JP2009055890A - 加工食品 - Google Patents

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Tetsuko Okada
哲子 岡田
Kiyoshi Kosakata
潔 小坂田
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ICS Co Ltd
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Abstract

【課題】 おから及びコンニャクを主体とした加工食品の改善を行い、食感の向上と利用範囲の拡大を図る。
【解決手段】
グルテン又は/及びグルテン加工物(麩を含む)を添加する。

Description

本発明は、植物原料によって低カロリー食品、特に食肉に近い食感を与える低カロリー食品の開発に関するものである。
近年、肥満の問題が大きな社会現象となるにつれ、低カロリー食品の開発に関心が集まりつつある。食肉は言うまでも無く現代の最も主要な食材の一つであるが、その過剰な摂取が肥満をもたらすとして、米国等においては、特に低年齢層に対して、なるべくこれを制限しようとする傾向が見られる。このような趨勢に対し、食肉に代わる、しかも食肉に匹敵する食感を持つ低カロリー食品の開発は、大きな社会的意義を持つものである。本発明者は、既にこの目的に適するものとして「おから」と「コンニャク」を主体とした加工食品ないしはその製造方法を開発(特許文献1、2)し、工業化して相当の普及を見ているが、利用範囲の拡大につれ、更なる食感の向上・新しい食感の創造に対する要望が増大しつつある。
特許第3498087号 特許第3721351号
本発明においては、「おから」と「コンニャク」を主体とした加工食品に対し、カロリーの増加・コストの増大を避けつつ、より食肉に近い、新しい食感を有する加工食品を開発する。
(1)こんにゃく粉を湯でゼリー状にまで混和し、これに生卵とおからとを混和し、水酸化カルシウムをぬるま湯に溶解したアルカリ液を上記混和物に混和し凝固整型し、これを適宜に切り分け、加熱して残余のアルカリ分を除去し食肉感を与えたことを特徴とする食材若しくは該食材の製造過程においてグルテン又は/及びグルテン加工成型物(麩を含む)を添加することを特徴とする加工食品。
(2)おから33〜83重量比率と、コンニャク原料67〜17重量比率、及びコンニャク原料の2.5〜5.0倍の重量比率の長芋を均一に混和しアルカリ液にて凝固させたことを特色とする食材若しくは該食材の製造過程においてグルテン又は/及びグルテン加工成型物(麩を含む)を添加することを特徴とする加工食品。
(3)(1)又は(2)記載の加工食品において、添加されるグルテン又は/及びグルテン加工成型物(麩を含む)が麺状(断面が円形若しくは四角形のものを含む)に成型され、適宜の長さに裁断されたもの又は/及び平板状に成型され、適宜の形状に裁断されたものであることを特徴とする加工食品。
(4)(1)又は(2)記載の食材の製造過程において、調味料若しくは調味機能を有する成分(キノコ類及び/又は海藻類及び/又は食肉類の粉末若しくはエキス等)を添加することを特徴とする食材。
(5)(1)〜(4)の何れかに記載の加工食品と他の食材(食肉・食肉加工品を含む)とを組み合わせて成る加工食品。
本発明により、従来製品の利点を損なうことなく、新しい食感、特に食肉等に見られる、「繊維等による構造がもたらす咀嚼感、舌・口腔内の接触感」に起因する食感を加えた加工食品を得ることが出来る。
第1の実施形態:第1の実施形態は、(1)、(2)及び(3)に述べたように、特許第3498087号及び特許第3721351号に基づく既存の加工食品に対し、「グルテン又は/及びグルテン加工成型物(麩を含む)、より具体的にはグルテン又は/及びグルテン加工成型物(麩を含む)が麺状(断面が円形若しくは四角形のものを含む)に成型され、適宜の長さに裁断されたもの又は/及び平板状に成型され、適宜の形状に裁断されたもの」を添加するものである。前述の如く、特許第3498087号及び特許第3721351号に基づく加工食品は既に相当の普及を見、更に需要が拡大しつつあるが、含まれる繊維質が短く、独立して均一に存在し、一定の範囲を持った繊維組織構造を持たないため、調理方法によっては練り物様の食感が「肉」を期待した消費者に違和感をもたらす場合があった。これに対し、本発明においては、グルテン又は/及びグルテン加工成型物、より具体的な1例として麩の麺状又は/及び面状加工成型物を前記既存加工食品に添加し、これによって低カロリーを維持したまま「繊維等による構造がもたらす咀嚼感、舌・口腔内の接触感」を付与することを可能とした。
麩の麺状又は面状加工成型物の大きさ・形状は目的に応じ任意に定められるが、通常は麺状成型物では太さ3mm以下、長さ20mm以下、面状成型物では厚さ3mm以下である。
麩の麺状又は面状加工成型物の添加量は目的に応じ任意に定められる。
麩の空孔率は目的に応じ任意に定められる。空孔を有する食材の添加により、加工食品は咀嚼感の多様化と共に内部に各種の液状の旨味成分を取り込むことが出来、単に食肉に近い加工食品の域を越えた新しい食材として、調理方法・応用分野の拡大が期待される。
第2の実施形態:第2の実施形態は、第1の実施形態の加工食品の製造過程において、調味料若しくは調味機能を有する成分を添加して、目的に応じた更なる味覚の向上を図るものである。調味料としては化学調味料のほか通常「だし」として使用されるものを用い、調味機能を有する成分としては、例えばキノコ、海藻類又は食肉類の粉末若しくはエキスを用いることが出来る。なお、調味機能を有する成分はこれらの例示に限定されるものではない。
第3の実施形態:第3の実施形態は、第1又は第2の実施形態の加工食品と他の食材とを組み合わせた加工食品である。既に特許第3498087号及び特許第3721351号に基づく加工食品は、カロリーの低減を目的として食肉と組み合わされ、ソーセージ、ハンバーグ等の形態で販売されており、本発明にかかる加工食品も同様に使用できる。更に、上記の如く空孔の大きさ・量を自由に変えることにより、食肉以外の広範囲の食材との組み合わせが可能となり、新しい加工食品への発展が期待される。
本発明により、更に広い市場性を有する低カロリー加工食品の提供が可能となり、肥満等の社会問題の解消への貢献が期待される。

Claims (5)

  1. こんにゃく粉を湯でゼリー状にまで混和し、これに生卵とおからとを混和し、水酸化カルシウムをぬるま湯に溶解したアルカリ液を上記混和物に混和し凝固整型し、これを適宜に切り分け、加熱して残余のアルカリ分を除去し食肉感を与えたことを特徴とする食材において若しくは該食材の製造過程においてグルテン又は/及びグルテン加工成型物(麩を含む)又は/及びココナッツミルクを添加することを特徴とする加工食品。
  2. おから33〜83重量比率と、コンニャク原料67〜17重量比率、及びコンニャク原料の2.5〜5.0倍の重量比率の長芋を均一に混和しアルカリ液にて凝固させたことを特色とする食材において若しくは該食材の製造過程においてグルテン又は/及びグルテン加工成型物(麩を含む)又は/及びココナッツミルクを添加することを特徴とする加工食品。
  3. 請求項1又は請求項2記載の食材若しくは該食材の製造過程において、調味料若しくは調味機能を有する成分(キノコ類及び/又は海藻類及び/又は食肉類の粉末若しくはエキス等)を添加することを特徴とする食材。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の加工食品において、添加されるグルテン又は/及びグルテン加工成型物(麩を含む)が麺状(断面が円形若しくは四角形のものを含む)に成型され、適宜の長さに裁断されたもの又は/及び平板状に成型され、適宜の形状に裁断されたものであることを特徴とする加工食品。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載の加工食品と他の食材(食肉・食肉加工品を含む)とを組み合わせて成る加工食品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107549641A (zh) * 2017-09-26 2018-01-09 河南农业大学 一种速冻豆渣保健丸子及其制作方法
WO2024080368A1 (ja) * 2022-10-14 2024-04-18 ディーツフードプランニング株式会社 シート状加工食材及びその製造方法

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