JP2008290478A - 航空機用熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 構造が簡単でコンパクトかつ軽量な熱膨張吸収手段を設けることで、亀裂の生じにくい信頼性の高い航空機用熱交換器を提供する。
【解決手段】 高温側入口部63と高温側出口部64とを連通する高温流路66と、低温側入口部61と低温側出口部62とを連通する低温流路65とを有する熱伝導性のコア60と、航空機のエンジン1から導かれたエンジン抽気4を流通する高温側配管72間に接続するための高温側ダクト31と、ラムエア5又はエンジンファンエア6を流通する低温側配管71間に接続するための低温側ダクト30とを備え、高温側ダクト31間に高温流路66が配置され、低温側ダクト31間に低温流路65が配置された航空機用熱交換器40であって、低温側入口部61若しくは低温側出口部62の少なくとも一方は、低温側ダクト30にベローズ41を介して接続されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 高温側入口部63と高温側出口部64とを連通する高温流路66と、低温側入口部61と低温側出口部62とを連通する低温流路65とを有する熱伝導性のコア60と、航空機のエンジン1から導かれたエンジン抽気4を流通する高温側配管72間に接続するための高温側ダクト31と、ラムエア5又はエンジンファンエア6を流通する低温側配管71間に接続するための低温側ダクト30とを備え、高温側ダクト31間に高温流路66が配置され、低温側ダクト31間に低温流路65が配置された航空機用熱交換器40であって、低温側入口部61若しくは低温側出口部62の少なくとも一方は、低温側ダクト30にベローズ41を介して接続されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、航空機用熱交換器に関し、例えば、航空機に用いられ、エンジンからのエンジン抽気と、機外の冷気をおびたラムエアやエンジンファンエアとの間で熱交換を行う航空機用熱交換器に関する。特に、エンジンからのエンジン抽気とエンジンファンエアとの間で熱交換を行う航空機用熱交換器に関する。
航空機用空気調和装置として、機内(キャビンなど)の冷房、暖房、換気等を行うために、エンジンの圧縮機からの高温(例えば、500℃)・高圧になった空気の一部(「エンジン抽気」という)と、機外の冷気をおびたラムエアやエンジンファンエアとを利用するものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
図6は、航空機の抽気システム及び空調システムの一例を示す図である。まず、抽気システム22において、エンジン1の圧縮機から抽気されるエンジン抽気4が高温側配管72を介して航空機用熱交換器(プリクーラ)51内に導入される。一方、低温(例えば、30℃〜100℃)のエンジンファンエア6が低温側配管71を介して航空機用熱交換器51内に導入される。これにより、詳細については後述するが、航空機用熱交換器(プリクーラ)51にてエンジン抽気4とエンジンファンエア6との間で熱交換が行われ、エンジン抽気4の温度(例えば、250℃に)を下げた後、エンジン抽気4を抽気制御バルブ2で調圧して取出して、空調システム23に導入する。なお、航空機用熱交換器51を通過したエンジンファンエア6は機外に放出される。
図6は、航空機の抽気システム及び空調システムの一例を示す図である。まず、抽気システム22において、エンジン1の圧縮機から抽気されるエンジン抽気4が高温側配管72を介して航空機用熱交換器(プリクーラ)51内に導入される。一方、低温(例えば、30℃〜100℃)のエンジンファンエア6が低温側配管71を介して航空機用熱交換器51内に導入される。これにより、詳細については後述するが、航空機用熱交換器(プリクーラ)51にてエンジン抽気4とエンジンファンエア6との間で熱交換が行われ、エンジン抽気4の温度(例えば、250℃に)を下げた後、エンジン抽気4を抽気制御バルブ2で調圧して取出して、空調システム23に導入する。なお、航空機用熱交換器51を通過したエンジンファンエア6は機外に放出される。
空調システム23に導入されたエンジン抽気4は、さらに航空機用熱交換器50内に導入される。一方、低温(例えば、−50℃〜30℃)のラムエア5が、機外から航空機用熱交換器50内に導入される。これにより、航空機用熱交換器50内でエンジン抽気4とラムエア5との間で熱交換が行われることで、エンジン抽気4はラムエア5によってさらに冷却される。その後、ラムエア5はファン7によって機外に放出される。一方、冷却されたエンジン抽気5は、タービン10を経て、快適な温度(例えば、20℃)に調整されてからコックピット及びキャビン12に導かれる。
ここで、航空機用熱交換器(プリクーラ)51の構成及び動作について説明する。図7は、従来の航空機用熱交換器51を示す構成図である。なお、図7では、航空機の部品である高温側配管72と低温側配管71とを二点鎖線で示している。
航空機用熱交換器51は、直方体形状の金属製のコア60と、低温側配管71に接続するためのフランジ30aを有する低温側ダクト30と、高温側配管72に接続するためのフランジ31aを有する高温側ダクト31とを備える。コア60は、右側面である低温側入口部61で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト30に溶接により液密に接続されているとともに、左側面である低温側出口部62で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト30に溶接により液密に接続されている。
また、コア60は、下面である高温側入口部63で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト31に溶接により液密に接続されているとともに、上面である高温側出口部64で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト31に溶接により液密に接続されている。
航空機用熱交換器51は、直方体形状の金属製のコア60と、低温側配管71に接続するためのフランジ30aを有する低温側ダクト30と、高温側配管72に接続するためのフランジ31aを有する高温側ダクト31とを備える。コア60は、右側面である低温側入口部61で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト30に溶接により液密に接続されているとともに、左側面である低温側出口部62で、四角筒形状の金属製の低温側ダクト30に溶接により液密に接続されている。
また、コア60は、下面である高温側入口部63で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト31に溶接により液密に接続されているとともに、上面である高温側出口部64で、四角筒形状の金属製の高温側ダクト31に溶接により液密に接続されている。
そして、コア60は、内部に高温側入口部63と高温側出口部64とを上下方向に連通する複数の四角筒形状の高温流路を有するとともに、低温側入口部61と低温側出口部62とを左右方向に連通する複数の四角筒形状の低温流路を有する。一個の高温流路及び低温流路は、上下方向でコア60の上面から下面までであり、かつ、左右方向でコア60の右側面から左側面までである。また、高温流路と低温流路とは、効率よく熱交換が行われるように前後方向で互いに交互に並んでいる。
これにより、エンジンファンエア6がコア60内を水平方向に流通するとともに、エンジン抽気4がコア60内を上下方向に流通することにより、金属製のコア60に熱が伝導することで、エンジン抽気4とエンジンファンエア6との間で熱交換が行われる。
また、航空機用熱交換器50の構成及び動作も、航空機用熱交換器51の構成及び動作とほぼ同様であるので、説明を省略する。
特開2001−328596号公報
特開2005−248764号公報
これにより、エンジンファンエア6がコア60内を水平方向に流通するとともに、エンジン抽気4がコア60内を上下方向に流通することにより、金属製のコア60に熱が伝導することで、エンジン抽気4とエンジンファンエア6との間で熱交換が行われる。
また、航空機用熱交換器50の構成及び動作も、航空機用熱交換器51の構成及び動作とほぼ同様であるので、説明を省略する。
しかしながら、上述したような航空機用熱交換器50、51では、低温側ダクト30内には低温のラムエア5又はエンジンファンエア6が流通し、高温側ダクト31内には高温のエンジン抽気4が流通するため、低温側ダクト30の温度はラムエア5又はエンジンファンエア6の温度に近くなり、コア60の温度はエンジン抽気4の温度に近くなり、低温側ダクト30とコア60との間で温度差が生じていた。よって、コア60の熱膨張が、低温側ダクト30の熱膨張よりも大きくなり、低温側ダクト30とコア60との取付部分に熱応力(熱ひずみ)が加わっていた。特に、四角筒形状の低温側ダクト30と、直方体形状のコア60との取付部分の四隅に大きな熱応力が加わっていた。その結果、永年使用すれば低温側ダクト30に亀裂(クラック)を生じることもあった。
そこで、本発明は、特に航空機に使用でき、永年使用しても、構造が簡単でコンパクトかつ軽量な熱膨張吸収手段を設けることで、亀裂の生じにくい信頼性の高い航空機用熱交換器を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、特に航空機に使用でき、永年使用しても、構造が簡単でコンパクトかつ軽量な熱膨張吸収手段を設けることで、亀裂の生じにくい信頼性の高い航空機用熱交換器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の航空機用熱交換器は、エンジンから導かれたエンジン抽気を流通する高温側配管と、ラムエア又はエンジンファンエアを流通する低温側配管とを備える航空機に用いられ、高温側入口部と高温側出口部とを連通する高温流路と、低温側入口部と低温側出口部とを連通する低温流路とを有する熱伝導性のコアと、前記高温側配管間に接続するための高温側ダクトと、前記低温側配管間に接続するための低温側ダクトとを備え、高温側ダクト間に高温流路が配置され、低温側ダクト間に低温流路が配置されることで、エンジン抽気とラムエア又はエンジンファンエアとの間で熱交換を行う航空機用熱交換器であって、前記低温側入口部若しくは低温側出口部の少なくとも一方は、前記低温側ダクトにベローズを介して接続されているようにしている。
本発明の航空機用熱交換器によれば、例えば、低温側入口部と低温側ダクトとの間及び低温側出口部と低温側ダクトとの間にそれぞれベローズを配置する。よって、高温であるエンジン抽気を流通することによるコアの温度と、低温のラムエア又はエンジンファンエアを流通することによる低温側ダクトの温度との差に基づき両者間に熱膨張の差が生じても、両者間に配置されたベローズ(熱膨張吸収手段)の変形により熱応力を吸収する。
以上のように、本発明の航空機用熱交換器によれば、コアと低温ダクトとの間にベローズを設けることで、コンパクトかつ軽量な構造のまま、亀裂の生じにくい信頼性の高いものとすることができる。よって、安全で製品寿命の長いものを得ることができる。
(その他の課題を解決するための手段および効果)
また、本発明の航空機用熱交換器においては、前記低温側ダクト、コア及びベローズは、金属製であり、前記低温側ダクト及びコアは、前記ベローズと溶接により接続されているようにしてもよい。
本発明の航空機用熱交換器によれば、溶接により接続されているので、砂塵、振動等の環境に耐えうる堅牢な構造とすることができる。
また、本発明の航空機用熱交換器においては、前記高温側入口部と高温側出口部との連通方向と、前記低温側入口部と低温側出口部との連通方向とは、互いに直交するようにしてもよい。
また、本発明の航空機用熱交換器においては、前記低温側ダクト、コア及びベローズは、金属製であり、前記低温側ダクト及びコアは、前記ベローズと溶接により接続されているようにしてもよい。
本発明の航空機用熱交換器によれば、溶接により接続されているので、砂塵、振動等の環境に耐えうる堅牢な構造とすることができる。
また、本発明の航空機用熱交換器においては、前記高温側入口部と高温側出口部との連通方向と、前記低温側入口部と低温側出口部との連通方向とは、互いに直交するようにしてもよい。
また、本発明の航空機用熱交換器においては、前記コアは、直方体形状であるようにしてもよい。
本発明の航空機用熱交換器によれば、四角筒形状の低温側ダクトと、直方体形状のコアとの取付部分の四隅に大きな熱応力が加わっても、両者間に配置されたベローズの変形により熱応力を吸収することができる。よって、コンパクトな構造のまま、熱応力を吸収することができる。
また、本発明の航空機用熱交換器においては、前記コアは、複数の高温流路と、複数の低温流路とを有するようにしてもよい。
本発明の航空機用熱交換器によれば、エンジン抽気とラムエア又はエンジンファンエアとの間で効率よく熱交換を行うことができるため、コアの温度と、低温側ダクトの温度との大きな差に基づき両者間に大きな熱膨張の差が生じても、両者間に配置されたベローズの変形により熱応力を吸収することができる。
本発明の航空機用熱交換器によれば、四角筒形状の低温側ダクトと、直方体形状のコアとの取付部分の四隅に大きな熱応力が加わっても、両者間に配置されたベローズの変形により熱応力を吸収することができる。よって、コンパクトな構造のまま、熱応力を吸収することができる。
また、本発明の航空機用熱交換器においては、前記コアは、複数の高温流路と、複数の低温流路とを有するようにしてもよい。
本発明の航空機用熱交換器によれば、エンジン抽気とラムエア又はエンジンファンエアとの間で効率よく熱交換を行うことができるため、コアの温度と、低温側ダクトの温度との大きな差に基づき両者間に大きな熱膨張の差が生じても、両者間に配置されたベローズの変形により熱応力を吸収することができる。
そして、本発明の航空機用熱交換器においては、前記コアは、第一コアと第二コアとからなり、前記第一コアは、低温側入口部で低温側ダクトにベローズを介して接続されているとともに、低温側出口部で第二コアの低温側入口部に接続されており、前記第二コアは、低温側入口部で、第一コアの低温側出口部に接続されているとともに、低温側出口部で低温側ダクトにベローズを介して接続されており、さらに、前記第一コアは、高温側出口部で高温側ダクトに接続されているとともに、高温側入口部でリターンパンに接続されており、前記第二コアは、高温側入口部で高温側ダクトに接続されているとともに、高温側出口部でリターンパンに接続されているようにしてもよい。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
図1は、本発明の一実施形態である航空機用熱交換器の構成を示す図である。また、図2は、図1に示すA−A線の断面図である。さらに、図3は、図1のコアの分解斜視図であり、図4は、図1のコアの斜視図である。なお、図2〜4では、エンジン抽気及びエンジンファンエアの一部の流れを示す矢印のみを記載している。また、図1では、航空機の部品である高温側配管72と低温側配管71とを二点鎖線で示している。
航空機用熱交換器40は、直方体形状の金属製のコア60と、エンジン抽気4を流通する高温側配管72に接続するためのフランジ31aを有する高温側ダクト(パン付ダクト)31と、エンジンファンエア6を流通する低温側配管71に接続するためのフランジ30aを有する低温側ダクト30とを備える。コア60は、右側面である低温側入口部61で四角筒形状の低温側ダクト30にベローズ41を介して溶接により液密に接続されているとともに、左側面である低温側出口部62で四角筒形状の低温側ダクト30にベローズ41を介して溶接により液密に接続されている。
また、コア60は、下面である高温側入口部63で高温側ダクト31に溶接により液密に接続されているとともに、上面である高温側出口部64で四角筒形状の高温側ダクト31に溶接により液密に接続されている。
航空機用熱交換器40は、直方体形状の金属製のコア60と、エンジン抽気4を流通する高温側配管72に接続するためのフランジ31aを有する高温側ダクト(パン付ダクト)31と、エンジンファンエア6を流通する低温側配管71に接続するためのフランジ30aを有する低温側ダクト30とを備える。コア60は、右側面である低温側入口部61で四角筒形状の低温側ダクト30にベローズ41を介して溶接により液密に接続されているとともに、左側面である低温側出口部62で四角筒形状の低温側ダクト30にベローズ41を介して溶接により液密に接続されている。
また、コア60は、下面である高温側入口部63で高温側ダクト31に溶接により液密に接続されているとともに、上面である高温側出口部64で四角筒形状の高温側ダクト31に溶接により液密に接続されている。
コア60は、図2〜図4に示すように、内部に低温側入口部61と低温側出口部62とを水平方向に連通する複数の四角筒形状の低温流路65を有するとともに、高温側入口部63と高温側出口部64とを上下方向に連通する複数の四角筒形状の高温流路66を有する。一個の高温流路66及び低温流路65は、上下方向でコア60の上面から下面までであり、かつ、左右方向でコア60の右側面から左側面までである。また、低温流路66と高温流路65とは、内部では前後方向で互いに交互になるように並んでいる。
さらに、高温流路66及び低温流路65内には、波形状の薄い金属製のフィンが形成されている。
また、コア60は、直方体形状をしており、低温側入口部61又は低温側出口部62の大きさは、高温側入口部63又は高温側出口部64の大きさより大きくなっている。
さらに、高温流路66及び低温流路65内には、波形状の薄い金属製のフィンが形成されている。
また、コア60は、直方体形状をしており、低温側入口部61又は低温側出口部62の大きさは、高温側入口部63又は高温側出口部64の大きさより大きくなっている。
エンジンファンエア6は、エンジン抽気4より低温な空気(例えば、30℃〜100℃)であり、低温側ダクト30(入口側)内を右方から左方に流通する。そして、コア60の低温流路65内を右方から左方に流通することで、エンジンファンエア6の温度は上昇した後、低温側ダクト30(出口側)内を右方から左方に流通する。
エンジン抽気4は、航空機のエンジンから導かれた高温になった空気であり、エンジンファンエア6より高温なもの(例えば、500℃)であり、高温側ダクト31(入口側)内を下方から上方に流通する。そして、コア60の高温流路66内を下方から上方に流通することで、エンジン抽気4の温度は下降した後、高温側ダクト31(出口側)内を下方から上方に流通する。
エンジン抽気4は、航空機のエンジンから導かれた高温になった空気であり、エンジンファンエア6より高温なもの(例えば、500℃)であり、高温側ダクト31(入口側)内を下方から上方に流通する。そして、コア60の高温流路66内を下方から上方に流通することで、エンジン抽気4の温度は下降した後、高温側ダクト31(出口側)内を下方から上方に流通する。
ベローズ41は、右方向又は左方向から視ると四角形状であり、薄い金属箔が積み重ねられたものである。これにより、ベローズ41は左右方向に変形可能となる。
上記コアは、熱伝導性の金属製であり、金属としては、例えば、抽気システムに用いる場合にはステンレス(耐食鋼)や、空調システムに用いる場合にはアルミ等が挙げられる。よって、コアに熱が伝導することで、低温流路内を流通するエンジンファンエア又はラムエアと、高温流路内を流通するエンジン抽気との間の熱交換を効率よく行うことができる。
上記低温側ダクト、高温側ダクト及び/又はベローズは、金属製であり、金属としては、コアと同一材料が挙げられ、例えば、ステンレス(耐食鋼)、アルミ等が挙げられる。よって、コアと溶接により接続することで、砂塵、振動等の環境に耐えうる堅牢な構造とするができる。
上記コアは、熱伝導性の金属製であり、金属としては、例えば、抽気システムに用いる場合にはステンレス(耐食鋼)や、空調システムに用いる場合にはアルミ等が挙げられる。よって、コアに熱が伝導することで、低温流路内を流通するエンジンファンエア又はラムエアと、高温流路内を流通するエンジン抽気との間の熱交換を効率よく行うことができる。
上記低温側ダクト、高温側ダクト及び/又はベローズは、金属製であり、金属としては、コアと同一材料が挙げられ、例えば、ステンレス(耐食鋼)、アルミ等が挙げられる。よって、コアと溶接により接続することで、砂塵、振動等の環境に耐えうる堅牢な構造とするができる。
これにより、エンジンファンエア6がコア60の複数の低温流路65内を水平方向に流通するとともに、エンジン抽気4がコア60の複数の高温流路66内を上下方向に流通することにより、金属製のコア60に熱が伝導することで、エンジンファンエア6とエンジン抽気4との間で熱交換が行われる。このとき、コア60の温度と、低温側ダクト30の温度との差に基づき両者間に熱膨張の差が生じても、両者間に配置されたベローズ41の変形により熱応力を吸収する。特に、四角筒形状の低温側ダクト30と、直方体形状のコア60との取付部分の四隅に大きな熱応力が加わっても、両者間に配置されたベローズ41の変形により熱応力を吸収する。
以上のように、航空機用熱交換器40によれば、コア60と、低温側ダクト30との取付部分にベローズ41を設けることで、コンパクトかつ軽量な構造のまま、亀裂の生じにくい信頼性の高いものとすることができる。
さらに、コア60は、複数の低温流路66と、複数の高温流路65とを有するので、エンジンファンエア6とエンジン抽気4との間で効率よく熱交換を行うことができるため、コア60の温度と、低温側ダクト30の温度との大きな差に基づき両者間に大きな熱膨張の差が生じても、両者間に配置されたベローズ41の変形により熱応力を吸収することができる。
さらに、コア60は、複数の低温流路66と、複数の高温流路65とを有するので、エンジンファンエア6とエンジン抽気4との間で効率よく熱交換を行うことができるため、コア60の温度と、低温側ダクト30の温度との大きな差に基づき両者間に大きな熱膨張の差が生じても、両者間に配置されたベローズ41の変形により熱応力を吸収することができる。
(他の実施形態)
(1)上述した航空機用熱交換器40では、1個のコア60からなる構成としたが、第一コア45と第二コア46とからなる構成としてもよい(図5参照)。この場合には、第一コア45の右側面である低温側入口部で低温側ダクト30にベローズ41を介して接続されるとともに、第二コア46の左側面である低温側出口部で低温側ダクト30にベローズ41を介して接続されることになる。なお、第一コア45と第二コア46との間には隔壁を有することで、高温流路が分断されている。
(2)上述した航空機用熱交換器40は、抽気システムに用いるものとして説明したが、空調システムに用いてもよい。
(3)上述した航空機用熱交換器40では、コア60は直方体形状からなり、ベローズ41は右方向又は左方向から視ると四角形状である構成としたが、コアは円柱形状からなり、ベローズは右方向又は左方向から視ると円形状である構成としてもよい。
(1)上述した航空機用熱交換器40では、1個のコア60からなる構成としたが、第一コア45と第二コア46とからなる構成としてもよい(図5参照)。この場合には、第一コア45の右側面である低温側入口部で低温側ダクト30にベローズ41を介して接続されるとともに、第二コア46の左側面である低温側出口部で低温側ダクト30にベローズ41を介して接続されることになる。なお、第一コア45と第二コア46との間には隔壁を有することで、高温流路が分断されている。
(2)上述した航空機用熱交換器40は、抽気システムに用いるものとして説明したが、空調システムに用いてもよい。
(3)上述した航空機用熱交換器40では、コア60は直方体形状からなり、ベローズ41は右方向又は左方向から視ると四角形状である構成としたが、コアは円柱形状からなり、ベローズは右方向又は左方向から視ると円形状である構成としてもよい。
本発明は、例えば、エンジンからのエンジン抽気と、機外の冷気をおびたラムエアやエンジンファンエアとの間で熱交換を行う航空機用熱交換器に利用することができる。
1: エンジン
4: エンジン抽気
5: ラムエア
6: エンジンファンエア
30: 低温側ダクト
31: 高温側ダクト
40、42、51、50: 航空機用熱交換器
41: ベローズ
60、45、46: コア
61: 低温側入口部
62: 低温側出口部
63: 高温側入口部
64: 高温側出口部
65: 低温流路
66: 高温流路
71: 低温側配管
72: 高温側配管
4: エンジン抽気
5: ラムエア
6: エンジンファンエア
30: 低温側ダクト
31: 高温側ダクト
40、42、51、50: 航空機用熱交換器
41: ベローズ
60、45、46: コア
61: 低温側入口部
62: 低温側出口部
63: 高温側入口部
64: 高温側出口部
65: 低温流路
66: 高温流路
71: 低温側配管
72: 高温側配管
Claims (6)
- エンジンから導かれたエンジン抽気を流通する高温側配管と、ラムエア又はエンジンファンエアを流通する低温側配管とを備える航空機に用いられ、
高温側入口部と高温側出口部とを連通する高温流路と、低温側入口部と低温側出口部とを連通する低温流路とを有する熱伝導性のコアと、
前記高温側配管間に接続するための高温側ダクトと、
前記低温側配管間に接続するための低温側ダクトとを備え、
高温側ダクト間に高温流路が配置され、低温側ダクト間に低温流路が配置されることで、エンジン抽気とラムエア又はエンジンファンエアとの間で熱交換を行う航空機用熱交換器であって、
前記低温側入口部若しくは低温側出口部の少なくとも一方は、前記低温側ダクトにベローズを介して接続されていることを特徴とする航空機用熱交換器。 - 前記低温側ダクト、コア及びベローズは、金属製であり、
前記低温側ダクト及びコアは、前記ベローズと溶接により接続されていることを特徴とする請求項1に記載の航空機用熱交換器。 - 前記高温側入口部と高温側出口部との連通方向と、前記低温側入口部と低温側出口部との連通方向とは、互いに直交することを特徴とする請求項1又は2に記載の航空機用熱交換器。
- 前記コアは、直方体形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の航空機用熱交換器。
- 前記コアは、複数の高温流路と、複数の低温流路とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の航空機用熱交換器。
- 前記コアは、第一コアと第二コアとからなり、
前記第一コアは、低温側入口部で低温側ダクトにベローズを介して接続されているとともに、低温側出口部で第二コアの低温側入口部に接続されており、
前記第二コアは、低温側入口部で、第一コアの低温側出口部に接続されているとともに、低温側出口部で低温側ダクトにベローズを介して接続されており、
さらに、前記第一コアは、高温側出口部で高温側ダクトに接続されているとともに、高温側入口部でリターンパンに接続されており、
前記第二コアは、高温側入口部で高温側ダクトに接続されているとともに、高温側出口部でリターンパンに接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の航空機用熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007135285A JP2008290478A (ja) | 2007-05-22 | 2007-05-22 | 航空機用熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007135285A JP2008290478A (ja) | 2007-05-22 | 2007-05-22 | 航空機用熱交換器 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008290478A true JP2008290478A (ja) | 2008-12-04 |
Family
ID=40165677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007135285A Pending JP2008290478A (ja) | 2007-05-22 | 2007-05-22 | 航空機用熱交換器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008290478A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20160231072A1 (en) * | 2014-08-20 | 2016-08-11 | Honeywell International Inc. | Mixed material tubular heat exchanger |
US10815890B2 (en) | 2014-07-03 | 2020-10-27 | General Electric Company | Jet engine cold air cooling system |
CN112678148A (zh) * | 2020-12-22 | 2021-04-20 | 大连理工大学 | 一种独立的拱形带支撑的高低温连接结构 |
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2007
- 2007-05-22 JP JP2007135285A patent/JP2008290478A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10815890B2 (en) | 2014-07-03 | 2020-10-27 | General Electric Company | Jet engine cold air cooling system |
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CN112678148A (zh) * | 2020-12-22 | 2021-04-20 | 大连理工大学 | 一种独立的拱形带支撑的高低温连接结构 |
CN112678148B (zh) * | 2020-12-22 | 2022-05-20 | 大连理工大学 | 一种独立的拱形带支撑的高低温连接结构 |
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