JP2009044083A - 炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法、及び炭化珪素半導体素子の製造方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法、及び炭化珪素半導体素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009044083A
JP2009044083A JP2007210008A JP2007210008A JP2009044083A JP 2009044083 A JP2009044083 A JP 2009044083A JP 2007210008 A JP2007210008 A JP 2007210008A JP 2007210008 A JP2007210008 A JP 2007210008A JP 2009044083 A JP2009044083 A JP 2009044083A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon carbide
epitaxial film
single crystal
basal plane
formation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007210008A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5000424B2 (ja
Inventor
Shuichi Tsuchida
秀一 土田
Isao Kamata
功穂 鎌田
Masahiro Nagano
正裕 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Research Institute of Electric Power Industry
Original Assignee
Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Research Institute of Electric Power Industry filed Critical Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority to JP2007210008A priority Critical patent/JP5000424B2/ja
Publication of JP2009044083A publication Critical patent/JP2009044083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5000424B2 publication Critical patent/JP5000424B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】本発明は、炭化珪素単結晶ウェハから炭化珪素半導体素子を製造するに際し、ウェハ面における特定の基底面内欠陥を他の転位や積層欠陥と識別することによりその位置及びその種類を非破壊的に特定し、これに基づいて、結晶欠陥による素子特性への影響がない炭化珪素半導体素子を製造することを目的としている。
【解決手段】炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、これにより得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、特定の回折パターンを識別することにより特定の基底面内欠陥を非破壊的に検出し、得られたウェハ面内における該基底面内欠陥の位置情報を取得することを特徴とする炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法、及び、該欠陥検出方法を用いた炭化珪素半導体素子の製造方法。
【選択図】図8

Description

本発明は、炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された半導体素子製造用の炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法、ならびに炭化珪素単結晶ウェハを用いて炭化珪素半導体素子を製造する方法に関する。
炭化珪素(SiC)は、Siと比べてバンドギャップが約3倍、飽和ドリフト速度が約2倍、絶縁破壊電界強度が約10倍と優れた物性値を有し、大きな熱伝導率を有する半導体であることから、現在用いられているSi単結晶半導体の性能を大きく凌駕する次世代の高電圧・低損失半導体素子を実現する材料として期待されている。
現在、市販化されているSiC単結晶を製造する方法にはいくつかの方法があるが、主として昇華法を用いられる場合が多い。
昇華法では通常、坩堝内に原料のSiC粉末を入れると共に、坩堝の内側上面にSiC粉末と対面する形でSiC種結晶を設置する。このとき、坩堝を2200〜2400℃程度まで加熱することで、SiC粉末を昇華させる。昇華したSiC粉末は、対面するSiC種結晶上で再結晶化され、種結晶上に新たなSiC単結晶が成長される。
SiC単結晶を製造する方法としては、ほかに、原料としてSiH4などのSiを含ん
だガスと、C38またはC22などのCを含んだガスとを用いて、昇華法と同様に種結晶上に新たなSiC単結晶を得るいわゆるHTCVD法と呼ばれる製造方法も報告されている。
上記のような方法によって、SiC単結晶が円柱形のバルク状の単結晶として得られた後に、これを通常300〜400ミクロン程度の厚さにスライスすることにより、SiC単結晶基板が製造される。このSiC単結晶基板を用いて半導体素子を製造する場合には、その半導体素子の耐電圧などの要求仕様に基づいた所要の膜厚及びキャリヤ濃度を有する単結晶層を、基板表面からエピタキシャル成長させることにより製造する場合が多い。
SiC単結晶基板は、以上のような方法で製造されているが、通常の圧力では液相を持たず、また、昇華温度が極めて高いことなどから、転位や積層欠陥などの結晶欠陥を含まないような高品質の結晶成長を行うことが困難である。このため、SiC単結晶については、Si単結晶成長で商用化されているような、転位を有さずかつ大きな口径を有する単結晶の製造技術が実現されていない。
現在市販されているSiC単結晶基板には、103cm-2程度のc軸方向に伝播するら
せん転位、102〜104cm-2程度のc軸方向に伝播する刃状転位、102〜104cm-2程度のc軸と垂直方向に伝播する転位(基底面転位)が存在している。これらの転位密度は、その基板の品質によって大きく異なる。
また、SiC単結晶基板に内在しているこれらの転位は、基板上にエピタキシャル膜を成長させる際に、このエピタキシャル膜中にも伝播する場合がある。このとき、一部の転位は、エピタキシャル膜中に伝播する際にその伸張方向を変える場合もあることが知られている。一方、基板上にエピタキシャル膜を成長させる際に、新たな転位ループや積層欠陥(8H型、3C型など)が生成することも知られている。したがって、エピタキシャル膜中には、基板より伝播した転位や積層欠陥に加えて、エピタキシャル成長時に導入され
た転位や積層欠陥が含まれていることになる。さらに、SiCエピタキシャル膜付き単結晶基板を用いて半導体素子を製造する素子化過程においても、新たに転位や積層欠陥が形成される場合がある。これらの転位や積層欠陥は、そのエピタキシャル膜を用いて形成した半導体素子の耐電圧や信頼性を低下させる。
最近では、基板中の転位密度やエピタキシャル成長時の転位発生密度を低減させる技術開発が進められている。しかしながら、エピタキシャル膜中の転位や積層欠陥などの結晶欠陥密度をゼロとし、なおかつ産業化できるような低コストにて大口径の基板を実現することは難しい状況である。このため、SiCエピタキシャル膜付き単結晶基板を用いて半導体素子を製造する場合、それらの半導体素子は何らかの結晶欠陥を内包する可能性がある。
結晶欠陥の中には、半導体素子の初期特性を大幅に劣化させる結晶欠陥のみならず、初期特性には影響を与えないものの素子の特性を経時的に劣化させることによりその素子の長期信頼性を低下させる結晶欠陥も存在する。特に、後者の長期信頼性を低下させるような結晶欠陥を内包する半導体素子は、初期特性においては正常素子と何ら変わらない性能を発揮することもあり、初期特性からの判別が極めて困難である。
この問題点に関して、これまでに、エピタキシャル膜付きSiC単結晶基板内に含まれる転位や積層欠陥による、SiCショットキーバリヤダイオードやMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)ゲート構造の長期信頼性低下が報告されている。例えば、このような長
期信頼性を有しない半導体素子がインバータなどの応用機器に組み込まれた場合には、当該応用機器の信頼性が大幅に低下することになる。このため、長期信頼性を低下させるような結晶欠陥を内包する半導体素子をスクリーニングするための判別手法の確立が望まれている。
上記のような結晶欠陥を含んだ半導体素子の判別、スクリーニング手法を確立するためには、エピタキシャル膜付きSiC単結晶基板内に含まれる転位や積層欠陥などの結晶欠陥を高速かつ高精度に検出し、その基板面内での位置情報を得る必要がある。すなわち、半導体素子の形成前や、形成プロセス中に、そのエピタキシャル膜付きSiC単結晶基板内に含まれる転位や積層欠陥などの結晶欠陥の位置情報を得ることによって、素子完成後にその結晶欠陥位置情報に応じて、結晶欠陥を内包する半導体素子を判別し、スクリーニング処理を行うことが考えられる。
エピタキシャル膜付きSiC単結晶基板内に含まれる転位や積層欠陥などの結晶欠陥を非破壊で検出する手法としては、現在までに、フォトルミネッセンス法(特許文献1)、カソードルミネッセンス法、エレクトロルミネッセンス法(非特許文献1,2)、X線トポグラフィー法(非特許文献3,4)などが報告されている。これらの手法を用いたマッピング測定によって、エピタキシャル膜付きSiC単結晶基板内の転位や積層欠陥の位置情報を得ることが可能である。
非特許文献3,4においては、単数あるいは複数の貫通刃状転位と同時に生成する基底面内欠陥(基底面内に含まれる欠陥の総称とする)に対するX線トポグラフィー像の判別手法が報告されている。
また、非特許文献5において、マイクロパイプと呼ばれるような大型の結晶欠陥に対して、その位置情報をあらかじめ得ることで、素子形成パターンに反映することが報告されている。
また、特許文献1には、基底面転位の位置情報をフォトルミネッセンス法により検出し
、素子形成に反映させることが記載されている。
また、非特許文献6においては、KOH エッチング法により、SiC pn ダイオードの逆方
向特性を低下させる可能性のある基底面内欠陥の存在が報告されている。
特開2004−289023号公報 マテリアルサイエンスフォーラム(Materials Science Forum) Vols 389−393 2002年 1297頁〜1300頁 マテリアルサイエンスフォーラム(Materials Science Forum) Vols 433−436 2003年 901頁〜906頁 ジャーナルオブクリスタルグロース(Journal of Crystal Growth)Vols 271 2004年 1頁〜7頁 マテリアルサイエンスフォーラム(Materials Science Forum) Vols 527−529 2006年 231頁〜234頁 マテリアルサイエンスフォーラム(Materials Science Forum) Vols 338−342 2000年 1423頁〜1426頁 第54回応用物理学会関係連合講演会講演予稿集 NO.1 436項 28a-N-8
しかしながら、上記の従来手法においては、炭化珪素単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することによりエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び新たな貫通らせん転位と結合生成されることによりエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥を非破壊的に検出するとともに、これらの基底面内欠陥を他の転位や積層欠陥と識別することが達成されていなかった。上記の両基底面内欠陥は、どちらもフランク型の積層欠陥を伴うもので、特に素子性能を低下させる恐れがある。このため、素子形成に使用する全ての基板に対して、基板内に存在する前記基底面内欠陥の位置情報を予め得ることが、実用化レベルでは実質的に不可能であった。
したがって、素子形成前あるいは素子形成完了後に、どの素子が前記基底面内欠陥を内包しているかの情報を非破壊的に得ることができずに、特に、長期信頼性を低下させる前記基底面内欠陥を内包する半導体素子を判別することが困難であった。このため、前記基底面内欠陥を内包し、長信頼性を有しない半導体素子のスクリーニング技術の開発が望まれていた。
そして、このように素子形成に使用する全ての基板に対して前記基底面内欠陥の情報を予め得ることが実質的に不可能であったことから、エピタキシャル膜付きSiC単結晶基板内の前記基底面内欠陥が存在しない領域に半導体素子を形成する手法や、前記基底面内欠陥の位置に対応して素子構造を変更して半導体素子を形成する手法が実現されていなかった。
本発明は、炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された半導体素子製造用の炭化珪素単結晶ウェハから炭化珪素半導体素子を製造するに際し、炭化珪素単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することによってエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び新たな貫通らせん転位と結合生成されることによってエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥をX線トポグラフィー法によって特定の回折パターンとして非破壊的に検出するとともに、これらの基底面内欠陥を他の転位や積層欠陥と識別することにより、前記基底面内欠陥の位置及びその種類を特定し、これに基づいて、結晶欠陥による素子特性への影響がない炭化珪素半導体素子を製造することを目的としている。
本発明に係る炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法は、
炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された炭化珪素単結晶ウェハにつき、
前記エピタキシャル膜の形成後において、前記炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、
前記測定により得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、
(a)前記エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位が存在し、かつ、該エピタキシャル膜形成後において、該貫通らせん転位が消失する代わりに、フランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が発現するという回折パターン、および、
(b)前記エピタキシャル膜形成後における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位とフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とが同時に発現しており、かつ、該エピタキシャル膜形成前においては、該貫通らせん転位及び該基底面内欠陥のいずれも存在していないという回折パターン
を識別することにより、
前記単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び、新たな貫通らせん転位と結合生成されることでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥を、それぞれ非破壊的に検出し、
ウェハ面内における前記両基底面内欠陥の位置情報を取得することを特徴としている。
本発明に係る第1の炭化珪素半導体素子の製造方法は、
炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された半導体素子製造用の炭化珪素単結晶ウェハから炭化珪素半導体素子を製造する方法であって、
半導体素子形成前または半導体素子形成過程において、前記炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、
前記測定により得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、
(a)前記エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位が存在し、かつ、該エピタキシャル膜形成後において、該貫通らせん転位が消失する代わりに、フランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が発現するという回折パターン、および、
(b)前記エピタキシャル膜形成後における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位とフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とが同時に発現しており、かつ、該エピタキシャル膜形成前においては、該貫通らせん転位及び該基底面内欠陥のいずれも存在していないという回折パターン
を識別することにより、
前記単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び、新たな貫通らせん転位と結合生成されることでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥を、それぞれ非破壊的に検出し、
前記検出により得られた、ウェハ面内における検査対象領域全体の前記X線回折に関するマッピングデータに基づいて取得された、ウェハ面内における前記基底面内欠陥の位置情報に基づいて、
半導体素子形成過程を完了した後、前記ウェハから各半導体素子を切断分離し、さらに、該切断分離された各半導体素子をスクリーニングする過程を含むことを特徴としている。
本発明に係る第2の炭化珪素半導体素子の製造方法は、
炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された半導体素子製造用の炭化珪素
単結晶ウェハから炭化珪素半導体素子を製造する方法であって、
半導体素子形成前において、前記炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、
前記測定により得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、
(a)前記エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位が存在し、かつ、該エピタキシャル膜形成後において、該貫通らせん転位が消失する代わりに、フランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が発現するという回折パターン、および、
(b)前記エピタキシャル膜形成後における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位とフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とが同時に発現しており、かつ、該エピタキシャル膜形成前においては、該貫通らせん転位及び該基底面内欠陥のいずれも存在していないという回折パターン
を識別することにより、
前記単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び、新たな貫通らせん転位と結合生成されることでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥を、それぞれ非破壊的に検出し、
前記検出により得られた、ウェハ面内における検査対象領域全体の前記X線回折に関するマッピングデータに基づいて取得された、ウェハ面内における前記基底面内欠陥の位置情報に基づいて、ウェハ面内における各半導体素子の形成位置を決定し、
前記決定された形成位置に半導体素子を形成し、
半導体素子形成過程を完了した後、前記ウェハから各半導体素子を切断分離する過程を含むことを特徴としている。
本発明に係る第3の炭化珪素半導体素子の製造方法は、
炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された半導体素子製造用の炭化珪素単結晶ウェハから炭化珪素半導体素子を製造する方法であって、
半導体素子形成前または半導体素子形成過程において、前記炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、
前記測定により得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、
(a)前記エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位が存在し、かつ、該エピタキシャル膜形成後において、該貫通らせん転位が消失する代わりに、フランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が発現するという回折パターン、および、
(b)前記エピタキシャル膜形成後における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位とフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とが同時に発現しており、かつ、該エピタキシャル膜形成前においては、該貫通らせん転位及び該基底面内欠陥のいずれも存在していないという回折パターン
を識別することにより、
前記単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び、新たな貫通らせん転位と結合生成されることでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥を、それぞれ非破壊的に検出し、
前記検出により得られた、ウェハ面内における検査対象領域全体の前記X線回折に関するマッピングデータに基づいて取得された、ウェハ面内における前記基底面内欠陥の位置情報に基づいて、
半導体素子の形成過程を完了した後または半導体素子の形成過程において、前記転位及び/または積層欠陥が存在する部分に対して、当該部分の素子特性に対する影響を低減するために当該部分を不活性化する構造を付加する不活性化処理を行い、
その後、前記ウェハから各半導体素子を切断分離する工程を含むことを特徴としている
前記第3の炭化珪素半導体素子の製造方法において、
前記半導体素子を、ショットキー接合型半導体素子とするとともに、
ショットキー接合が形成される位置におけるエピタキシャル膜内のフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が存在する部分に対して、前記不活性化処理として、当該エピタキシャル膜の表面部分に、当該エピタキシャル膜の導電型とは反対の導電型の領域を局所的に形成することができる。
また、前記第3の炭化珪素半導体素子の製造方法において、
前記半導体素子を、MOSゲート型半導体素子とするとともに、
前記不活性化処理として、前記エピタキシャル膜内における基底面内欠陥が存在する部分の表面に形成されたMOSゲート構造を除去することができる。
本発明によれば、炭化珪素単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することによりエピタキシャル膜中に導入されたフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥、及び、新たな貫通らせん転位と結合生成されることによりエピタキシャル膜中に導入されたフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥の位置を非破壊的に特定することが可能となり、これに基づいて、結晶欠陥による素子特性への影響がない炭化珪素半導体素子を製造することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
[炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法]
本発明に係る炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法は、炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された炭化珪素単結晶ウェハにつき、該エピタキシャル膜の形成後に前記炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、該測定により得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、特定の結晶欠陥を非破壊的に検出し、ウェハ面内における前記両基底面内欠陥の位置情報を取得する方法である。
本発明に係る炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法において検出対象となる結晶欠陥の種類には、炭化珪素単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することによりエピタキシャル膜中に導入されたフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥と、新たな貫通らせん転位と結合生成されることによりエピタキシャル膜中に導入されたフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とが含まれる。
ここで、本発明において「フランク型の積層欠陥」という場合には、c[0001]方向のバ
ーガーズベクトル成分を有する基底面内の積層欠陥を指す。
(1)検査対象となるエピタキシャル膜付き炭化珪素単結晶ウェハ
本発明に係る炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法においては、炭化珪素単結晶基板の上に基板と同一の結晶型のエピタキシャル膜を成長させた炭化珪素単結晶ウェハが検査対象に含まれる。検査対象の炭化珪素単結晶ウェハにおけるエピタキシャル膜や基板の結晶型、結晶面、オフ角などは特に限定されるものではなく、例えば、n型4H−SiC基板上にn型4H−SiC膜をエピタキシャル成長させたもの、n型4H−SiCエピタキシャル膜にイオン打ち込みによってp型層を形成したものなど、各種の炭化珪素単結晶ウェハが検査対象となる。また、エピタキシャル膜上に酸化膜、窒化膜等の絶縁膜が形成されたもの、エピタキシャル膜表面にエッチング加工が施されたもの等も検査対象となる。また、本発明に係る欠陥検出方法の検査対象となる炭化珪素単結晶ウェハは、半導体素子用
の炭化珪素単結晶ウェハに限定されず、その他の用途に用いられる炭化珪素単結晶ウェハであってもよい。
(2)欠陥等の位置情報の取得
<マーカーの形成>
本発明に係る炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法においては、図1に示すように、検査対象となる炭化珪素単結晶ウェハ31のエピタキシャル膜側のウェハ面31Aにあらかじめ微小なマーカー41を形成する。このマーカー41は、結晶欠陥の位置をコンピュータへ電子的に格納するときに、ウェハ面31A内における位置を特定するための基準となる。
マーカー41は、リアクティブイオンエッチングなどの手法を用いてウェハ面31Aの表面に凹凸をつけることで形成することができ、このマーカー41は通常、ウェハ面31A内に多数形成される(図1では簡略化して4個のみ示している)。
また、本発明の欠陥検査方法が半導体素子の製造に用いられる場合、マーカー41は、半導体素子形成後において、ウェハ面内に形成する該半導体素子の素子形成領域D1、D2・・・の位置情報を取得する基準としても用いられる(図2、図8及び図10)。
<反射X線トポグラフィーの測定>
本発明においては、反射X線トポグラフィーを用いて炭化珪素単結晶ウェハからのX線回折光を測定することにより、ウェハ面内における結晶欠陥の位置を検出し取得する。反射X線トポグラフィーを用いることにより、エッチング等破壊的な手法を併用することなく、結晶欠陥の位置の検出を非破壊的に行うことができるという利点がある。図3は、本発明に係る炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法に用いられる検査装置の概略構成を示した図である。図3において、11は測定サンプルとしての炭化珪素単結晶ウェハ、12はX線源、13はモノクロメーター、14は記録媒体、10はX線回折記録用コンピュータである。
本発明において用いられるX線源12としては、例えば、シンクロトロン放射光又は平行X線ビームが挙げられる。特定の波長のX線を測定に用いる目的で、必要に応じてモノクロメーター13を用いることができる。X線の波長としては、本発明の目的を果たすことができる限り特に制限はないが、エピタキシャル膜表面からのX線の侵入深さがエピタキシャル膜厚よりも大きくならないようにするために、Si(111)あるいはSi(333)などによるモノクロメーターを用いて、0.5〜2Å、通常は1.54Å程度の波長を有するX線を入射光として反射X線トポグラフィーの測定を行う。X線を回折させる際の回折ベクトル(g-vector)としては、本発明の目的を果たすことができる限り特に制限はないが、
4H−SiC結晶に対しては11-28あるいは1-108を用いるのが通常である。
X線源12から発せられたX線を測定サンプル11に照射し、該サンプルから反射してきた回折光を検出することにより、トポグラフ像を得ることができる。このトポグラフ像の取得には、欠陥種を判定するために十分な解像度を得るために、高解像度のX線フィルム、原子核乾板などの記録媒体14が用いられる。
記録媒体14に記録されたトポグラフ像は、光学顕微鏡を用いて欠陥拡大イメージとした状態にてCCDカメラ等の適当な撮影機器に取り込まれ、その後、一旦電気信号に変換され、増幅され、さらにA/D変換された状態でX線回折記録用コンピュータ10に取り込まれる。この場合、トポグラフ像の全体を一度に撮影機器に取り込んでもよく、一定領域毎に数回に分割して撮影機器に取り込んでもよい。解像度を上げる目的からは、一定領域毎に数回に分割して撮影機器に取り込むことが好ましい。例えば、図4に示すように、ウェハ面31A内に配列された多数の素子形成領域D1、D2・・・の中の各一括測定領
域A(x1,y1)、A(x2,y1)・・・を単位として1回の撮影を行う。その後、一つの素子形成領域(例えばD1)内の全ての一括測定領域A(x1,y1),A(x2,y1)・・・についての撮影データを合わせることで、該素子形成領域全体についてのトポグラフ像に関する情報を取得する。さらに、ウェハ面31A内における全ての素子形成領域D1、D2・・・についてこのような測定をすることにより、全ての素子形成領域D1、D2・・・について、すなわちウェハ面31A内における検査対象領域全体についてのトポグラフ像に関するマッピングデータを取得する、という手順によりトポグラフ像を取得する方法が挙げられる。
<トポグラフ像の解析>
コンピュータ10は、前記欠陥拡大イメージとして得られるトポグラフ像を、撮影機器により取り込んだ後、演算処理装置によって解析し、転位や積層欠陥などの結晶欠陥の種類及びその位置情報を算出する。具体的には、前記撮影機器のピクセルに基づくマッピングデータに対して解析処理を行い、結晶欠陥の種類及びその位置情報を算出する。
結晶欠陥の有無は、トポグラフ像における回折光の強度によって判別することができる。例えば、結晶欠陥のない炭化珪素単結晶ウェハのトポグラフ像を検査開始前に予め測定してコンピュータ10の記憶部に格納しておき、ウェハの測定により得られたトポグラフ像を、前記結晶欠陥のない炭化珪素単結晶ウェハのトポグラフ像と比較することにより結晶欠陥の有無を判定することができる。
また、コントラスト等として把握される欠陥形状について、画像解析等を行うことにより、転位、積層欠陥等の結晶欠陥の種類を判別することができる。本発明において判別する必要のある結晶欠陥は、単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することによってエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥(以下「TSD→SF変換欠陥」)、及び新たな貫通らせん転位と結合生成されることによってエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥(以下「TSD−SF結合生成欠陥」)である。本発明において前記2つの基底面内欠陥を他の欠陥から特に識別する理由としては、これらの基底面内欠陥は、フランク型の積層欠陥を含むものであり、他種の転位や積層欠陥に比較して素子性能や長期信頼性を大きく低下させるからである。したがって、これらのフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥を他の転位や積層欠陥と識別する必要がある。
TSD→SF変換欠陥が生じているトポグラフ像の一例を図5に示す。図5(a)はエピタキシャル膜形成後のウェハ面、図5(b)は図5(a)に対応するエピタキシャル膜形成前の炭化珪素単結晶基板のウェハ面についてのトポグラフ像である。ここで、貫通らせん転位は大きな円形の明るいコントラストを有しており、基底面内欠陥及び積層欠陥は線状の明暗コントラストを有している。図5(a)及び図5(b)を対比すると、エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面においては、図中Cで示される貫通らせん転位が大きな円形の明るいコントラストを示して存在している(図5(b))。一方、エピタキシャル膜形成後のウェハ面においては、Cで示される貫通らせん転位が消失し、代わりに図中Aで示される基底面内欠陥が、前記Cに向かう太い線状(細長いナイフ形状)のコントラストとして出現している。このことは、単結晶基板に存在していた貫通らせん転位Cが構造変換することにより、エピタキシャル膜に基底面内欠陥Aが導入されたことを示唆している。したがって、前記欠陥Aによるパターンの発現をもとにして、この場所においてTSD→SF変換欠陥が存在していると推測することができる。
TSD→SF変換欠陥が生じているトポグラフ像のもう一つの例を図6に示す。図6(a)はエピタキシャル膜形成後のウェハ面、図6(b)は図6(a)に対応するエピタキシャル膜形成前の炭化珪素単結晶基板のウェハ面についてのトポグラフ像である。ここで
、貫通らせん転位は大きな円形の明るいコントラストを有しており、基底面内欠陥及び積層欠陥は線状の明暗コントラストを有している。図6(a)及び図6(b)を対比すると、エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面においては、図中Eで示される貫通らせん転位が大きな円形の明るいコントラストを示して存在している(図6(b))。一方、エピタキシャル膜形成後のウェハ面においては、Eで示される貫通らせん転位が消失し、代わりに基底面内欠陥が、前記Eに向かう図中Aで示す太い直線状のコントラスト及びこれに引き続く図中Bで示す曲線状のコントラストとして出現している。このことは、単結晶基板に存在していた貫通らせん転位Eが構造変換することにより、エピタキシャル膜に欠陥が導入されたことを示している。この欠陥は、一般にキャロット型欠陥(参考文献:Benamara et al., Applied Physics Letters, Vol. 86, 021905 (2005))と呼ばれているものであり、フランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とプリズム面積層欠陥とが合体した構造を有することが知られている。図6(a)においては、フランク型の積層欠陥とプリズム面積層欠陥との両者の存在によって、図中Aで示す太い直線状のコントラストと、Bで示す曲線状のコントラストとがトポグラフ像として現れている。このキャロット型欠陥も、前記のTSD→SF変換欠陥の一種として考えることができるが、そのトポグラフ像の回折パターンはこれまでに知られていなかった。したがって、この場合においては、前記回折パターンA及び回折パターンBの発現をもとにして、この場所においてTSD→SF変換欠陥が存在していると推測することができる。
TSD−SF結合生成欠陥が生じているトポグラフ像の例を図7に示す。図7(a)はエピタキシャル膜形成後のウェハ面、図7(b)は図7(a)に対応するエピタキシャル膜形成前の炭化珪素単結晶基板のウェハ面についてのトポグラフ像である。同様に、図7(a)及び図7(b)を対比すると、エピタキシャル膜形成前の単結晶基板のウェハ面においては、図中A'で示される貫通らせん転位が大きな円形の明るいコントラストを示し
て現れている(図7(b))。一方、エピタキシャル膜形成後のウェハ面(図7(a))においては、前記A'に相当する位置に図中Aで示される貫通らせん転位が大きな円形の
明るいコントラストを示して現れている。ここで注目すべき点は、エピタキシャル膜形成後のウェハ面(図7(a))においては、前記Aで示される貫通らせん転位Aの近傍に、エピタキシャル膜形成前の単結晶基板のウェハ面には存在していなかった図中Bで示される新たな貫通らせん転位が大きな円形の明るいコントラストを示して発現している点である。さらに注目すべき点は、前記Bで示される貫通らせん転位と同時に、図中Cで示される基底面内欠陥が、該Bで示される転位に向かう太い線状(細長いナイフ形状)のコントラストとして発現している点にある。このことは、単結晶基板に存在していた貫通らせん転位A'がそのままエピタキシャル膜中に導入された貫通らせん転位Aに加えて、エピタ
キシャル膜形成に際して、新たな貫通らせん転位Bとともに基底面内欠陥Cがエピタキシャル膜中に新たに導入されたことを示唆している。したがって、前記転位B及び欠陥Cによるパターンの発現をもとにして、この場所においてTSD−SF結合生成欠陥が存在していると推測することができるとともに、その近傍にある前記貫通らせん転位A'ないし
Aと区別することができる。
図5から図7で例示したように、前記TSD→SF変換欠陥及び前記TSD−SF結合生成欠陥である基底面内欠陥は、トポグラフ像においてそれぞれ特有のコントラストを示すパターンを有する。したがって、コンピュータ10において、炭化珪素単結晶ウェハの測定により得られたトポグラフ像をこれらの基底面内欠陥が有するパターンと照合することにより、それらの基底面内欠陥を有する箇所を特定することができる。そして、それらの基底面内欠陥が存在する位置、範囲等をコンピュータ10に逐次記録することにより、それらの基底面内欠陥の位置情報を電子データとして直接利用可能な形で取得することができる。
図5,図6,及び図7は、<11-20> 方向に8°のオフ角度を持たせた [0001] 面を表面
とする4H−SiC単結晶基板上に約20ミクロンの膜厚のエピタキシャル膜を成長させた試料に対して、回折ベクトルを 11-28 (オフ角度をもたせた <11-20> 方向からX線を入射)として得られたトポグラフ像である。ここで、前記トポグラフ像を取得するにあたり、入射光として用いるX線の波長を1.54Å(光源は放射光)とし、記録媒体には原子核乾板を用い、トポグラフ像の電子データ取込には光学顕微鏡に搭載したCCDを用いた。
この回折ベクトル11-28を選択した場合には、エピタキシャル膜中に存在する他種の転
位であるバーガーズベクトルが1/3<11-20>である基底面転位(BPD)も、同トポグラフ像に現れる。このBPDと、前記TSD→SF変換欠陥及び前記TSD−SF結合生成欠陥である基底面内欠陥とは、回折パターンを比較することにより判別が可能である。実際には、前記TSD→SF変換欠陥及び前記TSD−SF結合生成欠陥である基底面内欠陥による回折パターンは、図5及び図7に示すように、先端が片方にカーブした細長いナイフ状の明るいコントラスト(図5中の矢印A及び図7中の矢印Cが示すコントラスト)を有するとともにその片側の側面(ナイフの刃側)に暗いコントラストの縁取りを有する。また、キャロット型の前記TSD→SF変換欠陥の場合には、図6 に示すように太い直
線状のコントラストとそれに引き続く曲線状のコントラストを有する。これに対して、前記BPDは、直線上あるいはカーブしたより細い線状の回折パターンを有する(図5(b)中の紙面水平方向に伸びる直線状の3本のコントラストが、BPDに相当する)ので、前記TSD→SF変換欠陥及び前記TSD−SF結合生成欠陥である基底面内欠陥との判別が可能である。また、c軸方向に伝播する貫通らせん転位や貫通刃状転位は、点状の回
折パターンを有するため、前記TSD→SF変換欠陥及び前記TSD−SF結合生成欠陥である基底面内欠陥との判別が可能である。
上記のようなX線トポグラフ像のパターンによるフランク型の積層欠陥の判別は、c軸
と垂直な結晶面である [0001] 面から任意な方向にゼロ°〜数10°傾いた結晶面を有する SiC 単結晶基板に対して共通に適用可能である。例えば、[0001] 面の一種である (0001)面と (000-1)面との違い、[0001]面からの傾斜方向及び傾斜角度、並びに、SiC 単結
晶の結晶型の一種である4H−SiCと6H−SiC等との違いによって制限を受けることがない。
一方、<11-20> 方向に任意のオフ角度を持たせた [0001] 面を表面とする4H−SiC単結晶基板上のエピタキシャル膜に対して、そのオフ方向と垂直な <1-100> 方向からX
線を入射するような回折ベクトル 1-108 を選択した場合には、バーガーズベクトルが1/3<11-20>であるBPDは、トポグラフ像に現れない。これは、エピタキシャル膜中に伝播
するBPDのほとんどが、基板のオフ方向と平行のバーガーズベクトル 1/3<11-20> を有するとともに、基板のオフ方向に伝播する性質を有することによる。これに対して、前記TSD→SF変換欠陥及び前記TSD−SF結合生成欠陥である基底面内欠陥は、オフ方向と垂直な <1-100> 方向からX線を入射するような回折ベクトル 1-108 の場合においても回折パターンが現れる。このため、オフ方向と垂直な <1-100> 方向からX線を入射す
るような回折ベクトル 1-108 を選択することで、バーガーズベクトルが1/3<11-20>であ
るBPDがトポグラフ像に現れなくなるため、該BPDと、前記TSD→SF変換欠陥及び前記TSD−SF結合生成欠陥である基底面内欠陥との判別をより一層簡便に行うことができる。同様な効果は、オフ方向と垂直な <1-100> 方向からX線を入射するような他
種の回折ベクトルでも得ることができる。
以下に、前記検査方法を用いた炭化珪素半導体素子の製造方法の態様を示す。
本発明に係る炭化珪素半導体素子の製造方法によって製造可能な半導体素子には、ショットキーバリヤダイオード(SBD)、接合電界効果トランジスタ(J−FET)、金属/酸化膜/半導体電界効果トランジスタ(MOS−FET)などのユニポーラ素子、及びpnダイオード、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)、サイリスタ、GTOサイリス
タ、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)などのバイポーラ素子が含まれる。
[実施例1]
本実施例は、上記の炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法を利用した第1の炭化珪素半導体装置の製造方法に係る。この製造方法によれば、ウェハ面内におけるエピタキシャル膜内に前記基底面内欠陥を内包する半導体素子を特定し、これに基づいて、切断分離された半導体素子をスクリーニングすることから、前記基底面内欠陥による素子特性への影響がない炭化珪素半導体素子を得ることができる。その結果として、素子を組み込んだインバータなどの応用機器の信頼性を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本実施例について工程順に説明する。なお、上記検査方法と同様の構成要素は同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
(1-1)エピタキシャル膜付き炭化珪素単結晶ウェハの用意
最初に、炭化珪素単結晶基板の上に、基板と同一の結晶型のエピタキシャル膜を成長させた炭化珪素単結晶ウェハを用意する。ウェハ状の炭化珪素単結晶基板を切り出すインゴットの製法や、エピタキシャル膜の成長方法としては、前述したように既に各種の方法が開発、実用化され、市販されており、そのいずれの方法を用いて炭化珪素単結晶ウェハを用意してもよい。
検査対象の炭化珪素単結晶ウェハにおけるエピタキシャル膜や基板の結晶型、結晶面、オフ角などは特に限定されるものではなく、各種の炭化珪素単結晶ウェハが検査対象となる。
(1-2)素子形成領域の位置情報の取得
次に、素子形成領域の位置情報を取得する。すなわち、図2に示すように、マーカー41を形成した後、これを基準として形成すべき半導体素子の位置座標を算出し、コンピュータの記憶部に格納する。このようにして、ウェハ面内に形成する半導体素子の素子形成領域D1、D2・・・の位置情報を取得する。したがって、マーカー41の形成は、半導体素子の形成に先立ち行われる。
最終的にウェハから素子を切断分離する等のために、素子形成領域D1、D2・・・はそれぞれ互いに離間している。多くの場合、直径数インチ、例えば2〜6インチの炭化珪素単結晶ウェハ31内に、1mm2〜数cm2の半導体素子が多数形成される。
素子形成領域D1、D2・・・の位置情報を取得した後、ウェハ面31A内における転位や積層欠陥などの各種結晶欠陥の位置を検出する工程を行う前に、素子形成工程の一部を行ってもよい。
(1-3)結晶欠陥の位置情報の取得
前記(1-2)の段階において形成したマーカー41を基準として、上記(2)において説明した手順に従い、図8に示すように炭化珪素単結晶ウェハ31のウェハ面31A内における結晶欠陥の位置51を取得する。なお、必要に応じて、上述したように結晶欠陥の種類が同時に同定される。
(1-4)スクリーニングのための素子選別
以上のようにして取得された、ウェハ面内における結晶欠陥の位置及び種類の情報は、コンピュータ10によって、ウェハ面内における半導体素子の素子形成領域D1、D2・・・の位置情報と照合され、各半導体素子の形成領域内に含まれる結晶欠陥の種類及び密度の情報が取得される。
当該情報は、予めコンピュータ10に設定された基準と比較され、良品と不良品とが選別される。
(1-5)素子形成、不活性化処理、及び切断分離
各半導体素子の形成領域内に含まれる結晶欠陥の種類及び密度の情報が取得された後、素子形成前または素子形成過程にあるそれぞれの素子形成領域において半導体素子の形成を完了する。その後、形成された各半導体素子は、ウェハから切断分離される。
そして、前記(1-4)において予め得ておいた、良品と不良品のいずれであるかについ
ての選別結果に従って、切断分離された各半導体素子はスクリーニングされる。
[実施例2]
本実施例は、上記の炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法を利用した第2の炭化珪素半導体装置の製造方法に係る。この製造方法によれば、ウェハ面内におけるエピタキシャル膜が内包する、前記基底面内欠陥の位置を非破壊的に特定し、これに基づいて、ウェハ面内における長期信頼性などの素子特性に悪影響を与える結晶欠陥が存在しない領域に半導体素子を形成するようにしたので、結晶欠陥による素子特性への影響がない炭化珪素半導体素子を得ることができると共に、前記基底面内欠陥を内包する半導体素子の個数を低減することができる。また、その結果として、素子を組み込んだインバータなどの応用機器の信頼性を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本実施例について工程順に説明する。なお、上記検査方法と同様の構成要素は同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
(2-1)エピタキシャル膜付き炭化珪素単結晶ウェハの用意
上記(1-1)と同様にして、エピタキシャル膜付き炭化珪素単結晶ウェハを用意する。
(2-2)結晶欠陥の位置情報の取得
上記(2)において説明した手順に従って、図9に示すように、炭化珪素単結晶ウェハ
31のウェハ面31A内における結晶欠陥の位置51を取得する。なお、必要に応じて、上述したように結晶欠陥の種類が同時に同定される。本実施例では現段階では素子形成領域の位置情報は取得されないが、マーカー41を基準として結晶欠陥の位置座標を算出し、コンピュータの記憶部に格納する。
(2-3)半導体素子の形成位置の決定
次に、取得されたウェハ面内における結晶欠陥の位置情報に基づいて、ウェハ面内における各半導体素子の形成位置を決定する。前記(2-2)において、ウェハ面内におけるエ
ピタキシャル膜が内包する、条件に応じた特定種類の結晶欠陥、例えば、素子の長期信頼性を損なう要因となる基底面転位等について、その位置情報が取得されている。これに基づいて、図10に示すように、結晶欠陥が存在する位置51を避けて、ウェハ面内における結晶欠陥が存在しない領域にのみ半導体素子を形成するよう、素子形成領域D1、D2・・・を決定する。
素子形成領域D1、D2・・・の決定は、結晶欠陥の存在位置、ウェハや素子形成領域のサイズ等に基づき、結晶欠陥の存在位置を回避するアルゴリズムが規定されたプログラムに従って行われ、このようにして決定された素子形成領域D1、D2・・・の位置情報は、コンピュータの記憶部に格納される。
(2-4)素子形成及び切断分離
素子形成領域D1、D2・・・の位置情報を取得した後、素子形成前の状態にあるそれぞれの素子形成領域において半導体素子を形成するための加工を行い、素子形成を完了する。その後、形成された各半導体素子は、ウェハから切断分離される。
[実施例3]
本実施例は、上記の炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法を利用した第3の炭化珪素半導体装置の製造方法に係る。
以下、図面を参照しながら本発明の別の実施例について工程順に説明する。なお、上記検査方法と同様の構成要素は同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
(3-1)エピタキシャル膜付き炭化珪素単結晶ウェハの用意
上記(1-1)と同様にして、エピタキシャル膜付き炭化珪素単結晶ウェハを用意する。
(3-2)素子形成領域の位置情報の取得
上記(1-2)と同様にして、素子形成領域の位置情報を取得する。すなわち、図2に示
すように、マーカー41を形成した後、これを基準として形成すべき半導体素子の位置座標を算出し、コンピュータの記憶部に格納する。このようにして、ウェハ面内に形成する半導体素子の素子形成領域D1、D2・・・の位置情報を取得する。
素子形成領域D1、D2・・・の位置情報を取得した後、ウェハ面31A内における転位や積層欠陥などの各種結晶欠陥の位置を検出する工程を行う前に、素子形成工程の一部を行ってもよい。
(3-3)結晶欠陥の位置情報の取得
前記(3-2)の段階において形成したマーカー41を基準として、上記(2)において説明した手順に従い、図8に示すように、炭化珪素単結晶ウェハ31のウェハ面31A内における結晶欠陥の位置51を取得する。なお、必要に応じて、上述したように結晶欠陥の種類が同時に同定される。
(3-4)素子形成、不活性化処理、及び切断分離
ウェハ面内における結晶欠陥の位置を取得した後、前記(3-2)において予め得ておい
た素子形成領域D1、D2・・・の位置情報に従って半導体素子61を形成する。
その後、前記(3-3)において予め得ておいた結晶欠陥の位置情報に基づいて、結晶欠
陥が存在する部分に対して、当該部分の素子特性に対する影響を低減するために当該部分を不活性化する構造を付加する不活性化処理を行う。これにより、図11に示すように、半導体素子61内における結晶欠陥が存在する各部分に対して不活性化処理部62が形成される。ここで、不活性化処理として、結晶欠陥が存在する部分のエピタキシャル膜の導電型とは反対の導電型の領域を局所的に形成する処理、結晶欠陥が存在する部分に設けられた電極がある場合には該電極を除去する処理などが挙げられる。
このようにして結晶欠陥が存在する各部分を不活性化した後、ウェハから各半導体素子を切断分離する。
以下、前記不活性化処理が適用される好適な具体例について説明する。
[実施例3−1]
本実施例では、上記不活性化処理は、ショットキーバリヤダイオードなどのショットキー接合型半導体素子、すなわち、SiC単結晶と、金属または異種半導体とのショットキー障壁の整流作用を利用した炭化珪素半導体素子における、長期信頼性などの素子特性に悪影響を与える転位や積層欠陥が存在する表面部位に適用される。
このようなショットキー接合型半導体素子は、エピタキシャル膜内の転位や積層欠陥部分における局所的なショットキー障壁高さの低下や不安定性に起因したショットキー界面特性の長期信頼性の低下が問題となっており、転位や積層欠陥部分におけるショットキー界面特性の安定性向上、長期信頼性確保が課題となっていた。
上記不活性化処理として、具体的には、ショットキー接合が形成される位置におけるエピタキシャル膜内の転位または積層欠陥が存在する部分に対して、当該エピタキシャル膜の表面部分に、当該エピタキシャル膜の導電型とは反対の導電型の領域を局所的に形成する。
例えば、形成する素子がショットキーバリヤダイオードである場合、素子内の転位や積層欠陥の存在する部位に対して、n型エピタキシャル膜の使用時にはp型、p型エピタキシャル膜の使用時にはn型となるようなイオン注入を局所的に行う。このとき、ショットキーバリヤダイオードの活性領域において、ショットキー界面特性を不安定化させる可能性のある結晶欠陥の部分にはショットキー接合は形成されずに、安定性の高いpn接合が形成され、素子特性の長期信頼性が保たれる。
図12は、前記の不活性化処理が施されたショットキーバリヤダイオードを模式的に示した断面図である。同図において、ショットキーバリヤダイオード71は、n型の炭化珪素単結晶基板31aの表面からエピタキシャル膜31bを成長させた構造を有している。ショットキーバリヤダイオード71においてエピタキシャル膜31bの表面にはショットキー電極72が形成され、炭化珪素単結晶基板31a側の裏面にはオーミック電極73が形成されている。74は、p型のドーパントをイオン注入することによって、ショットキー電極72の周縁部に形成されたガードリング構造である。
ショットキーバリヤダイオード71のエピタキシャル膜31b内には、基底面内欠陥75が内包されており、これは上記実施例3の手順に従ってその位置が検出され、予めコンピュータに格納されている。
この基底面内欠陥75の位置情報に従って、素子をウェハから切断分離する前に、基底面内欠陥75の位置のエピタキシャル膜31b表面部に、p型のドーパントをイオン注入する不活性化処理を行い、p型イオン注入層76を形成し、これによりショットキー電極72との界面近傍にpn接合を形成する。
このようにして基底面内欠陥75の位置が不活性化されたショットキーバリヤダイオード71は、ショットキー界面特性の不安定化が抑制され、素子特性の長期信頼性が保たれる。
[実施例3−2]
本実施例では、上記不活性化処理は、MOSFETやIGBTなどのMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)ゲート構造を有する炭化珪素半導体素子における、長期信頼性などの
素子特性に悪影響を与える転位や積層欠陥が存在する表面部位に適用される。
このようなMOSゲート型の炭化珪素半導体素子では、エピタキシャル膜内の転位や積層欠陥部分における局所的なMOSゲート酸化膜の絶縁破壊電界の低下や不安定性などに起因したMOSゲート特性の長期信頼性の低下が問題となっており、転位や積層欠陥部分におけるMOSゲート特性の安定性向上、長期信頼性確保が課題となっていた。
本実施例では、上記不活性化処理として、ウェハ内に素子を形成した後、素子を切断分離する前に、予め得ておいた結晶欠陥の位置情報に基づいて、エピタキシャル膜内における結晶欠陥が存在する部分の表面に形成されたMOSゲート構造を除去する処理を行う。
具体的には、例えば、ゲート酸化膜の長期信頼性等のような素子特性に悪影響を与える転位や積層欠陥が存在する表面部位に対して、MOSゲート構造が形成されないように、例えばゲート電極を局所的に取り除くなどの方法によって、ゲート構造パターンを局所的に変更する。
これによって、MOSゲート構造における酸化膜の絶縁性能を不安定化させる可能性のある結晶欠陥の部分にはMOSゲート構造が形成されない状態となり、素子の安定性が向上する。すなわち、転位や積層欠陥は、MOSゲート構造における酸化膜の絶縁特性の長期信頼性を著しく低下させるものの、MOSゲート構造素子のその他の部位に対しては長期信頼性に対する影響が小さいため、結果として高い信頼性を有するMOSゲート素子が得られる。
図13は、前記の不活性化処理が施されたMOSFETを模式的に示した断面図である。同図において、MOSFET81は、n型の炭化珪素単結晶基板31aの表面からn型のエピタキシャル膜31bを成長させた構造を有している。MOSFET81においてエピタキシャル膜31bの表面にはゲート酸化膜85が形成され、その上にゲート電極82が形成されている。
エピタキシャル膜31b内には、p型ドーパントのイオン注入によるウェル領域87と、n型ドーパントのイオン注入によるコンタクト領域86が形成されている。コンタクト領域86の上にはソース電極83が形成され、炭化珪素単結晶基板31a側の裏面にはドレイン電極84が形成されている。
MOSFET81のエピタキシャル膜31b内には、基底面内欠陥75が内包されており、これは上記実施例3の手順に従ってその位置が検出され、予めコンピュータに格納されている。
この基底面内欠陥75の位置情報に従って、素子をウェハから切断分離する前に、基底面内欠陥75の位置におけるゲート酸化膜85の上にあるゲート電極82をエッチング等により除去する。図13において、符号88で示される破線部は除去されたゲート電極を表わす。このようにしてゲート電極を局所的に取り除く不活性化処理を行うことにより基底面内欠陥75の位置が不活性化されたMOSFET81は、基底面内欠陥75の部分にはMOSゲート構造が形成されない状態となり、素子の安定性が向上する。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変形、変更が可能である。
ウェハ面にマーカーを形成した炭化珪素単結晶ウェハを示した図である。 ウェハ面に形成したマーカー及び素子形成領域を示した図である。 反射X線トポグラフィーを用いて炭化珪素単結晶ウェハからのX線回折光を測定することにより、ウェハ面内における結晶欠陥の位置を検出する検査装置の概略構成を示した図である。 図3の検査装置による結晶欠陥検査の対象である炭化珪素単結晶ウェハの面内に配列された素子形成領域及び、その中に配列された、CCD等による一括測定領域を示した図である。 図5(a)は、TSD→SF変換欠陥が生じたエピタキシャル膜のトポグラフ像を示した図、図5(b)は、図5(a)に対応するエピタキシャル成長前における炭化珪素単結晶基板のトポグラフ像を示した図である。 図6(a)は、TSD→SF変換欠陥が生じたエピタキシャル膜のトポグラフ像を示した図、図6(b)は、図6(a)に対応するエピタキシャル成長前における炭化珪素単結晶基板のトポグラフ像を示した図である。 図7(a)は、TSD−SF結合生成欠陥が生じたエピタキシャル膜のトポグラフ像を示した図、図7(b)は、図7(a)に対応するエピタキシャル成長前における炭化珪素単結晶基板のトポグラフ像を示した図である。 図2のウェハ面内に検出された結晶欠陥の位置を示した図である。 ウェハ面内に検出された結晶欠陥の位置を示した図である。 結晶欠陥が存在する位置を避けて、ウェハ面内における結晶欠陥が存在しない領域に素子形成領域を決定した状態を示した図である。 ウェハに形成された半導体素子内における結晶欠陥が存在する各部分に対して不活性化処理部を形成した状態を示した図である。 不活性化処理が施されたショットキーバリヤダイオードを模式的に示した断面図である。 不活性化処理が施されたMOSFETを模式的に示した断面図である。
符号の説明
10 コンピュータ
11 サンプル(炭化珪素ウェハ)
12 X線源
13 モノクロメーター
14 記録媒体
31 炭化珪素単結晶ウェハ
31a 炭化珪素単結晶基板
31b エピタキシャル膜
31A ウェハ面
33 シンクロトロン放射光又は平行X線ビーム
34 反射光
41 マーカー
51 結晶欠陥の位置
61 炭化珪素半導体素子
62 不活性化処理部
71 ショットキーバリヤダイオード
72 ショットキー電極
73 オーミック電極
74 ガードリング構造
75 基底面内欠陥
76 基底面内欠陥へのイオン注入層
81 MOSFET
82 ゲート電極
83 ソース電極
84 ドレイン電極
85 ゲート酸化膜
86 コンタクト領域
87 ウェル領域
88 除去されたゲート電極
A 一括測定領域
D 素子形成領域

Claims (6)

  1. 炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された炭化珪素単結晶ウェハにつき、
    前記エピタキシャル膜の形成後において、前記炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、
    前記測定により得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、
    (a)前記エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位が存在し、かつ、該エピタキシャル膜形成後において、該貫通らせん転位が消失する代わりに、フランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が発現するという回折パターン、および、
    (b)前記エピタキシャル膜形成後における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位とフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とが同時に発現しており、かつ、該エピタキシャル膜形成前においては、該貫通らせん転位及び該基底面内欠陥のいずれも存在していないという回折パターン
    を識別することにより、
    前記単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び、新たな貫通らせん転位と結合生成されることでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥を、それぞれ非破壊的に検出し、
    ウェハ面内における前記両基底面内欠陥の位置情報を取得することを特徴とする炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法。
  2. 炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された半導体素子製造用の炭化珪素単結晶ウェハから炭化珪素半導体素子を製造する方法であって、
    半導体素子形成前または半導体素子形成過程において、前記炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、
    前記測定により得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、
    (a)前記エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位が存在し、かつ、該エピタキシャル膜形成後において、該貫通らせん転位が消失する代わりに、フランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が発現するという回折パターン、および、
    (b)前記エピタキシャル膜形成後における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位とフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とが同時に発現しており、かつ、該エピタキシャル膜形成前においては、該貫通らせん転位及び該基底面内欠陥のいずれも存在していないという回折パターン
    を識別することにより、
    前記単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び、新たな貫通らせん転位と結合生成されることでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥を、それぞれ非破壊的に検出し、
    前記検出により得られた、ウェハ面内における検査対象領域全体の前記X線回折に関するマッピングデータに基づいて取得された、ウェハ面内における前記基底面内欠陥の位置情報に基づいて、
    半導体素子形成過程を完了した後、前記ウェハから各半導体素子を切断分離し、さらに、該切断分離された各半導体素子をスクリーニングする過程を含むことを特徴とする炭化珪素半導体素子の製造方法。
  3. 炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された半導体素子製造用の炭化珪素単結晶ウェハから炭化珪素半導体素子を製造する方法であって、
    半導体素子形成前において、前記炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、
    前記測定により得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、
    (a)前記エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位が存在し、かつ、該エピタキシャル膜形成後において、該貫通らせん転位が消失する代わりに、フランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が発現するという回折パターン、および、
    (b)前記エピタキシャル膜形成後における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位とフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とが同時に発現しており、かつ、該エピタキシャル膜形成前においては、該貫通らせん転位及び該基底面内欠陥のいずれも存在していないという回折パターン
    を識別することにより、
    前記単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び、新たな貫通らせん転位と結合生成されることでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥を、それぞれ非破壊的に検出し、
    前記検出により得られた、ウェハ面内における検査対象領域全体の前記X線回折に関するマッピングデータに基づいて取得された、ウェハ面内における前記基底面内欠陥の位置情報に基づいて、ウェハ面内における各半導体素子の形成位置を決定し、
    前記決定された形成位置に半導体素子を形成し、
    半導体素子形成過程を完了した後、前記ウェハから各半導体素子を切断分離する過程を含むことを特徴とする炭化珪素半導体素子の製造方法。
  4. 炭化珪素単結晶基板の上にエピタキシャル膜が形成された半導体素子製造用の炭化珪素単結晶ウェハから炭化珪素半導体素子を製造する方法であって、
    半導体素子形成前または半導体素子形成過程において、前記炭化珪素単結晶ウェハのウェハ面内における反射X線トポグラフィー測定を行い、
    前記測定により得られた、ウェハ面内におけるX線回折データから、
    (a)前記エピタキシャル膜形成前における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位が存在し、かつ、該エピタキシャル膜形成後において、該貫通らせん転位が消失する代わりに、フランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が発現するという回折パターン、および、
    (b)前記エピタキシャル膜形成後における炭化珪素単結晶基板のウェハ面に貫通らせん転位とフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥とが同時に発現しており、かつ、該エピタキシャル膜形成前においては、該貫通らせん転位及び該基底面内欠陥のいずれも存在していないという回折パターン
    を識別することにより、
    前記単結晶基板上にエピタキシャル膜を形成する工程において、単結晶基板中に含まれる貫通らせん転位が構造変換することでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥、及び、新たな貫通らせん転位と結合生成されることでエピタキシャル膜中に導入された基底面内欠陥を、それぞれ非破壊的に検出し、
    前記検出により得られた、ウェハ面内における検査対象領域全体の前記X線回折に関するマッピングデータに基づいて取得された、ウェハ面内における前記基底面内欠陥の位置情報に基づいて、
    半導体素子の形成過程を完了した後または半導体素子の形成過程において、前記転位及び/または積層欠陥が存在する部分に対して、当該部分の素子特性に対する影響を低減するために当該部分を不活性化する構造を付加する不活性化処理を行い、
    その後、前記ウェハから各半導体素子を切断分離する工程を含むことを特徴とする炭化珪素半導体素子の製造方法。
  5. 前記半導体素子は、ショットキー接合型半導体素子であり、
    ショットキー接合が形成される位置におけるエピタキシャル膜内のフランク型の積層欠陥を伴う基底面内欠陥が存在する部分に対して、前記不活性化処理として、当該エピタキシャル膜の表面部分に、当該エピタキシャル膜の導電型とは反対の導電型の領域を局所的に形成することを特徴とする請求項4に記載の炭化珪素半導体素子の製造方法。
  6. 前記半導体素子は、MOSゲート型半導体素子であり、
    前記不活性化処理として、前記エピタキシャル膜内における基底面内欠陥が存在する部分の表面に形成されたMOSゲート構造を除去することを特徴とする請求項4に記載の炭化珪素半導体素子の製造方法。
JP2007210008A 2007-08-10 2007-08-10 炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法、及び炭化珪素半導体素子の製造方法 Active JP5000424B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007210008A JP5000424B2 (ja) 2007-08-10 2007-08-10 炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法、及び炭化珪素半導体素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007210008A JP5000424B2 (ja) 2007-08-10 2007-08-10 炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法、及び炭化珪素半導体素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009044083A true JP2009044083A (ja) 2009-02-26
JP5000424B2 JP5000424B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=40444466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007210008A Active JP5000424B2 (ja) 2007-08-10 2007-08-10 炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法、及び炭化珪素半導体素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5000424B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011181553A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Toyota Central R&D Labs Inc 半導体ウエハの処理方法と処理済の半導体ウエハ
JP2012533889A (ja) * 2009-07-15 2012-12-27 クリー インコーポレイテッド 高利得ワイドバンドギャップ・ダーリントン・トランジスタ及び関連する製造方法
JP2013098226A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Hitachi Ltd 半導体装置
JP2014002104A (ja) * 2012-06-20 2014-01-09 Showa Denko Kk SiC単結晶基板及びSiCエピタキシャルウェハの評価方法、SiC単結晶及びSiCエピタキシャルウェハの製造方法、並びに、SiC単結晶
WO2014097448A1 (ja) * 2012-12-20 2014-06-26 三菱電機株式会社 炭化珪素半導体装置の製造方法
JP2014204087A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 新日鐵住金株式会社 炭化ケイ素ショットキーバリアダイオード。
RU2566399C1 (ru) * 2014-04-17 2015-10-27 Российская Федерация, от имени которой выступает Государственная корпорация по атомной энергии "Росатом" (Госкорпорация "Росатом") Способ определения структуры молекулярных кристаллов
KR20160032155A (ko) 2013-08-14 2016-03-23 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 반도체 검사 방법, 반도체 검사 장치, 및 반도체 소자의 제조 방법
JP2016139685A (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 日立金属株式会社 単結晶炭化珪素基板、単結晶炭化珪素基板の製造方法、および単結晶炭化珪素基板の検査方法
CN109478523A (zh) * 2016-07-20 2019-03-15 东丽工程株式会社 宽带隙半导体基板的缺陷检查装置
KR20190047550A (ko) * 2017-10-27 2019-05-08 삼성전자주식회사 레이저 가공 방법, 기판 다이싱 방법 및 이를 수행하기 위한 기판 가공 장치
CN112670200A (zh) * 2020-12-29 2021-04-16 杭州中欣晶圆半导体股份有限公司 检测氧化堆垛层错的方法
CN114318551A (zh) * 2022-03-14 2022-04-12 浙江大学杭州国际科创中心 一种碳化硅晶片位错腐蚀方法及装置
WO2022074903A1 (ja) * 2020-10-06 2022-04-14 住友電気工業株式会社 炭化珪素基板、炭化珪素単結晶基板および炭化珪素半導体装置の製造方法
CN115274487A (zh) * 2022-09-27 2022-11-01 西安奕斯伟材料科技有限公司 用于晶圆表面微损伤的检测方法和检测系统
KR20230037309A (ko) * 2021-09-09 2023-03-16 한국전기연구원 비파괴분석법을 이용한 탄화규소 결정 결함위치 분석법과 이를 포함하는 분석장치 및 컴퓨터 프로그램

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112611661B (zh) * 2020-11-30 2022-04-12 中国科学院金属研究所 一种判断位错滑移类型的方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002141386A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Sumitomo Chem Co Ltd 転位密度の測定方法
JP2002170784A (ja) * 2000-12-01 2002-06-14 Denso Corp 炭化珪素半導体装置及びその製造方法
JP2007091589A (ja) * 1994-11-30 2007-04-12 Cree Inc 炭化ケイ素構造体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091589A (ja) * 1994-11-30 2007-04-12 Cree Inc 炭化ケイ素構造体
JP2002141386A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Sumitomo Chem Co Ltd 転位密度の測定方法
JP2002170784A (ja) * 2000-12-01 2002-06-14 Denso Corp 炭化珪素半導体装置及びその製造方法

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9478537B2 (en) 2009-07-15 2016-10-25 Cree, Inc. High-gain wide bandgap darlington transistors and related methods of fabrication
JP2012533889A (ja) * 2009-07-15 2012-12-27 クリー インコーポレイテッド 高利得ワイドバンドギャップ・ダーリントン・トランジスタ及び関連する製造方法
JP2011181553A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Toyota Central R&D Labs Inc 半導体ウエハの処理方法と処理済の半導体ウエハ
JP2013098226A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Hitachi Ltd 半導体装置
JP2014002104A (ja) * 2012-06-20 2014-01-09 Showa Denko Kk SiC単結晶基板及びSiCエピタキシャルウェハの評価方法、SiC単結晶及びSiCエピタキシャルウェハの製造方法、並びに、SiC単結晶
WO2014097448A1 (ja) * 2012-12-20 2014-06-26 三菱電機株式会社 炭化珪素半導体装置の製造方法
CN104871301A (zh) * 2012-12-20 2015-08-26 三菱电机株式会社 碳化硅半导体装置的制造方法
JP5791830B2 (ja) * 2012-12-20 2015-10-07 三菱電機株式会社 炭化珪素半導体装置の製造方法
US9530703B2 (en) 2012-12-20 2016-12-27 Mitsubishi Electric Corporation Method for manufacturing silicon carbide semiconductor device
JP2014204087A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 新日鐵住金株式会社 炭化ケイ素ショットキーバリアダイオード。
US9508611B2 (en) 2013-08-14 2016-11-29 Hitachi, Ltd. Semiconductor inspection method, semiconductor inspection device and manufacturing method of semiconductor element
KR20160032155A (ko) 2013-08-14 2016-03-23 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 반도체 검사 방법, 반도체 검사 장치, 및 반도체 소자의 제조 방법
RU2566399C1 (ru) * 2014-04-17 2015-10-27 Российская Федерация, от имени которой выступает Государственная корпорация по атомной энергии "Росатом" (Госкорпорация "Росатом") Способ определения структуры молекулярных кристаллов
JP2016139685A (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 日立金属株式会社 単結晶炭化珪素基板、単結晶炭化珪素基板の製造方法、および単結晶炭化珪素基板の検査方法
CN109478523A (zh) * 2016-07-20 2019-03-15 东丽工程株式会社 宽带隙半导体基板的缺陷检查装置
KR20190031233A (ko) 2016-07-20 2019-03-25 토레이 엔지니어링 컴퍼니, 리미티드 와이드 갭 반도체 기판의 결함 검사 장치
CN109478523B (zh) * 2016-07-20 2022-12-16 东丽工程株式会社 宽带隙半导体基板的缺陷检查装置
KR102450776B1 (ko) 2017-10-27 2022-10-05 삼성전자주식회사 레이저 가공 방법, 기판 다이싱 방법 및 이를 수행하기 위한 기판 가공 장치
KR20190047550A (ko) * 2017-10-27 2019-05-08 삼성전자주식회사 레이저 가공 방법, 기판 다이싱 방법 및 이를 수행하기 위한 기판 가공 장치
WO2022074903A1 (ja) * 2020-10-06 2022-04-14 住友電気工業株式会社 炭化珪素基板、炭化珪素単結晶基板および炭化珪素半導体装置の製造方法
CN112670200A (zh) * 2020-12-29 2021-04-16 杭州中欣晶圆半导体股份有限公司 检测氧化堆垛层错的方法
KR20230037309A (ko) * 2021-09-09 2023-03-16 한국전기연구원 비파괴분석법을 이용한 탄화규소 결정 결함위치 분석법과 이를 포함하는 분석장치 및 컴퓨터 프로그램
KR102567624B1 (ko) 2021-09-09 2023-08-16 한국전기연구원 비파괴분석법을 이용한 탄화규소 결정 결함위치 분석법과 이를 포함하는 분석장치 및 이를 실행시키기 위하여 기록매체에 저장된 컴퓨터 프로그램
CN114318551B (zh) * 2022-03-14 2022-06-17 浙江大学杭州国际科创中心 一种碳化硅晶片位错腐蚀方法及装置
CN114318551A (zh) * 2022-03-14 2022-04-12 浙江大学杭州国际科创中心 一种碳化硅晶片位错腐蚀方法及装置
CN115274487A (zh) * 2022-09-27 2022-11-01 西安奕斯伟材料科技有限公司 用于晶圆表面微损伤的检测方法和检测系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5000424B2 (ja) 2012-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5000424B2 (ja) 炭化珪素単結晶ウェハの欠陥検出方法、及び炭化珪素半導体素子の製造方法
JP5192661B2 (ja) 炭化珪素半導体素子の製造方法
US9337277B2 (en) High voltage power semiconductor device on SiC
US9166008B2 (en) SiC single crystal, SiC wafer, and semiconductor device
US9048102B2 (en) SiC single crystal, SiC wafer, and semiconductor device
Bryan et al. Strain relaxation by pitting in AlN thin films deposited by metalorganic chemical vapor deposition
JP5192659B2 (ja) 炭化珪素単結晶ウェハの結晶欠陥検査方法および結晶欠陥検査装置
US11249027B2 (en) SiC substrate evaluation method and method for manufacturing SiC epitaxtal wafer
US20220223482A1 (en) EVALUATION METHOD AND MANUFACTURING METHOD OF SiC EPITAXIAL WAFER
Kato et al. X-ray topography used to observe dislocations in epitaxially grown diamond film
WO2014162775A1 (ja) 炭化珪素半導体装置の製造方法
Chien et al. Visualizing nanoscale electronic band alignment at the La 2/3 Ca 1/3 MnO 3/Nb: SrTiO 3 interface
Berechman et al. Electrical and structural investigation of triangular defects in 4H-SiC junction barrier Schottky devices
Shikata et al. Analysis method of diamond dislocation vectors using reflectance mode X-ray topography
Gallagher et al. Effect of GaN substrate properties on vertical GaN PiN diode electrical performance
Mondiali et al. Dislocation engineering in SiGe on periodic and aperiodic Si (001) templates studied by fast scanning X-ray nanodiffraction
JP5192660B2 (ja) 炭化珪素単結晶の結晶欠陥検査方法および結晶欠陥検査装置
Tanuma et al. Two-photon-excited, three-dimensional photoluminescence imaging and dislocation-line analysis of threading dislocations in 4H-SiC
Kröger et al. Interfacial structure of a-plane GaN grown on r-plane sapphire
Wang Studies of growth mechanism and defect origins in 4H-silicon carbide substrates and homoepitaxial layers
Kitabatake et al. The integrated evaluation platform for SiC wafers and epitaxial films
ul Hassan et al. Influence of Structural Defects on Carrier Lifetime in 4H Epitaxial Layers, Studied by High Resolution Optical Lifetime Mapping
Poust et al. X-ray diffraction imaging of GaN-based heterostructures on SiC

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101207

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120516

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5000424

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250