架状態を変化させて駆動モータ111の保持トルクを変化させる要因となる外乱を表記している。この外乱が加わることで保持トルクの変化が起き、それを目標値に補正するためのベルト寄り補正手段110の偏角量が制御部507によって出力される。
つまり、この制御において、ベルト位置フィードバック制御部502では、目標値(位置0)と検出部21からの情報とを比較部504で比較して制御偏差を求め、制御偏差に応じた寄り位置の操作量(偏角量)を制御部505で算出する。そして、当該操作量となるように駆動モータ111の駆動を制御し、制御後の中間転写ベルト17の端部位置を検出部21で検出する。
一方、ベルト寄り速度フィードバック制御部503では、目標値(トルク変化量0)と検出部509からの情報とを比較部506で比較して制御偏差を求め、制御偏差に応じたトルク変動となる操作量(偏角量)を制御部507で算出する。そして、当該操作量となるように駆動モータ111の駆動を制御し、制御後の駆動モータ111のトルク変化量を検出部509で検出する。
以上のように制御対象の応答特性を把握して制御量に対する適切な制御パラメータを決めておくことで、寄り位置または駆動モータ111の保持トルクを適切に切り替えて制御することが可能となる。
補正における切替えの方法としては、例えば特開平10‐231041に記載されているように、ベルト寄り位置制御(第1の制御モード)とベルト寄り速度制御(第2の制御モード)を適切に切り替えることが考えられる(本実施形態では、第2の制御モードには、保持トルクの制御が該当する)。このような制御手法とすると、ベルト寄り位置の可動範囲内で位置ずれが生じた場合に、基準位置まで大きく戻すのではなく寄り速度が0となるように寄りを止めることができるようになる。
さらに、本実施形態では、寄り速度の算出のためにベルトエッジ形状の誤差に対応するための平均化を必要としないので、時間遅れがなくより、高精度に補正することができる。このようなベルト搬送装置40を、中間転写ユニットに用いることで、高品質な画像出力が行える画像形成装置を提供することが可能となる。
寄り補正ローラ11を保持する駆動モータ111としては、上述したように例えばエンコーダ付きDCモータを用いて回転角が目標値になるようにフィードバック制御をする。エンコーダ付きDCモータは、駆動モータの出力軸であるシャフト部の出力側とは反対側の端部に、図示しないエンコーダディスクが同軸上に取り付けられている。センサ部のフォトセンサは、モータのケースに取り付けられている。エンコーダディスクには等間隔にスリット形状の穴が開けられている。この穴(スリット)の有無により、モータに固定されたフォトセンサの受光素子が信号の有無を検知し、パルス検知(回転検出)をする。寄り補正ローラ11の保持トルクを検出する検出部509としては、例えば汎用的なトルク計(回転トルクメータ)を用いることで回転中のトルクを測定することができる。あるいは検出部509として回転トルクメータを駆動モータ111の出力軸111aとステアリングアーム112(図3参照)との間に配置してトルクを測定するようにしてもよい。
駆動モータ111のトルク検出をする別の方法としては、駆動モータ111の回転位置を保持するための電流値、もしくは電流値と回転トルクの比例関係から電流値に駆動モータ111のトルク定数を乗じてトルクとして求めて用いてもよい。この場合、トルクの検出部509は、駆動モータ111へ使用される電流値を計測する電流計や、電流値とトルクの比例関係から電流値に駆動モータ111のトルク定数を乗じてトルクとして求める算出部となる。このような方法を用いると、新たなセンサを追加することなく保持トルク変化量の検出が行え、さらに低コスト化が実現できる。
このようなことから、従来のベルトエッジの寄り位置を複数箇所で検知して傾きを求める場合に問題であったベルト端部形状の影響、検出された値の平均化による時間遅れの影響を受けることなく、また、新たなセンサも追加することなく、低コストで高精度に中間転写ベルト17の姿勢変化の1つであるベルト傾きをベルト傾き変化量から検出することができる。
よって本実施形態に係るベルト搬送装置40の構成とすると、従来のベルトエッジの寄り位置を検出して寄り速度を求める場合に課題のあった、ベルト端部形状の影響、検出値の平均化による時間遅れの影響を受けることなく、また、新たなセンサも追加することなく、低コストで高精度に中間転写ベルト17の姿勢変化の1つであるベルト傾き変化量から検出することができる。
つまり、第4の実施形態の構成によると、無端状のベルトである中間転写ベルト17を張架する寄り補正ローラ11の傾きを保持する駆動源となる駆動モータ111の挙動からベルト姿勢変化を求めるように構成したので、平均化の必要がなく、制御の応答性を高めつつも、中間転写ベルト17の姿勢変化を高精度で検出することができる。また、複数のローラに張架された中間転写ベルト17の傾きに起因する主走査方向での色ズレを抑えられるため、高精度な画像形成を行える。
(第5の実施形態)
本実施形態では、ベルト寄り位置及び寄り速度を図16に示す手法とは別な方法としたものである。図17に示すように、制御手段500Aは、中間転写ベルト17の寄り位置を制御するベルト位置フィードバック制御部502とベルトの寄り速度を制御するベルト寄り速度フィードバック制御部503を有し、ベルト寄り速度フィードバック制御部503による制御を、ベルト位置フィードバック制御部502による主制御ループ内に、副ループとして実行するように設けられている。
副ループを構成するベルト寄り速度フィードバック制御部503は、比較部506、制御部507、検出部509及び寄り速度算出部510で構成されている。本制御系は、一般にカスケード制御系とよばれ、各ループで異なった制御周期を用いることができるように構成されている。そして、副ループを短い周期で制御して応答性を上げることで、外乱に強く応答性の良いものとして制御系全体の性能を向上することができる。カスケード制御系を本発明に適用するためには、検出部509で検出するトルク変化量から寄り速度を求める必要があるので、制御手段500Aはトルク変化量から寄り速度を求める寄り速度算出部510を備えている。
次に、トルク変化量から寄り速度を求める手法について説明する。
ベルト搬送装置の特性把握として、寄り速度変化量とベルト寄り補正手段110の駆動モータ111の保持トルク変化量の関係を表す係数と、寄り速度0における保持トルクのオフセット量を求める。最初に寄り速度制御の副ループは、オフ(図17では寄り速度の制御量=0、寄り速度制御部のパラメータはPゲイン=1のみ)としておき、従来の位置制御の主ループのみをオン状態とする。最初に主ループ(ベルト位置フィードバック制御部502)による寄り位置制御を実行し、中間転写ベルト17の寄り位置が安定したところで同様に安定したベルト寄り補正手段110の駆動モータ111の保持トルクを求める。この保持トルクは寄り速度0における保持トルクのオフセット量である。
次に位置制御の主ループもオフとして、ベルト寄り補正手段110の偏角量に所定の値(たとえば0.1deg程度)を追加する。その後、応答が安定したところで、寄り速度を求め、そのときのベルト寄り補正手段110の駆動モータ111の保持トルクを求める。寄り速度の算出は、ベルト位置検出センサ(検出部)21による寄り位置の検出と微分、平均化によって行う。ここで、ベルト寄り補正手段110の偏角によって寄り速度の応答が生じ、通常ベルト2〜3周程度で寄り速度は一定の値に安定する。その間ベルト寄り位置はずれ続けることになるが、0.1deg程度の偏角量に対して測定の間にずれる量としてはベルト寄り位置補正の範囲内であるので、測定後に再度位置制御をかけることで基準位置に戻すことができる。そして一連の動作前後での寄り速度の変化量と保持トルク変化量の比をとることで係数が求められる。
つまり、目標値(位置0)と検出部21からの検出情報とを比較部504で比較して制御偏差を求め、制御偏差に応じた寄り速度の目標値を制御部505で算出する。そして、算出した寄り速度の目標値とトルク変化量から寄り速度算出部510で算出した寄り速度の制御量を比較部506で比較し、制御偏差を求め、制御部507で移動すべき操作量(偏角量)を算出し、当該操作量となるように駆動モータ111の駆動を制御し、制御後の駆動モータ111のトルク変化量を検出部509で検出する。
このような特性把握を、予め実験によって行っておくか画像形成装置の稼動における非通紙時に行うことで、通紙時は図17の主副ループによって寄り位置の補正と寄り速度の算出・補正をすることが可能となる。ここで、主ループとなるベルト位置フィードバック制御部502によるベルト位置制御ループに比べて、副ループとなるベルト寄り速度フィードバック制御部503による寄り速度制御ループは短い周期で制御を行うことになるが、ベルト位置フィードバック制御部502から出力する寄り速度目標値は、次の位置制御の周期までは同じ信号の継続でよい。この目標値に対して寄り速度の制御ループが短周期で回り、全体としてベルト位置制御の外乱への強さと応答性を向上することができる。従来の寄り速度算出(寄り位置検出センサによる寄り位置の検出と微分、平均化)を図17の主副ループに用いても速度が位置と同じ周期でしかわからないので効果が少ないが、本実施形態のように駆動モータ111の保持トルクから求める方法をとることで、効果的なカスケード制御系を構成することができる。
このような構成とすると、短周期の寄り速度検出と補正を行う副ループをベルト位置制御の主ループ内に設けることで、外乱を副ループ内で効果的に吸収可能なカスケード制御系を構成することができ、ベルト寄り位置制御の応答性を上げることができる。
また、ベルト寄り速度の変化量と駆動モータ(寄り補正モータ)111のトルク(電流)変化量の関係は、画像形成装置の設置に伴うフレームのゆがみ、設置場所の環境によって変わることがあるので、定期的に非通紙時の動作(対象区間Rの寄り速度変化量とベルト寄り補正手段110の保持トルク変化量の関係を表す係数、寄り速度0における保持トルクのオフセット量を求める方法)を行なうのがよい。また、機械の稼動中にも機内の温度などによって寄り補正ローラ11の傾きを保持する駆動モータ111に供給する電流が大きく変わった場合などにも非通紙時の動作を行なって校正するのが望ましい。
上記各実施形態では、各ベルト搬送装置を中間転写ユニットとして用い、中間転写ベルト17のベルト寄りやベルト傾斜を補正可能としたが、ベルト搬送装置の適用形態としては、中間転写ユニットに限定するものではない。たとえば、図18に示すように各感光体1Y、1C、1M、1Kと対向して、複数の回転体となるローラ311、312、313、314、315、316に張架された無端状のベルトで構成された搬送部材としての搬送ベルト317を配置し、搬送ベルト317と各感光体の間に用紙Pを搬送するとともに、感光体1Y、1C、1M、1Kと対向するように1次転写ローラ5Y、5C、5M、5Kを搬送ベルト317の内側に配置し、各感光体から用紙Pへ直接トナー像を転写する用紙搬送ユニット310に適用してもよい。このような用紙搬送ユニット310に本発明に係るベルト搬送装置を適用することで、複数のローラに張架された無端状のベルトの傾きに起因する主走査での色ズレを抑えられるため、高精度な画像形成を行える。図18では、ベルト搬送装置10の構成を用紙搬送ユニット310に適用しているが、ベルト搬送装置40の構成を適用しても良い。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。また、本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1Y、1C、1M、1K 像担持体
10、40 ベルト搬送装置、転写ユニット
11〜16、311〜316 複数の回転体
11、311 第1の調整手段で調整される回転体
13、313 第2の調整手段で調整される回転体
17 転写体(無端状のベルト)
110 第1の調整手段、寄り調整手段(調整手段)
111、131、211 電動の駆動モータ(駆動源)
130 第2の調整手段(調整手段)
210 第1と第2の調整手段が同一の調整手段
300、300A、500、500A 制御手段
307 露光タイミング調整手段
310 用紙搬送装置(ベルト搬送装置)
317 搬送部材(無端状のベルト)
501 切替部
502 ベルト位置フィードバック制御部
503 ベルト寄り速度フィードバック制御部
P 用紙(記録材)
X ベルト搬送方向
Y、Z 交差する異なる方向
特開2000‐233843号公報 特許第5101958号公報
精密工学会 柔軟媒体搬送技術と学理に関する研究専門委員会 成果報告書(2010−1)p.167−177

Claims (11)

  1. 複数の回転体により張架されて回転搬送される無端状のベルトと、
    前記複数の回転体の内の少なくとも1つの回転体における、ベルト搬送方向と交差する異なる方向への姿勢を調整する調整手段を有し、
    前記調整手段は、前記少なくとも1つの回転体の姿勢変更時に作動する駆動源を有し、
    前記駆動源の挙動から前記ベルト搬送方向と交差する方向への前記ベルトの挙動を検出し、当該検出結果に基づき前記調整手段の駆動源を制御する制御手段を有し、
    前記少なくとも1つの回転体は、前記ベルト搬送方向と交差するベルト幅方向に、その両端側が位置するように配置され、
    前記調整手段は、
    前記ベルト幅方向に位置する前記回転体の一端側を、前記回転体の他端側に対してベルト幅方向と交差する異なる方向に移動させることで、前記少なくとも1つの回転体の姿勢を調整する第1の調整手段と、ベルト傾き変化量に基づいて前記ベルトの傾きを調整する第2の調整手段とを有し、
    前記制御手段は、前記ベルト傾き変化量を前記第1の調整手段が備えている駆動源の挙動から検出するベルト搬送装置。
  2. 請求項1記載のベルト搬送装置において、
    前記駆動源は、電動の駆動モータであり、
    前記制御手段は、第1の調整手段の駆動モータにおける電流値の変化または回転トルクの変化に基いて前記ベルト傾き変化量を算出するベルト搬送装置。
  3. 請求項1または2記載のベルト搬送装置において、
    前記第2の調整手段は、前記第1の調整手段で調整する回転体とは別な回転体の姿勢を前記第1の調整手段で調整される回転体とは異なる方向に移動して調整するベルト搬送装置。
  4. 請求項または記載のベルト搬送装置において、
    前記第2の調整手段は、前記第1の調整手段で姿勢を調整される回転体の姿勢を前記第1の調整手段とは異なる方向に移動して調整するベルト搬送装置。
  5. 複数の回転体により張架されて回転搬送される無端状のベルトと、
    前記複数の回転体の内の少なくとも1つの回転体における、ベルト搬送方向と交差する異なる方向への姿勢を調整する調整手段を有し、
    前記調整手段は、前記少なくとも1つの回転体の姿勢変更時に作動する駆動源を有し、
    前記駆動源の挙動から前記ベルト搬送方向と交差する方向への前記ベルトの挙動を検出し、当該検出結果に基づき前記調整手段の駆動源を制御する制御手段を有し、
    前記少なくとも1つの回転体は、前記ベルト搬送方向と交差するベルト幅方向に、その両端が位置するように配置され、
    前記調整手段は、
    前記ベルト幅方向に位置する前記回転体の一端側を同回転体の他端側に対してベルト幅方向と交差する別な方向に移動させることで、前記少なくとも1つの回転体の姿勢を調整する第1の調整手段と、画像形成装置の露光タイミングを調整する露光タイミング調整手段に基づいて前記ベルトの傾きを調整する第2の調整手段とを有し、
    前記制御手段は、ベルト傾き変化量を前記第1の調整手段が備えている駆動源の挙動から検出するベルト搬送装置。
  6. 複数の回転体により張架されて回転搬送される無端状のベルトと、
    前記複数の回転体の内の少なくとも1つの回転体における、ベルト搬送方向と交差する異なる方向への姿勢を調整する調整手段を有し、
    前記調整手段は、前記少なくとも1つの回転体の姿勢変更時に作動する駆動源を有し、
    前記駆動源の挙動から前記ベルト搬送方向と交差する方向への前記ベルトの挙動を検出し、当該検出結果に基づき前記調整手段の駆動源を制御する制御手段を有し、
    前記少なくとも1つの回転体は、前記ベルト搬送方向と交差するベルト幅方向に、その両端が位置するように配置され、
    前記調整手段は、
    前記ベルト幅方向に位置する前記回転体の一端を同回転体の他端に対してベルト幅方向と交差する方向に移動させることで、前記少なくとも1つの回転体の姿勢を変化させて前記ベルトの寄りを調整する寄り調整手段を有し、
    前記制御手段は、前記寄り調整手段が備えている駆動源の挙動からベルト寄り速度変化量を検出し、当該ベルト寄り速度変化量に基づき、前記駆動源を制御するベルト搬送装置。
  7. 請求項記載のベルト搬送装置において、
    前記駆動源は、電動の駆動モータであり、
    前記制御手段は、前記寄り調整手段の駆動モータにおける電流値の変化または回転トルクの変化に基いて前記ベルト寄り速度変化量を算出するベルト搬送装置。
  8. 請求項6または7記載のベルト搬送装置において
    記制御手段は、前記ベルトの寄り位置を制御するベルト位置フィードバック制御部と前記ベルトの寄り速度を制御するベルト寄り速度フィードバック制御部とを切り替える切替部を有し、
    前記ベルト寄り位置のずれが可動範囲内で生じた場合に、前記切替部により前記ベルト位置フィードバック制御から前記ベルト寄り速度フィードバック制御へと切替えるベルト搬送装置。
  9. 請求項記載のベルト搬送装置において、
    前記制御手段は、前記ベルトの寄り位置を制御するベルト位置フィードバック制御部と前記ベルトの寄り速度を制御するベルト寄り速度フィードバック制御部とを有し、
    前記ベルト寄り速度フィードバック制御部による制御は、前記ベルト位置フィードバック制御部による主制御ループ内に、副ループとして実行するように設けられているベルト搬送装置。
  10. トナー像が形成される像担持体と、
    複数の回転体によって張架されていて、前記像担持体に形成されたトナー像が転写される無端状のベルトで構成された転写体を有する転写ユニットを備えた画像形成装置において
    前記転写ユニットとして、請求項1乃至9の何れか1項に記載のベルト搬送装置を用いた画像形成装置
  11. トナー像が形成され像担持体と、
    複数の回転体によって張架されていて、前記像担持体に形成されたトナー像を転写する転写部へと記録材を搬送する無端状のベルトで構成された搬送部材を有する搬送ユニットを備えた画像形成装置において、
    前記搬送ユニットとして、請求項1乃至の何れか1項に記載のベルト搬送装置を用いた画像形成装置。
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