JP2009056230A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】身体に対するフィット性に優れ、漏れが生じ難い吸収性物品を提供すること。
【解決手段】肌に当接する表面層2、防漏層3、及びこれら両層2,3間に介在された吸収層4を備え、装着時に装着者の排泄部位に対向配置される前方部Aと、該前方部Aより背側に配される後方部Bとを、長手方向に有する吸収性物品1であって、吸収層4は、前方部Aから後方部Bに延びる縦長の下層吸収体40と、後方部Bにおける該下層吸収体40の肌当接面側に配置された後方吸収体41と、前方部Aにおける該下層吸収体40の肌当接面側に配置された上層吸収体42とを具備し、後方吸収体41は、下層吸収体40の後方部Bにおける左右両側縁それぞれから幅方向外方に延出する一対の後方フラップ41F,41Fを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等の吸収性物品には、吸収層及び防漏層を備えた吸収性本体と、該吸収性本体の両側部それぞれから幅方向外方に延出する一対の後方フラップとを有するものがある。後方フラップとは、吸収性本体から延出した状態で折り返されることなくショーツ等の下着に装着されて用いられるもので、主として、装着者の臀部を覆って、臀部側からの液漏れ(後漏れ)を防止する役割を担うものである。
後方フラップを有する吸収性物品に関し、例えば特許文献1には、鼓形形状の転移層と該転移層の非肌当接面側に積層された矩形形状の蓄積層とを有し、該転移層が、吸収性物品の前方部及び後方部それぞれにおいて、該蓄積層の左右両側部それぞれから幅方向外方に延出された一体化吸収性構造体が記載されている。
また特許文献2には、後方フラップに吸収層(フラップ吸収層)を設け、吸収性本体から溢れた体液を後方フラップにおいて吸収できるようにすることで、全体としての防漏性を向上させた吸収性物品が記載されている。
特開平2−168949号公報 特開2000−189459号公報
しかし、特許文献1記載の吸収性物品においては、後方部における前記転移層の前記蓄積層の側部からの延出程度が、通常の後方フラップを有する吸収性物品における該後方フラップの本体からの延出程度に比して少なく、該転移層は、後方フラップとしての役割を実質的に果たし得ない。後方フラップは、装着者の臀部を大きく包み込むことのできる充分な長さ(延出程度)を有することによってはじめて、後漏れを防止することができるのであり、斯かる後方フラップを有していない特許文献1記載の吸収性物品は、後漏れを起こすおそれがある。
また、特許文献2記載の吸収性物品においては、フラップ吸収層とフラップ防漏層(後方フラップの下面を形成する防漏層)との界面の空間の大きさは極めて小さくなっている。そのため、後方フラップにおいて、フラップ吸収層に吸収された体液は、厚み方向に移動した後、毛管力により、フラップ吸収層とフラップ防漏層との界面の空間を過度に拡散しやすく、これに起因してフラップ吸収層に一旦吸収された体液が後方フラップの周縁部から漏れ出しやすい。このような現象は、フラップ吸収層の液拡散性が低い場合に特に顕著に発生する。
また、特許文献2記載の吸収性物品は、幅広のウイング部用吸収体の上に幅狭の本体吸収体を積層した構成を有しており、肌当接面側における本体吸収体とウイング部用吸収体との境界に段差が形成されているため、装着時において後方フラップと装着者の身体との間に隙間が生じやすく、フィット性の点、ひいては後漏れの防止の点で改良の余地があった。
従って、本発明の目的は、身体に対するフィット性に優れ、漏れが生じ難い吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌に当接する表面層、防漏層、及びこれら両層間に介在された吸収層を備え、装着時に装着者の排泄部位に対向配置される前方部と、該前方部より背側に配される後方部とを、長手方向に有する吸収性物品であって、前記吸収層は、前記前方部から前記後方部に延びる縦長の下層吸収体と、前記後方部における該下層吸収体の肌当接面側に配置された後方吸収体と、前記前方部における該下層吸収体の肌当接面側に配置された上層吸収体とを具備し、前記後方吸収体は、前記下層吸収体の前記後方部における左右両側縁それぞれから幅方向外方に延出する一対の後方フラップを有している吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品は、身体に対するフィット性に優れ、漏れ、特に後漏れが生じ難い。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。
図1及び図2には、本発明の吸収性物品の第1実施形態としての生理用ナプキンが示されている。
第1実施形態のナプキン1は、装着時に装着者の肌に当接する表面層としての液透過性の表面シート2、防漏層としての液不透過性又は撥水性の裏面シート3、及びこれら両層2,3間に介在された吸収層としての液保持性の吸収体4を備え、実質的に縦長の形状を有している。
ナプキン1は、装着時に装着者の排泄部位に対向配置される前方部Aと、装着時に該前方部Aより背側(後方)に配される後方部Bとを、長手方向に有している。第1実施形態における前方部Aと後方部Bとの境界は、ナプキン1の長手方向の略中央部に存する。
表面シート2は、吸収体4の上面(肌当接面側)の全域を被覆し、裏面シート3は、吸収体4の下面(非肌当接面側)の全域を被覆している。表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4の側縁から外方に延出してフラップ部を形成している。該フラップ部は、ナプキン1の前方部Aの位置において、ナプキン1の幅方向外方へ更に延出しており、一対のウイング部5,5を形成している。ウイング部5は、ナプキン1の装着時に下着のクロッチ部の外面側に折り返されて用いられる。表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4の両側縁及び長手方向両端からの延出部分の端部において、互いにヒートシール等により接合されてシール部を形成している。裏面シート3の非肌当接面側における吸収体4の下方に位置する所定箇所には、本体粘着部(図示せず)が、ウイング部5の非肌当接面側には、ウイング部粘着部(図示せず)が、それぞれ設けられている。本体粘着部及びウイング部粘着部は、何れもナプキン1を下着に固定するための固定手段であり、ホットメルト粘着剤を所定箇所に塗布することにより設けられている。本体粘着部及びウイング部粘着部は、ナプキン1の使用前においては、フィルム、不織布、紙などからなる剥離シート(図示せず)によって被覆されている。
尚、「肌当接面側」は、ナプキン装着時に装着者の肌側に向けられる面であり、「非肌当接面側」は、ナプキン装着時に下着側(着用者の肌側とは反対側)に向けられる面である。また、「長手方向」は、ナプキン又は各種部材の長手方向に沿う方向であり、「幅方向」は、長手方向と直交する方向である。
図3は、第1実施形態の吸収体4の肌当接面側を示す平面図である。吸収体4は、前方部Aから後方部Bに延びる縦長の下層吸収体40と、後方部Bにおける下層吸収体40の肌当接面側に配置された後方吸収体41と、前方部Aにおける下層吸収体40の肌当接面側に配置された上層吸収体42とを具備し、後方吸収体41は、下層吸収体40の後方部Bにおける左右両側縁40a,40aそれぞれから幅方向外方に延出する一対の後方フラップ41F,41Fを有している。第1実施形態においては、後方吸収体41は、段差の無い(後述する防漏溝6による段差を除く)平坦な一枚の板状部材から形成されている。一対の後方フラップ41F,41F間に挟まれた、後方吸収体41の幅方向中央部41Cは、下層吸収体40と同じ幅(W2)を有し、後方部Bにおける下層吸収体40の肌当接面側の略全面を被覆している。後方吸収体41の幅方向中央部41Cの長手方向前端は、外方に向けて凹の円弧状を有し、長手方向後端は、外方に向けて凸の円弧状を有している。後方吸収体41は、この幅方向中央部41Cの長手方向後端を、下層吸収体40の長手方向一端(後端)に一致させて配されている。
このように、第1実施形態の後方部Bにおいては、下層吸収体40の上(肌当接面側)に、一対の後方フラップ41F,41Fを有し、下層吸収体40よりも幅広の後方吸収体41が配置されており、後方吸収体41の幅方向中央部41Cと該幅方向中央部41Cに連なる後方フラップ41Fとの境界には段差がない。後方部Bの斯かる構成により、ナプキン1の装着時においては、後方吸収体41がナプキン装着者の臀部にフィットし、後方フラップ41Fと装着者の肌との間に隙間が生じにくく、良好なフィット性、漏れ防止性が得られる。
後方フラップ41Fの幅方向の長さ(最大幅)W1と下層吸収体40の幅方向の長さW2との比(W1/W2)は、好ましくは0.3〜0.6、更に好ましくは0.4〜0.5である。最大幅W1は、好ましくは20〜50mm、更に好ましくは30〜40mmである。また、後方フラップ41Fの長手方向の長さは、下層吸収体41の長手方向の長さ(全長)に対して、好ましくは30〜70%、更に好ましくは40〜60%である。第1実施形態においては、後方フラップ41Fは下層吸収体41の後方部に位置する部分の長手方向の略全体に亘って形成されており、第1実施形態の後方フラップ41Fの長手方向の長さは、下層吸収体41の長手方向の全長の略50%に相当する。
後方吸収体41は、適度な剛性を有するものが好ましい。具体的には、後方吸収体41に0.5g/cm2の荷重をかけた状態から該荷重を30g/cm2に変化させたときの該後方吸収体41の厚みの変化率が、好ましくは20〜70%、更に好ましくは30〜50%の範囲にあるものが好ましい。この厚みの変化率は、ハンディ圧縮試験機KES−G5(カトーテック製)を用い、次式により求められる。厚みの変化率(%)=[(T0−T30)/T0]×100 式中、T0は、後方吸収体41の0.5g/cm2の荷重下における厚み、T30は、後方吸収体41の30g/cm2の荷重下における厚みである。
上記厚みの変化率は、吸収性物品の装着時の圧力や、装着者の歩く/座る等の動作によって生じる圧縮力に起因する後方吸収体41の変形の程度を示す。上記厚みの変化率が上記範囲にある後方吸収体41は、適度な剛性を有しているため、後述するように、ナプキン装着時に上層吸収体42(中高部)が体圧等により下方に沈み込みにくくなり、これにより、上層吸収体42の身体(股間部)に対するフィット性が高まる。
また、後方吸収体41は、0.5g/cm2の荷重をかけた状態から該荷重を30g/cm2に変化させたときの該後方吸収体41の厚みの変化率(以下、厚み変化率Aという)が上記範囲にあることに加えて、更に、30g/cm2の荷重をかけた状態から該荷重を50g/cm2に変化させたときの該後方吸収体41の厚みの変化率(以下、厚み変化率Bという)が、好ましくは5〜30%、更に好ましくは10〜20%の範囲にあるものが好ましい。厚み変化率Bは、上述した厚み変化率Aの測定と同様にハンディ圧縮試験機KES−G5(カトーテック製)を用いて、次式により求められる。厚み変化率B(%)=[(T30−TM)/T0]×100 式中、T30は、後方吸収体41の30g/cm2の荷重下における厚み、TMは、後方吸収体41の50g/cm2の荷重下における厚み、T0は、後方吸収体41の0.5g/cm2の荷重下における厚みである。
後方吸収体41の上記厚み変化率A及びBがそれぞれ上記範囲にあることにより、厚み変化率Aが特定範囲にあることによる上述した効果に加え、厚み変化率Bが特定範囲にあることによる効果として、高圧力下での上層吸収体42(中高部)の沈み込みが起こりやすさから、装着感を更に向上することができる。
尚、前記ハンディ圧縮試験機KES−G5による厚みの測定は、KES−G5ハンディ圧縮プログラムによる自動計測により行うことができ、その測定条件は次の通りである。試料:布・フィルム(後方吸収体41の形成材料)、SENS:2、SPEE DRANGE:0.1cm/sec、DEF感度:5(必要に応じて変更可能)、加圧面積:2cm2、測定加重:0.5、30、50(g/cm2
後方吸収体41の無荷重下における厚みは、好ましい剛性及び液拡散性を得る観点から、好ましくは0.5〜3mm、更に好ましくは0.6〜1.5mmである。
同様の観点から、後方吸収体41の坪量は、好ましくは40〜150g/m2、更に好ましくは50〜100g/m2である。
後方吸収体41としては、液保持性を有するシート状材料が好ましく、例えば、紙、あるいは繊維表面が親水性である不織布(例えばレーヨン等を配合したスパンレース不織布やエアスルー不織布)等を用いることができる。また、液拡散性の低いシート状材料を用いることもできる。液拡散性の低いシート状材料の具体例としては、パルプを積繊し、バインダーで固定した乾式パルプシート〔商品名「JS−50HB」ハビックス(株)製等〕や、湿式吸収紙にエンボス加工したエンボス吸収紙等が挙げられ、そのうち、コストの点からエンボス吸収紙が特に好ましい。これらの中でも、特に、乾式パルプシートの積層体、あるいは乾式パルプシートとスパンレース不織布との複合積層体は、後方吸収体41として好ましく用いられる。
上層吸収体42は、縦長で且つ下層吸収体40よりも幅狭であり、且つナプキン1の装着時に装着者の排泄部位Pを跨ぐように配置されている。上層吸収体42は、下層吸収体40の幅方向中央部に、その長手方向を該下層吸収体42の長手方向に一致させて該下層吸収体40の上(肌当接面側)に配されている。上層吸収体42の斯かる構成・配置により、ナプキン1の肌当接面側における、上層吸収体42が位置するナプキン1の幅方向中央部は、他の部分に比して嵩高の中高部となる。この中高部は、ナプキン1の装着時において、排泄部位Pを跨ぐように装着者の股間部にフィットし、排泄部位Pから排泄された液は、先ず、中高部を形成する上層吸収体42によって吸収される。従って、中高部(上層吸収体42)の存在により、後方部Bに流れる液が少なくなり、この結果、後漏れが生じにくくなる。
また、第1実施形態においては、上層吸収体42の一部(図3中、斜線を付した部分)が後方部Bに位置しており、該一部と下層吸収体40との間に後方吸収体41が介在されている。このように、上層吸収体42と下層吸収体40との間に後方吸収体41が配されていることにより、後方吸収体41が液の拡散を抑制するため、後方部Bにおいては、排泄された液が、吸収体4(吸収層)の厚み方向に上層吸収体42、後方吸収体41、下層吸収体40を順次移動して拡散されるようになり、後方部Bにおける液の吸収効率が向上し、ひいてはナプキン全体の液の吸収効率が向上する。また、上層吸収体42と下層吸収体40との間に後方吸収体41が配されていることにより、ナプキン装着時に中高部(上層吸収体42)が体圧等により下方に沈みこみにくくなり、中高部の股間部に対するフィット性が向上する。このフィット性の向上効果は、後方吸収体41の剛性が上記範囲にある場合に特に顕著である。
以上の効果を確実に奏させるようにする観点から、後方吸収体41における、上層吸収体42と下層吸収体40との間に挟まれた部分の面積は、後方吸収体41の肌当接面側の全面積に対して、好ましくは5〜30%、更に好ましくは10〜20%である。
上層吸収体42の幅方向の長さ(最大幅)W3と下層吸収体40の幅方向の長さW2との比(W3/W2)は、好ましくは15〜50、更に好ましくは20〜40である。最大幅W3は、好ましくは10〜40mm、更に好ましくは20〜30mmである。また、上層吸収体42の長手方向の長さは、下層吸収体41の長手方向の全長に対して、好ましくは20〜80%、更に好ましくは40〜70%である。
上層吸収体42としては、通常、生理用ナプキンにおいて吸収体として用いられるものを特に制限無く用いることができ、例えば、解繊パルプ等の親水性繊維からなる繊維集合体、又は該繊維集合体に高吸収性ポリマーを保持させたもの等を用いることができる。このような繊維集合体は、紙や不織布などからなる台紙によって略全体が被覆されていてもよい。
上層吸収体42の無荷重下における厚みは、身体へのフィット性を高め、装着時の違和感を少なくする観点から、好ましくは2〜7mm、更に好ましくは3〜5mmである。
同様の観点から、上層吸収体42の坪量は、好ましくは150〜500g/m2、更に好ましくは200〜400g/m2である。
下層吸収体40としては、上層吸収体42と同様のものを用いることができる。下層吸収体40の長手方向の長さ(全長)は、好ましくは25〜45cm、更に好ましくは28〜40cmである。
下層吸収体40の無荷重下における厚みは、液引き込み性及び液保持性の観点から、好ましくは1.5〜6mm、更に好ましくは2.5〜4.5mmである。
同様の観点から、下層吸収体40の坪量は、好ましくは150〜500g/m2、更に好ましくは200〜400g/m2である。また、下層吸収体40は、上層吸収体42よりも高密度であることが好ましい。吸収体の密度は、例えばエンボス処理のような圧縮手段を用いることにより、高めることができる。
上層吸収体42の非肌当接面側と下層吸収体40の肌当接面側との間、後方吸収体41の非肌当接面側と下層吸収体40の肌当接面側との間、上層吸収体42の非肌当接面側と後方吸収体41の肌当接面側との間は、それぞれ、接着剤等の接合手段により接合されていても良い。
第1実施形態においては、図1に示すように、表面層としての表面シート2の肌当接面側に、該表面シート2と後方吸収体41と下層吸収体40とが一体的に圧密化されて形成された防漏溝6が形成されている。防漏溝6は、ナプキン1の後端側に向けて凸の略U字状に形成されており、上層吸収体42の長手方向後端部を囲んでいる。防漏溝6の該凸の頂部は、ナプキン1の幅方向中央に位置している。このように、ナプキン1の後方部Bにおける肌当接面側に防漏溝6が形成され、該防漏溝6にて表面シート2、後方吸収体41及び下層吸収体40が接合されていることにより、吸収体4(吸収層)の厚み方向の液の伝達性が高められると共に、吸収体4の厚み方向と直交する方向(平面方向)の液の拡散が効果的に抑制されるようになり、特に後方部Bでの液の吸収効率が一層高められる。また、防漏溝6の存在により、後方部Bの上向きの可撓性が高まり、身体に対するフィット性が一層向上する。防漏溝6は、例えばヒートエンボス加工により形成することができる。
防漏溝6による上述した効果を確実に奏させる観点から、防漏溝6の幅は、好ましくは1〜5mm、更に好ましくは2〜3mmである。また、防漏溝6の深さ(D)の、該防漏溝6の形成されていない部分(但し、防漏溝6が形成されている部分と同一の構成部材からなる部分に限る)の厚さT0に対する割合(%)[=(D/T0)×100]は、好ましくは60〜99%、更に好ましくは80〜95%である。
表面層を構成する表面シート2、防漏層を構成する裏面シート3としては、それぞれ当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。表面シート2としては、例えば、不織布や開孔フィルム等の各種液透過性のシート材を用いることができる。裏面シート3は、液不透過性でも液透過性でも良く、例えば、透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し、透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、これらと他のシートとのラミネート体等を用いることができる。
第1実施形態のナプキン1は、通常の後方フラップ付きの(夜用の)生理用ナプキンと同様に下着に装着して使用できる。
そして、第1実施形態のナプキン1によれば、上述の如く構成されているので、後方フラップ41Fが装着者の肌に隙間無くフィットし、良好な装着感が得られると共に、後漏れが効果的に防止される。これに対し、例えば上述した特許文献2に記載の吸収性物品、即ち、第1実施形態のナプキン1とは逆に、幅広のウイング部用吸収体の上(肌当接面側)に該ウイング部用吸収体よりも幅狭の本体吸収体を積層した構成を有する後方フラップ付きのナプキンでは、後方フラップの付け根に段差が形成されるため、後方フラップの身体に対するフィット性に劣り、本発明の第1実施形態と同等の効果は到底得られない。
また、第1実施形態のナプキン1は、縦長で且つ下層吸収体40よりも幅狭の上層吸収体42が、ナプキン1の装着時に装着者の排泄部位Pを跨ぐように配置されており、肌当接面側に装着者の股間部にフィットする中高部(上層吸収体42)を有しているので、排泄された液が最初に中高部に吸収されることで、後方部Bに液が流れにくくなり、後漏れが一層低減される。
更に、上層吸収体42(中高部)の一部が後方部Bに位置し、該一部と下層吸収体40との間に後方吸収体41が介在されていることにより、後方部Bにおける液の吸収効率が一層向上すると共に、中高部の体圧等による沈み込みが抑制され、中高部の身体に対するフィット性が一層高まる。
また、上述した防漏溝6の存在により、後方部Bにおける吸収体4(吸収層)の厚み方向の液の伝達性が一層高まると共に、吸収体4の厚み方向と直交する方向(平面方向)の液の拡散が効果的に抑制され、更には、後方部Bの上向きの可撓性が高まり、後方部Bの身体に対するフィット性が一層高まる。特に、後方吸収体41が上層吸収体42及び下層吸収体40とは異なる材料から形成されている場合は、吸収体4の厚み方向における材質の連続性が後方吸収体41において途切れることとなるため、吸収体4の厚み方向の液の伝達性の低下が懸念されるところ、防漏溝6が形成されていることにより、この材質の異なる後方吸収体41に起因する液の伝達性の低下分は充分にカバーされる。
次に、本発明の第2実施形態について図4〜図6を参照して説明する。後述する第2実施形態については、上述した第1実施形態のナプキン1と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態のナプキン1についての説明が適宜適用される。
第2実施形態のナプキン1は、図4及び図6に示すように、上層吸収体42と後方吸収体41とが平面視において離間して配置されている点、及び防漏溝の形成パターンの点が、第1実施形態と異なる。即ち、第2実施形態においては、上層吸収体42は前方部Aにのみ位置しており、上層吸収体42と後方吸収体41とは直接的にも間接的にも重なっておらず、後方吸収体41の上方及び下方の何れにも上層吸収体42は配されていない。そして、表面シート2の肌当接面側に、防漏溝6(表面シート2と後方吸収体41と下層吸収体40とが一体的に圧密化されて形成された防漏溝)に加えて、該表面シート2と下層吸収体40とが一体的に圧密化されて形成された防漏溝7が形成されており、上層吸収体42が該防漏溝7に囲まれている。即ち、防漏溝7は、平面視において楕円形状に形成された部分を有しており、上層吸収体42は、この楕円形状の防漏溝7によって包囲されており、これにより、表面シート2と下層吸収体40とからなる閉鎖空間に封入されている。防漏溝6と防漏溝7とは連結されており、表面シート2の肌当接面側に形成されている防漏溝は全て連続して形成されている。防漏溝7は、防漏溝6と同様にヒートエンボス加工により形成することができ、その幅や深さは、防漏溝6と同じに設定することができる。
このような構成を有する第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。特に、第2実施形態においては、防漏溝7によって上層吸収体42(中高部)が囲まれているため、排泄された液の多くを防漏溝7で囲まれた領域、あるいは前方部Aにて吸収・保持することが可能となり、後方部Bに流れる液の量を大幅に低減し、後漏れを効果的に防止することができる。また、防漏溝6と防漏溝7とが連結されていることにより、第1実施形態に比して、吸収体4の厚み方向と直交する方向(平面方向)の液の拡散がより効果的に防止されると共に、後方部Bの上向きの可撓性が一層高まり、後方部Bの身体に対するフィット性がより一層向上する。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、ウイング部5には吸収体が設けられていても良い。また、ウイング部5自体が無くても良い。
また、前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして生理用ナプキンを挙げたが、例えばパンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等にも適用できる。
本発明の第1実施形態である生理用ナプキンの肌当接面側(表面シート側)を示す平面図である。 図1のI−I線断面を模式的に示す断面図である。 図1に示すナプキンを構成する吸収体の肌当接面側を示す平面図である。 本発明の第2実施形態である生理用ナプキンの肌当接面側(表面シート側)を示す平面図である。 図4のI−I線断面を模式的に示す断面図である。 図4に示すナプキンを構成する吸収体の肌当接面側を示す平面図である。
符号の説明
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート(表面層)
3 裏面シート(防漏層)
4 吸収体(吸収層)
40 下層吸収体
41 後方吸収体
41F 後方フラップ
41C 後方吸収体の幅方向中央部
42 上層吸収体
5 ウイング部
6 表面層と後方吸収体と下層吸収体とが一体的に圧密化されて形成された防漏溝
7 表面層と下層吸収体とが一体的に圧密化されて形成された防漏溝
A 前方部
B 後方部
P ナプキン装着者の排泄部位

Claims (6)

  1. 肌に当接する表面層、防漏層、及びこれら両層間に介在された吸収層を備え、装着時に装着者の排泄部位に対向配置される前方部と、該前方部より背側に配される後方部とを、長手方向に有する吸収性物品であって、
    前記吸収層は、前記前方部から前記後方部に延びる縦長の下層吸収体と、前記後方部における該下層吸収体の肌当接面側に配置された後方吸収体と、前記前方部における該下層吸収体の肌当接面側に配置された上層吸収体とを具備し、
    前記後方吸収体は、前記下層吸収体の前記後方部における左右両側縁それぞれから幅方向外方に延出する一対の後方フラップを有している吸収性物品。
  2. 前記上層吸収体は、縦長で且つ前記下層吸収体よりも幅狭であり、且つ前記吸収性物品の装着時に装着者の排泄部位を跨ぐように配置されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記表面層の肌当接面側に、該表面層と前記後方吸収体と前記下層吸収体とが一体的に圧密化されて形成された防漏溝が形成されている請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記上層吸収体の一部が前記後方部に位置しており、該一部と前記下層吸収体との間に前記後方吸収体が介在されている請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
  5. 前記上層吸収体と前記後方吸収体とが平面視において離間して配置されている請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
  6. 前記表面層の肌当接面側に、該表面層と前記下層吸収体とが一体的に圧密化されて形成された防漏溝が形成されており、前記上層吸収体が該防漏溝に囲まれている請求項5記載の吸収性物品。
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