JP2009056923A - 飲酒運転判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者の呼気中のアルコール濃度再検査を、危険性を伴うことなく安全に行うことができる飲酒運転判定装置を提供することにある。
【解決手段】
車両の運行状況を検出する運行状況検出手段と、前記運行状況検出手段により検出された車両の運行状況が安全な状況であることを判定する運行状況判定手段と、を有し、前記再検査要求手段は前記運行状況判定手段により車両の運行状況が安全な状況であると判定された場合に再検査要求を出力する。
【選択図】図1
【解決手段】
車両の運行状況を検出する運行状況検出手段と、前記運行状況検出手段により検出された車両の運行状況が安全な状況であることを判定する運行状況判定手段と、を有し、前記再検査要求手段は前記運行状況判定手段により車両の運行状況が安全な状況であると判定された場合に再検査要求を出力する。
【選択図】図1
Description
本発明は、運転者が飲酒運転状態かを判定する飲酒運転判定装置に関し、特に、車両の運行を開始する際の検査後に行う再検査の改良に関する。
飲酒運転による悲惨な交通事故が大きな社会問題になっており、道路交通法の改正などにより、罰則規定を厳しくする一方、運転者の飲酒状態を検知し運転者が飲酒状態の場合には、自動車の運行を禁止する飲酒運転防止装置の製品化が求められており、部品メーカーや海外の一部自動車メーカーからは製品化されてきている。
それらの多くは、運転者が持つタイプのマウス型センサーや車内に設置された設置型センサーにより、エンジン始動前に、運転者の呼気中のアルコール濃度を検出し、飲酒運転となるほどのアルコール濃度が検出された場合には、車両のキースイッチをロックしたり、エンジンの燃料噴射やスロットルを制御してエンジンの始動を禁止したり、車両の外部者に飲酒運転違反者であることを報知するものが一般的であった。
しかしながら、これらのように始めのエンジン始動を禁止したり、外部に報知するだけでは、例えば、走行中に運転者が飲酒した場合のチェックや、エンジンを停止させずに車両を停止させ、休憩中に飲酒した後のチェックができないという問題があった。
そこで最近では、エンジン始動後でも、一定時間毎、又はランダムにアルコール濃度の再検査を運転者に要求し、その都度アルコール濃度を検出することで、走行中や休憩中の運転者の飲酒にも対応できる飲酒運転防止装置が開発されている。
特開2004−318411号公報
そこで最近では、エンジン始動後でも、一定時間毎、又はランダムにアルコール濃度の再検査を運転者に要求し、その都度アルコール濃度を検出することで、走行中や休憩中の運転者の飲酒にも対応できる飲酒運転防止装置が開発されている。
しかしながら、このような従来の装置では、再検査を要求するタイミングが、一定サイクルの時間やランダムであったため、車両の走行状況や車両周辺の交通状況により、走行中に呼気の検査を行うことに伴って、危険を伴う場合があった。
例えば、比較的高速走行中であったり、旋回走行中であるなどの車両の走行状況が安全な状況ではない場合や、カーブの多い道路を走行中であったり、前車との車間距離が比較的短い場合などの車両周辺の交通状況が安全な状況ではない場合に、呼気の検査が要求されると、運転者は、マウス型センサーを走行中に探し、片手で持って呼気を検査しなければならず、また設置型センサーの場合には、センサー近くに運転者の口を近づけなければならず、共に、前方への注意力が低くなることから、危険性が高くなるという問題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジン始動後の呼気中のアルコール濃度再検査を、危険性を伴うことなく安全に行うことができる飲酒運転判定装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の飲酒運転判定装置は、
車両運転者の呼気中のアルコール濃度を検出するアルコール検出手段と、前記アルコール検出手段により検出されたアルコール濃度に基づいて運転者の飲酒運転状態を判定する飲酒運転判定手段と、前記アルコール検出手段と前記飲酒運転判定手段とにより検査が実施された後の所定の検査条件を満たした場合に再検査要求を出力する再検査要求手段と、前記再検査要求手段により再検査要求が出力された後に再検査が実施され運転者の飲酒運転状態を判定する飲酒運転判定装置において、車両の運行状況を検出する運行状況検出手段と、前記運行状況検出手段により検出された車両の運行状況が安全な状況であることを判定する運行状況判定手段と、を有し、前記再検査要求手段は前記運行状況判定手段により車両の運行状況が安全な状況であると判定された場合に再検査要求を出力することを特徴とする。
車両運転者の呼気中のアルコール濃度を検出するアルコール検出手段と、前記アルコール検出手段により検出されたアルコール濃度に基づいて運転者の飲酒運転状態を判定する飲酒運転判定手段と、前記アルコール検出手段と前記飲酒運転判定手段とにより検査が実施された後の所定の検査条件を満たした場合に再検査要求を出力する再検査要求手段と、前記再検査要求手段により再検査要求が出力された後に再検査が実施され運転者の飲酒運転状態を判定する飲酒運転判定装置において、車両の運行状況を検出する運行状況検出手段と、前記運行状況検出手段により検出された車両の運行状況が安全な状況であることを判定する運行状況判定手段と、を有し、前記再検査要求手段は前記運行状況判定手段により車両の運行状況が安全な状況であると判定された場合に再検査要求を出力することを特徴とする。
このような飲酒運転判定装置によれば、前回の検査実施後に、運転者の呼気中のアルコール濃度を検出し、飲酒運転状態を再検査する際、車両の走行状態や車両周辺の交通状況などの車両の運行状況が、安全な状況であることが判定された場合に、再検査要求がなされる。
また、上記飲酒運転判定装置において、前記運行状況検出手段は車両の車速を検出可能であり、前記運行状況判定手段は、前記運行状況検出手段により検出された車速が所定車速以下であるときに車両の運行状況が安全な状況であると判定することを特徴とする。
このような飲酒運転判定装置によれば、例えば、赤信号などにより停車している場合や比較的低速で走行している場合などは、車両の運行状況が安全な状況であると判定される。
また、上記飲酒運転判定装置において、前記運行状況検出手段は車両周辺の交通状況を検出可能であり、前記運行状況判定手段は、前記運行状況検出手段により検出された車両周辺の交通状況が安全な状況であるときに車両の運行状況が安全な状況であると判定することを特徴とする。
このような飲酒運転判定装置によれば、例えば、直線道路を走行中であったり、前車との車間距離が比較的長い場合などは、車両の運行状況が安全な状況であると判定される。
また、上記飲酒運転判定装置において、前記再検査要求手段により前回再検査要求が出力されてから再検査が実施されずに所定時間以上経過した場合、運転者が車両を停止させ再検査を受けるよう運転者に報知する報知手段を備えたことを特徴とする
前回再検査要求が出力されてから、車両の運行状況が安全な状況となる機会が所定時間以上なく、長時間、再検査されない状態が続く場合には、仮に、その間に運転者が飲酒していたら飲酒運転状態が長く続くこととなってしまう。本発明の飲酒運転判定装置によれば、このような場合でも、長くても所定時間経過したら運転者に報知し、運転者は車両を停車させ再検査を受けることができる。
前回再検査要求が出力されてから、車両の運行状況が安全な状況となる機会が所定時間以上なく、長時間、再検査されない状態が続く場合には、仮に、その間に運転者が飲酒していたら飲酒運転状態が長く続くこととなってしまう。本発明の飲酒運転判定装置によれば、このような場合でも、長くても所定時間経過したら運転者に報知し、運転者は車両を停車させ再検査を受けることができる。
また、上記飲酒運転判定装置において、前記飲酒運転判定手段は、前記再検査要求手段により前回再検査要求が出力されてから再検査が実施されずに所定時間以上経過した場合、運転者が飲酒運転状態であると判定することを特徴とする。
このような飲酒運転判定装置によれば、運転者が再検査要求を無視して応じず、アルコール検出手段による検出を行わない場合には、運転者が飲酒運転状態であるとみなすことができる。
請求項1記載の本発明によれば、前回の検査後に、運転者の呼気中のアルコール濃度を検出し、飲酒運転状態を再検査する際、車両の走行状態や車両周辺の交通状況などの車両の運行状況が、安全な状況であることが判定された場合に、再検査要求がなされる。これにより、危険を伴うことなく、安全に、再検査を実施することができるという効果を奏する。
また、請求項2記載の本発明によれば、例えば、赤信号などにより停車している場合や比較的低速で走行している場合などは、車両の運行状況が安全な状況であると判定される。これにより、車両の運行状況が安全な状況であることを、確実に検出することができるという効果を奏する。
また、請求項3記載の本発明によれば、例えば、直線道路を走行中であったり、前車との車間距離が比較的長い場合などは、車両の運行状況が安全な状況であると判定される。これにより、車両の運行状況が安全な状況であることを、確実に検出することができるという効果を奏する。
また、請求項4記載の本発明によれば、前回再検査要求が出力されてから、長時間、再検査されない状態が続く場合でも、所定時間経過したら運転者に報知し、運転者は車両を停車させ再検査を受けることができる。これにより、たとえ、その間に運転者が飲酒していた場合でも、飲酒運転状態が長く続くことがないという効果を奏する。
また、請求項5記載の本発明によれば、運転者が再検査要求を無視して応じず、アルコール検出手段による検出を行わない場合には、運転者が飲酒運転状態であるとみなすことができる。これにより、例え悪質な運転者であっても、飲酒運転状態を放置するような事態にならず、確実に飲酒運転状態を判定できるという効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る飲酒運転判定装置について説明する。
図1は本実施形態の全体のシステム構成図であり、図2は本実施形態の判定ロジックを示すフローチャートである。
図1は本実施形態の全体のシステム構成図であり、図2は本実施形態の判定ロジックを示すフローチャートである。
まず図1を用いて、本実施形態の構成について説明する。
車両に設置されたCPU1には、入力要素として、変速機の出力軸やプロペラシャフトなどに設置され車速を検出する車速センサ5、ハンドル近傍に設置されステアリング角(操舵角)を検出するステアリングセンサ6、車両の現在地情報を入力し道路情報・地図情報を保管しているナビゲーションシステム7、車両の前方に設置され自車の前方を走行している車両との車間距離を検出する車間距離センサ8、車室内に設置されるか又は検出する際に運転者が手で持ち、運転者の呼気中のアルコール濃度を検出するアルコールセンサ9(アルコール検出手段)、タイマー10が各々接続されている。そして、車速センサ5により検出された車速と、ステアリングセンサ6により検出されたステアリング角と、ナビゲーションシステム7により現在走行している道路及びその前方の道路のカーブ頻度や直進状態と、車間距離センサ8により検出された車間距離と、アルコールセンサ9により検出された運転者の呼気中のアルコール濃度と、タイマー10により計測される時間とが、CPU1に入力される。なお、タイマーにより計測される時間については、後に詳細に説明する。ここで、車速センサ5とステアリングセンサ6とナビゲーションシステム7と車間距離センサ8が運行状況検出手段に対応している。
車両に設置されたCPU1には、入力要素として、変速機の出力軸やプロペラシャフトなどに設置され車速を検出する車速センサ5、ハンドル近傍に設置されステアリング角(操舵角)を検出するステアリングセンサ6、車両の現在地情報を入力し道路情報・地図情報を保管しているナビゲーションシステム7、車両の前方に設置され自車の前方を走行している車両との車間距離を検出する車間距離センサ8、車室内に設置されるか又は検出する際に運転者が手で持ち、運転者の呼気中のアルコール濃度を検出するアルコールセンサ9(アルコール検出手段)、タイマー10が各々接続されている。そして、車速センサ5により検出された車速と、ステアリングセンサ6により検出されたステアリング角と、ナビゲーションシステム7により現在走行している道路及びその前方の道路のカーブ頻度や直進状態と、車間距離センサ8により検出された車間距離と、アルコールセンサ9により検出された運転者の呼気中のアルコール濃度と、タイマー10により計測される時間とが、CPU1に入力される。なお、タイマーにより計測される時間については、後に詳細に説明する。ここで、車速センサ5とステアリングセンサ6とナビゲーションシステム7と車間距離センサ8が運行状況検出手段に対応している。
また、CPU1には、出力要素として、運転者が飲酒運転状態であると判定された時に通信回線を介して警察12に通報する通信機11、飲酒運転状態の検査を要求する場合に例えば「アルコールセンサを使ってアルコールを検出して下さい」などのように音声を出力するスピーカ13、同じく飲酒運転状態の検査を要求する場合に上記のような音声メッセージを文字情報又は記号で出力するディスプレイ14、運転者が飲酒運転状態であると判定された時に、車両の外部に危険性を報知するためのヘッドランプ又はテールランプ15、同じくクラクション16、同じくウインカ17、また、同じく運転者が飲酒運転状態であると判定された時に、燃料カットやスロットル制御などによりエンジンを停止させるように制御するべくエンジンECU18が、各々接続されている。ここで、スピーカ13とディスプレイ14が報知手段に対応している。
また、CPU1内には、各センサにより検出された情報から現在の車両の運行状況が安全な状況であることを判定する運行状況判定手段2、所定の再検査条件が成立しかつ運行状況判定手段2により車両の運行状況が安全な状況であると判定されると再検査要求を出力する再検査要求手段3、同再検査要求手段3から再検査要求が出力されるとアルコールセンサ9で検出された運転者の呼気中のアルコール濃度により飲酒運転状態であることを判定する飲酒運転判定手段4が設けられている。
より具体的に説明すると、まず、タイマー10により、前回行った飲酒運転状態の検査から、所定時間経過した後、運行状況判定手段2により車両の運行状況が安全な状況であることを判定する。判定方法としては、車速センサ5により検出された車速が所定値以下の低速走行である場合や、ステアリングセンサ6により検出されたステアリング角が所定値以下の直進走行である場合、ナビゲーションシステム7により走行中の道路が直進道路である場合、車間距離センサ8により検出された前方走行車との車間距離が所定値以上長い場合などは安全な状況であると判定する。
そして、運行状況判定手段2により車両の運行状況が安全な状況であると判定されると、再検査要求手段3が再検査要求を出力する。再検査要求の出力に伴って、スピーカ13から音声、例えば「アルコールセンサを使ってアルコールを検出して下さい」などの音声メッセージが出力され、またディスプレイ14により前記のメッセージの文字情報又は記号などが出力される。これにより、運転者に再検査要求が出力されたことが報知される。
再検査要求が出力されたことが報知されると、運転者は、アルコールセンサ9により自分の呼気中のアルコール濃度を検出する作業を行う。アルコールセンサ9は、例えば、自分の手で持って口の近くで検出するマウス型センサでもいいし、車室内のハンドル近傍などに設置させた設置型センサでも良い。マウス型センサの場合は、運転者の口の近傍にセンサを持ってくれば、運転者の呼気を確実に検出でき、誤って同乗者の呼気が検出される恐れがないという利点がある。また、設置型センサの場合は、検査の度にセンサを手で持つ必要がなく手間がかからないという利点がある。
運転者により、呼気中のアルコール濃度の検出作業が行われると、飲酒運転判定手段4により、運転者が飲酒運転状態であるかどうかが判定される。具体的には、呼気中のアルコール濃度が所定値以上の場合に、飲酒運転状態であると判定する。
飲酒運転判定手段4により飲酒運転状態であると判定されると、例えば、ヘッドランプやテールランプ15を点滅させたり、クラクション16を鳴らしたり、ウインカ17によりハザード点滅させることで、車両の外部に飲酒運転状態である旨を報知する。
また、外部への報知のみならず、通信機11を用いて通信回線を介して警察12に通報することもできるし、エンジンECU18にエンジン停止信号を出力して強制的にエンジンを停止させ走行を不能にすることも可能である。またエンジンを完全に停止させないまでも、燃料噴射制御、スロットル制御によりエンジンを所定の低回転に維持させて低速走行のみ許可することも可能である。
次に、図2のフローチャートに基づいて、前記一実施形態の作用について説明する。
まず、運転者が車両に乗り込むと、エンジンを始動する前に初回の検査が要求される。例えば前記したように、スピーカ13による音声メッセージやディスプレイによる文字情報などで運転者に検査要求が報知される。運転者がその検査要求に応じてアルコールセンサ9に自分の呼気を吹きかけると、初回の検査が行われ、ステップS20にて初回の検査結果が判断される。検査の結果、NG、つまりアルコールセンサ9により検出された呼気のアルコール濃度が所定値よりも高く、このまま運転したら飲酒運転状態になると判断される場合には、ステップS21に進んで走行不可処理を行う。ステップS21の走行不可処理では、運転者がスタートキーをON側にまわしても、エンジン始動処理をせず、走行を不能のままにするものである。このような処理をすることで、確実に飲酒運転を防止できる。次に、ステップS20の検査の結果、OK、つまりアルコールセンサ9により検出されたアルコール濃度が所定値以下で、このまま運転しても飲酒運転状態にならないと判断される場合、ステップS22に進んでエンジン始動を許可する。つまりイグニッションキーをONしたら、エンジンが始動する。
まず、運転者が車両に乗り込むと、エンジンを始動する前に初回の検査が要求される。例えば前記したように、スピーカ13による音声メッセージやディスプレイによる文字情報などで運転者に検査要求が報知される。運転者がその検査要求に応じてアルコールセンサ9に自分の呼気を吹きかけると、初回の検査が行われ、ステップS20にて初回の検査結果が判断される。検査の結果、NG、つまりアルコールセンサ9により検出された呼気のアルコール濃度が所定値よりも高く、このまま運転したら飲酒運転状態になると判断される場合には、ステップS21に進んで走行不可処理を行う。ステップS21の走行不可処理では、運転者がスタートキーをON側にまわしても、エンジン始動処理をせず、走行を不能のままにするものである。このような処理をすることで、確実に飲酒運転を防止できる。次に、ステップS20の検査の結果、OK、つまりアルコールセンサ9により検出されたアルコール濃度が所定値以下で、このまま運転しても飲酒運転状態にならないと判断される場合、ステップS22に進んでエンジン始動を許可する。つまりイグニッションキーをONしたら、エンジンが始動する。
その後、運転者の運転により車両が走行するわけであるが、走行を開始した後でも、例えば走行中や、信号待ち時、休憩のための一時停止時に、エンジンを止めずに飲酒が行われる可能性もある。この走行開始後の飲酒運転の再検査がステップS23以降である。ステップS23にて、前回の検査、始めの場合はエンジン始動前の初回の検査(ステップS20)が前回の検査となり、タイマー10により計測された前回の検査からの経過時間が、第1所定時間以上経過したかが判定される。所定時間の経過を待つのは、前回の検査以降の飲酒を行えうる時間と、頻雑さを感じない程度の検査作業の頻度となるような時間を考慮して設定されるべき時間であり、第1所定時間は適宜設定可能である。ステップS23で第1所定時間がまだ経過していない場合には経過時間のカウントを繰り返し、第1所定時間が経過したと判定された場合、ステップS24に進む。ステップS24では、前回の検査から、第1所定時間よりも長い第2所定時間が経過したかが判定される。今回は第1所定時間が経過したばかりであるので、第2所定時間は経過していない。そこで、ステップS24はNOと判断され、ステップS25に進む。ステップS25〜S28は、それぞれ、車速センサ5により検出された車速が所定値以下か(ステップS25)、ステアリングセンサ6により検出されたステアリング角が所定値以下か(ステップS26)、ナビゲーションシステム7により検出された走行道路が直進路か(ステップS27)、車間距離センサ8により検出された前車との車間距離が所定値以上か(ステップS28)が判定され、ステップS25〜S28が全てYESの場合は、車両の運行状況が安全な状況であると判断してステップS29に進み、ステップS25〜S28のいずれか1つでもNOの場合には安全な状況ではないと判断し、ステップS23に戻る。
ステップS29では、例えば前記したように、スピーカ13による音声メッセージやディスプレイによる文字情報などで運転者に検査要求が報知される。その後、運転者がその検査要求に応じてアルコールセンサ9に自分の呼気を吹きかけると、再検査が行われ、ステップS30にて再検査結果が判断される。検査の結果、NG、つまりアルコールセンサ9により検出された呼気のアルコール濃度が所定値よりも高く、飲酒運転状態であると判断される場合には、ステップS31に進んで走行不可処理及び外部周知処理を行う。ステップS31の走行不可処理では、エンジンECU18にエンジン停止信号を出力して強制的にエンジンを停止させ走行を不能にすることも可能であるし、またエンジンを完全に停止させないまでも、燃料噴射制御、スロットル制御によりエンジンを所定の低回転に維持させて低速走行のみ許可することも可能である。ステップS31の外部周知処理では、ヘッドランプやテールランプ15を点滅させたり、クラクション16を鳴らしたり、ウインカ17によりハザード点滅させることで、車両の外部に飲酒運転状態である旨を報知すると共に、通信機11を用いて通信回線を介して警察12に通報する。また、ステップS30の検査の結果、OK、つまりアルコールセンサ9により検出されたアルコール濃度が所定値以下で、飲酒運転状態ではなかったと判断される場合、ステップS23に戻る。また、ステップ30で、運転者が検査要求に応じず、アルコールセンサ9により所定時間以上アルコール濃度が検出されなかった場合には、運転者が故意に検査を行わなかったことから飲酒運転状態であると見なし、その場合もステップS31に進む。
次にステップS23にて、第1所定時間が経過した後においてステップS25〜S28が全てYESの状態がなかなか起きず、長時間検査ができない場合を考慮し、ステップS24にて第1所定時間より長い第2所定時間が経過したかが判断される。これは、前回の検査後に飲酒の可能性が十分考えられるほどの長い時間の間、再検査ができていないことを判断するものであり、NOの場合には、ステップS25に進み、YESの場合にはステップS32に進む。ステップS32では、スピーカ13から音声、例えば「車両を安全な場所に停車させた後、アルコールセンサを使ってアルコールを検出して下さい」などの音声メッセージが出力され、またディスプレイ14により前記のメッセージの文字情報又は記号などが出力される。これにより、運転者に再検査要求が出力されたことが報知される。その後、運転者が車両を安全な場所に停車させ、検査要求に応じてアルコールセンサ9に自分の呼気を吹きかけると、再検査が行われ、ステップS33にて再検査結果が判断される。検査の結果、NG、つまりアルコールセンサ9により検出された呼気のアルコール濃度が所定値よりも高く、飲酒運転状態であると判断される場合や、アルコール濃度が検出されず、運転者が故意に検査を行わなかったことから飲酒運転状態であると見なされる場合には、ステップS31に進んで、前述と同様に走行不可処理及び外部周知処理を行う。検査の結果、OK、つまりアルコールセンサ9により検出されたアルコール濃度が所定値以下で、飲酒運転状態ではなかったと判断される場合、ステップS23に戻る。
したがって、上記一実施形態によれば、エンジン運転開始後に、飲酒運転状態を再検査する際、車両の走行状態や車両周辺の交通状況などの車両の運行状況が、安全な状況であることが判定された場合に、再検査要求がなされるので、危険を伴うことなく、安全に、再検査を実施することができる。
特に、安全な状況であるとする判定条件として、車速が所定値以下であることが含まれるので、例えば、赤信号などにより停車している場合や比較的低速で走行している場合などは、車両の運行状況が安全な状況であると判定される。これにより、車両の運行状況が安全な状況であることを、確実に検出することができる。
また、安全な状況であるとする判定条件として、ステアリング角が所定値以下であることが含まれるので、例えば、直進走行中である場合などは、車両の運行状況が安全な状況であると判定される。これにより、車両の運行状況が安全な状況であることを、確実に検出することができると共に、車両を停車させなくても再検査が可能となり、車両の走行をできるだけ妨げずに再検査が可能となる。
また、安全な状況であるとする判定条件として、ナビゲーションシステム7により、走行中の道路が直線路であることが含まれるので、例えば、直進走行中である場合などは、車両の運行状況が安全な状況であると判定される。これにより、車両の運行状況が安全な状況であることを、確実に検出することができると共に、先の道路状況を予測して安全な状況を判定することができる。
また、安全な状況であるとする判定条件として、前車との車間距離が所定値以上であることが含まれるので、自車の走行状態や道路状況のみならず、他車との関係においても安全な状況を確実に判定できる。
また、前回再検査要求が出力されてから、長時間、再検査されない状態が続く場合でも、所定時間経過したら運転者に報知し、運転者は車両を停車させ再検査を受けることができる。これにより、たとえ、その間に運転者が飲酒していた場合でも、飲酒運転状態が長く続くことがない。
また、運転者が再検査要求を故意に無視して応じず、アルコール検出を行わない場合には、運転者が飲酒運転状態であるとみなすことで、例え悪質な運転者であっても、飲酒運転状態を放置するような事態にならず、確実に飲酒運転状態を判定できる。
また、本実施形態のように、エンジン始動後の再検査を行うものにおいて、アルコールセンサとして運転者が手で持って検査を行うようなマウス式センサーを用いる場合には、運転者の前方確認や運転操作など、より安全に注意する必要があるが、本実施形態のように、車両の運行状況が安全な状況であることを確実に判定することができることで、マウス式センサーを用いることによる確実に運転者の呼気検出を行うことができることと、安全性との両立を図ることができる。
以上で本発明の一実施形態に係る飲酒運転判定装置についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ステップS23で前回の検査から第1所定時間経過したか否かで、つまりある一定時間毎に安全な状況を判定して再検査の実行を行うように記載したが、これに限らず、例えば、ランダムに安全な状況を判定して再検査を実行するように適宜変更が可能である。
また、車両の運行状況が安全な状況であるか否かの条件として、ステップS25〜S28のいずれかが満足したら安全な状況であると判断するように記載したが、これに限らず、ステップS25〜S28のいずれか複数又は全てを満足したら安全な状況であると判断するように適宜変更が可能である。
2 運行状況判定手段
3 再検査要求手段
4 飲酒運転判定手段
5 車速センサ(運行状況検出手段)
6 ステアリングセンサ(運行状況検出手段)
7 ナビゲーションシステム(運行状況検出手段)
8 車間距離センサ(運行状況検出手段)
9 アルコールセンサ(アルコール検出手段)
13 スピーカ(報知手段)
14 ディスプレイ(報知手段)
3 再検査要求手段
4 飲酒運転判定手段
5 車速センサ(運行状況検出手段)
6 ステアリングセンサ(運行状況検出手段)
7 ナビゲーションシステム(運行状況検出手段)
8 車間距離センサ(運行状況検出手段)
9 アルコールセンサ(アルコール検出手段)
13 スピーカ(報知手段)
14 ディスプレイ(報知手段)
Claims (5)
- 車両運転者の呼気中のアルコール濃度を検出するアルコール検出手段と、
前記アルコール検出手段により検出されたアルコール濃度に基づいて運転者の飲酒運転状態を判定する飲酒運転判定手段と、
前記アルコール検出手段と前記飲酒運転判定手段とにより検査が実施された後の所定の検査条件を満たした場合に再検査要求を出力する再検査要求手段と、
前記再検査要求手段により再検査要求が出力された後に再検査が実施され運転者の飲酒運転状態を判定する飲酒運転判定装置において、
車両の運行状況を検出する運行状況検出手段と、
前記運行状況検出手段により検出された車両の運行状況が安全な状況であることを判定する運行状況判定手段と、を有し、
前記再検査要求手段は前記運行状況判定手段により車両の運行状況が安全な状況であると判定された場合に再検査要求を出力することを特徴とする飲酒運転判定装置。 - 前記運行状況検出手段は車両の車速を検出可能であり、
前記運行状況判定手段は、前記運行状況検出手段により検出された車速が所定車速以下であるときに車両の運行状況が安全な状況であると判定することを特徴とする請求項1記載の飲酒運転判定装置。 - 前記運行状況検出手段は車両周辺の交通状況を検出可能であり、
前記運行状況判定手段は、前記運行状況検出手段により検出された車両周辺の交通状況が安全な状況であるときに車両の運行状況が安全な状況であると判定することを特徴とする請求項1記載の飲酒運転判定装置。 - 前記再検査要求手段により前回再検査要求が出力されてから再検査が実施されずに所定時間以上経過した場合、運転者が車両を停止させ再検査を受けるよう運転者に報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の飲酒運転判定装置。
- 前記飲酒運転判定手段は、前記再検査要求手段により前回再検査要求が出力されてから再検査が実施されずに所定時間以上経過した場合、運転者が飲酒運転状態であると判定することを特徴とする請求項1記載の飲酒運転判定装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2007
- 2007-08-31 JP JP2007225473A patent/JP2009056923A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4450859B1 (ja) * | 2009-03-23 | 2010-04-14 | 東海電子株式会社 | 車載用呼気中アルコール測定装置 |
JP2010221786A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Tokai Denshi Kk | 車載用呼気中アルコール測定装置 |
JP4512170B1 (ja) * | 2010-03-15 | 2010-07-28 | 東海電子株式会社 | 車載用アルコール検査システム |
JP2011189823A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Tokai Denshi Kk | 車載用アルコール検査システム |
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