JP2004165480A - 画像記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1電極1と記録用光導電層3の間に積層された記録用光導電層の界面結晶化を抑制する抑制層2を、画像情報の記録の際に第1電極に移動する電荷と逆極性の電荷に対しては絶縁性を有し、第1の電極に移動する電荷と同極性の電荷に対しては導電性を有する有機膜により形成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報を担持した記録用の電磁波の照射により記録用光導電層において発生した電荷を蓄積することにより画像情報を記録する画像記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、照射されたX線などの放射線の線量に応じた量の電荷を蓄電部に蓄積することにより、放射線画像情報を記録する放射線画像記録媒体が、医療用放射線撮影などにおいて多く利用されており、種々のタイプのものが提案されている。上記放射線画像記録媒体に記録された放射線画像情報は、スポット光あるいはライン光で放射線画像記録媒体が走査されることにより読み出される。
【0003】
上記のような放射線画像記録媒体として、本願出願人は、特許文献1において、読出しの高速応答性と効率的な信号電荷の取出しを両立させることを可能ならしめる放射線画像記録媒体を提案している。この特許文献1には、記録用の放射線を透過する第1の電極層、放射線の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、潜像電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては略導電体として作用する電荷輸送層、読取用の電磁波の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、および読取用の電磁波を透過する第2の電極層をこの順に積層してなる放射線画像記録媒体が提案されている。上記放射線画像記録媒体は、第1の電極層側から記録用の放射線を照射し、照射された放射線の線量に応じた量の電荷を記録用光導電層と電荷輸送層との略界面に形成される蓄電部に蓄積せしめることにより、放射線画像情報を記録するものである。
【0004】
また、上記放射線画像記録媒体は、放射線の照射を記録用光導電層が直接受けることにより発生した電荷を蓄積するものであるが、特許文献1においては、さらに、第1の電極層側に記録用の放射線の照射により可視光を発する蛍光体を有する波長変換層を設け、該波長変換層において発せられた可視光の照射を記録用光導電層が受けることにより発生した電荷を蓄積する放射線画像記録媒体が提案されている。上記のように放射線を波長変換層により一旦別な波長領域の可視光に変換した後、その可視光を記録用光導電層に照射することにより、記録用光導電層における電荷対の発生効率を高めることができ、ひいては放射線照射量を少なくすることができ、被験者の被爆線量を低減させることができる。
【0005】
上記のような放射線画像記録媒体においては、第1の電極層が負の電位、第2の電極層が正の電位となるように直流電圧を印加するとともに、被写体を透過した放射線を上記放射線画像記録媒体の第1の電極層側から照射し、第1の電極層を透過した放射線の照射により記録用光導電層おいて発生した負の電荷を蓄電部に潜像電荷として蓄積することにより放射線画像を静電潜像として記録する。
【0006】
そして、上記直流電圧の印加を停止し、第1の電極層と第2の電極層とを短絡して電荷の再配列を行なった後、上記放射線画像記録媒体の第2の電極層に読取用の電磁波を照射すると、この電磁波は第2の電極層を透過して読取用光導電層に照射され、読取用光導電層において電荷対が発生し、この電荷対のうち正の電荷は電荷輸送層を通過して蓄電部に蓄積された負の電荷と結合し、負の電荷は第2の電極層に帯電された正電荷と再結合することによって放電が生じる。この放電により第1の電極層と第2の電極層との間で発生した電圧変化を電流検出アンプなどで電流変化として検出することにより静電潜像の読取りが行なわれる。
【0007】
ところで、上記のような放射線画像記録媒体における記録用光導電層は、高い暗抵抗を有し、応答速度が優れているという利点からa−Se(アモルファスセレン)により形成されることが多いが、例えば、記録用光導電層を製膜した後にその表面に第1の電極層を製膜するような場合には、アモルファス状態のセレン膜は、第1の電極層の製膜時の蒸着過程における熱または電極材料との接触によってその界面において界面結晶化が進行するという問題がある。この界面結晶化は、上記放射線画像情報の記録時における第1の電極層の電極からの電荷注入を増加させるため、これがノイズとなりS/Nが低下するという問題が生じる。電極材料として、透明酸化被膜、特にITOやIZOなどを用いた場合には、電極材料とa−Seの界面での界面結晶化が顕著に進行する。
【0008】
したがって、上記のような記録用光導電層における界面結晶化の問題を回避するため、本出願人は、記録光が照射される第1の電極層と記録用光導電層との間に、界面結晶化を抑制する有機ポリマーからなる抑制層を設けることを提案している。
【0009】
【特許文献1】
特開平2000−105297号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように抑制層として有機ポリマーを利用すると、たとえば、大線量で放射線画像の記録し、これを読取るという動作を繰り返して行うと、抑制層内に電荷が残存し、これにより感度の劣化やゴースト像の残留などの問題を生じていた。
【0011】
本発明は、上記のような問題に鑑み、上記のような記録用光導電層の界面結晶化を抑制する抑制層を有する画像記録媒体において、上記感度劣化やゴースト像の残留などを生じることのない画像記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像記録媒体は、画像情報を担持した記録用の電磁波を透過する第1電極と、主成分がa−Seであり記録用の電磁波の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層と、第1電極と記録用光導電層の間に積層された記録用光導電層の界面結晶化を抑制する抑制層とからなり、上記電磁波の照射により記録用光導電層において発生した電荷を蓄積することにより画像情報を記録する画像記録媒体において、抑制層が、画像情報の記録の際に第1電極に移動する電荷と逆極性の電荷に対しては絶縁性を有し、第1の電極に移動する電荷と同極性の電荷に対しては導電性を有する有機膜であることを特徴とする。
【0013】
ここで、上記「記録用の電磁波」としては、たとえば、X線などの放射線があるが、X線などの照射により蛍光体などから発せられた光なども含むものとする。
【0014】
また、上記画像記録媒体においては、抑制層の厚さを0.05〜5μmとすることができる。
【0015】
また、抑制層をポリN−ビニルカルバゾールから形成するようにすることができる。
【0016】
また、抑制層としてN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミンを絶縁性有機ポリマーに分散させたものを用いることができる。
【0017】
ここで、上記「有機ポリマー」としては、例えばポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタル酸メチル、ポリ酢酸ビニルおよびポリ塩化ビニルなど低含水分(水溶性ではない)ポリマーなどを利用することができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明の画像記録媒体によれば、第1電極と記録用光導電層の間に積層された記録用光導電層の界面結晶化を抑制する抑制層を、画像情報の記録の際に第1電極に移動する電荷と逆極性の電荷に対しては絶縁性を有し、第1の電極に移動する電荷と同極性の電荷に対しては導電性を有する有機膜により形成するようにしたので、大線量での放射線画像の記録および読取りによって生じる抑制層内の残存電荷を減少させることができ、この残存電荷による感度の劣化やゴースト像の残留などを防止することができる。
【0019】
また、抑制層の厚さを0.05〜5μmとした場合には、適切な界面結晶化防止効果を得ることができるとともに、適切な電荷輸送性を得ることができる。
【0020】
また、抑制層をポリN−ビニルカルバゾールやN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミンを絶縁性有機ポリマーに分散させたものにより形成するようにした場合には、上記抑制層を容易に製膜することができる。また、溶媒として低沸点の塩化メチレンを利用することができるので、低温製膜が可能となり、高温環境下における記録用光導電層の界面結晶化を抑制することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明の画像記録媒体の一実施形態を利用した放射線画像記録媒体の概略構成を示す斜視図(A)およびその一部の断面図(B)である。
【0022】
上記放射線画像記録媒体10は、放射線を透過する第1の電極層1、第1の電極層1と後述する記録用光導電層3との界面において記録用光導電層3の界面結晶化が生じるのを防止する抑制層2、この第1の電極層1および抑制層2を透過した放射線の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層3、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層5、読取光を透過する第2の電極層6、および読取光を透過する基板7を、この順に配列してなるものである。記録用光導電層3と読取用光導電層5との間には、記録用光導電層3内で発生した潜像極性電荷を蓄積する蓄電部4が形成されている。
【0023】
基板7としては、読取光に対して透明であることに加えて、環境の温度変化に対して変形可能であり、また基板7の熱膨張率が読取用光導電層5の物質の熱膨張率の数分の1〜数倍以内、好ましくは両者の熱膨張率が比較的近い物質を使用する。
【0024】
第1の電極層1および第2の電極層6としては、それぞれ記録光あるいは読取光を透過するものであればよく、例えば、共に、ネサ皮膜(SnO2)、ITO(Indium Tin Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜であるIDIXO(Idemitsu Indium X−metal Oxide ;出光興産(株))などを50〜200nm厚にして用いることができる。また、第1の電極層1は、例えば100nm厚のAlやAuなどを用いることもできる。
【0025】
また、第2の電極層6は多数のエレメント(線状電極)6aを画素ピッチで配列してなるストライプ電極である。本実施の形態では、各エレメント6aの間に絶縁物が配されることなく、次の層である読取用光導電層5が直ちに積層されており、ストライプ電極6のみで第2の電極層6が構成されるが、各エレメント6aの間に絶縁物を配するようにしてもよい。
【0026】
なお、第1の電極層1も第2の電極層6と同様にストライプ電極で構成するようにしてもよい。
【0027】
記録用光導電層3は、放射線の照射を受けることにより導電性を呈するものであればよく、放射線に対して比較的量子効率が高く、また暗抵抗が高いなどの点で優れているa−Seを主成分とするものを使用する。厚さは500μm程度が適切である。
【0028】
蓄電部4は、As2Se3から形成されるトラップ層であり、この層に記録用光導電層3において生じた電荷が蓄積される。蓄電部4の厚さは0.1μm程度であることが望ましい。なお、この蓄電部4の変わりに、記録用光導電層3において発生した電荷に対しては略絶縁体として作用し、且つその電荷と逆極性の輸送電荷に対しては略導電体として作用する電荷輸送層を設けるようにしてもよい。
【0029】
読取用光導電層5としては、読取光の照射を受けることにより導電性を呈するものであればよく、例えば、a−Se,Se−Te,Se−As−Te,無金属フタロシアニン,金属フタロシアニン,MgPc(Magnesium phtalocyanine),VoPc(phaseII of Vanadyl phthalocyanine),CuPc(Cupper phtalocyanine)などのうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適である。厚さは10μm程度が適切である。
【0030】
抑制層2は、記録用光導電層3の上面に第1の電極層1が蒸着により製膜される際、蒸着時の熱または第1の電極層との接触により界面結晶化が記録用光導電層3において生じるのを防止するために設けられたものである。本実施形態においては、抑制層2の材料として低温で塗布により製膜可能な有機ポリマーを利用している。
【0031】
ここで、放射線画像の記録の際には、第1の電極層1への負の高圧印加がなされ、記録用光導電層3において生じた正の電荷が抑制層2を経由して第1の電極層の負の電荷と結合する。したがって、このような放射線画像の記録を繰り返すと抑制層2内に正電荷が残り、感度劣化やゴースト像の残留などが生じる。そこで、本実施形態においては、抑制層2を、第1の電極層1に印加される電圧と同極性の負の電荷に対しては絶縁性を有し、逆極性の正の電荷に対しては導電性を有するような材料により形成する。このような材料としては、たとえば、PVK(ポリN−ビニルカルバゾール)などの正孔輸送性の有機ポリマーを用いることができる。また、TPD(N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン)などの低分子正孔輸送剤を、ポリカーボネートポリスチレン、ポリ酢酸ビニルおよび塩化ビニルなどの絶縁性有機ポリマーに分散したものを用いることができる。この場合における低分子正孔輸送剤の濃度は、1〜10%程度が適当である。また、上記のような有機ポリマーの溶媒としては、低沸点の溶媒である塩化メチレンを用いる。なお、その他の塩素系炭化水素またはフッ素化合物も用いることができ、塩素系炭化水素としては、例えば、クロロホルム、1−1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレンなどを利用することができる。また、フッ素化合物としては、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタンなどを利用することができる。
【0032】
抑制層2としての有機ポリマーを塗布する方法としては、例えば、ディップ法(dippinng),スプレー法(Spraying)、バーコーティング法、スクリーンコーティング法などがある。
【0033】
図2は、ディップ法の一例を簡単に示したものである。このディップ法は、容器12内にPVK(ポリN−ビニルカルバゾール)を塩化メチレン溶媒を用いて溶解した材料液13を充填し、基板7上に第2の電極層6、読取用光導電層5、電荷輸送層4および記録用光導電層3がこの順に積層された部材11を、材料液13中に浸し引き上げるという方法である。この方法は、部材11、すなわち、放射線画像記録媒体10のサイズが大きい場合でも、それに応じた容器12を用いるだけで対応でき、引上速度や溶液濃度で膜厚を調整できるので、大サイズの自由な膜厚のものを、簡単に製造できるというメリットがある。
【0034】
また、上記抑制層2は、厚さが厚すぎると界面結晶化抑制力が良好となる一方、電荷輸送性が悪くなる傾向がある。したがって、その厚さとしては0.05〜5μmの厚さで製膜することができるが、より好ましくは0.1〜0.5μmである。
【0035】
また、上記のように抑制層2をPVKなどの有機ポリマーにより製膜するようにすれば、再び溶剤に浸すことで容易に記録用光導電層から分離することができ、これによりa−SeやAuなどの金属の電極材料などをリサイクルすることができる。
【0036】
また、上記実施形態の放射線画像記録媒体10は、放射線の照射により記録用光導電層3において発生した電荷を蓄積し、放射線画像の記録を行う、いわゆる直接変換方式の放射線画像記録媒体であるが、間接変換方式の放射線画像記録媒体にも本発明の画像記録媒体を適用することができる。
【0037】
たとえば、図3に本発明の画像記録媒体の一実施形態を適用した間接変換方式の放射線画像記録媒体20の概略構成図を示す。
【0038】
上記放射線画像記録媒体20は、図3に示すように、放射線を可視光に変換する蛍光体を有する蛍光体層21、蛍光体層21から発せられた可視光を透過する第1の電極層1、第1の電極層1と後述する記録用光導電層3との界面において記録用光導電層3の界面結晶化が生じるのを防止する抑制層2、第1の電極層1および抑制層2を透過した可視光の照射により導電性を呈する記録用光導電層3、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層5、読取光を透過する第2の電極層6、および読取光を透過する基板7をこの順に積層してなるものである。記録用光導電層3と読取用光導電層5との間には、記録用光導電層3内で発生した電荷を蓄積する蓄電部4が形成される。
【0039】
蛍光体層21は、記録用の放射線を透過する支持体22、記録用の放射線を可視光に変換する蛍光体および有機バインダーとからなる波長変換層23がこの順に積層されてなるものである。蛍光体層21における支持体22の材料としては、ポリイミドやポリエチレンなどの樹脂シートを使用することができる。また、蛍光体層21における蛍光体としては、CaWO4、LaOBr:Tm、BaFCl:Eu、YTaO4:Nbなど放射線を青系の可視光に変換するものを用いている。また、有機バインダーとしては、ポリビニルアルコールなどの樹脂バインダーを使用することができる。蛍光体層21は、ポリビニルアルコール水溶液に蛍光体を混ぜてスラリーとし、これを支持体22上に塗布し、乾燥させて作成したものである。その膜厚は200μm程度であることが望ましい。
【0040】
記録用光導電層5は、蛍光体層21で発生した青系の可視光の照射を受けることにより導電性を呈する材料で形成されたものであり、その材料としては360〜460nmの波長を高い量子効率で電荷に変換するa−Seが適している。また、a−Seは蛍光体層21における支持体22の熱膨張係数と近い熱膨張係数を有するという点においても適切な材料であるといえる。厚さは10μm程度が適切である。
【0041】
その他の構成については、上記直接変換方式の放射線画像記録媒体10と同様であるが、第1の電極層の材料は、蛍光体層21で発生した可視光を透過するような材料である必要がある。たとえば、ネサ皮膜(SnO2)、ITO(IndiumTin Oxide)、IDIXO(Idemitsu Indium X−metal Oxide ;出光興産(株))などを利用することができる。
【0042】
上記実施形態の放射線画像記録媒体によれば、第1電極1と記録用光導電層3の間に積層された記録用光導電層の界面結晶化を抑制する抑制層2を、画像情報の記録の際に第1電極に移動する電荷と逆極性の電荷に対しては絶縁性を有し、第1の電極に移動する電荷と同極性の電荷に対しては導電性を有する有機膜により形成するようにしたので、大線量での放射線画像の記録および読取りにより生じる抑制層内の残存電荷を減少させることができ、この残存電荷による感度の劣化やゴースト像の残留などを防止することができる。
【0043】
また、上記実施形態においては、放射線画像の記録時に第1の電極1に負の電圧が印加されるため抑制層2の材料として、上記のように負の電荷に対して絶縁性を有し、正の電荷に対して導電性を有する材料を使用するようにしたが、放射線画像の記録時に第1の電極に正の電圧が印加されるような場合には、抑制層2の材料としては、正の電荷に対して絶縁性を有し、負の電荷に対して導電性を有する材料を使用するようにすればよい。たとえば、TNF(トリニトロフルオレノン)をポリスチレンに分散したものなどがある。
【0044】
また、上記実施形態においては、抑制層2と記録用光導電層3との界面にAsまたはClドープすることによりさらに界面結晶化を抑制することができる。
【0045】
また、読取用光導電層5と第2の電極層6との間にも上記と同様の抑制層を設けるようにしてもよい。なお、このとき、有機ポリマーの塗布の方向をエレメント6aの長手方向とすれば膜厚が均一な抑制層を設けることができる。さらに、読取用光導電層5の第2の電極層6との界面にAsをドープするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録媒体の一実施形態を適用した放射線画像記録媒体の斜視図(A)およびその一部の断面図(B)
【図2】図1に示す放射線画像記録媒体における抑制層の製膜過程を説明する図
【図3】本発明の画像記録媒体の一実施形態を適用した間接変換方式の放射線画像記録媒体の斜視図(A)およびその一部の断面図(B)
【符号の説明】
10,20 放射線画像記録媒体
1 第1の電極層
2 抑制層
3 記録用光導電層
4 蓄電部
5 読取用光導電層
6 第2の電極層
6a エレメント
7 基板
21 蛍光体層
22 支持体
23 波長変換層
Claims (4)
- 画像情報を担持した記録用の電磁波を透過する第1電極と、主成分がa−Seであり前記電磁波の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層と、前記第1電極と前記記録用光導電層の間に積層された前記記録用光導電層の界面結晶化を抑制する抑制層とからなり、前記電磁波の照射により前記記録用光導電層において発生した電荷を蓄積することにより前記画像情報を記録する画像記録媒体において、
前記抑制層が、前記画像情報の記録の際に前記第1電極に移動する電荷と逆極性の電荷に対しては絶縁性を有し、前記第1の電極に移動する電荷と同極性の電荷に対しては導電性を有する有機膜であることを特徴とする画像記録媒体。 - 前記抑制層の厚さが、0.05〜5μmであることを特徴とする請求項1記載の画像記録媒体。
- 前記抑制層が、ポリN−ビニルカルバゾールからなるものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像記録媒体。
- 前記抑制層が、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミンを絶縁性有機ポリマーに分散させたものであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の画像記録媒体。
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