JP2009047395A - 航空機用熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な構造によって熱応力によるひずみの発生を緩和して、亀裂の生じにくい信頼性の高い航空機用熱交換器を提供する。
【解決手段】 高温側入口部63と高温側出口部64とを連通する高温流路66と、低温側入口部61と低温側出口部62とを連通する低温流路65とを有し、低温流路65と高温流路66間で熱交換を行う熱伝導性のコア60と、前記コア60の高温流路66と高温側配管72を接続する高温側ダクト33と、前記コア60の低温流路65と低温側配管71を接続する四角筒状の低温側ダクト31とを備え、前記低温側ダクト31の一端はコア60に一体的に結合され、他端は四角筒状のフランジを介して低温側配管71に接続されている航空機用熱交換器であって、航空機用熱交換器の低温側ダクト31に連なる四角筒状のフランジ80aが、コーナー部81と側壁部82と分割して形成される構成を特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】 高温側入口部63と高温側出口部64とを連通する高温流路66と、低温側入口部61と低温側出口部62とを連通する低温流路65とを有し、低温流路65と高温流路66間で熱交換を行う熱伝導性のコア60と、前記コア60の高温流路66と高温側配管72を接続する高温側ダクト33と、前記コア60の低温流路65と低温側配管71を接続する四角筒状の低温側ダクト31とを備え、前記低温側ダクト31の一端はコア60に一体的に結合され、他端は四角筒状のフランジを介して低温側配管71に接続されている航空機用熱交換器であって、航空機用熱交換器の低温側ダクト31に連なる四角筒状のフランジ80aが、コーナー部81と側壁部82と分割して形成される構成を特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、航空機用熱交換器に関し、例えば、航空機に用いられ、エンジンからのエンジン抽気と、機外の冷気をおびたラムエアやエンジンファンエアとの間で熱交換を行う航空機用熱交換器に関する。特に、エンジンからのエンジン抽気とエンジンファンエアとの間で熱交換を行う航空機用熱交換器に関する。
航空機用空気調和装置として、機内(キャビンなど)の冷房、暖房、換気等を行うために、エンジンの圧縮機からの高温(例えば、500℃)・高圧になった空気の一部(「エンジン抽気」という)と、機外の冷気をおびたラムエアやエンジンファンエアとを利用するものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
図13は、航空機の抽気システム及び空調システムの一例を示す図である。まず、抽気システム22において、エンジン1の圧縮機から抽気されるエンジン抽気4が高温側配管72を介して航空機用熱交換器(プリクーラ)51内に導入される。一方、低温(例えば、30℃〜100℃)のエンジンファンエア6が低温側配管71を介して航空機用熱交換器51内に導入される。これにより、詳細については後述するが、航空機用熱交換器(プリクーラ)51にてエンジン抽気4とエンジンファンエア6との間で熱交換が行われ、エンジン抽気4の温度を、例えば、250℃まで下げた後、エンジン抽気4を抽気制御バルブ2で調圧して取出して、空調システム23に導入する。なお、航空機用熱交換器51を通過したエンジンファンエア6は機外に放出される。
図13は、航空機の抽気システム及び空調システムの一例を示す図である。まず、抽気システム22において、エンジン1の圧縮機から抽気されるエンジン抽気4が高温側配管72を介して航空機用熱交換器(プリクーラ)51内に導入される。一方、低温(例えば、30℃〜100℃)のエンジンファンエア6が低温側配管71を介して航空機用熱交換器51内に導入される。これにより、詳細については後述するが、航空機用熱交換器(プリクーラ)51にてエンジン抽気4とエンジンファンエア6との間で熱交換が行われ、エンジン抽気4の温度を、例えば、250℃まで下げた後、エンジン抽気4を抽気制御バルブ2で調圧して取出して、空調システム23に導入する。なお、航空機用熱交換器51を通過したエンジンファンエア6は機外に放出される。
空調システム23に導入されたエンジン抽気4は、さらに航空機用熱交換器50内に導入される。一方、低温(例えば、−50℃〜30℃)のラムエア5が、機外から航空機用熱交換器50内に導入される。これにより、航空機用熱交換器50内でエンジン抽気4とラムエア5との間で熱交換が行われることで、エンジン抽気4はラムエア5によってさらに冷却される。その後、ラムエア5はファン7によって機外に放出される。一方、冷却されたエンジン抽気4は、タービン10を経て、快適な温度(例えば、20℃)に調整されてからコックピット及びキャビン12に導かれる。
ここで、航空機用熱交換器(プリクーラ)51の構成及び動作について説明する。図12は、従来の航空機用熱交換器51を示す構成図である。なお、同図では、航空機の部品である高温側配管72と低温側配管71とを二点鎖線で示している。
航空機用熱交換器51は、直方体形状の金属製のコア60と、フランジ30を介して低温側配管71に接続される低温側ダクト31と、フランジ32を介して高温側配管72に接続される高温側ダクト33とを備える。コア60は、右側面である低温側入口部61で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト31に溶接により水密的に接続され、左側面である低温側出口部62で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト31に溶接により水密的に接続されている。
また、コア60は、下面である高温側入口部63で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト33に溶接により水密的に接続されており、上面である高温側出口部64で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト33に溶接により水密的に接続されている。
航空機用熱交換器51は、直方体形状の金属製のコア60と、フランジ30を介して低温側配管71に接続される低温側ダクト31と、フランジ32を介して高温側配管72に接続される高温側ダクト33とを備える。コア60は、右側面である低温側入口部61で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト31に溶接により水密的に接続され、左側面である低温側出口部62で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト31に溶接により水密的に接続されている。
また、コア60は、下面である高温側入口部63で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト33に溶接により水密的に接続されており、上面である高温側出口部64で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト33に溶接により水密的に接続されている。
そして、コア60は、内部に高温側入口部63と高温側出口部64とを上下方向に連通する複数の四角筒形状の高温流路を有するとともに、低温側入口部61と低温側出口部62とを左右方向に連通する複数の四角筒形状の低温流路を有する。一個の高温流路及び低温流路は、上下方向でコア60の上面から下面までであり、かつ、左右方向でコア60の右側面から左側面までである。また、高温流路と低温流路とは、効率よく熱交換が行われるように前後方向で互いに交互に並んでいる。
これにより、エンジンファンエア6がコア60内を水平方向に流通するとともに、エンジン抽気4がコア60内を上下方向に流通することにより、金属製のコア60に熱が伝導することで、エンジン抽気4とエンジンファンエア6との間で熱交換が行われる。
また、航空機用熱交換器50の構成及び動作も、航空機用熱交換器51の構成及び動作とほぼ同様であるので、説明を省略する。
特開2001−328596号公報
特開2005−248764号公報
これにより、エンジンファンエア6がコア60内を水平方向に流通するとともに、エンジン抽気4がコア60内を上下方向に流通することにより、金属製のコア60に熱が伝導することで、エンジン抽気4とエンジンファンエア6との間で熱交換が行われる。
また、航空機用熱交換器50の構成及び動作も、航空機用熱交換器51の構成及び動作とほぼ同様であるので、説明を省略する。
しかしながら、上述したような航空機用熱交換器50、51では、低温側ダクト31内には低温のラムエア5又はエンジンファンエア6が流通し、高温側ダクト33内には高温のエンジン抽気4が流通するため、低温側ダクト31の温度はラムエア5又はエンジンファンエア6の温度に近いが、コア60との接合部の温度はエンジン抽気4の温度に近くなり、熱膨張により変形する。一方、低温側ダクトのもう片側は、機体側の低温側配管71と各々のフランジ部80a、80bを介して接続されているため、変形が拘束されている。よって、低温側ダクト31に過大な熱応力(熱ひずみ)が発生していた。低温側ダクトの接続部分で全周縁部分が溶接されて変形が拘束されているので、過大な歪みにより永年使用中に低温側ダクト31に亀裂(クラック)を生じることがあった。
そこで、本発明は、簡単な構造によって過大な熱応力(熱ひずみ)の発生を緩和して、亀裂の生じにくい信頼性の高い航空機用熱交換器を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、簡単な構造によって過大な熱応力(熱ひずみ)の発生を緩和して、亀裂の生じにくい信頼性の高い航空機用熱交換器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の航空機用熱交換器は、エンジンから導かれたエンジン抽気を流通する高温側配管と、ラムエア又はエンジンファンエアを流通する低温側配管とを備える航空機に用いられ、高温側入口部と高温側出口部とを連通する高温流路と、低温側入口部と低温側出口部とを連通する低温流路とを有し低温流路と高温流路間で熱交換を行う熱伝導性のコアと、前記コアの高温流路と高温側配管を接続する高温側ダクトと、前記コアの低温流路と低温側配管を接続する四角筒状の低温側ダクトとを備え、前記低温側ダクトの一端はコアに一体的に結合され、他端は四角筒状のフランジを介して低温側配管に接続されている航空機用熱交換器であって、前記四角筒状のフランジを含む低温側ダクトがコーナー部と側壁部とに分割して形成された構成とした。
本発明では、低温側ダクトとフランジ部を別部品とし、フランジ部でコーナー部と側壁部とに分割して形成されている構成とすることもできる。
前記低温側ダクトとフランジとを一体結合する部分はコーナー部を除いた部分で行うのが好ましいが、コーナー部を結合して側壁部を結合しない構成としても良い。また、結合手段は溶接やロウ付けが好ましい。
本発明の航空機用熱交換器によれば、高温であるエンジン抽気を流通することによるコアの温度と、低温のラムエア又はエンジンファンエアを流通することによる低温側ダクトの温度との差によって低温側ダクトに熱応力が生じても、低温側ダクトが分割されており一体結合されていないので、即ち、全周縁部分が機械的に拘束されていないので、低温側ダクトの分割部分で熱応力を逃がすことができて過大な熱ひずみの発生を緩和することができる。これにより、コンパクトかつ軽量な構造のまま、亀裂の生じにくく信頼性の高い熱交換器を得ることができると共に、製品寿命をのばすことができるといった効果がある。
(その他の課題を解決するための手段および効果)
本発明の航空機用熱交換器においては、低温側ダクトとフランジ部を別部品とし、低温側ダクトに連なるフランジとの結合部分で、フランジの分割されたコーナー部又は側壁部が低温側ダクトに対して一体結合されていない構成とすることもできる。
前記フランジの分割されたコーナー部と、側壁部とは隣接する端縁部分で互いに重なるように段差状に形成され、低温側フランジに結合された側壁部又はコーナー部の端縁が結合されていないコーナー部又は側壁部の端縁の上部に重なるように組み付けられている構成とするのがよい。
これにより、低温側フランジに結合されていないコーナー部又は側壁部を確実堅固に保持することができる。
本発明の航空機用熱交換器においては、低温側ダクトとフランジ部を別部品とし、低温側ダクトに連なるフランジとの結合部分で、フランジの分割されたコーナー部又は側壁部が低温側ダクトに対して一体結合されていない構成とすることもできる。
前記フランジの分割されたコーナー部と、側壁部とは隣接する端縁部分で互いに重なるように段差状に形成され、低温側フランジに結合された側壁部又はコーナー部の端縁が結合されていないコーナー部又は側壁部の端縁の上部に重なるように組み付けられている構成とするのがよい。
これにより、低温側フランジに結合されていないコーナー部又は側壁部を確実堅固に保持することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
図1は本発明の一実施形態である航空機用熱交換器の構成を示す図であり、図2は図1に示すA−A線に沿った断面図であり、図3は図5におけるB−B線に沿った端面図であり、図4はフランジ部分の拡大断面図であり、図5は低温側ダクトに連なるフランジのみの斜視図であり、図6はコアの斜視図である。
本実施例の航空機用熱交換器の基本的な構成は、前記低温側ダクトと低温側配管を接続するフランジ30を除いて図8で説明したのと同一であるので、同等の構成部分については同じ符号を附して説明する。
本実施例の航空機用熱交換器40は、直方体形状の金属製のコア60と、低温側ダクトのフランジ部80を介して低温側配管71に接続される低温側ダクト31と、高温側ダクトフランジ部32を介して高温側配管72に接続される高温側ダクト33とを備える。コア60は、右側面である低温側入口部61で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト31に溶接により水密的に接続され、左側面である低温側出口部62で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト31に溶接により水密的に接続されている。
また、コア60は、下面である高温側入口部63で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト33に溶接により水密的に接続されており、上面である高温側出口部64で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト33に溶接により水密的に接続されている。
本実施例の航空機用熱交換器40は、直方体形状の金属製のコア60と、低温側ダクトのフランジ部80を介して低温側配管71に接続される低温側ダクト31と、高温側ダクトフランジ部32を介して高温側配管72に接続される高温側ダクト33とを備える。コア60は、右側面である低温側入口部61で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト31に溶接により水密的に接続され、左側面である低温側出口部62で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト31に溶接により水密的に接続されている。
また、コア60は、下面である高温側入口部63で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト33に溶接により水密的に接続されており、上面である高温側出口部64で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト33に溶接により水密的に接続されている。
そして、コア60は、内部に高温側入口部63と高温側出口部64とを上下方向に連通する複数の四角筒形状の高温流路を有するとともに、低温側入口部61と低温側出口部62とを左右方向に連通する複数の四角筒形状の低温流路を有する。一個の高温流路及び低温流路は、上下方向でコア60の上面から下面までであり、かつ、左右方向でコア60の右側面から左側面までである。また、高温流路と低温流路とは、効率よく熱交換が行われるように前後方向で互いに交互に並んでいる。
コア60は、図2並びに図6に示すように、内部に低温側入口部61と低温側出口部62とを水平方向に連通する複数の四角筒形状の低温流路65を有するとともに、高温側入口部63と高温側出口部64(図1参照)とを上下方向に連通する複数の四角筒形状の高温流路66を有する。一個の高温流路66及び低温流路65は、上下方向でコア60の上面から下面までであり、かつ、左右方向でコア60の右側面から左側面までである。また、低温流路66と高温流路65とは、内部では前後方向で互いに交互になるように並んでいる。
さらに、高温流路66及び低温流路65内には、波形状の薄い金属製のフィンが形成されている。
さらに、高温流路66及び低温流路65内には、波形状の薄い金属製のフィンが形成されている。
更に本実施例では、前記低温側ダクト31と低温側配管71とは、図4に示すように四角筒形状のフランジ部80を介して接続される。本実施例では、低温側ダクト31と低温側フランジ80aとが一体的に形成され、低温側ダクト31と低温側フランジ80aとが、図3〜図5に示すように、コーナー部81と、他の部分即ち側壁部82とに分割して形成されている。そして、分割された低温側ダクトのコーナー部81と側壁部82がコア60に溶接して形成されている。また、低温側ダクトのコーナー部81と、側壁部82とは隣接する端縁部分で互いに重なるように段差状に組み合わせて形成されている。
上記の構成において、エンジンファンエア6がコア60の複数の低温流路65内を水平方向に流通するとともに、エンジン抽気4がコア60の複数の高温流路66内を上下方向に流通することにより、金属製のコア60に熱が伝導することで、エンジンファンエア6とエンジン抽気4との間で熱交換が行われる。このとき、コア60の温度と、低温側ダクト31の温度との差により低温側ダクト31の両端面間に熱膨張の差が生じても、低温側ダクト31のコーナー部81と、側壁部82が分割されているため、即ち、全周縁部分が機械的に拘束されていないので円周方向の熱応力を逃がすことができ、これにより過大な熱ひずみの発生を緩和して亀裂の生じることを防止することができる。
尚、前記低温側ダクト31のコーナー部81と側壁部82が分割されているので、気体の漏れが考慮されるが、低温側気体は低温、低圧であるので多少の漏れは許容される。
尚、前記低温側ダクト31のコーナー部81と側壁部82が分割されているので、気体の漏れが考慮されるが、低温側気体は低温、低圧であるので多少の漏れは許容される。
本発明の航空機用熱交換器においては、図7〜図10に示すように、低温側ダクトとフランジ部を別部品とし、低温側ダクトに連なるフランジとの結合部分で、フランジの分割されたコーナー部又は側壁部が低温側ダクトに対して一体結合されていない構成とすることもできる。
本実施例では、前記低温側ダクト31と低温側配管71とは、図10でより詳しく示すように、四角筒形状のフランジ80を介して接続される。該フランジ80は低温側ダクト31に溶接で結合されるダクト側フランジ80aと、低温側配管71に連なる配管側フランジ80bとからなり、両フランジ80a、80bを面接させた状態で外周からカップリング90を嵌合させることにより接続されている。本実施例では、低温側ダクト31に連なる低温側フランジ80aが、図9に示すように、フランジのコーナー部81と、他の部分即ち側壁部82とに分割して形成されている。そして、分割されたコーナー部81を低温側ダクト31に対して側壁部82に独立して溶接、もしくは溶接せず、側壁部82で低温側ダクト31に溶接して形成されている。また、フランジのコーナー部81と、側壁部82とは隣接する端縁部分で互いに重なるように段差状に組み合わせて形成されている。この場合、低温側ダクト31に溶接されていないコーナー部81の端縁が側壁部82の端縁の下方になるようにして組み付けることにより、コーナー部81を確実堅固に保持されている。また、低温側ダクト31はコア60に溶接で結合されている。
本実施例では、前記低温側ダクト31と低温側配管71とは、図10でより詳しく示すように、四角筒形状のフランジ80を介して接続される。該フランジ80は低温側ダクト31に溶接で結合されるダクト側フランジ80aと、低温側配管71に連なる配管側フランジ80bとからなり、両フランジ80a、80bを面接させた状態で外周からカップリング90を嵌合させることにより接続されている。本実施例では、低温側ダクト31に連なる低温側フランジ80aが、図9に示すように、フランジのコーナー部81と、他の部分即ち側壁部82とに分割して形成されている。そして、分割されたコーナー部81を低温側ダクト31に対して側壁部82に独立して溶接、もしくは溶接せず、側壁部82で低温側ダクト31に溶接して形成されている。また、フランジのコーナー部81と、側壁部82とは隣接する端縁部分で互いに重なるように段差状に組み合わせて形成されている。この場合、低温側ダクト31に溶接されていないコーナー部81の端縁が側壁部82の端縁の下方になるようにして組み付けることにより、コーナー部81を確実堅固に保持されている。また、低温側ダクト31はコア60に溶接で結合されている。
上記の構成において、エンジンファンエア6がコア60の複数の低温流路65内を水平方向に流通するとともに、エンジン抽気4がコア60の複数の高温流路66内を上下方向に流通することにより、金属製のコア60に熱が伝導することで、エンジンファンエア6とエンジン抽気4との間で熱交換が行われる。このとき、コア60の温度と、低温側ダクト31の温度との差により両者間に熱膨張の差が生じてその応力が低温側ダクト31に及ぼしても、低温側ダクト31に連なるフランジ80aとの結合部分で、フランジ80aの分割されたコーナー部81に溶接されていないので、即ち、全周縁部分が機械的に拘束されていないので熱応力を逃がすことができ、これにより過大な熱ひずみの発生を緩和してコーナー部分に亀裂の生じることを防止することができる。
尚、前記コーナー部81が低温側ダクト31に溶接されていないので、気体の漏れが考慮されるが、低温側気体は低温、低圧であるので多少の漏れは許容される。しかし、コーナー部81と側壁部82の段差状の重なり合う面にシール材を介在させることにより気体の漏れは防止することができる。
尚、前記コーナー部81が低温側ダクト31に溶接されていないので、気体の漏れが考慮されるが、低温側気体は低温、低圧であるので多少の漏れは許容される。しかし、コーナー部81と側壁部82の段差状の重なり合う面にシール材を介在させることにより気体の漏れは防止することができる。
尚、上記実施例において、フランジ80aのコーナー部81が低温側ダクト31に対して溶接せず、側壁部82で溶接結合した例を示したが、逆に、コーナー部81で低温側ダクト31に溶接し、側壁部82で溶接しない構成とすることも可能である。
また、上記航空機用熱交換器40では、1個のコア60からなる構成としたが、図11の符号42で示すように、第一コア45と第二コア46とからなる構成としてもよい。
また、上述した航空機用熱交換器40は、抽気システムに用いるものとして説明したが、空調システムに用いてもよい。
さらに、上記航空機用熱交換器40では、コーナー部81と側壁部82とを異なる材料で形成するような構成としてもよい。
さらに、上記航空機用熱交換器40では、コーナー部81と側壁部82とを異なる材料で形成するような構成としてもよい。
本発明は、例えば、エンジンからのエンジン抽気と、機外の冷気をおびたラムエアやエンジンファンエアとの間で熱交換を行う航空機用熱交換器に利用することができる。
1: エンジン
4: エンジン抽気
5: ラムエア
6: エンジンファンエア
31: 低温側ダクト
33: 高温側ダクト
40: 航空機用熱交換器
60: コア
61: 低温側入口部
62: 低温側出口部
63: 高温側入口部
64: 高温側出口部
65: 低温流路
66: 高温流路
71: 低温側配管
72: 高温側配管
80: フランジ
80a: ダクト側フランジ
80b: 配管側フランジ
81: フランジのコーナー部
82: フランジの側壁部
4: エンジン抽気
5: ラムエア
6: エンジンファンエア
31: 低温側ダクト
33: 高温側ダクト
40: 航空機用熱交換器
60: コア
61: 低温側入口部
62: 低温側出口部
63: 高温側入口部
64: 高温側出口部
65: 低温流路
66: 高温流路
71: 低温側配管
72: 高温側配管
80: フランジ
80a: ダクト側フランジ
80b: 配管側フランジ
81: フランジのコーナー部
82: フランジの側壁部
Claims (4)
- エンジンから導かれたエンジン抽気を流通する高温側配管と、ラムエア又はエンジンファンエアを流通する低温側配管とを備える航空機に用いられ、
高温側入口部と高温側出口部とを連通する高温流路と、低温側入口部と低温側出口部とを連通する低温流路とを有し、低温流路と高温流路間で熱交換を行う熱伝導性のコアと、
前記コアの高温流路と高温側配管を接続する高温側ダクトと、
前記コアの低温流路と低温側配管を接続する四角筒状の低温側ダクトとを備え、
前記低温側ダクトの一端はコアに一体的に結合され、他端は四角筒状のフランジを介して低温側配管に接続されている航空機用熱交換器であって、
前記四角筒状のフランジを含む低温側ダクトがコーナー部と側壁部とに分割して形成された構成を特徴とする航空機用熱交換器。 - 低温側ダクトとフランジ部を別部品とし、フランジ部でコーナー部と側壁部とに分割して形成されている構成を特徴とする請求項1に記載の航空機用熱交換器。
- 分割されたコーナー部又は側壁部の何れかが低温側ダクトに対して結合されていない構成を特徴とする請求項2に記載の航空機用熱交換器。
- 前記フランジの分割されたコーナー部と、側壁部とは隣接する端縁部分で互いに重なるように段差状に形成され、低温側フランジに結合された側壁部又はコーナー部の端縁が結合されていないコーナー部又は側壁部の端縁の上部に重なるように組み付けられている請求項1〜請求項3に記載の航空機用熱交換器。
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-
2007
- 2007-08-23 JP JP2007216590A patent/JP2009047395A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010270880A (ja) * | 2009-05-25 | 2010-12-02 | Fuji Industrial Co Ltd | 管接続方法およびその管接続構造 |
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JP2021162217A (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-11 | 東都積水株式会社 | 結合部材及びダクト |
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