JP2009050461A - ヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法 - Google Patents

ヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘッドレストと人体との間の距離や頭部の形状にかかわらずに短時間で高精度なヘッドレストの位置調整を行うこと。
【解決手段】ヘッドレスト位置調整装置100は、静電容量センサ部10と駆動モータ部30とを備え、静電容量センサ部10は、第1および第3検知電極11,13と検出回路20とを備える。第1検知電極11はヘッドレスト43の前面側上部に配置されて人体48の頭部49の頭頂部49a近傍との間の静電容量を検知し、第3検知電極13は前面側下部に配置されてこの頭頂部49a近傍以外の人体48の各部位との間の静電容量を検知する。ヘッドレスト43が初期状態から移動すると、検出回路20が頭部49の頭頂部49aの位置(頭頂部位置)を検出してヘッドレスト43の頭部49に対する適正位置を決定するため、短時間で高精度な位置調整ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両の座席に備えられたヘッドレストの位置を調整するヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法に関し、特にヘッドレストの位置を自動的に適切な状態に調整することができるヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法に関する。
従来より、例えば自動車等の車両の座席に備えられたヘッドレストの位置を調整するものとして、次のようなものが知られている。すなわち、下記特許文献1に開示されているヘッドレストを調節するための装置は、乗員の頭部位置を検知するためのヘッドレスト内に配置されている二つのコンデンサプレートを含むセンサを有して構成され、これら二つのコンデンサプレートは、ヘッドレスト内に上下に配置されている。
乗員の頭部は、これらのコンデンサプレートが一部分であるコンデンサによって誘電体として作用し、一方のコンデンサプレートのセンサ信号の増加が他方のコンデンサプレートのセンサ信号の減少と同時に生じる限りは、ヘッドレストの高さ位置が、引っ込められているヘッドレストを伴う定位置(すなわち、背もたれに最も近い位置)から出発して変化するように調節される構成とされている。
特開2000−309242号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示されているヘッドレストを調節するための装置では、二つまたは三つのコンデンサプレートによって、それぞれ頭部と検知電極との間の静電容量を測定して位置調整に利用するとされている。このため、ヘッドレストに配置されたコンデンサプレートと頭部との間の距離が離れている状態の場合は、コンデンサプレートと頭部全体の静電容量を検出することとなり、ヘッドレストを上下に動かしても検出される静電容量には顕著な変化が生じず、ヘッドレストを適正位置に調節することが困難であるという問題がある。
また、この装置では、ヘッドレストからみた頭部(後頭部)の形状が、頭部中心位置が最もヘッドレストに近い球体状であることを前提としたものであるため、例えば頭部(後頭部)の形状が平らな形をしていたり、あるいはそのようにシートに着座する人の場合は、頭部中心位置が特定できず、同様に適正位置に調節することが困難である。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、人体の頭部とヘッドレストとの間の距離や頭部の形状にかかわらずにヘッドレストを短時間で確実に適正位置に調整することができるヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法を提供することを目的とする。
本発明に係るヘッドレスト位置調整装置は、車両の座席に備えられたヘッドレストの前面側上部に少なくとも一つ設けられ、前記座席に着座した人体と前記ヘッドレストとの間の静電容量を検知する上部検知電極と、前記ヘッドレストの前面側下部に少なくとも一つ設けられ、前記人体と前記ヘッドレストとの間の静電容量を検知する下部検知電極と、前記上部検知電極および前記下部検知電極からの検知信号に基づいて、前記人体の頭部の頭頂部位置を検出する検出回路と、前記検出回路からの検出結果に応じて、前記ヘッドレストの前記座席に対する位置を前記頭頂部位置を基準にした前記頭部に対しての適正位置に調整する位置調整手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係るヘッドレスト位置調整装置は、以上のように構成することにより、人体の頭部の頭頂部位置を基準にして、ヘッドレストの座席に対する位置を頭部に対しての適正位置に自動的かつ確実に調整することができる。このため、人体の頭部とヘッドレストとの間の距離や頭部の形状にかかわらずにヘッドレストを短時間で確実に適正位置に調整することができる。
また、自動的にヘッドレストの位置を頭部に対する適正位置に調整することができるため、ヘッドレスト位置未調整による衝突時などにおける乗員の頸椎損傷などの事故防止を図ることができる。さらに、上部検知電極および下部検知電極からの静電容量値に基づいて頭部の頭頂部位置を確実に検出し、この頭頂部位置を基準にしてヘッドレストの位置調整を行うことができるので、人体の肩や首の位置、あるいは座高の高さなどの様々な要因に左右されずに高精度な位置調整を行うことができる。
なお、前記検出回路は、前記上部検知電極からの検知信号に基づく前記頭部の頭頂部近傍との間の静電容量が示す静電容量値を、前記下部検知電極からの検知信号に基づく前記頭頂部近傍以外の人体の部位との間の静電容量が示す静電容量値と比較して、前記頭頂部位置を検出する構成とされていてもよい。
前記位置調整手段は、前記上部検知電極からの静電容量値と、前記下部検知電極からの静電容量値との比較値が、あらかじめ設定されたしきい値の範囲に含まれないときは、該比較値が該しきい値の範囲に含まれるまで前記ヘッドレストを上方向または下方向に移動させ、前記検出回路は、該比較値が該しきい値の範囲に含まれるときに前記頭頂部位置を決定する構成とされていてもよい。
前記上部検知電極は、前記ヘッドレストの前面側上部における該前面に沿った水平方向両端近傍位置に設けられた第1および第2検知電極からなり、前記下部検知電極は、前記ヘッドレストの前面側下部における該前面に沿った水平方向両端間中央近傍位置に設けられた第3検知電極からなる構成とされていてもよい。
前記位置調整手段は、前記ヘッドレストの前記適正位置への移動を開始する前に、該ヘッドレストを前記座席に対する最上部位置または最下部位置に移動させる構成とされていてもよい。
前記検出回路は、前記上部検知電極および前記下部検知電極とそれぞれ接続され、各検知電極により検知された静電容量を示す情報を出力する複数の静電容量検知回路と、これら複数の静電容量検知回路からの前記情報に基づく静電容量値を用いて前記頭頂部位置を演算し、演算結果情報に応じた信号を前記位置調整手段に出力する演算処理回路とを備えて構成されていてもよい。
また、前記検出回路は、前記第1、第2および第3検知電極とそれぞれ一対一に接続され、各検知電極により検知された静電容量を示す情報を出力する複数の静電容量検知回路と、これら複数の静電容量検知回路からの前記情報に基づく静電容量値を用いて前記頭頂部位置を演算し、演算結果情報に応じた信号を前記位置調整手段に出力する演算処理回路とを備えて構成されていてもよい。
前記複数の静電容量検知回路は、それぞれ検知電極により検知された静電容量を電圧に変換するC−V変換回路と、該C−V変換回路からのアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路とを備えて構成されていてもよい。
また、前記上部検知電極および前記下部検知電極の該前面側とは反対側の該ヘッドレストの内部側にそれぞれ設けられ、各検知電極の外部環境変化による静電容量変化を抑制する複数の補助電極をさらに備え、該複数の補助電極は、各検知電極と同等の電位が与えられている構成とされていてもよい。
また、少なくとも前記下部検知電極の近傍位置における前記ヘッドレストの前記座席側にさらに前記補助電極を設けた構成とされていてもよい。
本発明に係るヘッドレスト位置調整方法は、車両の座席に備えられたヘッドレストの前面側上部に少なくとも一つ設けられた上部検知電極および前記ヘッドレストの前面側下部に少なくとも一つ設けられた下部検知電極によって、前記座席に着座した人体と前記ヘッドレストとの間の静電容量を検知し、検知された静電容量を示す前記上部検知電極および前記下部検知電極からの検知信号に基づいて、前記人体の頭部の頭頂部位置を検出し、検出された前記頭頂部位置を基準にして前記ヘッドレストの前記座席に対する位置を前記頭部に対しての適正位置に調整することを特徴とする。
本発明に係るヘッドレスト位置調整方法は、以上のように構成されることにより、人体の頭部の頭頂部位置を基準にして、ヘッドレストの座席に対する位置を頭部に対しての適正位置に自動的かつ確実に調整することができる。このため、人体の頭部とヘッドレストとの間の距離や頭部の形状にかかわらずにヘッドレストを確実に適正位置に調整することができる。
また、自動的にヘッドレストの位置を頭部に対する適正位置に調整することができるため、ヘッドレスト位置未調整による衝突時などにおける乗員の頸椎損傷などの事故防止を図ることができる。さらに、上部検知電極および下部検知電極からの静電容量値に基づいて頭部の頭頂部位置を確実に検出し、この頭頂部位置を基準にしてヘッドレストの位置調整を行うことができるので、人体の肩や首の位置、あるいは座高の高さなどの様々な要因に左右されずに高精度な位置調整を行うことができる。
本発明によれば、人体の頭部の頭頂部位置を基準にして、ヘッドレストの座席に対する位置を頭部に対しての適正位置に自動的かつ確実に調整することができ、人体の頭部とヘッドレストとの間の距離や頭部の形状にかかわらずにヘッドレストを確実に適正位置に調整することができるヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法を提供することが可能となる。
以下、添付の図面を参照して、本発明に係るヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置を配置した車両の座席の例を示す概略図、図2は同ヘッドレスト位置調整装置の一部のヘッドレストにおける配置例を示す説明図、図3は同ヘッドレスト位置調整装置の全体構成の例を示すブロック図である。
また、図4は、同ヘッドレスト位置調整装置の検出回路における静電容量検知回路内のC−V変換回路の構成例を示すブロック図、図5は同ヘッドレスト位置調整装置の検出回路の動作波形の例を示す動作波形図、図6は同ヘッドレスト位置調整装置の動作を説明するための動作説明図である。
図1および図2に示すように、第1実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置100は、車両などの座席40に設けられ、例えば座席40のヘッドレスト43に配置された静電容量センサ部10と、座席40の背もたれ部41に配置された駆動モータ部30とを備えて構成されている。なお、この第1実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置100においては、静電容量センサ部10と駆動モータ部30は、例えばハーネス29により電気的に接続されている。
静電容量センサ部10は、例えば基板19の一方の面側に形成された上部検知電極である第1検知電極11および下部検知電極である第3検知電極13と、この基板19の他方の面側に形成された検出回路20とを備えて構成され、座席40の着座部42に着座した人体48の所定部位(例えば、首部48aや肩部48bなどの頭部49(図6参照)とは異なる部位)や頭部49(特に頭頂部49a)を検出する。すなわち、静電容量センサ部10は、人体48の所定部位および頭部49とヘッドレスト43(具体的には、頭部49と第1および第3検知電極11,13)との間の静電容量を検知する。
基板19は、例えばフレキシブルプリント基板、リジッド基板またはリジッドフレキシブル基板により構成されており、第1および第3検知電極11,13は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)またはエポキシ樹脂などの絶縁体からなる基板19上にパターン形成された銅、銅合金またはアルミニウムなどの導電体からなる。
第1および第3検知電極11,13は、例えばヘッドレスト43の前面側に配置され、第1検知電極11は前面側上部に、第3検知電極13は前面側下部にそれぞれ配置されている。具体的には、第1検知電極11は、ヘッドレスト43の前面側上部におけるこの前面に沿った水平方向両端間中央近傍位置に配置され、第3検知電極13は、ヘッドレスト43の前面側下部におけるこの前面に沿った水平方向両端間中央近傍位置に配置されている。
各検知電極11,13は、矩形状に形成されており、座席40に着座した人体48の所定部位や頭部49との間の静電容量を検知し、この頭部49の頭頂部49aの位置(頭頂部位置)を検出することができるように構成されている。そして、ヘッドレスト位置調整装置100は、各検知電極11,13からの検知信号に基づく静電容量が示す静電容量値を用いて、頭部49の頭頂部位置を検出し、座席40に対するヘッドレスト43の位置を、この頭頂部位置を基準にした頭部49に対する適正位置に調整する。
検出回路20は、第1および第3検知電極11,13からの検知信号に基づいて(すなわち、各検知電極11,13からの検知信号によりそれぞれ示される静電容量値を相対的に比較して)、上述した頭部49の頭頂部位置を検出する。なお、第1検知電極11は主に頭部49の頭頂部49a近傍の静電容量を検知し、第3検知電極13は頭部49の頭頂部49a以外の人体48の部位(例えば、首部48aや肩部48b)の静電容量を検知する。
具体的には、検出回路20は、例えば第3検知電極13により検知された静電容量値から第1検知電極11により検知された静電容量値を減算した値を比較値とし、この比較値があらかじめ設定されたしきい値より上の範囲にあるか下の範囲にあるか(すなわち、しきい値より上に含まれるか下に含まれるか)を判断して頭頂部位置を検出する。その他、検出回路20は、第3検知電極13により検知された静電容量値と第1検知電極11により検知された静電容量値とを比較したり、第3検知電極13により検知された静電容量値に定数を乗算したものを第1検知電極11により検知された静電容量値に他の定数を乗算したもので除算したりして、頭頂部位置を検出するようにしてもよい。
この検出回路20は、例えば図3に示すように、第1および第3検知電極11,13とそれぞれ一対一で接続され、各検知電極11,13により検知された静電容量を示す情報を出力する複数の静電容量検知回路21,23と、これら静電容量検知回路21,23と接続され、各静電容量検知回路21,23から出力された情報に基づく静電容量値を用いて頭部49の頭頂部位置を演算し、演算結果情報に応じてヘッドレスト43を頭部49に対する適正位置に移動させたり停止させたりするための制御信号を駆動モータ部30のモータ駆動回路(図示せず)に出力する演算処理回路28とを備えて構成されている。
複数の静電容量検知回路21,23は、それぞれ、例えば第1および第3検知電極11,13によって検知した静電容量(Capacitance)を電圧(Voltage)に変換するC−V変換回路21a,23aと、これらC−V変換回路21a,23aからの電圧を示すアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路21b,23bとを備えて構成されている。
各静電容量検知回路21,23は、各検知電極11,13と人体48の頭部49や首部48aまたは肩部48bとの間の静電容量に応じてデューティー比が変化するパルス信号を生成するとともに平滑化して検知信号を出力する。演算処理回路28は、例えばCPUやFPGAなどからなり、各静電容量検知回路21,23からの検知信号に基づく静電容量値を相対的に比較して、頭部49の頭頂部位置を検出するとともに、駆動モータ部30に対してヘッドレスト43の位置を変化させるための演算結果に基づく制御信号を出力する。
各静電容量検知回路21,23のC−V変換回路21a,23aは、図4に示すように、静電容量Cに応じてデューティー比が変化するものであり、例えば一定周期のトリガ信号TGを出力するトリガ信号発生回路101と、入力端に接続された静電容量Cの大きさによってデューティー比が変化するパルス信号Poを出力するタイマー回路102と、このパルス信号Poを平滑化するローパスフィルタ(LPF)103とを備えて構成されている。
タイマー回路102は、例えば2つの比較器201,202と、これら2つの比較器201,202の出力がそれぞれリセット端子Rおよびセット端子Sに入力されるRSフリップフロップ回路(以下、「RS−FF」と呼ぶ。)203と、このRS−FF203の出力DISをLPF103に出力するバッファ204と、RS−FF203の出力DISでオン/オフ制御させるトランジスタ205とを備えて構成されている。
比較器202は、トリガ信号発生回路101から出力される図5に示すようなトリガ信号TGを、抵抗R1,R2,R3によって分割された所定のしきい値Vth2と比較して、トリガ信号TGに同期したセットパルスを出力する。このセットパルスは、RS−FF203のQ出力をセットする。
このQ出力は、ディスチャージ信号DISとしてトランジスタ205をオフ状態にし、各検知電極11,13およびグランドの間を、各検知電極11,13の対接地静電容量Cおよび入力端と電源ラインとの間に接続された抵抗R4による時定数で決まる速度で充電する。これにより、入力信号Vinの電位が静電容量Cによって決まる速度で上昇する。
入力信号Vinが、抵抗R1,R2,R3で決まるしきい値Vth1を超えたら、比較器201の出力が反転してRS−FF203の出力を反転させる。この結果、トランジスタ205がオン状態となって、各検知電極11,13に蓄積された電荷がトランジスタ205を介して放電される。
したがって、このタイマー回路102は、図5に示すように、各検知電極11,13および接近した人体48の頭部49や首部48aまたは肩部48bとの間の静電容量Cに基づくデューティー比で発振するパルス信号Poを出力する。LPF103は、この出力を平滑化することにより、図5に示すような直流の検知信号Voutを出力する。こうして各C−V変換回路21a,23aから出力された検知信号Voutは、各A/D変換回路21b,23bにてディジタル信号に変換される。なお、図5中において、実線で示す波形と点線で示す波形は、前者が後者よりも静電容量が小さいことを示しており、例えば後者が物体接近状態を示している。
駆動モータ部30は、各静電容量検知回路21,23からの検知信号Voutによって、頭部49の頭頂部49aの頭頂部位置を演算し、この頭頂部位置に基づく頭部49に対しての適正位置にヘッドレスト43を移動させたり停止させたりする演算処理回路28からの制御信号に基づいて、図示しない駆動モータを制御して、ヘッドレスト43の座席40に対する位置を、上記適正位置に変化させるモータ駆動回路と、このモータ駆動回路の制御により、ヘッドレスト43の位置を実際に移動させる駆動モータとを備えて構成されている。駆動モータは、具体的には、ヘッドレスト43の支持軸43aを上下方向、左右方向および前後方向に移動自在に駆動する。
なお、駆動モータ部30は、ヘッドレスト43の適正位置への移動開始前の初期状態においては、例えばヘッドレスト43を、座席40に対する最上部位置(ヘッドレスト43の位置が背もたれ部41に対して最も離れた位置)や最下部位置(ヘッドレスト43の位置が背もたれ部41に対して最も近い位置)に移動させるようにしてもよい。
このように構成されたヘッドレスト位置調整装置100は、例えば次のように動作する。なお、ここでは、例えば第3検知電極13により検知された静電容量値C3から第1検知電極11により検知された静電容量値C1を減算した値を比較値CA(CA=C3−C1)とし、あらかじめ設定されたしきい値をしきい値CBとして説明する。
まず、ヘッドレスト43が上述した最下部位置にある場合の動作について説明する。図6(a)に示すように、ヘッドレスト43が最下部位置にあるときは、第1検知電極11が人体48の頭部49の後頭部下方付近と水平方向に対応する位置にあり、第3検知電極13が首部48aの下の肩部48b付近と水平方向に対応する位置にあることとなる。
この場合、各検知電極11,13から人体48の各部位(頭部49および肩部48b付近)までの距離は図示のようにほぼ等しくなる。このため、検出回路20によって検出される静電容量C1,C3の値は図示のようにほぼ同等となり、比較値CAはしきい値CBよりも小さい状態(比較値CA<しきい値CB)となる。つまり、ヘッドレスト43が頭部49に対する適正位置よりも下方にある場合には、比較値CAはしきい値CBよりも小さい値となる。
このような状態のときは、ヘッドレスト43を上昇させながら、各検知電極11,13の静電容量C1,C3の値を監視して、比較値CAがしきい値CBよりも大きな値となった時点でヘッドレスト43を停止させる。すなわち、例えばヘッドレスト43を最下部位置から上昇させて、図6(b)に示すような位置まで移動させると、第1検知電極11が人体48の頭部49の後頭部上方付近と水平方向に対応する位置にあり、第3検知電極13が首部48a付近と水平方向に対応する位置にあることとなる。
この場合も、各検知電極11,13から人体48の各部位(頭部49および首部48a付近)までの距離および検出される静電容量C1,C3の値は図示のようにほぼ等しくなり、比較値CAはしきい値CBよりも小さい状態(比較値CA<しきい値CB)となる。したがって、ヘッドレスト43は未だ頭部49に対する適正位置よりも下方にあることとなる。
そして、ヘッドレスト43をさらに上昇させ、図6(c)に示すような位置まで移動させると、第1検知電極11が人体48の頭部49の頭頂部49a付近と水平方向に対応する位置(頭頂部位置)にあり、第3検知電極13が頭部49の後頭部下方付近と水平方向に対応する位置にあることとなる。
この場合は、第1検知電極11から頭部49に近い部分が少なくなって第1検知電極11によって検知される静電容量C1の値は小さくなるが、第3検知電極13によって検知される静電容量C3の値は上述した場合とほぼ変らないため、比較値CAはしきい値CBよりも大きい状態(比較値CA>しきい値CB)となる。つまり、ヘッドレスト43が頭部49に対する適正位置にある場合には、比較値CAはしきい値CBよりも大きい値となる。
このような状態になったら、ヘッドレスト43の上昇を停止させて、位置調整の動作を終了する。このヘッドレスト位置調整装置100は、ヘッドレスト43の頭部49に対する適正位置を、各検知電極11,13の位置としきい値CBとの関係に基づきあらかじめ設定しておけば、一方向(例えば、上方向)への動作のみで適正位置へ位置調整することができる。
一方、ヘッドレスト43が上述した最上部位置にある場合の動作は、図6(d)に示すように、ヘッドレスト43が最上部位置にあるため、第1検知電極11が人体48の頭部49の頭頂部49aのはるか上方付近と水平方向に対応する位置にあり、第3検知電極13が頭部49の後頭部下方付近と水平方向に対応する位置にあることとなる。
この場合、第1検知電極11から頭部49までの距離は離れているために第3検知電極11によって検知される静電容量C1の値はとても小さくなるが、第3検知電極13によって検知される静電容量C3の値は、第3検知電極13から人体48までの距離によるが、静電容量C1と比べると大きくなる。
このため、比較値CAはしきい値CBよりも大きい状態(比較値CA>しきい値CB)となり、このような状態のときは、ヘッドレスト43を下降させながら、各検知電極11,13の静電容量C1,C3の値を監視して、比較値CAがしきい値CBよりも小さな値となった時点でヘッドレスト43を停止させる。
すなわち、例えばヘッドレスト43を最上部位置から下降させて、図6(e)に示すような位置まで移動させると、第1検知電極11が人体48の頭部49の頭頂部49a付近と水平方向に対応する位置(頭頂部位置)にあり、第3検知電極13が頭部49の後頭部下方付近と水平方向に対応する位置にあることとなる。
この場合は、第1検知電極11から頭部49に近い部分が多くなって第1検知電極11によって検知される静電容量C1の値は大きくなっていくが、第3検知電極13によって検知される静電容量C3の値は上述した場合とほぼ変らないため、比較値CAはしきい値CBよりも小さい状態(比較値CA<しきい値CB)となる。
このような状態になったら、ヘッドレスト43の下降を停止させて、位置調整の動作を終了する。したがって、このヘッドレスト位置調整装置100は、上方向のみならず、例えば下方向への動作のみでもヘッドレスト43を適正位置へ位置調整することが可能となる。
なお、このヘッドレスト位置調整装置100は、図示は省略するが、例えば人体48の頭部49が各検知電極11,13から離れている場合(すなわち、頭部49がヘッドレスト43から離れている場合)でも、第1検知電極11が頭頂部49a付近よりも上方にて水平方向に対応する位置にあれば、静電容量C1の値が静電容量C3の値に対して小さくなるとともに、第1検知電極11が頭頂部49a付近よりも下方にて水平方向に対応する位置にあれば、静電容量C1の値が静電容量C3の値とほぼ同等あるいは大きくなる。
また、例えば座席40に着座した人体48の頭部49の後頭部形状がほぼ平らな状態である場合(すなわち、凹凸などの形状変化による静電容量の変化が少ない場合)であっても、第1検知電極11が頭頂部49a付近よりも上方または下方にて水平方向に対応する位置にあれば、同様に静電容量C1の値が静電容量C3の値に対して変化する。
したがって、このような場合であっても、上述したように静電容量C1,C3に基づく比較値CAとしきい値CBとを用いて位置調整を行えば、同様にヘッドレスト43を頭部49に対する適正位置へ位置調整することが可能となる。なお、頭部49の頭頂部49aの頭頂部位置のみを検出するのであれば、第1検知電極11があれば十分ではあるが、第3検知電極13を設けて静電容量C1の値を静電容量C3の値と相対的に比較することによって、着座する人体48とヘッドレスト43との間の距離が変化した場合や頭部49の後頭部形状が異なる場合などのあらゆるケースにおいても、ヘッドレスト43を頭部49に対する適正位置へ移動させることができるようになる。
図7は、本発明の第2実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置の一部のヘッドレストにおける配置例を示す説明図、図8は同ヘッドレスト位置調整装置の全体構成の例を示すブロック図、図9は同ヘッドレスト位置調整装置の全体構成の他の例を示すブロック図、図10は同ヘッドレスト位置調整装置の動作を説明するための動作説明図である。なお、以降において、既に説明した部分と重複する箇所には同一の符号を付して説明を省略するとともに、発明に特に関わる部分以外は説明を省略している場合があるものとする。
図7に示すように、第2実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置100の静電容量センサ部10は、矩形状に形成された第1〜第3検知電極11,12,13を備えている。これらの検知電極11〜13のうち、上部検知電極である第1および第2検知電極11,12は、ヘッドレスト43の前面側上部におけるこの前面に沿った水平方向両端近傍位置に配置され、下部検知電極である第3検知電極13は、ヘッドレスト43の前面側下部におけるこの前面に沿った水平方向両端間中央近傍位置に配置されている。具体的には、第1検知電極11は、ヘッドレスト43の向かって左端上部近傍位置に配置され、第2検知電極12は、ヘッドレスト43の向かって右端上部近傍位置に配置されている。
検出回路20は、図8に示すように、各検知電極11〜13からの検知信号に基づいて人体48の頭部49の頭頂部位置を検出する。ここでは、第1および第2検知電極11,12は主に頭部49の頭頂部49a近傍の静電容量を検知し、第3検知電極13は頭部49の頭頂部49a以外の人体48の部位の静電容量を検知する。
この検出回路20は、第1〜第3検知電極11〜13とそれぞれ一対一で接続され、各検知電極11〜13により検知された静電容量を示す情報を出力する複数の静電容量検知回路21,22,23と、これら静電容量検知回路21〜23と接続された演算処理回路28とを備えて構成されている。この場合、第2検知電極12と接続された静電容量検知回路22は、他の静電容量検知回路21,23と同様に、C−V変換回路22aおよびA/D変換回路22bを備えている。
なお、検出回路20は、図9に示すように、各検知電極11〜13のうち、第1および第2検知電極11,12を一つの静電容量検知回路21に接続し、第3検知電極13を一つの静電容量検知回路23に接続した構成であってもよい。すなわち、この第2実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置は、第1および第2検知電極11,12により検知されたヘッドレスト43の上部付近の静電容量C1,C2の値と、第3検知電極13により検知されたヘッドレスト43の下部付近の静電容量C3の値とを比較して、頭部49の頭頂部位置を検出しヘッドレスト43を適正位置に調整するものである。このため、第1および第2検知電極11,12それぞれにて検知された静電容量C1,C2の値の合計値を用いている。
すなわち、第2実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置100は、第3検知電極13により検知された静電容量値C3から第1および第2検知電極11,12により検知された静電容量値C1,C2の合計値を減算した値を比較値CA(CA=C3−(C1+C2))として、あらかじめ設定されたしきい値CBと比較することにより動作する。
このように、第2実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置100では、第1および第2検知電極11,12をヘッドレスト43の前面側上部の水平方向両端近傍位置に配置したことにより、座席40に着座した人体48の頭部49がヘッドレスト43に対して左右にずれている場合でも、良好に頭頂部位置を検出してヘッドレスト43を適正位置に位置調整することができる。
具体的には、図10(a)に示すような場合は、頭部49がヘッドレスト43に対して左右方向中央付近にあるといえるので、第1および第2検知電極11,12にて検知される静電容量C1,C2の値はほぼ同等となり、これらの値を合わせた静電容量C1+C2の合計値を得ることができる。
また、図10(b)に示すように、頭部49がヘッドレスト43に対して左方向に片寄った場合は、第1検知電極11にて検知される静電容量C1の値は減少するが、第2検知電極12にて検知される静電容量C2の値は増加する(C1<C2となる)。このため、これらの値を合わせた静電容量C1+C2の合計値は、頭部49が左右方向中央付近にある場合と同等なものとなる。
さらに、図10(c)に示すように、頭部49がヘッドレスト43に対して右方向に片寄った場合は、第1検知電極11にて検知される静電容量C1の値は増加するが、第2検知電極12にて検知される静電容量C2の値は減少する(C1>C2となる)。このため、これらの値を合わせた静電容量C1+C2の合計値は、頭部49が左右方向中央付近にある場合と同等なものとなる。
そして、図10(a)〜(c)に示したすべての場合において、頭部49が左右方向に片寄るときでも首部48aを基点にして左右に振れるものであるため、第3検知電極13にて検知される静電容量C3の値は変化せず、静電容量C1+C2の合計値と比較して頭頂部位置を検出し、良好にヘッドレスト43を適正位置に移動させることができる。
このように、上述した第1および第2実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置100は、上述した初期状態(ヘッドレスト43が最下部位置または最上部位置にある状態)からヘッドレスト43を一方向に移動させるだけで頭部49の頭頂部49aの位置を検出し、これに基づいた頭部49に対する適正位置へヘッドレスト43を確実に配置させることができる。このため、人体48の頭部49とヘッドレスト43との間の距離や頭部49の形状にかかわらずに、短時間でヘッドレスト43を高精度に適正位置に移動させることができる。これにより、ヘッドレスト43の位置未調整による衝突時などにおける人体48の頸椎損傷などの事故防止を図ることができる。
なお、ヘッドレスト位置調整装置100の静電容量センサ部10と駆動モータ部30は、ハーネス29により接続されていたが、例えば無線などによって制御可能に構成されていてもよい。また、駆動モータ部30が静電容量センサ部10と一体的に構成され、ヘッドレスト43側に配置されていてもよい。
また、第1および第2実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置100において、検知された静電容量に基づき頭部49の頭頂部位置を検出する検出回路20の構成として、静電容量検知回路21(22,23)のC−V変換回路21a(22a,23a)が抵抗とコンデンサにより出力パルスのデューティー比が変化する周知のタイマーICを利用するものを説明したが、これに限定されるものではない。
すなわち、例えば直接インピーダンスを測定する方式、発振回路を構成して発振周波数を測定する方式、RC充放電回路を構成して充放電時間を測定する方式、既知の電圧で充電した電荷を既知の容量に移動してその電圧を測定する方式、または電荷の移動を複数回行って既知容量に所定電圧が充電されるまでの回数を測定する方式などがあり、検出した静電容量値にしきい値を設け、または静電容量の波形を解析して該当する静電容量波形になったときにトリガとするなどの処理を行ってもよい。
また、静電容量検知回路21(22,23)のC−V変換回路21a(22a,23a)が静電容量を電圧に変換することを前提としたが、電気的にあるいはソフトウェアとして扱いやすいデータに変換できればよく、例えばパルス幅に変換したり直接ディジタル値に変換したりしてもよい。
さらに、上述した第2実施形態では、第1〜第3検知電極11〜13を配置して、比較値CAを静電容量C3の値から静電容量C1+C2の合計値を減算したものとして利用する例を挙げて説明したが、次のようなものであってもよい。
図11は、第2実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置の一部構成の他の例を示す説明図である。図11に示すように、この例の検出回路20は、差動動作をするものであり、例えばプラス側入力端に第3検知電極13を接続し、マイナス側入力端に第1および第2検知電極11,12を接続して、静電容量C3の値から静電容量C1+C2の合計値を減算し、その出力値(すなわち、比較値CA)をコンパレータなどでしきい値CBと比較して頭部49の頭頂部位置を検出し、ヘッドレスト43の適正位置を決定するようにしてもよい。
このような検出回路20の動作としては、例えばスイッチS1がオープン(OFF)で、スイッチS2が接地(GND)され、スイッチS3がクローズ(ON)となっているときに、スイッチS3をオープン(OFF)にし、スイッチS2をVrに切り替え、スイッチS1をオペアンプの反転入力に接続すると、静電容量C3とCfにC3Vrが充電され、静電容量C1,C2とCfに(C1+C2)Vrが充電される。
そして、スイッチS1をオープン(OFF)およびスイッチS2を接地(GND)した後に、スイッチS1を接地(GND)したときの電圧Vを測定する。このときの電圧は、例えばV/Vr={(Cf+C3)/Cf}−{(Cf+C1+C2)/Cf}となり、静電容量C3と静電容量C1+C2の割合に応じた電圧が出力されることとなる。これにより、同様に頭頂部位置を検出することができ、ヘッドレスト43を適正位置に調整することができる。
なお、ヘッドレスト43や背もたれ部41の内部には、金属製の部材が用いられている場合があり、ヘッドレスト43が移動するとこの金属製の部材と第1〜第3検知電極11〜13との位置関係が変化するため、その外部環境変化による静電容量変化を検出してしまい誤動作に繋がってしまうことがある。
このような影響を受けないようにするために、図示は省略するが、各検知電極11〜13のヘッドレスト43の前面側とは反対側のヘッドレスト43の内部側(すなわち、裏面側)に、またはこれとともに各検知電極11〜13(特に第3検知電極13)の近傍位置における背もたれ部41側に、上記静電容量変化を抑制する補助電極(シールド電極)を設けるようにしてもよい。
この場合、各シールド電極には、それぞれ第1〜第3検知電極11〜13と同等の電位が与えられていればよい。同等の電位は、例えば各検知電極11〜13に加えられる電位から高い入力インピーダンスで1倍のアンプ(バッファ)を通して生成するようにしてもよいし、図11に示した検出回路20の場合ではオペアンプの非反転入力の部分をシールド電極に接続すれば、同等の電位を与えることができる。
なお、上述した第1および第2実施形態においては、車両の座席40のヘッドレスト43にヘッドレスト位置調整装置100を適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明に係るヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法は、その他にも、ヘッドレストの位置を調整できる各種の座席(例えば、アトラクション用座席、劇場観賞用座席やマッサージチェアーなど)に適用することも可能である。
本発明によれば、自動車等の車両などに設けられた座席のヘッドレストの位置を調整する装置において、特に短時間で高精度な位置調整を行うのに有用である。
本発明の第1実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置を配置した車両の座席の例を示す概略図である。 同ヘッドレスト位置調整装置の一部のヘッドレストにおける配置例を示す説明図である。 同ヘッドレスト位置調整装置の全体構成の例を示すブロック図である。 同ヘッドレスト位置調整装置の検出回路における静電容量検知回路内のC−V変換回路の構成例を示すブロック図である。 同ヘッドレスト位置調整装置の検出回路の動作波形の例を示す動作波形図である。 同ヘッドレスト位置調整装置の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第2実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置の一部のヘッドレストにおける配置例を示す説明図である。 同ヘッドレスト位置調整装置の全体構成の例を示すブロック図である。 同ヘッドレスト位置調整装置の全体構成の他の例を示すブロック図である。 同ヘッドレスト位置調整装置の動作を説明するための動作説明図である。 同ヘッドレスト位置調整装置の一部構成の他の例を示す説明図である。
符号の説明
10…静電容量センサ部、11…第1検知電極、12…第2検知電極、13…第3検知電極、19…基板、20…検出回路、21〜23…静電容量検知回路、21a〜23a…C−V変換回路、21b〜23b…A/D変換回路、28…演算処理回路、29…ハーネス、30…駆動モータ部、40…座席、41…背もたれ部、42…着座部、43…ヘッドレスト、43a…支持軸、48…人体、48a…首部、48b…肩部、49…頭部、49a…頭頂部。

Claims (15)

  1. 車両の座席に備えられたヘッドレストの前面側上部に少なくとも一つ設けられ、前記座席に着座した人体と前記ヘッドレストとの間の静電容量を検知する上部検知電極と、
    前記ヘッドレストの前面側下部に少なくとも一つ設けられ、前記人体と前記ヘッドレストとの間の静電容量を検知する下部検知電極と、
    前記上部検知電極および前記下部検知電極からの検知信号に基づいて、前記人体の頭部の頭頂部位置を検出する検出回路と、
    前記検出回路からの検出結果に応じて、前記ヘッドレストの前記座席に対する位置を前記頭頂部位置を基準にした前記頭部に対しての適正位置に調整する位置調整手段とを備えた
    ことを特徴とするヘッドレスト位置調整装置。
  2. 前記検出回路は、前記上部検知電極からの検知信号に基づく前記頭部の頭頂部近傍との間の静電容量が示す静電容量値を、前記下部検知電極からの検知信号に基づく前記頭頂部近傍以外の人体の部位との間の静電容量が示す静電容量値と比較して、前記頭頂部位置を検出することを特徴とする請求項1記載のヘッドレスト位置調整装置。
  3. 前記位置調整手段は、前記上部検知電極からの静電容量値と、前記下部検知電極からの静電容量値との比較値が、あらかじめ設定されたしきい値の範囲に含まれないときは、該比較値が該しきい値の範囲に含まれるまで前記ヘッドレストを上方向または下方向に移動させ、前記検出回路は、該比較値が該しきい値の範囲に含まれるときに前記頭頂部位置を決定することを特徴とする請求項1または2記載のヘッドレスト位置調整装置。
  4. 前記上部検知電極は、前記ヘッドレストの前面側上部における該前面に沿った水平方向両端近傍位置に設けられた第1および第2検知電極からなり、前記下部検知電極は、前記ヘッドレストの前面側下部における該前面に沿った水平方向両端間中央近傍位置に設けられた第3検知電極からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のヘッドレスト位置調整装置。
  5. 前記位置調整手段は、前記ヘッドレストの前記適正位置への移動を開始する前に、該ヘッドレストを前記座席に対する最上部位置または最下部位置に移動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のヘッドレスト位置調整装置。
  6. 前記検出回路は、前記上部検知電極および前記下部検知電極とそれぞれ接続され、各検知電極により検知された静電容量を示す情報を出力する複数の静電容量検知回路と、これら複数の静電容量検知回路からの前記情報に基づく静電容量値を用いて前記頭頂部位置を演算し、演算結果情報に応じた信号を前記位置調整手段に出力する演算処理回路とを備えて構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のヘッドレスト位置調整装置。
  7. 前記検出回路は、前記第1、第2および第3検知電極とそれぞれ一対一に接続され、各検知電極により検知された静電容量を示す情報を出力する複数の静電容量検知回路と、これら複数の静電容量検知回路からの前記情報に基づく静電容量値を用いて前記頭頂部位置を演算し、演算結果情報に応じた信号を前記位置調整手段に出力する演算処理回路とを備えて構成されていることを特徴とする請求項4または5記載のヘッドレスト位置調整装置。
  8. 前記複数の静電容量検知回路は、それぞれ検知電極により検知された静電容量を電圧に変換するC−V変換回路と、該C−V変換回路からのアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路とを備えて構成されていることを特徴とする請求項6または7記載のヘッドレスト位置調整装置。
  9. 前記上部検知電極および前記下部検知電極の該前面側とは反対側の該ヘッドレストの内部側にそれぞれ設けられ、各検知電極の外部環境変化による静電容量変化を抑制する複数の補助電極をさらに備え、
    該複数の補助電極は、各検知電極と同等の電位が与えられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載のヘッドレスト位置調整装置。
  10. 少なくとも前記下部検知電極の近傍位置における前記ヘッドレストの前記座席側にさらに前記補助電極を設けたことを特徴とする請求項9記載のヘッドレスト位置調整装置。
  11. 車両の座席に備えられたヘッドレストの前面側上部に少なくとも一つ設けられた上部検知電極および前記ヘッドレストの前面側下部に少なくとも一つ設けられた下部検知電極によって、前記座席に着座した人体と前記ヘッドレストとの間の静電容量を検知し、
    検知された静電容量を示す前記上部検知電極および前記下部検知電極からの検知信号に基づいて、前記人体の頭部の頭頂部位置を検出し、
    検出された前記頭頂部位置を基準にして前記ヘッドレストの前記座席に対する位置を前記頭部に対しての適正位置に調整する
    ことを特徴とするヘッドレスト位置調整方法。
  12. 前記頭頂部位置を検出するに際して、前記上部検知電極からの検知信号に基づく前記頭部の頭頂部近傍との間の静電容量が示す静電容量値を、前記下部検知電極からの検知信号に基づく前記頭頂部近傍以外の人体の部位との間の静電容量が示す静電容量値と比較して、前記頭頂部位置を検出することを特徴とする請求項11記載のヘッドレスト位置調整方法。
  13. 前記ヘッドレストの位置を前記適正位置に調整するに際して、前記上部検知電極からの静電容量値と、前記下部検知電極からの静電容量値との比較値が、あらかじめ設定されたしきい値の範囲に含まれないときは、該比較値が該しきい値の範囲に含まれるまで前記ヘッドレストを上方向または下方向に移動させ、該比較値が該しきい値の範囲に含まれるときに前記頭頂部位置を決定して前記ヘッドレストを該適正位置に停止させることを特徴とする請求項11または12記載のヘッドレスト位置調整方法。
  14. 前記上部検知電極は、前記ヘッドレスト前面側上部における該前面に沿った水平方向両端近傍位置に設けられた第1および第2検知電極からなり、前記下部検知電極は、前記ヘッドレストの前面側下部における該前面に沿った水平方向両端間中央近傍位置に設けられた第3検知電極からなることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項記載のヘッドレスト位置調整方法。
  15. 前記ヘッドレストの位置を前記適正位置に調整する前に、該ヘッドレストを前記座席に対する最上部位置または最下部位置に移動させることを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項記載のヘッドレスト位置調整方法。
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