JP2009047196A - 直動案内軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮エアーを用いる潤滑材供給機構を使用することによる潤滑剤の削減を図りながらも、潤滑剤を確実に必要箇所に供給できるようにする。
【解決手段】直動案内軸受装置は、供給口41と図示しない循環経路とを連通する油路33と、供給口41に潤滑剤を含んで供給されるエアーから該潤滑剤を分離し、分離した潤滑剤を油路33に供給するエアー分離部40とを備える。具体的には、エアー分離部40は、供給口41と連通し、分離した潤滑剤を油路33に供給する前に一時的に溜める油溜め部46と、分離した気体を排出する第1及び第2排気路42,43とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、工作機械等でリニアガイドとして使用される直動案内軸受装置に関する。
直動案内軸受装置では、オイルやグリース等の潤滑剤を使用することが多い。この場合、各転走列に潤滑剤を供給するため、スライダ端面のエンドキャップに潤滑剤供給回路(以下、油路という。)が設けられている。
この油路の設計に関しては、様々な技術が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。ここで、図13は、一般的な従来のエンドキャップの形状を示す。
図13に示すように、エンドキャップ300には、リターンガイド301の外周面と該エンドキャップ300との間にU字状の転動体方向転換路302を形成する。そして、転動体方向転換路302に潤滑剤を供給するために、リターンガイド301に潤滑剤供給孔303を形成するとともに、エンドキャップ300に油路304を形成している。
そして、エンドキャップ300に形成した供給口305からこれら油路304及び潤滑剤供給孔303を介して、転動体方向転換路302に潤滑剤を供給している。実際は、供給口305に潤滑剤供給用の管継手等が螺合又は嵌合して固定されている。
実開昭64−25526号公報 特開2000−35040号公報
従来の直動案内軸受装置では、潤滑剤を転走面に供給することのみを目的として、油路及びその油路に潤滑剤を供給する供給口が設計されている。
そのようなことから、潤滑剤のみを供給する滴下潤滑等では、潤滑剤の消費量が多くなるといった問題がある。これに対して、潤滑剤の消費量を抑える潤滑方式として、周速の速いスピンドル等と同じ潤滑装置を用いる場合に、オイルエア潤滑やオイルミスト潤滑がある。直動案内軸受装置等においても潤滑剤の消費量を抑える目的で、オイルエア潤滑やオイルミスト潤滑を採用することが考えられる。
しかし、現状の直動案内軸受装置にオイルエア潤滑やオイルミスト潤滑を採用した場合、潤滑剤の他にエアーも転走面に吹き付けられてしまう。すなわち、現状の直動案内軸受装置の構成では、オイルエア潤滑やオイルミスト潤滑の場合、潤滑剤及びエアーが同じ回路を通る構造となるため、一旦転走面に供給されたオイルの一部がエアーによって吹き飛ばされてしまう。そして、吹き飛ばされた潤滑剤は、潤滑に全く寄与しなくなり、無駄な廃油として処置されることになる。これでは、効率が悪く、更に潤滑としての必要油量が不足し、そのことが磨耗寿命(潤滑寿命)に影響してしまう可能性がある。
本発明の課題は、圧縮エアを用いる潤滑材供給機構を使用することによる潤滑剤の削減を図りながらも、潤滑剤を確実に必要箇所に供給できるようにすることである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係る直動案内軸受装置は、案内レールとスライダと複数個の転動体とで構成され、案内レールの幅方向両側面に、転動体の転動面が形成され、前記スライダは、前記案内レールの幅方向両側に配置される脚部と、前記案内レールの厚さ方向一端側に配置されて両脚部を連結する胴部とからなり、前記両脚部の内側面に、前記案内レールの転動面に対向配置される転動面を有し、この転動面と案内レールの転動面とにより転動体の転動通路が形成され、前記両脚部に転動体の戻し通路が形成され、前記両脚部にはまた、前記戻し通路と前記転動通路を連通させる方向転換路が形成され、前記転動通路、戻し通路及び方向転換路で構成された循環経路内を転動体が循環することにより、前記案内レール及びスライダの一方が他方に対して相対的に直動する直動案内軸受装置において、前記スライダには、潤滑剤供給口と前記循環経路とを連通する連通路と、前記潤滑剤供給口に潤滑剤を含んで供給される気体から該潤滑剤を分離し、分離した潤滑剤を前記連通路に供給する気体分離手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明に係る直動案内軸受装置は、請求項1に記載の直動案内軸受装置において、前記気体分離手段は、前記潤滑剤供給口と連通し、分離した潤滑剤を前記連通路に供給する前に一時的に溜める潤滑剤溜め部と、分離した気体を排出する排気路とを備えることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明に係る直動案内軸受装置は、請求項1又は2に記載の直動案内軸受装置において、潤滑剤含浸部材により前記連通路が形成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明に係る直動案内軸受装置は、請求項2に記載の直動案内軸受装置において、前記排気路の途中に、前記気体のみを通過させることで、前記気体と潤滑剤とを分離するフィルタを備えることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明に係る直動案内軸受装置は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の直動案内軸受装置において、前記スライダは、直動方向で分割される本体とエンドキャップとで構成され、前記エンドキャップは、前記本体の直動方向両端に配置され、前記本体側の面に、前記方向転換路が形成されており、前記エンドキャップには、前記潤滑剤供給口と、該潤滑剤供給口と前記方向転換路とを連通する前記連通路と、前記潤滑剤供給口と前記連通路との間に配置された気体分離手段とが設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明に係る直動案内軸受装置は、請求項1に記載の直動案内軸受装置において、前記気体分離手段は、前記潤滑剤供給口に潤滑剤を含んで供給される気体が、前記連通路に直接流入しないように、前記潤滑剤供給口と前記連通路とを仕切る仕切り部と、前記仕切り部で気体と分離した潤滑剤を連通路に導く供給路と、前記仕切り部で潤滑剤と分離した空気を前記スライダ外に排気する排気路と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、潤滑剤供給口に潤滑剤を含んで供給される気体から該潤滑剤を分離し、分離した潤滑剤を潤滑剤供給口と循環経路とを連通する連通路に供給することで、圧縮エアを用いる潤滑材供給機構を使用することによる潤滑剤の削減を図りながらも、潤滑剤を確実に必要箇所に供給できる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず第1の実施形態を説明する。
(構成)
第1の実施形態は、工作機械等でリニアガイドとして使用される直動案内軸受装置である。
図1は、直動案内軸受装置の構成を示す。
図1に示すように、直動案内軸受装置は、直線状に形成された案内レール10、この案内レール10に対して移動可能に設けられたスライダ20、及び案内レール10とスライダ20との間を転動する複数個のボール(転動体)1を備える。
案内レール10は、左右側面それぞれに転動体転動溝(軌道溝、転動体の軌道面)11を有する。転動体転動溝11は、案内レール10の長手方向に延びる二条の直線状の溝として形成されている。
スライダ20は、スライダ本体21、このスライダ本体21の前側端面と後側端面とにそれぞれ装着された一対のエンドキャップ30、案内レール10とエンドキャップ30との間の隙間をシールする一対のサイドシール2を備える。
スライダ本体21は、断面略コ字形状であり、すなわち、胴部22と、胴部22の両側に、案内レール10の左右両側に位置するように設けられた袖部(脚部)23とが一体とされて形成されている。袖部23の内側面には、直線状の転動体転動溝24が案内レール10の長手方向に沿って二条ずつ形成されている。転動体転動溝24は、案内レール10の左右側面部に形成された転動体転動溝11と各々対向している。これら転動体転動溝24,11で転動通路26が形成され、転動通路26内のボール1は、スライダ20が案内レール10の長手方向に相対移動することによって該転動通路26内を転動する。そして、転動通路26内を転動したボール1はエンドキャップ30で方向転換するようになっている。
スライダ本体21は、袖部23の内部に複数(例えば二つ)の転動体戻し通路25を有している。後述のエンドキャップ30の転動体方向転換路35で方向転換したボール1は、この転動体戻し通路25に導入され、この転動体戻し通路25を通過して元の位置に戻る。
図2及び図3は、エンドキャップ30の構成を示す。
図2及び図3に示すように、エンドキャップ30は、肉厚の板形状で、スライダ20と同様に断面略コ字形状であり、すなわち、胴部31と、胴部31の両側に設けた袖部32とが一体とされて形成されている。
エンドキャップ30の胴部31の背面(スライダ本体21側の側面)には、油路(給油溝)33が形成されており、その油路33の略中央にエアー分離部(潤滑剤給油部)40が設けられている。エアー分離部40は、油路33に潤滑剤を供給するためのものであり、後で詳述する。
また、エンドキャップ30の各袖部32の背面には、断面略半円の棒状のリターンガイド34が組み込まれている。リターンガイド34は、エンドキャップ30に設置された状態で内周部が油路33と連通しており、内周面34aから外周面34bに貫通する潤滑剤供給孔34cが形成されている。このリターンガイド34の外周面とエンドキャップ30との間にU字状の転動体方向転換路35が形成される。転動通路26と転動体戻し通路25とは、転動体方向転換路35で連結されており、ボール1は、転動体方向転換路35に導入され、この転動体方向転換路35で方向転換する。転動通路26、転動体戻し通路25及び転動体方向転換路35は、これら各路でボール1を無限に循環させる循環経路27を構成している。
エンドキャップ30は、複数(例えば四つ)の取付け用貫通孔36を有しており、これらの取付け用貫通孔36には、エンドキャップ30及びサイドシール2をスライダ本体21に固定するための螺子3(図1参照)が挿入されている。
図4及び図5は、エアー分離部(エアー分離機構)40の構成を示す断面図を示す。図5(a)は、図4におけるX−X断面を示し、図5(b)は、図4におけるY−Y断面を示す。
図4及び図5に示すように、エアー分離部40は、供給口41、第1及び第2排気路(排気口)42,43、排気路に配置されたフィルタ44,45及び油溜め部46から構成されている。
供給口41は、円形孔として、エンドキャップ30の外側面40aに形成されている。供給口41と連通するように第1排気路42が形成されている。第1排気路42は、一端42aが供給口41と連通しており、他端42bが、エンドキャップ30において供給口41が形成された外側面40aで外方に開口されている。すなわち、第1排気路42の他端42b側が排気口42cとなっている。第1排気路42は、一端42aから他端42bに向かって上り勾配となるように傾斜しており、その途中にフィルタ44が配置されている。第1排気路42の一端42a側の側壁42dは、供給口41と対向する位置に延びて形成されており、該供給口41とその裏側に位置される油溜め部46とを仕切るように配置されている。第1排気路42の一端42a側の側壁42dの端部42eは、該一端42a側をほぼ閉塞するように位置されるエンドキャップ30の内側壁40bの下端の近くまで延びている。第1排気路42の側壁42dの端部42eとエンドキャップの内側壁40bとの隙間を介して、供給口41と油溜め部46とが連通する一方で、その隙間が、その連通部を絞る絞り部47となっている。
油溜め部46は、エンドキャップ30内にて比較的広い空隙部として形成されている。油溜め部46は第2排気路43と連通している。第2排気路43は、一端43aが油溜め部46と連通し、他端43bがエンドキャップ30にて供給口41が形成された外側面40aで外方に開口している。すなわち、第2排気路43の他端43b側が排気口43cとなっている。例えば、第2排気路43の排気口43cは、第1排気路42の排気口42cと隣り合うように形成されている。第2排気路43は、第1排気路42と同様に、一端43aから他端43bに向かって上り勾配となるように傾斜しており、その途中(具体的には排気口43c付近)にフィルタ45が配置されている。
油溜め部46に隣接して供給路48が形成されている。供給路48は、一端(図4において上側端部)48aが油溜め部46に連通しており、他端(図4において下側端部)48bが油路33に連通している。供給路48の一端48aの側壁46aは、油溜め部46の側壁46aと共用部位をなすものとして形成されている。
なお、フィルタ44,45の素材としては、多孔質中空糸膜エレメント等が挙げられる。
(作用及び効果)
作用及び効果は次のようになる。
図4に示すように、エアー分離部40に、いわゆるオイルエア潤滑方式により潤滑剤を含んだエアーを供給する。すなわち、先ず潤滑剤を含んだエアーを供給口41に供給する。潤滑剤及びエアーは、供給口41内に供給された後、第1排気路42の側壁42dに衝突する。これにより、エアーに含まれている多くの潤滑剤は、側壁42dに付着することとなり、エアーと分離される。ここで、第1排気路42が、側壁42dが最も低い位置となり傾斜していることから、潤滑剤は、側壁42dに沿って下方に流動するようになる。そして、最端部に設けた絞り部47を通って、油溜め部46内に流れ込む。
このとき、第1排気路42では、側壁42dに衝突したエアーが排気口42cに向かって流動する。例えば、絞り部47により油溜め部46への流動抵抗を大きくしておけば、側壁42dに衝突したエアーの多くが排気口42cに向かって流動するようになる。そして、排気口42cに向かって流動するエアーは、第1排気路42の途中に設置したフィルタ44を通過し、ここで潤滑剤が取り除かれる。フィルタ44を通過したエアーは、排気口42cから外部に排出される。一方、フィルタ44で通過を阻止された潤滑剤は、第1排気路42の一端42a側に向かって流動し、絞り部47を通って、油溜め部46内に流れ込む。これにより、油溜め部46では、供給路48の側壁と共用部位をなす側壁46aの上端部まで潤滑剤が溜まっていく。そして、油溜め部46の側壁46aの上端部からオーバーフローした潤滑剤が供給口41を介して油路33に供給(滴下)される。
また、絞り部47により油溜め部46にエアーが流れ込むのを抑制しているが、すなわち、第1排気路42の排気口42cにほとんどのエアーを誘導するようにしているが、潤滑剤とともに、絞り部47から油溜め部46内に入り込むエアーもある。油溜め部46に入り込んだエアーは、該油溜め部46の上側で一端43aが開口されている第2排気路43に流れ込み、この第2排気路43の排気口43cに向かって流れる。このとき、第2排気路43の途中に設置したフィルタ45をエアーが通過し、フィルタ45により潤滑剤が取り除かれる。フィルタ45を通過したエアーは、排気口43cから外部に排出される。一方、フィルタ45で通過を阻止された潤滑剤は、第2排気路43の一端43a側に向かって流動し、その後、油溜め部46又は供給路48に流れ込む。
供給路48を介して油路33に供給された潤滑剤は、油路33からリターンガイド34の内周面34a側に供給され、リターンガイド34の潤滑剤供給孔34cを介して、方向転換路35に供給される。
以上のように、エアー分離部40に潤滑剤を含んだエアーに供給することで、エアー分離部40では、エアーの多くを潤滑剤から分離し、油路33に達するエアーの量を抑制できる。よって、従来品のように、油路33から転走面に至る潤滑剤が、該潤滑剤を供給するために用いたエアーによって吹き飛ばされることがない。すなわち、圧縮エアーを用いる潤滑材供給機構を使用することによる潤滑剤の削減を図りながらも、潤滑剤を確実に必要箇所に供給できる。
また、潤滑剤の供給にエアーを用いない場合、すなわち、潤滑剤だけを供給口41に供給する場合には、排気路42,43(例えばその排気口)に栓をすることで、潤滑剤がエンドキャップ30外に漏れ出してしまうのを防止できる。
なお、前記第1の実施形態の説明において、油路33は、潤滑剤供給口と循環経路とを連通するものとしてスライダが有する連通路を実現しており、エアー分離部40は、潤滑剤供給口に潤滑剤を含んで供給される気体から該潤滑剤を分離し、分離した潤滑剤を連通路に供給する気体分離手段を実現している。
また、油溜め部46は、潤滑剤供給口と連通し、分離した潤滑剤を連通路に供給する前に一時的に溜める潤滑剤溜め部を実現しており、第1及び第2排気路42,43は、分離した気体を排出する排気路を実現している。
また、第1排気路42の側壁42dから油溜め部46の構造にかけての構造は、潤滑剤供給口に潤滑剤を含んで供給される気体が、連通路に直接流入しないように、潤滑剤供給口と連通路とを仕切る仕切り部を実現しており、供給路48は、前記仕切り部で気体と分離した潤滑剤を連通路に導く供給路を実現しており、第1及び第2排気路42,43は、前記仕切り部で潤滑剤と分離した空気を前記スライダ外に排気する排気路を実現している。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態は、前記第1の実施形態と同様に、直動案内軸受装置である。そして、第2の実施形態でも、前記第1の実施形態と同様に、エアー分離部を備える点を特徴としている。第2の実施形態におけるエアー分離部の構成は、前記第1の実施形態におけるエアー分離部40の構成と異なっている。
図6及び図7は、第2の実施形態におけるエンドキャップ30の構成を示す。図7(a)は、図6におけるX−X断面を示し、図7(b)は、図6におけるY−Y断面を示す。
図6及び図7に示すように、エアー中から潤滑剤を分離し、その分離した潤滑剤を油路33に供給できる限り、エアー分離部60を簡易に構成できる。すなわち、供給口61に連通する排気路(前記第1の実施形態における第1排気路42相当)を設けることなく、油溜め部62に連通する排気路63(前記第1の実施形態における第2排気路43相当)だけを設けることもできる。この場合でも、少なくとも供給口61に対向するように油溜め部62を位置させる。すなわち、供給口61から供給されたエアーが油路33に直接流れ込まないように、供給口61と油路33との間に油溜め部62を配置する。また、排気路63を傾斜させないようにすることもできる。また、排気路63の途中にフィルタ(前記第1の実施形態におけるフィルタ45相当)を設けない構成とすることもできる。
このような構成とした場合でも、エアーの流量が少ない等の条件下では、エアー中から潤滑剤を分離し、油路33に達するエアーの量を抑制できる。
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態を説明する。
第3の実施形態は、前記第1の実施形態と同様に、直動案内軸受装置である。そして、第3の実施形態でも、前記第1及び第2の実施形態と同様に、エアー分離部70を備える点を特徴としている。さらに、第3の実施形態では、エンドキャップに、前記第1及び第2の実施形態において油路及びリターンガイドが形成又は配置されていた位置に対応して、潤滑剤含浸部材が配置されている。
図8及び図9は、第3の実施形態におけるエンドキャプ30の構成を示す。図9(a)は、図8におけるX−X断面を示し、図9(b)は、図8におけるY−Y断面を示す。
図8及び図9に示すように、エンドキャップ30において、前記第1及び第2の実施形態において油路33及びリターンガイド34が形成又は配置されていた位置に対応して、潤滑剤含浸部材80を配置している。すなわち、エアー分離部70と方向転換路35との間に潤滑剤含浸部材80を配置している。
潤滑剤含浸部材80は、エンドキャップ30と同様に断面略コ字形状であり、すなわち、胴部81と、胴部81の両側に設けた袖部82とが一体とされて形成されている。すなわち、油路と等価な役割をするよう、潤滑剤含浸部材80が配置されている。潤滑剤含浸部材80は、フェルトや合成樹脂等により形成されている。合成樹脂としては、多孔質構造を有するポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、及び4フッ化エチレン樹脂等が挙げられる。これらの合成樹脂は、合成樹脂素粒子を押し固めた状態にて加熱成型して加工しても良い。また、予め潤滑剤を含浸させた潤滑剤含有ポリマとして成型しても良い。
そして、エアー中から潤滑剤を分離し、その分離した潤滑剤を潤滑剤含浸部材80に供給できる限り、図8及び図9に示すように、エアー分離部70を簡易に構成することもできる。すなわち、油溜め部(前記第1の実施形態における油溜め部46相当)、及びその油溜め部と連通する排気路(前記第1の実施形態における第2排気路43相当)を設けない構成とすることもできる。この場合、供給口71と連通し、途中にフィルタ73が配置される排気路72(前記第1の実施形態における第1排気路42相当)を設ける。そして、排気路72において最も低く位置される一端を、絞り部74を介して、潤滑剤含浸部材80(胴部81)と直接連通させる。この場合でも、少なくとも供給口71に対向するように排気路72における側壁72aを位置させる。すなわち、供給口71から供給されたエアーが潤滑剤含浸部材80に直接流れ込まないように、供給口71と潤滑剤含浸部材80との間に側壁72aを位置させる。
このような構成とすることで、エアー分離部70では、エアー中から潤滑剤を分離し、潤滑剤含浸部材80に達するエアーの量を抑制できる。さらに、潤滑剤含浸部材80を供給する媒体として利用することで、安定かつ断続的な潤滑剤の供給が可能になるとともに、方向転換路35に至るエアーの量をさらに抑制できる。
なお、エアー分離部70は、前記第1及び第2の実施形態におけるエアー分離部40,60と同様な構成とすることもできる。
(第4の実施形態)
次に第4の実施形態を説明する。
第4の実施形態は、前記第1の実施形態と同様に、直動案内軸受装置である。第4の実施形態では、前記第3の実施形態と同様に、潤滑剤含浸部材により潤滑剤を供給する点を特徴としている。しかし、第4の実施形態では、エンドキャップとは別体として潤滑剤含浸部材を備えている。
図10及び図11は、第4の実施形態における潤滑剤含浸部材90の形状を示す。図11は、図10におけるX−X断面を示す。図12は、図10におけるZ方向(上方)から見た図である。
図12に示すように、潤滑剤含浸部材90は、外周がケース100で覆われるとともに、エンドキャップ120とサイドシール2との間に配置されている。ここで、エンドキャップ120は、エアー分離部が形成されてなく、通常のエンドキャップと同様、胴部と該胴部の両側に設けた袖部とが一体とされ、断面略コ字形状に形成されている。
図10に示すように、潤滑剤含浸部材90は、エンドキャップ100と同様に、略コ字形状であり、胴部91と、胴部91の両側に設けた袖部92とが一体とされて形成されている。そして、潤滑剤含浸部材90は、案内レール10と対向する部分以外の外周が、ケース100で覆われている。
潤滑剤含浸部材90の胴部91は、案内レール10と対向する側と反対側の面(図10における上側の面)の略中央が凹部93とされている。そして、胴部91には、エンドキャップ120及びサイドシール2とともに、スライダ本体21に固定するための取付け用貫通孔94が形成されている。潤滑剤含浸部材90の袖部92には、その内周面に、案内レール10の各軌道溝11と摺接する摺接部95が形成されている。例えば、袖部92には、エンドキャップ120とで転動体方向転換路を形成するものとして、リターンガイドに対応する部位を一体的として形成することもできる。
ケース100は、潤滑剤含浸部材90のスライダ本体21と対向する部分以外の外周を覆う形状となっている。ケース100には、潤滑剤含浸部材90の胴部91に対応してエアー分離部110が形成されている。エアー分離部110は、潤滑剤含浸部材90の胴部9に設けた凹部93内に入り込むように設けられている。エアー分離部110は、前記第3の実施形態と同様に、油溜め部(前記第1の実施形態における油溜め部46相当)、及びその油溜め部と連通する排気路(前記第1の実施形態における第2排気路43相当)を設けない構成となっている。すなわち、供給口111と連通し、途中にフィルタ113が配置される排気路112(前記第1の実施形態における第1排気路42相当)を設けている。そして、排気路112において最も低く位置される一端を、絞り部114を介して、ケース100の内側に配置されている潤滑剤含浸部材90と連通させる。この例では、多少長めの供給路115を介して潤滑剤含浸部材90と連通している。また、ケース100には、潤滑剤含浸部材90の袖部92を覆う部位に、エンドキャップ120及びサイドシール2とともに、スライダ本体21に固定するための取付け用貫通孔101が形成されている。
このような構成とすることで、エアー分離部110では、エアー中から潤滑剤を分離し、潤滑剤のみを潤滑剤含浸部材90に供給できる。さらに、潤滑剤含浸部材90を供給する媒体として利用し、かつその潤滑剤含浸部材90の一部を案内レール10の各軌道溝11と直接接触させることで、安定かつ断続的な潤滑剤の供給が可能になる。また、微量の潤滑剤を安定させて、枯渇させることなく供給できる。これにより、潤滑剤に関し、完全なメンテナンスフリーの直動案内軸受装置を提供できる。
なお、エアー分離部110は、前記第1乃至第3の実施形態におけるエアー分離部40,60,70と同様な構成とすることもできる。
また、前記第1〜第4の実施形態では、潤滑方式がオイルエア潤滑方式である場合を説明した。これに対して、オイルミスト潤滑方式によりオイルを供給する場合にも同様な作用及び効果を得ることができる。
また、前記第1〜第4の実施形態では、本発明を、ボールを備えるいわゆるリニアガイドの場合を説明した。これに対して、本発明を、ローラを備えたいわゆるローラガイドに適用することもできる。
また、前記第1〜第4の実施形態では、潤滑剤を供給するために用いる気体が空気である場合を説明した。これに対して、潤滑剤を供給するために、空気以外の他の気体を用いることもできる。
第1の実施形態の直動案内軸受装置の構成を示す斜視図である。 直動案内軸受装置のエンドキャップの構成を示す平面図である。 直動案内軸受装置のエンドキャップの構成を示す斜視図である。 エンドキャップのエアー分離部の構成を示す断面図である。 エアー分離部の詳細な構成を示す断面図であり、(a)は図4におけるX−X断面を示し、(b)は図4におけるY−Y断面を示す。 第2の実施形態におけるエンドキャップ及びエアー分離部の構成を示す断面図である。 第2の実施形態におけるエアー分離部の詳細な構成を示す断面図であり、(a)は図6におけるX−X断面を示す図であり、(b)は図6におけるY−Y断面を示す図である。 第3の実施形態におけるエンドキャップ及びエアー分離部の構成を示す断面図である。 第3の実施形態におけるエアー分離部の詳細な構成を示す断面図であり、(a)は図8におけるX−X断面を示す図であり、(b)は図8におけるY−Y断面を示す図である。 第4の実施形態における潤滑剤含浸部材の構成を示す平面図である。 第4の実施形態におけるエアー分離部の詳細な構成を示す断面図であり、図10におけるX−X断面を示す図である。 図10のZ方向からみた第4の実施形態におけるスライダの構成を示す平面図である。 従来の直動案内軸受装置のエンドキャップの構成を示す平面図である。
符号の説明
1 ボール、10 案内レール、11 転動体転動溝、20 スライダ、21 スライダ本体、22 胴部、23 脚部、24 転動体転動溝、25 転動体戻し通路、26 転動通路、27 循環経路、30 エンドキャップ、33 油路、34 リターンガイド、40 エアー分離部、41 供給口、42,43 排気路、44,45 フィルタ、46 油溜め部、48 供給路

Claims (6)

  1. 案内レールとスライダと複数個の転動体とで構成され、
    案内レールの幅方向両側面に、転動体の転動面が形成され、
    前記スライダは、前記案内レールの幅方向両側に配置される脚部と、前記案内レールの厚さ方向一端側に配置されて両脚部を連結する胴部とからなり、
    前記両脚部の内側面に、前記案内レールの転動面に対向配置される転動面を有し、この転動面と案内レールの転動面とにより転動体の転動通路が形成され、前記両脚部に転動体の戻し通路が形成され、前記両脚部にはまた、前記戻し通路と前記転動通路を連通させる方向転換路が形成され、
    前記転動通路、戻し通路及び方向転換路で構成された循環経路内を転動体が循環することにより、前記案内レール及びスライダの一方が他方に対して相対的に直動する直動案内軸受装置において、
    前記スライダには、潤滑剤供給口と前記循環経路とを連通する連通路と、前記潤滑剤供給口に潤滑剤を含んで供給される気体から該潤滑剤を分離し、分離した潤滑剤を前記連通路に供給する気体分離手段とを備えることを特徴とする直動案内軸受装置。
  2. 前記気体分離手段は、前記潤滑剤供給口と連通し、分離した潤滑剤を前記連通路に供給する前に一時的に溜める潤滑剤溜め部と、分離した気体を排出する排気路とを備えることを特徴とする請求項1に記載の直動案内軸受装置。
  3. 潤滑剤含浸部材により前記連通路が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の直動案内軸受装置。
  4. 前記排気路の途中に、前記気体のみを通過させることで、前記気体と潤滑剤とを分離するフィルタを備えることを特徴とする請求項2に記載の直動案内軸受装置。
  5. 前記スライダは、直動方向で分割される本体とエンドキャップとで構成され、前記エンドキャップは、前記本体の直動方向両端に配置され、前記本体側の面に、前記方向転換路が形成されており、
    前記エンドキャップには、前記潤滑剤供給口と、該潤滑剤供給口と前記方向転換路とを連通する前記連通路と、前記潤滑剤供給口と前記連通路との間に配置された気体分離手段とが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の直動案内軸受装置。
  6. 前記気体分離手段は、前記潤滑剤供給口に潤滑剤を含んで供給される気体が、前記連通路に直接流入しないように、前記潤滑剤供給口と前記連通路とを仕切る仕切り部と、前記仕切り部で気体と分離した潤滑剤を連通路に導く供給路と、前記仕切り部で潤滑剤と分離した空気を前記スライダ外に排気する排気路と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の直動案内軸受装置。
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