JP2009048724A - 光ピックアップ - Google Patents
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Abstract
【課題】光記録媒体と対物レンズとの衝突を防止するプロテクタが、光記録媒体に衝突することによって生じる再生信号の悪化を緩和できる光ピックアップを提供する。
【解決手段】光ピックアップ1が備える2つの対物レンズ8、15は、レンズホルダ22に保持される。レンズホルダ22には、対物レンズ8、15と光記録媒体との衝突を防止する2つのプロテクタ31a、31bが設けられる。2つのプロテクタ31a、31bは、それぞれ、レンズホルダ22を揺動可能に支持するワイヤ28a〜28cを固定するワイヤ固定部30a又はワイヤ28d〜28fを固定するワイヤ固定部30bの上部に設けられる。
【選択図】図4
【解決手段】光ピックアップ1が備える2つの対物レンズ8、15は、レンズホルダ22に保持される。レンズホルダ22には、対物レンズ8、15と光記録媒体との衝突を防止する2つのプロテクタ31a、31bが設けられる。2つのプロテクタ31a、31bは、それぞれ、レンズホルダ22を揺動可能に支持するワイヤ28a〜28cを固定するワイヤ固定部30a又はワイヤ28d〜28fを固定するワイヤ固定部30bの上部に設けられる。
【選択図】図4
Description
本発明は、光ビームを光記録媒体に照射して情報の読み取りや書き込みを可能とする光ピックアップに関し、より詳細には、光源から出射された光ビームを光記録媒体の記録面に集光する対物レンズと、光記録媒体と、の衝突を防止するために備えられるプロテクタに関する。
コンパクトディスク(以下、CDという。)やデジタル多用途ディスク(以下、DVDという。)といった光記録媒体が普及している。更に、最近では、光記録媒体の情報量を更に増やすために、情報を高密度に記録できる光記録媒体に関する研究が進められ、例えば、高品位のDVDであるHD−DVDやブルーレイディスク(以下、BDという。)といった光記録媒体も実用化されてきている。
このような光記録媒体について再生や記録を行うにあたっては、光記録媒体に光ビームを照射して情報の書き込みや情報の読み取りを可能とする光ピックアップが用いられる。光ピックアップにおいては、光記録媒体の面振れ等によらず、光源から出射される光ビームの焦点が常に光記録媒体の記録面に合うように制御する必要がある(このような制御を以下ではフォーカス制御と表現する)。また、光記録媒体に集光されたビームスポットの位置が、光記録媒体に形成されるトラックに常に追随するように制御する必要がある(このような制御を以下ではトラッキング制御と表現する)。
このようなことから、光ピックアップにおいては、光源から出射される光ビームを光記録媒体の記録面に集光する対物レンズについて、対物レンズアクチュエータによって位置を移動できるようになっている。なお、対物レンズアクチュエータによる対物レンズの移動方向としては、少なくとも、対物レンズが光記録媒体に接離する方向であるフォーカス方向と、光記録媒体の半径方向と平行な方向であるトラッキング方向と、が含まれる。
ところで、光ピックアップでは、情報を高密度に記録できる光記録媒体(例えばBD)に対応する場合、光源から出射される光ビームが光記録媒体上に形成する光スポットのスポットサイズを小さくする必要がある。光スポットのスポットサイズを小さくする方法としては、光ビームを出射する光源の波長を短くするとともに、対物レンズの開口数を大きくすることが通常行われる。
しかし、このように対物レンズの開口数を大きくすると、光ピックアップにより光記録媒体の情報の記録や情報の読み取りを行う際の対物レンズ先端と光記録媒体との間隔(ワーキングディスタンス;WD)が狭くなる。このWDが狭くなる傾向は、例えばBDに対応する光ピックアップにおいて顕著である。そして、このようにWDが非常に狭くなると、例えば、面ぶれが大きい光記録媒体を用いた場合や、光記録媒体上の傷や外部からの振動等によりフォーカスサーボが外れた場合等に、対物レンズと光記録媒体とが衝突する可能性が非常に高くなる。
なお、WDが狭くなる状況は、BDに対応する光ピックアップに限られるわけではなく、例えばCDやDVD等の光記録媒体に対応する光ピックアップにおいても起こる場合がある。すなわち、ノートパソコン等においては薄型化が要求され、このような要求に対応する光ピックアップにおいてもWDが狭くなる。そして、このような場合にも、対物レンズと光記録媒体とが衝突する可能性が非常に高くなる。
このようなことから、従来、対物レンズと光記録媒体の衝突によって、光記録媒体に記録される情報が使えなくなったり、対物レンズが損傷して光ピックアップが使用できなくなったりするのを防止するために、衝突防止用のプロテクタを、対物レンズを保持するレンズホルダに設けることが行われている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開2001−319355号公報
特開2007−18632号公報
特開2007−35083号公報
特開2003−338063号公報
しかしながら、レンズホルダにプロテクタを設けて対物レンズと光記録媒体の衝突を防止する構成においては、プロテクタと光記録媒体とが衝突した場合に、プロテクタの削れかすが光記録媒体に付着することがある。そして、プロテクタの削れかすが光記録媒体に付着した場合、例えば光記録媒体の再生時に再生信号が悪化するといった問題が発生する場合がある。このような問題に対処するために、衝突時に光記録媒体に傷を付けず、且つ耐摩耗性に優れる材料をプロテクタとして選択することが考えられるが、コスト面等に問題が残る。
また、近年においては、上述のようにBD等の光記録媒体の出現により、複数種類の光記録媒体に対応できるように、対物レンズを2つ備える光ピックアップが見られる。対物レンズを2つ備える構成では、対物レンズを1つ備える場合よりもレンズホルダの重さが重くなるために、プロテクタと光記録媒体とが衝突した場合の衝撃力が大きくなる。このために、上述のプロテクタの削れかすの付着の問題が大きくなると考えられる。これについて、図7を参照しながら説明する。
図7は、プロテクタと光記録媒体を、衝撃力を変化させて衝突させた後に、光記録媒体の再生を行った場合に発生するエラー信号の数をカウントした結果で、衝撃力とエラー信号の発生数との関係を示したグラフである。図7に見られるように、衝撃力が大きくなるにつれて、再生信号が悪化する傾向が見られる。衝撃力の増加による再生信号の悪化する要因の一つとして、プロテクタの削れかすの付着量の増加が挙げられる。従って、上述のように、対物レンズを2つ備える光ピックアップにおいては、プロテクタと光記録媒体との衝突による悪影響が、対物レンズを1つ備える光ピックアップの場合より大きくなると考えられる。
以上の点に鑑み、本発明の目的は、光記録媒体と対物レンズとの衝突を防止するプロテクタが、光記録媒体に衝突することによって生じる再生信号の悪化を抑制できる光ピックアップを提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、光源から出射される光ビームを光記録媒体の記録面に集光する対物レンズと、前記対物レンズを保持するレンズホルダと、前記光記録媒体と前記対物レンズとの衝突を防止するために前記レンズホルダに設けられるプロテクタと、前記レンズホルダを揺動可能に支持する棒状弾性支持部材と、前記レンズホルダを、少なくとも、光記録媒体に接離する方向であるフォーカス方向と、前記光記録媒体の半径方向と平行な方向であるトラッキング方向と、に駆動するレンズホルダ駆動手段と、を備える光ピックアップにおいて、前記プロテクタは前記レンズホルダに2つ設けられ、前記2つのプロテクタは、前記レンズホルダにおいて前記トラッキング方向の両者の距離が最大となる位置に設けられることを特徴としている。
これによれば、プロテクタが光記録媒体に衝突することによって発生する衝撃力を緩和できる。このために、光記録媒体とプロテクタの衝突による再生信号の悪化を抑制できる。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップにおいて、前記レンズホルダは、前記トラッキング方向と略直交し、且つ、互いに対向配置される2つの側壁を有し、前記2つの側壁のそれぞれから、前記トラッキング方向と略平行な方向に突出する突出部が形成され、前記プロテクタは、前記突出部に形成されるように構成しても良い。これによれば、2つ設けられるプロテクタ間のトラッキング方向の距離をより長くできる。このために、プロテクタが光記録媒体に衝突することによって発生する衝撃力を緩和しやすい。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップにおいて、前記突出部は、前記棒状弾性支持部材を前記レンズホルダに固定する固定部であるのが好ましい。これによれば、プロテクタを配置するための突出部を、プロテクタを配置する目的のみで形成する必要がなく、コスト、作業性等に優れる。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップにおいて、前記レンズホルダには、2つの対物レンズが保持されることとしても良い。これによれば、対物レンズを1つのみ搭載する場合に比べて光記録媒体との衝突時における衝撃力が大きくなるが、このような場合でも、光記録媒体とプロテクタとの衝突によって発生する衝撃力を緩和でき、光記録媒体とプロテクタの衝突による再生信号の悪化を抑制できる。
本発明によれば、光記録媒体と対物レンズとが衝突するのを防止するプロテクタと、光記録媒体と、が衝突した場合における衝撃力を緩和できる。このために、光記録媒体とプロテクタとの衝突による再生信号の悪化を抑制できる。
以下、本発明の光ピックアップの実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本実施形態の光ピックアップの概略構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の光ピックアップの構成を示す概略平面図である。また、図2は、本実施形態の光ピックアップの光学系の構成を示す概略図である。
本実施形態の光ピックアップ1は、光記録媒体(光ディスク)50に対してレーザ光を照射して、光記録媒体50に記録される情報の読み取りや、光記録媒体50への情報の書き込みを可能とする装置である。光ピックアップ1は、光ディスク装置に搭載される場合においては、図1に示すように、光ディスク装置内に設けられる2本のガイドレール18に摺動可能に支持される。そして、光ピックアップ1は、光記録媒体50の半径方向(ラジアル方向)と平行な方向に延びるガイドレール18に沿って、図示しない駆動手段によって移動されて、光記録媒体50に記録される情報の読み取りや、光記録媒体50への情報の書き込みを行う。
図2に示すように、光ピックアップ1は2系統の光学系を備え、一方はBD用の光学系で、他方はDVD及びCD(DVD/CD)用の光学系である。この2系統の光学系は、光ピックアップ1によって情報の読み取りや書き込みが行われる光記録媒体50の種類(ここでは、BD、DVD、及びCDのうちのいずれか)によって切り換えて使用される。以下、BD用の光学系、DVD/CD用の光学系について、別々に説明する。
BD用の光学系は、第1レーザダイオード2と、回折素子3と、偏光ビームスプリッタ4と、第1コリメートレンズ5と、1/4波長板6と、第1立ち上げミラー7と、第1対物レンズ8と、第1シリンドリカルレンズ9と、第1フォトディテクタ10と、を備える。
第1レーザダイオード2は、波長405nm帯のレーザ光を出射する光源である。第1レーザダイオード2から出射されたレーザ光は、回折素子3によって主ビームと2つの副ビームとに分けられる。回折素子3から出射したレーザ光は、偏光ビームスプリッタ4で反射され、第1コリメートレンズ5に送られる。
第1コリメートレンズ5は、図示しない駆動手段によって光軸方向(図2に示す矢印の方向)に移動可能となっており、その位置によって、第1対物レンズ8に入射するレーザ光の収束発散状態を変化させる。このような構成とするのは、球面収差の補正を行えるようにするためである。
第1コリメートレンズ5を出射したレーザ光は、偏光ビームスプリッタ4と協働して光アイソレータとして機能する1/4波長板6を通過し、第1立ち上げミラー7によって反射されて第1対物レンズ8に入射する。第1対物レンズ8は、入射したレーザ光を光記録媒体50の記録面50aに集光する。
光記録媒体50で反射されたレーザ光は、第1対物レンズ8を透過後、第1立ち上げミラー7で反射され、1/4波長板6、第1コリメートレンズ5の順に透過後、更に偏光ビームスプリッタ4も透過する。偏光ビームスプリッタ4を透過したレーザ光は、非点収差を付与する機能を有する第1シリンドリカルレンズ9を透過して、第1フォトディテクタ10の受光面に集光する。第1フォトディテクタ10は、入射した光信号を電気信号に変換して出力する。ここで出力された電気信号は処理されて、再生信号や、フォーカスエラー信号や、トラッキングエラー信号等となる。
次に、DVD/CD用の光学系について説明する。DVD/CD用の光学系は、第2レーザダイオード11と、ハーフミラー12と、第2コリメートレンズ13と、第2立ち上げミラー14と、第2対物レンズ15と、第2シリンドリカルレンズ16と、第2フォトディテクタ17と、を備える。
第2レーザダイオード11は、波長650nm帯のレーザ光と、波長780nm帯のレーザ光と、を切り換えて出射できる2波長レーザである。第2レーザダイオード11から出射されたレーザ光は、ハーフミラー12で反射されて第2コリメートレンズ13に送られ、平行光に変換される。
第2コリメートレンズ13から出射されたレーザ光は、第2立ち上げミラー14で反射され、第2対物レンズ15に入射し、光記録媒体50の記録面50aに集光する。
光記録媒体50で反射されたレーザ光は、第2対物レンズ15を透過後、第2立ち上げミラー14で反射され、第2コリメートレンズ13、ハーフミラー12の順に透過し、非点収差を付与する機能を有する第2シリンドリカルレンズ16を透過して、第2フォトディテクタ17の受光面に集光する。第2フォトディテクタ17は、入射した光信号を電気信号に変換して出力する。ここで出力された電気信号は処理されて、再生信号や、フォーカスエラー信号や、トラッキングエラー信号等となる。
なお、ここで示した光ピックアップ1の光学系の構成は、一例に過ぎず、本発明の目的を逸脱しない範囲で、当然、種々の変更が可能である。
第1対物レンズ8と第2対物レンズ15とは、その詳細は後述する対物レンズアクチュエータ20によって、フォーカス方向とトラッキング方向とに移動可能となっている。これにより、フォーカス調整やトラッキング調整が可能となる。なお、フォーカス方向とは、対物レンズ8、15が光記録媒体50に対して接離する方向であり、トラッキング方向とは、光記録媒体50の半径方向と平行な方向である。また、フォーカス調整とは、第1対物レンズ8又は第2対物レンズ15の焦点位置が常に光記録媒体50の記録面50aに合うように行う調整のことで、トラッキング調整とは、記録面50aに形成されるビームスポットの位置が常に光記録媒体50に形成されるトラックに追従するように行う調整のことである。
以下、本実施形態の光ピックアップ1が備える対物レンズアクチュエータ20の構成に詳細について、図3及び図4を参照しながら説明する。ここで、図3は、本実施形態の光ピックアップが備える対物レンズアクチュエータ20の構成を示す分解斜視図である。また、図4は、本実施形態の光ピックアップが備える対物レンズアクチュエータ20の構成を示す概略斜視図である。
21は、ベースであり、強磁性を有する金属からなる。ベース21には、そのほぼ中央にレーザ光を通過させる貫通孔21aが形成されている。そして、この貫通孔21aの上に、その詳細は後述するレンズホルダ22が配置される。また、ベース21上には、レンズホルダ22を挟むように所定間隔をあけて対向配置される一対の永久磁石23a、23bが立設されている。
永久磁石23a、23bは、同一の極(N極又はS極)が向かい合うように配置される。また、永久磁石23a、23bのそれぞれの外面には、ベース21から折曲形成されたヨーク21b、21cが磁着された状態となっている。
レンズホルダ22には、レーザ光が通過できるように光路孔が形成されている。そして、この光路孔の上部側には第1対物レンズ8を保持する第1対物レンズ保持部22a、及び第2対物レンズ15を保持する第2対物レンズ保持部22bが形成されている。レンズホルダ22の内側の側壁には、その側壁に沿うように巻回された略矩形状のフォーカスコイル24が接着剤等で固着されている。
また、レンズホルダ22の側壁のうち、永久磁石23a、23bと対向する両側壁の外側には、それぞれ、左右に一対ずつ並ぶようにトラッキングコイル25a、25b、又はトラッキングコイル25c、25dが設けられている。また、トラッキングコイル25a及びトラッキングコイル25c、並びに、トラッキングコイル25b及びトラッキングコイル25dは、それぞれ対称位置に配置されている。トラッキングコイル25a〜25dは、レンズホルダ22に対して接着剤等で固着されている。なお、4つのトラッキングコイル25a〜25dは、全体として1本の線で繋がっている。
ベース21上には、2つの永久磁石23a、23bのうち、永久磁石23bに磁着されたヨーク21cの外面側と接し、平面視略コの字状に形成され、ポリカーボネート等の樹脂成型品から成るゲルボックス26が固定される。また、ベース21上には、ゲルボックス26の外側に隣接配置される回路基板27が立設されている。
この回路基板27には、左右両側において、それぞれ上下方向に3箇所ずつ、導電性を有するワイヤ(棒状弾性支持部材)28a、28b、28c、28d、28e、28fの各一端がハンダ付けにて接続されている。ワイヤ28a〜28c及びワイヤ28d〜28fは、それぞれゲルボックス26に形成された挿通孔29a、29bを挿通している。
なお、各挿通孔29a、29b内には、シリコンを主成分とするゲル材が充填されている。ここでゲル材は、低粘度のゲル材(ゾル)がゲルボックス26の各挿通孔29a、29bに注入された後、所定時間の紫外線照射によってゲル状に硬化したものである。このゲル材により、レンズホルダ22の駆動に応じて各ワイヤ28a〜28fに生じた振動が減衰される。
ワイヤ28a〜28cの他端は、レンズホルダ22の側壁に設けられるワイヤ固定部30aに、ハンダ付けにて固着されている。また、ワイヤ28d〜28fの他端は、レンズホルダ22のワイヤ固定部30aが形成される側壁に対向する側壁に設けられるワイヤ固定部30bに、ハンダ付けにて固着されている。これにより、レンズホルダ22は、ワイヤ28a〜28fによってベース21に対して揺動可能に支持された状態となっている。
なお、ワイヤ固定部30a、30bは、いずれも矩形板状に形成され、レンズホルダ22の側壁からトラッキング方向と略平行な方向に突出している。また、ワイヤ固定部30a、30bは、いずれも、レンズホルダ22のワイヤ28a〜28fと平行な方向の略中間位置から突出するように形成されている。
また、本実施形態においては、ワイヤ固定部30a、30bには配線パターンが形成されており、ワイヤ28a及びワイヤ28dは、ワイヤ固定部30a、30bを中継基板としてフォーカスコイル24と電気的に接続された状態となっている。また、ワイヤ28c及びワイヤ28fは、ワイヤ固定部30a、30bを中継基板としてトラッキングコイル25a〜25dと電気的に接続された状態となっている。
このように構成される対物レンズアクチュエータ20を用いてフォーカス調整を行う場合には、回路基板27からワイヤ28a、28dを通じてフォーカスコイル24に電流が供給される。そして、永久磁石23a、23bによって形成される磁界との電磁気的な作用により、レンズホルダ22がフォーカス方向に変位される。フォーカスコイル24に供給される電流の大きさ及び向きの調整により、レンズホルダ22の変位が調整される。
また、対物レンズアクチュエータ20を用いてトラッキング調整を行う場合には、回路基板27からワイヤ28c、28fを通じてトラッキングコイル25a〜25dに電流が供給される。そして、永久磁石23a、23bによって形成される磁界との電磁気的な作用により、レンズホルダ22が、トラッキング方向に変位される。トラッキングコイル25a〜25dに供給される電流の大きさ及び向きの調整により、レンズホルダ22の変位が調整される。
本実施形態の光ピックアップ1においては、対物レンズ8、15と光記録媒体50とが衝突するのを防止するために、図3又は図4に示すように、レンズホルダ22に2つのプロテクタ31a、31を形成している。プロテクタ31a、31bは、その高さが第1対物レンズ8及び第2対物レンズ15のいずれよりも高く形成されて、対物レンズ8、15と光記録媒体50とが衝突するのを防止する。なお、2つのプロテクタ31a、31bの高さは略同一とされている。
また、プロテクタ31a、31bは、光記録媒体50と衝突した場合に、なるべく光記録媒体50に傷をつけないような材料が選択され、例えば、ポリアセタール(POM)、超高分子量ポリエチレン、ナイロン等で形成される。本実施形態においては、プロテクタ31a、31bには成型品を用いている。具体的には、外形が略直方体形状に形成され、下部側の一部に切り欠き部が形成された構成となっている。これにより、プロテクタ31a、31bは、それぞれ、矩形板状に形成されるワイヤ固定部30a、30bの上部に嵌め込まれた状態で取り付けられている。
なお、プロテクタ30a、30bの形状については、本実施形態の構成に限定される趣旨ではなく、種々の変更が可能である。すなわち、例えば、単に、ワイヤ固定部31a、31b上に、所定の高さを有するシート状のプロテクタを貼り付ける構成等としても良い。
本実施形態では、プロテクタ31a、31bをワイヤ固定部30a、30bの上部に設ける構成としているが、この理由について説明する。
図5(a)は、レンズホルダ22の上側、所定位置にロードセルを配置し、対物レンズアクチュエータ20の駆動によりレンズホルダ22をフォーカス方向に一定の条件で移動させてレンズホルダ22をロードセルに衝突させ、衝突時にロードセルで検出される荷重を測定した結果である。また、図5(a)に示す結果は、図5(b)における各破線の交点位置(合計9点)にロードセルが衝突するようにロードセルを順次配置し、その際に測定された荷重をグラフ化したものである。
図5に示す結果から、レンズホルダ22の上面の中心位置(図5(b)における、破線L2と破線S2が交わる部分が該当する)からトラッキング方向に離れた位置において、荷重が小さくなることがわかる。上述したように、光記録媒体と、光記録媒体と対物レンズとの衝突を防止するために設けるプロテクタと、の間の衝撃力が大きくなると、再生信号が悪化する(図7参照)。このために、衝撃力が小さくなる位置に、プロテクタを配置するのが好ましく、本実施形態では、レンズホルダ22の上面の中心位置からトラッキング方向に最も離れた位置である、ワイヤ固定部30a、30bの上部にプロテクタ31a、31bを形成している。
なお、本実施形態では、光記録媒体50と対物レンズ8、15との衝突を防止するプロテクタについて、プロテクタ31aとプロテクタ31bとの2つを配置している。これについて、図6を参照しながら説明する。
図6は、プロテクタ31a、31bをワイヤ固定部30a、30bの上部に設けた場合において、プロテクタ31a、31bと光記録媒体50とが衝突する様子を説明するための模式図である。ここで、図6(a)は、例えば外乱(振動、衝撃等)によってプロテクタ31a、31bと光記録媒体50とが衝突する場合の第1回目の衝突を示し、図6(b)は、第1回目の衝突が起こった後の第2回目の衝突を示している。なお、図6の衝突例は一例である。
本実施形態のようにプロテクタ31a、31bをワイヤ固定部30a、30bの上部に設けた場合、図6(a)に示すように、第1回目の衝突によって、プロテクタ31aと光記録媒体50とが衝突した場合、衝突点を支点としてレンズホルダ22を回転させる力(図6(a)に矢印で示す)が発生する。なお、これにより、プロテクタ31aと光記録媒体50との衝突時の衝撃力が緩和されるものと考えられる。
そして、第1回目の衝突の後、レンズホルダ22は回転されるので、プロテクタ31bを設けていない場合、レンズホルダ22(場合によっては対物レンズ8)と光記録媒体50とが衝突する可能性がある。このために、本実施形態においては、レンズホルダ22のワイヤ固定部30bの上部にプロテクタ31bも設ける構成としている。
以上のように構成される本実施形態の光ピックアップ1においては、レンズホルダ22に設けられるプロテクタ31a、31bが、光記録媒体50に衝突する際の衝撃力を極力小さくできる。このために、プロテクタ31a、31bと光記録媒体50とが衝突した場合において、プロテクタ31a、31bの削れかすが光記録媒体50に付着する可能性を抑えられ、光記録媒体の再生信号の悪化を抑制することができる。
以上に示した実施形態は一例であり、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本実施形態においては、2つのプロテクタ31a、31bをワイヤ固定部30a、30bの上部に設ける構成としたが、この構成に限定されない。すなわち、2つのプロテクタは、トラッキング方向の両者の距離がレンズホルダにおいて最大となる位置に設ければ良い。このように構成すれば、プロテクタと光記録媒体の衝突時の衝撃力を緩和できる。
また、2つのプロテクタのトラッキング方向における距離をなるべく大きくするために、トラッキング方向と略直交するように設けられ、且つ、互いに対向配置される2つの側壁(いずれもレンズホルダの側壁)のそれぞれについて、トラッキング方向に突出する突出部を形成し、その突出部にプロテクタを形成するのが好ましい。この点、本実施形態のように、レンズホルダ22にワイヤ固定部30a、30bが形成されている場合には、ワイヤ固定部30a、30bを上記の突出部して、そこにプロテクタ31a、31bを設ける構成とするのが更に好ましい。このようにすれば、突出部を新たに形成する必要がないためである。
また、本実施形態においては、2つの対物レンズ8、15がタンジェンシャル方向(トラッキング方向と直交する方向)に並ぶ構成を示したが、これに限定される趣旨ではない。すなわち、例えば、対物レンズの数について1つであっても、本発明はもちろん適用可能である。ただし、対物レンズが2つ以上の複数の場合に、特に、プロテクタと光記録媒体との衝突時の衝撃力が大きくなり、光記録媒体の再生信号の悪化が発生しやすい。このために、対物レンズが複数の場合に本発明は特に有効である。なお、本実施形態では、2つの対物レンズがタンジェンシャル方向に並んだ場合を一例として示したが、2つの対物レンズがラジアル方向(トラッキング方向に同じ)に並ぶ構成の場合にも、本発明は適用可能である。
その他、本実施形態においては、光ピックアップが、BD、DVD、CDの3種類の光記録媒体に対応する構成を例に説明したが、光ピックアップが対応する光記録媒体の種類は本実施形態に示した例に限定されず、広く適用できるのは言うまでもない。
本発明の光ピックアップによれば、対物レンズと光記録媒体との衝突を防止するために設けられるプロテクタが光記録媒体と衝突した場合においても、再生信号の悪化を抑制することが可能となる。このため、本発明の光ピックアップは有用である。
1 光ピックアップ
2 第1レーザダイオード(光源)
8 第1対物レンズ
11 第2レーザダイオード(光源)
15 第2対物レンズ
22 レンズホルダ
23a、23b 永久磁石(レンズホルダ駆動手段の一部)
24 フォーカスコイル(レンズホルダ駆動手段の一部)
25a〜25d トラッキングコイル(レンズホルダ駆動手段の一部)
28a〜28f ワイヤ(棒状弾性支持部材)
30a、30b ワイヤ固定部(突出部)
31a、31b プロテクタ
50 光記録媒体
50a 記録面
2 第1レーザダイオード(光源)
8 第1対物レンズ
11 第2レーザダイオード(光源)
15 第2対物レンズ
22 レンズホルダ
23a、23b 永久磁石(レンズホルダ駆動手段の一部)
24 フォーカスコイル(レンズホルダ駆動手段の一部)
25a〜25d トラッキングコイル(レンズホルダ駆動手段の一部)
28a〜28f ワイヤ(棒状弾性支持部材)
30a、30b ワイヤ固定部(突出部)
31a、31b プロテクタ
50 光記録媒体
50a 記録面
Claims (4)
- 光源から出射される光ビームを光記録媒体の記録面に集光する対物レンズと、
前記対物レンズを保持するレンズホルダと、
前記光記録媒体と前記対物レンズとの衝突を防止するために前記レンズホルダに設けられるプロテクタと、
前記レンズホルダを揺動可能に支持する棒状弾性支持部材と、
前記レンズホルダを、少なくとも、光記録媒体に接離する方向であるフォーカス方向と、前記光記録媒体の半径方向と平行な方向であるトラッキング方向と、に駆動するレンズホルダ駆動手段と、
を備える光ピックアップにおいて、
前記プロテクタは前記レンズホルダに2つ設けられ、
前記2つのプロテクタは、前記レンズホルダにおいて前記トラッキング方向の両者の距離が最大となる位置に設けられることを特徴とする光ピックアップ。 - 前記レンズホルダは、前記トラッキング方向と略直交し、且つ、互いに対向配置される2つの側壁を有し、
前記2つの側壁のそれぞれから、前記トラッキング方向と略平行な方向に突出する突出部が形成され、
前記プロテクタは、前記突出部に形成されることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。 - 前記突出部は、前記棒状弾性支持部材を前記レンズホルダに固定する固定部であることを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ。
- 前記レンズホルダには、2つの対物レンズが保持されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ピックアップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007215220A JP2009048724A (ja) | 2007-08-21 | 2007-08-21 | 光ピックアップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007215220A JP2009048724A (ja) | 2007-08-21 | 2007-08-21 | 光ピックアップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009048724A true JP2009048724A (ja) | 2009-03-05 |
Family
ID=40500790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007215220A Pending JP2009048724A (ja) | 2007-08-21 | 2007-08-21 | 光ピックアップ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009048724A (ja) |
-
2007
- 2007-08-21 JP JP2007215220A patent/JP2009048724A/ja active Pending
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