JP2009045585A - 連続式粉砕機 - Google Patents

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Namio Sugihara
七三雄 杉原
Hiroyuki Tanaka
啓之 田中
Tetsuo Asano
哲郎 浅野
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NHI CO Ltd
SHIN NIHONKAI JUKOGYO KK
SORUBEKKUSU KK
Tanaka Manufacturing Co Ltd
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NHI CO Ltd
SHIN NIHONKAI JUKOGYO KK
SORUBEKKUSU KK
Tanaka Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】遊星ボールミルの粉砕能力を維持しながら、連続処理及び大型化が可能な連続式粉砕機を提供する。
【解決手段】上方に被粉砕物を投入する投入口を、下方には粉砕物を排出する排出口をそれぞれ設けた縦型の円筒容器内に、その中心で高速回転する主軸を中心として複数の粉砕用ローラが周囲に沿って均等に配列されるようそのローラ保持金具を設けるとともに、粉砕用ローラが主軸の回転により公転駆動されるようローラ保持金具を主軸に固着し、該ローラ保持金具には、公転中の遠心力により該円筒容器内周面に近接又は接触する位置で各粉砕用ローラを自転可能に縦軸で保持する軸承孔を設け、粉砕用ローラが遠心力に抗する主軸方向への後退を伴いながら被粉砕物を容器内周面との間に挟み込みさせるに要する隙間を作るように、該軸承孔を縦軸がスライドする遊びを持たせて形成した。
【選択図】 図1

Description

この発明は、粉砕用ローラを高速で公転させ、更に自転させることにより、例えば数十〜数百Gの遠心力による圧壊と高速自転によるすり潰し作用を利用して、被粉砕物を効率よく粉砕することができるようにした連続式粉砕機に係わるものである。
粉粒体の粉砕には従来転動式ボールミルが一般的に使われていた。これは、粉砕媒体のボールと粉粒体とが回転する横型円筒容器内をカスケード運動しながらボールの重力落下による圧潰と摩滅によって粉砕させるものである。しかし、ボールの相当遠心加速度は1Gにしか過ぎず、そのため粉砕には時間がかかる。それに対し粉砕力を高めたものが遊星ボールミルである。
図6は、従来の遊星ボールミルの一例を示したもので、一般的な構造は主軸50の回転を受けて公転する複数のミルポット52,52,・・を主軸周囲に均等に配設し、該ミルポット自体も自己の回転軸54を中心に自転するものである。ミルポット52内に入れられた粉砕媒体であるボール56,56,・・は、ミルポットの高速の公転、自転運動により大きな遠心力(回転数にもよるが、加速度は数十Gにも達する)とコリオリスカの相乗作用を受け抜群の粉砕力を発揮する。たとえば数ミクロンの微粉を短時間で得ることができる。
上記のように遊星ボールミルは抜群の粉砕力を発揮するが、ミルポット内に粉砕媒体であるボールと粉砕体を入れて一定時間運転した後取り出すという工程となるため、回分式が主体となり大量処理が難しい。また、複数のミルポットを回転させるため、大きな遠心力が不可欠となる実用機、又は大量処理が必要となる大型機には不向きであった。
そこで、この発明は、遊星ボールミルの粉砕能力を維持しながら上記問題を解決し、連続処理及び大型化が可能な連続式粉砕機を提供することを課題とした。
上記の課題を解決するために、この発明は、上方に被粉砕物を投入する投入口を、下方には粉砕物を排出する排出口をそれぞれ設けた縦型の円筒容器内に、その中心で高速回転する主軸を中心として複数の粉砕用ローラが周囲に沿って均等に配列されるようそのローラ保持金具を設けるとともに、粉砕用ローラが主軸の回転により公転駆動されるようローラ保持金具を主軸に固着し、該ローラ保持金具には、公転中の遠心力により該円筒容器内周面に近接又は接触する位置で各粉砕用ローラを自転可能に縦軸で保持する軸承孔を設け、粉砕用ローラが遠心力に抗する主軸方向への後退を伴いながら被粉砕物を容器内周面との間に挟み込みさせるに要する隙間を作るように、該軸承孔を縦軸がスライドする遊びを持たせて形成したことを特徴とする連続式粉砕機を提供するものである。
(作用)
連続式粉砕機を上記のように構成したから、円筒容器に投入口から被粉砕物が投入されると、遠心力で容器内周面に分散された被粉砕物は、公転中の粉砕用ローラとの間に挟み込まれローラに働く遠心力で高圧で磨り潰される。しかも、その際に、粉砕用ローラは、軸承孔の遊びにより遠心力に抗してスライドしながら、容器内周面との接触又は被粉砕物との接触により自転するために挟み込み及び磨り潰しが確実且つ強力に促進され、こうして、公転に伴う粉砕用ローラに加わる遠心力と、自転に伴う挟み込み作用との相乗効果で被粉砕物が細かく破砕され、破砕された粉砕物は下端の排出口から連続的に排出される。
以上説明したように、この発明の連続式粉砕機によれば、投入口から被粉砕物を投入すると円筒容器内で破砕処理され、破砕された粉砕物が排出口から排出されるため、作業効率に必要な被粉砕物の連続処理に適し、この場合、一個の円筒容器内での処理となるので、構造が簡単となり実用化に適すると同時に大型化が可能となり、しかも、粉砕用ローラの遠心力と自転に伴う挟み込み作用との相乗効果により強力に微粉砕をなし得るという優れた効果がある。
加えて、請求項2の如く、陣笠状の遠心分散器を設け、請求項3の如く、粉砕用ローラを複数段に設け、請求項4のように、粉砕用ローラの外周面に斜めの溝を設けたときには、円筒容器の全周において破砕の均等性及び効率性が一層確保されることになる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において示す如く、円筒容器1は、縦型円筒形であってその中心に主軸2が配設され、また、上端に原料としての被粉砕物を投入する投入口6が設けられ、下端にはそれが処理された粉砕物の排出口9が設けられる。主軸2の駆動については、図示していないが、駆動モータによりカップリングを介して直結するか、プーリのベルト駆動或いはギアーによる駆動により高速で回転するようになっている。主軸2には粉砕用ローラ3を保持する円盤状のローラ保持金具4が固着され、それには図2に示すようにローラ3を配列して保持する多数の軸承孔12,12,・・が設けてある。
ローラ保持金具4は、円筒容器1の内径よりも一回り小径の円盤状であって、外周面に粉砕用ローラ3が納まる環状凹溝17を設けてある。主軸2に対する取付け個数については、一段であっても良いが、粉砕効率の観点から、複数段、図示では3段に設けてある。そして、各段には偶数個において粉砕用ローラ3が保持されている。また、各段で粉砕用ローラ3は円筒容器1の内周面に沿って均等に(中心から等位に)満遍なく取り付けてあり、上方から見た際に被粉砕物が何れかの段のローラ3で必ず受け止められるよう隙間なく上下では交互に配置されている。
粉砕用ローラ3は、ローラ軸5との間に軸受け11が介在されている。ローラ軸5にスライド機能を有効に働かせ、且つ、ローラの回転を円滑にするためである。そこで、ローラ軸5については、ローラ保持金具4の軸承孔12に挿入され抜けなくする必要があると同時に、円筒容器1の内周面に離反可能に圧接し得るようにスライド可能とする必要がある。そこで、上端ではローラ軸5の軸頭13とローラ保持金具4の上面との間にスライドを許容するスペーサ14を介在させ、下端では止め輪15とローラ保持金具4の下面との間に同じくスライドを許容するスペーサ14を介在させた。
円筒容器1の内部上端には、主軸2に陣笠状の遠心分散器7が同時に高速回転するよう中心で固着されている。そこで今、投入口6から被粉砕物を投入すると、それが高速で回転する遠心分散器7により遠心力で分散して吹き飛ばされ、円筒容器1の内周面に沿って落下する途中で内周面に沿って公転する粉砕用ローラ3がその遠心力に抗して被粉砕物の上にのし上がる。これは、軸承孔12にローラ軸5の遊びbがあるので、図3に示した円筒容器1の内周面と公転している粉砕用ローラ3との間に被粉砕物が入り込む隙間aが発生するからである。この場合には、粉砕用ローラ3の遠心力と自転で被粉砕物が押し潰されることになる。
したがって、被粉砕物を微粉砕するには、円筒容器1の内周面に対して粉砕用ローラ3が接触することが原則として必要である。しかし、初期的には被粉砕物が粗いので、それを挟み込む隙間bを作りやすく、上段の粉砕用ローラ3については、(空運転において)接触しないものであっても良い。
軸承孔12に対するローラ軸5の遊びについて、軸承孔12を長孔に形成してある。ずれにしても、粉砕用ローラ3は、公転しながら自転すると同時に、ローラ軸5に対する軸承孔12の遊びbの分だけスライドしながら被粉砕物を挟み込ませ、公転に伴う粉砕用ローラ3に働く遠心力と、円筒容器1の内周面又は被粉砕物との接触に伴う自転で被粉砕物を磨り潰すため、相乗効果として強力な粉砕力を発揮する。
また、粉砕用ローラ3の外周面には、図4に示した付着物掻き取り用溝10が設けてあるので、容器内壁に付着する被粉砕物を堆積させることなく、掻き取られ、微粉となった被粉砕物は、円筒容器1の底に落下する。底部には主軸2に最下段のローラ保持金具4を介して掻き羽根8が取り付けられているので、落下した被粉砕物は、掻き羽根8により排出口9から排出される。なお、掻き取りが溝によるので、突起による場合とは違って粉砕用ローラ3の回転は阻害されることはない。
この発明に係る連続式粉砕機を示す縦断面図である。 同連続式粉砕機の円筒容器の横断面において内部構造を平面から見た拡大図である。 同連続式粉砕機の円筒容器内を粉砕用ローラの部分で一部拡大して示し、(A)図は平面図、(B)図は縦断面図である。 同連続式粉砕機における粉砕用ローラを示し、(A)図は平面図、(B)図は正面図である。 同連続式粉砕機の円筒容器を掻き羽根の部分で一部拡大して示し、(A)図は縦断面図、(B)図は(A)図におけるイ−イ線矢視の断面図である。 従来例を示し、(A)図は遊星ボールミルの正面から見た断面図、(B)図はそのうちの一のミルポットの拡大横断面図である。
符号の説明
1 円筒容器
2 主軸
3 粉砕用ローラ
4 ローラ保持金具
5 ローラの縦軸
6 投入口
7 遠心分散器
9 排出口
10 斜めの溝
12 軸承孔
a 隙間
b 遊び

Claims (4)

  1. 上方に被粉砕物を投入する投入口を、下方には粉砕物を排出する排出口をそれぞれ設けた縦型の円筒容器内に、その中心で高速回転する主軸を中心として複数の粉砕用ローラが周囲に沿って均等に配列されるようそのローラ保持金具を設けるとともに、粉砕用ローラが主軸の回転により公転駆動されるようローラ保持金具を主軸に固着し、該ローラ保持金具には、公転中の遠心力により該円筒容器内周面に近接又は接触する位置で各粉砕用ローラを自転可能に縦軸で保持する軸承孔を設け、粉砕用ローラが遠心力に抗する主軸方向への後退を伴いながら被粉砕物を容器内周面との間に挟み込みさせるに要する隙間を作るように、該軸承孔を縦軸がスライドする遊びを持たせて形成したことを特徴とする連続式粉砕機。
  2. 請求項1記載の連続式粉砕機において、円筒容器内にローラ保持金具よりも上方に、投入口から落下する被粉砕物を受ける陣笠状の遠心分散器を主軸に固着して設け、遠心分散器の回転により被粉砕物が遠心分散器の外周に分散し粉砕用ローラとの間に連続して供給されるように構成したことを特徴とする連続式粉砕機。
  3. 請求項1又は2記載の連続式粉砕機において、上方から被粉砕物を段々に細かく粉砕できるように、粉砕用ローラを複数段に設け、更に各段にわたって被粉砕物が素通りすることのないよう上下にわたり満遍なく粉砕用ローラを配置したことを特徴とする連続式粉砕機。
  4. 請求項1,2又は3記載の連続式粉砕機において、円筒容器内壁に付着した被粉砕物を掻き落とすため、粉砕用ローラ外周面に斜めの溝を設けたことを特徴とする連続式粉砕機。



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