JP2009040199A - 運行管理用フォルトトレラントシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】列車の運行管理を制御する列車運行管理システムに用いて好適な、可用性および信頼性に優れた運行管理用フォルトトレラントシステムを得る。
【解決手段】列車の運行管理に関する同一の情報に基づいて同一の運行管理処理を並行して実行する複数の工業用の汎用計算機と、前記同一の運行管理処理に対する処理結果を前記複数の汎用計算機から取得し、該処理結果を照合して多数決判断を行い、一の処理結果を決定する照合・多数決判断部と、前記汎用計算機と前記照合・多数決判断部とを通信可能に接続し、汎用のネットワークからなる系間ネットワークと、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】列車の運行管理に関する同一の情報に基づいて同一の運行管理処理を並行して実行する複数の工業用の汎用計算機と、前記同一の運行管理処理に対する処理結果を前記複数の汎用計算機から取得し、該処理結果を照合して多数決判断を行い、一の処理結果を決定する照合・多数決判断部と、前記汎用計算機と前記照合・多数決判断部とを通信可能に接続し、汎用のネットワークからなる系間ネットワークと、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、列車の運行管理を制御する列車運行管理システムに用いて好適な運行管理用フォルトトレラントシステムに関するものである。
列車の運行管理を行う運行管理システムの故障は、列車事故につながるため特に信頼性の高い性能が求められ、二重化された計算機により構成される。従来の一般的な運行管理装置は、主系計算機および従系計算機を有し、主系計算機は、CPU、HDDなどの記憶装置、および外部制御装置または他系との信号入出力となるLANまたは接点入出力から構成される。運行管理に関する処理は、主系計算機および従系計算機の両方とも行うが、外部制御装置へは主系側のみ出力する方式が取られる。主系計算機および従系計算機の判断は、LANまたは接点入出力を用いて、系間での通信を行い、片方が主系、もう片方が従系での運転を行う。主系計算機に障害が発生した時には、この通信の情報を元に系が切り替わる仕組みとなっている。記憶装置には、OS(オペレーションシステム)、データ、アプリケーションが搭載される。
このような運行管理システムにおいて信頼性を高める技術として、例えばクラスタ構成を採用した運行管理装置として、主系計算機および従系計算機から同時に参照することができる外部記憶装置を設けることで計算機側の記憶装置を削減し、これによって信頼性を高め、障害に強く可用性の高い、クラスタ構成を採用した運行管理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来の技術によれば、可用性を実現するために冗長系の監視を行うための複雑なソフトウェア(アプリケーション)を必要とし、このソフトウェア(アプリケーション)の不具合により可用性が失われる場合がある。すなわち、このソフトウェア(アプリケーション)に不具合が生じた場合、これに連動して他のアプリケーション等も動作しなくなり、システムがダウンしてしまうという問題がある。また、主系計算機(または従系計算機)の故障発生時における系の切り替え処理に数秒という時間を要し、可用性の観点で不十分であるという問題がある。
また、クラスタ構成以外に、機能ごとに冗長化構成を有するフォルトトレラント構成を採用した運行管理装置も用いられている。このフォルトトレラント構成を採用した従来の運行管理装置は、金融系に多く用いられている専用のハードウェアに専用のソフトウェア(アプリケーション)を搭載して構成されている。この装置の場合には、時間の管理が細かくされておらず、リアルタイム性および時間の正確さにおいて性能が劣るため、信頼性の観点で不十分である。また、CPUを汎用CPU基板とし、データ転送および同期信号交換機能をCPU基板とは別のVBUS基板に持たせて構成した三重系フォルトトレラントシステムがあるが、VBUS基板も含めたシステム全体としては、専用のハードウェアを用いているため汎用性が無く、コストが高く、保守の面で問題があり、さらに性能の向上も難しい、という問題がある(たとえば、特許文献2参照)。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、列車の運行管理を制御する列車運行管理システムに用いて好適な、可用性および信頼性に優れた運行管理用フォルトトレラントシステムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、列車の運行管理に関する同一の情報に基づいて同一の運行管理処理を並行して実行する複数の工業用の汎用計算機と、同一の運行管理処理に対する処理結果を複数の汎用計算機から取得し、該処理結果を照合して多数決判断を行い、一の処理結果を決定する照合・多数決判断部と、汎用計算機と照合・多数決判断部とを通信可能に接続し、汎用のネットワークからなる系間ネットワークと、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、複数の汎用計算機が列車の運行管理に関する同一の情報に基づいて同一の運行管理処理を並行して実行し、照合・多数決判断部が同一の運行管理処理に対する処理結果を複数の汎用計算機から取得して該処理結果を照合することで多数決判断を行って一の処理結果を決定し、汎用のネットワークからなる系間ネットワークが汎用計算機と照合・多数決判断部とを通信可能に接続する構成とすることにより、列車の運行管理を制御する列車運行管理システムに用いて好適な、可用性および信頼性に優れた運行管理用フォルトトレラントシステムを得ることできる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムの概略構成を示す図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、分散サーバ10A、10b、10c(以下、総称して分散サーバ10と呼ぶ場合がある)と、照合・多数決判断部20と、系間ネットワーク30と、外部ネットワーク40と、を備えて構成される3重系フォルトトレラントシステムである。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムの概略構成を示す図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、分散サーバ10A、10b、10c(以下、総称して分散サーバ10と呼ぶ場合がある)と、照合・多数決判断部20と、系間ネットワーク30と、外部ネットワーク40と、を備えて構成される3重系フォルトトレラントシステムである。
分散サーバ10A、10b、10cは、照合・多数決判断部20から送信された、運行管理処理を行うための所定の同一の情報をそれぞれ受信し、該情報に基づいて、列車の運行管理に関する運行管理処理である所定の同一の運行管理処理を行う。そして、分散サーバ10A、10b、10cは、その処理結果を照合・多数決判断部20にそれぞれ送信する。分散サーバ10A、10b、10cを3台備えてそれぞれにおいて運行管理処理を実行することにより、運行管理処理が3重系に冗長化されている。
また、分散サーバ10A、10b、10cは、ミラーリングディスクを備え、他の分散サーバ10の保持する情報をミラーリングすることが可能とされている。これにより、分散サーバ10A、10b、10cのうちいずれかが故障等した場合においても、他の分散サーバ110のミラーリングディスクの記録を調べることにより、故障した分散サーバ10の情報等を得ることが可能である。
この分散サーバ10A、10b、10cのハードウェアとしては、OA計算機と異なり、連続運転、信頼性、処理時間の正確さに優れた工業用の汎用計算機が用いられている。そして、該工業用の汎用計算機に列車の運行管理に関する運行管理処理を実行するためのアプリケーションが搭載されて、分散サーバ10A、10b、10cとして機能する。工業用の汎用計算機を用いることにより、一般の計算機を使用する場合と比較して、処理性能および耐久性において高い信頼性を得ることができる。
また、従来のフォルトトレラント構成のように専用のハードウェアを使用しない。従来のフォルトトレラント構成では、金融系に多く用いられている専用のハードウェア(計算機)に該ハードウェア専用のソフトウェア(アプリケーション)を搭載している。この装置の場合には、時間の管理が細かく行われず、運行管理処理のリアルタイム性および時間の正確さにおいて性能が不十分である。また、専用のハードウェアを用いているため汎用性が無く、コストが高く、保守の面で問題があり、さらに性能の向上も難しい。
しかしながら、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムでは、分散サーバ10A、10b、10cのハードウェアとして工業用の汎用計算機を使用し、これに該汎用計算機に広く使用可能なソフトウェア(たとえば、LINUX用ソフトウェア)(アプリケーション)を搭載している。工業用の汎用計算機を用いることにより、運行管理処理をリアルタイムで、かつ時間管理を正確に行うことができる。
また、工業用の汎用計算機を用いているため、専用のハードウェアを用いる場合と比較して汎用性に優れ、安価にかつ容易に入手することができる。また、汎用性が高いため保守の面でも問題がなく、さらにバージョンアップ等の計算機の進化や性能の向上も容易に追随することができ、これにより運行管理用フォルトトレラントシステムの全体の性能の向上も容易に行うことができる。
工業用の汎用計算機は、例えば図2に示すように、CPUやMPUを含み各種実行プログラムを実行する制御ユニット51と、メモリユニット52と、ディスクユニット(ハードディスク)53と、外部I/Fユニット54と、を備え、これらの各ユニットは、それぞれシステムバスAを介して接続された構成とされている。図2は、工業用の汎用計算機の構成例を説明するための図である。
なお、メモリユニット52は、RAM,ROM等のメモリを含み、制御ユニット51が実行すべき実行プログラム(列車の運行管理に関する運行管理処理を実行するためのアプリケーション用プログラム等),初期設定データおよび処理の過程で得られたデータ等を記憶する。また、ディスクユニット103には、列車の運行管理に関する運行管理処理の実行プログラムが格納され、また、各種のデータが記憶されるデータベースがある。そして、メモリユニット52は、上述したミラーリングディスクを備える。
照合・多数決判断部20は、外部ネットワーク40を介して取得した、列車の運行管理に関する情報に識別番号を付して、分散サーバ10A、10b、10cの各サーバに送信する。また、照合・多数決判断部20は、照合・多数決判断部20が送信した同一の情報に基づいて分散サーバ10A、10b、10cの各サーバが実行した同一の運行管理処理に対する処理結果を該分散サーバ10A、10b、10cのそれぞれから取得し、取得した3つの処理結果を照合し、多数決判断を行い、一の処理結果を決定する。そして、照合・多数決判断部20は、決定した各運行管理処理における一の処理結果を、外部ネットワーク40を介して図示しない他の処理部等に送信する。照合・多数決判断部20は、運行管理処理の最終処理結果を決定するため、より信頼性を高めるために、この部分のみ専用のハードウェアにより構成している。
この専用のハードウェアの構成は、例えば上記の工業用の汎用計算機の場合と同様に、CPUやMPUを含み各種実行プログラムを実行する制御ユニットと、メモリユニットと、ディスクユニット(ハードディスク)と、外部I/Fユニットと、の各ユニットがそれぞれシステムバスを介して接続された構成とすることができる。
なお、本実施の形態においては、照合・多数決判断部20が列車の運行管理に関する同一の情報を分散サーバ10A、10b、10cの各サーバに送信する構成としているが、分散サーバ10A、10b、10cへの該同一情報の送信は、照合・多数決判断部20以外が行っても良い。すなわち、分散サーバ10A、10b、10cへ該同一情報を送信する専用の処理部を有する構成とすることも可能である。
系間ネットワーク30は、汎用のネットワークからなり、分散サーバ10A、10b、10cおよび照合・多数決判断部間で情報を伝送するために、分散サーバ10A、10b、10cと照合・多数決判断部とを通信可能に接続するネットワークである。この系間ネットワーク30は、汎用のネットワークを用いているため、専用のネットワークを用いる場合と比較して汎用性に優れ、安価にかつ容易に構築することができる。また、汎用性が高いため保守の面でも問題がなく、さらにバージョンアップ等のネットワークの進化や性能の向上も容易に追随することができ、これにより運行管理用フォルトトレラントシステムの全体の性能の向上も容易に行うことができる。
外部ネットワーク40は、他の処理部等から送信された列車の運行管理に関する情報などを照合・多数決判断部20に伝送する。また、外部ネットワーク40は、照合・多数決判断部20において決定した各運行管理処理における一の処理結果を、図示しない他の処理部等に伝送するために、照合・多数決判断部20と該他の処理部等とを通信可能に接続するネットワークである。
なお、ここでは分散サーバ10として三つの分散サーバ10A、10b、10cを用いる場合を例に説明しているが、分散サーバ10の数量は三つに限定されるものではなく、2つとしても良く、また4つ以上としても良い。
また、上記のような本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステム1は、列車の運行管理を制御する列車運行管理システムであって例えば図3に示すような構成の列車運行管理システム100において使用される。図3は、列車運行管理システム100の概略構成を説明するための図である。図3に示すように、列車運行管理システム100においては、中央管理システム111や駅制御システム121等の複数のシステムが運行管理LAN(Local Area Network)101により接続して構成されている。
中央管理システム111は、例えば運行表示盤112、中央処理装置113や操作卓114などを有する。また、駅制御システム111は、駅制御装置122、継電連動装置123、列車情報装置124や地上子125などを有している。さらに、駅制御システム111は、図示しない列車と無線通信で接続されている。
次に、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムの動作について説明する。まず、照合・多数決判断部20は、外部ネットワーク40を介して列車の運行管理に関する情報が入力されると、該情報に識別番号を付して分散サーバ10A、10b、10cの各サーバに送信する。
分散サーバ10A、10b、10cの各サーバは、照合・多数決判断部20から送信された情報を受信すると、該情報に基づいて列車の運行管理に関する運行管理処理である所定の同一の運行管理処理を行う。そして、分散サーバ10A、10b、10cは、先に受信した情報と同じ識別番号をその処理結果に付して、それぞれ照合・多数決判断部20に送信する。
照合・多数決判断部20は、分散サーバ10A、10b、10cの各サーバから送信された処理結果を受信すると、認識番号単位で集約し、照合して多数決判断を行い、一の処理結果を決定する。そして、照合・多数決判断部20は、決定した各運行管理処理における一の処理結果を、外部ネットワーク40を介して図示しない他の処理部等に送信する。
上述したように、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、列車の運行管理に関する運行管理処理を行う分散サーバ10A、10B、10Cにおいて従来のような主系および従系の区別をせず、分散サーバ10A、10B、10Cにおいて所定の同一の運行管理処理を並行して実行する。そして、分散サーバ10A、10b、10cにおける同一の運行管理処理に対する処理結果を照合・多数決判断部20が該分散サーバ10A、10b、10cのそれぞれから取得し、取得した3つの処理結果を照合し、多数決判断を行い、一の処理結果を決定する。
このような構成とすることにより、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいては、従来のように運行管理処理を行う計算機に故障が発生した場合においても、冗長回路の系の切り替え処理に時間を要するという問題が発生せず、瞬断すら発生することが無い。これにより、外部から冗長回路を意識しなくても良い、信頼性に優れた3重系フォルトトレラントシステムが実現されている。
また、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいては、分散サーバ10A、10b、10cのハードウェアとしては、工業用の汎用計算機を使用し、該工業用の汎用計算機に列車の運行管理に関する運行管理処理を実行するためのアプリケーションを搭載している。これにより、処理性能および耐久性において信頼性に優れた3重系フォルトトレラントシステムが実現されている。また、工業用の汎用計算機を用いることにより、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいては、運行管理処理をリアルタイムで、かつ時間管理を正確に行うことができる。
また、工業用の汎用計算機を用いているため、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、汎用性に優れ、安価にかつ容易に3重系フォルトトレラントシステムを実現することができる。さらに、分散サーバ10A、10b、10cの汎用性が高いため分散サーバ10の保守の面でも問題がなく、さらにバージョンアップ等の計算機の進化や性能の向上も容易に追随することができ、これにより運行管理用フォルトトレラントシステムの全体の性能の向上も容易に行うことができる。
本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいては、系間ネットワーク30に、汎用のネットワークを用いている。これにより、専用のネットワークを用いる場合と比較して汎用性に優れ、安価にかつ容易に3重系フォルトトレラントシステムを構築することができる。また、系間ネットワーク30の汎用性が高いためネットワークの保守の面でも問題がなく、さらにバージョンアップ等のネットワークの進化や性能の向上も容易に追随することができ、これにより運行管理用フォルトトレラントシステムの全体の性能の向上も容易に行うことができる。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムの概略構成を示す図である。実施の形態2にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、図1に示した実施の形態1にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムの構成において、照合・多数決判断部20と、系間ネットワーク30と、外部ネットワーク40と、を冗長化した構成を有する。
図4は、本発明の実施の形態2にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムの概略構成を示す図である。実施の形態2にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、図1に示した実施の形態1にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムの構成において、照合・多数決判断部20と、系間ネットワーク30と、外部ネットワーク40と、を冗長化した構成を有する。
すなわち、実施の形態2にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、図4に示すように、分散サーバ10A、10b、10cと、照合・多数決判断部20αと、照合・多数決判断部20βと、系間ネットワーク30αと、系間ネットワーク30βと、外部ネットワーク40αと、外部ネットワーク40βと、を備えて構成される3重系フォルトトレラントシステムである。
ここで、照合・多数決判断部20αと照合・多数決判断部20βとは、実施の形態1の場合と同様に、専用のハードウェアにより構成している。照合・多数決判断部20αと照合・多数決判断部20βとは、冗長回路として互いに主系と従系の関係にある。そして、照合・多数決判断部20αと照合・多数決判断部20βとは、実施の形態1における照合・多数決判断部20と同じ機能有する以外に、照合・多数決判断部20αと照合・多数決判断部20βとの間で互いの稼働状況を相互監視し、他方(主系)に障害が生じた場合には自身(従系)が代わって処理を実行する機能を有する。
たとえば照合・多数決判断部20αが主系の照合・多数決判断部として機能している場合には、照合・多数決判断部20βは従系の照合・多数決判断部として機能する。この場合、分散サーバ10A、10b、10cから送信される運行管理処理の処理結果は、照合・多数決判断部20αと照合・多数決判断部20βとの両方に入力される。照合・多数決判断部20αは主系として機能しているので、取得した3つの処理結果を照合し、多数決判断を行い、一の処理結果を決定する。そして、照合・多数決判断部20αは、決定した各運行管理処理における一の処理結果を、外部ネットワーク40αを介して図示しない他の処理部等に送信する。
一方、照合・多数決判断部20βも、常時、取得した3つの処理結果を照合し、多数決判断を行い、一の処理結果を決定する。この場合、照合・多数決判断部20βは従系として機能している。このため、照合・多数決判断部20βは、照合・多数決判断部20αの稼働状態、すなわち障害が発生することなく正常に機能しているかどうかを常時監視する。そして、照合・多数決判断部20αに障害が発生して照合・多数決判断部20αが正常に機能していないと判断した場合に、決定した一の処理結果を外部ネットワーク40βを介して図示しない他の処理部等に送信する。その後は、照合・多数決判断部20βが主系として機能する。照合・多数決判断部20αは障害修復後、従系として機能する。
系間ネットワーク30αと系間ネットワーク30βとは、汎用のネットワークからなり基本的に実施の形態1における系間ネットワーク30と同じ機能を有する。系間ネットワーク30αは、基本的には照合・多数決判断部20αと分散サーバ10A、10b、10cとのそれぞれの間での情報の伝送を行う。また、系間ネットワーク30βは、基本的には照合・多数決判断部20βと分散サーバ10A、10b、10cとのそれぞれの間での情報の伝送を行う。
外部ネットワーク40αと外部ネットワーク40βとは、基本的に実施の形態1における外部ネットワーク40と同じ機能を有する。外部ネットワーク40αは、他の処理部等から送信された列車の運行管理に関する同一の情報などを照合・多数決判断部20αに伝送する。外部ネットワーク40βは、他の処理部等から送信された列車の運行管理に関する同一の情報などを照合・多数決判断部20βに伝送する。
また、外部ネットワーク40αは、照合・多数決判断部20αにおいて決定した各運行管理処理における一の処理結果を、図示しない他の処理部等に伝送するために、照合・多数決判断部20αと該他の処理部等とを通信可能に接続する。また、外部ネットワーク40βは、照合・多数決判断部20βにおいて決定した各運行管理処理における一の処理結果を、図示しない他の処理部等に伝送するために、照合・多数決判断部20βと該他の処理部等とを通信可能に接続する。
上述したように、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、実施の形態1の場合と同様に、列車の運行管理に関する運行管理処理を行う分散サーバ10A、10B、10Cにおいて従来のような主系および従系の区別をせず、分散サーバ10A、10B、10Cにおいて所定の同一の運行管理処理を並行して実行する。そして、分散サーバ10A、10b、10cにおける同一の運行管理処理に対する処理結果を照合・多数決判断部20α、βが該分散サーバ10A、10b、10cのそれぞれから取得し、取得した3つの処理結果を照合し、多数決判断を行い、一の処理結果を決定する。
このような構成とすることにより、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいては、従来のように運行管理処理を行う計算機に故障が発生した場合においても、冗長回路の系の切り替え処理に時間を要するという問題が発生せず、瞬断すら発生することが無い。これにより、外部から冗長回路を意識しなくても良い、信頼性に優れた3重系フォルトトレラントシステムが実現されている。
また、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいても実施の形態1の場合と同様に分散サーバ10A、10b、10cのハードウェアとしては、工業用の汎用計算機を使用し、該工業用の汎用計算機に列車の運行管理に関する運行管理処理を実行するためのアプリケーションを搭載している。これにより、処理性能および耐久性において信頼性に優れた3重系フォルトトレラントシステムが実現されている。また、工業用の汎用計算機を用いることにより、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいては、運行管理処理をリアルタイムで、かつ時間管理を正確に行うことができる。
また、工業用の汎用計算機を用いているため、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいても実施の形態1の場合と同様に、汎用性に優れ、安価にかつ容易に3重系フォルトトレラントシステムを実現することができる。さらに、分散サーバ10A、10b、10cの汎用性が高いため分散サーバ10の保守の面でも問題がなく、さらにバージョンアップ等の計算機の進化や性能の向上も容易に追随することができ、これにより運行管理用フォルトトレラントシステムの全体の性能の向上も容易に行うことができる。
また、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいても、系間ネットワーク30α、βに、汎用のネットワークを用いている。これにより、専用のネットワークを用いる場合と比較して汎用性に優れ、安価にかつ容易に3重系フォルトトレラントシステムを構築することができる。また、系間ネットワーク30α、βの汎用性が高いためネットワークの保守の面でも問題がなく、さらにバージョンアップ等のネットワークの進化や性能の向上も容易に追随することができ、これにより運行管理用フォルトトレラントシステムの全体の性能の向上も容易に行うことができる。
さらに、本実施の形態にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムにおいては、照合・多数決判断部20α、β、系間ネットワーク30α、βおよび外部ネットワーク40α、βを備えた冗長回路とされているため、照合・多数決判断部20αまたは照合・多数決判断部βに故障が発生した場合においても、冗長回路の系の切り替え処理に時間を要するという問題が発生せず、瞬断すら発生することが無い。これにより、外部から冗長回路を意識しなくても良い、信頼性に優れた3重系フォルトトレラントシステムが実現されている。
以上のように、本発明にかかる運行管理用フォルトトレラントシステムは、列車の運行管理を制御する列車運行管理システムに有用である。
1 運行管理用フォルトトレラントシステム
10 分散サーバ
10A 分散サーバ
10B 分散サーバ
10C 分散サーバ
20 照合・多数決判断部
20α 照合・多数決判断部
20β 照合・多数決判断部
30 系間ネットワーク
30α 系間ネットワーク
30β 間ネットワーク
40 外部ネットワーク
40α 外部ネットワーク
40β 外部ネットワーク
51 制御ユニット
52 メモリユニット
54 ユニット
100 列車運行管理システム
103 ディスクユニット
110 分散サーバ
111 駅制御システム
111 中央管理システム
112 運行表示盤
113 中央処理装置
114 操作卓
121 駅制御システム
122 駅制御装置
123 継電連動装置
124 列車情報装置
125 地上子
10 分散サーバ
10A 分散サーバ
10B 分散サーバ
10C 分散サーバ
20 照合・多数決判断部
20α 照合・多数決判断部
20β 照合・多数決判断部
30 系間ネットワーク
30α 系間ネットワーク
30β 間ネットワーク
40 外部ネットワーク
40α 外部ネットワーク
40β 外部ネットワーク
51 制御ユニット
52 メモリユニット
54 ユニット
100 列車運行管理システム
103 ディスクユニット
110 分散サーバ
111 駅制御システム
111 中央管理システム
112 運行表示盤
113 中央処理装置
114 操作卓
121 駅制御システム
122 駅制御装置
123 継電連動装置
124 列車情報装置
125 地上子
Claims (7)
- 列車の運行管理に関する同一の情報に基づいて同一の運行管理処理を並行して実行する複数の工業用の汎用計算機と、
前記同一の運行管理処理に対する処理結果を前記複数の汎用計算機から取得し、該処理結果を照合して多数決判断を行い、一の処理結果を決定する照合・多数決判断部と、
前記汎用計算機と前記照合・多数決判断部とを通信可能に接続し、汎用のネットワークからなる系間ネットワークと、
を備えることを特徴とする運行管理用フォルトトレラントシステム。 - 前記複数の工業用の汎用計算機の各々が内蔵するディスクユニットに同一の列車運行管理処理の実行プログラムを格納し、前記実行プログラムを並行して実行すること、
を特徴とする請求項1に記載の運行管理用フォルトトレラントシステム。 - 前記系間ネットワークが、汎用のネットワークからなること、
を特徴とする請求項1に記載の運行管理用フォルトトレラントシステム。 - 前記複数の汎用計算機は、他の汎用計算機の保持する情報をミラーリングするミラーリングディスクを備えること、
を特徴とする請求項1に記載の運行管理用フォルトトレラントシステム。 - 前記照合・多数決判断部を複数備えることにより前記照合・多数決判断部が冗長化されていること、
を特徴とする請求項1に記載の運行管理用フォルトトレラントシステム。 - 前記複数の照合・多数決判断部のうち一の照合・多数決判断部が主系の照合・多数決判断部として機能し、前記複数の照合・多数決判断部のうち一の照合・多数決判断部が従系の照合・多数決判断部として機能すること、
を特徴とする請求項5に記載の運行管理用フォルトトレラントシステム。 - 前記系間ネットワークを複数備えることにより前記系間ネットワークが冗長化されていること、
を特徴とする請求項1に記載の運行管理用フォルトトレラントシステム。
Priority Applications (1)
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JP2007206830A JP2009040199A (ja) | 2007-08-08 | 2007-08-08 | 運行管理用フォルトトレラントシステム |
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