JP2009046714A - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】結晶性の高い膜を成膜することができる成膜装置および成膜方法を提供する。
【解決手段】ターゲット22の第1面側に配置された磁気回路30を備え、ターゲット22の第2面側に成膜対象物5を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜装置10において、磁気回路30は、中心磁石31と、中心磁石32の外周を囲むように配置された外周磁石32とを備え、磁気回路30は、成膜対象物5の表面における垂直磁場の絶対値が磁気回路30の幅内で10ガウス以上となる磁場を発生させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、成膜装置および成膜方法に関するものである。
従来から、例えば液晶ディスプレイや太陽電池などに用いられる透明導電膜などを基板に成膜する場合にマグネトロンスパッタ法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。このマグネトロンスパッタ法は、低ガス圧下で電極間に電気放電が起きると、陰極にイオン化されたガス分子が衝突し、陰極表面(ターゲット)からターゲットを構成する原子がはじき出される(陰極スパッタリング)。一旦スパッタされると、このはじき出された原子の一部が基板に到達して、基板上にターゲット原子層が形成される。なお、この層の形成にはターゲットの組成、温度、ガス組成などが影響を与える。
また、磁界がプラズマ密度とスパッタ効率に重要な役割があることが認識され、上述したマグネトロンスパッタ法などの磁気的な手法が使われている。マグネトロンスパッタでは、E×Bドリフトによりプラズマがターゲット近傍で閉じ込められ、プラズマ密度が高くなる。
一方、透明導電膜としてはITO(酸化インジウム錫)膜が広く用いられている。ITO膜の比抵抗を低下させるためには、基板を加熱しながら成膜する、または成膜後に熱処理を行い、結晶性を向上させ、添加物の置換を促進させる方法があるが、これらの方法は耐熱性のない基板に対しては適用が困難であった。
特開2004−115841号公報
ところで、透明導電膜は結晶性が高いほど、電荷移動度や耐環境性などが向上することが知られている。そのため、上述したITO膜にも結晶性の向上が要求されている。
そこで、本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、結晶性の高い膜を成膜することができる成膜装置および成膜方法を提供するものである。
本発明は、成膜対象物の表面の垂直磁場を規定することにより、また磁気回路を構成する磁石の磁束量をアンバランスにすることにより、結晶性の高い膜を形成するものである。従来のマグネトロンスパッタ法では、ターゲット近傍に磁場を発生させてプラズマを閉じ込めることで、成膜対象物へのダメージを防止していた。これに対して本願の発明者は、磁気回路から成膜対象物へ磁力線を積極的に伸ばし、成膜対象物の表面の垂直磁場強度を高めることで、結晶性の高い膜が形成されることを見出した。また、従来のマグネトロンスパッタ法では、磁気回路を構成する一対の磁石の磁束量をバランスさせていた。これに対して本願の発明者は、一対の磁石の磁束量を積極的にアンバランスにすることで、磁気回路から成膜対象物へ伸びる磁力線が増加することを見出した。
請求項1に記載した発明は、ターゲットの第1面側に配置された磁気回路を備え、前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜装置において、前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、前記磁気回路は、前記成膜対象物の表面における垂直磁場の絶対値が前記磁気回路の幅内で10ガウス以上となる磁場を発生させることを特徴としている。
このように構成することで、磁力線が磁気回路から成膜対象物側へ延び、プラズマ中の電子が磁力線に沿って成膜対象物まで届くため、膜が活性化されて結晶性の高い膜を形成することができる。
請求項2に記載した発明は、ターゲットの第1面側に配置された磁気回路を備え、前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜装置において、前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、前記中心磁石の幅が、前記外周磁石の幅の2倍より大きい幅で構成されていることを特徴としている。
このように構成することで、外周磁石と中心磁石との間で閉じた磁力線の他に、中心磁石を基準として発散した磁力線が多く発生し、成膜対象物の表面における中心磁石に対応した位置の垂直磁場の絶対値を大きくすることができる。これにより、プラズマ中の電子が磁力線に沿って成膜対象物まで届くため、膜が活性化されて結晶性の高い膜を形成することができる。
請求項3に記載した発明は、ターゲットの第1面側に配置された磁気回路を備え、前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜装置において、前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、前記外周磁石の幅が、前記中心磁石の幅より大きい幅で構成されていることを特徴としている。
このように構成することで、外周磁石と中心磁石との間で閉じた磁力線の他に、外周磁石を基準として発散した磁力線が多く発生し、成膜対象物の表面における外周磁石に対向した位置付近の垂直磁場の絶対値を大きくすることができる。これにより、プラズマ中の電子が磁力線に沿って成膜対象物まで届くため、膜が活性化されて結晶性の高い膜を形成することができる。
請求項4に記載した発明は、前記成膜対象物と前記ターゲットとの距離が、50mm以上200mm以下であることを特徴としている。
このように成膜対象物とターゲットとの距離を50mm以上とすることで、成膜対象物の位置のばらつきによる影響を低減することができる。また、成膜対象物とターゲットとの距離を200mm以下とすることで、成膜対象物付近での磁場強度を確保することができる。
請求項5に記載した発明は、前記成膜対象物と前記ターゲットとの間に反応性ガスを導入する反応性ガス導入手段を有していることを特徴としている。
このように構成することで、反応性スパッタ法による成膜を行うことができる。
請求項6に記載した発明は、前記ターゲットが、In、ZnO、SnOの少なくともいずれかを含んでいることを特徴としている。
このように構成することで、結晶性の高い透明導電膜を成膜することができる。
請求項7に記載した発明は、前記磁気回路を前記ターゲットに対して相対的に移動する磁気回路移動手段を有していることを特徴としている。
このように構成することで、非エロージョン領域を減少させることができ、また使用効率を向上させ、投入パワーも増大させることができる。
請求項8に記載した発明は、前記成膜対象物を前記ターゲットに対して相対的に移動する成膜対象物移動手段を有していることを特徴としている。
このように構成することで、成膜対象物に対して均質な成膜をすることができる。
請求項9に記載した発明は、ターゲットの第1面側に磁気回路を配置し、前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜方法において、前記成膜対象物の表面における垂直磁場の絶対値が前記磁気回路の幅内で10ガウス以上となる磁場を前記磁気回路により発生させた状態で、前記ターゲットをスパッタすることを特徴としている。
このように構成することで、磁力線が磁気回路から成膜対象物側へ延び、プラズマ中の電子が磁力線に沿って成膜対象物まで届くため、膜が活性化されて結晶性の高い膜を形成することができる。
請求項10に記載した発明は、ターゲットの第1面側に磁気回路を配置し、前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜方法において、前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、前記中心磁石の幅が、前記外周磁石の幅の2倍より大きい幅で構成された前記磁気回路を使用して磁場を発生させた状態で、前記ターゲットをスパッタすることを特徴としている。
このように構成することで、外周磁石と中心磁石との間で閉じた磁力線の他に、中心磁石を基準として発散した磁力線が多く発生し、成膜対象物の表面における中心磁石に対応した位置の垂直磁場の絶対値を大きくすることができる。これにより、プラズマ中の電子が磁力線に沿って成膜対象物まで届くため、膜が活性化されて結晶性の高い膜を形成することができる。
請求項11に記載した発明は、ターゲットの第1面側に磁気回路を配置し、前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜方法において、前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、前記外周磁石の幅が、前記中心磁石の幅より大きい幅で構成されている前記磁気回路を使用して磁場を発生させた状態で、前記ターゲットをスパッタすることを特徴としている。
このように構成することで、外周磁石と中心磁石との間で閉じた磁力線の他に、外周磁石を基準として発散した磁力線が多く発生し、成膜対象物の表面における外周磁石に対向した位置付近の垂直磁場の絶対値を大きくすることができる。これにより、プラズマ中の電子が磁力線に沿って成膜対象物まで届くため、膜が活性化されて結晶性の高い膜を形成することができる。
請求項12に記載した発明は、前記成膜対象物と前記ターゲットとの距離が、50mm以上200mm以下であることを特徴としている。
このように成膜対象物とターゲットとの距離を50mm以上とすることで、成膜対象物の位置のばらつきによる影響を低減することができる。また、成膜対象物とターゲットとの距離を200mm以下とすることで、成膜対象物付近での磁場強度を確保することができる。
請求項13に記載した発明は、前記成膜対象物と前記ターゲットとの間に反応性ガスを導入することを特徴としている。
このように構成することで、反応性スパッタ法による成膜を行うことができる。
請求項14に記載した発明は、前記ターゲットが、In、ZnO、SnOの少なくともいずれかを含んでいることを特徴としている。
このように構成することで、結晶性の高い透明導電膜を成膜することができる。
請求項15に記載した発明は、前記磁気回路を前記ターゲットに対して相対的に移動することを特徴としている。
このように構成することで、非エロージョン領域を減少させることができ、また使用効率を向上させ、投入パワーも増大させることができる。
請求項16に記載した発明は、前記成膜対象物を前記ターゲットに対して相対的に移動することを特徴としている。
このように構成することで、成膜対象物に対して均質な成膜をすることができる。
本発明によれば、磁力線が磁気回路から成膜対象物側へ延び、プラズマ中の電子が磁力線に沿って成膜対象物まで届くため、膜が活性化されて結晶性の高い膜を形成することができる効果がある。
本発明の実施形態に係る成膜装置および成膜方法について、図1〜図12に基づいて説明する。
(マグネトロンスパッタ装置)
図1は、本実施形態におけるマグネトロンスパッタ装置の概略構成図(正面図)である。
図1に示すように、マグネトロンスパッタ装置(以下、スパッタ装置という)10は、インターバック式のスパッタ装置であって、基板(図示せず)の仕込み/取出し室12と、基板に対する成膜室14とを備えている。仕込み/取出し室12には、ロータリーポンプなどの粗引き排気手段12pが接続され、成膜室14には、ターボ分子ポンプなどの高真空排気手段14pが2台接続されている。本実施形態のスパッタ装置10では、基板を縦型に支持して仕込み/取出し室12に搬入し、粗引き排気手段12pで仕込み/取出し室12を排気する。次に、高真空排気手段14pで高真空排気した成膜室14に基板を搬送し、成膜処理を行う。成膜後の基板は、仕込み/取出し室12を介して外部に搬出するように構成されている。
また、成膜室14には、Arなどのスパッタガスを供給するガス供給手段17が接続されている。なお、ガス供給手段17からは、Oなどの反応ガスを供給することも可能である。また、成膜室14には、スパッタカソード機構20が縦型に配置されている。
図2は、成膜室の平面断面図(図1のA−A線に沿う断面図)である。スパッタカソード機構20は、成膜室14の幅方向における一方側面に配置されている。スパッタカソード機構20は、主にターゲット22、背面プレート24および磁気回路30を備えている。背面プレート24はDC電源26に接続され、負電位に保持されている。背面プレート24の表面(基板5が通過する側)には、ITO膜の形成材料をロウ材でボンディングしたターゲット22が配置されている。ITO膜の形成材料は、Inのみでもよく、Inに所定材料を添加したものでもよい。そして、ガス供給手段17(図1参照)から成膜室14にスパッタガスを供給し、DC電源26により背面プレート24にスパッタ電圧を印加する。成膜室14内でプラズマにより励起されたスパッタガスのイオンが、ターゲット22に衝突してITO膜の成形材料の原子を飛び出させる。飛び出した原子を基板5に付着させることにより、基板5にITO膜が形成される。
なお、ターゲット22をZnOまたはSnOに所定材料を添加したもので構成し、ZnO系膜やSnO系膜からなる透明導電膜を形成するように構成してもよい。
背面プレート24の裏面に沿って、ターゲット22の表面に水平磁界を発生させる磁気回路30が配置されている。磁気回路30は、背面プレート24側の表面の極性が相互に異なる中心磁石31および外周磁石32を備えている。
図3は、スパッタカソード機構の正面図である。中心磁石31は直線状に配置され、外周磁石32は中心磁石31の周縁部から所定距離をおいて額縁状に配置されている。この中心磁石31および外周磁石32がヨーク34に装着されて(図2参照)、磁気回路30が構成されている。この磁気回路30については後に詳述する。
図2に戻り、背面プレート24側の極性が異なる中心磁石31および外周磁石32により、磁力線36で表される磁界が発生する。これにより、中心磁石31と外周磁石32との間におけるターゲット22の表面において、垂直磁界が0(水平磁界が最大)となる位置37が発生する。この位置37に高密度プラズマが生成することで、成膜速度を向上しうるようになっている。
この位置37では、ターゲット22が最も深くエロージョンする。この位置37が固定されないようにしてターゲット22の利用効率(寿命)を向上させるため、またターゲット22およびカソードの冷却効率を上げてアーキングなどを改善するため、磁気回路30は水平方向に揺動可能に形成されている。また、ターゲット22の上下端ではエロージョンが矩形や半円形となるため、磁気回路30は垂直方向にも揺動可能に形成されている(磁気回路移動手段)。具体的には、磁気回路30を水平方向および垂直方向に往復運動させるアクチュエータ(図示せず)を備えている。これらの水平方向アクチュエータおよび垂直方向アクチュエータを異なる周期で駆動することにより、図3の鎖線38のように磁気回路30がターゲット22と平行な面内でジグザグ運転しうるようになっている。このように構成することで、非エロージョン領域の減少、片掘りの抑制ができ、パーティクルや異常放電の発生を改善でき、ターゲット22の使用効率も向上する。なお、磁気回路30の幅はターゲット22の幅より小さく構成されており、ターゲット22以外がスパッタされないように構成されている。
また、ターゲット22に対して基板5が相対的に水平方向および垂直方向に移動できるように構成してもよい(成膜対象物移動手段)。このように構成することで、基板5に対して均質な成膜をすることができる。
(磁気回路)
図4は、磁気回路30の概略構成図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。
磁気回路30は、磁性材料からなるヨーク34上に、該ヨーク34の中央部に位置するように配置された矩形棒状の永久磁石からなる中心磁石31と、中心磁石31の周りを所定間隔あけて取り囲むように矩形枠状に配置された永久磁石からなる外周磁石32とを備えている。
中心磁石31および外周磁石32の表面(ターゲット22が配置された側)の極性は異なるように、つまり、中心磁石31の表面極性がN極の場合は外周磁石32の表面極性はS極に設定され、中心磁石31の表面極性がS極の場合は外周磁石32の表面極性はN極に設定されている。なお、本実施形態では中心磁石31の表面極性をS極に、外周磁石32の表面極性をN極に設定した。
ところで、従来のマグネトロンスパッタ法では、ターゲット近傍に磁場を発生させてプラズマを閉じ込めることで、スパッタ電圧を下げ、負イオンの膜へのダメージを減らすことでプラズマのダメージが基板に及ぶのを防止していた。これに対して本願の発明者は、磁気回路から基板へ磁力線を積極的に伸ばし、成膜対象物である基板の表面の垂直磁場強度を高めることで、プラズマ中の電子が磁力線に沿って成膜対象物まで届くため、膜が活性化されて結晶性の高い膜が形成されることを見出した。また、従来のマグネトロンスパッタ法では、磁気回路を構成する一対の磁石の磁束量をバランスさせていた。これに対して本願の発明者は、上述した中心磁石および外周磁石の磁束量を積極的にアンバランスにすることで、磁気回路から基板へ伸びる磁力線が増加することを見出した。
ここで、図4に示すように、中心磁石31の幅をw1、外周磁石32の幅をw2、磁気回路30の幅をw0と設定した。なお、本実施形態においては、w0=100mmで一定とした。
このように設定すると、図5に示すように、外周磁石32から中心磁石31に向けて形成される磁力線は、大きく分けて3通りのパターンが想定される。
図5(a)に示すパターンは、外周磁石32から出る磁力線のほぼ全てが中心磁石31に向かう磁力線がバランスした(磁力線が閉じた)パターンである。
図5(b)に示すパターンは、中心磁石31の幅w1が外周磁石32の幅w2の2倍より大きい幅で構成され、外周磁石32から中心磁石31に向かう磁力線の他に、中心磁石31を基準に発散した磁力線が多く発生し、基板5の表面における中心磁石31の中心付近に対応した位置の垂直磁場の絶対値が大きくなるように構成される。また、中心磁石31の幅w1が外周磁石32の幅w2より大きくなればなるほど、基板5の周縁部付近の垂直磁場の絶対値も大きくなるように構成される。
図5(c)に示すパターンは、外周磁石32の幅w2が中心磁石31の幅w1より大きい幅で構成され、外周磁石32から中心磁石31に向かう磁力線の他に、外周磁石32を基準に発散した磁力線が多く発生し、基板表面における外周磁石32に対向した位置付近の垂直磁場の絶対値が大きくなるように構成される。また、外周磁石32の幅w2が中心磁石31の幅w1より大きくなればなるほど、基板5の中央付近の垂直磁場の絶対値も大きくなるように構成される。
ここで、中心磁石31の幅w1および外周磁石32の幅w2を変更したときの基板表面における垂直磁場をシミュレーションした。なお、基板5とターゲット22間の距離を100mm、ターゲット22と磁気回路30との距離を24mmと設定した。
中心磁石31の幅w1および外周磁石32の幅w2の設定パターンと、そのときの基板表面における垂直磁場の最小値を表1に示す。
Figure 2009046714
また、上記表1におけるNo.1〜No.5のそれぞれの設定パターンにおける基板表面の磁場の値を図6〜図10に示す。なお、各図において、実線は基板表面の垂直磁場強度を示し、一点鎖線は基板表面の平行磁場強度を示す。
上記表1のNo.1のパターンは、従来から一般的に使用されている磁気回路のパターン(w1=20mm、w2=10mm)である(図5(a)参照)。図6に示すように、磁石幅(w0=100mm)の範囲(横軸で−50mm〜+50mmの範囲、以下同様)において、基板表面における垂直磁場の最大値(絶対値)は磁石中央付近で約25ガウスあるが、磁石の幅内において変動しており、その両端では垂直磁場は最小値(絶対値)の約9ガウスとなっている。このように磁石の幅の範囲で磁界が絶対値で10ガウス以上となっているところが部分的にあり、その部分では反応性が向上しているが、10ガウス未満のところもあり、ばらつきが生じやすい。
No.2のパターンは、No.1のパターンと比較して中心磁石31の幅w1を大きくした磁気回路のパターン(w1=40mm、w2=10mm)である(図5(b)参照)。図5(b)に示すように、外周磁石32から中心磁石31に向かう磁力線の他に、中心磁石31を基準に発散した磁力線が多く発生し、基板5の表面における中心磁石31の中心付近に対応した位置の垂直磁場の絶対値が大きくなる。つまり、図7に示すように、磁石幅の範囲において、基板表面における垂直磁場の最大値(絶対値)は磁石中央付近で約70ガウスある。また、磁石の幅内において垂直磁場の値は変動しており、その両端において垂直磁場は最小値(絶対値)の約40ガウスとなっている。このように、中心磁石31の磁束量を外周磁石32の磁束量より多くすることにより、基板5の表面における垂直磁場強度の絶対値の最小値を大きくすることができる。また、磁場強度の変化はあるが磁石の幅の範囲で磁界が絶対値で10ガウス以上あり、反応性のばらつきは見られない。
No.3のパターンも、No.1のパターンと同様に、従来から一般的に使用されている磁気回路のパターン(w1=10mm、w2=10mm)である。図8に示すように、磁石幅の範囲において、基板表面における垂直磁場の最大値(絶対値)は磁石両端で約10ガウスあるが、磁石の幅内において変動しており、磁石中央付近では垂直磁場は最小値(絶対値)の約0ガウスとなっている。このように磁石の幅の範囲で磁界が絶対値で10ガウス以上あり、反応性が向上している部分は一部のみであり、ばらつきも生じやすい。
No.4のパターンは、No.3のパターンと比較して外周磁石32の幅w2を大きくした磁気回路のパターン(w1=10mm、w2=15mm)である(図5(c)参照)。図5(c)に示すように、外周磁石32から中心磁石31に向かう磁力線の他に外周磁石32を基準に発散した磁力線が多く発生し、基板表面における外周磁石32に対向した位置付近の垂直磁場の絶対値が大きくなる。つまり、図9に示すように、磁石幅の範囲において、基板表面における垂直磁場の最大値(絶対値)は磁石両端で約23ガウスある。また、磁石の幅内において垂直磁場の値は変動しており、磁石中央付近において垂直磁場は最小値(絶対値)の約18ガウスとなっている。このように、磁場強度の変化はあるが磁石の幅の範囲で磁界が絶対値で10ガウス以上あり、反応性のばらつきは見られない。
No.5のパターンは、No.3のパターンと比較して外周磁石32の幅w2を更に大きくした磁気回路のパターン(w1=10mm、w2=20mm)である(図5(c)参照)。図10に示すように、磁石幅の範囲において、基板表面における垂直磁場は約38ガウスで略一定である。このように、外周磁石32の磁束量を中心磁石31の磁束量より多くした場合でも、基板5の表面における垂直磁場強度の絶対値の最小値を大きくすることができる。また、磁石の幅の範囲で磁界が絶対値で10ガウス以上あり、反応性のばらつきは見られない。
上述したシミュレーション結果を踏まえて、No.3およびNo.5のパターンの磁気回路を作成し、マグネトロンスパッタ法によりITO膜の成膜を行った。なお、成膜ガス圧を0.67Pa、酸素量を1.0sccm、成膜温度を室温、成膜する膜厚を1500Åとし、基板とターゲット間の距離を100mm、ターゲットと磁気回路との距離を24mmと設定した。そして、形成されたITO膜につき、X線回折法により結晶性を測定した。なお、X線回折法とは、X線が結晶格子によって回折される現象を利用して、物質の結晶内部で原子がどのように配列しているか(結晶性の強度がどの程度か)を確認する手法である。
その結果、No.3(基板表面における垂直磁場強度の絶対値の最小値(磁気回路の幅内)が、約0ガウス)の磁気回路で成膜した場合には、図11(a)に示すように、2θ=30°近傍の回折強度が約13000cpsであった。これに対して、No.5(同、約38ガウス)の磁気回路で成膜した場合には、図11(b)に示すように、2θ=30°近傍の回折強度が約20000cps程度であった。これにより、基板表面における垂直磁場強度の絶対値の最小値(磁気回路の幅内)が大きいほど、ITO膜の結晶性が高くなることが確認された。
以上の結果、従来から一般的に使用されているNo.1(同、約9ガウス)およびNo.3(同、約0ガウス)の磁気回路で成膜した場合より、結晶性の高いITO膜を形成するためには、基板表面における垂直磁場強度の絶対値の最小値(磁気回路の幅内)が10ガウス以上の磁場を発生させる磁気回路を使用して、マグネトロンスパッタを行うことが望ましい。
また、従来から一般的に使用されているNo.1(中心磁石の幅w1:外周磁石の幅w2=2:1)およびNo.3(w1:w2=1:1)の磁気回路で成膜した場合より、結晶性の高いITO膜を形成するためには、中心磁石の幅w1が外周磁石の幅w2の2倍より大きい幅で構成された磁気回路を使用するか、または外周磁石の幅w2が中心磁石の幅w1より大きい幅で構成された磁気回路を使用して、マグネトロンスパッタを行うことが望ましい。
なお、磁石幅の範囲内で成膜レートが高くなるので、この間の反応性が向上することが重要である。磁石幅以外の場所では、成膜される部分もあるが成膜レートが低く比較的結晶性が良い。また、反応性スパッタの場合でも周辺部の反応性ガスの供給も容易である。このため、磁石幅の範囲で垂直磁場が絶対値10ガウス以上あることが好ましい。
また、本実施形態において基板5とターゲット22との距離を100mmとしたが、この距離が50mmより短くなると、プラズマに曝されることによる反応性向上の効果は期待できるが、基板とターゲットとの間に導入される反応性ガスが不均一になる虞があることや、基板搬送時などに間隔が変動することによる影響が大きくなることから、基板毎に安定した成膜が困難になるため、基板5とターゲット22との間は50mm以上が好ましい。
一方、基板5とターゲット22との距離が200mmを超えると、基板5付近での磁場が弱くなり、磁場に沿って導入される電子が基板5へ衝突する効果が期待できなくなるため、基板5とターゲット22との間は200mm以下が好ましい。
次に、図12に酸素添加量と成膜された膜の比抵抗との関係を示す。図12(a)は上記表1のNo.3のパターンのもの、(b)はNo.5のパターンのものである。
図12(a)に示すように、従来(No.3)の磁気回路では、酸素添加量が0sccmのときに比抵抗は約2.2×10(μΩ・cm)となっているのに対して、酸素添加量が1.0sccmのときに比抵抗は約1.3×10(μΩ・cm)となっており、酸素添加量により膜の比抵抗の値が大きく変動している。特に、酸素添加量が少ないと膜の比抵抗値が高くなっていることが分かる。
一方、図12(b)に示すように、本実施形態(No.5)の磁気回路では、酸素添加量が0sccmのときに比抵抗は約8.0×10(μΩ・cm)となっているのに対して、酸素添加量が1.0sccmのときに比抵抗は約7.8×10(μΩ・cm)となっており、酸素添加量が変化しても膜の比抵抗値の変動量が小さくなっている。更に酸素添加量が少なくても膜の比抵抗値は低く抑えられていることが分かる。
つまり、従来の磁気回路の場合、基板上での反応性が低く、流れてくる酸素の状態の影響が大きかった。一方、本実施形態の磁気回路の場合、負イオンの効果に因って、反応性が高く、少ない酸素分子数でも十分に反応するため、周辺の影響が小さくなる。以上により、本実施形態によれば、比抵抗の酸素依存性が低いITO膜を形成できることが確認された。
本実施形態によれば、ターゲット22の一方の面に対向配置された磁気回路30を備え、ターゲット22の他方の面に対向して基板5を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜装置10において、磁気回路30は、中心磁石31と、中心磁石31の外周を囲むように配置された外周磁石32とを備え、磁気回路30は、基板5の表面における垂直磁場の絶対値が磁気回路30の幅内で10ガウス以上となる磁場を発生させるように構成した。
このように構成したため、磁力線が磁気回路30から基板5側へ延び、プラズマ中の電子が磁力線に沿って基板5まで届くため、膜が活性化されて結晶性の高い膜を形成することができる。結晶性の向上に伴って、電荷移動度や耐環境性に優れた膜を得ることができる。また、プラズマ中の電子が磁力線に沿って基板5まで届くため、膜表面のみが温度上昇して結晶化される。したがって、ガラス基板にカラーフィルタをコーティングした基板またはフィルム基板へ熱的ダメージを与えることなく、比抵抗の低い導電膜の成膜をすることができる。
また、磁気回路30を、中心磁石31と、中心磁石31の外周を囲むように配置された外周磁石32とで構成し、中心磁石31の幅w1を、外周磁石32の幅w2の2倍より大きい幅で構成した。
このように構成したため、外周磁石32から中心磁石31に向かう磁力線の他に、中心磁石31に向かって発散した磁力線が多く発生し、基板5の表面における中心磁石31の中心位置に対応した位置の垂直磁場の絶対値を大きくすることができる。
また、磁気回路30を、中心磁石31と、中心磁石31の外周を囲むように配置された外周磁石32とで構成し、外周磁石32の幅w2を、中心磁石31の幅w1より大きい幅で構成した。
このように構成したため、外周磁石32から中心磁石31に向かう磁力線の他に、外周磁石32から基板5の方向に向かって発散した磁力線が多く発生し、基板5の表面における外周磁石32に対向した位置付近の垂直磁場の絶対値を大きくすることができる。
また、基板5とターゲット22との距離を、50mm以上200mm以下とした。
このように基板5とターゲット22との距離を50mm以上とすることで、基板5の位置のばらつきによる影響を低減することができる。また、基板5とターゲット22との距離を200mm以下とすることで、基板5付近での磁場強度を確保することができる。
また、基板5とターゲット22との間に反応性ガスを導入する反応性ガス導入手段を備えて構成した。
このように構成したため、反応性スパッタ法による成膜を行うことができる。
また、ターゲット22を、In、ZnO、SnOの少なくともいずれかを含むようにした。
このように構成したため、結晶性の高い透明導電膜を成膜することができる。
さらに、磁気回路30をターゲット22に対して相対的に移動する磁気回路移動手段を備えた。
このように構成したため、ターゲット22のエロージョン領域を分散させることが可能になり、ターゲット22の耐久性を向上させることができる。
そして、基板5をターゲット22に対して相対的に移動する成膜対象物移動手段を備えた。
このように構成したため、基板5に対して均質な成膜をすることができる。
尚、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態において、中心磁石および外周磁石の幅を3パターン例示したが、例示した以外のパターンで構成してもよい。
また、本実施形態において、正面視略矩形状の磁気回路を用いて説明したが、正面視円形などの磁気回路を用いてもよい。
本発明の実施形態におけるマグネトロンスパッタ装置の概略構成図(正面図)である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるスパッタカソード機構の正面図である。 本発明の実施形態における磁気回路の概略構成図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。 本発明の実施形態における磁気回路の磁力線を示す説明図であり、(a)は従来パターンのものであり、(b)は中心磁石の幅を外周磁石の幅の2倍より大きい幅で構成したものであり、(c)は外周磁石の幅を中心磁石の幅より大きい幅で構成したものである。 本発明の実施形態における表1のNo.1のパターンのときの基板表面における磁場を示すグラフである。 本発明の実施形態における表1のNo.2のパターンのときの基板表面における磁場を示すグラフである。 本発明の実施形態における表1のNo.3のパターンのときの基板表面における磁場を示すグラフである。 本発明の実施形態における表1のNo.4のパターンのときの基板表面における磁場を示すグラフである。 本発明の実施形態における表1のNo.5のパターンのときの基板表面における磁場を示すグラフである。 本発明の実施形態における強度を示すグラフであり、(a)は表1のNo.3のパターンの場合、(b)は表1のNo.5のパターンの場合である。 本発明の実施形態における酸素添加量と膜の比抵抗との関係を示すグラフであり、(a)は表1のNo.3のパターンの場合、(b)は表1のNo.5のパターンの場合である。
符号の説明
5…基板(成膜対象物) 10…マグネトロンスパッタ装置(成膜装置) 17…ガス供給手段(反応性ガス導入手段) 22…ターゲット 24…背面プレート(パッキングプレート) 30…磁気回路 31…中心磁石 32…外周磁石 w0…磁気回路の幅 w1…中心磁石の幅 w2…外周磁石の幅

Claims (16)

  1. ターゲットの第1面側に配置された磁気回路を備え、
    前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜装置において、
    前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、
    前記磁気回路は、前記成膜対象物の表面における垂直磁場の絶対値が前記磁気回路の幅内で10ガウス以上となる磁場を発生させることを特徴とする成膜装置。
  2. ターゲットの第1面側に配置された磁気回路を備え、
    前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜装置において、
    前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、
    前記中心磁石の幅が、前記外周磁石の幅の2倍より大きい幅で構成されていることを特徴とする成膜装置。
  3. ターゲットの第1面側に配置された磁気回路を備え、
    前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜装置において、
    前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、
    前記外周磁石の幅が、前記中心磁石の幅より大きい幅で構成されていることを特徴とする成膜装置。
  4. 前記成膜対象物と前記ターゲットとの距離が、50mm以上200mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成膜装置。
  5. 前記成膜対象物と前記ターゲットとの間に反応性ガスを導入する反応性ガス導入手段を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の成膜装置。
  6. 前記ターゲットが、In、ZnO、SnOの少なくともいずれかを含んでいることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の成膜装置。
  7. 前記磁気回路を前記ターゲットに対して相対的に移動する磁気回路移動手段を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の成膜装置。
  8. 前記成膜対象物を前記ターゲットに対して相対的に移動する成膜対象物移動手段を有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の成膜装置。
  9. ターゲットの第1面側に磁気回路を配置し、前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜方法において、
    前記成膜対象物の表面における垂直磁場の絶対値が前記磁気回路の幅内で10ガウス以上となる磁場を前記磁気回路により発生させた状態で、前記ターゲットをスパッタすることを特徴とする成膜方法。
  10. ターゲットの第1面側に磁気回路を配置し、前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜方法において、
    前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、
    前記中心磁石の幅が、前記外周磁石の幅の2倍より大きい幅で構成された前記磁気回路を使用して磁場を発生させた状態で、前記ターゲットをスパッタすることを特徴とする成膜方法。
  11. ターゲットの第1面側に磁気回路を配置し、前記ターゲットの第2面側に成膜対象物を配置して、マグネトロンスパッタ法により成膜を行う成膜方法において、
    前記磁気回路は、中心磁石と、該中心磁石の外周を囲むように配置された外周磁石とを備え、
    前記外周磁石の幅が、前記中心磁石の幅より大きい幅で構成されている前記磁気回路を使用して磁場を発生させた状態で、前記ターゲットをスパッタすることを特徴とする成膜方法。
  12. 前記成膜対象物と前記ターゲットとの距離が、50mm以上200mm以下であることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の成膜方法。
  13. 前記成膜対象物と前記ターゲットとの間に反応性ガスを導入することを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の成膜方法。
  14. 前記ターゲットが、In、ZnO、SnOの少なくともいずれかを含んでいることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の成膜装置。
  15. 前記磁気回路を前記ターゲットに対して相対的に移動することを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の成膜装置。
  16. 前記成膜対象物を前記ターゲットに対して相対的に移動することを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の成膜装置。
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