JP2009040089A - 車両前部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的大きな車両と前面衝突した場合に、相手車両が自車のフードに乗り上げることを回避できる車両前部構造を提供する。
【解決手段】フード2と、フード2のフードアウタパネルとフードインナパネルの断面逆ハット型の部分とで囲まれた閉空間内に設けられた電磁コイル6と、電気が蓄えられたキャパシタ装置18と、車両の前面衝突を検知して衝突検知信号を出力する加速度センサ20と、車両の前面衝突時にフード2の後端に当接してフード2の車両後方への後退を阻止する当接部13と、車両の前面衝突時に、加速度センサ20からの衝突検知信号に基づいて、キャパシタ装置18に蓄えられた電気を電磁コイル6に通電する制御部21とを備えた。
【選択図】図1
【解決手段】フード2と、フード2のフードアウタパネルとフードインナパネルの断面逆ハット型の部分とで囲まれた閉空間内に設けられた電磁コイル6と、電気が蓄えられたキャパシタ装置18と、車両の前面衝突を検知して衝突検知信号を出力する加速度センサ20と、車両の前面衝突時にフード2の後端に当接してフード2の車両後方への後退を阻止する当接部13と、車両の前面衝突時に、加速度センサ20からの衝突検知信号に基づいて、キャパシタ装置18に蓄えられた電気を電磁コイル6に通電する制御部21とを備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は車両前部構造に係り、特に、電磁コイルが発生する電磁力を利用して、フードの剛性向上を図った車両前部構造に関する。
従来より、バンパ表板の裏側に前部電磁石取付用メンバを設け、この前部電磁石取付用メンバに間隔を開けて後部電磁石取付用メンバを車体フレームに取り付けるとともに、前部電磁石取付用メンバ及び後部電磁石取付用メンバの各々に複数の電磁石を対向配置した衝撃緩和装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記衝撃緩和装置においては、車両の前面衝突を検知する衝突検知器が設けられ、車両の前面衝突時に、衝突検知器からの衝突検知信号に基づいて、前部電磁石取付用メンバ及び後部電磁石取付用メンバにそれぞれ設けられた複数の電磁石に通電し、これら電磁石に電磁力を発生させることにより、衝突による衝撃力を緩和するようになっている。
特開平5−238336号公報
しかしながら、上記従来の技術では、相手車両が小さい場合は、電磁石で発生した電磁力で衝撃力を緩和することができるが、相手車両がSUV等の比較的大きな車両の場合は、衝突時に相手車両が自車のフードに乗り上げてしまうことがあり、衝突による衝撃力を充分に緩和することができない。
本発明の課題は、比較的大きな車両と前面衝突した場合、相手車両が自車のフードに乗り上げることを回避しつつ、衝突による衝撃力を緩和することのできる車両前部構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、車体の前部に設けられたフードの外側を形成するフードアウタパネルと、該フードアウタパネルの下面に取り付けられ断面逆ハット型の部分を有するフードインナパネルと、前記フードアウタパネルの下面と前記フードインナパネルの断面逆ハット型の部分とで囲まれた閉空間内に設けられた電磁コイルと、電気が蓄えられた電気蓄積手段と、車両の前面衝突を検知して衝突検知信号を出力する衝突検知手段と、前記車体に設けられ、車両の前面衝突時に前記フードインナパネルの後端に当接して前記フードの車両後方への後退を阻止する当接部と、車両の前面衝突時に、前記衝突検知手段からの衝突検知信号に基づいて、前記電気蓄積手段に蓄えられた電気を前記電磁コイルに通電する通電制御手段と、を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、車両の前面衝突時、通電制御手段は、衝突検知手段からの衝突検知信号に基づいて、電気蓄積手段に蓄えられた電気を電磁コイルに通電する。すると、電磁コイルには当該電磁コイルを外方へ拡げる力が作用する。その力のうち、電磁コイルを車両前方へ拡げる力と車両後方へ拡げる力によって、フードには車両前方への力と車両後方への力が加わることになる。フードの後端は車体の当接部に当接して車両後方への後退が阻止されており、一方、フードの前端は自由端であるから、フードに車両前方への力が加わると、フード全体は車両前方に向けて突っ張った格好となってフードの剛性が高くなる。その結果、衝突の相手車両がフードに乗り上げるのを回避することができるとともに、衝突による衝撃力をも緩和することができる。
本発明によれば、対車両衝突時に電磁コイルによって発生する力によりフードの剛性を高くすることで、比較的大きな車両と前面衝突した場合にも、相手車両が自車のフードに乗り上げることを回避することができ、さらには、衝突による衝撃力も緩和することができる。
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
図1及び図2は本発明に係る車両前部構造を示しており、図1はその概略構成図を、図2は図1のSA−SA線に沿った右側半分の断面図である。
車体1の前部にはフード2が設けられている。本実施例では、フード2はエンジンEを有するエンジンルーム3の上部に設けられており、エンジンルーム3内の点検時に開閉される。フード2は、フード2の外側を形成するフードアウタパネル4と、フードアウタパネル4の下面に取り付けられ断面逆ハット型の部分5A,5Bを有するフードインナパネル5とからなっている。断面逆ハット型の部分5Aはフード2の両側端に設けられ、断面逆ハット型の部分5Bは、断面逆ハット型の部分5Aよりも車幅方向内側に設けられている。また、断面逆ハット型の部分5Aは、断面逆ハット型の部分5Bよりも横幅(車幅方向の幅)及び深さが大きく設定されている。
断面逆ハット型の部分5Aは車両前後方向に配置され、その断面逆ハット型の部分5Aとフードアウタパネル4とで囲まれた閉空間内に複数の電磁コイル6が収納されている。複数の電磁コイル6は車両前後方向に設けられており、ここでは、電磁コイル6は3個設けられ、車両前部から後部にかけて電磁コイル6A,6B,6Cの順に配置されている(図5参照)。電磁コイル6A,6B,6Cの巻数は、後部に配置された電磁コイルの方が前部に配置された電磁コイルよりも多い。すなわち、電磁コイル6Bの巻数は電磁コイル6Aの巻数よりも多く、電磁コイル6Cの巻数は電磁コイル6Bの巻数よりも多くなっている。
また、図5に示すように、電磁コイル6A,6B,6Cが収納された断面逆ハット型の部分5Aの前端には前部壁7が、後端には後部壁8がそれぞれ設けられている。また、断面逆ハット型の部分5Aの中間部には仕切り壁9,10が設けられている。そして、電磁コイル6Aは前部壁7と仕切り壁9との間の空間内に、電磁コイル6Bは仕切り壁9と仕切り壁10との間の空間内に、電磁コイル6Cは仕切り壁10と後部壁8との間の空間内に各々収納されている。なお、図5では、分かり易くするために、電磁コイル6A,6B,6Cを有するフード2が、フードリッジパネル11から離間した状態で示されている。
フード2はヒンジ12を介してフードリッジパネル11に取り付けられている。フードリッジパネル11の後部には、車両の前面衝突時にフードインナパネル5の後端に当接して、フード2の車両後方への後退を阻止する当接部13が設けられている。
次に、図2に示すように、エンジンルーム3の車幅方向外側にはフロントフェンダ14が配設され、このフロントフェンダ14の上部に上記フードリッジパネル11が設けられている。フードリッジパネル11は断面四角形の閉空間を有し、車両前後方向に配置されている。そして、フード2を閉めたとき、断面逆ハット型の部分5Aはフードリッジパネル11に対向するように構成されている。
フードリッジパネル11は、図1に示すように、その前部がラジエータサポート15の上部に、後部がフロントピラー16の中央部にそれぞれ接合されている。また、エンジンルーム3の下部にはフロントサイドメンバ17が配設され、このフロントサイドメンバ17の前端部にはラジエータサポート15の下部が接合されている。
エンジンルーム3の内部には、キャパシタ18A(図3参照)を有する、電気蓄積手段としてのキャパシタ装置18が設けられ、このキャパシタ装置18は上記電磁コイル6(6A,6B,6C)に電気的に接続されている。また、車室19の内部には、衝突検知手段としての加速度センサ20及び通電制御手段としての制御部21が設けられ、加速度センサ20は制御部21に、制御部21はキャパシタ装置18にそれぞれ電気的に接続されている。なお、図1において、22はフロントタイヤである。
電磁コイル6は、図3に示すように、直列に接続されている。すなわち、電磁コイル6Aと電磁コイル6Bとが配線23Aを介して接続され、また電磁コイル6Bと電磁コイル6Cとが配線23Bを介して接続され、さらに、電磁コイル6Aが配線23Cを介して、電磁コイル6Cが配線23Dを介してキャパシタ装置18にそれぞれ接続されている。
キャパシタ装置18の内部にはキャパシタ18A及びスイッチ18Bが直列に接続され、上記の配線23Cはスイッチ18Bに、配線23Dはキャパシタ18Aにそれぞれ接続されている。通常、キャパシタ装置18内のスイッチ18Bは開いているが、制御部21は、加速度センサ20からの衝突検知信号に基づいて、スイッチ18Bを閉じるように構成されている。図には示してないが、キャパシタ18Aはオルタネータに接続され、キャパシタ18Aには、オルタネータで発電された電気(交流)が整流された後、蓄電されている。なお、スイッチ18Bはタイマ付スイッチである。
図4は、電磁コイル6A,6Cの外観を示している(図4では電磁コイル6A,6Cの巻数は無視している)。電磁コイル6A,6Cは、最上部の外径が最も大きく、下方へ行くにつれて外径が段々と小さくなり、最下部の外径が最も小さく設定されている。このため、電磁コイル6A,6Cは、車両側面視で逆台形を成している。なお、電磁コイル6A,6Cは、車両前面視又は車両後面視でも逆台形を成している。
電磁コイル6Bは、図には示してないが、電磁コイル6A,6Cとは逆の形状を成している。すなわち、電磁コイル6Bは、最上部の外径が最も小さく、下方へ行くにつれて外径が段々と大きくなり、最下部の外径が最も大きく設定されている。このため、電磁コイル6Bは、車両側面視で台形を成している。なお、電磁コイル6Bは、車両前面視又は車両後面視でも台形を成している。
次に、本実施例の作用について、図4及び図5を用いて説明する。
車両の前面衝突時に、加速度センサ20は衝突検知信号を出力し、その衝突検知信号は制御部21に取り込まれる。そして、制御部21はキャパシタ装置18に制御信号を出力し、キャパシタ装置18内部のスイッチ18Bを閉にする。すると、キャパシタ18Aに蓄えられていた電気エネルギーが、図4に示すように、電磁コイル6A,6C(又は6B)に大電流Iとなって瞬時に流れ、これにより、電磁コイル6A,6C(又は6B)には、フレミング左手の法則により、コイル内部に下方に向けた磁界Bが発生するとともに、電磁コイル6A,6C(又は6B)自体を外方へ拡げようとする強力な電磁力F1〜F4が発生する。なお、各電磁コイル6A,6C(又は6B)においては、F1〜F4は各々方向は異なるが、大きさは同じである。
電磁コイル6A,6B,6C自体を外方へ拡げようとする電磁力F1〜F4のうち、F3,F4は断面逆ハット型の部分5Aの両側壁(車幅方向に沿った左右の壁)を押圧する。一方、電磁コイル6Aにおいては、F1は前部壁7側へ、F2は仕切り壁9側へそれぞれ作用し、電磁コイル6Bにおいては、F1は仕切り壁9側へ、F2は仕切り壁10側へそれぞれ作用し、電磁コイル6Cにおいては、F1は仕切り壁10側へ、F2は後部壁8側へそれぞれ作用する。
この場合、電磁コイル6Cにおいて後部壁8側へ作用するF2は、矢印F5のようにフードリッジパネル11の当接部13に伝達され、さらに矢印F6,F7のようにフロントピラー16へと分散される。
一方、電磁コイル6Aにおいて前部壁7側へF1が作用すると、フード2の前端が自由端であるから、フード2全体には矢印F8のような力が作用して、フード2全体は車両前方に向けて突っ張った格好となる。また、このとき、電磁コイル6A,6B,6Cによる各電磁力F1,F2によっても、フード2は車両前後方向に突っ張った状態となる。その結果、フード2の剛性が高くなり、衝突の相手車両がフード2に乗り上げるのを回避することができる。
ここで、電磁力の原理を述べる。キャパシタ18Aに高電圧で蓄えられた電気(電荷)を電磁コイル6A,6B,6Cに瞬時に放電させると、電磁コイル6A,6B,6Cには巨大な電流のパルスが流れ、電磁コイル6A,6B,6Cの周りにごく短時間に強力な磁界Bが発生する。この磁界Bが形成する磁場の中に部材を置くと、誘導により部材の表面に二次電流が誘起される。電磁コイル6A,6B,6Cによって生起した磁場と誘導電流によって生起した磁場は、互いに逆向きの関係であるから、遠ざけようと反発し合って、部材は強い拡張力(つまり、上記F1〜F4)を受ける。この場合、電磁コイル6A,6B,6Cの側面に位置する部材は電気の良伝導体でなければならず、したがって、フード2はアルミニウム、アルミニウム合金又はアルミメッキ鋼板で形成されているのが好ましい。
図6は、車両の前面衝突時の車体反力について、本実施例による車両前部構造を搭載した車(実線)と、従来の車(点線)とを比較したものである。図6から、本実施例による車両前部構造を搭載した車においては、従来の車に比べて、車体反力が大幅に向上していることが分かる。
図7は、フード2に障害物Sがぶつかったとき、その障害物Sを保護する仕組みを説明したものである。すなわち、図7(a)に示すように、電磁コイル6が車両側面視で逆台形(又は台形)に形成されているので、フードアウタパネル4の外表面に矢印のように障害物Sがぶつかったとき、図7(b)に示すように、電磁コイル6は容易に潰れ、障害物Sを保護することができる。なお、電磁コイル6の内側に電磁コイル6を支持する部材を設ける場合、前記部材としては、電磁コイル6を潰れやすくするために、周方向には強度が強く、上下方向には強度が低い樹脂複合材等を用いるのがよい。
本実施例によれば、車両後方の電磁コイルの方が巻数が多く、つまり車両前部の電磁コイルの方が後部の電磁コイルよりも巻数が少ないので、フード2は後部よりも前部の方が剛性が少し低くなって、衝突時の衝撃を車両前部で安全に吸収することが可能となる。
また、本実施例によれば、実質的にフード2の剛性を高めることができ、その分、フードリッジパネル11等の板厚を最小限のものとすることが可能となり、その結果、車両重量の増大やコストアップ等を抑制することができる。
図8は実施例2を示している。本実施例では、電磁コイル6A,6B,6Cとキャパシタ18Aとが並列接続されている。すなわち、キャパシタ装置18には、1個キャパシタ18Aと、3個のスイッチ18C,18D,18Eが設けられている。そして、電磁コイル6Aの配線24Aがスイッチ18Cに、配線24Bがキャパシタ18Aにそれぞれ接続され、電磁コイル6Bの配線24Cがスイッチ18Dに、配線24Dがキャパシタ18Aにそれぞれ接続され、電磁コイル6Cの配線24Eがスイッチ18Eに、配線24Fがキャパシタ18Aにそれぞれ接続されている。なお、スイッチ18C,18D,18Eはタイマ付スイッチである。
通常、スイッチ18C,18D,18Eは開いているが、制御部21は、加速度センサ20からの衝突検知信号に基づいて、スイッチ18C,18D,18Eを順次で閉じていく。
本実施例によれば、スイッチ18C,18D,18Eを順次で閉じていくことにより、各電磁コイル6A,6B,6Cの拡張力(つまり、F1,F2)を持続させることができる。
また、実施例1のように、電磁コイル6A,6B,6Cとキャパシタ18Aとを直列接続すると、車両の前面衝突時に配線が切れたときに、電磁コイル6A,6B,6Cのどれもが機能しなくなるが、本実施例によれば、電磁コイル6A,6B,6Cのいずれかの配線が切れた場合でも、残りの電磁コイルを安全に機能させることができる。
図9は実施例3を示している。本実施例では、フード2だけでなく、フードリッジパネル11の内部にも電磁コイルが設けられている。すなわち、フードリッジパネル11の内部は仕切り壁30,31によって3つの空間に分けられ、各空間内に車両前方から後方にかけて電磁コイル32A,32B,32Cがこの順に配置されている。これら電磁コイル32A,32B,32Cは円筒状を成している。
電磁コイル32A,32B,32Cの巻数は、後部に配置された電磁コイルの方が前部に配置された電磁コイルよりも多い。すなわち、電磁コイル32Bの巻数は電磁コイル32Aの巻数よりも多く、電磁コイル32Cの巻数は電磁コイル32Bの巻数よりも多くなっている。他の構成は実施例1の場合と同様である。
上記構成において、車両の前面衝突時に、電磁コイル6A,6B,6Cに電流を流すと同時に、電磁コイル32A,32B,32Cにも電流を流す。このとき、電磁コイル32A,32B,32Cに流す電流と、電磁コイル6A,6B,6Cに流す電流を同方向に流す。このようにすれば、フードリッジパネル11の剛性も高めることが可能となって、電磁コイル6A,6B,6Cへの電流供給によるフード2の剛性向上と相俟って、車両前部の剛性を相乗的に向上させることができる。
また、電磁コイル32A,32B,32C及び電磁コイル6A,6B,6Cに同方向に電流を流すようにしているので、電磁コイル32A,32B,32C及び電磁コイル6A,6B,6Cには各々下方に磁界Bが発生し、これら磁界Bによってフード2がフードリッジパネル11側へ引き寄せられ、この点においても、車両前部の剛性を相乗的に向上させることができる。
さらに、フードインナパネル5(断面逆ハット型の部分5Aの底面)とフードリッジパネル11の上面には、互いに係合可能な凹凸部5C,11Aが形成されている。なお、これら凹凸部5C,11Aは実施例1の場合も形成されている。
このような凹凸部5C,11Aが形成されていれば、車両の前面衝突時に、フード2に衝撃力が加わったとき、その衝撃力は矢印F9のようにフード2からフードリッジパネル11へ伝達され、さらに、矢印F10,F11,F12のようにフロントピラー16へ伝達されて分散される。その結果、フード2の大きな変形を防ぐことができる。
図10は実施例4を示している。本実施例では、全体構成は実施例3の場合とほぼ同様であるが、電磁コイル32A,32B,32Cに流す電流を、電磁コイル6A,6B,6Cに流す電流と逆方向に流すようにしている。すなわち、電磁コイル6A,6B,6Cに流す電流は実施例3の場合と同様であるが、電磁コイル32A,32B,32Cに流す電流は実施例3の場合とは逆方向としている。
このようにすれば、電磁コイル6A,6B,6Cには下方への磁界Bが発生するとともに、電磁コイル32A,32B,32Cには上方への磁界B’が発生するため、電磁コイル6A,6B,6Cと電磁コイル32A,32B,32Cとの間に反発力が生じる。その結果、フード2には矢印F13方向の力が作用して、フード2がフードリッジパネル11から浮き上がった格好となる。その結果、フード2に障害物S(図7参照)がぶつかったときに、その障害物Sへの衝撃を和らげることができる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、上記各実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであり、本発明は上記各実施例の構成にのみ限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、本発明に含まれることは勿論である。
例えば、上記各実施例では電磁コイル6A,6B,6Cや電磁コイル32A,32B,32Cを車両前部に配置したが、これら電磁コイル6A,6B,6Cや電磁コイル32A,32B,32Cを車両後部(トランク)に配置することもできる。
また、電気蓄積手段としては、キャパシタ18Aの代わりに、電池を用いることもできる。
1 車体
2 フード
4 フードアウタパネル
5 フードインナパネル
5A 断面逆ハット型の部分
6,6A〜6C 電磁コイル
11 フードリッジパネル
13 当接部
18 キャパシタ装置(電気蓄積手段)
18A キャパシタ
18B〜18E スイッチ
20 加速度センサ(衝突検知手段)
21 制御部(通電制御手段)
32A〜32C 電磁コイル
2 フード
4 フードアウタパネル
5 フードインナパネル
5A 断面逆ハット型の部分
6,6A〜6C 電磁コイル
11 フードリッジパネル
13 当接部
18 キャパシタ装置(電気蓄積手段)
18A キャパシタ
18B〜18E スイッチ
20 加速度センサ(衝突検知手段)
21 制御部(通電制御手段)
32A〜32C 電磁コイル
Claims (6)
- 車体の前部に設けられたフードの外側を形成するフードアウタパネルと、
該フードアウタパネルの下面に取り付けられ断面逆ハット型の部分を有するフードインナパネルと、
前記フードアウタパネルの下面と前記フードインナパネルの断面逆ハット型の部分とで囲まれた閉空間内に設けられた電磁コイルと、
電気が蓄えられた電気蓄積手段と、
車両の前面衝突を検知して衝突検知信号を出力する衝突検知手段と、
前記車体に設けられ、車両の前面衝突時に前記フードインナパネルの後端に当接して前記フードの車両後方への後退を阻止する当接部と、
車両の前面衝突時に、前記衝突検知手段からの衝突検知信号に基づいて、前記電気蓄積手段に蓄えられた電気を前記電磁コイルに通電する通電制御手段と、を備えたことを特徴とする車両前部構造。 - 前記電磁コイルは、その外形が車両側面視で台形または逆台形を成していることを特徴とする請求項1に記載の車両前部構造。
- 前記電磁コイルは車両前後方向に複数設けられ、各電磁コイルの巻き数は、後部に配置された電磁コイルの方が前部に配置された電磁コイルよりも多いことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両前部構造。
- 車両側部の前記フードインナパネルの下側にはフードリッジパネルが設けられ、
前記フードリッジパネル内にも電磁コイルが設けられていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の車両前部構造。 - 前記フードリッジパネル内の電磁コイルは車両前後方向に複数設けられ、各電磁コイルの巻き数は、後部に配置された電磁コイルの方が前部に配置された電磁コイルよりも多いことを特徴とする請求項4に記載の車両前部構造。
- 前記フードインナパネル及び前記フードリッジパネルには、互いに係合可能な凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両前部構造。
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Cited By (2)
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CN109606305A (zh) * | 2018-12-20 | 2019-04-12 | 安徽江淮汽车集团股份有限公司 | 一种实现行人头部撞击车身过程中头部伤害最小化的方法 |
CN112277870A (zh) * | 2019-07-25 | 2021-01-29 | 浙江吉利汽车研究院有限公司 | 一种弱势道路使用者的保护系统、汽车及控制方法 |
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2007
- 2007-08-06 JP JP2007204198A patent/JP2009040089A/ja active Pending
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