JP2014100615A - 粉砕機及びその粉砕機を用いた粉砕処理方法 - Google Patents

粉砕機及びその粉砕機を用いた粉砕処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】処理材料としてバイオマスを水と糖化酵素と共に粉砕する粉砕機において、粉砕対象のバイオマスを効率的に微細に粉砕する。
【解決手段】水平方向に設置した処理槽2内に回転軸10を軸支し、回転軸10には複数の粉砕羽11と、異形粉砕羽12とを一定間隔毎で取り付ける。各粉砕羽11,12及び処理槽1の母材表面にダイヤモンド粒子20,21を電着する。これにより、各粉砕羽11,12及び処理槽1の母材表面をヤスリのような鋭利で凹凸状の粗面とし、各粉砕羽11,12に形成する溝部14,16の凹凸による打撃や衝突、ダイヤモンド粒子20,21による摩砕作用により、バイオマスを微粉砕する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、処理材料を粉砕する粉砕機、特に、処理材料として植物系のバイオマスを水と糖化酵素と共に粉砕するのに適した粉砕機及びその粉砕機を用いた粉砕処理方法に関する。
特許文献1において、植物原料から糖類等を含む成分と低変性リグニンを含む成分に分離する植物原料の処理方法が提案されている。これは、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンを含有する植物系のバイオマスを水と糖化酵素と共に粉砕し、液状成分と固形成分とを含有する粉砕物を得て、この粉砕物を固液分離して糖類、オリゴ糖及び多糖類を含む液状成分と低変性リグニンを含む固形成分に分離する処理方法であり、植物原料から糖類等を含む成分と低変性リグニンを含む成分に分離する湿式粉砕機としてビーズミルを用いている。この種の湿式粉砕機は、例えば、特許文献2、3で示すように、処理容器の中にボールあるいはビーズの粉砕メディアを充填し、処理材料と粉砕メディアを攪拌することによって、攪拌ディスクと粉砕メディアの運動で処理材料に与えるずり力とせん断力により処理材料を微粒子化するものである。
しかし、特許文献2、3で示すボールミルあるいはビーズミルは、処理容器内に粉砕メディアとしてボールあるいはビーズを充填することから、これらの粉砕メディアを充填する分、処理容器内へ供給される植物原料の供給量が減少し、1回の粉砕処理で得られる粉砕物の量も少ないばかりでなく、特許文献1に示す植物原料の処理方法では、ビーズミルで粉砕する植物原料の平均粒度が10μmとなった時点で、処理容器内に充填するビーズを0.5mm径のものに交換し、最終的に平均粒度が約279nmの超微粉末が得られるまで粉砕することから、粉砕メディアの交換も必要があり、効率的に糖類、オリゴ糖及び多糖類を含む液状成分と低変性リグニンを含む固形成分とに分離することができない、という課題を有していた。
そこで、特許文献1で示すような植物原料を粉砕する際、特許文献2、3に示すような粉砕に粉砕メディアを用いないで粉砕羽の回転だけで処理材料を微粒子化する破砕機が要望されている。このような粉砕メディアを用いないで微粉末状に粉砕する微粉砕機は種々提案されており、例えば、特許文献4、5などにおいて、回転軸に支持され外周面に母線と平行な多数の凹凸部を周方向に連続して形成した回転子と、該回転子の外側に微小間隙をあけて嵌装され内周面に母線と平行な多数の凹凸部を周方向に連続して形成した筒体とを備え、回転子を高速回転させ、固定子の上方に設けた製品排出口に連なる吸引送風機を運転し、被粉砕物を、固定子の下方に設けた供給口から空気に同伴させて機内に供給すると、機内では被粉砕物が、回転子と一体で回転する外周部凹凸により生じる気流によって粉砕室の内周面に沿って上昇し、回転子と固定子との対向間隙である粉砕室に流入し、回転子の回転で発生した上向きの旋回気流に乗って対向間隙を上向流で流過する間に粉砕が行われる微粉砕機が知られている。なお、特許文献5に示す微粉砕機は、回転子と固定子に表面に原料又は粉砕された粒子が付着(融着)することを防止するために、回転子の外側表面と固定子の内側表面に摩擦係数0.1〜0.2μmと滑り性の極めて良好なダイヤモンドライクカーボンの薄膜を形成している。
特開2010−92151号公報 特開2009−66595号公報 特開平11−319607号公報 特開昭63-104660号公報 特開2001−353446公報
特許文献4,5に示す微粉砕機は、高速回転する回転子により、回転子と固定子との間に形成される微小隙間からなる粉砕室において、回転子と固定子の凸部間で磨砕されながら互いに衝突し、剪断力を受けて微細粒子に粉砕されるものであるが、単に回転子と固定子に設けた凹凸による粉砕では、数十ミクロンオーダーから数ミクロンオーダーまでの微細粒子にしか粉砕することができない。特に、特許文献5に示す微粉砕機においては、回転子の外側表面と固定子の内側表面に処理材料の付着を防止するために、摩擦係数0.1〜0.2μmと滑り性の極めて良好なダイヤモンドライクカーボンの薄膜を形成しており、回転子と固定子との間の微小隙間において、回転子と回転子の外側表面と固定子の内側表面が平滑であって回転子と固定子による磨砕効果が低いため、特許文献1の示すような植物系のバイオマスを水と糖化酵素と共に粉砕するための粉砕機として用いたとしても、バイオマスから糖類等を含む成分と低変性リグニンを含む成分に分離するために要求されるナノ粒子レベルまで粉砕する能力はない。
そこで本発明は、前記課題に鑑み、粉砕メディアを用いることなく、処理材料をナノ粒子レベルまで微細に、かつ、効率的に粉砕することができ、植物原料から糖類等を含む成分と低変性リグニンを含む成分に分離するのに適した粉砕機及びその粉砕機を用いた粉砕処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、水平方向に配置した円筒状の処理槽と、この処理槽内において回転する回転軸と、この回転軸に等間隔に並べて取り付けられた複数の粉砕羽とを備え、前記処理槽の一端に形成する供給口から処理材料を供給し、前記粉砕羽の回転により該粉砕羽と処理槽との微小間隙において前記処理材料を微粉砕するとともに、前記粉砕羽の表面と前記処理槽の内面にダイヤモンド粒子を電着し、前記粉砕羽の表面と前記処理槽の内面にそれぞれ鋭利な凹凸状を成す粗面を形成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記各粉砕羽が平板状を成して放射状に延びる複数のブレードから成り、その各ブレードの表面に複数の平行する溝部を形成するとともに、この各溝部を各ブレードの中心線に対して傾斜させたことを特徴とする。
また、本発明は、少なくとも前記処理材料の排出側に位置する一枚の粉砕羽は、端面を傾斜させて断面平行四辺形状の異形粉砕羽とし、この異形粉砕羽に形成する前記溝部は、その深さ方向に対して傾斜させた傾斜溝部であることを特徴とする。
また、本発明は、前記処理槽の排出口の内面側にフィルタを設け、前記処理槽の供給口から固体成分と液状化成分とを含むペースト状の処理材料を供給し、前記粉砕羽の回転により粉砕された固体成分と液状成分とが前記フィルタを通過して前記排出口から排出され、さらに、前記供給口から前記処理槽へと循環させて前記固体成分が所望の平均粒度の超微粉末となるまでバッチ処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、前記処理槽の外側に水を循環させるジャケットを設け、前記処理槽内で粉砕処理する処理材料の温度を制御したことを特徴とする。
また、本発明は、前記処理材料としてバイオマスと、水、糖化酵素を混ぜた所定量のスラリー状処理材料を循環させてバイオマスが所望の平均粒度の超微粉末となるまでバッチ処理し、バッチ処理終了後、得られた粉砕物を液状成分と固形成分に分離し、液状成分により燃料用のバイオエタノールあるいはキシロースやオリゴ糖などを精製するとともに、固形成は、低変性リグニンとして回収することを特徴とする。
本発明は、スラリー状の処理材料を供給し、これを粉砕する粉砕羽及び処理槽の母材表面にダイヤモンド粒子を電着することによって、これらの母材表面がヤスリのような鋭利で凹凸状の粗面となり、各粉砕羽の回転による遠心力によってこれら粉砕羽と処理槽の内面との間の微小隙間に送られる処理材料を効果的に磨砕することができる。
また、各粉砕羽に形成する傾斜した溝部によって、各粉砕羽の回転に伴って遠心方向に流れる水流と、各粉砕羽の表面部分において、傾斜した溝部に沿って反遠心方向に流れる水流が生じて隣接する粉砕羽間に対流が生じ、その対流に乗って粉砕物が粉砕羽と処理槽の内面との間の微小隙間へと入り込んで粉砕され、さらに、処理槽の排出側において、異形粉砕物の回転によって排出させる水流に逆らう対流が生じ、粉砕物を処理槽内に滞留させて効果的に粉砕することができる。これにより、植物原料から糖類等を含む成分と低変性リグニンを含む成分に分離するための粉砕工程の時間を短縮することできる。
本発明の一実施例を示す粉砕機の平面図である。 同上、粉砕羽の正面図である。 同上、図2のA−A線断面図である。 同上、異形粉砕羽の正面図である。 同上、図4のB−B線断面図である。 同上、粉砕羽の拡大断面図である。 同上、処理槽の拡大断面図である。 同上、処理槽内の水流の流れを示す概略説明図である。
以下、本発明に係る粉砕機の一実施例について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の粉砕機1は、前記特許文献1に示す植物原料から糖類等を含む成分と低変性リグニンを含む成分に分離するための粉砕機として用いる。
図1は、本発明の粉砕機1の構造を示す平面図であり、同図に示すように、処理槽2は、円筒形を成し、水平方向に配置されている。この処理槽2の両端開口部は蓋体3、4で塞がれ、一方の蓋体3に処理材料の供給口5を形成され、他方の蓋体4には粉砕処理された処理材料の排出口6が形成されている。また、前記処理槽1の外側には、冷却水等を循環させて内部の被処理材料を所定温度に保つジャケット7が設けられている。また、前記各蓋体2,3の中心部には回転軸10を軸支する軸受け8,9が設けられている。
前記回転軸10には複数の粉砕羽11と、この粉砕羽11とは形状が異なる異形粉砕羽12とが一定間隔で取り付けられ、各粉砕羽11,12間に位置して各粉砕羽11,12の間隔を保持するスペーサ30が設けられている。本実施例においては5枚の粉砕羽11と2枚の異形粉砕羽12とが設けられており、2枚の異形粉砕羽12は排出側に位置する。また、前記回転軸10にはカップリング31を介して動力モータ32が接続され、この動力モータ32によって前記各粉砕羽11,12が回転する。
図2は前記粉砕羽11の正面図、図3は図2のA−A線断面図を示しており、同図に示すように、粉砕羽11は、それぞれ放射状に延びる複数のブレード13から成る。また、各ブレード13には平行する複数の溝部14が形成され、この溝部14によって前記各ブレード13の断面形状が凹凸状を成しており、前記各溝部14は各ブレード13の中心線Sに対して粉砕羽11の回転方向aに向けて15°傾斜させている。
図4は前記異形粉砕羽12の正面図、図5は図4のB−B線断面図を示しており、同図に示すように、異形粉砕羽12は、それぞれ放射状に延びる複数のブレード15から成る。また、その各ブレード15には平行する複数の傾斜溝部16が形成され、この傾斜溝部16によって前記各ブレード13の断面形状が凹凸状を成しており、前記各溝部14は各ブレード13の中心線Sに対して粉砕羽11の回転方向aに向けて15°傾斜させている。さらに、2枚の異形粉砕羽12は、図5に示すように、外周縁部を15°傾斜させて、各異形粉砕羽12の断面を平行四辺形状として、その各異形粉砕羽12に形成する前記傾斜溝部16は、深さ方向に45°傾斜させている。
図6、図7は前記各粉砕羽11,12と前記処理槽2の拡大断面図であり、同図に示すように、各粉砕羽11,12の表面と前記処理槽2の内面にダイヤモンド粒子20,21を電着している。なお、各粉砕羽11,12のダイヤモンド粒子20は粒度が中目、前記処理槽2のダイヤモンド粒子21は粒度が細目となっている。また、各粉砕羽11,12の外周と処理槽2との隙間は1mm程度である。
前記回転軸10の終端側には、該回転軸10と一体的に回転するフィルタ25が固定され、このフィルタ25の周縁部は前記蓋体4に形成する環状溝26内に臨んで配置されており、このフィルタ25で濾過した処理材料を前記排出口6から排出用ポンプ27によりタンク(図示せず)に排出し、タンク内の処理材料を供給ポンプ28によって再び前記処理槽1内に供給して循環処理するように構成している。
以上のように構成される本実施例においては、処理材料としてセルロース、ヘミセルロース及びリグニンを含有する植物系のバイオマスと、水及び糖化酵素を処理槽1内に供給し、粉砕羽11,12を回転することにより、バイオマスを微粉砕して、糖類、オリゴ糖及び多糖類を含む液状成分と低変性リグニンを含む固形成分に分離する。この処理は、特許文献1と同様であり、その詳細については省略する。
上記構成において、供給ポンプ28によって処理槽1内に処理材料を供給する。本実施例においては、粉砕対象であるセルロース、ヘミセルロース及びリグニンを含有する植物系のバイオマスを水と糖化酵素中に懸濁させたスラリー状態で処理槽1内に供給し、固体成分であるバイオマスを粉砕する。すなわち、処理槽1内において各粉砕羽11,12が動力モータ32により回転し、各粉砕羽11,12の遠心力によってスラリー状の処理材料は各粉砕羽11,12と処理槽1の内周面との間の粉砕室(微小間隙)へと向かい、回転する各粉砕羽11,12と処理槽1内周面とによって磨砕され、微粉砕される。この時、各粉砕羽11,12の表面と処理槽1の内面には電着によってダイヤモンド粒子20,21の層が形成されているため、各粉砕羽11,12に形成する溝部14,16の凹凸による打撃や衝突、ダイヤモンド粒子20,21による摩砕作用により、バイオマスが微粉砕され、液状化成分である水と糖化酵素とフィルタ25を通過し得る程度まで微粉砕されたバイオマスが排出用ポンプ27により処理槽1外へ排出された後、再び、供給ポンプ28によって処理槽1内に供給され、所定時間、循環処理される。
また、各粉砕羽11,12の回転による遠心力によって、スラリー状の処理材料には各粉砕羽11,12と処理槽1の内周面との間の粉砕室(微小間隙)へと向かうものの、図2、図4に示すように、各粉砕羽11,12には、それぞれ各粉砕羽11,12の中心から外周に向かって回転方向aに向かって15°傾斜した溝部14と傾斜溝部16が形成されているため、図8に示すように、各粉砕羽11,12の回転に伴って溝部14と傾斜溝部16の傾斜に沿って流れる渦流G1が生じ、隣接する各粉砕羽11,11間、11,12間、12,12間において、スラリー状の処理材料が対流するため、各粉砕羽11,12と処理槽1の内周面との間の粉砕室(微小間隙)に固体成分であるバイオマスが繰り返して流れて各粉砕羽11,12と処理槽1とによる摩砕が繰り返される。さらに、処理槽1の排出側に位置する2枚の異形状粉砕羽12,12は、両側縁部は、15°傾斜させ、かつ、これら異形粉砕羽12に形成する溝部16の対向面を45°傾斜させることによって、図8に示すように、処理槽1の排出側において、排出ポンプ27と供給ポンプ28による水流bに対して逆う流れG2が生じ、前記溝部14と傾斜溝部16による渦流G1による対流と相まって、粉砕対象であるバイオマスを処理槽1内に効果的に滞留させ、各粉砕羽11,12と処理槽1とで効率的に摩砕することができる。特に、本実施例においては、バイオマスに糖化酵素と水を混ぜた所定量のスラリー状処理材料を循環させて最終的にバイオマスが平均粒度約279nmの超微粉末となるまでバッチ処理するものであり、破砕対象であるバイオマスは、できるだけフィルタ25を通過させることなく、処理槽1内に残留させて各粉砕羽11,12によって継続的に摩砕することで最終的にバイオマスが平均粒度約279nmの超微粉末となるまでのバッチ処理の時間を短縮化することができる。
また、処理槽1の外側に設けたジャケット7に冷却水を循環させることによって、処理槽1内のスラリー状処理材料の温度を制御し、糖化酵素によりバイオマス中のセルロース・ヘミセルロースの糖化が促進される。そして、バッチ処理終了後、得られた粉砕物を遠心分離等により液状成分と固形成分に分離し、これによって得られた液状成分により燃料用のバイオエタノールあるいはキシロースやオリゴ糖などを精製し、固形成分は、水など適当な液体で数回洗浄し、乾燥させること低変性リグニンを得ることが出来る。
以上のように、本実施例においては、スラリー状の処理材料を供給し、これを粉砕する各粉砕羽11,12及び処理槽1の母材表面にダイヤモンド粒子20,21を電着し、各粉砕羽11,12及び処理槽1の母材表面がヤスリのような鋭利で凹凸状の粗面とすることによって、破砕対象であるバイオマスが平均粒度とまでバッチ処理する時間を短縮して、効率的にバイオマスから糖類等を含む成分と低変性リグニンを含む成分に分離させることができる。
さらに、本実施例でおいて、各粉砕羽11,12に傾斜した溝部14,16を形成し、各粉砕羽11,12の回転に伴って図8に示すように、隣接する各粉砕羽11,11間、11,12間、12,12間において対流を生じさせ、かつ、処理槽1の排出側に位置する2枚の異形状粉砕羽12,12の外周縁部が15°傾斜させるとともに、これら異形粉砕羽12に形成する傾斜溝部16を深さ方向に45°傾斜させることによって、処理槽1の排出側において、スラリー状の処理材料を逆流させることによって、粉砕対象であるバイオマスを処理槽1内に効果的に滞留させることができ、処理槽1内おいてバイオマスを効率的に粉砕することができる。
以上、本発明を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、粉砕羽の枚数や排出側に配置した異形粉砕羽の枚数は適宜選定すればよい。また、各粉砕羽に形成する溝部の角度や異形粉砕羽のブレードの角度なども必ずしも実施例の角度に限定されるものではない。さらに、処理槽1の内面に溝部を形成して凹凸状とする構造であってもよい。
1 粉砕機
2 処理槽
5 供給口
6 排出口
7 ジャケット
10 回転軸
11 粉砕羽
12 異形粉砕羽
13,15 ブレード
14 溝部
16 傾斜溝部
20,21 ダイヤモンド粒子
25 フィルタ

Claims (6)

  1. 水平方向に配置した円筒状の処理槽と、この処理槽内において回転する回転軸と、この回転軸に等間隔に並べて取り付けられた複数の粉砕羽とを備え、前記処理槽の一端に形成する供給口から処理材料を供給し、前記粉砕羽の回転により該粉砕羽と処理槽との微小間隙において前記処理材料を微粉砕するとともに、前記粉砕羽の表面と前記処理槽の内面にダイヤモンド粒子を電着し、前記粉砕羽の表面と前記処理槽の内面にそれぞれ鋭利な凹凸状を成す粗面を形成したことを特徴とする粉砕機。
  2. 前記各粉砕羽が平板状を成して放射状に延びる複数のブレードから成り、その各ブレードの表面に複数の平行する溝部を形成するとともに、この各溝部を各ブレードの中心線に対して傾斜させたことを特徴とする請求項1記載の粉砕機。
  3. 少なくとも前記処理材料の排出側に位置する一枚の粉砕羽は、端面を傾斜させて断面平行四辺形状の異形粉砕羽とし、この異形粉砕羽に形成する前記溝部は、その深さ方向に対して傾斜させた傾斜溝部であることを特徴とする請求項2記載の粉砕機。
  4. 前記請求項1〜3の何れか1項に記載の粉砕機を用いた粉砕処理方法であって、前記処理槽の排出口の内面側にフィルタを設け、前記処理槽の供給口から固体成分と液状化成分とを含む前記処理槽の供給口から固体成分と液状化成分とを含むペースト状の処理材料を供給し、前記粉砕羽の回転により粉砕された固体成分と液状成分とが前記フィルタを通過して前記排出口から排出され、さらに、前記供給口から前記処理槽へと循環させて前記固体成分が所望の平均粒度の超微粉末となるまでバッチ処理を行うことを特徴とする粉砕処理方法。
  5. 前記処理槽の外側に水を循環させるジャケットを設け、前記処理槽内で粉砕処理する処理材料の温度を制御したことを特徴とする請求項4項に記載の粉砕処理方法。
  6. 前記処理材料としてバイオマスと、水、糖化酵素を混ぜた所定量のスラリー状処理材料を循環させてバイオマスが所望の平均粒度の超微粉末となるまでバッチ処理し、バッチ処理終了後、得られた粉砕物を液状成分と固形成分に分離し、液状成分により燃料用のバイオエタノールあるいはキシロースやオリゴ糖などを精製するとともに、固形成は、低変性リグニンとして回収することを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の粉砕処理方法。
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