JP2009055390A - 水晶振動子およびその製造方法 - Google Patents

水晶振動子およびその製造方法 Download PDF

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泰弘 小野
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Abstract

【課題】検出感度および振動の特性が良好で、かつ、小型化が可能な水晶振動子を得る。
【解決手段】本発明にかかる水晶振動子100は、基部10と、基部10から片持梁状に形成されたビーム部20と、ビーム部20を挟むように、ビーム部20の側方に形成された一対の第1電極30と、ビーム部20の上方および下方の少なくとも一方に形成された断熱層40と、ビーム部20に対して断熱層40の外側に形成され、断熱層40から外側に向かって順に、第2電極52、誘電体層54および第3電極56が積層された積層体である圧電素子50と、を有し、基部10およびビーム部20は、α晶の水晶で形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、水晶振動子およびその製造方法に関する。
回転角速度を検出するジャイロにおいて、従来の回転式よりも、小型化が可能な振動式のジャイロの開発が盛んに行われている。振動ジャイロによる回転角速度の検知は、加えられた回転角速度によって生じるコリオリ力が、振動子の振動を変化させる現象を利用している。
振動ジャイロに用いられる振動子としては、片持梁状のビーム部を有するものが一般的である。そして振動子のビーム部の材質としては、水晶やシリコンなどが多く用いられる。ビーム部が水晶からなる振動子(水晶振動子)は、時計用途等により技術的に成熟しており、振動動作の信頼性が高いため、これをジャイロに用いて信頼性を向上する点で期待されている。
水晶振動子は、安定した振動が得られる一方で、ビーム部の振動のわずかな変化を検出できる十分な電気的出力を得るのが難しい。これに対しては、たとえば、特開平6−194176号公報には、角速度の検出を専用に行う圧電素子を水晶振動子に設けたものが提案されている。
圧電素子は、金属酸化物等のセラミックを結晶化させて形成される。セラミックスを結晶化して圧電体とするためには少なくとも600℃以上の高温で焼結する必要がある。一方、水晶は、α晶およびβ晶の2つの結晶状態を有する。水晶は、これらの結晶状態のうち、α晶でなければ圧電性を示さない。α晶は、573℃でβ晶に相転移する。したがって、水晶振動子に圧電素子を設ける場合、圧電体を結晶化する工程において、水晶が573℃以上に加熱されると、水晶の圧電特性が低下してしまう。そのため、上記の特開平6−194176号公報の振動子は、水晶振動子とは別に作成した圧電素子を、水晶振動子に接着することによって設けている。しかし、圧電素子を水晶振動子に接着することは、組立て精度の点で非常に難しい。これは、振動子が小型化するほど困難となる。
特開平6−194176号公報
本発明の目的の一つは、ジャイロとして用いたときに、検出感度および振動の特性が良好で、かつ、小型化が可能な水晶振動子およびその製造方法を提供することにある。
本発明にかかる水晶振動子は、
基部と、
前記基部から片持梁状に形成されたビーム部と、
前記ビーム部を挟むように、前記ビーム部の側方に形成された一対の第1電極と、
前記ビーム部の上方および下方の少なくとも一方に形成された断熱層と、
前記ビーム部に対して前記断熱層の外側に形成され、前記断熱層から外側に向かって順に、第2電極、誘電体層および第3電極が積層された積層体である圧電素子と、
を有し、
前記基部および前記ビーム部は、α晶の水晶で形成される。
このような水晶振動子は、ジャイロとして用いたときに、検出感度および振動の特性が良好で、かつ、小型化が可能な水晶振動子である。
なお、本発明において、特定のA部材(以下、「A」という。)の上方、下方および側方に設けられた特定のB部材(以下、「B」という。)というとき、Aに直接Bが接して設けられた場合と、Aに他の部材を介してBが設けられた場合とを含む意味である。
本発明にかかる水晶振動子において、
前記ビーム部は、前記基部から片持梁状に2本形成された音叉型であることができる。
本発明にかかる水晶振動子において、
前記断熱層は、熱伝導率が1.2(W/mK)以下の材料で形成されることができる。
本発明にかかる水晶振動子において、
前記第1電極は、前記ビーム部を振動させるための交流電圧を供給し、
前記圧電素子は、前記ビーム部の変形に対応する電圧を発生することができる。
本発明にかかる水晶振動子において、
前記誘電体層は、一般式ABOで示されるペロブスカイト型酸化物からなり、
前記Aサイトは、鉛を含み、
前記Bサイトは、ジルコニウムおよびチタンを含むことができる。
本発明にかかる水晶振動子の製造方法は、
α晶の水晶基板の上方および下方の少なくとも一方に断熱層を形成する工程と、
前記水晶基板に対して前記断熱層の外側に第2電極を形成する工程と、
前記第2電極の外側に誘電体の前駆体層を形成する工程と、
前記前駆体層を結晶化させて誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層の外側に第3電極を形成する工程と、
前記第3電極、前記誘電体層および前記第2電極をパターニングして圧電素子を形成する工程と、
前記断熱層をパターニングする工程と、
前記水晶基板をエッチングして基部およびビーム部を形成する工程と、
前記基部の側面に第1電極を形成する工程と、
を有し、
前記誘電体層を形成する工程は、局所的な加熱によって行われる。
このようにすれば、ジャイロとして用いたときに、検出感度および振動の特性が良好な水晶振動子が得られる。またこのような製造方法は、圧電素子を有する水晶振動子の小型化にも対応できる。
本発明にかかる水晶振動子の製造法において、
前記誘電体層を形成する工程は、フラッシュランプアニール法またはレーザーアブレーション法によって行われることができる。
以下に本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の一例を説明するものである。
1.水晶振動子
図1は、本実施形態にかかる水晶振動子100を模式的に示す平面図である。図2は、本実施形態にかかる水晶振動子100を模式的に示す断面図であり、図1のA−A線に沿った断面を示す。
水晶振動子100は、基部10と、ビーム部20と、一対の第1電極30と、断熱層40と、圧電素子50と、を有する。
基部10は、片持梁状のビーム部20が結合され、ビーム部20を支える基体となる。基部10は、ビーム部20と一体的に形成される。基部10は、図1の例では矩形であるが、他の形状であってもよい。基部10は、α晶の水晶で形成される。
ビーム部20は、基部10から片持梁状に形成される。ビーム部20の先端は、基部10に結合している部位を固定端として振動できる。ビーム部20は、図1および図2の例では2本形成されている。ビーム部20は、いわゆるユニモルフ型として、基部10に1本設けられていてもよい。また、ビーム部20は、図示するように、いわゆる音叉型として基部10に2本設けられてもよい。さらにビーム部20は、基部10に3本以上設けられてもよい。たとえば、基部10に対して、ビーム部20が4本、ローマ字のH型の形状で設けられてもよい。音叉型、H型いずれの場合も、ビーム部20が片持梁状になるように基部10の範囲を適切に選ぶことができる。ビーム部20が2本の音叉型であると、水晶振動子100をジャイロとして用いたときに回転角速度の検出感度を高めることができる。ビーム部20の形状は、図示の例では矩形であるが、片持梁として振動できる限り他の形状であってもよい。ビーム部20の厚みは、たとえば、100μmないし200μmとすることができる。
ビーム部20の材質は、α晶の水晶である。ビーム部20は、一対の第1電極30によって挟まれている。ビーム部20は、圧電性を有するため、第1電極30によって交流電圧が印加されることにより振動する。ビーム部20に印加される交流電圧の周波数は、任意であるが、ビーム部20または水晶振動子100全体の共振周波数付近であると振動の効率がよい。ビーム部20は、振動している状態で、回転角速度が加わったときに、当該振動の方向や強度が変化する。
一対の第1電極30は、ビーム部20を挟むように、ビーム部20の側方に形成される。ビーム部20が複数あるときは、第1電極30は、それぞれのビーム部20に対して一対ずつ設けられる。一対の第1電極30は、ビーム部20に交流電圧を印加するために設けられる。第1電極30の形状は、図示の例では、ビーム部20の側面の全面に設けられているが、ビーム部20に交流電圧を印加してビーム部20を振動させることができる範囲で任意の形状とすることができる。また、第1電極30は基部10に及んで設けられていてもよい。第1電極30の厚みは、たとえば、100nmとすることができる。第1電極30の材質としては、導電性を有するものであればよく、たとえば白金を用いることができる。
断熱層40は、ビーム部20の上方および下方の少なくとも一方に形成される。図1および図2の例では、断熱層40は、ビーム部20の上方に形成されている。断熱層40は、ビーム部20の上方の面全体を覆うように設けられても、図示のように上方の圧電素子50が設けられる部分のみに設けられてもよい。断熱層40は、圧電素子50が形成される際に加わる熱がビーム部20に伝導しにくくするために設けられる。換言すると、断熱層40は、ビーム部20を熱から保護する機能を有する。断熱層40の厚みは、1μmないし10μmとすることができる。断熱層40の厚みが10μmよりも厚いと、ビーム部20の振動を阻害することがあり、1μmよりも薄いと、断熱効果が不足することがある。断熱層40の材質は、断熱層40の厚みとの兼ね合いで選択されることができる。断熱層40の厚みが、前述の範囲であれば、断熱層40は、熱伝導率が1.2(W/mK)以下の材料で形成されることが好ましい。断熱層40の材質が1.2(W/mK)より大きい熱伝導率を有すると、圧電素子50が形成される際に加わる熱がビーム部20に伝導してしまうことがある。断熱層40の材質は、たとえば、ポーラスシリカ(熱伝導率=0.5(W/mK)以下)、フッ素を含有した酸化シリコン(熱伝導率=1.0(W/mK)程度)が好適である。
圧電素子50は、ビーム部20に対して断熱層40の外側に形成され、断熱層40から外側に向かって順に、第2電極52、誘電体層54および第3電極56が積層された積層体である。圧電素子50は、図1の例に示すように、断熱層40がビーム部20の上方に形成されている場合、ビーム部20から見て断熱層40の外側すなわち上方に形成される。圧電素子50は、平面視において、断熱層40の輪郭の内側に輪郭を有してもよい。圧電素子50は、ビーム部20の変形とともに変形し、当該変形によって第2電極52および第3電極56の間に電圧を発生する。圧電素子50は、図1および図2の例では、ビーム部20に対して1つずつ設けられているが、上下に2つずつ設けられこともできる。圧電素子50をビーム部20に複数設けると、ビーム部20の振動の検出感度がさらに向上する。
第2電極52は、圧電素子50の一方の電極である。第2電極52は、圧電素子50の断熱層40側の電極である。第2電極52は、第3電極56と対になって誘電体層54を挟むように形成される。第2電極52は、平面視において、断熱層40の輪郭の内側に輪郭を有してもよい。第2電極52の厚みは、たとえば、200nmとすることができる。第2電極52の材質としては、導電性を有すればよく、たとえば白金などの金属材料やランタンとニッケルの複合酸化物(LNO)などの導電性酸化物からなることができる。また、第2電極52は、たとえば白金およびチタンの合金からなることができる。第2電極52は、単層構造でも多層構造でもよい。
誘電体層54は、断熱層40からみて第2電極52の外側に設けられる。誘電体層54は、圧電性を有し、第2電極52および第3電極56によって挟まれる。誘電体層54は、変形すると第2電極52および第3電極56の間に電圧を発生することができる。誘電体層54は、ビーム部20の変形に対応して変形する。そのため、ビーム部20の変形を第2電極52および第3電極56の間に発生する電圧を通して検知することができる。誘電体層54は、平面視において、第2電極52の輪郭の内側に輪郭を有してもよい。誘電体層54は、一般式ABOで示されるペロブスカイト型酸化物からなり、Aサイトは、鉛(Pb)を含み、Bサイトは、ジルコニウム(Zr)およびチタン(Ti)を含むことができる。誘電体層54の材質としては、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti,Nb)O)などを用いることができる。誘電体層54の厚さは、たとえば1μmとすることができる。
第3電極56は、圧電素子50の一方の電極である。第3電極56は、圧電素子50の断熱層40と反対側の電極である。第3電極56は、第2電極52と対になって誘電体層54を挟むように形成される。第3電極56は、平面視において、誘電体層54の輪郭の内側に輪郭を有してもよい。第3電極56の厚みは、たとえば、100nmとすることができる。第3電極56の材質としては、導電性を有すればよく、たとえば白金などの金属からなることができる。また第3電極56の材質としては、たとえば金および銅の合金からなることができる。第3電極56は、単層構造でも多層構造でもよい。
以上説明した本実施形態の水晶振動子100は、ビーム部20と圧電素子50の間に断熱層40を有し、ビーム部20がα晶の水晶からなり、かつ、圧電素子50がビーム部20に設けられている。これにより、本実施形態の水晶振動子100は、ジャイロとして用いたときに、以下の特徴を有する。
水晶振動子100は、圧電素子50を有しているため、ビーム部20の振動の変化を高感度で検出することができる。水晶振動子100は、ビーム部20がα晶の水晶で形成されているため、ビーム部20の振動の特性がよい。水晶振動子100は、断熱層40を有するため、製造において接着工程を有さないため、小型化することができる。
2.水晶振動子100の製造方法
以下に実施形態にかかる水晶振動子100の製造方法の一例について図面を参照しながら説明する。図3ないし図9は、本実施形態にかかる水晶振動子100の製造工程を模式的に示す断面図である。
本実施形態の水晶振動子100の製造方法は、α晶の水晶基板1の上方および下方の少なくとも一方に断熱層40aを形成する工程と、水晶基板1に対して断熱層40aの外側に第2電極52aを形成する工程と、第2電極52aの外側に誘電体の前駆体層53を形成する工程と、前駆体層53を結晶化させて誘電体層54aを形成する工程と、誘電体層54aの外側に第3電極56aを形成する工程と、第3電極56a、誘電体層54aおよび第2電極56aをパターニングして圧電素子50を形成する工程と、断熱層40aをパターニングする工程と、水晶基板1をエッチングして基部10およびビーム部20を形成する工程と、ビーム部20の側面に第1電極30を形成する工程と、を有する。以下、本実施形態の水晶振動子100の製造方法を順次説明する。
まず、図3に示すように、断熱層40aを、α晶の水晶基板1の上方に形成する。α晶の水晶基板1は、水晶を研磨する等により、予め準備される。水晶基板1は、水晶振動子100の基部10およびビーム部20となる。断熱層40aは、材質がポーラスシリカの場合は、スピンコート法等により設けられる。断熱層40aは、材質がフッ素を含む酸化シリコンの場合は、CVD法、スピンコート法等により設けられる。
次に、図4に示すように、断熱層40aの上に第2電極52aを形成し、第2電極52aの上に誘電体の前駆体層53を形成する。第2電極52aは、スパッタ法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などにより形成することができる。前駆体層53は、溶液法によって形成される。前駆体層53は、誘電体の原料溶液をスピンコート法、ディップコート法等によって断熱層40aに塗布した後、乾燥、脱脂して形成される。原料溶液としては、金属アルコキシドおよび有機金属の少なくとも一方を含んだものを用いることができる。誘電体層40がチタン酸ジルコン酸鉛である場合には、原料溶液としては、酢酸鉛、ジルコニウムテトラブトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、アルコールおよび酸を含む溶液を用いることができる。前駆体層40aを乾燥、脱脂する方法としては、加熱する方法があり、たとえば、200℃で乾燥した後、400℃で脱脂する。乾燥および脱脂は、水晶基板1ごと加熱するため、水晶基板1を構成するα晶の水晶がβ晶に転移しない温度で行われる。
続いて前駆体層53を結晶化させて誘電体層54aとする工程を行う。この工程は、局所的な加熱により行われる。前駆体層53を構成する誘電体の前駆体が結晶化するためには、650℃ないし750℃程度の温度にする必要がある。したがって、水晶基板1が573℃を越える温度とならないように、前駆体層53を加熱する必要がある。本工程は、前駆体層53を局所的に加熱する。これを実現するために断熱層40aが前駆体層53と水晶基板1の間に設けられている。前駆体層53の局所的な加熱は、短時間で行われることが好ましい。前駆体層53の局所的な加熱は、フラッシュランプ法、レーザーアブレーション法により行われることが好ましい。このようにすれば、前駆体層53に所望の温度となる熱を短時間で加えることができ、かつ、断熱層40aによって水晶基板1に熱が伝わりにくいため、水晶基板1の温度を転移温度よりも低く保つことができる。
前駆体層53を結晶化させる工程は、前駆体層53の局所的な加熱が行われ、かつ、前駆体層53と水晶基板1との間に断熱層40が存在する限り、パターニングが行われた後に行われてもよい。
次に、図5に示すように、誘電体層54aの上に第3電極56aを形成する。第3電極56aは、スパッタ法、CVD法などにより形成することができる。
次に、図6に示すように第3電極56aをパターニングする。本工程のパターニングの方法は、フォトリソグラフィ法によって行うことができる。第3電極56aのエッチングは、ドライエッチングにより行うことができる。続いて、図7に示すように、誘電体層54aおよび第2電極52aをパターニングする。本工程のパターニングの方法は、フォトリソグラフィ法によって行うことができる。誘電体層54aおよび第2電極52aのエッチングは、ドライエッチングにより行うことができる。
次に、図8に示すように、断熱層40aをパターニングする。本工程のパターニングの方法は、フォトリソグラフィ法によって行うことができる。断熱層40aのエッチングは、ウエットエッチングまたはドライエッチングにより行うことができる。
次に、図9に示すように、水晶基板1をエッチングして基部10およびビーム部20を形成する。図9は、ビーム部20の断面を示している。水晶基板1のエッチングは、フォトリソグラフィ法によって行うことができる。水晶基板1のエッチングは、ウエットエッチングにより行うことができる。
次に、図2に示すように、ビーム部20の側面に第1電極30を形成する。第1電極30は、形成する部位以外をマスキングして、メッキ等により形成し、マスクを除去することにより形成することができる。
以上説明した本実施形態の水晶振動子100の製造方法においては、前駆体層53を加熱するときに、すでに水晶基板1に断熱層40aが形成されている。そして、前駆体層53は、局所的に加熱される。これらのことから、前駆体層53を加熱するための熱が、水晶基板1に伝わりにくい。よって、水晶基板1のα晶の水晶がβ晶に転移することがなく、ジャイロとして用いたときに、検出感度および振動の特性が良好な水晶振動子100が得られる。また本実施形態の製造方法は、接着等の工程を有さないため、圧電素子50を有する水晶振動子100の小型化する場合においても適用できる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。たとえば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(たとえば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
本実施形態にかかる水晶振動子100を模式的に示す平面図。 本実施形態にかかる水晶振動子100を模式的に示す断面図。 本実施形態の水晶振動子100の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態の水晶振動子100の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態の水晶振動子100の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態の水晶振動子100の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態の水晶振動子100の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態の水晶振動子100の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態の水晶振動子100の製造工程を模式的に示す断面図。
符号の説明
1 水晶基板、10 基部、20 ビーム部、30 第1電極、40,40a 断熱層、50 圧電素子、52,52a 第2電極、53 前駆体層、54,54a 誘電体層、56,56a 第3電極、100 水晶振動子

Claims (7)

  1. 基部と、
    前記基部から片持梁状に形成されたビーム部と、
    前記ビーム部を挟むように、前記ビーム部の側方に形成された一対の第1電極と、
    前記ビーム部の上方および下方の少なくとも一方に形成された断熱層と、
    前記ビーム部に対して前記断熱層の外側に形成され、前記断熱層から外側に向かって順に、第2電極、誘電体層および第3電極が積層された積層体である圧電素子と、
    を有し、
    前記基部および前記ビーム部は、α晶の水晶で形成された、水晶振動子。
  2. 請求項1において、
    前記ビーム部は、前記基部から片持梁状に2本形成された音叉型である、水晶振動子。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記断熱層は、熱伝導率が1.2(W/mK)以下の材料で形成された、水晶振動子。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、
    前記第1電極は、前記ビーム部を振動させるための交流電圧を供給し、
    前記圧電素子は、前記ビーム部の変位に対応する電圧を発生する、水晶振動子。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、
    前記誘電体層は、一般式ABOで示されるペロブスカイト型酸化物からなり、
    前記Aサイトは、鉛を含み、
    前記Bサイトは、ジルコニウムおよびチタンを含む、水晶振動子。
  6. α晶の水晶基板の上方および下方の少なくとも一方に断熱層を形成する工程と、
    前記水晶基板に対して前記断熱層の外側に第2電極を形成する工程と、
    前記第2電極の外側に誘電体の前駆体層を形成する工程と、
    前記前駆体層を結晶化させて誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層の外側に第3電極を形成する工程と、
    前記第3電極、前記誘電体層および前記第2電極をパターニングして圧電素子を形成する工程と、
    前記断熱層をパターニングする工程と、
    前記水晶基板をエッチングして基部およびビーム部を形成する工程と、
    前記基部の側面に第1電極を形成する工程と、
    を有し、
    前記誘電体層を形成する工程は、局所的な加熱によって行われる、水晶振動子の製造方法。
  7. 請求項6において、
    前記誘電体層を形成する工程は、フラッシュランプアニール法またはレーザーアブレーション法によって行われる、水晶振動子の製造方法。
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