JP2009052144A - 高強度ばね - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、高強度で耐久性等に優れ、しかも成形性にも優れた高強度ばねを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の高強度ばねは、質量%で、C:0.55〜0.65%、Si:1.88〜2.18%、Mn:0.3〜0.6%、Cr:0.78〜1.16%、Mo:0.05〜2.0%及びV:0.05〜0.3%を含み、かつMn+Vが0.6%以下であり、P:0.015%以下、S:0.015%以下に制限するとともに、残部鉄および不可避的不純物を含む、引張強度が1960MPa以上の鋼線で形成され、表面粗さRmaxが8.3以下で、表面部分の圧縮残留応力が1200MPa以上の窒化層をもち、かつ圧縮残留応力の深さが250μm以上であり、その疲労強度が、平均応力τm=700MPaで振幅応力τa=590MPaの時に1×106回以上の耐久性をもつ。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の高強度ばねは、質量%で、C:0.55〜0.65%、Si:1.88〜2.18%、Mn:0.3〜0.6%、Cr:0.78〜1.16%、Mo:0.05〜2.0%及びV:0.05〜0.3%を含み、かつMn+Vが0.6%以下であり、P:0.015%以下、S:0.015%以下に制限するとともに、残部鉄および不可避的不純物を含む、引張強度が1960MPa以上の鋼線で形成され、表面粗さRmaxが8.3以下で、表面部分の圧縮残留応力が1200MPa以上の窒化層をもち、かつ圧縮残留応力の深さが250μm以上であり、その疲労強度が、平均応力τm=700MPaで振幅応力τa=590MPaの時に1×106回以上の耐久性をもつ。
【選択図】なし
Description
本発明は、高強度ばねに関するものである。
ばねは、高荷重を繰返し受けることが多いため、高強度、耐へたり性、耐久性等が求められる。特に、エンジン用バルブスプリング(弁ばね)などは、高温下の厳しい環境で酷使されるため、ばねの性能としての疲労強度とへたり特性が特に重要である。
自動車エンジンの弁ばねのように、高強度にも拘らず、線径が細いものに関しては冷間コイリングが一般的で、最近では懸架ばねのような太い線径のものに対しても冷間コイリングが増加してきている。冷間コイルばねにはJIS G 4801に示されるような、Si−Mn系やSi−Cr系ばね鋼を用いたオイルテンパー線が用いられていた。またさらなる高強度化を図るため、上述のベースとなるばね鋼にMo、Vなどの合金元素を添加してオイルテンパー処理した鋼線が開発されてきた。(特許文献1、特許文献2など参照)
一般にばね素材の引張強さまたは硬度を高くすれば耐疲労性および耐へたり特性は向上することが知られている。しかし、引張強さが1960MPaを超える高強度ばねでは非金属介在物を起点とした疲労破壊や粒界破壊など従来用いられていた低強度の材料では見られない破壊の出現頻度が高くなる。更に冷間成形を行うばねでは素材となるオイルテンパー線の加工性(ばね成形性)が重要な因子となる。すなわち、オイルテンパー線を用いて冷間成形によりコイルばねとする場合、オイルテンパー線の引張強さが高くなると破壊ひずみが小さいため、コイリング中に折損する。
一般にばね素材の引張強さまたは硬度を高くすれば耐疲労性および耐へたり特性は向上することが知られている。しかし、引張強さが1960MPaを超える高強度ばねでは非金属介在物を起点とした疲労破壊や粒界破壊など従来用いられていた低強度の材料では見られない破壊の出現頻度が高くなる。更に冷間成形を行うばねでは素材となるオイルテンパー線の加工性(ばね成形性)が重要な因子となる。すなわち、オイルテンパー線を用いて冷間成形によりコイルばねとする場合、オイルテンパー線の引張強さが高くなると破壊ひずみが小さいため、コイリング中に折損する。
高強度と良好なコイリング性を両立させるため、特許文献3では温間におけるコイリングが有効とされている。しかし、一般に用いられている冷間コイリング法と比較して生産性、作業性の面で難があった。また、特許文献4では残留オーステナイトを利用し、コイリングによる加工誘起変態によってひずみを開放し、折損を防止できると主張している。しかし、残留オーステナイト量の増加に対して引張試験での伸び値は増加するが、ノッチ付き試験片での曲げ試験における曲げ角度測定結果においては残留オーステナイト量には影響しないか、むしろ低下するなどの結果が示されており、その残留オーステナイト量の影響は明確ではなかった。
特開平1−83644号公報
特開平2−57637号公報
特開平4−247824号公報
特開平3−162550号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。つまり、高強度で耐久性等に優れ、しかも成形性にも優れた高強度ばねを提供することを目的とする。
そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、疲労破壊の起点となる介在物の大きさを小さくすると共に粒界を清浄化して粒界強度を向上させる、疲労特性に影響するミクロ組織の旧オーステナイト粒径を微細にする、等を総合的に満足するばね鋼を採用し、適切な加工を施すことにより優れた特性のばねが得られることを見出し、本発明を完成させたものである。また、更に高い強度を得るためには、窒化処理を採用すると共に、得られた窒化層の焼き戻し軟化抵抗を高めるようにした。
すなわち、本発明の高強度ばねは、質量%で、C:0.55〜0.65%、Si:1.88〜2.18%、Mn:0.3〜0.6%、Cr:0.78〜1.16%、Mo:0.05〜2.0%及びV:0.05〜0.3%を含み、かつMn+Vが0.6%以下であり、P:0.015%以下、S:0.015%以下に制限するとともに、残部鉄および不可避的不純物を含み、非金属介在物の大きさが15μm以下、引張強度が1960MPa以上を有し、降伏比(σ0.2/σB)が0.8以上0.9以下、または降伏比0.9超かつ残留オーステナイト量6%以下であり、更に旧オーステナイト粒度番号が11番以上である鋼線で形成され、前記鋼線をコイリングした後400〜500℃で低温焼き鈍しを施し、その後465〜475℃のガス窒化を実施して表面部を窒化層とし、その後1段目はHV700かつφ0.8mmの粒径のショットで、2段目はHV800かつφ0.25mmの粒径のショットで2段ショットピーニングを施して得られるところの、
表面粗さRmaxが8.3以下で、表面部分の圧縮残留応力が1200MPa以上の窒化層を有し、かつ圧縮残留応力の深さが250μm以上であり、さらに疲労強度が、平均応力τm=700MPaで振幅応力τa=590MPaの時に1×106回以上の耐久性をもつことを特徴とする。本発明の高強度ばねは極めて高い疲労強度をもつ。
表面粗さRmaxが8.3以下で、表面部分の圧縮残留応力が1200MPa以上の窒化層を有し、かつ圧縮残留応力の深さが250μm以上であり、さらに疲労強度が、平均応力τm=700MPaで振幅応力τa=590MPaの時に1×106回以上の耐久性をもつことを特徴とする。本発明の高強度ばねは極めて高い疲労強度をもつ。
本発明の高強度ばねにおいては、質量%で、Crの含有量が0.85〜0.98%、Moの含有量が0.09〜0.13%であることができる。
本発明の高強度ばねは疲労強度が極めて高い。これは冷間成形ができる1960MPa以上の高強度オイルテンパー線を用いていること、及びばねの表面粗さRmaxが8.3以下で、表面部分の圧縮残留応力が1200MPa以上の窒化層を有し、かつ圧縮残留応力の深さが250μm以上であることによる。本発明の高強度ばねは、SN法による疲労強度が、平均応力τm=700MPaで振幅応力τa=590MPaの時に1×106回以上の耐久性をもつ。
本発明の高強度ばねに使用するばね鋼線は、質量%で、C:0.55〜0.65%、Si:1.88〜2.18%、Mn:0.3〜0.6%、Cr:0.78〜1.16%、Mo:0.05〜2.0%及びV:0.05〜0.3%を含み、かつMn+Vが0.6%以下であり、P:0.015%以下、S:0.015%以下に制限するとともに、残部鉄および不可避的不純物を含み、非金属介在物の大きさが15μm以下、引張強度が1960MPa以上を有し、降伏比(σ0.2/σB)が0.8以上0.9以下、または降伏比0.9超かつ残留オーステナイト量6%以下であり、更に旧オーステナイト粒度番号が11番以上である鋼線である。
Cはばね鋼線の基本強度に大きな影響を及ぼす元素であり、十分な強度を得るために0.55〜0.65%とした。0.55%未満では焼戻し温度が低くなるめ、工業的大量生産の手法で高い引張強度を得るのが困難になり、0.65%を超えると過共析に近くなり、V、Mo等と結びついて炭化物を生成し易いので上限を0.65%とした。
Siはばねの強度、硬度と耐へたり性を確保するために必要な元素であり、少ない場合は必要な強度、耐へたり性が不足するため、1.88%を下限とした。また多量に添加しすぎると、材料を硬化させるだけでなく、脆化する。特にオイルテンパー後のコイリングにおいて折損を生じ易くなる。そこで焼入れ焼戻し後の脆化を防ぐために2.18%を上限とした。
Mnは硬度を十分に得るため、また鋼中に存在するSをMnSとして固定し、強度低下を抑制するために0.3%を下限とする。Mnの上限値を0.6%としたのはMn量が多いと、伸線前の圧延時にも局部的な過冷組織を生じ易くなるためである。
通常、圧延は局部的な過冷組織を生じないよう注意深く行われるが、Mnが多量に含まれるとミクロ偏析の影響で突発的に生じる可能性が高い。このような過冷組織は引き続き行われる伸線工程において断線の原因になる。またMnは伸線前の皮むき工程(シェービングあるいはピーリング工程)において加工熱による表層マルテンサイト生成を促進する。更にMnは残留オーステナイトの残留量に大きな影響を与える元素で、後述する製造方法で製造した場合、オイルテンパー後に残留オーステナイトを6%以下に抑制するために多くを添加できない。本発明においてはSを制限するため、Mn添加量を機械的性質を確保できる最低限に制限した。
Crは焼入れ性を向上させるとともに焼戻し軟化抵抗を付与する。また窒化を行う鋼の場合、Nと結びついて窒化物を生成し、鋼を硬化させる。0.78%未満ではその効果は顕著ではなく、1.16%を超えるとCr系炭化物を生成し、破壊特性を低下させる。従って0.78%を下限、1.16%を上限と規定した。
Pは鋼を硬化させるが、更に偏析を生じ、材料を脆化させる。特に粒界強度を低下させ、衝撃値の低下や水素の侵入により遅れ破壊などを引き起こす。そのため少ない方が良い。そこで脆化傾向が顕著となる0.015%以下と制限した。
SもPと同様に鋼中に存在すると鋼を脆化させる。Mnによって極力その影響を小さくできるが、MnSも介在物の形態をとるため、破壊特性は低下する。またMn添加の弊害を極力小さくするためにもSの含有量を制限し、Mn添加量を最低限に抑制することが必要である。従って、Sも極力少なくすることが望ましく、その悪影響が顕著となる0.015%を上限とした。
Vを添加すれば、軟化抵抗を高めることができる。特に最近高強度のばねを得る手法としてばねの窒化処理がしばしば適用され、この場合の窒化温度は380〜580℃という高温が適用される。このような高温熱処理を受けた際の硬さ低下を防ぐ元素としてVは有効な元素である。しかしその効果はVについては0.05%未満では効果がほとんど認められず、0.3%超では粗大な未固溶介在物を生成し、靭性を低下させる。またVもMnと同様に残留オーステナイト生成に影響する元素である。従ってMnとVとの合計添加量が0.6%を超えると、残留オーステナイト量を6%以下にできない。そこでMn+Vを0.6%以下に制限した。
Moは焼入れ焼戻し後の軟化抵抗を与える元素であり、窒化のような高温で処理された鋼の軟化を抑制し、必要強度を与えることができる。Moが0.05%未満であればその効果が小さく、また2.0%超では鋼中で炭化物を生成し破壊特性を低下させることがある。そのため、Mo含有量の下限を0.05%、上限を2.0%とした。
非金属介在物すなわち硬質な酸化物、窒化物、硫化物については、その大きさが大きくなると疲労強度に悪影響を及ぼす。本発明で対象とする1960MPaの高強度では小さな介在物でも破壊起点となる。そのため、本発明の強度レベルで悪影響を及ぼさない非金属介在物の大きさの上限は15μmであるので、これを上限値として規定した。
非金属介在物の測定方法は無作為の位置から採取したばね鋼線の長手方向断面を光学顕微鏡に取り付けた画像処理装置を用いて2000mm2にわたって介在物を観察し、認められた最大の非金属介在物の円相当径を本発明で規定する非金属介在物の大きさとするものである。
ばね鋼線の強度であるが、高強度ばねに供するにはばね鋼線の引張強さを1960MPa以上としなければならない。これ以下ではコイリング後のばねの性能が従来のばね鋼線を用いたものと何ら変わりない性能となる。ただし前述したとおり、コイリングにおけるばね成形性の点からは降伏点に留意する必要がある。すなわち冷間成形では室温付近での塑性変形によってばねを成形するので、塑性変形の開始応力と破断応力が接近した材料では破断寸前の応力負荷状態で成形していることなる。このような状況では製造上のわずかな変動や、打ちきずなどの要因により、破断する確率が非常に高くなり、コイリング特性が悪くなる。
従って、塑性変形開始応力と破断応力の差が大きい材料の方がコイリング特性が良いと考えられる。このような観点から、塑性変形開始応力と破断応力の差を示す指標として降伏比を用い、引張強さが1960MPaの場合、降伏比を0.9以下にすれば良いことを見出した。
ここで降伏比とはばね鋼線のオフセット法により測定した0.2%耐力(σ0.2)と引張試験における破断応力(σB)の比(σ0.2/σB)である。逆にこの降伏比が0.8未満になると十分なへたり特性を発揮できない。そこでへたりの観点から降伏比を0.8以上とした。ただしこの規定は残留オーステナイト量によっても変動するため残留オーステナイト量が6%以下では降伏比0.9超でも冷間コイリング可能である。
残留オーステナイト量6%以下とした理由を述べる。残留オーステナイトは偏析部や旧オーステナイト粒界付近に残留することが多い。残留オーステナイトは加工誘起変態によってマルテンサイトとなるが、ばね成形時に誘起変態すると材料に局部的な高硬度部が生成され、むしろばねとしてのコイリング特性を低下させることを見出した。
また最近のばねはショットピーニングやセッチングなど塑性変形による表面強化を行うが、このように塑性変形を加える工程を複数含む製造工程を有する場合、早い段階で生じた加工誘起マルテンサイトが破壊ひずみを低下させ、加工性や使用中のばねの破壊特性を低下させる。また打ちきず等の工業的に不可避の変形が導入された場合にもコイリング中に容易に折損する。従って、残留オーステナイトを極力低減し、加工誘起マルテンサイトの生成を抑制することで、加工性を向上させる。
残留オーステナイト量を6%以下とするには焼入れ時の冷却媒体の温度が60℃以上に上昇しないように制御して、焼入れを徹底させることが必要であるが、化学成分の点でも注意する必要がある。
オイルテンパー線は伸線材からオーステナイト化までの加熱、焼入れ、焼戻しという三つの工程を連続的に行うことによって製造されるが、残留オーステナイトの発生は合金元素の固容量、焼入れ時の線の温度、焼戻しの3条件によって左右される。すなわち、合金元素のうちオーステナイト安定化元素である炭素、Mn、Ni、Moといった元素がオーステナイト中に固溶すると残留オーステナイトが発生し易くなる。また、合金元素が添加されるとマルテンサイト変態開始温度(Ms点)、マルテンサイト変態終了温度(Mf点)が低下し、一般の焼入れ剤による焼入れ温度ではMf点以下にならなくなって完全にマルテンサイト化できず、残留オーステナイトが発生し易くなる。
発生した残留オーステナイトはその後の焼戻し工程で分解するが、高強度を得るために焼戻し温度が低い場合や焼戻し時間が短い場合には分解が完了せず、鋼線内に残留することになる。合金元素の添加が少なければ残留オーステナイトの発生量を容易に減少できるが、請求項1に規定した添加元素は鋼の軟化抵抗を高め、高強度を得る観点から必要不可欠である。請求項1の化学成分の鋼をオイルテンパー処理において残留オーステナイトを6%以下とするには焼入れ温度をなるべく低くし、十分冷却することが重要であり、焼入れ時の線の温度を45℃以下とすることにより良好な結果が得られる。
降伏比を適切にすれば残留オーステナイト量が6%を超えてもコイリング可能であるが、残留オーステナイトはばねとして使用中に徐々に加工誘起マルテンサイトとして分解が進行し、その全長を変化させるので、ばねのへたりの観点からは極力低い方が好ましい。
すでに述べたとおり、旧オーステナイト粒径が小さいほどばねとしての加工性とばね疲労強度の点で優れる。本発明の高強度ばねにおいては旧オーステナイト粒径の粒度番号が11番に達しないと疲労強度の点で劣る。従って旧オーステナイト粒度番号11番以上の細粒であることを規定に加えた。
本発明の高強度ばねは、その表面粗さRmaxが8.3以下で、表面部分の圧縮残留応力が1200MPa以上の窒化層をもち、かつ圧縮残留応力の深さが250μm以上であり、その疲労強度が、平均応力τm=700MPaで振幅応力τa=590MPaの時に1×106回以上の耐久性をもつ。
かかる表面粗さ、残留圧縮応力及び疲労強度は、本発明に係るばね鋼線をコイリングした後400〜500℃で低温焼き鈍しを行い、その後480℃以下でガス窒化を実施して表面部を窒化層とし、その後適切なショットピーニングを行うことにより得られる。
本発明の高強度ばねにおいて実施するショットピーニングは、ばねの表面に圧縮残留応力を付与するもので、これによりばねの耐疲労性(疲労強度)が著しく向上する。ショットピーニングで使用するショットは、カットワイヤ(CW)でもスチールボール(SB)でも良く、また、投射方法も空気噴射方式でも遠心式でも良い。さらに、ショットピーニング工程は多段でも良い。つまり、大径のショットを用いた第1ショットピーニング後に小径のショットを用いた第2ショットピーニングを行っても良い。
本発明の高強度ばねにおいて実施する窒化処理は、ばねの表面層の硬度を上げると共に、圧縮残留応力が加わって、耐疲労性の向上に有効である。
この窒化処理は、例えば従来と同様にアンモニア雰囲気中に500℃以下で1〜24時間で処理することにより所定の窒化層を形成できる。得られる窒化層の表面付近の硬度は、ビッカース硬さ700以上となる。
荷重方向が一定のコイルばねには、ショットピーニングの後にセッチングを行うのが好ましい。塑性ひずみを与えることにより、弾性限(比例限)が著しく向上するからである。更には、この後に低温焼きなましを行うことにより、弾性限を更に向上させることができる。これはひずみ時効によるものであり、耐へたり性を向上させるのに好ましい。通常、150〜300℃で低温焼きなましを行う。また、200〜400℃の温間セッチングを行うことにより、格別に耐へたり性を向上させることができ、負荷される応力の大きい自動車の懸架コイルばねやエンジン用バルブ・スプリングなどには好ましい。
(ばね鋼)
表1に本発明に係るばね鋼の化学成分とともに比較例の化学成分を示す。本発明に係るばね鋼例および比較例は表1に示す化学成分に溶製され、熱間圧延によりφ8mmの線材とした後、パテンチング−皮剥き−伸線−焼鈍−オイルテンパーの各処理を施してφ3.2mmのオイルテンパー線を作成した。発明例を含めて伸線過程で断線等の不具合は発生していない。
表1に本発明に係るばね鋼の化学成分とともに比較例の化学成分を示す。本発明に係るばね鋼例および比較例は表1に示す化学成分に溶製され、熱間圧延によりφ8mmの線材とした後、パテンチング−皮剥き−伸線−焼鈍−オイルテンパーの各処理を施してφ3.2mmのオイルテンパー線を作成した。発明例を含めて伸線過程で断線等の不具合は発生していない。
表2に発明に係るばね鋼および比較例のオイルテンパー線の熱処理条件および機械的性質等を示す。発明に係るばね鋼のオイルテンパー線の強度は耐疲労特性および耐へたり特性の観点から引張り強さを1960MPa以上とした。比較例も一部を除き、基本的には同一強度としたが、化学成分等が本発明に係るばね鋼の規定範囲外であったり、旧オーステナイト粒径などを規定外とした。化学成分が規定範囲内のものであっても熱処理条件の変更により旧オーステナイト粒度番号を変化させた。
本発明に係るばね鋼はV、Mo等の未固溶炭化物を避けるため、従来より加熱温度を高めた。通常未固溶炭化物は加熱温度を高めると減少するが、そのことは同時にオーステナイト粒径を粗大化させることにもなる。そこでオーステナイト粒径を微細にするためにその加熱時間は短いレベルとし、未溶解炭化物を避けつつ、旧オーステナイト粒径を微細に維持するという、高度な制御を行った。
更に残留オーステナイト量を抑制するために焼入れ温度を45℃以下とした。更に、焼戻し温度を高めることにより、発生した残留オーステナイトの分解を促進し、その量を6%以下に制御した。
また、ばね成形にあたって折損を避けるため、降伏比も0.8〜0.9程度に調整した。一方、比較例は化学成分が規定外の鋼線に加え、化学成分が本発明に係るばね鋼の規定範囲内であっても残留オーステナイト量や旧オーステナイト粒径番号など鋼線のミクロ組織や強度の点で規定範囲外の例である。
オイルテンパー線は高強度になると、切り欠き感受性が高まり、ばね成形加工時に微細なきずを起点として折損を生じ易くなる。このばね成形性を評価する手法として、ばね成形前に先立ち、高合金製チップをオイルテンパー線に押し付けて深さ25μmのノッチをつけ、次にノッチに引張応力が負荷されるようにノッチの反対側に半径6.5mmのポンチで3点曲げ加工を与え、折損までの曲げ角度を測定するノッチ曲げ試験を行った。その概略は図1に示すとおりで、折損までの曲げ角度θを測定した。
残留オーステナイト量はX線回折装置を利用し、そのピークの積分強度の大きさから定量した質量%で示す。この方法では質量%で残留オーステナイト量2%以上あれば精度良く測定できるとされている。
旧オーステナイト粒度番号はJISに準拠し、鏡面研磨した鋼線断面を7視野において測定し、その平均を各実施例の旧オーステナイト粒度番号とした。
表2にはこれらの関係から各成分系におけるオイルテンパー処理条件、降伏比、残留オーステナイト量、旧オーステナイト粒度番号、ばね成形性、疲労特性および耐へたり性を示す。表2において成形性はばね成形時の折損確率を表したもので、○:0.001%以下、×:0.001%を超える場合である。更に疲労特性は5×107回の繰り返し回数での平均負荷応力686MPaからの応力振幅でのばね折損の有無で表し、振幅450MPa以上の場合、その評価を○:良、450MPa以下の場合×:不良で示した。
本発明に係るオイルテンパー線は1960MPa以上の引張強さにもかかわらず、前述のようなノッチ曲げ試験により優れた加工性を有することがわかる。
また表3に評価に用いたばねの諸元を示す。2種類のばねにより、ばね成形性の評価と耐疲労特性および耐へたり特性を評価した。ばね仕様1は耐疲労特性および耐へたり性の評価用であり、ばね仕様2は冷間でのばね成形性評価用である。表2にその評価結果を示す。
ばね仕様1のばねは窒化処理とショットピーニングを施して試験に供した。従来鋼によるオイルテンパー線はばね成形性に優れるものは疲労強度および耐へたり性に劣るのに対し、本発明に係るばね鋼であるオイルテンパー線はばね成形時の折損がなく、耐疲労特性、耐へたり特性の点においても比較鋼と同等以上であった。特にオーステナイト粒径が微細なばねは容易にコイルばねに加工できただけでなく、ばねとしての疲労強度に優れていた。
焼入れ温度を低くしてかなり工業的に無理な方法で作成した鋼線や化学成分が本発明に係るばね鋼の規定内であっても規定を超える大きさの非金属介在物を含む鋼線や旧オーステナイト粒度番号が規定より小さく粒径が大きな鋼線を用いた場合、ばね加工は可能であってもばねとしての疲労特性が劣った。
図2に旧オーステナイト粒度番号と疲労特性評価試験において5×107回の時間強さにおける応力振幅の関係を示した。実施例1〜6(発明例)と本発明に係るばね鋼の規定された化学成分で旧オーステナイト粒度を故意に大きくした実施例13〜15(比較例)の疲労強度評価結果を示した。疲労強度に関して旧オーステナイト粒度番号は影響することがわかる。その粒度番号が11番を超えるとほぼ同等の疲労強度となり、その効果が飽和することがわかる。
また降伏比や残留オーステナイト量が規定外の場合にはコイリング時の折損確率が高く、工業的製造が不可能と判定された。
(高強度ばね)
本実施例では、発明鋼種として合金成分が中央値に近い値のもので、炭素0.64質量%(以下、%は特に明記されていない限り質量%を意味する。)、珪素2.02%、マンガン0.30%、燐0.010%、硫黄0.005%、クロム0.86%、モリブデン0.10%、バナジウム0.10%、残部は実質的に鉄とからなる組成のものを用いた。このばね用鋼材を使用し、疵取加工、熱間圧延、皮むき、焼き鈍しの各処理した後、冷間伸線し、オイルテンパー処理を行って直径3.2mmの本発明に係るばね用鋼線を得た。この本発明に係るばね用鋼線の引張強さσBは2148MPaであった。
本実施例では、発明鋼種として合金成分が中央値に近い値のもので、炭素0.64質量%(以下、%は特に明記されていない限り質量%を意味する。)、珪素2.02%、マンガン0.30%、燐0.010%、硫黄0.005%、クロム0.86%、モリブデン0.10%、バナジウム0.10%、残部は実質的に鉄とからなる組成のものを用いた。このばね用鋼材を使用し、疵取加工、熱間圧延、皮むき、焼き鈍しの各処理した後、冷間伸線し、オイルテンパー処理を行って直径3.2mmの本発明に係るばね用鋼線を得た。この本発明に係るばね用鋼線の引張強さσBは2148MPaであった。
なお、比較例のばね用鋼線として、炭素0.64%、珪素1.46%、マンガン0.72%、燐0.010%、硫黄0.006%、クロム0.63、バナジウム0.12%、残部は実質的に鉄とからなる合金鋼のばね用鋼材を使用した。そして、同様に、疵取加工、熱間圧延、皮むき、焼き鈍しの各処理した後、冷間伸線し、オイルテンパー処理を行って直径3.2mmの比較例のばね用鋼線(オイルテンパー線(SWOSC−VHV)を得た。この比較例のばね用鋼線の引張強さσBは2144MPaであった。
次に、これら2種類のばね用鋼線を用い、冷間コイリング成形を行い、線径φ3.2mm、コイル中心径φ20.0mm(コイル外径φ23.2mm)、総巻数6.0巻、有効巻数4.0巻のコイルばねを得た。得られた2種類のコイルばねを表4に示す加工条件で加工しNo.11〜No.17の7種類の本発明を含む高強度ばねと、No.18の1種類の比較例のばねを製造した。
具体的には、まず表4に示す低温焼き鈍し条件で、炉内で30分行った。その後、両座面を研削し、自由長47.0mmのコイルばねとした。
次に、No.11〜No.15の5種類の高強度ばねではガス窒化処理を行った。窒化処理はアンモニア雰囲気中で465℃あるいは475℃で3時間処理した。これにより、ばね表面部分に窒化層を形成した。なお、No.16及びNo.17の2種類の高強度ばねと、No.18の比較例のばねについては窒化処理を行わなかった。
その後、表4に示すショット及び処理時間でショットピーニング処理を行った。ショットピーニング処理の後、225℃で15分以上の均熱の低温焼き鈍し、225℃、1350MPa、10秒間のセッチングを行い、No.11〜No.17の7種類の本発明を含む高強度ばねと、No.18の1種類の比較例のばねを製造した。
得られた8種類の高強度ばねの評価を行った。評価はばねの表面粗さの測定、表面部分の硬さの測定、X線による残留応力の測定、及び疲労強度を測定した。表面粗さ、表面部分の硬さ及びX線による残留応力の測定結果を表5に、疲労強度の測定条件と測定結果を表6に示す。
硬さの測定は試験に供したばねを切断し切断面上での硬さをヴィカース硬度計で測定した。残留応力はX線によるSIN2ψ−側傾法で測定した。疲労強度はSN法で求めた。
表6の疲労強度の700±590の数値は、平均応力τmが700MPaで振幅応力τaが590MPaであることを示し、106、107は圧縮応力が作用した回数を示し、○印は8個の試験ばね全てが破壊しなかった回数を示す。
本発明の実施例を含むNo.11〜No.17の7種類のばねはNo.18の比較例のばねに比較し、疲労強度が極めて高い。特にNo.11〜No.15の窒化処理を行ったばねは700±500MPaの繰り返し荷重に対して107回近い回数に耐えることができる。この高い疲労強度は窒化処理とショットブラスト処理により表面粗さをRmaxで8.3以下に抑え、1200MPaと高い圧縮残留応力を付与した結果であると考えられる。
No.11のばねの疲労強度はNo.12のばねの疲労強度に比較し極めて高い。この高い疲労強度は高い最大圧縮残留応力に対応している。No.14のばねの疲労強度から窒化処理温度が465℃とNo.11のばねの窒化温度に対して10℃低い場合でも高い疲労強度が得られることがわかる。
Claims (2)
- 質量%で、C:0.55〜0.65%、Si:1.88〜2.18%、Mn:0.3〜0.6%、Cr:0.78〜1.16%、Mo:0.05〜2.0%及びV:0.05〜0.3%を含み、かつMn+Vが0.6%以下であり、P:0.015%以下、S:0.015%以下に制限するとともに、残部鉄および不可避的不純物を含み、非金属介在物の大きさが15μm以下、引張強度が1960MPa以上を有し、降伏比(σ0.2/σB)が0.8以上0.9以下、または降伏比0.9超かつ残留オーステナイト量6%以下であり、更に旧オーステナイト粒度番号が11番以上である鋼線で形成され、
前記鋼線をコイリングした後400〜500℃で低温焼き鈍しを施し、その後465〜475℃のガス窒化を実施して表面部を窒化層とし、その後1段目はHV700かつφ0.8mmの粒径のショットで、2段目はHV800かつφ0.25mmの粒径のショットで2段ショットピーニングを施して得られるところの、
表面粗さRmaxが8.3以下で、表面部分の圧縮残留応力が1200MPa以上の窒化層を有し、かつ圧縮残留応力の深さが250μm以上であり、さらに疲労強度が、平均応力τm=700MPaで振幅応力τa=590MPaの時に1×106回以上の耐久性をもつことを特徴とする高強度ばね。 - 質量%で、前記Crの含有量が0.85〜0.98%、前記Moの含有量が0.09〜0.13%である請求項1に記載の高強度ばね。
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