JP2009050952A5 - - Google Patents

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打込み工具
本発明は、フライホイールにより作動部材を駆動して釘等の打込み材の打込み作業を行う打込み工具に関する。
作動部材としての長尺状のドライバを直線状に駆動する駆動機構として、フライホイールを用いるフライホイール式の打込み工具は、例えば特開平06−179178号公報(特許文献1)に開示されている。フライホイール式の打込み工具は、電動モータによって高速で回転駆動されるフライホイールの外周面にドライバを接触させて当該ドライバを直線状に駆動し、打込み材を打撃する構成である。
上記の打込み工具において、電動モータに対する供給電圧の低下(例えば、バッテリの電圧低下)に伴い当該電動モータの回転数が所定回転数まで上がらず、その結果としてフライホイールの回転エネルギーが不足した場合、その状態でドライバによる打込み材の打込み動作が行なわれると、打込み材の打ち込み不足(不良)が発生する虞があり、この点でなお改良の余地がある。
特開平06−179178号公報
本発明は、上記の問題に鑑み、打込み工具において、モータの回転数不足による打込み材の打込み不良を防止する上で有効な技術を提供することをその目的とする。
上記課題を達成するため、本発明に係る打込み工具の好ましい形態は、モータと、モータで回転駆動されるフライホイールと、打込み材の打込み作業を行う作動部材と、フライホイールの回転力を作動部材に選択的に伝え、当該作動部材を駆動する作動部材操作機構と、を有する。なお、本発明における「打込み材」は、典型的には、釘、ステープル等がこれに該当する。
本発明におけるフライホイールは、モータで回転駆動される駆動側部材と、作動部材に回転力を伝達する被動側部材と、クラッチ部材とを有する。クラッチ部材は、モータの回転数が所定回転数以上のときには、駆動側部材と被動側部材を連結し、モータの回転数が所定回転数未満のときには、駆動側部材と被動側部材の連結を解除する(非連結状態とする)構成とされる。なお、本発明における「クラッチ部材」としては、典型的には、回転運動によって当該クラッチ部材に生ずる遠心力を利用して駆動側部材と被動側部材との連結を行う遠心クラッチが好適に用いられる。
本発明によれば、モータの回転駆動時において、当該モータの回転数が所定回転数未満であれば、駆動側部材と被動側部材の連結を解除する構成、すなわち連結しない構成としている。従って、例えばモータに対する供給電圧が予定した電圧よりも低く、打込み材の打込みに必要とされるフライホイールの回転エネルギーを確保できないような場合には、当該エネルギー不足状態での打込み材の打込み作業を回避することが可能となる。これにより打込み材の打込み不良を防止することができる。
また、本発明によれば、モータの回転数が所定回転数に達してからクラッチ部材を介して駆動側部材と被動側部材が連結される構成のため、モータの起動タイミングとフライホイールが回転するタイミング(クラッチ部材による駆動側部材と被動側部材との連結タイミング)に微少な時間的ずれ(フライホイールの回転タイミングが遅れる)を生じさせることができる。このため、モータ起動時の起動時電流の最大値を低く抑えることが可能となり、これにより、例えば、バッテリでモータを駆動する充電式打込み工具の場合であれば、バッテリの寿命の低下を防止できる。
本発明によれば、打込み工具において、モータの回転数不足による打込み材の打込み不良を防止する上で有効な技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は、打込み工具の一例として充電式釘打機を用いて説明する。図1には本実施の形態に係る釘打機の全体構成が示される。図2及び図3には図1の断面指示線A−Aに基づくドライバ駆動部の断面構造が示され、図4には図1の断面指示線B−Bに基づくドライバ駆動部の断面構造が示される。また、図5にはフライホイールに装着された遠心クラッチが示され、図6にはフライホイールにドライバを押し付ける押圧機構が示される。
図1に示すように、釘打機100は、概括的に見て、釘打機100の外殻を形成する本体部101と、作業者が握るハンドル部103と、被加工材Wに打ち込まれる打込み材としての釘nが装填されるマガジン105とを主体として構成される。ハンドル部103は、本体部101の側部から当該本体部101の長軸方向(図1の上下方向)と交差する側方に向って突き出る状態で一体に設けられている。ハンドル部103の端部には、駆動モータ113の電源となる充電式のバッテリパック107が装着されている。駆動モータ113は、本発明における「モータ」に対応する。
なお、図1には本体部101の先端部(下端部)が被加工材Wに向けられた状態が示される。このため、図1において下向き方向が釘nの打込み方向(長軸方向)であり、ドライバ121による釘nの打撃方向となる。
本体部101の先端部(図1において下方)には、釘の射出口を構成するドライバガイド111が配置されている。マガジン105は、本体部101の先端部とハンドル部103の端部間に掛け渡すようにして装着され、釘供給側先端部がドライバガイド111に連結されている。マガジン105には、釘nを供給方向(図1において左方)に押すためのプッシャプレート105aが備えられ、このプッシャプレート105aによって釘がドライバガイド111の打込み孔111a内に打ち込み方向と交差する方向から1本ずつ供給されるよう構成されている。打込み孔111aは、釘nの打込み方向において貫通されている。なお説明の便宜上、ドライバガイド111側を前、その反対側を後という。
本体部101は、概ね円筒形状に形成された樹脂製で、かつ2つ割り構造の本体ハウジング110を主体として構成される。本体ハウジング110の内部には、釘nの打込み方向と平行な方向(図1の上下方向)に直線動作して釘nを打撃するドライバ121と、駆動モータ113により回転駆動されるフライホイール133と、ドライバ121と一体化されたドライバ支持台123を押圧ローラ163によってフライホイール133に押し付けることにより、フライホイール133の回転力をドライバ121に直線運動として伝達する押圧機構161と、釘打撃後のドライバ121を打撃動作前の待機位置(初期位置)に戻す戻し機構191が配置されている。なお、待機位置とはドライバ121が戻し機構191によって戻され、ドライバガイド111から最も離間した後方位置(図1において上方位置)のストッパ197に当接される位置をいう。
本体ハウジング110のほぼ中央部には、便宜上図示を省略するスライド支持機構を介して打込み方向と平行な方向に移動可能とされた略矩形断面の金属製の棒状材からなるドライバ支持台123が設けられ、このドライバ支持台123の打ち込む方向の先端(図1において下方)にドライバ121が接合されている。ドライバ121は、ドライバ支持台123よりも細い略矩形断面の金属製の棒状材からなり、ドライバガイド111に向って延びるとともに、その先端が打込み孔111aの入口(図1において上方の開口)に至っている。ドライバ121及びドライバ支持台123は、本発明における「作動部材」に対応する。
駆動モータ113によって高速で回転駆動されるフライホイール133と、ドライバ121を支持するドライバ支持台123を当該フライホイール133に押し付ける押圧ローラ163とによってドライバ駆動機構が構成される。図2及び図3に示すように、フライホイール133と押圧ローラ163は、釘nの打込み方向と交差する軸回りに回転自在とされ、ドライバ支持台123を間にして対向状に配置されている。ドライバ支持台123は、1つの側面(以下、正面という)がフライホイール133の外周面に近接して配置され、当該正面と反対側の側面(以下、背面という)を押圧ローラ163で押圧されてフライホイール133の外周面に押し付けられると、高速で回転する当該フライホイール133と摩擦係合して打込み方向に直線状に移動される。
図2及び図3にはドライバ支持台123がフライホイール133に押し付けられる前のドライバ121の待機状態が示される。フライホイール133は、駆動モータ113によって回転駆動されるプーリ135と、ホイール137と、プーリ135の回転力をホイール137に伝達するクラッチシュー139とを主体として構成されている。プーリ135は、本発明における「駆動側部材」に対応し、ホイール137は、本発明における「被動側部材」に対応し、クラッチシュー139は、本発明における「クラッチ部材」に対応する。
プーリ135とホイール137は、互いに同心状に配置されるとともに、プーリ135の回転軸141が軸受143によって回転自在に支持され、ホイール137の回転軸145が軸受147によって回転自在に支持される。プーリ135は、駆動モータ113の出力軸に取り付けられた駆動プーリ115(図1参照)との間に掛けられた駆動ベルト149を介して回転駆動される構成とされる。一方、ホイール137は、円形中空状の内部空間を有する略ドラム状に形成されている。そして、プーリ135には、当該プーリ135と共に回転する回転円板151が取付ボルト152によって止着され、この回転円板151がホイール137の内部空間に臨むように配置されている。
ホイール137の円環部137aの内部空間には、2個のクラッチシュー139が収容配置される。各クラッチシュー139は、図5に示すように、円環部137aの内周壁137bとの対向面に摩擦材(ライニング)139aが貼り付けられるとともに、ホイール137の円環部137aの周方向に延在する略半リング状に形成されており、周方向の一端が回転円板151に取付軸153を介して径方向に回動自在に取り付けられている(図4参照)。そして、プーリ135(回転円板151)の回転時において、クラッチシュー139は、当該クラッチシュー139に作用する遠心力で外側に振られ(回動され)、その外面がホイール137の円環部137aの内周壁137bに押し付けられることによってプーリ135とホイール137とを連結(接続)し、プーリ135の回転力をホイール137に伝達する構成とされる。
2個のクラッチシュー139間には、当該クラッチシュー139に作用する遠心力に対向してクラッチシュー139をホイール137の内周壁137bから離間させる(引き離す)方向に付勢する付勢部材としての引張りコイルバネ155が取り付けられている。従って、遠心力を利用したクラッチシュー139によるプーリ135とホイール137との連結作用は、引張りコイルバネ155による付勢力に抗して行われる。そして、引張りコイルバネ155のバネ力は、プーリ135の回転数(駆動モータ113の回転数)が高速回転領域まで高められ、フライホイール133が釘nの打込み仕事に必要とされる回転エネルギーを確保するための高速回転数で回転することが可能とされたときに、クラッチシュー139がプーリ135とホイール137とを連結し、プーリ135の回転数が上記高速回転領域よりも低い低速回転領域ではプーリ135とホイール137との連結が解除されるように、設定されている。クラッチシュー139、ホイール137及び張りコイルバネ155により遠心クラッチが構成される。高速回転領域は、本発明における「第1の回転領域」に対応し、低速回転領域は、本発明における「第2の回転領域」に対応する。
なお、ホイール137は、図2及び図3に示すように、同心状に配置されるインナホイールとアウタホイールからなる2重構造のホイールアッセンブリとして構成されるが、このことは、本発明には直接に関係しないため、説明を省略する。
上記のように構成されたフライホイール133は、図2及び図3に示すようにホイール137の外周に設けたゴムリング157の外周面がドライバ支持台123の正面と対向するように配置される。ゴムリング157は、ホイール137の軸線と平行な外周面を有し、ドライバ121の待機状態では、ドライバ支持台123の正面と僅かな隙間を置いて平行に対面される。
次に図6を参照しつつ押圧機構161を説明する。押圧機構161は、電磁アクチュエータ165を有する。電磁アクチュエータ165は、本体ハウジング110内の前部(図1において下部側)に配置されている。この電磁アクチュエータ165の出力軸166は、圧縮バネ167によって突き出し側に付勢されている。電磁アクチュエータ165に通電されると、出力軸166が圧縮バネ167に抗して引き込み側に移動する。通電が遮断されると、出力軸166は圧縮バネ167によって突き出し側に戻される。
電磁アクチュエータ165の出力軸166の先端には、ブラケット169を介して作動アーム171の一端側が相対回動可能に連結されている。ブラケット169には出力軸166の移動方向に直交する方向に長い連結孔169aが形成されている。この連結孔169aに挿通された連結軸173を介して当該ブラケット169に作動アーム171が連結されている。このため、作動アーム171の一端側は、連結軸173を介して回動可能かつ回動中心となる連結軸173が連結孔169a内で移動可能な範囲でその回動中心を変位可能な状態でブラケット169に連結されている。
作動アーム171は、L字形に屈曲して後方(図1及び図6において上方)に延びている。この作動アーム171の他端側には、第1の可動支軸175を介して規制アーム177の一端側が回動可能に連結されている。この規制アーム177は、本体ハウジング110に第1の固定支軸179を介して回動可能に連結されている。また作動アーム171の他端部は、第2の可動支軸181を介して押圧アーム183に回動可能に連結されている。押圧アーム183は、第2の固定支軸185を介して本体ハウジング110に回動可能に支持されている。この押圧アーム183の回動先端側(図1、図6において上側)に押圧ローラ163が回転自在に支持されている。
このように構成された押圧機構161は、図1に示す待機状態では、電磁アクチュエータ165の通電が遮断されており、したがって出力軸166は、圧縮バネ167によって突き出し側に戻されている。この待機状態では、作動アーム171の基端側(連結軸173側)が図1において右斜め下方に変位する。したがって、規制アーム177が第1の固定支軸179を中心にして傾動し、押圧ローラ163がドライバ支持台123の背面を押圧しない(離間した)状態となっている。このため、ドライバ支持台123の正面がホイール137のゴムリング157の外周面から離間した状態に置かれる。この状態が図2及び図3に示される。
一方、電磁アクチュエータ165が通電されたときは、その出力軸166が圧縮バネ167に抗して引き込み側に移動され、それに伴い作動アーム171の基部側が左斜め上方へ移動し、規制アーム177が第1の固定支軸179を中心にして時計回り方向に傾動して押圧アーム183が第2の固定支軸185を中心にして時計回り方向に傾動する。したがって、押圧ローラ163がドライバ支持台123の背面を押圧して当該ドライバ支持台123の正面をホイール137のゴムリング157に押し付ける。このとき、規制アーム177の第1の固定支軸179と、規制アーム177の作動アーム171との連結点である第1の可動支軸175と、作動アーム171の押圧アーム183との連結点である第2の可動支軸181が一直線L上に位置する。この状態が図6に示される。このため、押圧アーム183は、押圧ローラ163がドライバ支持台123をフライホイール133のホイール137に押し付けた状態にロックされる。すなわち、押圧機構161は、第1の固定支軸179、第1の可動支軸175、第2の可動支軸181により構成されるトグル機構によって押圧ローラ163を押圧位置にロックし、ホイール137のゴムリング157に対するドライバ支持台123の押し付け状態を維持するように機能する。ドライバ支持台123が高速回転するホイール137のゴムリング157に押し付けられると、ドライバ121は、フライホイール133が保有する回転エネルギーによってドライバ支持台123とともにドライバガイド111側へと高速で移動し、釘nを打撃して被加工材に打ち込む。
次に釘nの打込みが完了したドライバ121を待機位置の戻す戻し機構191につき、図1を参照して説明する。戻し機構191は、ドライバ121を引き戻す紐状の弾性を有する左右の戻しゴム193、当該戻しゴム193を巻き取る左右の巻取りホイール195、当該巻取りホイール195を巻き取り方向に回転させるための便宜上図示を省略するぜんまいバネを主体として構成される。左右の巻取りホイール195は、本体ハウジング110の後方領域(図1において上方領域)に配置されており、軸受によって回転自在に支持された1つの巻取り軸195aとともに回転する。巻取り軸195a上には、ぜんまいバネが配置されている。ぜんまいバネは、一端が本体ハウジング110に止着され、他端が巻取り軸195aに止着されており、巻取り軸195aとともに巻取りホイール195を巻き取り方向に付勢する。左右の戻しゴム193は、一端が左右の巻取りホイール195に止着され、他端がドライバ支持台123の側面にそれぞれ止着される。ドライバ121は、ドライバ支持台123とともに戻しゴム193により引かれてストッパ197に当接された待機位置に保持される。
ドライバガイド111には、駆動モータ113の起動・停止制御用のコンタクトアームスイッチ(便宜上図示を省略する)をオン・オフ動作するコンタクトアーム127が設けられている。コンタクトアーム127は、ドライバガイド111の長軸方向(釘nの長軸方向)に移動可能に取り付けられ、便宜上図示を省略するバネによりドライバガイド111の先端から突出するように付勢されている。コンタクトアーム127が突出位置(図1の二点鎖線で示す位置)にあるときは、コンタクトアームスイッチがオフ状態とされ、コンタクトアーム127が本体ハウジング110側に移動されたときに、コンタクトアームスイッチがオン状態とされる。またハンドル部103には、作業者によって引き操作され、引き操作の解除によって元の位置に戻されるトリガ104が設けられている。トリガ104が引き操作されると、便宜上図示を省略するトリガスイッチがオン状態とされて押圧機構161の電磁アクチュエータ165が通電され、トリガ104の引き操作の解除によってトリガスイッチがオフ状態とされて電磁アクチュエータ165の通電が遮断される。トリガ104及び押圧機構161が本発明における「作動部材操作機構」に対応する。
次に上記のように構成された釘打機100の作用及び使用方法につき説明する。作業者は、ハンドル部103を掴みコンタクトアーム127を被加工材Wに押し付けると、当該コンタクトアーム127が被加工材に押されて本体ハウジング110側に向って後退動作され、これによりコンタクトアームスイッチがオン状態とされて駆動モータ113が通電駆動される。駆動モータ113の回転出力は、駆動プーリ115から駆動ベルト149を経てフライホイール133のプーリ135に伝達され、当該プーリ135、回転円板151と共にクラッチシュー139が回転する。そして、プーリ135の回転数が次第に高くなり、クラッチシュー139に作用する遠心力が引張りコイルバネ155の付勢力を超えると、すなわち、プーリ135が高速回転領域で駆動されると、クラッチシュー139は外側へと振られ、摩擦材(ライニング)139aがホイール137の円環部137aの内周壁137bに押し付けられる。これにより、プーリ135とホイール137が連結され、ホイール137はプーリ135と一体となって回転する。
この状態でトリガ104を引き操作すると、トリガスイッチがオン状態とされ、電磁アクチュエータ165が通電し、出力軸166を引き込む方向に作動する。これにより作動アーム171が変位して押圧アーム183が第2の固定支軸185を中心にして押圧方向に傾動し、押圧ローラ163によってドライバ支持台123の背面を押圧する。押圧ローラ163で押圧されたドライバ支持台123は、ホイール137の外周面を構成するゴムリング157に押し付けられる。このため、ドライバ121は、ドライバ支持台123とともにホイール137の回転力で打込み方向に直線動作され、その先端で釘nを打撃して被加工材に打ち込む。このとき、戻しゴム193が巻取りホイール195から引き出され、ぜんまいバネが巻かれる。
ドライバ121による釘nの打込み終了後、トリガ104の引き操作を解除すると、電磁アクチュエータ165に対する通電が遮断される。これにより電磁アクチュエータ165の出力軸166が圧縮バネ167により突き出し方向に戻されて作動アーム171が変位する。作動アーム171が変位することにより、第1の可動支軸175が第1の固定支軸179と第2の可動支軸181を結ぶ直線上から外れてトグル機構が解除される。また押圧アーム183が第2の固定支軸185を中心にして反時計回り方向に傾動して押圧ローラ163によるドライバ支持台123の押圧が解除される。押圧ローラ163による押圧が解除されると、ドライバ支持台123が戻しゴム193により引っ張られてストッパ197と当接する図1に示す待機位置に戻される。戻しゴム193は、収縮側への自身の弾力性を有しており、また巻き取り側にバネ付勢された巻取りホイール195によって巻き取られる。このため、ドライバ支持台123を打込み方向に大きなストロークで移動させても、当該ドライバ支持台123を確実に待機位置まで戻すことができ、また戻しゴム193のへたりを軽減して耐久性を高めることができる。
上述したように、本実施の形態においては、コンタクトアーム127の被加工材Wに対する押し付け動作による駆動モータ113の回転駆動時において、当該駆動モータ113の回転数が高速回転領域に達するまでは、引張りコイルバネ155の付勢力によってクラッチシュー139がホイール137の内周壁137bから引き離された中心軸側位置に保持される。そして、プーリ135の回転数がフライホイール133による釘nの打込み仕事が可能な高速回転領域に達した状態では、クラッチシュー139に作用する遠心力によって当該クラッチシュー139が引張りコイルバネ155の付勢力に打ち勝ってホイール137の内周壁137bに押し付けられ、これによりプーリ135とホイール137が連結され、ホイール137がプーリ135と一体となって回転する構成としている。
すなわち、本実施の形態では、駆動モータ113の回転数が、釘nの打込みに必要な回転エネルギー(打撃力)を得るための高速回転領域でフライホイール133を駆動することが可能な回転数まで上昇しない限り、フライホイール133が駆動されない構成としたものである。このため、例えば駆動モータ113に対するバッテリの残容量が低下し、駆動モータ113の回転数が高速回転領域よりも低い低速回転領域での駆動状態、すなわち打撃力不足状態では、フライホイール13による釘打ち動作を禁止し、これにより釘nの打込み不良を防止することができる。
また、本実施の形態においては、駆動モータ113が起動してから高速回転に達したときに、クラッチシュー139を介してプーリ135とホイール137が連結される構成としたので、駆動モータ113の起動タイミングとフライホイール133の駆動タイミング、すなわちプーリ135とホイール137との連結タイミングに微少な時間的ずれを生じさせることができる。このため、駆動モータ113の起動時における起動時電流の最大値を低く抑えることが可能となる。換言すれば、起動時の電圧降下を低減することが可能となり、電圧効果に基づく不具合、例えば起動時の立ち上がり時間が長く(遅く)なる、あるいはバッテリの寿命に悪影響を及ぼすといった不具合を解消することができる。
ところで、駆動モータ113の回転数不足による釘nの打込み不良対策として、例えばバッテリの残容量を検出する手段、あるいは駆動モータ113の電圧を検出する手段等を設け、当該検出に基づき、フライホイール133について所定の打撃力を発揮することが可能な高速回転領域で運転できるか否かを判断し、運転可能であると判断した場合に限ってフライホイール133によるドライバ121の駆動を遂行させるといった構成が可能である。しかるに、上記のような構成によると、多数の構成要素が必要で構造の複雑化、あるいはコストが高くなるといった点で問題がある。本実施の形態によれば、クラッチシュー139の遠心力を利用してプーリ135とホイール137とを機械的(自動的)に連結あるいは解除する構成である。このため、上記のような検出手段、判断手段等を構成要素とする機構に比べ、構造上の簡素化あるいはコストの低減化において有利となる。
なお、本実施の形態は、打込み工具の一例として充電式釘打機100を例にとって説明したが、フライホイール133の回転エネルギーを利用してドライバ121を打込み方向に直線状に駆動する形式の電動式の打込み工具であればよく、充電式に限らない。
本実施の形態に係る充電式釘打機の全体構成を示す側面図である。 図1のA−A線断面図であり、ドライバ支持台がフライホイールに押し付けられる前のドライバ待機状態、及びクラッチシューがホイールから引き離された遠心クラッチの動力遮断状態が示される。 図1のA−A線断面図であり、ドライバ支持台がフライホイールに押し付けられる前のドライバ待機状態、及びクラッチシューがホイールに押し付けられた遠心クラッチの動力伝達状態が示される。 図1のB−B線断面図である。 フライホイールに装着された遠心クラッチを示す正面図であり、クラッチシューがホイールに押し付けられた動力伝達状態を示す。 ドライバの押圧機構を示す側面図である。
100 釘打機(打込み工具)
101 本体部
103 ハンドル部
104 トリガ
105 マガジン
105a プッシャプレート
107 バッテリパック
110 本体ハウジング
111 ドライバガイド
111a 打込み孔
113 駆動モータ
115 駆動プーリ
121 ドライバ
123 ドライバ支持台
127 コンタクトアーム
133 フライホイール
135 プーリ(駆動側部材)
137 ホイール(被動側部材)
137a 円環部
137b 内周壁
139 クラッチシュー(クラッチ部材)
139a 摩擦材
141 回転軸
143 軸受
145 回転軸
147 軸受
149 駆動ベルト
151 回転円板
152 取付ボルト
153 取付軸
155 引張りコイルバネ
157 ゴムリング
161 押圧機構
163 押圧ローラ
165 電磁アクチュエータ
166 出力軸
167 圧縮バネ
169 ブラケット
169a 連結孔
171 作動アーム
173 連結軸
175 第1の可動支軸
177 規制アーム
179 第1の固定支軸
181 第2の可動支軸
183 押圧アーム
185 第2の固定支軸
191 戻し機構
193 戻しゴム
195 巻取りホイール
195a 巻取り軸
197 ストッパ

Claims (3)

  1. モータと、
    前記モータで回転駆動されるフライホイールと、
    打込み材の打込み作業を行う作動部材と、
    前記フライホイールの回転力を前記作動部材に選択的に伝え、当該作動部材を駆動する作動部材操作機構と、を有する打込み工具であって、
    前記フライホイールは、前記モータで回転駆動される駆動側部材と、前記作動部材に回転力を伝達する被動側部材と、前記モータの回転数が所定回転数以上のときには、前記駆動側部材と前記被動側部材を連結し、前記モータの回転数が所定回転数未満のときには、前記駆動側部材と前記被動側部材の連結を解除するクラッチ部材と、を有することを特徴とする打込み工具。
  2. 請求項1に記載の打込み工具であって、
    前記クラッチ部材は、前記駆動側部材と一体状に回転するクラッチシューと、当該クラッチシューが前記被動側部材から離れるように付勢する弾性要素とを有し、
    前記モータの回転数が所定回転数未満のときには、前記クラッチシューは、前記弾性要素の付勢力により前記被動側部材から離間し、これにより前記駆動側部材と前記被動側部材の連結が解除され、
    前記モータの回転数が所定回転数以上のときには、前記クラッチシューは、当該クラッチシューに作用する遠心力により、前記弾性要素の付勢力に抗して、前記被動側部材に接続され、これにより前記駆動側部材と前記被動側部材の連結が行われることを特徴とする打込み工具。
  3. 請求項1または2に記載の打込み工具であって、
    前記駆駆動側部材と被動側部材は、互いに同心状に配置されたプーリおよびホイールを有することを特徴とする打込み工具。
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