JP2009058383A - 放射線画像検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線画像検出器において、検出電極端部からの電荷注入等に起因する光導電層の結晶化を抑制する。
【解決手段】第1の線状電極5aまたは第2の線状電極5b等の検出電極における側面および該側面に連続する記録用光導電層2との対向面の一部からなる端部を誘電体5cで覆う。また、第1の線状電極5a、第2の線状電極5bおよび誘電体5cの表面を、読取用光導電層4の結晶化を防止するための結晶化防止層5dで覆う。このとき電極端部を覆う誘電体5cは、5〜60度の接触角θをもって段差を生じないよう電極表面部を滑らかに覆い、上層の結晶化防止層5dに断裂が生じない様にする。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射線の照射を受けて電荷を発生し、その電荷を蓄積することにより放射線画像を記録する放射線画像検出器に関するものである。
従来、医療分野などにおいて、被写体を透過した放射線の照射を受けて被写体に関する放射線画像を記録し、その記録された放射線画像に応じた電気信号を出力する放射線画像検出器が各種提案、実用化されている。
放射線画像検出器の方式としては、放射線を直接電荷に変換し電荷を蓄積する直接変換方式と、放射線を一度CsI:Tl、GOS(GdS:Tb)などのシンチレータで光に変換し、その光を光導電層で電荷に変換し蓄積する間接変換方式がある。また、読取り方式としては、読取光を用いる光読取方式と、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を用いる電気読取方式に大別される。
光読取方式の放射線画像検出器としては例えば、放射線の照射により記録用光導電層に発生した電荷を蓄積するとともにこの蓄積電荷と逆極性の電荷を線状の電極に帯電させ、読取光の照射により読取用光導電層に発生した電荷対の各電荷を蓄積電荷と帯電させた電荷にそれぞれ結合させることにより、蓄積電荷を読取るものが知られている。
電気読取方式の放射線画像検出器としては例えば、放射線の照射により発生した電荷を画素ごとの画素電極で収集し、該画素電極と接続された蓄積容量に蓄積し、その蓄積電荷を薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)などの電気的スイッチを1画素ずつON・OFFすることにより読み取るものが知られている。
特許文献1には、電気読取方式の放射線画像検出器において、平坦化と膜特性改善のために、画素電極全体を絶縁膜、あるいは絶縁物質に炭素粒子や金属粒子を含有させた膜で覆う技術が開示されている。
特許文献2には、電気読取方式の放射線画像検出器において、画素電極に一旦補足された電荷が隣接する画素電極間を移動するのを防止するために、画素電極の端部を個別に覆う半導体を設けることが開示されている。
特開2006−156555号公報 特願平9−507038号公報
上記の線状の電極や画素電極は、放射線の照射により発生した電荷に応じた信号を検出するための検出電極であり、このような検出電極の端部は電界が集中しやすいため、検出電極端部から光導電層に電荷が注入されやすい。光導電層には一般にアモルファスセレン等のアモルファス(非結晶)物質が用いられるが、検出電極端部から光導電層に過剰に電荷が注入されるとこの部分で発熱が生じ、その結果光導電層において結晶化が発生してしまう。光導電層で結晶化が発生すると、結晶化部分と非結晶部分とで電気的特性が異なってしまうため、検出した画像にアーティファクトが発生する等、画質が劣化することになる。
このような電荷注入を防ぐには、画素電極を絶縁性物質で覆うことが有効である。特許文献1には、絶縁膜で画素電極を覆う構成が記載されているが、画素電極の端部だけでなく電極平坦部も含めた画素電極全体を覆うものであるため、電荷輸送性が低くなり、感度および残像特性が低下してしまうことになる。なお、特許文献1では、導電率向上のために電荷輸送性を有する粒子を含有させた膜で画素電極全体を覆うことも提案しているが、この構成では、電荷が注入されやすくなり、その結果、光導電層において結晶化が発生しやすくなる。
特許文献2には、画素電極の端部を半導体で覆う構成が記載されているが、半導体は導電率が高いため、感度および残像特性の点では良いが、電荷注入量が増加することになり、光導電層の結晶化に対しては有効な手法とは言えない。
さらに、光導電層への過剰な電荷注入を低減させたとしても、放射線画像検出器を繰り返し使用することによって光導電層で結晶化が発生、進行するという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑み、検出電極端部からの電荷注入等に起因する光導電層の結晶化を抑制することが可能な放射線画像検出器を提供することを目的とするものである。
本発明の放射線画像検出器は、電磁波の照射を受けて電荷を発生する光導電層と、光導電層において発生した電荷に応じた信号を検出するための複数の検出電極とをこの順に積層してなる放射線固体検出器であって、検出電極における側面および側面に連続する光導電層との対向面の一部からなる端部を覆う誘電体と、誘電体および検出電極を覆い、光導電層における結晶化を防止するための結晶化防止層とを備え、検出電極の前記対向面と誘電体との接触角が、5度以上60度以下であることを特徴とするものである。
上記において「放射線画像検出器」とは、被写体の画像情報を担持する記録光(記録用の光や放射線等の電磁波)、例えば放射線を検出して被写体に関する放射線画像を表す画像信号を出力する検出器であって、入射した放射線を直接または一旦光に変換した後に電荷に変換し、この電荷を外部に出力させることにより、被写体に関する放射線画像を表す画像信号を得ることができるものである。
この画像検出器には種々の方式のものがあり、例えば、放射線を電荷に変換する電荷生成プロセスの面からは、放射線が照射されることにより蛍光体から発せられた蛍光を光電変換素子で検出して得た信号電荷を画像信号(電気信号)に変換して出力する光変換方式の放射線画像検出器、あるいは、放射線が照射されることにより放射線導電体内で発生した信号電荷を電気信号に変換して出力する直接変換方式の放射線画像検出器等、あるいは、電荷を外部に読み出す電荷読出プロセスの面からは、蓄電部と接続されたTFT(薄膜トランジスタ)を走査駆動して読み出すTFT読出方式のものや、読取光(読取用の光や放射線等の電磁波)を検出器に照射して読み出す光読出方式のもの等、さらには、前記直接変換方式と光読出方式を組み合わせた改良型直接変換方式のもの等がある。
また、光導電層と検出電極とは所定の積層領域内において積層されるものであるから、本発明はこの積層領域内の検出電極の各部について誘電体や結晶化防止層を設けることを意図するものであり、この積層領域外の検出電極の部分についてはこの限りではない。
また、「検出電極における側面および側面に連続する光導電層との対向面の一部からなる端部」とは、検出電極の側面と、この側面に連続する対向面の外周部分とを意味する。
また、光導電層は、a−Seを主成分とする材料から構成されたものとし、結晶化防止層は、Se−As合金を主成分とする材料から構成されたものとすることが好ましい。
ここで「主成分とする」とは、各層の成分において重量パーセント成分が最も高いものを意味する。
また、結晶化防止層のAs濃度は、5%以上15%以下とすることが好ましい。
さらに、結晶化防止層の検出電極側界面におけるAs濃度を5%以上15%以下とし、前記積層方向において光導電層側に行くに従い結晶化防止層のAs濃度を低くするようにすれば、より好ましい。
本発明の放射線画像検出器では、検出電極の端部が誘電体で覆われており、誘電体は絶縁性を有するとともに誘電分極により電界を緩和する効果を奏するため、検出電極の端部からの電荷注入を低減させることができ、電荷注入に起因する光導電層の結晶発生を防止することができる。さらに、誘電体および検出電極の上層に結晶化防止層を設けているため、たとえ結晶が発生した場合であってもその成長を抑制することができる。これらの働きにより確実に光導電層の結晶化を防止することができる。
なお、光導電層の結晶化を防止するための添加物を含む結晶化防止層の厚さを厚くしすぎると検出器の感度や残像等の電気的特性が低下するため、結晶化防止層はなるべく薄く形成することが好ましいが、結晶化防止層を薄く形成した場合、例えば検出電極端部等の段差部分では断裂を生じるおそれがある。
しかしながら、本発明の放射線画像検出器では、検出電極の前記対向面と誘電体との接触角を5度以上60度以下として誘電体および検出電極の表面形状をなだらかにし、この上から結晶化防止層で覆っているため、結晶化防止層を薄く形成した場合でも断裂を生じさせることなく形成できる。これにより画像検出器の電気的特性を低下させることなく光導電層に対する結晶化防止性能を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の放射線画像検出器の第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる放射線画像検出器の斜視図、図2は図1に示す放射線画像検出器のII−II線断面図である。なお、図1および図2は、各層の構成を模式的に示すものであり、各層の厚みや幅を正確に図示するものではない。
本放射線画像検出器10は、光読取方式の放射線画像検出器であり、被写体を透過したX線などの画像情報を担持した記録用の電磁波を透過する第1の電極層1と、第1の電極層1を透過した記録用の電磁波の照射を受けることにより電荷対を発生し導電性を呈する記録用光導電層2と、記録用光導電層2において発生した電荷のうち画像情報の記録の際に蓄積される電荷(蓄積電荷)に対しては絶縁体として作用し、且つ該蓄積電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層3と、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層4と、記録用光導電層2において発生した電荷に応じた信号を検出するための検出電極である複数の第1の線状電極5aおよび複数の第2の線状電極5bからなる第2の電極層と、絶縁性および読取光に対する透過性を有する透明絶縁層6aと、読取光に対して透過性を有する支持体7とをこの順に配してなるものである。
さらに、記録用光導電層2と電荷輸送層3との界面に、記録用光導電層2内で発生した放射線画像を担持する蓄積電荷を蓄積する2次元状に分布した蓄電部8が形成される。上記各層は、読取光を透過するガラス基板等の支持体7上に第2の透明絶縁層6aから順に形成されるものである。
そして、本放射線画像検出器10の特徴的な構成として、第1の線状電極5aおよび第2の線状電極5bの端部には誘電体5cが設けられ、第1の線状電極5a、第2の線状電極5bおよび誘電体5cの表面を覆うように結晶化防止層5dが設けられている。なお、これら誘電体5cと結晶化防止層5dの詳細構成については後述する。
この放射線画像検出器10の大きさ(面積)は、例えば18×18cm以上、特に胸部X線撮影用の場合には有効サイズ43×43cm程度とする。
第1の電極層1としては、放射線を透過するものであればよく、例えば金属薄膜が好ましく用いられる。材料としては、Au、Ni、Cr、Pt、Ti、Al、Cu、Pd、Ag、Mg、MgAg3〜20%合金、Mg−Ag系金属間化合物、MgCu3〜20%合金、Mg−Cu系金属間化合物等の金属から形成することができる。
第1の電極層1の材料としては、特にAuやPt、Mg−Ag系金属間化合物を好ましく用いることができる。例えばAuを用いた場合には、その厚さは15nm以上、200nm以下であることが好ましく、より好ましくは30nm以上、100nm以下である。第1の電極層1の材料として例えばMgAg3〜20%を用いた場合には、その厚さは100nm以上、400nm以下であることが好ましい。作成方法は任意であるが、抵抗加熱方式による蒸着により形成することができる。
記録用光導電層2は、放射線の照射を受けることにより電荷を発生する光導電物質である。アモルファスセレン化合物、BiMO20(M:Ti、Si、Ge)、Bi12(M:Ti、Si、Ge)、Bi、BiMO(M:Nb、Ta、V)、BiWO、Bi2439、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、MNbO(M:Li、Na、K)、PbO、HgI、PbI、CdS、CdSe、CdTe、BiI、GaAs等のうち少なくとも1つを主成分とする化合物により構成することができる。この中でも特に、放射線に対して比較的量子効率が高く、また暗抵抗が高いなどの点で優れているアモルファスセレン化合物より構成することが好ましい。
記録用光導電層2にアモルファスセレン化合物を用いる場合には、その層中にLi、Na、K、Cs、Rb等のアルカリ金属を0.001ppm〜1ppmの間で微量にドープしたもの、LiF、NaF、KF、CsF、RbF等のフッ化物を0.1ppm〜1000ppmの間で微量にドープしたもの、P、As、Sb、Geを50ppm〜0.5%の間でドープしたもの、Asを10ppm〜0.5%の間でドープしたもの、Cl、Br、Iを1ppm〜100ppmの間で微量にドープしたもの、を用いることができる。特に、Asを10ppm〜200ppm程度含有させたアモルファスセレン、Asを0.2%〜1%程度含有させさらにClを5ppm〜100ppm含有させたアモルファスセレン、Asを0.2%〜1%程度含有させさらにアルカリ金属を0.001ppm〜1ppm程度含有させたアモルファスセレンが好ましく用いられる。
また、数nm〜数μmサイズのBiMO20(M:Ti、Si、Ge)、Bi12(M:Ti、Si、Ge)、Bi、BiMO(M:Nb、Ta、V)、BiWO、Bi2439、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、MNbO(M:Li、Na、K)、PbO、HgI、PbI、CdS、CdSe、CdTe、BiI、GaAs等の光導電性物質微粒子を含有させたものを用いることができる。
記録用光導電層2の厚みは、アモルファスセレン化合物を用いる場合には100μm以上2000μm以下であることが好ましい。特にマンモグラフィ用途では、150μm以上250μm以下、一般撮影用途においては500μm以上1200μm以下の範囲であることが特に好ましい。
電荷輸送層3としては、蓄積したい極性の電荷に対しては絶縁性を有し、それと逆の極性の電荷に対しては導電性を有すればよく、移動度と寿命の積が電荷の極性により3桁以上の差があるものが好ましい。電荷輸送層3としては、アクリル系有機樹脂、ポリイミド、BCB、PVA、アクリル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド等のポリマーやAs、Sb、ZnS等の硫化物、その他に酸化物、フッ化物により構成することができる。好ましい化合物としては、AsSe、AsSeにCl、Br、Iを500ppm〜20000ppmドープしたもの、AsSeのSeをTeで50%程度まで置換したAs(SeTe1−x(0.5<x<1)のもの、AsSeのSeをSで50%程度まで置換したもの、AsSeのAs濃度を±15%程度変化させたもの、アモルファスSe−Te系でTeが5〜30wt%のものを挙げることができる。
上記のようなカルコゲナイド系元素を含む物質を用いる場合、電荷輸送層3の厚みは0.4μm以上3.0μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以上2μm以下である。このような電荷輸送層3は1度の成膜で形成してもよいし、複数回に分けて積層してもよい。
有機膜を用いた好ましい電荷輸送層3としては、アクリル系有機樹脂、ポリイミド、BCB、PVA、アクリル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド等のポリマーに対し、電荷輸送材をドープした化合物が好ましく用いられる。好ましい電荷輸送材としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジン(TPD)、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)、ポリアルキルチオフェン、ポリビニルカルバゾール(PVK)、トリフェニレン(TNF)、金属フタロシアニン、4−ジシアノミチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)、液晶分子、ヘキサペンチロキシトリフェニレン、中心部コアがπ共役縮合環あるいは遷移金属を含有するディスコティック液晶分子、カーボンナノチューブ、フラーレンからなる群より選択される分子を挙げることができる。ドープ量は0.1〜50wt.%の間で設定することができる。
読取用光導電層4としては、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する光導電物質である。アモルファスセレン化合物、アモルファスSi:H等のエネルギーギャップが0.7〜2.5eVの範囲に含まれる半導体物質を用いることができる。特にアモルファスセレンを用いることが好ましい。
アモルファスセレン化合物を用いる場合には、その層中にLi、Na、K、Cs、Rb等のアルカリ金属を0.001ppm〜1ppmの間で微量にドープしたもの、LiF、NaF、KF、CsF、RbF等のフッ化物を10ppm〜10000ppmの間で微量にドープしたもの、P、As、Sb、Geを50ppm〜0.5%の間でドープしたもの、Asを10ppm〜0.5%の間でドープしたもの、Cl、Br、Iを1ppm〜100ppmの間で微量にドープしたもの、を用いることができる。特に、Asを10ppm〜200ppm程度含有させたアモルファスセレン、Asを0.2%〜1%程度含有させさらにClを5ppm〜100ppm含有させたアモルファスセレン、Asを0.2%〜1%程度含有させさらにアルカリ金属を0.001ppm〜1ppm程度含有させたアモルファスセレンが好ましく用いられる。
読取用光導電層4の厚みは、読取光を十分吸収でき、かつ蓄電部8に蓄積された電荷による電界が読取光の照射により読取用光導電層4に発生した電荷をドリフトできればよく、1μm〜30μm程度が好ましい。
第1の線状電極5aと第2の線状電極5bとは、所定の間隔を空けて交互に略平行に周期的に配列されており、ともに図1の上下方向を長手方向とする線状の電極である。第2の線状電極5bは、後述するカラーフィルター層6bにより読取光に対し遮光されるよう構成されており、第1の線状電極5aが光電荷対発生用の電極であるのに対し、第2の線状電極5bは光電荷対非発生用の電極となる。すなわち、第2の線状電極5bに対応する読取用光導電層4内では、信号取出しのための電荷対が発生しないようになっている。ここで、第2の電極層の電極を線状電極で構成する目的は、ストラクチャノイズの補正を簡便にしたり、容量を低減することにより画像のS/Nを向上させたり、並列読取り(主に主走査方向)を行なって読出時間の短縮を図るなどである。
第1の線状電極5aおよび第2の線状電極5bは、読取光に対して透過性を有するとともに、導電性を有する材料であれば如何なるものでもよいが、高電圧印加時の電界集中による破壊を避けるために平坦性の確保が必要であり、たとえばITOやIZOなどを0.1〜1μm厚にして用いることができる。また、Al、Crなどの金属を用いて読取光を透過する程度の厚さ(たとえば、10nm程度)で形成するようにしてもよい。
第1の線状電極5aおよび第2の線状電極5bは、各層の積層領域外にも延設されて信号検出用の配線基板と接続されるものであり、第1の線状電極5aは信号線として用いられ、第2の線状電極5bはこの積層領域外で共通化される。例えば、第1の線状電極5aおよび第2の線状電極5bの幅はそれぞれ10μm、20μmとし、両者の間隔は10μmとし、第1の線状電極5aおよび第2の線状電極5bを1つの組と考えたときの該組のピッチを50μmにすることができる。
第1の線状電極5aおよび第2の線状電極5bの端部にはこれらの長手方向に沿って誘電体5cが設けられている。ここでいう端部とは、図1および図2に示すように、第1の線状電極5aおよび第2の線状電極5bの側面および該側面に連続する記録用光導電層2との対向面の一部からなる部分である。このように電界の集中しやすい端部を誘電体5cで覆うことにより、端部からの電荷注入を低減することができ、画像欠陥を抑制することができる。
誘電体5cの材質としては、絶縁性を有するものであればよく、読取光を透過するもの、または遮光するものでもいずれでもよく、例えば、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、PVA(polyvinylalcohol)膜、PVP(polyvinyl pyrrolidone)膜、PAA(Polyacrylic Acid)膜等を用いることができる。また、誘電体5cの厚みとしては、0.05μm〜5μmにすることができ、電荷注入を阻止可能なように十分な厚みを持つことが好ましい。
さらに放射線画像検出器10の別の特徴的な構成として、図1および図2に示すように、第1の線状電極5a、第2の線状電極5bおよび誘電体5cの表面を覆うように結晶化防止層5dが設けられている。この結晶化防止層5dは、読取用光導電層4の結晶化を防止するためのものであり、放射線画像検出器10を繰り返し使用した場合の特性の劣化を防止することができる。
結晶化防止層5dとしては、結晶化を防止する目的において、アモルファスセレンにAsが5%−15%の範囲で添加されたもの、S、Te、P、Sb、Geを1%から10%の範囲で添加したもの、上記の元素と他の元素を組み合わせて添加したものが好ましい。または、より結晶化温度の高いAs2S3やAs2Se3も好ましく用いることができる。更に、電極層からの電荷注入を防止する目的で上記、添加元素に加えて、特に正孔注入を防止するためにLi、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属や、LiF、NaF、KF、RbF、CsF、LiCl、NaCl、KCl、CsCl、CsBr等の分子を10ppm−5000ppmの範囲でドープすることも好ましい。逆に電子注入を防止するためには、Cl、I、Br等のハロゲン元素や、In2O3等の分子を10ppm−5000ppmの範囲でドープすることも好ましい。
結晶化防止層5dの厚みは、薄くしすぎると上記目的を十分果たさず、厚くしすぎると検出器の感度や残像等の電気的特性を低下させてしまうため、0.05μmから1.5μmの間に設定されることが好ましい。なお、厚みを測定する際、結晶化防止層と光導電層の界面は、結晶化防止層中のAs濃度が、光導電層に向かって、最大濃度の5%に減じた箇所として定めることができる。
結晶化防止層5dは、薄く形成すると断裂が生じやすくなる。このため、第1の線状電極5aの読取用光導電層4との対向面における誘電体5cとの界面と、結晶化防止層5dと誘電体5cとの界面とのなす角θが5度以上60度以下となるように構成すればよい。以下では、この角θを接触角θと呼ぶことにする。なお、接触角θを考えるときは、図2に示すような断面図において、両界面を直線で近似し、近似した直線のなす角を接触角θとする。しかし、両界面を直線で近似するのが困難なときは、第1の線状電極5aと誘電体5cとの接触点Bにおける誘電体5cの接線を近似した直線の代わりに用いるものとする。上記の接触角θは、第1の線状電極5aに設けられた誘電体5cについて述べたが、第2の線状電極5bに設けられた誘電体5cについても同様である。
図2に示すように、電極端部を覆う誘電体5cが、上述したような接触角θをもって段差を生じないよう電極表面部を滑らかに覆うことにより、その上に形成される結晶化防止層5dの断裂を防ぐことができ、結晶化防止層5dによる効果が安定して得られる。なお、接触角θが5度未満になると、誘電体5cを上記のように製作することが困難になる。また、接触角θが60度を超えると、結晶化防止層5dが断裂が生じやすくなり、好ましくない。
透明絶縁層6aは、絶縁性を有するとともに読取光に対して透過性を有するものであり、たとえばアクリル樹脂を用いることができ、その厚みは約1μm以下が望ましい。
透明絶縁層6aを介して、第2の線状電極5bに対応する部分にはカラーフィルター層6bが設けられている。カラーフィルター層6bは、読取光に対して遮光性を有し、例えば金属材料であればAl、Mo、Crなどを用いることができ、無機材料であればMoS、WSi、TiNなどを用いることができ、また、アクリル樹脂などの有機材料に顔料を分散させて用いることもできる。カラーフィルター層6bの幅は例えば30μmにすることができる。
カラーフィルター層6bにより、第2の線状電極5bへの読取光の入射を遮光できるため、第2の線状電極5bに対応する読取用光導電層4内では、信号取出しのための電荷対を発生させないようにすることができる。
支持体7としては、読取光に対して透明であればよく、たとえばガラス基板や有機ポリマー材料を使用することができる。
次に、本放射線画像検出器10の動作例について説明する。以下に述べる動作例は、第1の電極層1に負電荷を、第2の電極層に正電荷を帯電させて、記録用光導電層2と電荷輸送層3との界面に形成される蓄電部8に蓄積電荷としての負電荷を蓄積させると共に、電荷輸送層3を、蓄積電荷としての負電荷の移動度よりも、その逆極性となる輸送電荷としての正電荷の移動度の方が大きい、いわゆる正孔輸送層として機能させ、結晶化防止層5dを、負電荷に対しては導電性を有するとともに正電荷に対しては絶縁性を有するよう機能させたものの一例であるが、これらは、それぞれが逆極性の電荷であっても良く、このように極性を逆転させる際には、正孔輸送層として機能する電荷輸送層を電子輸送層として機能する電荷輸送層に変更する等の若干の変更を行なうだけでよい。
まず、放射線画像検出器10の第1の電極層1に高圧電源により負のバイアス電圧が印加されて、第1の電極層1と第2の電極層との間に電界が形成される。電界が形成されたとき、第2の電極層の第1の線状電極5aおよび第2の線状電極5bには正電荷が帯電する。この状態において、X線源等の放射線源から被写体に向けて放射線が照射され、その被写体を透過して被写体の画像情報を担持した放射線が第1の電極層1側から照射される。
照射された放射線は、第1の電極層1を透過し、記録用光導電層2に照射される。これにより記録用光導電層2内に正負電荷からなる電荷対が発生する(図3A参照)。電荷対のうち正電荷(正孔)は、第1の電極層1に向かって移動し、上記高圧電源により誘起された第1の電極層1上の負電荷と結合して消滅する。一方、電荷対のうち負電荷(電子)は、上記電圧の印加により形成された電界分布に沿って第2の電極層に向かって移動し、記録用光導電層2と電荷輸送層3との界面である蓄電部8に蓄積電荷として蓄積される(図3B参照)。蓄積電荷の量は、照射放射線量に略比例し、この蓄積電荷の量が放射線画像を示すことになる。
ここで、電界が形成されたとき、もし第2の電極層の第1の線状電極5aおよび第2の線状電極5bの端部が誘電体5cにより覆われていなければ、これらの端部に電界が集中して電荷注入が起こるが、本実施の形態の放射線画像検出器10では、誘電体5cを設けているため、端部からの電荷注入を低減することができ、画像欠陥を抑制することができる。
上記のようにして放射線画像検出器10に記録された放射線画像を読み取る際には、第1の電極層1が接地された状態において、支持体7側から読取光が照射される。この照射では、第2の電極層の長手方向に直交する方向に延びる線状の読取光を第2の電極層の長手方向に移動させて、放射線画像検出器10の全面を走査する。これにより、読取光の走査位置に対応する読取用光導電層4内に正負電荷対が発生する(図3C参照)。なお、読取用光導電層4内の電荷対の発生は、カラーフィルター層6bにより遮光されている第2の線状電極5bに対応する部分には起こらない。
なお、図3Aおよび図3Bにおいては、透明絶縁層6a、カラーフィルター層6b、支持体7の図示を省略している。また、図3Cにおいては、支持体7の図示を省略しており、読取光は支持体7より下方から照射されるものである。
電荷対のうち正電荷は、蓄電部8の蓄積電荷に向かって移動し、この蓄積電荷と結合して消滅する。一方、電荷対のうち負電荷は、第2の電極層の第1の線状電極5aに帯電した正電荷に向かって移動し、この正電荷と結合して消滅する。
そして、上記のような負電荷と正電荷との結合によって、電流検出アンプに電流iが流れ、この電流が積分されて画像信号として検出され、放射線画像に応じた画像信号の読取りが行われる。
なお、上記実施の形態では、放射線画像検出器10が、光電荷対発生用の第1の線状電極5aと光電荷対非発生用の第2の線状電極5bとを有し、これら両方に誘電体5cおよび結晶化防止層5dを設けた例について説明したが、このような2種類の電極がある場合には、いずれか一方の電極のみに誘電体5cおよび結晶化防止層5dを設けてもよく、全く設けないものよりも画像欠陥、感度、残像特性を改善させることができる。
次に、本発明の放射線画像検出器の実施例とその比較例について説明する。図4は本発明の放射線画像検出器の実施例と比較例との対比を示す表である。なお、これらは何れも光導電層としてアモルファスセレンを用いている。また、結晶化防止層にはSe−As合金を用いているが、結晶化防止層においてアモルファスセレン中のAs濃度が低すぎれば光導電層の結晶化を防止する効果が低く、As濃度が高すぎれば画像検出器の電気的特性が低下する。そのため結晶化防止層においてアモルファスセレン中のAs濃度は5−15%とすることが好ましい。
比較例1は、線状電極端部を覆う誘電体を設け、結晶化防止層を設けない態様である。この場合、感度や残像等の電気的特性は良好であるが、画像検出器を繰り返し使用するうちに光導電層の結晶化が進行した。
比較例2は、線状電極端部を覆う誘電体を設けず、結晶化防止層を設けた態様である。結晶化防止層としてはアモルファスセレンにAsを10%添加したものを用いている。この場合、感度や残像等の電気的特性はあまり良好ではなく、さらに画像検出器を繰り返し使用するうちに光導電層の結晶化が進行した。
実施例1は、誘電体および結晶化防止層の両方を設けた態様である。結晶化防止層としてはアモルファスセレンにAsを10%添加したものを用いている。この場合、感度や残像等の電気的特性はあまり良好ではないが、画像検出器を繰り返し使用しても光導電層の結晶化はあまり見られなかった。
実施例2は、実施例1と同様に誘電体および結晶化防止層の両方を設けた態様である。結晶化防止層としてはSeとAsSeを共蒸着したものを用い、さらに線状電極界面近傍ではAs濃度を10%とし、光導電層側に行くに従いAs濃度を低くし、厚さ0.25μm付近でAs濃度が1%以下となるように成膜している。この場合、感度や残像等の電気的特性は良好で、さらに画像検出器を繰り返し使用しても光導電層の結晶化はあまり見られなかった。
以上の実施例と比較例の結果から、誘電体だけの構成、あるいは結晶化防止層だけの構成では、光導電層の結晶化の点で問題があり、光導電層の結晶化を防止するためには本実施の形態のように誘電体および結晶化防止層の両方が必要であることがわかる。
次に、本発明の放射線画像検出器の第2の実施の形態について説明する。図5は本発明の第2の実施の形態にかかる放射線画像検出器30の概略構成図である。
本実施の形態の放射線画像検出器30は、電気読取方式のものであり、図5に示すように、画像情報を担持した記録用の電磁波を透過する電極層31と、電極層31を透過した記録用の電磁波の照射を受けて電荷を発生する光導電層32と、光導電層32において発生した電荷に応じた信号を検出するための検出電極である複数の画素電極35とがこの順に積層されてなるものである。各画素電極35は、それぞれ画素電極35によって収集された電荷を蓄積する蓄積容量36とスイッチ素子37に接続されており、画素電極35と、蓄積容量36と、スイッチ素子37とは画素部34を構成し、この画素部34が2次元状に多数配列されて電荷検出層33が構成されている。
電極層31は、Auなどの低抵抗の導電材料で構成されている。そして、電極層31には、バイアス電圧を印加するための高圧電源(不図示)が接続されている。
光導電層32は、電磁波導電性を有するものであり、放射線の照射により内部に電荷を発生するものである。光導電層32としては、たとえば、セレンを主成分とする膜厚100〜1000μmの非晶質a−Se膜を用いることができる。
電荷検出層33は、アクティブマトリクス基板からなる。画素部34は、上記の画素電極35等以外にも、スイッチ素子37をON/OFFするための多数の走査線38と、蓄積容量36に蓄積された電荷を読み出すための多数のデータ線39とを備えている。
画素電極35は、光導電層32において発生した電荷に応じた信号電荷を収集するものであり、たとえばAl、Au、Cr、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)等の材料を用いて構成でき、その厚みは0.05μm〜1μmの範囲が好ましい。
本実施の形態の放射線画像検出器30においても特徴的な構成として、画素電極35と光導電層32との間に、誘電体35cと結晶化防止層35dが設けられている。
誘電体35cは、画素電極35の端部を覆うものである。ここでいう端部とは、画素電極35の側面および該側面に連続する光導電層32との対向面の一部からなる部分である。このように電界の集中しやすい端部に誘電体35cを設けることにより、端部からの電荷注入を低減することができ、画像欠陥を抑制することができる。
誘電体35cの材質としては、絶縁性を有するものであればよく、第1の実施の形態の誘電体5cと同様の材質を用いることができる。
なお、本実施の形態においても誘電体35cは、図2に示す第1の実施の形態の誘電体5cの接触角θと同様の接触角を考えることができ、この接触角が5度以上60度以下となるように構成することが好ましい。接触角が5度未満になると、誘電体35cを上記のように製作することが困難になる。また、接触角が60度を超えると、誘電体35cの上層の結晶化防止層35dの断裂が生じやすくなり、好ましくない。
本実施の形態における結晶化防止層35dは、図5に示すように、画素電極35および誘電体35cの表面を覆うように設けられている。この結晶化防止層35dは、光導電層32の結晶化を防止するためのものであり、放射線画像検出器30を繰り返し使用した場合の特性の劣化を防止することができる。
結晶化防止層35dとしては、第1の実施の形態の結晶化防止層5dと同様の材質を用いることができる。
次に、放射線画像検出器30の動作例について説明する。まず、放射線画像検出器30の電極層31に高圧電源により負のバイアス電圧が印加されて、電極層31と画素電極35との間に電界が形成される。この状態において、X線源等の放射線源から被写体に向けて放射線が照射され、その被写体を透過して被写体の画像情報を担持した放射線が電極層31側から照射される。
照射された放射線は、電極層31を透過し、光導電層32に照射される。これにより光導電層32内に正負電荷からなる電荷対が発生する。電荷対のうち正電荷(正孔)は、電極層31に向かって移動し、上記高圧電源により誘起された電極層31上の負電荷と結合して消滅する。
一方、電荷対のうち負電荷(電子)は、上記電圧の印加により形成された電界分布に沿って画素電極35に向かって移動し、画素電極35に集められ、画素電極35に電気的に接続された蓄積容量36に蓄積される。光導電層32は照射された放射線量に応じた量の電荷を発生するため、放射線が担持した画像情報に応じた電荷が各画素部34の蓄積容量36に蓄積される。
ここで、電界が形成されたとき、もし画素電極35の端部が誘電体35cにより覆われていなければ、この端部に電界が集中して電荷注入が起こるが、本実施の形態の放射線画像検出器30では、誘電体35cを設けているため、端部からの電荷注入を低減することができ、画像欠陥を抑制することができる。
上記のようにして放射線画像検出器30に記録された放射線画像を読み取る際には、走査線38を介してスイッチ素子37をON状態にする信号を順次加え、データ線39を介して各蓄積容量36に蓄積された電荷を取り出す。さらにアンプ40で各画素の電荷量を検出することにより画像情報を読取ることができる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない限りにおいて、種々変更することが可能である。例えば、第1の実施の形態で説明した光読取方式の放射線画像検出器において、カラーフィルター層6bを設ける代わりに、第2の線状電極5bを遮光性物質からなる材質で構成してもよい。また、光読取方式の放射線画像検出器において、全ての線状電極が電荷発生用電極であるよう構成してもよい。また、駆動時の電圧印加を逆の極性としても良い。
本発明の第1の実施の形態にかかる放射線画像検出器の概略構成図 図1に示す放射線画像検出器のA−A線断面図 図1に示す放射線画像検出器への放射線画像の記録の動作を説明するための図 図1に示す放射線画像検出器への放射線画像の記録の動作を説明するための図 図1に示す放射線画像検出器への放射線画像の読取りの動作を説明するための図 本発明の放射線画像検出器の実施例と比較例との対比を示す表 本発明の第2の実施の形態にかかる放射線画像検出器の概略構成図
符号の説明
1 第1の電極層
2 記録用光導電層
3 電荷輸送層
4 読取用光導電層
5a 第1の線状電極
5b 第2の線状電極
5c、35c 誘電体
5d、35d 結晶化防止層
6a 透明絶縁層
6b カラーフィルター層
7 支持体
8 蓄電部
10、30 放射線画像検出器
31 電極層
32 光導電層
33 電荷検出層
34 画素部
35 画素電極
36 蓄積容量
37 スイッチ素子

Claims (4)

  1. 電磁波の照射を受けて電荷を発生する光導電層と、
    該光導電層において発生した電荷に応じた信号を検出するための複数の検出電極とをこの順に積層してなる放射線固体検出器であって、
    前記検出電極における側面および該側面に連続する前記光導電層との対向面の一部からなる端部を覆う誘電体と、
    該誘電体および前記検出電極を覆い、前記光導電層における結晶化を防止するための結晶化防止層とを備え、
    前記検出電極の前記対向面と前記誘電体との接触角が、5度以上60度以下であることを特徴とする放射線画像検出器。
  2. 前記光導電層が、a−Seを主成分とする材料から構成され、
    前記結晶化防止層が、Se−As合金を主成分とする材料から構成されていることを特徴とする請求項1記載の放射線画像検出器。
  3. 前記結晶化防止層のAs濃度が、5%以上15%以下であることを特徴とする請求項2記載の放射線画像検出器。
  4. 前記結晶化防止層の前記検出電極側界面におけるAs濃度が、5%以上15%以下であり、
    前記積層方向において前記光導電層側に行くに従い前記結晶化防止層のAs濃度が低くなるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の放射線画像検出器。
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