JP2009047210A - 軸受複合一方向クラッチ - Google Patents

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光司 佐藤
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Abstract

【課題】耐久性に優れ、加工コストの低減を図ることができる軸受複合一方向クラッチを提供することである。
【解決手段】外輪11の円筒形内面12と内輪13の円筒形外面14間にスプラグ17、および、そのスプラグ17を保持する保持器15を組込んだ一方向クラッチ10の軸方向一側に円筒ころ軸受からなる第1転がり軸受20を設け、上記一方向クラッチ10の軸方向他側に玉軸受からなる第2転がり軸受30を設ける。一方向クラッチ10の外輪11および内輪13を第1転がり軸受20の外輪および内輪に共用する。一方向クラッチ10の保持器15と第2転がり軸受30の保持器を一体化し、その一体化された共用保持器15と第1転がり軸受20の保持器21の相互間に、両保持器の相対回転を自在として軸方向に連結する連結手段40を設けるようにして、保持器連結部での摩耗を抑制する。
【選択図】図1

Description

この発明は、入力側部材の一方向の回転を出力側部材に伝達すると共に、出力側部材の回転速度が入力側部材の回転速度を上回った場合に、入力側部材から出力側部材への回転伝達を遮断する軸受複合一方向クラッチに関する。
一般に、エンジンのクランク軸の回転をベルト伝動装置によってエンジン補機の回転軸に伝えるようにした補機駆動装置においては、エンジンを急減速した場合、エンジン補機の回転軸に取付けられたプーリも急減速しようとする。
このとき、エンジン補機がオルタネータの場合、そのオルタネータの回転軸は慣性力が大きいため、その回転軸に取付けられたプーリは一定の速度で回り続けようとし、クランク軸上のプーリとオルタネータの回転軸上のプーリとの間で大きな回転速度差が生じ、ベルトの張力が増大して破損し易くなる。
また、クランク軸は、1回転中に角速度が変動しており、その角速度の変動に起因してクランク軸上のプーリとベルトとの間で滑りが生じ、その滑りによってベルトが摩耗し、耐久性が低下することになる。
そのような不都合を解消するには、エンジン補機の回転軸上に設けられるプーリ内に一方向クラッチを組込むことが有効である。ここで、プーリ内に一方向クラッチが組込まれたクラッチ内蔵プーリにおいては、プーリの回転速度がエンジン補機の回転軸の回転速度より低下した場合に、一方向クラッチのロック解除によってプーリがフリー回転するため、ベルトの張力増加を防止し、プーリとベルトの相互間における滑りを防止することができる。
上記のようなクラッチ内蔵プーリにおいて、プーリ内に組込まれる一方向クラッチとして、スプラグタイプの一方向クラッチの軸方向一側に第1転がり軸受を設け、かつ、軸方向の他側に第2転がり軸受を設けた軸受複合一方向クラッチが従来から知られている(特許文献1参照)。
上記軸受複合一方向クラッチにおいては、第1転がり軸受として円筒ころ軸受を採用し、第2転がり軸受として玉軸受を採用した構成であるため、円筒ころ軸受によってラジアル荷重を受けることができ、玉軸受によってラジアル荷重とアキシャル荷重を受けることができるため、高速条件下での使用に適した軸受複合一方向クラッチを得ることができる。
また、一方向クラッチの外輪と円筒ころ軸受からなる第1転がり軸受の外輪および内輪を共用し、かつ、一方の転がり軸受の保持器を一方向クラッチの保持器に一体化した構成であるため、部品点数が低減し、コストの低減と組立ての容易化を図ることができるという特徴を有している。
ここで、上記軸受複合一方向クラッチにおいては、一方向クラッチがスプラグタイプであり、第1転がり軸受が円筒ころ軸受であるため、円筒ころ軸受の円筒ころおよびその円筒ころを保持する保持器が軸方向に不安定であり、振動等により軸方向に移動して、アウタ側端部に組込まれたシール部材と衝突し、そのシール部材のシール性を損なう可能性がある。
そこで、上記軸受複合一方向クラッチにおいては、第1転がり軸受の保持器と共用の内輪の相互間に位置決め手段を設けて、第1転がり軸受の円筒ころ、および、保持器の軸方向位置の安定化を図るようにしている。
特開2006−322596号公報
ところで、上記軸受複合一方向クラッチにおいては、第1転がり軸受の保持器のアウタ側端部の内径面に形成した突起部を内輪の外径面に形成した環状の係合溝に係合して、保持器を軸方向に位置決めする構成であるため、一方向クラッチの外輪が内輪に対してフリー回転する際、第1転がり軸受の保持器と内輪とが相対回転し、
その相対回転時に突起部が係合溝の内面と接触する状態で回転するため、突起部が摩耗する可能性があり、また、内輪の外径面に係合溝を形成する必要があるため、加工コストがかかるという問題がある。
この発明の課題は、耐久性に優れ、加工コストの低減を図ることができる軸受複合一方向クラッチを提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、外輪の円筒形内面と内輪の円筒形外面間にスプラグ、および、そのスプラグを保持する保持器を組込んだ一方向クラッチの軸方向一側にラジアル荷重のみを支持可能な第1転がり軸受を設け、前記一方向クラッチの軸方向他側にラジアル荷重およびアキシャル荷重を支持可能な第2転がり軸受を設け、第1転がり軸受の外輪および内輪を一方向クラッチの外輪および内輪と共用し、前記第1転がり軸受の保持器と第2転がり軸受の保持器の一方の保持器を一方向クラッチの保持器に一体化して共用保持器とし、他方の保持器をその共用保持器に対して切り離された独立保持器とした軸受複合一方向クラッチにおいて、前記共用保持器と独立保持器の相互間に、相対的に回転自在として軸方向に連結する連結手段を設けた構成を採用したのである。
ここで、上記連結手段として、下記のa〜dからなるものを採用することができる。
a.共用保持器と独立保持器の対向面の一方に外筒部を設け、他方にその外筒部内に嵌合される内筒部を設け、その外筒部の内径面と内筒部の外径面の一方に環状の係合溝を形成し、他方に係合突部を設け、その係合突部を係合溝に係合させるようにしたもの。
上記の構成からなる連結手段においては、共用保持器および独立保持器のそれぞれを合成樹脂の成形品とすることによって、外筒部および内筒部を簡単に成形することができ、その外筒部内に内筒部を押し込むと、係合溝に係合突部が係合するため、共用保持器および独立保持器を簡単に連結することができる。
b.共用保持器と独立保持器の対向面の一方に環状溝を形成し、他方にその環状溝内に挿入される二股状の係合突片を設け、上記環状溝の開口端に一対のフランジを形成し、上記係合突片を一対のフランジ間に挿入して、その係合突片の先端部に設けた係合突部を一対のフランジ内面に係合させるようにしたもの。
上記の構成からなる連結手段においては、一対のフランジ間から環状溝内に係合突片を押し込むと、係合突片の先端の係合突部が一対のフランジ間に挿入されたとき、その一対のフランジと係合突部の接触により、二股状の係合突片が内方に弾性変形し、上記係合突部が一対のフランジ間を通過すると、上記係合突片が復元弾性により外方に変形して係合突部がフランジ内面に係合するため、小さな押込み力によって共用保持器および独立保持器を簡単に連結することができる。
c.共用保持器と独立保持器の対向面の一方に外筒部を設け、他方にその外筒部内に嵌合する内筒部を設け、その外筒部の内径面と内筒部の外径面の一方に環状のクリップ係合溝を形成し、他方にそのクリップ係合溝より溝深さの深い環状溝を設け、その環状溝とクリップ係合溝に跨るようにして径方向に弾性変形可能なサークリップを装着した構成からなるもの。
上記の構成からなる連結手段においては、環状溝内にサークリップを嵌合し、そのサークリップを径方向に弾性変形させ、環状溝内にサークリップを収納した状態で外筒部内に内筒部を嵌合することにより、クリップ係合溝が環状溝と対向する嵌合位置において、サークリップが復元弾性により径方向に弾性変形して、クリップ係合溝と環状溝に跨る装着状態となるため、共用保持器および独立保持器を簡単に連結することができる。
d.共用保持器と独立保持器の対向端部に跨るようにして連結リングを嵌合し、その連結リングの両端に形成された内向きのフランジを各保持器の外径面に形成された環状の係合溝に嵌合した構成からなるもの。
上記の構成からなる連結手段においては、共用保持器と独立保持器の対向面に筒部を形成する必要がなくなるため、軸受複合一方向クラッチの軸方向長さのコンパクト化を図ることができる。
この発明にかかる軸受複合一方向クラッチにおいて、第1転がり軸受として円筒ころ軸受を採用し、第2転がり軸受として玉軸受を採用することにより、円筒ころ軸受によってラジアル荷重を受けることができ、玉軸受によってラジアル荷重とアキシャル荷重を受けることができるため、高速条件下での使用に適した軸受複合一方向クラッチを得ることができる。
ここで、第1転がり軸受として円筒ころ軸受を採用する軸受複合一方向クラッチにおいて、円筒ころ軸受の外側軌道面の内径を一方向クラッチにおける外輪の円筒形内面の内径と同一径とし、円筒ころ軸受の内側軌道面の外径を一方向クラッチにおける内輪の円筒形外面の外径と同一径とすることにより、外輪の円筒形内面と円筒ころ軸受の外側軌道面、および、内輪の円筒形外面と円筒ころ軸受の内側軌道面をセンタレス研削等によって一連に加工することができ、加工コストの低減を図ることができる。
上記のように、この発明に係る軸受複合一方向クラッチにおいては、共用保持器と独立保持器の相互間に、相対的な回転を自在として軸方向に連結する連結手段を設けたことにより、ラジアル荷重とアキシャル荷重の両方を支持する第2転がり軸受の保持器は軸方向に移動せず、その軸方向に非可動な保持器に第1転がり軸受の保持器が連結されたことになるため、第1転がり軸受の保持器を軸方向に位置決めすることができる。
また、外輪のフリー回転時において、第1転がり軸受の保持器と第2転がり軸受の保持器は転動体の転がり移動によってほぼ同じ量だけ回転して、相対回転することが少なく、その相対回転することが少ない一対の保持器を相対的に回転自在として軸方向に連結したことにより、保持器連結部での接触部の摩耗を抑制することができ、耐久性に優れた軸受複合一方向クラッチを得ることができる。
さらに、内輪の外径面や外輪の内径面に保持器位置決め用の係合溝を形成する必要がないため、加工コストの低減を図ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1乃至図3は、回転トルクが入力されるプーリ1内に、この発明に係る軸受複合一方向クラッチAを組込んだクラッチ内蔵プーリを示している。
軸受複合一方向クラッチAは、一方向クラッチ10と、その一方向クラッチ10の軸方向一側に組込まれた第1転がり軸受20と、上記一方向クラッチ10の軸方向他側に組込まれた第2転がり軸受30とからなる。
一方向クラッチ10は、プーリ1の内径面に圧入された外輪11の円筒形内面12と内輪13の円筒形外面14間に保持器15を組込み、その保持器15の周方向に等間隔に形成された複数のポケット16のそれぞれ内部にスプラグ17と、そのスプラグ17を外輪11の円筒形内面12および内輪13の円筒形外面14に噛み込む方向に向けて付勢する弾性部材18を組込んだ構成とされている。
上記一方向クラッチ10においては、外輪11がプーリ1と共に図3の矢印で示す方向に回転した際に、スプラグ17を外輪11の円筒形外面12と内輪13の円筒形外面14に噛み込ませ、そのスプラグ17を介して外輪11の回転を内輪13に伝達し、上記内輪13の回転速度がプーリ1の回転速度を上回った際に、スプラグ17の噛み込みを解除させて、プーリ1から内輪13への回転伝達を遮断するようになっている。
一方向クラッチ10の外輪11は第1転がり軸受20の軸受外輪を共用する軸方向長さとされ、また、内輪13も第1転がり軸受20の軸受内輪を共用する軸方向長さとされている。
一方、保持器15は第2転がり軸受30の保持器を共用する軸方向長さとされて、共用保持器15とされている。ここで、第2転がり軸受30は、外輪31と内輪32の対向部間に組込まれた共用保持器15の周方向に複数のポケット33を等間隔に形成し、各ポケット33のそれぞれ内部にボール34を組込み、各ボール34を外輪31の他端部内周に形成された軌道溝35と内輪32の他端部外周に設けられた軌道溝36に沿って転動自在とした玉軸受からなっている。
玉軸受からなる第2転がり軸受30は、外輪31をプーリ1の内径面に圧入し、内輪32を一方向クラッチ10の内輪13の小径軸部13aに圧入する組付けとされてラジアル荷重およびアキシャル荷重を支持するようになっており、その第2転がり軸受30の共用保持器15は軌道溝35、36に沿って転動可能なボール34により軸方向に非可動とされている。
第1転がり軸受20は、外輪11と内輪13の対向部間に上記共用保持器15と別体の保持器(独立保持器)21を組込み、その独立保持器21に複数のポケット22を周方向に等間隔に形成し、各ポケット22内に円筒ころ23を組込み、その円筒ころ23を外輪11の一端部内周に形成された円筒形の外側軌道面24と内輪13の一端部の外周に形成された円筒形の内側軌道面25に沿って転動自在とした円筒ころ軸受からなり、ラジアル荷重のみを支持するようになっている。
ここで、第1転がり軸受20における外側軌道面24の内径は一方向クラッチ10における円筒形内面12の内径と同径とされ、一方、第1転がり軸受20における内側軌道面25の外径は一方向クラッチ10における円筒形外面14の外径と同径とされている。
上記のように、外側軌道面24の内径を円筒形内面12の内径と同一径とし、内側軌道面25の外径を円筒形外面14の外径と同一径とすることにより、円筒形内面12と外側軌道面24、および、円筒形外面14と内側軌道面25をセンタレス研削等によって一連に加工することができ、加工コストの低減を図ることができる。
図2に示すように、共用保持器15と独立保持器21の相互間には、両保持器15、21を相対的に回転自在として軸方向に連結する連結手段40が設けられている。
連結手段40は、共用保持器15の独立保持器21に対する対向面の内周部に内筒部41を形成し、独立保持器21には共用保持器15と対向する面の外周部に外筒部42を設け、その外筒部42の内径面に形成した係合突部43を内筒部41の外径面に形成した環状の係合溝44に係合して、共用保持器15と独立保持器21を軸方向に回転自在に連結している。
上記の構成からなる連結手段40において、外筒部42内に内筒部41を押し込むことにより、内筒部41に対する係合突部43の接触によって外筒部42の先端部が拡径し、上記係合突部43が係合溝44に対向すると、復元弾性により外筒部42の先端部が縮径して、係合突部43が係合溝44に係合し、共用保持器15と独立保持器21を簡単に連結することができる。
ここで、共用保持器15および独立保持器21を合成樹脂の成形品とすることにより、係合突部43付きの外筒部42や係合溝44付きの内筒部41を簡単に形成することができる。
また、外筒部42の端面に環状の盗み45を形成し、その盗み45の内側に薄肉筒部42aを形成すると、外筒部42の係合突部43の形成部位を拡径方向に容易に弾性変形させることができる。このため、小さな押込み力によって共用保持器15および独立保持器21を連結することができる。
なお、係合突部43は、周方向に連続するものであってもよく、あるいは、周方向に不連続のものであってもよい。周方向に不連続の係合突部43を採用することにより、その係合突部43を係合溝44に容易に係合させることができる。
係合突部43と係合溝44の係合の容易化を図るため、内筒部41の先端面における外周のエッジ部にテーパ面を形成し、あるいは、係合突部43の先端面にテーパ面を形成しておくのが好ましい。
軸受複合一方向クラッチAにおける第2転がり軸受30はラジアル荷重とアキシャル荷重の両方を支持する玉軸受であるため、第2転がり軸受30の共用保持器15はボール34によって軸方向に移動するようなことはない。その軸方向に非可動な共用保持器15に対して第1転がり軸受20の独立保持器21を連結することにより、第1転がり軸受20の独立保持器21を軸方向に位置決めすることができる。
ここで、一方向クラッチ10の外輪11のフリー回転時、第1転がり軸受20の独立保持器21と第2転がり軸受30の共用保持器15は転動体(円筒ころ23、ボール34)の転がり移動によりほぼ同じ量だけ回転して、相対回転することが少ない。その相対回転することが少ない一対の保持器15、21を、外筒部42に設けられた係合突部43と内筒部41に形成された係合溝44の係合によって相対的に回転自在として軸方向に連結することにより、係合突部43と係合溝44の接触部での摩耗を抑制することができ、耐久性に優れた軸受複合一方向クラッチを得ることができる。
なお、図2では、共用保持器15に係合溝44を有する内筒部41を形成し、独立保持器21に係合突部43を有する外筒部42を設けたが、共用保持器15に外筒部を形成し、独立保持器21に内筒部を設けるようにしてもよい。
図4乃至図6は、連結手段40の他の例を示す。図4に示す連結手段40においては、共用保持器15の独立保持器21に対する対向面に環状溝46を形成し、その環状溝46の開口端に対向一対の内向きフランジ47を設け、独立保持器21には共用保持器15と対向する面にその環状溝46内に挿入される二股状の係合突片48を設け、その係合突片48の先端部に一対のフランジ47内面に係合可能な係合突部49を形成している。
上記の構成からなる連結手段40において、一対のフランジ47間から環状溝46内に係合突片48を押し込むと、その係合突片48の先端部が一対のフランジ間に挿入されるとき、その一対のフランジ47と係合突部49の接触により、二股状の係合突片48が内方に弾性変形する。上記係合突部49が一対のフランジ47間を通過すると、上記係合突片48が復元弾性により外方に変形し、係合突部49がフランジ47内面に係合し、その係合によって、共用保持器15と独立保持器21とは相対的に回転自在として軸方向に連結される。
その連結時、係合突片48はフランジ47との接触によって内方向に弾性変形するため、小さな押込み力によって共用保持器15および独立保持器21を簡単に連結することができる。
なお、共用保持器15側に係合突片を設け、独立保持器21側に環状溝を設けるようにしてもよい。また、係合突片48の内方への弾性変形を容易とするため、係合突部49の先端面にテーパ面50を設けておくのが好ましい。
図5に示す連結手段40においては、独立保持器21の共用保持器15に対する対向面の外周部に外筒部51を形成し、その外筒部51の内径面に環状のクリップ係合溝52を設け、共用保持器15には独立保持器21に対する対向面に内筒部53を設け、その内筒部53の外径面に上記クリップ係合溝52と径方向で対向して、そのクリップ係合溝52より溝深さの深い環状溝54を設け、その環状溝54とクリップ係合溝52に跨るようにして径方向に弾性変形可能なサークリップ55を装着している。
上記の構成からなる連結手段40において、環状溝54内にサークリップ55を嵌合し、環状溝54内でサークリップ55を縮径させた収納状態で外筒部51内に内筒部53を嵌合することにより、クリップ係合溝52と環状溝54とが対向する嵌合位置において、サークリップ55が復元弾性により拡径して、クリップ係合溝52と環状溝54に跨る装着状態となる。このため、共用保持器15および独立保持器21を簡単に連結することができる。
なお、共用保持器15に外筒部を設け、独立保持器21に内筒部を設けるようにしてもよい。また、内筒部53にクリップ係合溝を設け、外筒部51に環状溝を設けるようにしてもよい。この場合、サークリップは環状溝内で拡径させて収納状態とし、その縮径によってクリップ係合溝と環状溝に跨る装着状態とする。
図6に示す連結手段40においては、共用保持器15と独立保持器21の対向端部の外周それぞれに環状の係合溝56、57を形成し、上記共用保持器15と独立保持器21の対向端部の外周に跨るように嵌合された連結リング58の両端に内向きのフランジ59を設け、各フランジ59を係合溝56、57に嵌合して、共用保持器15と独立保持器21とを相対的に回転自在として軸方向に連結している。
上記の構成からなる連結手段40においては、共用保持器15と独立保持器21の対向面に筒部を形成する必要がなくなるため、軸受複合一方向クラッチの軸方向長さのコンパクト化を図ることができる。
図7および図8は、軸受複合一方向クラッチAの他の実施の形態を示す。この実施の形態においては、一方向クラッチ10の保持器と円筒ころ軸受からなる第1転がり軸受20の保持器を一体化して共用保持器60とし、玉軸受からなる第2転がり軸受30の保持器を独立保持器61とし、共用保持器60と独立保持器61を図2に示す連結手段40によって相対的な回転を自由として軸方向に連結している。
他の構成は、図1に示す軸受複合一方向クラッチと同一であるため、同一部品には同一符号を付して説明を省略する。
上記軸受複合一方向クラッチにおいても、図1に示す軸受複合一方向クラッチと同様に、係合突部43と係合溝44の接触部での摩耗を抑制することができ、耐久性に優れた軸受複合一方向クラッチを得ることができる。また、内輪13に位置決め用の係合溝を加工する必要がないため、加工コストの低減を図ることができる。
なお、図4乃至図6に示す連結手段を採用して、共用保持器60と独立保持器61を軸方向に連結してもよい。
この発明に係る軸受複合一方向クラッチを用いたクラッチ内蔵プーリの縦断正面図 図1の共用保持器と独立保持器の連結部を拡大して示す断面図 図1のIII−III線に沿った断面図 連結手段の他の例を示す断面図 連結手段の他の例を示す断面図 連結手段のさらに他の例を示す断面図 この発明に係る軸受複合一方向クラッチの他の例を示す縦断正面図 図7の共用保持器と独立保持器の連結部を拡大して示す断面図
符号の説明
11 外輪
12 円筒形内面
13 内輪
14 円筒形外面
15 保持器(共用保持器)
17 スプラグ
20 第1転がり軸受
21 保持器(独立保持器)
30 第2転がり軸受
40 連結手段
41 内筒部
42 外筒部
43 係合突部
44 係合溝
46 環状溝
47 フランジ
48 係合突片
49 係合突部
51 外筒部
52 クリップ係合溝
53 内筒部
54 環状溝
55 サークリップ
56 係合溝
57 係合溝
58 連結リング
59 フランジ

Claims (6)

  1. 外輪の円筒形内面と内輪の円筒形外面間にスプラグ、および、そのスプラグを保持する保持器を組込んだ一方向クラッチの軸方向一側にラジアル荷重のみを支持可能な第1転がり軸受を設け、前記一方向クラッチの軸方向他側にラジアル荷重およびアキシャル荷重を支持可能な第2転がり軸受を設け、第1転がり軸受の外輪および内輪を一方向クラッチの外輪および内輪と共用し、前記第1転がり軸受の保持器と第2転がり軸受の保持器の一方の保持器を一方向クラッチの保持器に一体化して共用保持器とし、他方の保持器をその共用保持器に対して切り離された独立保持器とした軸受複合一方向クラッチにおいて、
    前記共用保持器と独立保持器の相互間に、相対的に回転自在として軸方向に連結する連結手段を設けたことを特徴とする軸受複合一方向クラッチ。
  2. 前記連結手段が、共用保持器と独立保持器の対向面の一方に外筒部を設け、他方にその外筒部内に嵌合される内筒部を設け、その外筒部の内径面と内筒部の外径面の一方に環状の係合溝を形成し、他方にその係合溝に係合する係合突部を設けた構成からなる請求項1に記載の軸受複合一方向クラッチ。
  3. 前記連結手段が、共用保持器と独立保持器の対向面の一方に環状溝を形成し、他方にその環状溝内に挿入される二股状の係合突片を設け、前記環状溝の開口端に一対のフランジを形成し、前記係合突片の先端部に一対のフランジ内面に係合する係合突部を設けた構成からなる請求項1に記載の軸受複合一方向クラッチ。
  4. 前記連結手段が、共用保持器と独立保持器の対向面の一方に外筒部を設け、他方にその外筒部内に嵌合する内筒部を設け、その外筒部の内径面と内筒部の外径面の一方に環状のクリップ係合溝を形成し、他方にそのクリップ係合溝より溝深さの深い環状溝を設け、その環状溝とクリップ係合溝に跨るようにして径方向に弾性変形可能なサークリップを装着した構成からなる請求項1に記載の軸受複合一方向クラッチ。
  5. 前記連結手段が、共用保持器と独立保持器の対向端部に跨るようにして連結リングを嵌合し、その連結リングの両端に形成された内向きのフランジを各保持器の外径面に形成された環状の係合溝に嵌合した構成からなる請求項1に記載の軸受複合一方向クラッチ。
  6. 前記第1転がり軸受が円筒ころ軸受からなり、第2転がり軸受が玉軸受からなる請求項1乃至5のいずれかの項に記載の軸受複合一方向クラッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016088599A1 (ja) * 2014-12-02 2016-06-09 Ntn株式会社 ころ軸受

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