JP2009054234A - 光情報記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】2層以上の記録層を有する青色レーザ用の光情報記録媒体において、層間クロストークの影響を受けにくくすること。
【解決手段】光情報記録媒体10の半径(r)が50mmの部分から最外周部に向かって中間層15の膜厚を厚くする。また中間層15の膜厚変化量勾配(drg)を0[μm/mm]〜0.5[μm/mm]の範囲にし、光情報記録媒体10の記録領域の最外周部での中間層15の膜厚(Tm)を25μm〜30μmの範囲で最大となるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光情報記録媒体に関し、より詳しくは、2層以上の記録層を有する光情報記録媒体において層間クロストークの影響を受けにくい光情報記録媒体に関する。
現在、コンピュータが扱う情報量は拡大の一途を辿っている。また音楽・静止画像・動画像の情報もデジタル化が進み、こうした用途においても情報量は飛躍的に増大している。
例えば、DVD(Digital Versatile Disc)は、0.6mmの情報信号面が転写された円盤状(ディスク状)の成形基板と、信号面の無い同様の厚さの基板を、信号面を内側にして製造される。また、DVD−RAMの両面記録製品においては、0.6mmの情報信号面が転写された円盤状(ディスク状)の成形基板2枚を、情報信号面を内側にして貼り合わせて製造される。
さらに近年の光情報記録媒体の大容量化に伴い、光学系も赤色レーザから青色レーザへと変わり、デジタル放送のHDTV(High Definition Television)クラスの画質で録画を行うために、Blu−ray Disc(BD)が製品化された。
これは1.1mmの基板に情報信号面を転写し、その情報信号面に0.1mmのカバー層を設けて製造される。BDの2層構造の光情報記録媒体の記録容量は50GBに達する。
また、BDとは異なる規格として現在DVD Forumで審議されている、青色レーザを光源とし、記録・再生光入射側の単板厚さをDVDと同様の0.6mmとした光情報記録媒体、すなわちHD DVDの開発が行われている。
DVDが光源波長(λ)が650nm、レンズの開口数(NA)が0.6であるのに対し、HD DVDは、光源波長(λ)が405nm、レンズの開口数(NA)が0.65となっている。光源波長をより短波長化し、レンズの開口数(NA)を高めることでDVDよりも大容量の光情報記録媒体を実現している。
HD DVDでは、2層の記録層を有する光情報記録媒体を作製するのに、2P法と逆積層法の2種類の方法が提案されている。
2P法とは、紫外線を当てることにより硬化する2P(Photo Polymer)樹脂を用いて、第1記録層の上に第2記録層を作製する方法である。
2P法で光情報記録媒体を作製する概略的な手順としては、まず第1記録層が成膜された成形基板上に、紫外線硬化接着層をスピン塗布し、紫外線を照射して硬化させる。
次に、この成形基板とCOP(シクロオレフィンポリマ材)などで成形されたソフトスタンパを、2P樹脂をスピンコートして貼り合わせ、2P樹脂を、紫外線を照射して硬化させる。そしてソフトスタンパを剥がし、第2記録層用のパターンが形成された上に、第2記録層を成膜し、ダミー基板を貼り合わせて2層の記録層を有する光情報記録媒体が作製される。
一方、逆積層法で光情報記録媒体を作製する場合であるが、図10を用いて具体的に説明する。
図10は、逆積層法により2層の記録層を有する光情報記録媒体を作製する手順を説明した図である。
まず、第1記録層用に用いるL0基板101を射出成形により作製する(ステップ(a))。
なお、図10のステップ(a)において示した図は、L0基板101の断面図であり、中央の空隙部は基板中心部にある孔を意味する。また、以下の他のステップにおける図においても同様である。
このL0基板101に記録層や熱拡散層等からなる第1記録層102をスパッタリングにより成膜し、第1記録層用基板が作製される(ステップ(b))。
同様に、第2記録層用に用いるL1基板103を射出成形により作製する(ステップ(c))。
このL1基板103に記録層や熱拡散層等からなる第2記録層104をスパッタリングにより成膜し、第2記録層用基板が作製される(ステップ(d))。
これら両記録層用基板を、中間層となる紫外線硬化樹脂をスピン塗布し、第1記録層102と第2記録層104が対向するように貼り合わせ、紫外線を照射して硬化させることで、2層の記録層を有し、中間層106を有する光情報記録媒体105が作製できる(ステップ(e))。
そして、通常2層の記録面を有する光情報記録媒体を作製する場合、2P法で作製する場合も、また逆積層法で作製する場合も中間層の膜厚は均一である事が好ましいとされている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−281791号公報
しかしながら、逆積層法で上記手順により光情報記録媒体を作製すると、光情報記録媒体の中間層の膜厚は最外周部で薄くなる傾向にある。上述した図10においては、ステップ(e)の最外周部107の部分である。
そのため、層間クロストークの影響を受けやすくなり、ドライブでの記録再生が不安定になってしまうおそれがあるという問題があった。また例え中間層の膜厚を均一に作製できたとしても、最外周部は線速度が速く、また面ぶれなどの影響を受けやすいため、やはり層間クロストークの影響を受けやすいという問題があるという点では同様である。
本発明は、上記のような従来の技術が有する種々の問題点に鑑みてなされたものである。その目的とするところは、2層以上の記録層を有する光情報記録媒体において、層間クロストークの影響を受けにくい光情報記録媒体を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、2層以上の記録層を有する光情報記録媒体を作製する際に、光情報記録媒体の外周部において、中間層の膜厚を厚くなるように変化させ、かつ記録領域の最外周部で中間層の膜厚が最大となるようにすれば、層間クロストークの影響が受けにくいことを見出し、かかる知見に基づき本発明を完成した。即ち、本発明は以下を要旨とするものである。
即ち、本発明によれば、片側から照射される波長(λ)405nmの光を開口数(NA)0.65のレンズを通して作られる光スポットにより少なくとも再生可能な青色レーザ用の光情報記録媒体であって、光スポットにより情報が記録又は再生される第1記録層を設けた第1記録層用基板と、第1記録層用基板の光スポットの入射側から見て奥側に設けられ、第1記録層用基板の透過光により情報が記録又は再生される第2記録層を設けた第2記録層用基板と、第1記録層と第2記録層との間に直接又は他の層を介して設けられる中間層とを有し、中間層は、半径(r)が50mmの部分からディスク最外周部に向かって膜厚変化量勾配(drg)が、0[μm/mm]〜0.5[μm/mm]で膜厚(Tm)が増大し、かつ、ディスクの記録領域の最外周部での中間層の膜厚(Tm)が、25μm〜30μmの範囲で最大となることを特徴とする光情報記録媒体が提供される。
ここで、半径(r)が50mm未満の部分において、膜厚変化量勾配(drg)が、0[μm/mm]〜0.5[μm/mm]の範囲でディスク最外周部に向かって膜厚が増大していてもよい。
また、本発明の光情報記録媒体は、第1記録層用基板と第2記録層用基板とを、第1記録層と第2記録層とが対向するように中間層を介して貼り合わせることにより作製されるものであることが好ましく、また、貼り合わせ前の第1記録層用基板および貼り合わせ前の第2記録層用基板のラジアルチルト(Tr)の最小値が−1.0°より小さく、かつラジアルチルト(Tr)の半径方向変化量勾配(drt)が0[°/mm]より小さいことがさらに好ましい。
またさらに、第1記録層および第2記録層は、トラックピッチ(Tp)が180nm〜250nmの範囲で、溝深さ(Dp)が25nm〜35nmの範囲である記録溝を有することが好ましい。
本発明によれば、2層以上の記録層を有する光情報記録媒体において、層間クロストークの影響が受けにくい光情報記録媒体を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(実施の形態)について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
図1は、本実施の形態が適用される光情報記録媒体の概略断面図である。
本実施の形態の最も基本的な構成を図示したものである。
なお、図1に示す光情報記録媒体は、本発明の特徴を誇張するように描かれており、光情報記録媒体中心部にある光情報記録媒体を保持し回転させるための孔は省略されている。また第1記録層、第2記録層にはランドグルーブが形成されているが、簡潔に説明する為に省略した。
図1に示すように、本実施の形態が適用される光情報記録媒体10は、第1記録層用に用いるL0基板11、第1記録層12、第2記録層用に用いるL1基板13、第2記録層14、および中間層15よりなる。なお、情報を記録又は再生するためのレーザはLの方向から照射される。
以下、L0基板11、第1記録層12、L1基板13、第2記録層14、および中間層15について書換型媒体(Rewritable型)を例に挙げ、層構成を詳述する。
(L0基板11、第1記録層12)
図2は、本実施の形態が適用されるL0基板11と第1記録層12の層構造を説明する図である。
図2に示す通り、第1記録層12は、L0基板11上にL0第1保護層21、L0第1界面層22、L0記録層23、L0第2界面層24、L0第2保護層25、L0熱拡散層26が順次積層した構造となっている。
L0基板11は、例えば、ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製 パンライト AD−5503等)を用い、射出圧縮成形機により中心孔径(内径)15mm、外径120mmで、厚さは中間層15の膜厚を含めて最大で0.622mmのディスク状に成形する。L0基板11については詳しくは後述する。
また、射出圧縮成形機により成形する際に、記録溝が形成されたスタンパと呼ばれる金型によって、ランドグルーブがスパイラル状に形成される。このランドグルーブは、トラックピッチ(Tp)が180nm〜250nmの範囲で、溝深さ(Dp)が25nm〜35nmである。
L0第1保護層21は、L0記録層23を保護するための層であり、例えば、(ZnS)80(SiO20(mol%)を、60nmの膜厚でスパッタリングにより形成する。
L0第1界面層22は、L0第1保護層21とL0記録層23との間で両層の構成元素が互いに侵入、拡散、および化学反応することを防止するための層であり、例えば、Ge80Cr20−N(mol%)をスパッタリングにより7nmの膜厚で形成する。
L0記録層23は、Bi−Ge−Te等の相変化材料よりなり、スパッタリングにより、例えば、膜厚12nmでBi1.5Ge48.0Te50.5(mol%)の組成により形成する。
L0第2界面層24は、L0第1界面層22と同様の目的で、同様の組成によりスパッタリングにより形成されるが、本実施の形態では、膜厚を2nmとした。
そして、L0第2保護層25は、L0第1保護層21と同様の目的で、同様の組成によりスパッタリングにより形成されるが、膜厚は10nmとした。
L0熱拡散層26は、反射層とも呼ばれ、照射されたレーザの一部を反射する。そして光情報記録媒体10の各部分からの反射光量の違いを検出して記録層内に記録された情報「0」および「1」を検出する。L0熱拡散層26としては、Al合金やAg合金が使用されるが、本実施の形態では、Ag−Ca−Cuをスパッタリングにより150nmの膜厚で形成した。
(L1基板13、第2記録層14)
図3は、本実施の形態が適用されるL1基板13と第2記録層14の層構造を説明する図である。
図3に示す通り、第2記録層14は、L1基板13上にL1第1保護層31、L1第1界面層32、L1記録層33、L1第2界面層34、L1第2保護層35、L1熱拡散層36が第1記録層12とは逆の順序で順次積層した構造となっている。
L1基板13は、L0基板11のように光透過性である必要はなく、例えば、適度な加工性と剛性を有するプラスチック、金属、ガラス等を用いることができる。
そして、L0基板11と同様に中心孔径(内径)15mm、外径120mmのディスク状に成形され、記録溝が形成されたスタンパと呼ばれる金型によって、ランドグルーブがスパイラル状に形成されるが、このパターンは通常L0基板11のパターンの反転パターンである。L1基板13の厚さは、L0基板11の厚さによるが、2層の記録層を有する光情報記録媒体にしたときに1.20+0.30/−0.06mmとなるように調整される。なおLI基板13については詳しくは後述する。
また、L1基板13上に積層されるL1第1保護層31、L1第1界面層32、L1記録層33、L1第2界面層34、L1第2保護層35、L1熱拡散層36の目的、組成、および膜厚は、それぞれL0第1保護層21、L0第1界面層22、L0記録層23、L0第2界面層24、L0第2保護層25、L0熱拡散層26の場合と同様である。
(中間層15)
中間層15としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等が使用できるが、本実施の形態では、紫外線硬化性樹脂を使用するのが好ましい。
通常、この中間層15の厚さは、収差等を考慮して25±5μmである。
ここで、中間層15は、光情報記録媒体10の半径(r)が50mmの部分から最外周部に向かって厚くする。そして、膜厚変化量勾配(drg)は、0[μm/mm]〜0.5[μm/mm]にし、光情報記録媒体10の記録領域の最外周部での中間層15の膜厚(Tm)は25μm〜30μmの範囲で最大となるようにする。
但し、中間層15の膜厚は、必ずしも光情報記録媒体10の半径(r)が50mmの部分から厚くする必要はなく、光情報記録媒体10の半径(r)が50mmまでの部分においても膜厚変化量勾配(drg)が0[μm/mm]〜0.5[μm/mm]の範囲で最外周部に向かって厚くなっていてもよい。
また、本実施の形態において、L0基板11とL1基板13は、成形する際にそのラジアルチルト(Tr)の最小値が、−1.0°より小さくすることが好ましい。また、−1.2°より小さければより好ましい。このような基板を使用することにより、上述のような中間層15を有する光情報記録媒体10が製造できる。
そして、ラジアルチルト(Tr)の半径方向変化量勾配(drt)が、0[°/mm]より小さいことが好ましい。これにより膜厚周変動が小さい光情報記録媒体10が作製できる。
次に、本実施の形態による光情報記録媒体を製造する手順について説明する。
図4は、本実施の形態が適用される2層の記録層を有する光情報記録媒体を作製する手順を説明した図である。
まず、第1記録層用に用いるL0基板41を射出成形により作製する(ステップ(f))。ここで、射出圧縮成形機の型締力の多段制御機能を用いて、L0基板41のラジアルチルト(Tr1)の最小値を、−1.0°より小さくする。
また、そのラジアルチルト(Tr1)の半径方向変化量勾配(drt1)が、0[°/mm]より小さいことが好ましい。
この基板に記録層や熱拡散層等からなる第1記録層42をスパッタリングにより成膜し、第1記録層用基板を作製する(ステップ(g))。
同様に、第2記録層用に用いるL1基板43を射出成形により作製する(ステップ(h))。射出圧縮成形機の型締力の多段制御機能を用いて、L0基板41と同等の条件で成形することで、L1基板43のラジアルチルト(Tr2)の最小値を、−1.0°より小さくする。
また、そのラジアルチルト(Tr2)の半径方向変化量勾配(drt2)が、0[°/mm]より小さいことが好ましい。
このL1基板43に記録層や熱拡散層等からなる第2記録層44をスパッタリングにより成膜し、第2記録層用基板を作製する(ステップ(i))。
そして、これら両記録層用基板を、第1記録層42と第2記録層44を対向させて、中間層となる紫外線硬化樹脂をスピン塗布して貼り合わせ、紫外線を照射して硬化させることで、2層の記録層を有し、上述したような中間層46を有する光情報記録媒体45を作製できる(ステップ(j))。
ここで、中間層46の膜厚は、光情報記録媒体45の中心から所定の距離離れた部分から最外周部47に向かって、徐々に増大している。
この構造を採ることにより面ぶれなどの影響を受けにくくなり、層間クロストークの少ない光情報記録媒体が実現できる。
以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
また、以下の実施例および比較例において、L0基板およびL1基板に形成された溝深さは30nmとし、溝幅(グルーブ幅)は240nmとした。また、射出圧縮成形機の初期型開き量を0.6mmとし、射出充填速度の最大値を150mm/sとした。そして、シリンダの樹脂温度は380℃とし、金型温度は固定金型115℃、可動金型110℃とした。さらに、型締力は多段制御であるが、その初期型締力を350MPaとして成形した。
(実施例1)
まず、射出圧縮成形機によりL0基板およびL1基板を作製した。
ここで、射出圧縮成形機の型締力の多段制御機能を用いて、ラジアルチルト(Tr)の最小値が、−1.0°より小さい基板とした。
図5は、実際に作製したL0基板とL1基板の半径(r)とラジアルチルト(Tr)との関係を示した図である。
ここで、横軸は基板の中心からの距離(半径(r))であり、縦軸はラジアルチルト(Tr)の量を表す。そして、光情報記録媒体上の異なる点において測定した結果の最大値(max)、最小値(min)、および平均値(Average)を示した。
ラジアルチルト(Tr)の最小値が、−1.0°より小さくなっているのがわかる。
このように作製したL0基板とL1基板を用いて、第1記録層と第2記録層をそれぞれL0基板上とL1基板上にスパッタリングにより作製した。
次に、中間層となる紫外線硬化樹脂をスピン塗布し、第1記録層と第2記録層を対向するように貼り合わせ、紫外線を照射して硬化させることで、2層の記録層を有する光情報記録媒体を作製した。
図6は、以上の手順により作製した光情報記録媒体の半径(r)と中間層の膜厚との関係を示した図である。
横軸は光情報記録媒体の中心からの距離(半径(r))であり、縦軸は中間層の膜厚を表す。そして、光情報記録媒体上の異なる点において測定した結果の最大値(max)、最小値(min)、および平均値(Average)を示した。
この光情報記録媒体では、中間層の膜厚は、中心から50mmまでの部分まではほぼ均一であり、中心から50mmの部分から最外周部に向かって厚くなっている。そして、中間層の膜厚変化量勾配(drg)は0[μm/mm]〜0.5[μm/mm]となっており、光情報記録媒体の記録領域の最外周部での中間層の膜厚(Tm)は、25μm〜30μmの範囲で最大になる。
また、最外周部において中間層の膜厚の最大値と最小値の差が小さくなっている。即ち、膜厚周変動が小さい光情報記録媒体が作製されているのがわかる。
貼り合わせ前の第1記録層用基板および貼り合わせ前の第2記録層用基板のラジアルチルト(Tr)の半径方向変化量勾配(drt)を、0[°/mm]より小さくすることにより、最外周部での中間層の膜厚周変動を±2μm以下に抑えることができる。
(実施例2)
図6は、光情報記録媒体の中心から50mmの部分から中間層の膜厚が最外周部に向かって厚くなっている場合の例であったが、図7は、光情報記録媒体の中心からの距離(半径(r))が50mmまでの部分においても最外周部に向かって中間層の膜厚が厚くなる場合の例であり、その光情報記録媒体の半径(r)と中間層の膜厚との関係を示した図である。
横軸は光情報記録媒体の中心からの距離(半径(r))であり、縦軸は中間層の膜厚を表す。そして、光情報記録媒体上の異なる点において測定した結果の最大値(max)、最小値(min)、および平均値(Average)を示した。
この光情報記録媒体においては、中間層の膜厚が、記録領域の全ての領域で最外周部に向かって厚くなっている。そして、中間層の膜厚変化量勾配(drg)は0[μm/mm]〜0.5[μm/mm]となっており、光情報記録媒体の記録領域の最外周部での中間層の膜厚(Tm)は、25μm〜30μmの範囲で最大になる。
また、最外周部において中間層の膜厚の最大値と最小値の差が小さくなっている。即ち、膜厚周変動が小さい光情報記録媒体が作製されているのがわかる。
(比較例)
まず、実施例1と同様に射出圧縮成形機によりL0基板およびL1基板を作製した。
但し、射出圧縮成形機の型締力の多段制御機能を用いて、ラジアルチルト(Tr)の最小値が、−1.0°より大きい基板とした。
図8は、実際に作製したL0基板とL1基板の半径(r)とラジアルチルト(Tr)との関係を示した図である。
横軸は基板の中心からの距離(半径(r))であり、縦軸はラジアルチルト(Tr)の量を表す。そして、光情報記録媒体上の異なる点において測定した結果の最大値(max)、最小値(min)、および平均値(Average)を示した。
ラジアルチルト(Tr)は記録領域となる全ての範囲において−1.0°より大きくなっている。即ち、ラジアルチルト(Tr)の最小値が、−1.0°より大きくなっているのがわかる。
このように作製したL0基板とL1基板を用いて、第1記録層と第2記録層をそれぞれL0基板上とL1基板上にスパッタリングにより作製した。
次に、中間層となる紫外線硬化樹脂をスピン塗布し、第1記録層と第2記録層を対向するように貼り合わせ、紫外線を照射して硬化させることで、2層の記録層を有する光情報記録媒体を作製した。
図9は、以上の手順によって作製された2層の記録層を有する光情報記録媒体の半径(r)と中間層の膜厚との関係を示した図である。
横軸は光情報記録媒体の中心からの距離(半径(r))であり、縦軸は中間層の膜厚を表す。そして、光情報記録媒体上の異なる点において測定した結果の最大値(max)、最小値(min)、および平均値(Average)を示した。
この光情報記録媒体では、記録領域の最外周部での中間層の膜厚は薄くなっている。
また、最外周部において図6の場合より中間層の膜厚の最大値と最小値の差が大きくなっている。即ち、膜厚周変動が大きくなっている。
このように最外周部で中間層の膜厚が薄くなるような光情報記録媒体では、層間クロストークの影響を受け易くなり、記録領域の中でも重要なミドルエリアにおいて記録再生中断といった問題を引き起こしやすくなる。
なお、上述の例は、2層の記録層を有する光情報記録媒体についての例であったが、さらに記録層が形成された記録層用基板を貼り合わせるなどの手法により3層以上の記録層を有する光情報記録媒体を作製することも可能である。
以上詳述したように、本実施の形態によれば、2層以上の記録層を有する光情報記録媒体において、ラジアルチルト(Tr)の最小値を−1.0°より小さくした2枚の基板に記録層を形成し、それらを中間層を介して貼り合わせることにより、最外周部での中間層の膜厚が厚くなり、層間クロストークの影響が受けにくい光情報記録媒体を得ることができる。また、ラジアルチルト(Tr)の半径方向変化量勾配(drt)を0[°/mm]より小さくすることにより最外周部の中間層の膜厚周変動も小さくすることができる。
本実施の形態が適用される光情報記録媒体の概略断面図である。 本実施の形態が適用されるL0基板と第1記録層の層構造を説明する図である。 本実施の形態が適用されるL1基板と第2記録層の層構造を説明する図である。 本実施の形態が適用される2層の記録層を有する光情報記録媒体を作製する手順を説明した図である。 L0基板とL1基板の半径(r)とラジアルチルト(Tr)との関係を示した図である。 2層の記録層を有する光情報記録媒体の半径(r)と中間層の膜厚との関係を示した図である。 光情報記録媒体の中心からの距離(半径(r))が50mmまでの部分においても最外周部に向かって中間層の膜厚が厚くなる場合の光情報記録媒体の半径(r)と中間層の膜厚との関係を示した図である。 L0基板とL1基板の半径(r)とラジアルチルト(Tr)との関係を示した図である。 2層の記録層を有する光情報記録媒体の半径(r)と中間層の膜厚との関係を示した図である。 逆積層法により2層の記録層を有する光情報記録媒体を作製する手順を説明した図である。
符号の説明
10,45,105…光情報記録媒体、11,41,101…L0基板、12,42,102…第1記録層、13,43,103…L1基板、14,44,104…第2記録層、15,46,106…中間層、21…L0第1保護層、22…L0第1界面層、23…L0記録層、24…L0第2界面層、25…L0第2保護層、26…L0熱拡散層、31…L1第1保護層、32…L1第1界面層、33…L1記録層、34…L1第2界面層、35…L1第2保護層、36…L1熱拡散層、47,107…最外周部

Claims (5)

  1. 片側から照射される波長(λ)405nmの光を開口数(NA)0.65のレンズを通して作られる光スポットにより少なくとも再生可能な青色レーザ用の光情報記録媒体であって、
    前記光スポットにより情報が記録又は再生される第1記録層を設けた第1記録層用基板と、
    前記第1記録層用基板の前記光スポットの入射側から見て奥側に設けられ、当該第1記録層用基板の透過光により情報が記録又は再生される第2記録層を設けた第2記録層用基板と、
    前記第1記録層と前記第2記録層との間に直接又は他の層を介して設けられる中間層と、を有し、
    前記中間層は、半径(r)が50mmの部分からディスク最外周部に向かって膜厚変化量勾配(drg)が、0[μm/mm]〜0.5[μm/mm]で膜厚(Tm)が増大し、
    かつ、前記ディスクの記録領域の最外周部での前記中間層の膜厚(Tm)が、25μm〜30μmの範囲で最大となることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 前記半径(r)が50mm未満の部分において、前記膜厚変化量勾配(drg)が、0[μm/mm]〜0.5[μm/mm]の範囲で前記ディスク最外周部に向かって膜厚が増大することを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 前記第1記録層用基板と前記第2記録層用基板とを、前記第1記録層と前記第2記録層とが対向するように前記中間層を介して貼り合わせることにより作製されるものであることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
  4. 貼り合わせ前の前記第1記録層用基板および貼り合わせ前の前記第2記録層用基板のラジアルチルト(Tr)の最小値が−1.0°より小さく、かつ当該ラジアルチルト(Tr)の半径方向変化量勾配(drt)が0[°/mm]より小さいことを特徴とする請求項3に記載の光情報記録媒体。
  5. 前記第1記録層および前記第2記録層は、トラックピッチ(Tp)が180nm〜250nmの範囲で、溝深さ(Dp)が25nm〜35nmの範囲である記録溝を有することを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
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