JP2009043882A - 高温回路モジュールとその製造方法 - Google Patents

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哲也 津村
Koji Shimoyama
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Abstract

【課題】従来の高温回路モジュールは、セラミック基板3を用いたものであったため、加工が難しく、割れる可能性があった。
【解決手段】丈夫で折曲げ加工等が可能で、割れにくい金属板17の上に、シート状の伝熱樹脂層15を介して大電流に対応可能なリードフレーム14を固定し、これを絶縁放熱板13とし、この上にSiC等の高温半導体11をベアチップ実装することで、シリコン系半導体では対応が難しかった130℃以上を超えた動作温度域での動作が可能な高温回路モジュール18とすることで、車のエンジン等を高精度に電子制御することができ、燃費等を改善できる高温回路モジュール18を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車のエンジンルーム等の高温で過酷な温度環境に対応する高温回路モジュール及びその製造方法に関するものである。
近年、自動車用や航空機のエンジン部分等では、高温環境下でも動作する半導体素子を用いて、更なる燃費の改善を行うことが望まれている。しかし従来のシリコン系の半導体では、素子自体の温度特性より、その使用温度の上限が150℃(望ましくは130℃)であったため、発熱を伴うエンジン部分から離す必要があった。その結果、電子制御用の回路モジュールがノイズの影響を受ける場合があった。
最近SiC等を用いた高温半導体(高温半導体とは、通常の動作温度が少なくとも従来のシリコン系の半導体に比べて高温なものを言う)が提案されている。しかしこうした高温半導体を高温下で動作させるためには、高温下で動作可能な、専用の高温回路モジュール化することが必要である。
こうした高温回路モジュールとしては、例えば特開平5−243725号公報等で提案されたようなセラミック基板の上に銅を直接接合したセラミック基板を用いることができる。
図11(A)(B)は、共に従来のセラミック基板を説明する断面図である。図11(A)(B)において、半導体素子1の表面には接続用のバンプ2が形成されている。セラミック基板3は、セラミック板6の表面に銅配線4を直接接合等で固定したものである。そしてこの銅配線4の表面には、めっき部5が形成されている。
次に図11(A)の矢印7に示すようにして、半導体素子1をセラミック基板3に押し付け、バンプ2とめっき部5を結合させる。
図11(B)は、実装終了後の様子を説明する断面図であり、バンプ2とめっき部5が結合していることが判る。
特開平5−243725号公報
しかし図11(A)(B)に示した従来の構成では、セラミック板6を用いていたため、回路モジュール自体が割れる可能性が残る。更に大型化や折曲げ等の機械加工が難しい、更には高価である等の課題があった。
そこで本発明は、上記課題を解決するために、金属板と、この金属板上に固定した、樹脂とフィラーとからなるシート状の伝熱樹脂層と、この伝熱樹脂層に、一部以上を埋め込んだリードフレームと、このリードフレーム上にダイボンドした高温半導体と、この高温半導体と前記リードフレームとを接続するワイヤーとからなる高温回路モジュールであって、その動作温度は130℃以上、400℃以下もしくは前記樹脂のガラス転移温度以下である高温回路モジュールとするものである。
以上のように本発明によれば、割れる可能性のあるセラミック板の代わりに割れにくい金属板を用い、この上に伝熱樹脂層を介して固定したリードフレームの上に高温半導体を実装することになる。その結果、出来上がった高温動作用モジュールは、丈夫で割れにくく、安価なものとなる。また高温半導体への配線部分に、リードフレームを用いることで、数十A以上の大電流にも対応することができる。
更に高温半導体に発生した熱は、熱伝導性に優れたリードフレームを介して拡散(あるいはヒートスプレッド)し、このリードフレームを固定する伝熱樹脂層を介して、熱伝導性に優れた金属板(更には金属板を固定する車のシャーシ部分、あるいは筐体部分等へも)へと広がるため、その放熱性を高められる。
更にリードフレームの一部に形成したダイボンド部やパッド部を用いて、ベアチップ実装することで、高温半導体の高密度実装が可能となり、高温回路モジュールの小型化、軽量化が可能となり、これを搭載した乗用車や航空機等の燃費を改善することができる。
なお本発明の実施の形態に示された一部の製造工程は、成形金型等を用いて行われる。但し説明するために必要な場合以外は、成形金型は図示していない。また図面は模式図であり、各位置関係を寸法的に正しく示したものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
図1(A)(B)は、共に実施の形態1における高温回路モジュール(フェイスアップ実装とフェイスダウン実装)の断面図である。図1(A)(B)において10はワイヤー、11はSiC半導体等の高温半導体、12はバンプ、13は絶縁放熱板、14はリードフレーム、15は伝熱樹脂層、16はダイボンド部、17は金属板、18は高温回路モジュール、19はパッド部である。
図1(A)において、絶縁放熱板13は、金属板17と、その金属板17上に、シート状の伝熱樹脂層15を介して固定したリードフレーム14から構成されている。そしてリードフレーム14の上に、ダイボンド部16を介して、高温半導体11を固定している。そして高温半導体11のボンディング用電極部(図示していない)と、リードフレーム14の間を、ワイヤー10で接続している。このようにワイヤー10で、高温半導体11とリードフレーム14を接続することで、高温半導体11をフェイスアップ実装した構造とすることで、高温半導体の実装作業性を高められる。
このようにして、金属板17と、この金属板17上に固定した、樹脂とフィラーとからなるシート状の伝熱樹脂層15と、この伝熱樹脂層15に、一部以上を埋め込んだリードフレーム14と、このリードフレーム14上にダイボンドした高温半導体11と、この高温半導体11と前記リードフレーム14とを接続するワイヤー10とからなる高温回路モジュール18であって、その動作温度は130℃以上、400℃以下もしくは前記樹脂のガラス転移温度以下である高温回路モジュール18を提供できる。
なお高温半導体11の動作温度は、130℃以上が望ましい。130℃未満で動作させる場合、従来のシリコン系半導体で充分である。なお動作温度は400℃以下もしくは、伝熱樹脂層15に使用する樹脂のTg以下が望ましい。400℃を超えると、伝熱樹脂層15に使用する樹脂材料に特殊で高価なものを使う必要がある。また樹脂のTgを超えて用いると、高温回路モジュール18の特性に影響を与える可能性がある。そのため、高温回路モジュール18の動作温度は、Tg未満(望ましくはTgの測定誤差も含め、Tgより10℃以上低い温度、更には20℃以上低い温度)とすることが望ましい。なおTgはガラス転移温度の意味であり、TMA等の市販の熱膨張係数の測定装置等を用いて測定できる。
またワイヤー10は、直径0.25mm以上1.10mm以下のアルミ線である高温回路モジュール18とすることで、高温半導体11の大電流化と高放熱化に対応できる。これはアルミ線の電気抵抗が低く、熱伝導性にも優れるためである。なおワイヤー10の直径が0.25mm未満の場合、許容電流を高める効果や、放熱効果を得ることに制限を受ける場合がある。また直径1.10mm以上のアルミ線を用いた場合、ワイヤー10の高速での折り曲げ加工や超音波接続等が難しくなる場合がある。そしてワイヤーボンディグ速度の高速化に限界がある場合がある。なお許容電流を増加する場合、あるいは放熱性を高める場合は、ワイヤー10を複数本、並列接続とすることが効果的である。
次に図1(B)としてフェイスダウン実装する場合について説明する。フェイスダウン実装することで、高温半導体11を更に高密度実装することができる。
図1(B)は実施の形態1における高温回路モジュール(フェイスダウン実装例)の断面図である。
図1(B)において、絶縁放熱板13は、金属板17と、その上に、シート状の伝熱樹脂層15を介して固定した一部にパッド部19を有したリードフレーム14から構成されている。
図1(A)(B)において、リードフレーム14は、銅板等に対して金型等を用いたプレス等で配線パターン等に加工したものである。そしてこのリードフレーム14は、その一部以上を伝熱樹脂層15に埋め込むことで、伝熱樹脂層15に固定している。なおリードフレーム14を、伝熱樹脂層15に埋め込むことで、リードフレーム14と伝熱樹脂層15の接触面積を増やすことができ、リードフレーム14の放熱性を高め、更にその接合強度を高めることができる。またリードフレーム14に、高肉厚の部材を用いた場合でも、リードフレーム14の厚みが、絶縁放熱板13の表面に、凹凸として発生させにくい効果も得られる。
また図1(A)に示すように、リードフレーム14の、伝熱樹脂層15からの露出部の一部に、ダイボンド部16を形成することで、リードフレーム14の上に直接、高温半導体11を固定でき、その放熱性を高めることができる(詳細については、後述する図3(A)で説明する。)。
また図1(B)に示すように、リードフレーム14の、伝熱樹脂層15からの露出部の一部以上には、パッド部19を形成しても良い。そしてパッド部19の上に、高温半導体11のバンプ12を接続している。なお高温半導体11等は、耐熱性の絶縁材で覆うことで(更には高温半導体11の下部にもアンダーフィル材を充填することで)、その信頼性を高められるが、こうした保護材等は図1には示していない。なおこの場合の放熱メカニズムについては、後述する図3(B)で説明する。
このように実施の形態1では、割れる可能性が残るセラミック基板の代わりに、割れにくい金属板17を用いることになる。そしてこの金属板17の上に、図1(A)に示すようにシート状の伝熱樹脂層15を介して固定したリードフレーム14上に高温半導体11を、ダイボンド部16等を介して固定することになる。
このように実施の形態1では、図1(A)(B)に示すようにワイヤー10やバンプ12を介して接続することで、その接続部の電気抵抗を下げられる。その結果、大電流を流したときのジュール熱(例えば、接続部の抵抗値が1mΩであっても、100Aの電流を流した場合、10W相当の発熱が発生する)等の発熱の抑制効果が得られる。
次に図2(A)(B)を用いて、実施の形態における絶縁放熱板13及び高温回路モジュール18の放熱メカニズムについて説明する。
図2(A)(B)は、それぞれ図1(A)(B)に示した高温回路モジュール18の放熱メカニズムを説明する断面図である。図2(A)(B)において、20は矢印である。
まず図2(A)について説明する。図2(A)に示すように、高温半導体11に発生した熱は、矢印20に示すように、ダイボンド部16やワイヤー10を介して、リードフレーム14に伝わる。そして金属製のリードフレーム14のヒートスプレッド効果によって広範囲に熱が広がった後、この熱は矢印20に示すように伝熱樹脂層15を介して金属板17へ広がる。そして金属板17へ広がった熱は、金属板17から、エンジンルーム等を構成する筐体部やシャーシ部等へ広がる(なお筐体部やシャーシ部等は図示していない)。
次に図2(B)について説明する。図2(B)に示すように、高温半導体11に発生した熱は、矢印20に示すように、バンプ12やパッド部19を介して、リードフレーム14に伝わる。そして金属製のリードフレーム14のヒートスプレッド効果によって広範囲に熱が広がった後、この熱は矢印20に示すように伝熱樹脂層15を介して金属板17へ広がる。そして金属板17へ広がった熱は、金属板17から、エンジンルーム等を構成する筐体部やシャーシ部等へ広がる(なお筐体部やシャーシ部等は図示していない)。
なお図1や図2では、リードフレーム14の下には、シート状の伝熱樹脂層15を介して、金属板17を固定しているが、この金属板17を、エンジンルームの筐体部分やシャーシ部分としても良い。このように筐体部やシャーシ部の一部を、金属板17とすることで、更に放熱性を高められる。
更に実施の形態1の高温回路モジュール18は、車や航空機の構造部材の一部として使うことができる。例えば図11等で示した従来の回路モジュールは、曲げ加工等の難しいセラミック板6を用いていたため、筐体の一部を構成する構造部材として使うことが出来なかった。しかし図1(A)(B)で説明する高温回路モジュール18は、金属板17を用いているため、金属板17を筐体やシャーシの形状に合わせて、曲げ加工することもできる。そしてこのように曲げ加工等を行った金属板17を用いて、高温回路モジュール18を作製することで、高温回路モジュール18を構造保持用の部材の一部とすることもでき、構造設計の自由度を高められる。あるいは金属板17を、エンジンルームの筐体部分やシャーシ部分を構成する金属部品に置き換えても良い。また金属板17の曲がり具合に応じて、リードフレーム14を曲げても良い。なおこの場合でも伝熱樹脂層15の厚み(少なくとも金属板17とリードフレーム14との絶縁距離)は、一定以上(望ましくは0.4mm以上、更には0.6mm以上)とすることで、その絶縁信頼性を高められる。
更に従来のセラミック板6では、取り付け用の孔を形成し、筐体やシャーシにネジ止めする場合でも、ネジ止め部分に歪みが発生し、割れる可能性がある。しかし図1や図2で説明する高温回路モジュール18は、その金属板17に取り付け用の孔を形成し、筐体やシャーシにネジ止めした場合でも、そのネジ止め部分が割れることなく、取り付け信頼性を高める効果が得られる。
なお伝熱樹脂層15は、樹脂とフィラーとからなるものとすることで、その熱伝導性を高めることができる。そして樹脂として熱硬化性の樹脂を用いることで、その信頼性を高められる。なお熱硬化性樹脂のガラス転移温度(以下、Tgと呼ぶ。Tgはガラス転移温度の意味であり、TMA等の市販の熱膨張の測定装置等を用いることで測定できる。なお一般的にTgの測定誤差は5℃程度である)は、300℃以上(望ましくは400℃以上)が望ましい。こうした熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂以外に、ポリイミド樹脂、アラミド樹脂、PEEK樹脂(PEEKはポリエーテルエーテルケトンとも呼ばれる)等を用いることができる。
以上のようにして、金属板17と、この金属板17上に固定した、樹脂とフィラーとからなるシート状の伝熱樹脂層15と、この伝熱樹脂層15に、一部以上を埋め込んだリードフレーム14と、このリードフレーム14の一部に形成したパッド部19と、このパッド部19にバンプ12を用いてベアチップ実装した高温半導体11とからなる高温回路モジュール18であって、その動作温度は130℃以上、400℃以下もしくは前記樹脂のガラス転移温度以下である高温回路モジュール18を提供することで、車等の燃費を高められる。なお高温半導体11の動作温度は、130℃以上が望ましい。130℃未満で動作させる場合、従来のシリコン系半導体で充分である。なお動作温度は400℃以下もしくは、伝熱樹脂層15に使用する樹脂のTg以下が望ましい。400℃を超えると、伝熱樹脂層15に使用する樹脂材料に特殊で高価なものを使う必要がある。また樹脂のTgを超えて用いると、高温回路モジュール18の特性に影響を与える可能性がある。そのため、高温回路モジュール18の動作温度は、Tg未満(望ましくはTgの測定誤差も含め、Tgより10℃以上低い温度、更には20℃以上低い温度)とすることが望ましい。
なお、図1(A)(B)の構造において、金属板17を除去することも可能である。例えば、少なくとも樹脂とフィラーとからなるシート状の伝熱樹脂層15と、この伝熱樹脂層15に、一部以上を埋め込んだリードフレーム14と、このリードフレーム14の一部に形成したパッド部19と、このパッド部19にバンプ12を用いてベアチップ実装した高温半導体11とからなる高温回路モジュール18であって、その動作温度は130℃以上、400℃以下もしくは前記樹脂のガラス転移温度以下である高温回路モジュール18としても良い。例えば、リードフレームに肉厚の材料を用いた場合や、高温半導体11の発熱量が小さい場合は有効である。このように金属板17を無くすことで、高温回路モジュール18の軽量化が可能となる。
また図1(A)(B)において、リードフレーム14は、銅や銅を主体とした合金で形成することが電気抵抗の低さと熱伝導性の高さの面から望ましい。また銅としては、タフピッチ銅や無酸素銅等を用いることで、熱伝導を高く、電気抵抗を低くできる。またリードフレーム14の表面には、防錆処理や酸化防止処理を行っておくことで、高温状態での信頼性を保てる。
またパッド部19はめっき等で形成できる。またパッド部19は、ワイヤーボンダー等で形成することもできる。またパッド部19とバンプ12の接合を、融点300℃以上もしくは高温回路モジュール18の動作温度より50℃以上(望ましくは100℃以上)高い融点の高温半田で行うことが望ましい。なお高温半田の融点が300℃未満の場合等では、高温回路モジュール18の信頼性に影響を与える可能性がある。
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1で説明した高温回路モジュール18の製造方法の一例について、図3〜図10を用いて説明する。
図3〜図4は、図1(A)に示した高温回路モジュール18の製造方法の一例を説明する断面図である。
図3(A)〜(C)は、共に絶縁放熱板13の製造方法の一例を説明する断面図である。図3(A)〜(C)において、21はフィルムであり、金型(図示していない)の表面等が、伝熱樹脂層15で汚れないようにするためのものである。まず図3(A)に示すように、所定形状に加工したリードフレーム14を、シート状の伝熱樹脂層15の上にセットする。なお必要に応じて伝熱樹脂層15の中央部を僅かに膨らませておくことで、プレス成形時の流動性を高めたり、空気残り(ボイドと呼ばれることもある)の発生を抑制することができる。そしてこれら部材を金属板17の上にセットし、金型(図示していない)を用いて、矢印20に示すようにしてフィルム21越しに加圧成形する。
図3(B)は、プレス中の様子を説明する断面図である。プレス時に加熱することで、伝熱樹脂層15の流動性を高めることができ、伝熱樹脂層15の内部や、伝熱樹脂層15とリードフレーム14との界面に発生しやすい(あるいは残りやすい)、ボイドと呼ばれる空気残りの発生を抑制できる。そして金属板17と、リードフレーム14とを、途中に挟んだシート状の伝熱樹脂層15を介して、一体化する。
図3(C)は、プレスが終了した後の様子を示す断面図である。プレス終了後、フィルム21を、矢印20に示すように剥離する。なおフィルム21は、金属板17側にも挿入しておくことで、その面での金型(図示していない)への伝熱樹脂層15の汚れとしての付着防止が可能となる。なお金属板17を省略することで、リードフレーム14で伝熱樹脂層15とからなる絶縁放熱板13(例えば図1や図2から、金属板17を省いた形状)を作製することができる。また金属板17の代わりに、他の熱伝導性の高い部材(例えば、グラファイトシート、ヒートパイプ等の割れない基板状のもの)を用いても良い。そして図3(B)の後に、必要に応じてリードフレーム14等の表面を、軽く研磨することで、リードフレーム14の表面に付着した汚れ(汚れには、伝熱樹脂層15の付着物も含む)を除去でき、リードフレーム14と伝熱樹脂層15の表面を略一定にする(あるいは凹凸や段差の発生を抑制する)効果が得られ、ベアチップ実装性を高められる。なおリードフレーム14と伝熱樹脂層15の段差(高さの差)は、±10ミクロン未満(望ましくは±5ミクロン未満、更には±3ミクロン未満)とすることが望ましい。互いの段差が±10ミクロンを超えると、ベアチップ実装性に影響を与える場合がある。その後リードフレーム14の表面にダイボンド用のダイボンド部16やパッド部19を形成し、絶縁放熱板13とする。
図4は、絶縁放熱板13の上に、高温半導体11をフェイスアップ状態で実装する様子を説明する断面図である。まず絶縁放熱板13の上に、矢印20aで示すように、高温半導体11をダイボンディングする。ここでダイボンド部16には耐熱性の高い材料を使うことが望ましい。例えばダイボンド部16は、ポリイミド等の耐熱樹脂に銀粉等を添加した接着シート状のもの使ったり、あるいは高温半田等の金属材料、あるいは金(金金接合も含む)等を使った合金接合(あるいは金属結合)を用いることもできる。
その後、矢印20bに示すように、高温半導体11と、リードフレーム14の間をワイヤー10で接続することで、図1(A)で示した高温回路モジュール18とする。
このようにして、リードフレーム14を、金属板17の上にシート状の伝熱樹脂層15を介して固定する工程と前記リードフレーム14の一部に高温半導体11をダイボンドする工程と、前記リードフレーム14の一部と、前記高温半導体11とをワイヤー10で接続する工程とを有する高温回路モジュール18の製造方法によって、図1(A)に示した高温回路モジュール18を作製できる。
次に図5を用いて、図1(B)で説明した高温回路モジュール18の実装方法について説明する。
図5は、高温半導体11をベアチップ(フェイスダウン)実装する様子を説明する断面図である。そして図5に示すようにして、絶縁放熱板13の上に高温半導体11をベアチップ実装する。ベアチップ実装することで、高温回路モジュール18の小型化、高性能化が可能となる。
なおリードフレーム14の表面にパッド部19を形成した後、図3(A)〜(C)に示すようにして、伝熱樹脂層15に埋め込んでも良いが、この場合パッド部19の表面に傷がつく場合がある。パッド部19の表面に、伝熱樹脂層15等が汚れとして付着した場合、汚れ除去時にパッド部19を傷付けてしまう可能性がある。そのためパッド部19は、高温半導体11の実装直前に形成することが望ましい。
次に図5の矢印20が示すようにして、高温半導体11を伝熱樹脂層15の表面に実装する。図5において、リードフレーム14は伝熱樹脂層15に埋め込まれ、その一部が伝熱樹脂層15から露出している。そしてこの露出部の一部に、パッド部19を形成している。そしてこのパッド部19に、高温半導体11のバンプ12を密着、一体化させることで、図1(B)に図示した高温回路モジュール18となる。
こうして、リードフレーム14を、金属板17の上にシート状の伝熱樹脂層15を介して固定する工程と、前記リードフレーム14の一部にパッド部19を形成する工程と、前記パッド部19に、高温半導体11をバンプ12を用いてベアチップ実装する工程とを有する高温回路モジュール18の製造方法によって、高温回路モジュール18を安定して作製できる。
次に、図6と図7を用いて、リードフレーム14上に予め高温半導体11をダイボンドする製造方法の一例について説明する。
図6(A)(B)は、共にリードフレーム14上に、高温半導体11をダイボンドする様子を説明する断面図である。まず図6(A)に示すように、リードフレーム14の上に、高温半導体11をセットし、矢印20に示すようにダイボンドする。
次に図6(B)に示すように、一部に高温半導体11をダイボンドしたリードフレーム14の下に、伝熱樹脂層15や金属板17をセットし、矢印20に示すようにこれらを一体化する。なお図6(A)(B)において、金型等は図示していない。次に図7(A)(B)を用いて説明する。
図7(A)(B)は、共にワイヤーボンドする様子を説明する断面図である。図7(A)は、図6(B)の工程によって作製されたサンプルの断面を示し、図7(B)はその上にワイヤー10を配線する様子を説明する断面を示す。
図6や図7の工程を選ぶことで、フェイスアップ実装を可能とする。
次に図8〜図10を用いて、フェイスダウン実装について説明する。
図8(A)(B)は、共に実施の形態2におけるリードフレーム14の表面に、高温半導体11を実装する様子を説明する断面図である。図8(A)において、リードフレーム14の一部の表面には、事前にパッド部19を形成している。そしてこの上に、高温半導体11を矢印20に示すようにして実装する。なおバンプ12を金、パッド部19を金めっきとすることで、GGI実装(Gold Gold Interconectionとも呼ばれる金金結合)を行うことができる。ここでGGI実装の温度は、300℃以上500℃以下とすることで、その接続信頼性を高められる。
なおバンプ12を高温半田、パッド部19を高温半田とすることで、高温半田による実装を行うこともできる。ここで高温半田としては300℃以上(望ましくは400℃以上)の融点を有する材料を選ぶことが望ましい。
こうしてGGI実装あるいは高温半田による実装時に、伝熱樹脂層15の無い状態で、実装を行うことで、伝熱樹脂層15に対する実装温度の影響を防止できる。図8(B)は、実装が終了した状態を示す断面図である。
次に図9(A)(B)を用いて、リードフレーム14を伝熱樹脂層15に固定する様子を説明する。図9(A)(B)は、共にリードフレーム14を伝熱樹脂層15に固定する様子を示す断面図である。図9(A)(B)において、22は歪吸収シートであり、例えばシリコンゴム等を主体とした耐熱性があって、柔軟性のある(例えばゲル状も含む)シートである。なお歪吸収シート22の厚みは、高温半導体11のチップ厚みより厚いことが望ましい。チップ厚みより薄い場合、歪を吸収する効果が得られない場合がある。
まず図9(A)に示すように、高温半導体11を実装したリードフレーム14を、伝熱樹脂層15の上にセットする。そして必要に応じて、伝熱樹脂層15の下部に金属板17をセットする。また高温半導体11の上には、歪吸収シート22をセットする。そしてこの状態で、これらを矢印20に示すように金型(金型は図示していない)を用いて加圧、加熱する。図9(B)は、プレス途中の様子を説明する断面図である。図9(B)に示すように、高温半導体11を実装したリードフレーム14を伝熱樹脂層15に固定する。なおリードフレーム14の一部を伝熱樹脂層15に埋め込むことで、リードフレーム14と伝熱樹脂層15の密着力を高め、リードフレーム14から伝熱樹脂層15への放熱性を高められる。
図9(A)(B)における歪吸収シート22は、金型(図示していない)でのプレス時に、高温半導体11に不要な応力が発生しないようにするものであり、例えば市販の耐熱性を有する柔らかいシリコンゴム等であるが、他の材料で代用することもできる。
図10は、高温回路モジュール18の作製工程の一部を説明する断面図である。図10の矢印20に示すように、金型(図示していない)や、歪吸収シート22を外すことで、高温回路モジュール18となる。なお高温回路モジュール18を構成するリードフレーム14の一部を、伝熱樹脂層15に埋め込むことで、伝熱樹脂層15とリードフレーム14の密着性や剥離強度を高めることができる。なお必要に応じて、高温回路モジュール18を、熱伝導性の高い市販の高耐熱材料等でモールド(あるいは充填、あるいは塗工等)することで、その信頼性を高められる。
このように、予めリードフレーム14に高温半導体11を実装しておくことで、高温半導体11の実装時に加える熱が、伝熱樹脂層15に影響を与えることが無い。そのため伝熱樹脂層15として、エポキシ樹脂等の安価な熱硬化性樹脂を使うことができ、例えば図1(A)(B)に示した高温回路モジュール18のコストダウンが可能となる。
なお、パッド部19は、厚み0.1ミクロン以上(望ましくは1ミクロン以上)、50ミクロン以下(望ましくは30ミクロン以下)の金パッドとすることで、実装部の信頼性を高めたり、実装部での局所発熱を抑制できる。なおパッド部19の厚みが0.1ミクロン未満の場合、パッド部19にピンホールが発生する可能性がある。パッド部19の厚みが50ミクロンを超えた場合、コストアップする可能性がある。なおパッド部19を金とすることで、高温下でも酸化されにくく、長期の信頼性を高める効果が得られる。
またバンプ12は、直径30ミクロン以上(更には50ミクロン以上)、500ミクロン以下(望ましくは300ミクロン以下)とすることが望ましい。バンプ12の直径が小さい(更にバンプ12の高さも小さい場合。なおバンプ12の直径とバンプ12の高さは略同一とできる)場合、高度なボンディング精度が要求され接続が難しくなる場合がある。バンプ12の直径が500ミクロンを超えた場合、コストアップする可能性がある。なお大電流に対応する場合、バンプ12の直径を大きくするより、バンプ12の数を増やす(バンプ12を並列接続する)ことが望ましい。複数個のバンプ12を並列接続することで、バンプ12一個当たりの実装荷重を抑えることができ、高温半導体11へのダメージを発生させにくい。なお実装時に熱と共に超音波を加えることが望ましい。こうして接続部を金属結合とすることができる。
なお伝熱樹脂層15は、樹脂と、この中に分散されたアルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、酸化チタン、酸化錫、ジルコン珪酸塩の群から選ばれた少なくとも1種類以上からなる無機フィラーとからなる高温回路モジュール18とすることで、伝熱樹脂層15の熱伝導率を高められる。
また高温半導体11は、SiCもしくはダイヤモンドもしくはサファイアのいずれか一つ以上を基材もしくは半導体ウエハとしたものである高温回路モジュール18とすることで、高温半導体11の動作温度を130℃以上とすることができ、この高温回路モジュール18を用いて制御したエンジン等の燃費を改善できる。なお動作温度が130℃未満である場合は、従来のシリコン系半導体を使えば良い。なおダイヤモンドやサファイア等を半導体化する(例えばイオンドープ等の手法によって)ことで、SiC同様に耐熱性の高い半導体素子を形成できる。
以上のようにして、リードフレーム14の一部以上にパッド部19を形成する工程と、このパッド部19に高温半導体11をバンプ12を用いてベアチップ実装する工程と、前記高温半導体11を実装した前記リードフレーム14の一部以上を、金属板17の上にシート状の伝熱樹脂層15を介して固定する工程とを有する高温回路モジュール18の製造方法によって、実装時の加熱温度が伝熱樹脂層15に影響を与えないため、安価な樹脂材料を選ぶことができ、生産性を向上させ製品コストを抑えることができる。
なお実施の形態2のようにすることで、高温半導体11に形成したバンプ12と、リードフレーム14に形成したパッド部19とを、300℃以上500℃以下の温度下で、超音波によって確実に接続することができ、高温回路モジュール18を安定して製造できる。ここで超音波を印加することで、バンプ12やパッド部19の表面の汚れや酸化層を除去することができ、接続部分の接続抵抗を下げる効果も得られる。
なお用途に応じて、実施の形態1や実施の形態2で説明した高温回路モジュール18の製造方法を適宜選ぶことで、高温回路モジュール18の生産性を向上させたり製品コストを抑えることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態1〜2で説明した部材について説明する。
伝熱樹脂層15としては、熱硬化性樹脂と無機フィラーとからなる伝熱性のコンポジット材料を用いることが望ましい。例えば無機フィラーを70重量%以上95重量%以下と、樹脂として熱硬化性樹脂5重量%以上30重量%以下からなる部材とすることが望ましい。
ここで無機フィラーは略球形状で、その直径は0.1μm以上100μm以下が適当である(0.1μm未満の場合、樹脂への分散が難しくなる。また100μmを超えると伝熱樹脂層15の厚みが厚くなり熱拡散性に影響を与える)。そのためこれら伝熱樹脂層15における無機フィラーの充填量は、熱伝導率を上げるために70から95重量%と高濃度に充填している。特に、本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3μmと平均粒径12μmの2種類のアルミナを混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のアルミナを用いることによって、大きな粒径のアルミナの隙間に小さな粒径のアルミナを充填できるので、アルミナを90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。この結果、これら伝熱樹脂層15の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。
なお無機フィラーとしてはアルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、酸化チタン、酸化錫、ジルコン珪酸塩からなる群から選択される少なくとも一種以上を含んでいるものとすることが、熱伝導性やコスト面から望ましい。
なお無機フィラーを用いると、放熱性を高められるが、特に酸化マグネシウムを用いると線熱膨張係数を大きくできる。また酸化ケイ素を用いると誘電率を小さくでき、窒化ホウ素を用いると線熱膨張係数を小さくできる。こうして伝熱樹脂層15としての熱伝導率が1W/(m・K)以上20W/(m・K)以下のものを形成することができる。なお熱伝導率が1W/(m・K)未満の場合、絶縁放熱板13の放熱性に影響を与える。また熱伝導率を20W/(m・K)より高くしようとした場合、無機フィラー量を増やす必要があり、プレス時の加工性に影響を与える場合がある。
なお熱硬化性樹脂を使う場合は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、アラミド樹脂、PEEK樹脂の群から選ばれた少なくとも1種類の熱硬化性樹脂を含んでいるものが望ましい。これはこれらの樹脂が耐熱性や電気絶縁性に優れているからである。
なおこれら熱硬化性樹脂に対して、少量の熱可塑性樹脂を添加(例えば熱硬化性樹脂に対して1重量%以上10重量%以下が望ましい。1重量%未満の場合は形状保持性が低下する場合がある。10重量%を超えると信頼性に影響がある場合がある。)することで、成形性(例えば、金型等を用いて所定形状に仮成形した後、熱硬化炉で一括して本硬化させる等)を高められる。
同様に、伝熱樹脂層15において、無機フィラーに対する濡れ改善剤(例えば、分散剤、表面処理剤、各種カップリング剤等)を添加しておくことで、伝熱樹脂層15の成形性を高められる。
以上のようにして、金属板17と、この金属板17上に固定した、樹脂とフィラーとからなるシート状の伝熱樹脂層15と、この伝熱樹脂層15に、一部以上を埋め込んだリードフレーム14と、このリードフレーム14上にダイボンドした高温半導体11と、この高温半導体11と前記リードフレーム14とを接続するワイヤー10とからなる高温回路モジュール18であって、その動作温度は130℃以上、400℃以下もしくは前記樹脂のガラス転移温度以下である高温回路モジュール18とすることで、高温動作の安定した回路モジュールを実現でき、エンジン等の燃費を改善する。
また金属板17と、この金属板17上に固定した、樹脂とフィラーとからなるシート状の伝熱樹脂層15と、この伝熱樹脂層15に、一部以上を埋め込んだリードフレーム14と、このリードフレーム14の一部に形成したパッド部19と、このパッド部19にバンプ12を用いてベアチップ実装した高温半導体とからなる高温回路モジュールであって、その動作温度は130℃以上、400℃以下もしくは前記樹脂のガラス転移温度以下である高温回路モジュール18とすることで、高温動作の安定した回路モジュールを実現でき、エンジン等の燃費を改善する。
なおワイヤー10は、直径0.25mm以上1.10mm以下のアルミ線である高温回路モジュール18とすることで、高温回路モジュール18の許容電流や放熱性を高める効果が得られる。
なおパッド部19は、厚み0.1ミクロン以上50ミクロン以下の金パッドである高温回路モジュール18とすることで、パッド部19の酸化を防ぎ、信頼性の高いベアチップ実装を実現できる。
またバンプ12は、直径30ミクロン以上500ミクロン以下の金バンプである高温回路モジュール18とすることで、バンプ12の酸化を防ぎ、信頼性の高いベアチップ実装を実現できる。
また伝熱樹脂層は、樹脂と、この中に分散されたアルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、酸化チタン、酸化錫、ジルコン珪酸塩の群から選ばれた少なくとも1種類以上からなる無機フィラーとからなる高温回路モジュール18とすることで、伝熱樹脂層15の熱伝導率を高めることができ、SiC等を用いた高温半導体11の冷却効果を高められる。
高温半導体11は、SiCもしくはダイヤモンドもしくはサファイアのいずれか一つ以上を基材もしくは半導体ウエハとしたものである高温回路モジュール18とすることで、従来のシリコン系半導体に比べ、熱伝導率や絶縁破壊電界に優れた高温半導体11に適した実装が可能な回路モジュールを提供することができ、シリコン系半導体には難しかった放熱器や搭載機器の小型化が可能となる。
また樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アラミド樹脂、PEEK樹脂の群から選ばれた少なくとも1種類以上からなる熱硬化性樹脂からなる高温回路モジュール18とすることで、伝熱樹脂層15の熱伝導率を高められ、高温半導体11の効果的な冷却が可能となる。
またリードフレーム14を、金属板17の上にシート状の伝熱樹脂層15を介して固定する工程と、前記リードフレーム14の一部に高温半導体11をダイボンドする工程と、前記リードフレーム14の一部と、前記高温半導体11とをワイヤー10で接続する工程とを有する高温回路モジュール18の製造方法によって、高温回路モジュール18を安定して製造できる。
またリードフレーム14の一部以上にパッド部19を形成する工程と、このパッド部19に高温半導体11を、バンプ12を用いてベアチップ実装する工程と、前記高温半導体11を実装した前記リードフレーム14の一部以上を、金属板17の上にシート状の伝熱樹脂層15を介して固定する工程とを有する高温回路モジュール18の製造方法によって、高温回路モジュール18を安定して製造できる。
またリードフレーム14を、金属板17の上にシート状の伝熱樹脂層15を介して固定する工程と、前記リードフレーム14の一部にダイボンド部16を形成する工程と、前記ダイボンド部16に、高温半導体11をダイボンドする工程と、前記高温半導体11と前記リードフレーム14とをワイヤー10で接続する工程とを有する高温回路モジュール18の製造方法によって、高温回路モジュール18を安定して製造できる。
またリードフレーム14を、金属板17の上にシート状の伝熱樹脂層15を介して固定する工程と、前記リードフレーム14の一部にパッド部19を形成する工程と、前記パッド部19に、高温半導体11をバンプ12を用いてベアチップ実装する工程とを有する高温回路モジュールの製造方法によって、高温回路モジュール18を安定して製造できる。
以上のように、本発明にかかる高温回路モジュールとその製造方法を用いることで、エンジン等を電子制御する回路モジュールをエンジン等の発熱部分に近づけることができ、ノイズの影響を受けにくくなるため、各種の燃費等を改善できる。
(A)(B)は、共に実施の形態1における高温回路モジュール(フェイスアップ実装とフェイスダウン実装)の断面図 (A)(B)は、それぞれ図1(A)(B)に示した高温回路モジュールの放熱メカニズムを説明する断面図 (A)〜(C)は、共に絶縁放熱板13の製造方法の一例を説明する断面図 絶縁放熱板の上に、高温半導体をフェイスアップ状態で実装する様子を説明する断面図 高温半導体をベアチップ(フェイスダウン)実装する様子を説明する断面図 (A)(B)は、共にリードフレーム上に、高温半導体をダイボンドする様子を説明する断面図 (A)(B)は、共にワイヤーボンドする様子を説明する断面図 (A)(B)は、共に実施の形態2におけるリードフレームの表面に、高温半導体を実装する様子を説明する断面図 (A)(B)は、共にリードフレームを伝熱樹脂層に固定する様子を示す断面図 高温回路モジュールの作製工程の一部を説明する断面図 (A)(B)は、共に従来のセラミック基板を説明する断面図
符号の説明
10 ワイヤー
11 高温半導体
12 バンプ
13 絶縁放熱板
14 リードフレーム
15 伝熱樹脂層
16 ダイボンド部
17 金属板
18 高温回路モジュール
19 パッド部
20 矢印
21 フィルム
22 歪吸収シート

Claims (12)

  1. 金属板と、
    この金属板上に固定した、樹脂とフィラーとからなるシート状の伝熱樹脂層と、
    この伝熱樹脂層に、一部以上を埋め込んだリードフレームと、
    このリードフレーム上にダイボンドした高温半導体と、
    この高温半導体と前記リードフレームとを接続するワイヤーと、
    からなる高温回路モジュールであって、
    その動作温度は130℃以上、400℃以下もしくは前記樹脂のガラス転移温度以下である高温回路モジュール。
  2. 金属板と、
    この金属板上に固定した、樹脂とフィラーとからなるシート状の伝熱樹脂層と、
    この伝熱樹脂層に、一部以上を埋め込んだリードフレームと、
    このリードフレームの一部に形成したパッド部と、
    このパッド部にバンプを用いてベアチップ実装した高温半導体と、
    からなる高温回路モジュールであって、
    その動作温度は130℃以上、400℃以下もしくは前記樹脂のガラス転移温度以下である高温回路モジュール。
  3. ワイヤーは、直径0.25mm以上1.10mm以下のアルミ線である請求項1記載の高温回路モジュール。
  4. パッド部は、厚み0.1ミクロン以上50ミクロン以下の金パッドである請求項2に記載の高温回路モジュール。
  5. バンプは、直径30ミクロン以上500ミクロン以下の金バンプである請求項2に記載の高温回路モジュール。
  6. 伝熱樹脂層は、樹脂と、この樹脂中に分散されたアルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、酸化チタン、酸化錫、ジルコン珪酸塩の群から選ばれた少なくとも1種類以上からなる無機フィラーとからなる請求項1もしくは2のいずれか一つに記載の高温回路モジュール。
  7. 高温半導体は、SiCもしくはダイヤモンドもしくはサファイアのいずれか一つ以上を基材もしくは半導体ウエハとしたものである請求項1もしくは2のいずれか一つに記載の高温回路モジュール。
  8. 樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、アラミド樹脂、PEEK樹脂の群から選ばれた少なくとも1種類以上からなる熱硬化性樹脂からなる請求項1もしくは2のいずれか一つに記載の高温回路モジュール。
  9. リードフレームを、金属板の上にシート状の伝熱樹脂層を介して固定する工程と、
    前記リードフレームの一部に高温半導体をダイボンドする工程と、
    前記リードフレームの一部と、前記高温半導体とをワイヤーで接続する工程とを、
    有する高温回路モジュールの製造方法。
  10. リードフレームの一部以上にパッド部を形成する工程と、
    このパッド部に高温半導体を、バンプを用いてベアチップ実装する工程と、
    前記高温半導体を実装した前記リードフレームの一部以上を、金属板の上にシート状の伝熱樹脂層を介して固定する工程と、
    を有する高温回路モジュールの製造方法。
  11. リードフレームを、金属板の上にシート状の伝熱樹脂層を介して固定する工程と、
    前記リードフレームの一部にダイボンド部を形成する工程と、
    前記ダイボンド部に、高温半導体をダイボンドする工程と、
    前記高温半導体と前記リードフレームとをワイヤー接続する工程と、
    を有する高温回路モジュールの製造方法。
  12. リードフレームを、金属板の上にシート状の伝熱樹脂層を介して固定する工程と、
    前記リードフレームの一部にパッド部を形成する工程と、
    前記パッド部に、高温半導体をバンプを用いてベアチップ実装する工程と、
    を有する高温回路モジュールの製造方法。
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