JP2009043431A - 燃料電池システムの運転停止方法、及び、燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システムの運転停止方法、及び、燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池システムにおいて、運転停止処理時または運転停止処理後に、アノードまたはカソードの劣化を抑制する技術を提供することを目的とする。
【解決手段】燃料電池を備える燃料電池システムの運転停止方法であって、燃料電池は、少なくとも、アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備え、(A)燃料電池に対する燃料ガスの供給を停止させる工程と、(B)セル電圧を所定の閾値以下に低下させる工程と、(C)燃料ガスの供給を停止させると共に、燃料電池セルのセル電圧を閾値以下に低下させた状態を保ちつつ、燃料電池において燃料ガスが流通する燃料電池内燃料ガス流路に滞留する燃料ガスを、活性が低い低活性ガスに置換する工程と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
燃料電池を備える燃料電池システムでは、燃料電池の燃料電池セルのアノード側に燃料ガスを、カソード側に酸化ガスを供給する。この燃料電池システムの運転停止処理時には、電気的負荷との接続を遮断し、また、燃料ガスおよび酸化ガスの供給を停止させるが、それに伴い、アノード側に燃料ガスが滞留し、カソード側に酸化ガスが滞留した状態となる。このような状態が継続すると、燃料電池の燃料電池セルにおいて、アノードとカソードとの間で、反応ガスのクロスリークが生じるおそれがあった。このように、クロスリークが生じると、アノードにおいて、局所的に燃料ガス濃度が高いところと低いところが現れ、その結果、アノードにおいて、その面に沿った方向(以下、面方向とも呼ぶ)に局所的な電位勾配が生じるおそれがあった。そうすると、カソードにおいて、部分的に酸化反応が起こり、カソードが劣化するおそれがあった。例えば、カソードが、触媒担持カーボンから形成されている場合には、下記の式(1)のようなカーボン酸化反応が生じるおそれがある。
C+2H2O→CO2+4H++4e-・・・(1)
そこで、このような問題を解決するため、燃料電池システムの運転停止処理時において、燃料電池セルのアノード側に滞留する燃料ガスを、空気で押し出すことにより空気に置換する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2004−146084号公報
しかしながら、上述の技術では、燃料電池システムにおいて、燃料電池セルのアノード側に滞留する燃料ガスを、空気で押し出す際に、アノードにおいて、燃料ガスと空気とが混合し、触媒燃焼反応が起こり、アノードが劣化するおそれがあった。
なお、上記問題は、酸化ガスとして空気、燃料ガスとして水素を用いる場合に、特に、生じやすい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、燃料電池システムにおいて、運転停止処理時または運転停止処理後に、アノードまたはカソードの劣化を抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]燃料電池を備える燃料電池システムの運転停止方法であって、前記燃料電池は、少なくとも、アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備え、(A)前記燃料電池に対する燃料ガスの供給を停止させる工程と、(B)前記燃料電池のセル電圧を所定の閾値以下に低下させる工程と、(C)前記燃料ガスの供給を停止させると共に、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させた状態を保ちつつ、前記燃料電池において前記燃料ガスが流通する燃料電池内燃料ガス流路に滞留する前記燃料ガスを、活性が低い低活性ガスに置換する工程と、を備えることを要旨とする。
上記構成の燃料電池システムの運転停止方法によれば、燃料電池システムの運転停止時または運転停止後に、アノードまたはカソードの劣化を抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載の燃料電池システムの運転停止方法において、前記工程(B)では、前記燃料電池に対する前記燃料ガスおよび酸化ガスの供給を停止させた状態で、前記燃料電池に発電させることにより、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させることを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
このようにすれば、酸化ガスまたは燃料ガスが消費され、セル電圧を上記閾値以下に低下させることができる。
[適用例3]適用例1に記載の燃料電池システムの運転停止方法において、前記工程(B)では、前記燃料電池を短絡させることにより、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させることを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
このようにすれば、少なくとも燃料電池の内部抵抗によってセル電圧を上記閾値以下に低下させることができる。
[適用例4]適用例2に記載の燃料電池システムの運転停止方法において、前記酸化ガスは空気を含み、前記工程(C)では、前記燃料ガスの供給を停止させると共に、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させた状態を保ちつつ、前記燃料電池における前記酸化ガスが流通する燃料電池内酸化ガス流路内のガスであって、前記工程(B)で前記発電により、酸素濃度が低下したガスを、前記低活性ガスとして、前記アノード側流路内に滞留する前記燃料ガスと置換することを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
このようにすれば、上記工程(B)での発電により酸素濃度が低下した低活性ガス(例えば、窒素)を、アノード側流路内の置換ガスとして、有効利用することができる。
[適用例5]適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の燃料電池システムの運転停止方法において、前記工程(C)では、前記燃料電池を短絡させる、または、前記燃料電池に電気的負荷を接続することにより、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させた状態を保つことを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
このようにすれば、セル電圧を前記閾値以下に低下させた状態を保つことが可能となる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の燃料電池システムの運転停止方法において、(D)前記燃料電池内燃料ガス流路において、前記燃料ガスを前記低活性ガスに置換後、さらに、前記低活性ガスを空気に置換する工程を備えることを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
このようにすれば、燃料電池システムの運転停止後において、アノードまたはカソードの劣化を抑制することができる。
[適用例7]適用例1ないし適用例6のいずれかに記載の燃料電池システムの運転停止方法において、前記工程(B)では、前記セル電圧を0.4V以下に低下させることを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
このようにすれば、カソードにおける酸化反応を抑制することができる。
[適用例8] 燃料電池を備える燃料電池システムであって、適用例1ないし適用例7に記載の燃料電池システムの運転停止方法によって運転停止を行う燃料電池システム。
上記構成の燃料電池システムによれば、燃料電池システムの運転停止時または運転停止後に、アノードまたはカソードの劣化を抑制することができる。
[適用例9]燃料電池を備える燃料電池システムであって、前記燃料電池は、少なくとも、アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備え、前記燃料電池システムは、前記燃料電池に対する燃料ガスの供給を停止させる停止部と、前記燃料電池に電気的負荷を接続し、若しくは、前記燃料電池を短絡させることにより、前記燃料電池のセル電圧を所定の閾値以下に低下させる電圧低下処理部と、前記停止部に前記燃料ガスの供給を停止させ、前記電圧低下処理部に前記セル電圧を前記閾値以下に低下させた状態で、前記燃料電池において前記燃料ガスが流通する燃料電池内燃料ガス流路に滞留する前記燃料ガスを、活性が低い低活性ガスに置換する置換部と、を備えることを要旨とする。
上記構成の燃料電池システムによれば、燃料電池システムの運転停止時または運転停止後に、アノードまたはカソードの劣化を抑制することができる。
[適用例10]燃料電池を備える燃料電池システムであって、前記燃料電池は、少なくとも、アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備え、前記燃料電池システムは、前記燃料電池に燃料ガスの供給を行う燃料ガス供給部と、前記燃料電池に少なくとも空気を含む酸化ガスの供給を行う酸化ガス供給部と、前記燃料電池の発電時に前記酸化ガスが流通する流路であって、前記燃料電池内において前記酸化ガスが流通する燃料電池内酸化ガス流路を少なくとも含むカソード系流路と、前記燃料電池の発電時に前記燃料ガスが流通する流路であって、前記燃料電池内において前記燃料ガスが流通する燃料電池内燃料ガス流路を少なくとも含むアノード系流路と、前記カソード系流路と前記アノード系流路とを接続するバイパス流路と、前記燃料電池の通常発電時において、前記パイバス流路の流体の流れを遮断するバイパス弁と、制御部と、前記制御部に制御され、前記バイパス弁が開弁された場合において、前記カソード系流路内のガスを前記アノード系流路に導入するためのガス導入部と、を備え、前記制御部は、前記燃料電池システムの運転停止処理時において、前記燃料ガス供給部および前記酸化ガス供給部から、それぞれ前記燃料電池に供給される前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止させ、前記燃料電池に電気的負荷を接続し、若しくは、前記燃料電池を短絡させることにより、前記燃料電池セルのセル電圧を所定の閾値以下に低下させると共に、前記カソード系流路内の窒素濃度を上昇させ、さらに、前記燃料電池に電気的負荷を接続、若しくは、前記燃料電池を短絡させることを継続させて、前記セル電圧を所定の閾値以下に保ちつつ、前記バイパス弁を開弁させると共に、前記ガス導入部を制御して、前記カソード系流路内の窒素濃度が高い低活性ガスを前記アノード系流路に導入することにより、前記燃料電池内燃料ガス流路に残留する前記燃料ガスを、前記低活性ガスに置換することを要旨とする。
このようにすれば、燃料電池システムの運転停止時または運転停止後に、アノードまたはカソードの劣化を抑制することができる。
なお、本発明は、上記した燃料電池システムの運転停止方法に限られず、他の方法発明の態様で実現することも可能である。また、上記した燃料電池システムに限られず、他の装置発明の態様で実現することも可能である。また、それら方法や装置を構築するためのコンピュータプログラムとしての態様や、そのようなコンピュータプログラムを記録した記録媒体としての態様や、上記コンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など、種々の態様で実現することも可能である。
また、本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、上記装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.第1実施例:
A1.燃料電池システム1000の構成:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池システム1000の構成を示すブロック図である。本実施例の燃料電池システム1000は、主に、燃料電池100と、水素タンク20と、コンプレッサ30と、負荷短絡部60と、水素遮断弁40と、レギュレータ50と、バイパス弁70と、空気排出弁80と、ガス流量計75と、電圧センサ90と、制御回路400と、を備えている。
この燃料電池システム1000は、燃料電池システム1000の外部から電力要求があった場合には、まず、燃料電池システム1000の運転開始処理を行い、その後、発電量が定常的になると、通常発電運転となる。そして、電力要求がなくなると、通常発電運転を終了し、燃料電池システム1000の運転停止処理を行う。この運転停止処理については、フローチャートを用いて、詳細を後述する。
水素タンク20は、燃料ガスとしての高圧水素ガスが貯蔵される貯蔵装置であり、水素供給流路22を介して燃料電池100(後述の水素供給マニホールドMn1)に接続されている。水素供給流路22上において、水素タンク20から近い順番に、水素遮断弁40と、レギュレータ50とが設けられている。また、水素排出流路24は、燃料電池100(水素排出マニホールドMn2)と接続され、燃料電池100から排出される水素を燃料電池システム1000外部に排出する。
コンプレッサ30は、酸化ガスとしての空気を燃料電池100に供給するための装置であり、空気供給流路32を介して燃料電池100(空気供給マニホールドMs1)に接続される。また、空気排出流路34は、燃料電池100(空気排出マニホールドMs2)と接続され、燃料電池100から排出される空気を燃料電池システム1000外部に排出する。さらに、空気排出流路34上には、空気排出弁80が設けられる。
また、本実施例の燃料電池システム1000は、水素供給流路22におけるレギュレータ50と燃料電池100との間の部分と、空気排出流路34における空気排出弁80と燃料電池100との間の部分とをつなぐバイパス流路72を備えている。バイパス弁70及びガス流量計75は、このバイパス流路72上に設けられている。なお、バイパス弁70は、燃料電池システム1000の開始処理時、および、通常発電時には、閉弁されている。
通常発電中において、水素タンク20から水素供給流路22を介して供給される水素は、燃料電池100で電気的化学反応に供され、水素排出流路24を介して燃料電池システム1000の外部に排出され、コンプレッサ30から空気供給流路32を介して供給される空気は、燃料電池100で電気的化学反応に供され、空気排出流路34を介して燃料電池システム1000の外部に排出される。
燃料電池100は、固体高分子型の燃料電池であり、複数の燃料電池セル10と、エンドプレート300と、インシュレータ330と、ターミナル340と、を備えている。燃料電池セル10は、インシュレータ330およびターミナル340を挟んで、2枚のエンドプレート300によって挟持される。すなわち、燃料電池100は、燃料電池セル10が、複数個積層された層状構造を有している。また、燃料電池100は、テンションプレート(図示せず)がボルト(図示せず)によって各エンドプレート300に結合されることによって、各燃料電池セル10を、積層方向に所定の力で締結する構造となっている。本実施例では、燃料電池100には、燃料ガスとして水素が、酸化ガスとして、空気がそれぞれ供給される。
図2は、燃料電池セル10の概略構成を表わす断面模式図である。この燃料電池セル10は、電解質膜11と、電解質膜11の両面に形成されるカソード12およびアノード13とから成る膜電極接合体5(以下では、MEA(Membrane Electrode Assembly)5と呼ぶ)を備える。燃料電池セル10は、MEA5の外側に第1ガス拡散層14,15を備え、さらに、その外側に第2ガス拡散層16,17を備えている。電解質膜11は、固体高分子材料、例えば、フッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す。カソード12、および、アノード13は、触媒金属である白金(Pt)を担持したカーボン(以下では、白金担持カーボンとも呼ぶ)と、電解質とから構成される。第1ガス拡散層14,15は、導電性を有するカーボン製の多孔質部材であり、例えば、カーボンクロスやカーボンペーパによって形成される。また、第2ガス拡散層16,17は、導電性を有し、第1ガス拡散層14,15よりも比較的大きな細孔からなる多孔質部材であり、例えば、カーボンペーパ等のカーボン多孔質体や、金属メッシュや発泡金属などの金属多孔質体によって形成することができる。
セパレータ6,7は、ガス不透過の導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、プレス成形した金属板によって形成することができる。セパレータ6,7の表面には、燃料電池セル10に供給された空気(酸化ガス)あるいは水素(燃料ガス)の流路を形成するための凹凸形状が形成されている。すなわち、カソード側の第2ガス拡散層16とセパレータ6との間には、通常運転時において、カソード12で電気化学反応に供される酸化ガスが通過するセル内空気流路18が形成されている。また、アノード側の第2ガス拡散層17とセパレータ7との間には、通常運転時において、アノード13で電気化学反応に供される燃料ガスが通過するセル内水素流路19が形成されている。なお、図2のセパレータ6,7は、平行な複数の溝からなる凹凸形状を有しているが、異なる形状としても良く、セパレータ6,7とMEA5との間に、ガスの流路を形成するための空間を形成可能であればよい。
燃料電池セル10の外周部には、セル内空気流路18およびセル内水素流路19におけるガスシール性を確保するための図示しないシール部材が配設されている。また、本実施例の燃料電池100は、燃料電池セル10を複数積層したスタック構造を有しているが、このスタック構造の外周部には、燃料電池セル10の積層方向と平行であって水素あるいは空気が流通する複数のガスマニホールドが設けられている(図示せず)。
このマニホールドのうち、後述の空気供給流路32、および、各燃料電池セル10のセル内空気流路18とそれぞれ接続されるマニホールドを空気供給マニホールドMs1とも呼び、後述の水素供給流路22、および、各燃料電池セル10のセル内水素流路19とそれぞれ接続されるマニホールドを、水素供給マニホールドMn1とも呼ぶ。また、このマニホールドのうち、後述の空気排出流路34、および、セル内空気流路18とそれぞれ接続されるマニホールドを空気排出マニホールドMs2とも呼び、水素排出流路24、および、セル内水素流路19とそれぞれ接続されるマニホールドを水素排出マニホールドMn2とも呼ぶ。
燃料電池100において、発電中に水素が流通する流路、すなわち、各燃料電池セル10における第2ガス拡散層17、第1ガス拡散層15、セル内水素流路19、水素供給マニホールドMn1、および、水素排出マニホールドMn2を、合わせてアノード流路26とも呼ぶ。また、燃料電池100において、発電中に空気が流通する流路、すなわち、各燃料電池セル10における第2ガス拡散層16、第1ガス拡散層14、セル内空気流路18、空気供給マニホールドMs1、および、空気排出マニホールドMs2を、合わせてカソード流路36とも呼ぶ。
また、燃料電池システム1000において、発電中に水素が流通する流路、すなわち、水素供給流路22、アノード流路26、および、水素排出流路24を、合わせてアノード系流路AFPとも呼び、発電中に空気が流通する流路、すなわち、空気供給流路32、カソード流路36、および、空気排出流路34を、合わせてカソード系流路CFPとも呼ぶ。
なお、燃料電池100としては、上記した固体高分子型燃料電池の他、固体酸化物型燃料電池電解質型や溶融炭酸塩電解質型等、種々のタイプの燃料電池を用いることができる。
負荷短絡部60は、各ターミナル340と接続されている。また、負荷短絡部60は、電気的負荷及び短絡回路を備え、電気的負荷と、短絡回路(抵抗なし回路)との接続を切り換え可能な装置である。なお、通常発電中は、負荷短絡部60において電気的負荷が選択されて接続され、すなわち、燃料電池100は、電気的負荷と接続されている。負荷短絡部60において、短絡回路が選択されて接続されると、燃料電池100(各燃料電池セル10)は、アノード側とカソード側が短絡した状態となる。電気的負荷としては、例えば、二次電池や所定の電力消費装置(モータなど)などがある。また、燃料電池100には、負荷短絡部60とは異なる電気的負荷が接続されていてもよく、この電気的負荷が、例えば、二次電池や所定の電力消費装置(モータなど)であってもよい。
電圧センサ90は、燃料電池100の各燃料電池セル10のセル電圧を検出するためのセンサである。
制御回路400は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPU(図示せず)と、CPUで各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROM(図示せず)と、同じくCPUで各種演算処理をするのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAM(図示せず)と、各種信号を入出力する入出力ポート(図示せず)等を備え、燃料電池100の発電に伴い、上記した各部、すなわち、コンプレッサ30、水素遮断弁40、負荷短絡部60、バイパス弁70、空気排出弁80等に対して種々の制御を行う。
また、制御回路400は、燃料電池システム1000外部から電力要求がなくなり、運転停止要求(または、通常発電終了要求)を受信した場合には、後述する運転停止処理を実行する。制御回路400は、この処理中、電圧センサ90から各燃料電池セル10のセル電圧を検出する。
なお、制御回路400は、運転開始処理時、および、通常発電時には、ガス流量計75を監視し、ガス流量計75から所定値以上のガス流量が検出された場合には、バイパス弁70が故障していると判断し、燃料電池システム1000の運転を止める。このようにすれば、運転開始処理時、または、通常発電時において、バイパス弁70を介して燃料電池100に空気が流入した状態で、発電を継続することを抑制することができ、燃料電池100の故障などを抑制することができる。
また、本実施例の燃料電池システム1000では、ラジエータ(図示せず)などからなる冷却系装置(図示せず)を備えており、その冷却系装置から、各燃料電池セル10間に設けられる冷媒流路(図示せず)に冷媒が流され、燃料電池100の内部温度を調節するようになっている。
A2.運転停止処理:
図3は、本実施例の燃料電池システム1000が行う運転停止処理を示すフローチャートである。制御回路400は、運転停止要求を受信すると、この処理を開始する。なお、この処理における前提条件は、以下の通りである。すなわち、この処理前は、通常発電運転であったので、水素遮断弁40及び空気排出弁80は、開弁状態であり、バイパス弁70は、閉弁状態であり、負荷短絡部60は、電気的負荷と接続され、コンプレッサ30は、駆動した状態である。
この運転停止処理において、まず、制御回路400は、水素遮断弁40を閉弁させ、水素の供給を停止させる(ステップS110)。
次に、制御回路400は、コンプレッサ30を駆動停止させ、空気の供給を停止させる(ステップS120)。
また、制御回路400は、空気排出弁80を閉弁させ、カソード系流路CFPにおいて、カソード流路36を含む空気排出弁80とコンプレッサ30との間の流路を密閉する(ステップS130)。この流路をカソード系密閉流路とも呼ぶ。なお、空気排出弁80は必ずしも密閉である必要はなく、圧損を高くするだけでもよい。
そして、制御回路400は、負荷短絡部60を制御して、燃料電池100のアノード側とカソード側とを短絡する(ステップS140)。そうすると、燃料電池100のMEA5では、アノード側の水素、カソード側の空気(酸素)を用いて、電気的化学反応が生じ、すなわち、発電が行われる。それに伴い、燃料電池100において、カソード流路36内の酸素濃度が減少し、電気化学反応が低下して、各燃料電池セル10のセル電圧は、低下する。なお、短絡により、各燃料電池セル10内部の内部抵抗で電力が消費されることによっても、セル電圧は、低下する。そして、カソード系流路CFPのカソード系密閉流路では、酸素濃度が減少し、窒素濃度が高くなり、ほとんど低活性ガスである窒素で満たされる。
次に、制御回路400は、各燃料電池セル10の電圧を検出し、平均電圧Vaを算出する(ステップS150)。制御回路400は、平均電圧Vaが、閾値Vth[V]以上である場合には(ステップS160:No)、各燃料電池セル10のセル電圧が十分低下していないと判断し、ステップS150の処理にリターンする。なお、閾値Vthは、例えば、0.01〜0.6程度が好ましく、0.1〜0.5程度がさらに好ましく、0.2〜0.4程度が特に好ましい。
制御回路400は、平均電圧Vaが、Vth[V]未満であると(ステップS160:Yes)、各燃料電池セル10のセル電圧が十分低下したと判断し、続いて、バイパス弁70を開弁させる(ステップS170)。また、制御回路400は、コンプレッサ30を駆動させる(ステップS180)。これに伴い、カソード系流路CFPのカソード系密閉流路内の窒素(低活性ガス)は、コンプレッサ30から供給される空気によって押し出されるように、バイパス弁70を介して、アノード系流路AFPの水素供給流路22に導入される。そして、水素供給流路22に導入された窒素は、アノード流路26内の水素を押し出し、水素排出流路24を介して、外部に排出される。これにより、アノード流路26(アノード系流路AFP)内の水素は、低活性ガスである窒素に一旦置換された後、最終的に空気に置換される。また、カソード流路36(カソード系流路CFP)も、コンプレッサ30から供給された空気に置換されている。
その後、制御回路400は、所定時間経過するまで、待機し(ステップS190:No)、所定時間経過すると(ステップS190:Yes)、コンプレッサ30を駆動停止させ、また、負荷短絡部60を制御して、燃料電池100の短絡を停止させ、この運転停止処理を終了する。
ここで、下記の図4に示す比較例としての運転停止処理と比較して、本実施例の運転停止処理の有効性を検討する。図4は、比較例としての運転停止処理を示すフローチャートである。この比較例の運転停止処理では、本実施例の運転停止処理と同様の処理については、同様のステップ番号を示し、説明を省略する。この比較例の運転停止処理では、本実施例の運転停止処理とほとんど同様の処理を行っているが、制御回路400は、平均電圧Vaが、Vth[V]未満であった場合には(ステップS160:Yes)、負荷短絡部60を制御して、燃料電池100のアノード側とカソード側との短絡を解除し(ステップS165)、その後、アノード流路26内の水素を、窒素(低活性ガス)に置換するようにしている(ステップS170〜ステップS190)。
ところで、比較例の運転停止処理において、燃料電池100の短絡を解除する際、燃料電池100では、アノード側は、水素が滞留しており、一方、カソード側は、窒素が滞留しているので、短絡を解除すると、セル電圧が上昇するおそれがある。そして、アノード側(アノード流路26等)を窒素に置換する際、アノード13では、一部が、窒素と接し、一部が、水素と接する状態が生じるが、その際、比較例の運転停止処理のように、短絡を解除した状態で、すなわち、セル電圧が上昇した状態で、この置換を行うと、アノード13において、窒素と接している部分と、水素と接している部分との間で、極端な電位勾配が生じるおそれがあり、その結果、カソード12において、部分的に酸化反応が起こり、劣化するおそれがある。
一方、以上のように本実施例の運転停止処理(図3)では、水素の供給停止後、燃料電池100において、短絡させることにより各燃料電池セル10のセル電圧を発電により十分低下させた後、さらに、短絡を継続しつつ、つまり、セル電圧を低下させたまま、アノード側(アノード流路26等)の水素を、窒素(低活性ガス)に置換するようにしている。このようにすれば、置換の際に、アノード13において、極端な電位勾配が生じることを抑制することができ、カソード12において、酸化反応が生じることを抑制することができる。その結果、カソード12の劣化を抑制することができる。また、アノード側(アノード流路26等)の水素を低活性ガスとしての窒素で置換しているので、置換の際に、触媒燃焼反応が生じることを抑制することができ、アノード13の劣化を抑制することができる。
なお、燃料電池セル10は、請求項における燃料電池セルに該当し、アノード13は、請求項におけるアノードに該当し、カソード12は、請求項におけるカソードに該当し、水素タンク20は、請求項における燃料ガス供給部に該当し、コンプレッサ30は、請求項における酸化ガス供給部またはガス導入部に該当し、カソード系流路CFPは、請求項におけるカソード系流路に該当し、アノード系流路AFPは、請求項におけるアノード系流路に該当し、セル内空気流路18は、請求項における燃料電池内酸化ガス流路に該当し、セル内水素流路19は、請求項における燃料電池内燃料ガス流路に該当し、バイパス流路72は、請求項におけるバイパス流路に該当し、バイパス弁70は、請求項におけるバイパス弁に該当し、制御回路400は、請求項における制御回路に該当する。また、水素遮断弁40は、請求項における停止部に該当し、負荷短絡部60および制御回路400は、請求項における電圧低下処理部に該当し、バイパス弁70、制御回路400、および、コンプレッサ30は、請求項における置換部に該当する。
B.第2実施例:
B1.燃料電池システム1000Aの構成:
図5は、本発明の第2実施例としての燃料電池システム1000Aの構成を示すブロック図である。第1実施例の燃料電池システム1000は、バイパス流路72が、水素供給流路22と接続されていたが、本実施例の燃料電池システム1000Aでは、バイパス流路72aが、水素排出流路24と接続されている。この場合、バイパス流路72a上には、バイパス弁70aおよびガス流量計75aが備えられている。また、本実施例の燃料電池システム1000Aは、水素排出流路24上であって、バイパス流路72aの接続部分より下流側に水素排出弁85を備えている。さらに、本実施例の燃料電池システム1000Aでは、レギュレータ50と燃料電池100との間における水素供給流路22と、水素排出弁85より下流の水素排出流路24とを接続するパージ流路95と、そのパージ流路95上に設けられるパージ弁97を備えている。
本実施例の制御回路400aは、燃料電池100の発電に伴い、コンプレッサ30、水素遮断弁40、負荷短絡部60、バイパス弁70a、空気排出弁80、水素排出弁85、パージ流路95等に対して種々の制御を行い、後述する本実施例の運転停止処理を実行する。
なお、本実施例の燃料電池システム1000Aでは、第1実施例の燃料電池システム1000と同様の機能を有するものについては、同様の符号を付しており、説明を省略する。
図6は、本実施例の燃料電池システム1000Aが行う運転停止処理を示すフローチャートである。制御回路400aは、運転停止要求を受信すると、この処理を開始する。この処理における前提条件は、以下の通りである。すなわち、この処理前は、通常発電運転であったので、水素遮断弁40、空気排出弁80及び水素排出弁85は、開弁状態であり、バイパス弁70a及びパージ弁97は、閉弁状態であり、負荷短絡部60は、電気的負荷と接続され、コンプレッサ30は、駆動した状態である。なお、第1実施例の運転停止処理と同様の処理については、同様のステップ番号を示し、詳細を省略する。
この運転停止処理において、まず、制御回路400aは、水素遮断弁40及び水素排出弁85を閉弁させ、水素の供給を停止させる(ステップS110A)。
そして、制御回路400aは、ステップS120〜S150までの処理後、平均電圧Vaが、Vth[V]未満であると(ステップS160:Yes)、各燃料電池セル10のセル電圧が十分低下したと判断し、続いて、バイパス弁70及びパージ流路95を開弁させる(ステップS170A)。また、制御回路400aは、コンプレッサ30を駆動させる(ステップS180)。これに伴い、カソード系流路CFPのカソード系密閉流路内の窒素(低活性ガス)は、コンプレッサ30から供給される空気によって押し出されるように、バイパス弁70を介して、水素排出弁85より上流の水素排出流路24に導入される。そして、水素排出流路24に導入された窒素は、アノード流路26内の水素を押し出し、水素供給流路22及びパージ流路95を介して、外部に排出される。これにより、アノード流路26(アノード系流路AFP)内の水素は、低活性ガスである窒素に置換される。その後、制御回路400は、所定時間経過するまで、待機し(ステップS190:No)、所定時間経過すると(ステップS190:Yes)、コンプレッサ30を駆動停止させ、また、負荷短絡部60を制御して、燃料電池100の短絡を停止させ、この運転停止処理を終了する。
以上のように本実施例の運転停止処理(図6)では、水素の供給停止後、燃料電池100において、短絡させることにより各燃料電池セル10のセル電圧を発電により十分低下させた後、さらに、短絡を継続しつつ、つまり、セル電圧を低下させたまま、アノード側(アノード流路26等)の水素を、窒素(低活性ガス)に置換するようにしている。このようにすれば、置換の際に、アノード13において、極端な電位勾配が生じることを抑制することができ、カソード12において、酸化反応が生じることを抑制することができる。その結果、カソード12の劣化を抑制することができる。また、アノード側(アノード流路26等)の水素を低活性ガスとしての窒素で置換しているので、置換の際に、触媒燃焼反応が生じることを抑制することができ、アノード13の劣化を抑制することができる。
また、制御回路400aは、運転開始処理時、および、通常発電時には、ガス流量計75aを監視し、ガス流量計75aから所定値以上のガス流量が検出された場合には、バイパス弁70aが故障していると判断し、燃料電池システム1000Aの運転を止める。このようにすれば、運転開始処理時、または、通常発電時において、バイパス弁70aを介して空気が水素排出流路24に流入したり、水素が空気排出流路34に流入したりすることを抑制することができ、燃料電池100の故障などを抑制することができる。
C.変形例:
なお、本発明では、上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
C1.変形例1:
上記実施例では、運転停止処理において、カソード側(カソード流路36)で生じた窒素を、低活性ガスとして用いて、アノード側(アノード流路26)の水素と置換するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、低活性ガスが貯蔵されるガスタンクを用意し、運転停止処理において、そのガスタンクから低活性ガスを供給し、アノード側の水素と置換するようにしてもよい。この場合、低活性ガスは、窒素の他、例えば、アルゴン、ヘリウム、キセノン、ラドンなどを用いてもよい。このようにしても上記実施例と同様の効果を奏することができる。
C2.変形例2:
上記実施例では、燃料ガスとして、水素を、酸化ガスとして、空気を用いているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、燃料ガスとして、改質ガスを用いてもよい。また、酸化ガスとして、空気を含んだガスであればよく、例えば、空気と酸素との混合ガスを用いても良い。
C3.変形例3:
上記実施例のアノード側において、水素供給流路22と水素排出流路24とを循環流路で接続し、その循環流路上に循環ポンプを設けて、燃料電池100から排出される水素を、循環させるようにしてもよい。この場合、運転停止処理では、循環ポンプは停止させるようにすればよい。
C4.変形例4:
上記実施例の燃料電池システム1000では、酸化ガスとしての空気を燃料電池100に供給する装置として、コンプレッサ30を用いているが、本発明はこれに限られるものではなく、ブロワを用いてもよい。
C5.変形例5:
上記実施例の運転停止処理において、ステップS140の処理で、制御回路は、負荷短絡部60を制御して、燃料電池100を短絡させることにより、各燃料電池セル10のセル電圧を低下させるようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、ステップS140の処理で、制御回路は、負荷短絡部60を制御して、燃料電池100に電気的負荷を接続させることにより、各燃料電池セル10のセル電圧を低下させるようにしてもよい。この場合、制御回路は、電気的負荷の接続を、アノード流路26(アノード系流路AFP)内の水素が窒素に一旦置換され、最終的に空気に置換されるまで継続する。このようにしても上記実施例と同様の効果を奏することができる。
C6.変形例6:
上記実施例の燃料電池100は、複数の燃料電池セル10を備えているが、本発明はこれに限られるものではなく、1つの燃料電池セル10から構成されていてもよい。
C7.変形例7:
上記実施例では、ガス流量計75を用いて、バイパス弁70の故障を検知するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、ガス流量計75に換えて、水素濃度センサや酸素濃度センサを用いて、バイパス弁70の故障を検知するようにしてもよい。
C8.変形例8:
上記実施例では、燃料電池100の各ターミナル340を接続して、燃料電池100(各燃料電池セル10)を短絡するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、各燃料電池セル10において、カソード側のセパレータ6とアノード側のセパレータ7とを接続し、短絡し、燃料電池100(各燃料電池セル10)を短絡するようにしてもよい。
本発明の第1実施例としての燃料電池システム1000の構成を示すブロック図である。 燃料電池セル10の概略構成を表わす断面模式図である。 第1実施例の燃料電池システム1000が行う運転停止処理を示すフローチャートである。 比較例としての運転停止処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施例としての燃料電池システム1000Aの構成を示すブロック図である。 第2実施例の燃料電池システム1000Aが行う運転停止処理を示すフローチャートである。
符号の説明
5…MEA
6,7…セパレータ
10…燃料電池セル
11…電解質膜
12…カソード
13…アノード
14,15…第1ガス拡散層
16,17…第2ガス拡散層
18…セル内空気流路
19…セル内水素流路
20…水素タンク
22…水素供給流路
24…水素排出流路
26…アノード流路
30…コンプレッサ
32…空気供給流路
34…空気排出流路
36…カソード流路
40…水素遮断弁
50…レギュレータ
60…負荷短絡部
70,70a…バイパス弁
72,72a…バイパス流路
75,75a…ガス流量計
80…空気排出弁
85…水素排出弁
90…電圧センサ
95…パージ流路
97…パージ弁
100…燃料電池
300…エンドプレート
330…インシュレータ
340…ターミナル
400,400a…制御回路
1000,1000A…燃料電池システム
Va…平均電圧
AFP…アノード系流路
CFP…カソード系流路
Mn1…水素供給マニホールド
Mn2…水素排出マニホールド
Ms1…空気供給マニホールド
Ms2…空気排出マニホールド
Vth…閾値

Claims (10)

  1. 燃料電池を備える燃料電池システムの運転停止方法であって、
    前記燃料電池は、少なくとも、アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備え、
    (A)前記燃料電池に対する燃料ガスの供給を停止させる工程と、
    (B)前記燃料電池のセル電圧を所定の閾値以下に低下させる工程と、
    (C)前記燃料ガスの供給を停止させると共に、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させた状態を保ちつつ、前記燃料電池において前記燃料ガスが流通する燃料電池内燃料ガス流路に滞留する前記燃料ガスを、活性が低い低活性ガスに置換する工程と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムの運転停止方法において、
    前記工程(B)では、前記燃料電池に対する前記燃料ガスおよび酸化ガスの供給を停止させた状態で、前記燃料電池に発電させることにより、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させることを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
  3. 請求項1に記載の燃料電池システムの運転停止方法において、
    前記工程(B)では、前記燃料電池を短絡させることにより、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させることを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
  4. 請求項2記載の燃料電池システムの運転停止方法において、
    前記酸化ガスは空気を含み、
    前記工程(C)では、前記燃料ガスの供給を停止させると共に、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させた状態を保ちつつ、前記燃料電池における前記酸化ガスが流通する燃料電池内酸化ガス流路内のガスであって、前記工程(B)で前記発電により、酸素濃度が低下したガスを、前記低活性ガスとして、前記アノード側流路内に滞留する前記燃料ガスと置換することを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料電池システムの運転停止方法において、
    前記工程(C)では、前記燃料電池を短絡させる、または、前記燃料電池に電気的負荷を接続することにより、前記セル電圧を前記閾値以下に低下させた状態を保つことを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の燃料電池システムの運転停止方法において、
    (D)前記燃料電池内燃料ガス流路において、前記燃料ガスを前記低活性ガスに置換後、さらに、前記低活性ガスを空気に置換する工程を備えることを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の燃料電池システムの運転停止方法において、
    前記工程(B)では、前記セル電圧を0.4V以下に低下させることを特徴とする燃料電池システムの運転停止方法。
  8. 燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    請求項1ないし請求項7に記載の燃料電池システムの運転停止方法によって運転停止を行う燃料電池システム。
  9. 燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    前記燃料電池は、少なくとも、アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備え、
    前記燃料電池システムは、
    前記燃料電池に対する燃料ガスの供給を停止させる停止部と、
    前記燃料電池に電気的負荷を接続し、若しくは、前記燃料電池を短絡させることにより、前記燃料電池のセル電圧を所定の閾値以下に低下させる電圧低下処理部と、
    前記停止部に前記燃料ガスの供給を停止させ、前記電圧低下処理部に前記セル電圧を前記閾値以下に低下させた状態で、前記燃料電池において前記燃料ガスが流通する燃料電池内燃料ガス流路に滞留する前記燃料ガスを、活性が低い低活性ガスに置換する置換部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  10. 燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    前記燃料電池は、少なくとも、アノード、カソード、および、電解質膜を含む燃料電池セルを1つ以上備え、
    前記燃料電池システムは、
    前記燃料電池に燃料ガスの供給を行う燃料ガス供給部と、
    前記燃料電池に少なくとも空気を含む酸化ガスの供給を行う酸化ガス供給部と、
    前記燃料電池の発電時に前記酸化ガスが流通する流路であって、前記燃料電池内において前記酸化ガスが流通する燃料電池内酸化ガス流路を少なくとも含むカソード系流路と、
    前記燃料電池の発電時に前記燃料ガスが流通する流路であって、前記燃料電池内において前記燃料ガスが流通する燃料電池内燃料ガス流路を少なくとも含むアノード系流路と、
    前記カソード系流路と前記アノード系流路とを接続するバイパス流路と、
    前記燃料電池の通常発電時において、前記パイバス流路の流体の流れを遮断するバイパス弁と、
    制御部と、
    前記制御部に制御され、前記バイパス弁が開弁された場合において、前記カソード系流路内のガスを前記アノード系流路に導入するためのガス導入部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記燃料電池システムの運転停止処理時において、前記燃料ガス供給部および前記酸化ガス供給部から、それぞれ前記燃料電池に供給される前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止させ、前記燃料電池に電気的負荷を接続し、若しくは、前記燃料電池を短絡させることにより、前記燃料電池セルのセル電圧を所定の閾値以下に低下させると共に、前記カソード系流路内の窒素濃度を上昇させ、さらに、
    前記燃料電池に電気的負荷を接続、若しくは、前記燃料電池を短絡させることを継続させて、前記セル電圧を所定の閾値以下に保ちつつ、前記バイパス弁を開弁させると共に、前記ガス導入部を制御して、前記カソード系流路内の窒素濃度が高い低活性ガスを前記アノード系流路に導入することにより、前記燃料電池内燃料ガス流路に残留する前記燃料ガスを、前記低活性ガスに置換することを特徴とする燃料電池システム。
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