JP2009049622A - 原子発振器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この光学系1は、波長が異なるコヒーレント光としての2種類の共鳴光を入射したときの量子干渉効果による光吸収特性を利用して発振周波数を制御する原子発振器100の光学系であって、ガス状の金属原子を封入したガスセル3と、ガスセル3中の金属原子共鳴光を供給するコヒーレント光源2と、ガスセル3を透過した光6を光検出器4に導く導光手段8と、導光手段8により導かれた光6aを検出する光検出器(光検出手段)4と、を備えて構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、かかる課題に鑑み、発光素子から発光した光を導光手段により折り返すことにより、受光素子を発光素子と同一側に併置し、受光素子を電気的に接続するワイヤボンディングを短くしてモジュール実装を容易とし、且つS/Nを改善した光学系を備えた原子発振器を提供することを目的とする。
また他の目的は、発光素子と受光素子を密封することにより、光学系の信頼性を高めることである。
本発明の原子発振器は、レーザ光などのコヒーレント光の量子干渉効果を利用したものである。この方式は、2つの基底準位が共鳴光を受けて、共通の励起準位と共鳴結合している3準位系(例えばΛ型準位系)において、同時に照射される2つの共鳴光の周波数が正確に基底準位1と基底準位2のエネルギ差に一致すると、3準位系は2つの基底準位の重ね合わせの状態になり、励起準位3への励起が停止する。CPTはこの原理を利用して、2つの共鳴光の一方或いは両方の波長を変化させたときに、ガスセルでの光吸収が停止する状態を検出して利用するものである。そして、本発明の光学系は、コヒーレント光源と光検出手段を同一側に実装し、透過光が光検出手段により受光されるように導光手段を構成した。これにより、ワイヤボンディングが短くなり、信号のS/N特性を改善すると共に、光学系全体の実装も容易にすることができる。
ガスセルを透過した光は、ガスセルの光路が長いほど光の強度比は強くなる。そこで本発明では、導光手段により光路を折り返して光が再びガスセルを透過するように構成する。これにより、より大きな透過光のコントラストを得ることができ、信号のS/N特性を向上することができる。
ガスセルを透過した光がある程度のレベルであれば、ガスセルを通過する回数は1回でも構わない。即ち、導光手段により導かれた光は所定の角度で折り返されるため、2回透過させるためには、ガスセルの断面をそれなりに大きくする必要がある。しかし、これは小型化に逆行するため、本発明では、ガスセルの断面を極力小さくして、導光手段により導かれた光は直接、光検出手段に到達するように構成する。これにより、ガスセルを小型にすることが可能となり、光学系全体を小型化することができる。
コヒーレント光源と光検出手段は、外的な要因の影響が受けないことが重要である。即ち、外的な要因として、塵埃や温湿度変化がある。そこで、コヒーレント光源と光検出手段を密封した容器に収容することにより、これらの課題を解決することができる。
本発明の光学系は、光源から放射されたコヒーレント光をガスセルに透過させ、その透過光を再び光検出手段に戻す必要がある。そのためには、透過光を反射、又は回折、又は屈折、又は導光する必要がある。反射にはミラー、回折には回折格子、屈折にはコーナーキューブプリズム、導光には光ファイバ又は光導波路が最適である。これにより、光学系の導光手段を目的、構成により最適なものを選択することができる。
普通の光は、いろいろな波長が混ざり位相がランダムな光である。これに対してレーザ光は波長の単色性が良く、位相の揃った光である。このような光の波長や位相の安定性の尺度としてコヒーレンスが定義されている。コヒーレンスが良い、すなわち波長や位相が安定な光は量子干渉効果を起こすことができる。その点ではレーザ光は最適である。
セシウム原子を使えば、精度の高い原子発振器を実現できる。また、ルビジウム原子は手軽に広く普及している。よって、原子発振器の要求性能とコストを考慮して、いずれかの金属原子を選ぶことができる。
図1は本発明の実施形態に係る原子発振器の光学系の要部構成図である。この光学系1は、波長が異なるコヒーレント光としての2種類の共鳴光を入射したときの量子干渉効果による光吸収特性を利用して発振周波数を制御する原子発振器100の光学系1であって、ガス状の金属原子を封入したガスセル3と、ガスセル3中の金属原子に共鳴光を供給するコヒーレント光源2と、ガスセル3を通過した透過光6を光検出器4に導く導光手段8と、導光手段8により導かれた透過光6aを検出する光検出器(光検出手段)4と、光検出器4から検出された信号により、発振周波数を制御する周波数制御回路5と、を備えて構成されている。尚、本発明の主旨は、原子発振器を構成する光学系の構成にあるので、原子発振器の周波数制御についての詳細な説明は省略する。
図5(a)は、導光手段として回折格子15を用いた例である。回折格子15は、プリズムと同じように、色々な波長の混ざった光から特定波長の光を取り出す光学素子である。もともとは細いスリットを多数平行に並べ、そこに光を入射するとスリットを通過した光が回折して広がり、お互いに干渉して特定の角度で特定の波長の光のみが見えることを利用した。現在の回折格子は鏡面加工した金属板に1mmに数千本の溝を平行につくり反射光が干渉し合う事を利用している。この回折格子を回転して入射角と反射角を選択することで特定波長の光を取り出すことができる。
図5(b)は、導光手段としてコーナーキューブプリズム16を用いた例である。コーナーキューブプリズム16は、直交した3面の内部全反射を利用してプリズムへ入射する光の方向に関わらず、入射方向へ180°折返すプリズムである。
図5(d)は、導光手段として光導波路18を用いた例である。光導波路18とは、光の屈折率の違いを利用して基板上に光の道を設け、光信号を導くように加工された回路のことである。電気回路中を電子が流れるように、光を回路中に流すという点では、光導波路18はいわば光の配線板であるといえる。光導波路18は、光屈折率を利用して直進性の高い光を導くという点では光ファイバと同様であるといえるが、光ファイバの様に3次元の繊維構造ではなく、一般に平面構造となっている。
Claims (7)
- 波長が異なるコヒーレント光としての2種類の共鳴光を入射したときの量子干渉効果による光吸収特性を利用して発振周波数を制御する原子発振器の光学系であって、
ガス状の金属原子を封入したガスセルと、該ガスセル中の金属原子に前記共鳴光を供給するコヒーレント光源と、前記ガスセルを透過した光を検出する光検出手段と、前記ガスセルを透過した光を前記光検出手段に導く導光手段と、を備え、
前記光検出手段を前記コヒーレント光源と同一側に併置したことを特徴とする原子発振器。 - 前記導光手段により導かれた光が共鳴光として再び前記ガスセルに入射し、該ガスセルを透過した光が前記光検出手段により受光されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の原子発振器。
- 前記導光手段により導かれた光が前記ガスセルを通過せずに前記光検出手段に受光されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の原子発振器。
- 前記コヒーレント光源と前記光検出手段を密封する容器を備えたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の原子発振器。
- 前記導光手段は、ミラー、回析格子、コーナーキューブプリズム、光ファイバ、又は光導波路であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の原子発振器。
- 前記コヒーレント光は、レーザ光であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の原子発振器。
- 前記ガス状の金属原子は、ルビジウム、又はセシウムであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の原子発振器。
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