JP2009039793A - ワーク加工設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】初期設備費用が少なく、メインテナンス性に優れ、省スペースなワーク加工設備を提供する。
【解決手段】ワークWの加工ラインを構成する加工ステーションSTは、搬送装置1の搬送ラインLを挟んで両側に配置されており、ワークWの加工工程の順序に従って加工ステーションST1、ST2、ST3・・・が所定の態様で配列されている。搬送装置1は、互いに直交する2つのアーム部2、3を備えている。アーム部2、3はアームヘッド4に対して進退移動することができ、アームヘッド4は90度間隔で旋回することができる。搬送装置1は、搬送ラインLを各加工ステーションSTの一側面に沿って走行してワークWを搬送し、また、各加工ステーションSTとのワーク授受位置でそれぞれ停止してワークWの授受を行う。
【選択図】図1
【解決手段】ワークWの加工ラインを構成する加工ステーションSTは、搬送装置1の搬送ラインLを挟んで両側に配置されており、ワークWの加工工程の順序に従って加工ステーションST1、ST2、ST3・・・が所定の態様で配列されている。搬送装置1は、互いに直交する2つのアーム部2、3を備えている。アーム部2、3はアームヘッド4に対して進退移動することができ、アームヘッド4は90度間隔で旋回することができる。搬送装置1は、搬送ラインLを各加工ステーションSTの一側面に沿って走行してワークWを搬送し、また、各加工ステーションSTとのワーク授受位置でそれぞれ停止してワークWの授受を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、エンジン部品等のワークの加工を行うワーク加工設備に関する。
エンジンのシリンダブロックやシリンダヘッド等の、複数の加工工程を経て加工される部品の加工設備として、加工ラインを構成する各加工ステーションの近傍にそれぞれ独立した移送装置を配置し、これら移送装置によって、ワークの搬送と各加工ステーションに対するワークの授受を行うワーク加工設備が知られている。
また、下記の特許文献1には、加工ラインを構成する各加工ステーションに対してそれぞれ独立した多関節ロボットを配置し、これらロボットによって、ワークの搬送と各加工ステーションに対するワークの授受を行うワーク加工設備が開示されている。
また、下記の特許文献2には、加工ラインの上方に架設された搬送梁上を走行するワークローダとパレットローダとを含むガントリーローダによって、ワークの搬送と各加工ステーションに対するワークの授受を行うワーク加工設備が開示されている。
特開平6−63879号公報
特開2002−103166号公報
各加工ステーションの近傍にそれぞれ独立した移送装置を配置したワーク加工設備は、複数の移載装置に対する初期設備費用やメインテナンス費用が高く、設備コストの増大につながる。また、複数の移載装置を配置するために、各加工ステーション間のスペースを比較的大きく確保する必要があり、加工ラインが長くなる。
加工ラインを構成する各加工ステーションに対してそれぞれ独立した多関節ロボットを配置したワーク加工設備は、上記設備と同様に、設備コスト増大の問題があると共に、何らかの事由でロボットが故障した場合、復旧までに時間が掛かるという問題がある。
ガントリーローダを備えたワーク加工設備は、各加工ステーションとの間でワークの授受を行う際に比較的大きな移動ストロークが必要であるため、ローダの構造が大きくなり、設備全体が大型化する傾向がある。また、ローダは加工ラインの上方に架設された搬送梁に天吊り状に設置されているので、メインテナンス作業に手間が掛かるという問題もある。
本発明の課題は、初期設備費用を低減することができると共に、メインテナンス性に優れたワーク加工設備を提供することである。
本発明の他の課題は、加工ラインを短くして、設備の省スペースを図ることができるワーク加工設備を提供することである。
本発明の更なる課題は、比較的小型で簡易な構造の搬送装置を備えたワーク加工設備を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、ワークに対して所定の加工を行う複数の加工ステーションが配置され、ワークに対する複数の加工工程が設けられた加工ラインと、加工ステーションにワークを搬送する搬送装置とを備えたワーク加工設備であって、搬送装置は、各加工ステーションとの間でワークの授受を行うことが可能なワーク授受手段と、各加工ステーションの一側面に沿って走行すると共に、各加工ステーションとの間でそれぞれワークの授受を行うワーク授受位置で停止可能な走行手段とを備えており、搬送装置が走行手段によって加工ラインを走行すると共に、該加工ラインを構成する各加工ステーションとのワーク授受位置でそれぞれ停止し、ワーク授受手段により、各加工ステーションに対して、該加工ステーションでの加工前のワークの受け渡しと、該加工ステーションでの加工後のワークの受け取りとを行い、該受け取ったワークを次工程の加工ステーションに搬送する構成を提供する。
本発明において、加工対象となるワークは複数の加工工程を経て加工され、その複数の加工工程からなる加工ラインは、配置された複数の加工ステーションの全部又は一部によって構成される。「全部」とは、所定のワークに対して、当該ワークの複数の加工工程に対応する加工ステーションのみが配置されていることを意味し、この場合、本発明のワーク加工設備は当該ワークの専用加工設備となる。「一部」とは、所定のワークに対して、当該ワークの複数の加工工程よりも多い数の加工ステーションが配置されていることを意味し、この場合、配置された複数の加工ステーションの中から当該ワークの複数の加工工程に対応する加工ステーションを選択し、この選択した複数の加工ステーションによって当該ワークの加工ラインを構成する。選択しなかった加工ステーションは、当該ワークとは異なる種類のワークの加工工程に対応したものであり、上記で選択した加工ステーションの全部又は一部と上記で選択しなかった加工ステーションの全部又は一部とを組み合わせて、あるいは、上記で選択しなかった複数の加工ステーションの全部又は一部のみで、当該異なる種類のワークの加工ラインを構成することができる。この場合、本発明のワーク加工設備は、複数種類のワークに対応できる加工設備となる。
搬送装置は、上記のようにして構成される加工ラインを各加工ステーションの一側面に沿って走行すると共に、各加工ステーションとの間でそれぞれワークの授受を行うワーク授受位置で停止し、各加工ステーションに対してそれぞれ、該加工ステーションで加工される前のワークを受け渡すと共に、該加工ステーションで加工された後のワークを受け取り、該受け取ったワークを次工程の加工ステーションに搬送する。このように、本発明のワーク加工設備は、ワークの加工ラインに対して一つの搬送装置で対応し、しかも搬送装置は各加工ステーションの一側面に沿って走行するように構成されているので、従来設備に比べて、初期設備費用が少なく、メインテナンス性に優れたものとなる。また、加工ラインの長さを短くすることも可能である。
上記構成において、加工ラインを構成する複数の加工ステーションを、搬送装置の走行方向を挟んで両側に配置するようにしても良い。これにより、加工ラインの長さを一層短くすることができる。
また、搬送装置のワーク授受手段は、ワークをそれぞれ保持可能な2つのアーム部と、アーム部を進退移動させる進退移動手段と、アーム部を旋回移動させる旋回移動手段とを備えていると共に、アーム部の進退移動と旋回移動とが共通の駆動源によって行われる構成にすることができる。これにより、搬送装置を小型で簡易な構造にすることができる。
あるいは、搬送装置のワーク授受手段は、ワークをそれぞれ保持可能な2つのアーム部と、基部と、アーム部を基部に連結するリンク部とを備えたパラレルリンク機構によって構成することもできる。これにより、搬送装置の小型化と構造の簡略化をより一層推進することができると同時に、ワーク授受の動作時間を短縮することができる。
本発明によれば、従来設備に比べて、初期設備費用が少なく、メインテナンス性に優れたワーク加工設備を提供することができる。
また、本発明によれば、従来設備に比べて、加工ラインが短く、省スペースなワーク加工設備を提供することができる。
さらに、本発明によれば、小型で簡易な構造の搬送装置を備えたワーク加工設備を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態に係るワーク加工設備の全体構成を概念的に示している。この実施形態で加工対象とするワークWは、例えば、シリンダブロック、シリンダヘッド、カムハウジング等のエンジン部品であり、複数の加工工程を経て加工される。ワークWに対して所定の加工を行う複数の加工ステーションST1、ST2、ST3、・・・が配置され(以下、これらを総称して「加工ステーションST」という。)、これら加工ステーションSTによってワークWに対する複数の加工工程を有する加工ラインが構成される。各加工ステーションSTには、ワークWに対して所定の加工を行うNC工作機械やマシニングセンター等の加工機が設置されており、供給ステーションST−SPに在るワークWは、加工ラインを構成する加工ステーションST1、ST2、ST3、・・・に順次に搬送され、各加工ステーションSTで所定の加工が施されて、次工程に排出される。尚、この実施形態では、所定のワークWの複数の加工工程に対応する加工ステーションSTのみを配置して(例えばワークWの複数の加工工程に洗浄工程や検査工程等が含まれる場合は、これらの工程に対応するステーションを配置しても良い。)、当該ワークWの専用加工設備を構成している。あるいは、当該ワークWの複数の加工工程よりも多い数の加工ステーションSTを配置し、これら複数の加工ステーションSTの中から当該ワークWの複数の加工工程に対応した加工ステーションSTを選択して、当該ワークWの加工ラインを構成すると共に、これら加工ステーションSTの全部又は一部と上記で選択しなかった加工ステーションSTの全部又は一部とを組み合わせて、あるいは、上記で選択しなかった複数の加工ステーションSTの全部又は一部のみで、当該ワークWと異なる種類のワークに対応できる加工ラインを構成するようにしても良い。
各加工ステーションSTへのワークWの搬送、および、各加工ステーションSTとのワークWの授受は搬送装置1によって行われる。搬送装置1は、搬送ラインLを各加工ステーションSTの一側面に沿って走行してワークWを搬送し、また、各加工ステーションSTとのワーク授受位置でそれぞれ停止してワークWの授受を行う。この実施形態において、ワークWの加工ラインを構成する加工ステーションSTは、搬送装置1の搬送ラインLを挟んで両側に配置されており、ワークWの加工工程の順序に従って加工ステーションST1、ST2、ST3・・・が所定の態様で配列されている。図1に示す例では、加工ステーションST1とST2とが搬送ラインLを挟んで対向し、加工ステーションST2とST3とが搬送ラインLに沿って隣接し、加工ステーションST3とST4とが搬送ラインLを挟んで対向し、以下同様の基準で各加工ステーションSTが配列されている。ただし、図1に示す配置態様はあくまでも一例であり、加工ステーションSTの配列は諸般の事情を考慮して適宜決めれば良く、また、加工ステーションSTは搬送ラインLの片側に配置するようにしても良い。
図2〜図4は搬送装置1を示している。尚、図2等では、ワークWとしてシリンダブロックが例示されている。
図2に示すように、この実施形態の搬送装置1は、互いに直交する2つのアーム部2、3(図3参照)が設けられたアームヘッド4と、アームヘッド4を駆動する駆動部5と、アームヘッド4をベース6に対して昇降移動させる昇降移動部7と、搬送装置1を搬送ラインLに沿って走行させる走行部8とを主要な要素として構成される。
駆動部5は、例えば、サーボモータ(ACサーボモータ等)5aと減速機5bとで構成され、サーボモータ5aの動力(トルク)は減速機5bを介して、後述するアームヘッド4の駆動軸4cに入力される。この実施形態において、サーボモータ5aの出力軸とアームヘッド4の駆動軸4cとは直交した位置関係にあり、この直交した二軸を直交軸タイプの減速機5b(市販品として、例えば日本電産シンポ株式会社の「エイブル減速機 直交軸タイプ NEVシリーズ」がある。)で連結している。尚、減速機5bは、アームヘッド4の底ベース4eに固定されている。
昇降移動部7は、例えば、アームヘッド4の昇降移動を案内する複数のガイド部材7aと、アームヘッド4を昇降駆動するエアシリンダ7bとで構成される。ガイド部材7aの上端は、アームヘッド4の底ベース4eに固定されている。
走行部8は、この実施形態では自走式であり、走行駆動部8aと走行案内部8bとを備えている。走行駆動部8aは、例えば、サーボモータ(減速機付きACサーボモータ等)8a1と、ラック・ピニオン機構とで構成される。サーボモータ8a1の出力軸に連結されたピニオンギヤ8a2と、搬送ラインLの側面に沿って敷設された平ラックギヤ8a3との噛合により、サーボモータ8a1の回転が搬送ラインLに沿った方向の直線運動に変換され、これにより、搬送装置1が搬送ラインLに沿って自走する。そして、この搬送装置1の走行が走行案内部8b(例えば、直線ガイドで構成される。)によって案内される。
図3は、アームヘッド4の内部を上方から見た図である。アーム部2は、例えば、互いに平行な丸ラックギヤ2a及びガイドバー2bと、丸ラックギヤ2a及びガイドバー2bの一端に結合されたワークブラケット2cとで構成される。丸ラックギヤ2aとガイドバー2bは、それぞれ滑り軸受等でケーシング4aにスライド自在に支持される。同様に、アーム部3も、互いに平行な丸ラックギヤ3a及びガイドバー3bと、丸ラックギヤ3a及びガイドバー3bの一端に結合されたワークブラケット3cとで構成される。丸ラックギヤ3aとガイドバー3bは、それぞれ滑り軸受等でケーシング4aにスライド自在に支持される。
アーム部2の丸ラックギヤ2aとアーム部3の丸ラックギヤ3aは共通のピニオンギヤ4bとそれぞれ噛合し、このピニオンギヤ4bは駆動軸4cに結合されている。従って、駆動部5からの動力が駆動軸4cに入力され、駆動軸4c及びピニオンギヤ4bが回転すると、ピニオンギヤ4bと丸ラックギヤ2a及び丸ラックギヤ3aとの噛合により、アーム部2とアーム部3がアームヘッド4に対して同時にスライド移動する。このアーム部2とアーム部3のスライド移動量は、駆動部5のサーボモータ5aによって制御することができる。尚、スライド移動の態様は、駆動軸4cの一方向の回転に対してアーム部2のワークブラケット2cとアーム部3のワークブラケット3cがアームヘッド4から同時に進出し、駆動軸4cの他方向の回転に対してアーム部2のワークブラケット2cとアーム部3のワークブラケット3cがアームヘッド4側に同時に後退する態様である。
図4は、アームヘッド4の縦断面を示している。駆動軸4cはケーシング4aに対して転がり軸受4dで回転自在に支持され、ケーシング4aは底ベース4eに対して転がり軸受4fで回転可能に支持されている。駆動軸4cには、アーム部2の丸ラックギヤ2aとアーム部3の丸ラックギヤ3aとに噛合するピニオンギヤ4bが結合されている。また、底ベース4eには複数のストッパシリンダ4gが装着され、これらストッパシリンダ4gに対応して、複数のストッパブロック4hがケーシング4aの外周に固定されている。ストッパシリンダ4gのロッド4g1はストッパブロック4hのストッパ穴4h1と係合離脱可能であり、ストッパシリンダ4gの作動切換えにより、ロッド4g1がストッパ穴4h1に係合したとき、ケーシング4aの底ベース4eに対する回転が拘束され、ロッド4g1がストッパ穴4h1から離脱したとき、ケーシング4aの底ベース4eに対する回転が許容される。さらに、ケーシング4aと駆動軸4cとの間にクラッチ、例えば電磁クラッチ4iが介装されており、電磁クラッチ4iの作動切換えにより、駆動軸4cからケーシング4aに動力が伝達され、また、駆動軸4cからケーシング4aへの動力伝達が遮断される。
アーム部2とアーム部3をスライド移動させるときは、ストッパシリンダ4gのロッド4g1をストッパブロック4hのストッパ穴4h1に係合させて、ケーシング4aの底ベース4eに対する回転を拘束すると共に、電磁クラッチ4iをOFFにして、駆動軸4cからケーシング4aへの動力伝達を遮断する。一方、ストッパシリンダ4gのロッド4g1をストッパブロック4hのストッパ穴4h1から離脱させて、ケーシング4aの底ベース4eに対する回転を許容する共に、電磁クラッチ4iをONに切換えると、駆動軸4cからの動力が電磁クラッチ4iを介してケーシング4aに伝達され、駆動軸4cとケーシング4aが一体となって底ベース4eに対して回転する。これにより、アーム部2及びアーム部3がアームヘッド4に対して停止した状態で、アームヘッド4がアーム部2及びアーム部3と伴に旋回する。このアームヘッド4の旋回移動量(旋回角度)は、駆動部5のサーボモータ5aによって制御することができる。この実施形態では、アーム部2とアーム部3とを互いに直交させて配置していることから、アームヘッド4を90度間隔で旋回移動させるようにしている。
図5は、搬送装置1と加工ステーションST1との間でワークWの授受を行う態様の一例を示している。ここでは、加工ステーションST1で加工される前のワークWを加工前ワークWa(図5に白四角で表示)、加工ステーションST1で加工された後のワークWを加工後ワークWb(図5に黒四角で表示)という。また、アーム部2のワークブラケット2c(アーム部3のワークブラケット3c)がアームヘッド4から進出する状態をアーム部2(アーム部3)の進出、アーム部2のワークブラケット2c(アーム部3のワークブラケット3c)がアームヘッド4側に後退する状態をアーム部2(アーム部3)の後退という。
図5(a)は、加工ステーションST1に先に供給されたワークWの加工が終了し(加工後ワークWb)、供給ステーションST−SPから新たなワークW(加工前ワークWa)を受け取った搬送装置1が、加工ステーションST1とのワーク授受位置で停止した状態を示している。同図に示す例では、加工前ワークWaが搬送装置1のアーム部2(のワークブラケット2c)に保持(載置)され、アーム部3(のワークブラケット3c)はワークWを保持していない。
搬送装置1は、図5(a)に示す状態でワーク授受位置に停止した後、駆動部5のサーボモータ5aの作動により、アーム部3(及びアーム部2)を進出移動させて、アーム部3のワークブラケット3cを加工ステーションST1に在る加工後ワークWbの下方に挿入し、さらに、昇降移動部7のエアシリンダ7bの作動により、アームヘッド4を上昇させて、加工後ワークWbをアーム部3のワークブラケット3cに載せる{図5(b)}。
搬送装置1は、上記のようにして加工ステーションST1から加工後ワークWbを受け取った後、駆動部5のサーボモータ5aの作動により(サーボモータ5aが上記とは逆方向に回転する。)、アーム部3(及びアーム部2)を後退移動させる{図5(c)}。そして、ストッパシリンダ4gの作動により、ケーシング4aの底ベース4eに対する回転を許容すると共に、電磁クラッチ4iの作動により、駆動軸4cとケーシング4aとの間の動力伝達経路を連結し、さらに、駆動部5のサーボモータ5aの作動により、アームヘッド4を図5(c)の位置から同図で時計方向周りに90度だけ旋回させる。
その後、搬送装置1は、駆動部5のサーボモータ5aの作動により、アーム部2(及びアーム部3)を進出移動させて、アーム部2に保持した加工前ワークWaを加工ステーションST1に送り、さらに、昇降移動部7のエアシリンダ7bの作動により、アームヘッド4を下降させて、加工前ワークWaをアーム部2のアームブラケット2cから加工ステーションST1に受け渡す{図5(d)}。
上記のようにして、加工ステーションST1との間でワークWの授受を行った搬送装置1は、走行することなく、搬送ラインLを挟んで対向位置に配置されている加工ステーションST2に対して、上記と同様の態様でワークWの授受を行う。その後、搬送装置1は、加工ステーションST3とのワーク授受位置まで走行して、加工ステーションST3との間でワークWの授受を行い、以降、同様の態様で走行と停止を繰り返しながら、各加工ステーションSTとの間でワークWの授受を行う。
図6は、搬送装置のワーク授受手段をパラレルリンク機構によって構成した実施の形態を示している。同図に示すように、ワークW(Wa、Wb)をそれぞれ保持可能な2つのアーム部22、23が、それぞれ、基部24の側面に一対のリンク部25、26によって連結されている。リンク部25と基部24とのリンク節、および、リンク部26と基部24とのリンク節は、基部24に回動自在に挿通された共通のリンクピンの両端にリンク部材を結合することによって形成されている。同図では、加工前ワークWaがアーム部22に保持され、加工後ワークWbがアーム23に保持されている。また、アーム部22には図示されていないアクチュエータ(エアシリンダ等)の一端が連結されており(アクチュエータの他端は搬送装置のベース等に連結されている。)、アクチュエータの作動により、図7に示すような態様でワークWの授受が行われる。
図7(a)は、アクチュエータが原点位置にあるときの状態を示している。このとき、リンク部25、26はそれぞれ基部24と平行になり、アーム部22とリンク部25とのリンク節は基部24に対して後方側、アーム部23とリンク部材26とのリンク節は基部24に対して前方側にある。そのため、アーム22に保持された加工前ワークWaは後方側、アーム23に保持された加工後ワークWbは前方側に位置する。
図7(a)に示す状態から、アクチュエータがアーム部22を持ち上げるように作動すると、図7(b)〜(d)に示すように、アーム部22は基部24に対して前方側に立ち上がり状にリンク動作を行い、同時に、アーム部23は基部24に対して後方側に立下り状にリンク動作を行う。そのため、アーム22に保持された加工前ワークWaは上方側を移動し、アーム23に保持された加工後ワークWbは下方側を移動して、相互に干渉することなく、前後位置が入れ替わる{図7(e)}。
前述した搬送装置1と同様の昇降移動部7及び走行部8と上記のワーク授受手段(パラレルリンク機構)とにより、軽量小型で、構造が簡単で、迅速なワーク授受が可能な搬送装置を構築することができる。
1 搬送装置
2 アーム部
3 アーム部
4 アームヘッド
5 駆動部
7 昇降移動部
8 走行部
22 アーム部
23 アーム部
24 基部
25 リンク部
26 リンク部
W ワーク
Wa 加工前ワーク
Wb 加工後ワーク
ST1、・・・ 加工ステーション
2 アーム部
3 アーム部
4 アームヘッド
5 駆動部
7 昇降移動部
8 走行部
22 アーム部
23 アーム部
24 基部
25 リンク部
26 リンク部
W ワーク
Wa 加工前ワーク
Wb 加工後ワーク
ST1、・・・ 加工ステーション
Claims (3)
- ワークに対して所定の加工を行う複数の加工ステーションが配置され、ワークに対する複数の加工工程が設けられた加工ラインと、前記加工ステーションにワークを搬送する搬送装置とを備えたワーク加工設備であって、
前記搬送装置は、前記各加工ステーションとの間でワークの授受を行うことが可能なワーク授受手段と、前記各加工ステーションの一側面に沿って走行すると共に、前記各加工ステーションとの間でそれぞれワークの授受を行うワーク授受位置で停止可能な走行手段とを備えており、
前記搬送装置が前記走行手段によって前記加工ラインを走行すると共に、該加工ラインを構成する前記各加工ステーションとの前記ワーク授受位置でそれぞれ停止し、前記ワーク授受手段により、前記各加工ステーションに対して、該加工ステーションでの加工前のワークの受け渡しと、該加工ステーションでの加工後のワークの受け取りとを行い、該受け取ったワークを次工程の前記加工ステーションに搬送することを特徴とするワーク加工設備。 - 前記加工ラインを構成する複数の前記加工ステーションが、前記搬送装置の走行方向を挟んで両側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のワーク加工設備。
- 前記ワーク授受手段は、ワークをそれぞれ保持可能な2つのアーム部と、該アーム部を進退移動させる進退移動手段と、該アーム部を旋回移動させる旋回移動手段とを備えていると共に、該アーム部の進退移動と旋回移動とが共通の駆動源によって行われることを特徴とする請求項1又は2に記載のワーク加工設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007204476A JP2009039793A (ja) | 2007-08-06 | 2007-08-06 | ワーク加工設備 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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