JP2009051915A - 光重合型のアクリル系粘着剤および粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性を損なわずして、臭気の改善された光重合型のアクリル系粘着剤を提供することを課題とする。
【解決手段】炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物(a)、光重合開始剤(b)および香料(c)を含有する光重合性組成物を光照射してなる光重合物からなることを特徴とするアクリル系粘着剤、特に、上記成分(a)100重量部に対し、上記成分(c)1.0×10-5〜1.0×10-1重量部である上記構成のアクリル系粘着剤。
【選択図】なし
【解決手段】炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物(a)、光重合開始剤(b)および香料(c)を含有する光重合性組成物を光照射してなる光重合物からなることを特徴とするアクリル系粘着剤、特に、上記成分(a)100重量部に対し、上記成分(c)1.0×10-5〜1.0×10-1重量部である上記構成のアクリル系粘着剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、光重合型のアクリル系粘着剤に関し、より詳しくは、臭気が低減された上記アクリル系粘着剤に関するものである。
一般に、アクリル系粘着剤は、接着力が良好で、作業性も良いことから、家電製品や自動車、建材用途などに広く使用されている。その製法として、重合したアクリル系重合体を溶剤に希釈し、塗布、乾燥することで粘着剤とする溶剤系が一般的である。
しかし、この製法では、希釈溶剤を乾燥する過程で大気汚染の原因ともなる溶剤が大気に放出されるおそれがある。また、残存する希釈溶剤はVOCとして規制対象にもなっている。そのため、近年、溶剤を使用しない粘着剤の製法として、エマルジョン型やホットメルト型、光重合型が検討されている。
しかし、この製法では、希釈溶剤を乾燥する過程で大気汚染の原因ともなる溶剤が大気に放出されるおそれがある。また、残存する希釈溶剤はVOCとして規制対象にもなっている。そのため、近年、溶剤を使用しない粘着剤の製法として、エマルジョン型やホットメルト型、光重合型が検討されている。
無溶剤型のアクリル系粘着剤の製法のうち、エマルジョン型やホットメルト型ではその製法上それぞれ耐湿性、耐熱性を求められる用途には好ましくない。これに対し光重合型は耐湿性、耐熱性に優れ、生産性も高いことから、注目されている。
しかし、光重合型ではその製法上多少の末反応モノマーや光重合開始剤のほか副生成物が残留するのは避けられない。この残留成分が臭気となり、特に粘着剤が〜1mm程度と厚いものになると、この臭気が作業環境を悪化させる問題がある。
しかし、光重合型ではその製法上多少の末反応モノマーや光重合開始剤のほか副生成物が残留するのは避けられない。この残留成分が臭気となり、特に粘着剤が〜1mm程度と厚いものになると、この臭気が作業環境を悪化させる問題がある。
このような残留成分による臭気の問題を解決するために、電子線照射と紫外線照射とを併用して重合させる方法(特許文献1)、光重合開始剤のほかに熱重合開始剤を併用する方法(特許文献2)などが提案されている。
特開昭63−20381号公報
特開平6−256735号公報
このように、光重合型のアクリル系粘着剤では、従来より、臭気の原因となる未反応の残存モノマーや副生成物を低減するための研究が数多くなされている。しかし、重合操作を2度にわたって行う必要があるなど生産性の低下をさけられず、またそれにもかかわらず臭気の改善の面で十分な効果は得られていない。
本発明は、このような事情に照らし、生産性を損なわずして、臭気の改善された光重合型のアクリル系粘着剤を得ることを目的としている。
本発明は、このような事情に照らし、生産性を損なわずして、臭気の改善された光重合型のアクリル系粘着剤を得ることを目的としている。
本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意研究を行った結果、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物に対し、光重合開始剤と共に、香料を添加すると、この光重合性組成物を光照射して得られる光重合物がアクリル系粘着剤として優れた粘着特性を発揮すると共に、未反応の残存モノマーなどの残留成分があっても香料の香気によって臭気を感じることがなく、この場合前記の提案とは異なり光照射による重合操作だけでよいため、生産性を損なわずして臭気の改善をはかれることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物(a)、光重合開始剤(b)および香料(c)を含有する光重合性組成物を光照射してなる光重合物からなることを特徴とするアクリル系粘着剤、特に成分(a)が、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)70〜99.9重量%とこのモノマー(a1)と共重合可能なモノマー(a2)30〜0.1重量%とからなるモノマー混合物またはその部分重合物である上記構成のアクリル系粘着剤、また成分(a)100重量部に対し、成分(b)0.001〜5重量部、成分(c)1.0×10-5〜1.0×10-1重量部である上記構成のアクリル系粘着剤に係るものである。
さらに、本発明は、光重合物が、重合率が90重量%以上、ゲル分率が10重量%以上、残存モノマー量が500ppm以上である上記構成のアクリル系粘着剤に係るものである。また、本発明は、基材の片面または両面に上記構成のアクリル系粘着剤の層を有することを特徴とする片面または両面粘着シート、セパレータ上に上記構成のアクリル系粘着剤の層を有することを特徴とする基材レスの両面粘着シートに係るものである。
なお、本明細書(本発明)において、「粘着シート」には通常幅広の粘着シートのほか通常幅狭の粘着テープも含まれるものであり、また、粘着ラベルなどの他の公知の各種の粘着製品も含まれるものである。
さらに、本発明は、光重合物が、重合率が90重量%以上、ゲル分率が10重量%以上、残存モノマー量が500ppm以上である上記構成のアクリル系粘着剤に係るものである。また、本発明は、基材の片面または両面に上記構成のアクリル系粘着剤の層を有することを特徴とする片面または両面粘着シート、セパレータ上に上記構成のアクリル系粘着剤の層を有することを特徴とする基材レスの両面粘着シートに係るものである。
なお、本明細書(本発明)において、「粘着シート」には通常幅広の粘着シートのほか通常幅狭の粘着テープも含まれるものであり、また、粘着ラベルなどの他の公知の各種の粘着製品も含まれるものである。
このように、本発明は、アクリル系の光重合性組成物中に香料を含ませ、これを光照射して光重合物としたことにより、生産性を損なわずして臭気の改善をはかれる光重合型のアクリル系粘着剤とその粘着シートを提供できるものである。
本発明における光重合性組成物には、必須成分として、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物(a)と、光重合開始剤(b)と、香料(c)とが用いられる。
これらの成分(a)〜(c)について、以下に詳しく説明する。
これらの成分(a)〜(c)について、以下に詳しく説明する。
成分(a)において、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)としては、たとえば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n一オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどがあげられる。これらは1種または2種以上が用いられる。
成分(a)において、上記のアルキル(メタ)アクリレート(a1)はこれをビニル系モノマーの全量として使用してもよいが,上記のアルキル(メタ)アクリレート(a1)と共に、これと共重合可能なモノマー(a2)とを併用してもよい。ただし、この場合、上記のアルキル(メタ)アクリレート(a1)がビニル系モノマーの主成分となるようにビニル系モノマーの全量中、50重量%以上となるようにするのがよく、特に好ましくは70重量%以上となるようにするのがよい。
共重合可能なモノマー(a2)としては、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロへキシル)−メチルアクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物基含有モノマー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホプロピルアクリレートなどのスルホン酸基含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどの燐酸基含有モノマーなどが挙げられる。
また、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどのN−置換(メタ)アクリルアミドなどのアミド系モノマー、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシへキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドなどのスクシンイミド系モノマーや、その他、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、N−ビニルカプロラクタムなどのビニル系モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー、(メタ)アクリル酸グリシジル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレートなどのアクリル酸エステル系モノマー、メチル(メタ)アクリレートやオクタデシル(メタ)アクリレートなどの前記主成分となるアルキル(メタ)アクリレート(a1)とは異なるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートなども使用できる。
このような共重合可能なモノマー(a2)は、必要により、その1種または2種以上を用いることができる。
また、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどのN−置換(メタ)アクリルアミドなどのアミド系モノマー、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシへキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドなどのスクシンイミド系モノマーや、その他、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、N−ビニルカプロラクタムなどのビニル系モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー、(メタ)アクリル酸グリシジル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレートなどのアクリル酸エステル系モノマー、メチル(メタ)アクリレートやオクタデシル(メタ)アクリレートなどの前記主成分となるアルキル(メタ)アクリレート(a1)とは異なるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートなども使用できる。
このような共重合可能なモノマー(a2)は、必要により、その1種または2種以上を用いることができる。
上記モノマー(a1)とモノマー(a2)を併用する場合、モノマー(a1)を70〜99.9重量%、モノマー(a2)を30〜0.1重量%とするのが好ましい。より好ましくは、モノマー(a1)を80〜99.9重量%、モノマー(a2)を20〜0.1重量%とするのがよい。さらに好ましくは、モノマー(a1)を90〜99重量%、モノマー(a2)を10〜1重量%とするのがよい。
モノマー(a2)としては、カルボキシル基含有モノマーが好ましく、特にアクリル酸が好ましく、その使用割合は1〜30重量%とするのが好ましい。1重量%以上とすることにより、粘着特性に好結果が得られ、特に耐反発性が向上し浮きが生じ難くなる。また30重量%以下とすることにより、常温でのタック感を満足できる。
モノマー(a2)としては、カルボキシル基含有モノマーが好ましく、特にアクリル酸が好ましく、その使用割合は1〜30重量%とするのが好ましい。1重量%以上とすることにより、粘着特性に好結果が得られ、特に耐反発性が向上し浮きが生じ難くなる。また30重量%以下とすることにより、常温でのタック感を満足できる。
成分(b)の光重合開始剤としては、各種のものを特に制限なく使用できる。たとえば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンゾインエーテル、アニソールメチルエーテルなどの置換ベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトンなどの置換アセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどの置換アルファーケトール、2−ナフタレンスルフォニルクロライドなどの芳香族スルフォニルクロライド、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどの光活性オキシムなどが挙げられる。
これらの光重合開始剤の使用量は、成分(a)のビニル系モノマーまたはその部分重合物100重量部に対し、0.001〜5重量部の割合とするのが好ましい。より好ましくは0.1〜3重量部の割合とするのがよい。
これらの光重合開始剤の使用量は、成分(a)のビニル系モノマーまたはその部分重合物100重量部に対し、0.001〜5重量部の割合とするのが好ましい。より好ましくは0.1〜3重量部の割合とするのがよい。
成分(c)の香料は、香気を有し、かつ光重合を阻害しないものなら、天然香料、合成香料などの中から、特に制限なく使用できる。好ましくは、常温で液体であり、また常圧下で150℃以上の沸点を有するものがよい。
たとえば、(1)有機鎖状低分子化合物のうちのアルコール、アルデヒド、ケトン類、(2)脂環式化合物のうちのアルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、炭化水素類、(3)テルペン化合物のうちのアルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル類、(4)芳香族化合物のうちのアルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル類、で分類されるものが挙げられる。
たとえば、(1)有機鎖状低分子化合物のうちのアルコール、アルデヒド、ケトン類、(2)脂環式化合物のうちのアルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、炭化水素類、(3)テルペン化合物のうちのアルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル類、(4)芳香族化合物のうちのアルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル類、で分類されるものが挙げられる。
(1)で分類される香料には、炭素数6〜12のアルコール、cis−3−へキセノール、3,3,5−トリメチルへキサノール、炭素数6〜12のアルデヒド、2,6,10−トリメチル−9−ウンデセンー1−アール、メチルアミルケトンなどがある。
(2)で分類される香料には、p−t−ブチルシクロへキサノール、o−t−ブチルシクロヘキサノール、合成サンダル類、4−(トリシクロ〔5,2,1,02,6〕−デシリデン−8)−ブタナール、2,4−ジメチルシクロへキセ−3−エン−3−カルボアルデヒド、p−t−ブチルシクロへキシルアセテート、o−t−ブチルシクロへキシルアセテート、トリシクロ〔5,2,1,02,6〕−デセ−3−エン−8(または9)−イルアセテート、4−アセトキシ−3−ペンチルテトラヒドロビラン、エチレンブラシレート、o−t−ブチルシクロへキサノン、p−t−アミルシクロへキサノン、2−エチルへキサナールエチレングリコールアセタールなどがある。
(2)で分類される香料には、p−t−ブチルシクロへキサノール、o−t−ブチルシクロヘキサノール、合成サンダル類、4−(トリシクロ〔5,2,1,02,6〕−デシリデン−8)−ブタナール、2,4−ジメチルシクロへキセ−3−エン−3−カルボアルデヒド、p−t−ブチルシクロへキシルアセテート、o−t−ブチルシクロへキシルアセテート、トリシクロ〔5,2,1,02,6〕−デセ−3−エン−8(または9)−イルアセテート、4−アセトキシ−3−ペンチルテトラヒドロビラン、エチレンブラシレート、o−t−ブチルシクロへキサノン、p−t−アミルシクロへキサノン、2−エチルへキサナールエチレングリコールアセタールなどがある。
(3)で分類される香料には、リナロール、テルピネオール、シトロネロール、ゲラニオール、ボルネオール、セドロール、ラバンジュロール、2,6−ジメチル−へプタン−2−オール、シトラール、シトロネラール、メトキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、ゲラノキシアセトアルデヒド、4−(4−メチル−3−ペンテニル)−シクロヘキセ−3−エン−1−カルボアルデヒド、2,4,6−トリメチルシクロへキセ−3−エン−1−カルボアルデヒド、iso−ボルニルアセテート、イオノン、メチルイオノン、アセチル、セドレン、2,2,7,7−テトラメチル−2−トリシクロ〔6,2,1,03,8〕−ウンデカン−4−オン、カンファー、メントン、d−リモネン、1−リモネン、p−シメン、β−カリオフィレン、ローズオキサイド、リナロールオキサイド、ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフトー〔2,1−b〕−フラン、4−メチレン−1−オキサスピロー〔5,5〕−ウンデカンなどがある。
(4)で分類される香料には、フェニルエチルアルコール、アニスアルコール、フェニルエチルジメチルカルビノール、オイゲノール、iso−オイゲノール、シンナミックアルコール、へキシルシンナミックアルデヒド、p−tert−ブチル−2−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、クミンアルデヒド、フェノキシアセトアルデヒド、へリオトロピン、バニリン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナミックアルデヒド、ベンゾフェノン、p−メトキシアセトフェノン、β−メチルナフィチルケトン、オーランチオール、フェニルアセトアルデヒド、ジメチルアセタール、ニトロムスク類、クマリン、イソクマロン系ムスク類、メチルアンスラニレート、iso−ブチルキノリン、p−クレジルメチルエーテル、メチルオイゲノール、アネトールなどがある。
これらの香料は、単品または2種以上の混合物で用いることができ、単品で粉末状のものは液状のものに混合・溶解させることによって用いることができる。
香料の使用量は、成分(a)のビニル系モノマーまたはその部分重合物100重量部あたり、1.0×10-5〜1.0×10-1重量部であるのが好ましい。より好ましくは1.0×10-4〜1.0×10-2重量部であるのがよい。使用量が1.0×10-5重量部より少ないと、臭気を改善するに十分な添加量とならず、1.0×10-1重量部より多い場合には、香料の持つ香気が不快に感ぜられることになるため、好ましくない。
香料の使用量は、成分(a)のビニル系モノマーまたはその部分重合物100重量部あたり、1.0×10-5〜1.0×10-1重量部であるのが好ましい。より好ましくは1.0×10-4〜1.0×10-2重量部であるのがよい。使用量が1.0×10-5重量部より少ないと、臭気を改善するに十分な添加量とならず、1.0×10-1重量部より多い場合には、香料の持つ香気が不快に感ぜられることになるため、好ましくない。
本発明における光重合性組成物には、光照射により得られる光重合物からなるアクリル系粘着剤の凝集力を向上させるため、架橋剤を添加することができる。用いられる架橋剤は、特に限定されないが、多官能(メタ)アクリレートが好適に用いられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、たとえば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、たとえば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの多官能(メタ)アクリレートの使用量は、光照射により得られる光重合物からなるアクリル系粘着剤のゲル分率が10重量%以上となるようにするのが好ましい。より好ましくはゲル分率が25重量%以上となるようにするのがよい。ゲル分率が10重量%未満では粘着剤の凝集力が不足し、発泡の発生などの問題も起こりやすい。
一方、ゲル分率が高くなりすぎると、粘着剤のタックが低下し、粘着性能や外観に悪影響を及ぼす場合があるため、ゲル分率は99重量%以下であるのが好ましく、より好ましくは95重量%以下であるのがよい。
一方、ゲル分率が高くなりすぎると、粘着剤のタックが低下し、粘着性能や外観に悪影響を及ぼす場合があるため、ゲル分率は99重量%以下であるのが好ましく、より好ましくは95重量%以下であるのがよい。
なお、上記のゲル分率とは、粘着剤を約1g精秤し、これを酢酸エチル約40gに7日間浸漬し、その後、酢酸エチルに対する不溶解分をすべて回収し、130℃で2時間乾燥して、その重量を求め、得られた数値を下記の式に代入して、算出した値を意味する。
ゲル分率(重量%)=(不溶解分重量/浸漬前の粘着剤重量)×100
ゲル分率(重量%)=(不溶解分重量/浸漬前の粘着剤重量)×100
本発明における光重合性組成物は、前記の成分(a)〜(c)を必須成分とし、また、任意成分として上記の架橋剤を用いるが、その取り扱い上、塗工に適した粘度(B型粘度計における粘度測定において、通常25℃で0.3〜40Pa・s)に調整されているのが好ましい。
そのためには、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)またはこれと共重合可能なモノマー(a2)とからなる成分(a)のビニル系モノマーを予備重合して部分重合物としておくことができる。また、増粘用ポリマーを適宜に配合することにより、粘度調整することもできる。
そのためには、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)またはこれと共重合可能なモノマー(a2)とからなる成分(a)のビニル系モノマーを予備重合して部分重合物としておくことができる。また、増粘用ポリマーを適宜に配合することにより、粘度調整することもできる。
成分(a)のビニル系モノマーを予備重合して部分重合物を得る場合、その重合率は、部分重合物中のポリマー分子量にもよるが、2〜40重量%程度とするのが好ましい。さらには5〜20重量%とするのがより好ましい。
なお、部分重合物の重合率は、部分重合物を約0.5g精秤し、これを130℃で2時間乾燥したのちの重量を精秤して重量減少量〔揮発分(未反応モノマー重量)〕を求め、得られた数値を下記の式に代入して、算出した値を意味する。
部分重合物の重合率(重量%)=〔1−(重量減少量)/(乾燥前の部分重合物の重量)〕×100
なお、部分重合物の重合率は、部分重合物を約0.5g精秤し、これを130℃で2時間乾燥したのちの重量を精秤して重量減少量〔揮発分(未反応モノマー重量)〕を求め、得られた数値を下記の式に代入して、算出した値を意味する。
部分重合物の重合率(重量%)=〔1−(重量減少量)/(乾燥前の部分重合物の重量)〕×100
増粘用ポリマーを配合する場合、たとえば、前記の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)にアクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリル、アクリロイルモルホリンなどを共重合したアクリル系ポリマーや、スチレンブタジェンゴム(SBR)、イソプレンゴム、スチレンブタジェンブロック共重合体(SBS)、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを、増粘用ポリマーとして用いることができる。
これらの増粘用ポリマーの配合量としては、光重合性組成物中、通常40重量%以下の範囲とするのがよい。増粘用ポリマーを配合する場合には、光重合性組成物中、5〜40重量%とするのが好ましい。
これらの増粘用ポリマーの配合量としては、光重合性組成物中、通常40重量%以下の範囲とするのがよい。増粘用ポリマーを配合する場合には、光重合性組成物中、5〜40重量%とするのが好ましい。
本発明における光重合性組成物は、前記の成分(a)〜(c)を必須成分とし、任意成分として前記の多官能(メタ)アクリレートなどの架橋剤を用いて、上記のように粘度調整されるが、この組成物には、さらに任意成分として、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料、気泡消去剤、粘着付与物質などの従来公知の各種の添加剤を、光重合性を阻害しない範囲内で適宜配合することができる。
本発明のアクリル系粘着剤は、このように構成される光重合性組成物を光照射してなる光重合物からなることを特徴としている。光照射による光重合は、通常は、波長300〜400nmにおける照度が1〜200mW/cm2 である紫外線を光量400〜4,000mJ/cm2 程度照射することにより、実施できる。
このときの重合率は90重量%以上であるのがよい。重合率は前記と同様の方法により算出できる。光重合性組成物中に粘着付与樹脂などを含んでいる場合でも前記同様に重合率として扱い、その重合率が90重量%以上となるようにするのがよい。また、光重合と同時に架橋剤による内部架橋を生起させて、光重合物のゲル分率が10重量%以上、好ましくは25重量%以上となるようにするのがよい。
このときの重合率は90重量%以上であるのがよい。重合率は前記と同様の方法により算出できる。光重合性組成物中に粘着付与樹脂などを含んでいる場合でも前記同様に重合率として扱い、その重合率が90重量%以上となるようにするのがよい。また、光重合と同時に架橋剤による内部架橋を生起させて、光重合物のゲル分率が10重量%以上、好ましくは25重量%以上となるようにするのがよい。
また、この光重合物からなるアクリル系粘着剤は、その残存モノマー量を特に規定するものではないが、残存モノマー量が500ppm以上であっても、アクリル系粘着剤中に含まれる成分(c)の香料により臭気を感じることはない。
なお、残存モノマー量が500ppm以上となると、人の嗅覚として不快感を感じる量であり、500ppm未満となるとほとんど臭いを感じなくなる量である。したがって、上記の光重合物からなるアクリル系粘着剤は、残存モノマー量が500ppm以上であるとき、本発明の効果をより良く発現させることができる。
なお、残存モノマー量が500ppm以上となると、人の嗅覚として不快感を感じる量であり、500ppm未満となるとほとんど臭いを感じなくなる量である。したがって、上記の光重合物からなるアクリル系粘着剤は、残存モノマー量が500ppm以上であるとき、本発明の効果をより良く発現させることができる。
本発明においては、基材の片面または両面に上記構成のアクリル系粘着剤の層を有するシート状やテープ状などの形態とされた片面または両面粘着シートを提供することができる。また、セパレータ上に上記構成のアクリル系粘着剤の層を有する上記同様の形態とされた基材レスの両面粘着シートも提供できる。
ここで、アクリル系粘着剤の層厚としては、特に制限されないが、良好な接着強度を確保するため、通常は10μm以上、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上(通常2mmまで)であるのがよい。
ここで、アクリル系粘着剤の層厚としては、特に制限されないが、良好な接着強度を確保するため、通常は10μm以上、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上(通常2mmまで)であるのがよい。
このような粘着シートを作製するには、基材の片面または両面あるいはセパレータ上に光重合性組成物を塗工したのち、光照射することにより、前記の光重合物からなるアクリル系粘着剤の層を形成すればよい。また、上記のようにセパレータ上に形成したアクリル系粘着剤の層を基材の片面または両面に移設してもよい。
基材としては、たとえば、紙、布、不織布などの多孔質基材、プラスチックフィルムまたはシート、発泡体、金属箔などの薄葉体などがあり、用途に応じて、適宜のものを選択して使用できる。また基材の厚さも特に制限されず、用途に応じて、適宜に決定できる。また、セパレータとしては、プラスチックフィルムの表面に剥離処理を施したものなど、公知のものを制限なく使用することができる。
基材としては、たとえば、紙、布、不織布などの多孔質基材、プラスチックフィルムまたはシート、発泡体、金属箔などの薄葉体などがあり、用途に応じて、適宜のものを選択して使用できる。また基材の厚さも特に制限されず、用途に応じて、適宜に決定できる。また、セパレータとしては、プラスチックフィルムの表面に剥離処理を施したものなど、公知のものを制限なく使用することができる。
本発明の粘着シートが適用される被着体は、特に制限されない。具体的には、ポリエステル、ポリスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ABS、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの各種樹脂、また鉄、アルミニウム、銅、ニッケルまたはこれらの合金などの各種金属に対しても同様に使用できる。
なお、本発明のアクリル系粘着剤は、上記の被着体に対して粘着シートとして適用するのではなく、不定形の粘着剤として直接適用してもよい。この場合、被着体上に光重合性組成物を直接塗工し、これを光照射してアクリル系粘着剤とすればよい。
なお、本発明のアクリル系粘着剤は、上記の被着体に対して粘着シートとして適用するのではなく、不定形の粘着剤として直接適用してもよい。この場合、被着体上に光重合性組成物を直接塗工し、これを光照射してアクリル系粘着剤とすればよい。
つぎに、本発明を実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。
実施例1
<光重合性組成物の調製>
2−エチルへキシルアクリレート90部、アクリル酸10部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン0.05部および1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニル−ケトン0.05部を4つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に曝露して部分的に光重合させ、重合率8重量%の部分重合物(モノマーシロップ)を得た。
この部分重合物100部に対し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.10部、香料としてcis−3−へキセノールを5.0×10-4部添加したのち、これらを均一に混合して、光重合性組成物を調製した。
<光重合性組成物の調製>
2−エチルへキシルアクリレート90部、アクリル酸10部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン0.05部および1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニル−ケトン0.05部を4つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に曝露して部分的に光重合させ、重合率8重量%の部分重合物(モノマーシロップ)を得た。
この部分重合物100部に対し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.10部、香料としてcis−3−へキセノールを5.0×10-4部添加したのち、これらを均一に混合して、光重合性組成物を調製した。
<両面粘着シートの作製>
片面をシリコーンで剥離処理した厚さが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの剥離処理面に、上記の光重合性組成物を厚さが800μmになるように塗布し、その上に、片面を剥離処理した厚さが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムをその剥離処理面が内側となるように被せた。
このシートに対して、ブラックライト(15W/cm)を用いて、光照度5mW/cm2 (ピーク感度最大波350nmトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を、重合率99重量%に達するのに必要な時間だけ照射することにより、光重合物からなるアクリル系粘着剤の層を有する両面粘着シートを作製した。
片面をシリコーンで剥離処理した厚さが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの剥離処理面に、上記の光重合性組成物を厚さが800μmになるように塗布し、その上に、片面を剥離処理した厚さが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムをその剥離処理面が内側となるように被せた。
このシートに対して、ブラックライト(15W/cm)を用いて、光照度5mW/cm2 (ピーク感度最大波350nmトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を、重合率99重量%に達するのに必要な時間だけ照射することにより、光重合物からなるアクリル系粘着剤の層を有する両面粘着シートを作製した。
実施例2
cis−3−ヘキセノールの代わりに、バニリンを同量使用した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
cis−3−ヘキセノールの代わりに、バニリンを同量使用した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
実施例3
cis−3−ヘキセノールの代わりに、ゲラニオールを同量使用した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
cis−3−ヘキセノールの代わりに、ゲラニオールを同量使用した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
実施例4
cis−3−ヘキセノールの代わりに、メチルアンスラニレートを同量使用した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
cis−3−ヘキセノールの代わりに、メチルアンスラニレートを同量使用した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
比較例1
cis−3−ヘキセノールを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
cis−3−ヘキセノールを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
実施例5
cis−3−ヘキセノールの添加量を1.0×10-5部に変更した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
cis−3−ヘキセノールの添加量を1.0×10-5部に変更した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
実施例6
cis−へキセノールの添加量を1.0×10-3部に変更した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
cis−へキセノールの添加量を1.0×10-3部に変更した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
実施例7
cis−へキセノールの添加量を1.0×10-2部に変更した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
cis−へキセノールの添加量を1.0×10-2部に変更した以外は、実施例1と同様にして、光重合性組成物を調製した。また、この光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして、両面粘着シートを作製した。
上記の実施例1〜7および比較例1で得られた各両面粘着シートに関し、使用した香料の種類および添加量を、表1にまとめて示した。
また、上記の実施例1〜7および比較例1で得られた各両面粘着シートに関し、アクリル系粘着剤の層中の残存モノマー量を下記のように測定し、表2にまとめて示した。
なお,表2中、残存モノマー量の欄における「2−EHA」は2−エチルへキシルアクリレート、「AA」はアクリル酸、である。
なお,表2中、残存モノマー量の欄における「2−EHA」は2−エチルへキシルアクリレート、「AA」はアクリル酸、である。
<残存モノマー量の測定方法>
測定試料約1cm2 を容量21.5mlのバイアル瓶に入れて密栓し、ヘッドスペースオートサンプラー(Hewlett Packard社製、7694型)により、150℃で3分加熱し、加熱状態ガスをHewlett Packard社製、ガスクロマトグラフィー(HP−6890型)に注入することで測定した。カラムはDB−FFAP1.0μm(0.532mmφ×30m)を使用し、キャリアーガスHe(5.0ml/分)、カラムヘッド圧24.3kPa(40℃)、FID検出器を用いた。
測定試料約1cm2 を容量21.5mlのバイアル瓶に入れて密栓し、ヘッドスペースオートサンプラー(Hewlett Packard社製、7694型)により、150℃で3分加熱し、加熱状態ガスをHewlett Packard社製、ガスクロマトグラフィー(HP−6890型)に注入することで測定した。カラムはDB−FFAP1.0μm(0.532mmφ×30m)を使用し、キャリアーガスHe(5.0ml/分)、カラムヘッド圧24.3kPa(40℃)、FID検出器を用いた。
つぎに、上記の実施例1〜7および比較例1で得られた各両面粘着シートに関し、臭気および粘着特性を下記のように評価し、表3にまとめて示した。
<臭気の評価方法>
臭気は、両面粘着シートの状態で、評価者7人による官能試験を以下の6段階臭気評価によって実施し、その平均値を示した。
0:無臭
1:やっと感知できる臭い
2:何の臭いかわかる弱い臭い
3:楽に感知できる臭い
4:強い臭い
5:強烈な臭い
臭気は、両面粘着シートの状態で、評価者7人による官能試験を以下の6段階臭気評価によって実施し、その平均値を示した。
0:無臭
1:やっと感知できる臭い
2:何の臭いかわかる弱い臭い
3:楽に感知できる臭い
4:強い臭い
5:強烈な臭い
<粘着特性(180°ピール接着力)の評価方法>
被着体に厚さ0.4mmのSUS304の表面BA(冷間圧延後、光輝熱処理を施したもの)の銅板(以下、BA板という)を幅40mm、長さ100mmに切断し、JIS Z1541−7.2.1.3bにしたがって試験板を洗浄したものを使用した。
清浄した試験板の端部に、一方の粘着面を厚さ50μmのポリエステルフィルムを接着した25mm×100mmサイズの試験片を軽く貼り付けたのち、5kgローラーを用いて試験片の上から毎分約300mmの速さで片道圧着した。圧着後、室温に24時間放置したのち、試験片の遊び部分を180°に折り返し、約10mm剥がしたのち、試験板を下部チャックに、試験片の遊ぶ部分は上部チャックに挟む。折り返した試験片は、テープを貼り付けた面に平行になるよう注意し、23℃、65%RH雰囲気下、毎分50±5mmの速さで連続して引き剥がし、力の平均を読みとった。
被着体に厚さ0.4mmのSUS304の表面BA(冷間圧延後、光輝熱処理を施したもの)の銅板(以下、BA板という)を幅40mm、長さ100mmに切断し、JIS Z1541−7.2.1.3bにしたがって試験板を洗浄したものを使用した。
清浄した試験板の端部に、一方の粘着面を厚さ50μmのポリエステルフィルムを接着した25mm×100mmサイズの試験片を軽く貼り付けたのち、5kgローラーを用いて試験片の上から毎分約300mmの速さで片道圧着した。圧着後、室温に24時間放置したのち、試験片の遊び部分を180°に折り返し、約10mm剥がしたのち、試験板を下部チャックに、試験片の遊ぶ部分は上部チャックに挟む。折り返した試験片は、テープを貼り付けた面に平行になるよう注意し、23℃、65%RH雰囲気下、毎分50±5mmの速さで連続して引き剥がし、力の平均を読みとった。
表3の結果から、光重合性組成物中に香料を含ませた実施例1〜4では、香料を含ませない比較例1と比べて、臭気の強度は低く抑えられており、かつその粘着特性は比較例1と同等のものであった。また、香料の添加量を実施例1,5〜7のように変えても臭気の低減に大きな効果があり、同様に粘着特性になんら影響がなかった。
すなわち、本発明により、粘着特性や生産性を下げることなく、臭気の低減された光重合型のアクリル系粘着剤とその粘着シートを提供できる。
すなわち、本発明により、粘着特性や生産性を下げることなく、臭気の低減された光重合型のアクリル系粘着剤とその粘着シートを提供できる。
Claims (6)
- 炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマーまたはその部分重合物(a)、光重合開始剤(b)および香料(c)を含有する光重合性組成物を光照射してなる光重合物からなることを特徴とするアクリル系粘着剤。
- 成分(a)が、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)70〜99.9重量%とこのモノマー(a1)と共重合可能なモノマー(a2)30〜0.1重量%とからなるモノマー混合物またはその部分重合物である請求項1に記載のアクリル系粘着剤。
- 成分(a)100重量部に対し、成分(b)0.001〜5重量部、成分(c)1.0×10-5〜1.0×10-1重量部である請求項1または2に記載のアクリル系粘着剤。
- 光重合物は、重合率が90重量%以上、ゲル分率が10重量%以上、残存モノマー量が500ppm以上である請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル系粘着剤。
- 基材の片面または両面に請求項1〜4のいずれかに記載のアクリル系粘着剤の層を有することを特徴とする片面または両面粘着シート。
- セパレータ上に請求項1〜4のいずれかに記載のアクリル系粘着剤の層を有することを特徴とする基材レスの両面粘着シート。
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JP2007218970A JP2009051915A (ja) | 2007-08-24 | 2007-08-24 | 光重合型のアクリル系粘着剤および粘着シート |
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KR101289622B1 (ko) * | 2009-07-15 | 2013-07-30 | 주식회사 영우 | 고투명성 무기재 양면테이프 |
-
2007
- 2007-08-24 JP JP2007218970A patent/JP2009051915A/ja active Pending
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