JP2009047184A - 車両駆動系の昇温制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】動力源および変速機を具えた車両駆動系を暖機運転する昇温制御において、車両の走行環境や走行状態に応じて効率よく昇温制御する技術を提案する。
【解決手段】
車両駆動系の自動変速機3を暖機運転する昇温制御の処理手順を示すフローチャートのステップS7において、自動変速機3の温度になる油温Tbが所定の昇温制御終了温度Tbに達すると前記暖機運転を終了して通常運転に切り替える。ステップS5において、前記通常運転による油温Tbの最終的な温度である昇温制御OFF平衡温度fToffを推定する。ステップS6において、推定した昇温制御OFF平衡温度fToffが前記昇温制御終了温度Tbより低い場合には、上記ステップS7ではなくステップS8へ進む。ステップS8において、昇温制御終了温度Tbに替えて昇温制御OFF平衡温度fToffに達すると暖機運転を終了する。
【選択図】 図2
【解決手段】
車両駆動系の自動変速機3を暖機運転する昇温制御の処理手順を示すフローチャートのステップS7において、自動変速機3の温度になる油温Tbが所定の昇温制御終了温度Tbに達すると前記暖機運転を終了して通常運転に切り替える。ステップS5において、前記通常運転による油温Tbの最終的な温度である昇温制御OFF平衡温度fToffを推定する。ステップS6において、推定した昇温制御OFF平衡温度fToffが前記昇温制御終了温度Tbより低い場合には、上記ステップS7ではなくステップS8へ進む。ステップS8において、昇温制御終了温度Tbに替えて昇温制御OFF平衡温度fToffに達すると暖機運転を終了する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、動力源と変速機とを具えた車両駆動系の暖機運転に関するものである。
エンジンと自動変速機とを具えた車両駆動系のための温度制御技術としては従来、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。
特許文献1に記載の技術は、自動変速機のライン圧を作動油の温度(作動油温)に応じて変更する制御を行うものである。つまり、作動油温が設定温度(例えばマイナス10度)未満の低温でライン圧を高めにし、作動油温が設定温度以上の常温でライン圧を低めにする。ここで常温とは、自動変速機の適正な運転のための作動油温をいう。
特開平11−247979号公報
特許文献1に記載の技術は、自動変速機のライン圧を作動油の温度(作動油温)に応じて変更する制御を行うものである。つまり、作動油温が設定温度(例えばマイナス10度)未満の低温でライン圧を高めにし、作動油温が設定温度以上の常温でライン圧を低めにする。ここで常温とは、自動変速機の適正な運転のための作動油温をいう。
ところで、エンジンのクランクシャフトと自動変速機の入力軸とを駆動結合した一般的な車両駆動系において、車両が冷え切った状態で発進する際に、エンジンや自動変速機を暖機運転して、作動油温が常温まで積極的に高くする昇温制御も要望される。この昇温制御はすなわち、自動変速機の作動油温をセンサ等で監視し、作動油温が設定温度に達するまで暖機運転し、暖機運転から通常運転に切り替える制御である。具体的には、暖機運転ではエンジン回転数を常温の場合よりも高めに設定したり、自動変速機を常温の場合よりもダウンシフトしたり、ライン圧を高めに設定したり、エンジン回転数および変速機入力軸回転数を常温よりも高くしたりして、作動油温の温度上昇を促進するものである。
そして、作動油温が設定温度に達すると、昇温制御を終了し、エンジン回転数を常温の場合に戻したり、自動変速機を常温の場合の変速比に戻したり、ライン圧を常温の場合に設定したり、エンジン回転数および変速機入力軸回転数を常温の場合に戻したりする。
そして、作動油温が設定温度に達すると、昇温制御を終了し、エンジン回転数を常温の場合に戻したり、自動変速機を常温の場合の変速比に戻したり、ライン圧を常温の場合に設定したり、エンジン回転数および変速機入力軸回転数を常温の場合に戻したりする。
しかし、このように設定温度に達したか否かに基づき暖機運転を終了する昇温制御では、外気温といった走行環境や、車速といった走行条件によってはその後の作動油温が当該昇温制御終了時の設定温度から低くなってしまうため、結局、作動油温を設定温度まで積極的に高くしたことが無駄になってしまい、効率的ではない。例えば走行環境が寒冷地の場合や、走行条件としてエンジンがアイドル回転数以上に高く回転しない場合などである。
この問題につき従来の昇温制御の作用を示す図6および図7のグラフに沿って詳細に説明する。
図6は、温暖な気温の場合におけるグラフであり、横軸は時間を、縦軸は作動油温を示す。作動油温が冷えている瞬時t1で昇温制御(暖機運転)を開始して単位時間当たりの発熱量を通常の場合よりも大きくすると、瞬時t1以後に作動油温は急な時間変化率で上昇する。続く瞬時t11で作動油温が昇温制御終了温度Tsに達すると、昇温制御を終了する。なお、昇温制御終了温度Tsは所定値である。
昇温制御を終了してもエンジンおよび自動変速機は通常の運転下で発熱していることから、瞬時t2以後であっても作動油温は緩やかな時間変化率で上昇し続け、続く瞬時t12で昇温制御OFF平衡温度fToffに収束する。昇温制御OFF平衡温度fToffは、通常の運転下での発熱と放熱とが釣り合ったときの温度であり、所定値ではなく、車両の走行環境および走行状態、例えば外気温や車速、によって変化する。
図6に示すように温暖な気温のもとでは、昇温制御終了温度Ts<昇温制御OFF平衡温度fToff、なる関係にある場合、暖機運転終了後(瞬時t11以後)も作動油温が上昇するため、瞬時t1から瞬時t11までの昇温制御は無駄にならない。一般には、温暖な気温のもとで車両が走行することを想定しているため、上述したように昇温制御が無駄になるということはない。
図6は、温暖な気温の場合におけるグラフであり、横軸は時間を、縦軸は作動油温を示す。作動油温が冷えている瞬時t1で昇温制御(暖機運転)を開始して単位時間当たりの発熱量を通常の場合よりも大きくすると、瞬時t1以後に作動油温は急な時間変化率で上昇する。続く瞬時t11で作動油温が昇温制御終了温度Tsに達すると、昇温制御を終了する。なお、昇温制御終了温度Tsは所定値である。
昇温制御を終了してもエンジンおよび自動変速機は通常の運転下で発熱していることから、瞬時t2以後であっても作動油温は緩やかな時間変化率で上昇し続け、続く瞬時t12で昇温制御OFF平衡温度fToffに収束する。昇温制御OFF平衡温度fToffは、通常の運転下での発熱と放熱とが釣り合ったときの温度であり、所定値ではなく、車両の走行環境および走行状態、例えば外気温や車速、によって変化する。
図6に示すように温暖な気温のもとでは、昇温制御終了温度Ts<昇温制御OFF平衡温度fToff、なる関係にある場合、暖機運転終了後(瞬時t11以後)も作動油温が上昇するため、瞬時t1から瞬時t11までの昇温制御は無駄にならない。一般には、温暖な気温のもとで車両が走行することを想定しているため、上述したように昇温制御が無駄になるということはない。
これに対し図7は、寒冷な気温の場合における、従来の昇温制御の作用を示すグラフであり、昇温制御OFF平衡温度fToff<昇温制御終了温度Ts、なる関係である。
図6中、瞬時t1で暖機運転を開始すると作動油温が続く瞬時t5を経て上昇し続け、続く瞬時t6で昇温制御終了温度Tsに達すると暖機運転を終了する。そうすると、単位時間当たりの発熱量が少なくなって、作動油温が暖機運転終了後(瞬時t6以後)で下降してしまい、続く瞬時t7で昇温制御OFF平衡温度fToffに収束することから、瞬時t5から瞬時t6までの暖機運転は無駄になることが理解される。
図6中、瞬時t1で暖機運転を開始すると作動油温が続く瞬時t5を経て上昇し続け、続く瞬時t6で昇温制御終了温度Tsに達すると暖機運転を終了する。そうすると、単位時間当たりの発熱量が少なくなって、作動油温が暖機運転終了後(瞬時t6以後)で下降してしまい、続く瞬時t7で昇温制御OFF平衡温度fToffに収束することから、瞬時t5から瞬時t6までの暖機運転は無駄になることが理解される。
本発明は、上述の実情に鑑み、車両の走行環境および走行状態に応じて効率的に暖機運転する昇温制御技術を提案するものである。
この目的のため本発明になる昇温制御装置は、請求項1に記載のごとく、
車両駆動系の変速機および/または動力源を暖機運転し、変速機および/または動力源の温度が所定の昇温制御終了温度に達すると前記暖機運転を終了して通常運転に切り替える昇温制御手段と、
前記通常運転による変速機および/または動力源の最終的な温度である昇温制御OFF平衡温度を推定する昇温制御OFF平衡温度算出手段とを具え、
前記昇温制御手段は、推定した昇温制御OFF平衡温度が前記昇温制御終了温度より低い場合には、前記昇温制御終了温度に替えて、前記昇温制御OFF平衡温度に達すると前記暖機運転を終了することを特徴としたものである。
車両駆動系の変速機および/または動力源を暖機運転し、変速機および/または動力源の温度が所定の昇温制御終了温度に達すると前記暖機運転を終了して通常運転に切り替える昇温制御手段と、
前記通常運転による変速機および/または動力源の最終的な温度である昇温制御OFF平衡温度を推定する昇温制御OFF平衡温度算出手段とを具え、
前記昇温制御手段は、推定した昇温制御OFF平衡温度が前記昇温制御終了温度より低い場合には、前記昇温制御終了温度に替えて、前記昇温制御OFF平衡温度に達すると前記暖機運転を終了することを特徴としたものである。
かかる本発明の構成によれば昇温制御手段は、推定した昇温制御OFF平衡温度が所定の昇温制御終了温度より低い場合には、変速機および/または動力源の温度が前記昇温制御終了温度に替えて前記昇温制御OFF平衡温度に達すると暖機運転を終了することから、暖機運転の無駄分を回避して、効率的な昇温制御を実現することができ、燃費性能が向上する。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例になる昇温制御装置を具えた車両駆動系を示す全体構成図である。
この実施例では、車両の動力源として、内燃機関であるエンジン1を具える。エンジン1の代わりにモータ/ジェネレータであってもよい。エンジン1には、振動を吸収する図示しないトーションダンパおよびロックアップ機構付トルクコンバータ2を介して、自動変速機3の入力軸を駆動結合する。自動変速機3は、有段式または無段式いずれであってもよい。自動変速機3の出力軸4は、図示しないファイナルギヤを介して図示しない左右駆動輪と駆動結合する。
図1は本発明の一実施例になる昇温制御装置を具えた車両駆動系を示す全体構成図である。
この実施例では、車両の動力源として、内燃機関であるエンジン1を具える。エンジン1の代わりにモータ/ジェネレータであってもよい。エンジン1には、振動を吸収する図示しないトーションダンパおよびロックアップ機構付トルクコンバータ2を介して、自動変速機3の入力軸を駆動結合する。自動変速機3は、有段式または無段式いずれであってもよい。自動変速機3の出力軸4は、図示しないファイナルギヤを介して図示しない左右駆動輪と駆動結合する。
自動変速機3は作動油の油圧によって入力軸回転数と出力軸4の回転数との変速比(有段式にあっては変速段)を変化させる。作動油の油圧は、ロックアップ機構付トルクコンバータ2のポンプインペラに設けたオイルポンプ5から吐出される作動油を元に、自動変速機3に設けたコントロールバルブ6がライン圧を調整し、このライン圧を元にコントロールバルブ6が自動変速機3の変速動作に必要な油圧を調整する。またコントロールバルブ6はロックアップ機構付トルクコンバータ2に設けてある図示しないロックアップクラッチの締結および解放の動作に必要な油圧を調整する。
上述した車両駆動系を制御するため、総合コントローラ21には、車両の車速VSPを検出する車速センサ8からの信号と、運転者が操作するアクセルペダルのアクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ9からの信号と、自動変速機3を作動させる作動油の油温Tbを検出する自動変速機油温センサ10からの信号と、エンジン1を冷却する冷却水の水温Tcを検出するエンジン水温センサ11からの信号と、外気温Taを検出する外気温センサ12からの信号と、をそれぞれ入力する。
総合コントローラ21は、上述したこれら入力信号をもとに、現在の運転状態を求め、現在の運転状態に対応する車輪の目標駆動力を求め、この目標駆動力に対応する目標エンジントルクおよび目標変速比(有段式の場合であれば目標変速段)を算出し、これら算出結果をエンジンコントローラ22および変速機コントローラ23に入力する。
エンジンコントローラ22は、上述した目標エンジントルクを実現するようエンジン1を出力制御する。変速機コントローラ23は、上述した目標変速比を実現するよう、コントロールバルブ6を介して自動変速機3を変速制御する。
また総合コントローラ21は、車速VSPに応じ、コントロールバルブ6を介してロックアップ機構付トルクコンバータ2のロックアップクラッチを締結したり、解放したり、スリップ制御したりする。つまり、ロックアップ機構付トルクコンバータ2のロックアップクラッチを解放してロックアップ機構付トルクコンバータ2をコンバータ状態にしたり、このロックアップクラッチを締結してロックアップ状態にしたり、このロックアップクラッチをスリップ締結したりする。
また総合コントローラ21は、上述した車輪の目標駆動力を実現し、ロックアップクラッチを制御する燃費性能重視の通常制御の他、自動変速機3の温度に比例して連動する作動油温Tb(油温と呼ぶ場合もある)が適正範囲より低ければ図2に示す昇温制御のフローチャートに入って車両駆動系を暖機運転する。この暖機運転中は、上述した現在の運転状態に対応する車輪の目標駆動力を実現しつつも、上記通常制御におけるエンジン1および自動変速機3の発熱よりも大きく発熱するようエンジン1を出力制御し、自動変速機3を変速制御する。
図2のフローチャートにつき説明すると、まずステップS1において、外気温Taを読み込む。外気温Taは車両の走行環境を表す。外気温Taが通常よりも低い場合には、エンジン1および自動変速機3の放熱が多くなり、後述するステップS6でYesと判断される傾向になる。
次のステップS2において、現在の車速VSPを読み込む。車速VSPは車両の走行状態を表す。車速VSPが通常よりも低い場合には、エンジン1の回転数および自動変速機3の入力軸回転数が低くなってこれら1,3の発熱が少なくなり、後述するステップS6でYesと判断される傾向になる。
次のステップS2において、現在の車速VSPを読み込む。車速VSPは車両の走行状態を表す。車速VSPが通常よりも低い場合には、エンジン1の回転数および自動変速機3の入力軸回転数が低くなってこれら1,3の発熱が少なくなり、後述するステップS6でYesと判断される傾向になる。
次のステップS3において、昇温制御中に上昇する油温Tbを監視しておき暖機運転中の自動変速機3の温度の時間変化率に相当する温度勾配αを検出する。この検出につき図3に例示する油温Tbの上昇曲線に沿って説明すると、油温Tbを単位時間毎に逐一検出してプロットすると、図3に示す上昇曲線が得られる。瞬時t1で昇温制御を開始すると、続く瞬時t2における温度勾配αを検出することができる。
次のステップS4において、上述したステップS3における検出と同様に、続く瞬時t3における温度勾配βを検出する。
次のステップS5において、昇温制御しない燃費性能重視の通常制御において、自動変速機3の発熱と放熱とが釣り合うときの油温である昇温制御OFF平衡温度fToffを推定乃至算出する。この算出としては様々な手法が考えられる。その一例につき図3に沿って説明すると、まず、上記ステップS3およびS4で説明した温度勾配αおよびβから、このまま昇温制御による暖機運転を継続して自動変速機3の発熱と放熱とが釣り合うときの油温である昇温制御ON平衡温度fTonを算出する。次に、上記ステップS1およびS2で読み込んだ外気温Taおよび車速VSPに基づいて温度補正値ΔTを算出し、上述したfTonからΔTを減算して、fToffを推定する。また別の例として、実験で求めた外気温Taと温度補正値ΔTとの関係を予めマップで記憶しておき、外気温Taから温度補正値ΔTを簡易な手法で求めることができる。また別の例として、温度補正値ΔTを所定値として予め記憶しておくことにより、簡易な手法で昇温制御OFF平衡温度fToffを算出可能である。
次のステップS6において、昇温制御OFF平衡温度fToffが、昇温制御の終了を判断するための所定値である昇温制御終了温度Ts未満であるか否かを判断する。昇温制御OFF平衡温度fToffがTs未満でないと判断する場合(No)、ステップS7へ進む。ステップS7において、油温Tbが昇温制御終了温度Tsに達するまで昇温制御による暖機運転を続ける。そして、油温Tbが昇温制御終了温度Tsまで高くなると、昇温制御による暖機運転を終了して、本フローチャートを抜ける。
これに対し、上記ステップS6において昇温制御OFF平衡温度fToffがTs未満であると判断する場合(No)、ステップS8へ進む。ステップS8において、油温Tbが昇温制御OFF平衡温度fToffに達するまで昇温制御による暖機運転を続ける。そして、油温Tbが昇温制御OFF平衡温度fToffまで高くなると、昇温制御による暖機運転を終了して、本フローチャートを抜ける。
図4は本実施例になる昇温制御の作用を実線で示すタイムチャートであり、昇温制御OFF平衡温度fToffが昇温制御終了温度Ts未満である場合を示す。この場合、前述した図2のフローチャートにおけるステップS8の処理に入る。つまり、図4に実線で示すように瞬時t1で昇温制御を開始し瞬時t1以後に油温を上昇させ、続く瞬時t5で油温が昇温制御OFF平衡温度fToffに達すると暖機運転を終了することから、瞬時t5以後は、油温がfToffで安定する。
比較のため、前述した図7に示す従来例につき、図4に破線で示すと、従来例では、瞬時t6まで暖機運転しても続く瞬時t7には油温がfToffまで低くなることから、瞬時t5から瞬時t6までの暖機運転が無駄になることがわかる。
したがって本実施例の昇温制御が効率的であることがわかる。
比較のため、前述した図7に示す従来例につき、図4に破線で示すと、従来例では、瞬時t6まで暖機運転しても続く瞬時t7には油温がfToffまで低くなることから、瞬時t5から瞬時t6までの暖機運転が無駄になることがわかる。
したがって本実施例の昇温制御が効率的であることがわかる。
さらに本実施例によれば、特に寒冷な極寒気温の場合においても、効率的な昇温制御が可能になる。極寒気温の場合とは、昇温制御終了温度Tsが昇温制御ON平衡温度fTonよりも高い場合をいう。
まず、従来例の昇温制御による極寒気温の場合の作用を、図8に示す。瞬時t1で昇温制御を開始し瞬時t1以後に油温を上昇させる。続く瞬時t8で油温が昇温制御OFF平衡温度fToffに達する。続く瞬時t9で油温が昇温制御ON平衡温度fTonに達すると、瞬時t9
以後は、油温がfTonで安定する。そうすると油温がいつまでたっても昇温制御終了温度Tsに達することなく、暖機運転が終了しない。
まず、従来例の昇温制御による極寒気温の場合の作用を、図8に示す。瞬時t1で昇温制御を開始し瞬時t1以後に油温を上昇させる。続く瞬時t8で油温が昇温制御OFF平衡温度fToffに達する。続く瞬時t9で油温が昇温制御ON平衡温度fTonに達すると、瞬時t9
以後は、油温がfTonで安定する。そうすると油温がいつまでたっても昇温制御終了温度Tsに達することなく、暖機運転が終了しない。
これに対し本実施例の昇温制御による極寒気温の場合の作用を、図5に実線で示す。瞬時t1で昇温制御を開始し瞬時t1以後に油温を上昇させる。続く瞬時t8で油温が昇温制御OFF平衡温度fToffに達すると暖機運転を終了することから、瞬時t8以後は、油温がfToffで安定する。
比較のため、前述した図8に示す従来例につき、図5に破線で示す。
したがって本実施例の昇温制御によれば、暖機運転を瞬時t8で終了させることから、無駄な暖機運転を回避することが可能になって効率的であることがわかる。
比較のため、前述した図8に示す従来例につき、図5に破線で示す。
したがって本実施例の昇温制御によれば、暖機運転を瞬時t8で終了させることから、無駄な暖機運転を回避することが可能になって効率的であることがわかる。
なお、本実施例であっても、温暖な気温であれば、前述した図2のフローチャートにおけるステップS7の処理に入り、図6に示すよう従来例と同様に暖機運転を行う。
ところでこれまでに説明してきた本実施例によれば、車両駆動系の自動変速機3を暖機運転し、自動変速機3の作動油の油温が所定の昇温制御終了温度Tsに達すると暖機運転を終了するのが通常であるが(ステップS7)、
自動変速機3の最終的な油温である昇温制御OFF平衡温度fToffを推定し(ステップS5)、
推定した昇温制御OFF平衡温度fToffが昇温制御終了温度Tsより低い場合には(ステップS6でYes)、昇温制御終了温度Tsに替えて、昇温制御OFF平衡温度fToffに達すると自動変速機3の暖機運転を終了することから、
寒冷な気温または低車速の場合等、車両の走行環境および走行状態に応じて効率的に暖機運転することができる。
自動変速機3の最終的な油温である昇温制御OFF平衡温度fToffを推定し(ステップS5)、
推定した昇温制御OFF平衡温度fToffが昇温制御終了温度Tsより低い場合には(ステップS6でYes)、昇温制御終了温度Tsに替えて、昇温制御OFF平衡温度fToffに達すると自動変速機3の暖機運転を終了することから、
寒冷な気温または低車速の場合等、車両の走行環境および走行状態に応じて効率的に暖機運転することができる。
なお本実施例の他、図には示さなかったが動力源になるエンジン1を冷却する冷却水の水温に基づきこれらエンジン1および/または自動変速機3を本実施例のように昇温制御してもよい。
また本実施例では図3に示すように、暖機運転中の自動変速機3の油温Tbの時間変化率αおよびβに基づいて昇温制御OFF平衡温度fToffを推定することから、fToffの推定精度を高くして、的確な昇温制御を図ることができる。
さらに本実施例では、図2に示すように外気温Taおよび車速VSPに基づいて昇温制御OFF平衡温度fToffを推定することから、fToffの推定精度を一層高くして、的確な昇温制御を図ることができる。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨に逸脱しない範囲において種々変更が加えられうるものである。例えば、エンジン1は内燃機関に限る必要はなく、モータ/ジェネレータを動力源として具える電気自動車や、複数の動力源を具えるハイブリッド自動車の車両駆動系にも本発明を適用することができる。
1 エンジン
2 ロックアップ機構付トルクコンバータ
3 自動変速機
4 自動変速機出力軸
5 オイルポンプ
6 コントロールバルブ
8 車速センサ
9 スロットル開度センサ
10 自動変速機油温センサ
11 エンジン水温センサ
12 外気温センサ
21 総合コントローラ
22 エンジンコントローラ
23 変速機コントローラ
2 ロックアップ機構付トルクコンバータ
3 自動変速機
4 自動変速機出力軸
5 オイルポンプ
6 コントロールバルブ
8 車速センサ
9 スロットル開度センサ
10 自動変速機油温センサ
11 エンジン水温センサ
12 外気温センサ
21 総合コントローラ
22 エンジンコントローラ
23 変速機コントローラ
Claims (3)
- 車両駆動系の変速機および/または動力源を暖機運転し、変速機および/または動力源の温度が所定の昇温制御終了温度に達すると前記暖機運転を終了して通常運転に切り替える昇温制御手段と、
前記通常運転による変速機および/または動力源の最終的な温度である昇温制御OFF平衡温度を推定する昇温制御OFF平衡温度算出手段とを具え、
前記昇温制御手段は、推定した昇温制御OFF平衡温度が前記昇温制御終了温度より低い場合には、前記昇温制御終了温度に替えて、前記昇温制御OFF平衡温度に達すると前記暖機運転を終了することを特徴とする車両駆動系の昇温制御装置。 - 請求項1に記載の車両駆動系の昇温制御装置において、
前記昇温制御OFF平衡温度算出手段は、暖機運転中の変速機および/または動力源の温度の時間変化率に基づいて前記昇温制御OFF平衡温度を推定することを特徴とする車両駆動系の昇温制御装置。 - 請求項1または2に記載の車両駆動系の昇温制御装置において、
前記昇温制御OFF平衡温度算出手段は、外気温および車速に基づいて前記昇温制御OFF平衡温度を推定することを特徴とする車両駆動系の昇温制御装置。
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---|---|---|---|---|
JP2011179419A (ja) * | 2010-03-02 | 2011-09-15 | Jatco Ltd | 油温の推定装置及び油温の推定方法 |
JP2013053725A (ja) * | 2011-09-06 | 2013-03-21 | Aisin Ai Co Ltd | 車両の動力伝達制御装置 |
CN113566917A (zh) * | 2021-06-30 | 2021-10-29 | 中汽研汽车检验中心(天津)有限公司 | 主动格栅低温下缩短暖车过程的节油量计算及测试方法 |
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