JP2009039737A - 眼鏡用金属部材の溶接方法及び眼鏡用金属部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属板に金属ピンを略垂直に溶接することができ、且つ十分な強度が得られる眼鏡用金属部材の溶接方法及び眼鏡用金属部材を提供すること。
【解決手段】金属板の表面に金属ピンが溶接された眼鏡用金属部材の溶接方法であって、金属板が、孔部を有し、該孔部に金属ピンを嵌入させることにより、金属板に金属ピンを起立させた状態で固定し、金属板と金属ピンの側面との接触部分にレーザー光を照射することにより金属板と金属ピンとを溶接する眼鏡用金属部材の溶接方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、眼鏡用金属部材の溶接方法及び眼鏡用金属部材に関する。
一般に、眼鏡用金属部材の分野においては、金属板の表面に金属ピンを接合する手段として、ろう付けが用いられている(例えば、特許文献1又は2参照)。
これは、金属部材同士(金属板及び金属ピン)を「ろう」と呼ばれる低融点の金属(接合する金属部材よりも低融点)を媒介して、接合部を溶かすことなく、金属部材同士を接合する方法である(例えば、特許文献3参照)。
かかるろう付けは、金属部材自体を溶かすことがないため、融点の異なる異種金属同士であっても容易に接合することができ、比較的汎用性がある。
ところが、上記ろう付けにおいて、細長い金属ピンは、熱容量が小さいので、ろうの僅かな熱が伝わっただけでも容易に鈍り、軟化する傾向がある。そうすると、眼鏡用金属部材として用いた場合は、眼鏡としてのフレーム全体の弾性が低下することになる。
このため、ろう付けの場合は、設計の段階から熱による影響を考慮して太い金属ピンが用いられており、デザインや重さの点で制限がある。
これに対して、特定の小さい部分に集中的に加熱することができる溶接、すなわちレーザー光を使ったレーザー溶接方法が開発されている(例えば、特許文献4参照)。
この方法によれば、金属部材に加わる熱影響を極力排除することができる。
特開平05−127128号公報 特開2005−122064号公報 特開2005- 88047号公報 特開2000−288755号公報
しかしながら、上記特許文献4記載のレーザー加工方法を用いて、金属板に金属ピンを溶接する加工を行う場合、細長い金属ピンを金属板に垂直に起立させた状態でレーザーを照射するのは、困難である。すなわち、金属板と金属ピンとの接触部分にレーザー光を照射した場合、必ずしも金属の溶融度合いが均一とはならないので、金属ピンが傾く場合がある。そうすると、金属ピンの位置、角度が変わり、設計図通りに眼鏡用金属部材同士を組合せることができない等の事態が生じる虞がある。
また、金属板と金属ピンとの接触部分で溶接しているに過ぎないので、強度も不十分である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、金属板に金属ピンを略垂直に溶接することができ、且つ十分な強度が得られる眼鏡用金属部材の溶接方法及び眼鏡用金属部材を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、金属板の孔部に金属ピンを嵌入させ、金属ピンを確実に固定させた状態で、しかもレーザー加工を施すことにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)金属板の表面に金属ピンが溶接された眼鏡用金属部材の溶接方法であって、金属板が、孔部を有し、該孔部に金属ピンを嵌入させることにより、金属板に金属ピンを起立させた状態で固定し、金属板と金属ピンの側面との接触部分にレーザー光を照射することにより金属板と金属ピンとを溶接する眼鏡用金属部材の溶接方法に存する。
本発明は、(2)孔部が断面コの字状であり、深さが、0.2〜0.5mmである上記(1)記載の眼鏡用金属部材の溶接方法に存する。
本発明は、(3)孔部が貫通孔である上記(1)記載の眼鏡用金属部材の溶接方法に存する。
本発明は、(4)金属ピンの末端がテーパー状になっている上記(1)記載の眼鏡用金属部材の溶接方法に存する。
本発明は、(5)レーザー光が、リング状である上記(1)記載の眼鏡用金属部材の溶接方法に存する。
本発明は、(6)レーザー光が、リング状であり、金属ピンの上方から金属板と金属ピンの側面との接触部分にレーザー光を照射する上記(1)記載の眼鏡用金属部材の溶接方法に存する。
本発明は、(7)金属板とレーザー光の照射方向とのなす角度が、63.5〜84.5度である上記(1)記載の眼鏡用金属部材の溶接方法に存する。
本発明は、(8)金属板及び/又は金属ピンの材質が、チタン又はチタン合金である上記(1)記載の眼鏡用金属部材の溶接方法に存する。
本発明は、(9)上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載の眼鏡用金属部材の溶接方法により、金属板の表面に金属ピンが溶接されている眼鏡用金属部材に存する。
なお、本発明の目的に添ったものであれば上記(1)から(9)を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
本発明の眼鏡用金属部材の溶接方法においては、金属ピンの上方から金属板と金属ピンの側面との接触部分にレーザー光を照射するので、金属ピン自体に加わる熱影響を極力排除できる。
また、上記眼鏡用金属部材の溶接方法においては、金属板に孔部を設けて、金属ピンを嵌入するので、金属ピンを確実に固定できる。この状態で、金属板と金属ピンの側面との接触部分にレーザー光を照射するので、金属ピンが傾いた状態で溶接されることが抑制される。すなわち、上記眼鏡用金属部材の溶接方法によれば、金属ピンの位置、角度が変わり、設計図通りに眼鏡用金属部材同士を組合せることができない等の事態が生じるのを抑制できる。
さらに、上記眼鏡用金属部材の溶接方法においては、金属板と金属ピンの側面との表面上の接触部分のみならず、孔部における金属板と金属ピンとの僅かな隙間に溶融した金属が流れ込むことにより、金属板と金属ピンの側面及び底面との接触部分も溶接されるので、強度が優れる。
よって、本発明の眼鏡用金属部材の溶接方法によれば、金属板に金属ピンを傾くことなく略垂直に溶接することができ、且つ十分な強度が得られる。
上記眼鏡用金属部材の溶接方法においては、孔部が断面コの字状であり、深さが、0.2〜0.5mmであるか、若しくは孔部が貫通孔であると、金属板に金属ピンをより確実に固定することができ、確実に強度が向上する。
上記眼鏡用金属部材の溶接方法においては、金属ピンの末端がテーパー状になっていると、孔部に金属ピンを嵌入しやすい。
また、溶接の際、溶融した金属が金属ピンの底面に流れ込みやすいので、確実に強度が向上する。
上記眼鏡用金属部材の溶接方法においては、レーザー光が、リング状であり、金属ピンの上方から金属板と金属ピンの側面との接触部分にレーザー光を照射すると、金属板と金属ピンの側面との接触部分に同量の熱が伝わるので、金属の溶融の度合いが均一となる。よって、金属ピンが傾くのを抑制でき、強度のバランスにも優れる。
上記眼鏡用金属部材の溶接方法においては、金属板とレーザー光の照射方向とのなす角度が、63.5〜84.5度であると、金属ピン自体に加わる熱影響を確実に排除した状態で、金属板と金属ピンの側面との接触部分を効率よく溶接できる。
上記眼鏡用金属部材の溶接方法においては、金属板及び/又は金属ピンの材質が、チタン又はチタン合金であると、金属板と金属ピンの側面との接触部分を一層効率よく溶接できる。
本発明の眼鏡用金属部材は、上述した眼鏡用金属部材の溶接方法により得られるので、金属ピンが金属板に対して略垂直に溶接されており、且つ十分な強度を有する。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[第1実施形態]
まず、本発明の眼鏡用金属部材の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の眼鏡用金属部材の第1実施形態を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る眼鏡用金属部材10は、金属板1の表面に金属ピン2が略垂直に溶接された構造となっている。
溶接部分は、金属板1及び金属ピン2の接触部分が、それぞれ熱で溶融され混合し、更に冷却されて固化し、金属板1及び金属ピン2が一体となったものである。なお、溶接方法については、後述する。
したがって、眼鏡用金属部材10は、金属ピン2が金属板1に対して傾くことなく略垂直に溶接され、且つ十分な強度を有する。
眼鏡用金属部材10は、眼鏡フレームの部品として用いられる。すなわち、かかる眼鏡用金属部材10を、他の眼鏡用部材の飾り等と組合せたり、他の眼鏡用部材のヨロイ・山・蝶番等を金属ピン2の部分で嵌合させたりすることで眼鏡フレームが製造される。
次に、本実施形態に係る眼鏡用金属部材10の溶接方法について説明する。
図2は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法において、金属板に金属ピンを嵌入した状態を示す部分断面図である。
図2に示すように、金属ピン2は、金属板1の孔部3に嵌入され、金属板1に金属ピン2を起立させた状態で固定されている。
上記金属板1は、金属板1の垂直方向の断面がコの字状の孔部3を有する。また、孔部3は、平面視円形状となっている。すなわち、金属板1は、後述する金属ピン2の嵌入部2aを嵌入するための円柱状に切削された孔部3を有する。なお、孔部3の深さは、0.2〜0.5mmであることが好ましい。
孔部3の金属板1の面方向の形状及び大きさは、金属ピン2の嵌入部2aの形状及び大きさと一致させるか、若しくは、金属ピン2を嵌入した場合、隙間が少なくとも100μm以下となるように設計することが好ましい。
隙間が100μmを超えると、隙間が上記範囲内にある場合と比較して、金属ピン2が安定しない傾向がある。
なお、上記眼鏡用金属部材10の溶接方法においては、隙間が上記範囲内にあると、金属板1と金属ピン2の側面との表面上の接触部分のみならず、隙間に溶融した金属が流れ込むことにより、金属板1と金属ピン2の側面及び底面との接触部分も溶接されるので、強度がより向上する。
金属板1の材質は、特に限定されないが、チタン又はチタン合金であることが好ましい。この場合、金属板1と金属ピン2の側面との接触部分を効率よく溶接できる。
上記金属ピン2は、円柱状となっている。また、金属ピン2の下部(嵌入部2a)は、金属板1の孔部3に嵌入可能となっている。
金属ピン2の嵌入部2aの末端は、テーパー状になっている。そのため、このテーパー状の部分が案内となって、孔部3に金属ピン2を嵌入しやすい。
また、溶接の際、溶融した金属がテーパーの部分を介して、金属ピン2の底面に流れ込みやすいので、確実に強度が向上するという利点を有する。
金属ピン2の材質は、特に限定されないが、チタン又はチタン合金であることが好ましい。この場合、金属板1と金属ピン2の側面との接触部分を効率よく溶接できる。また、金属板1及び金属ピン2がいずれもチタン又はチタン合金であるとより好ましい。
図3は、図2に示す金属板と金属ピンとの溶接後を示す断面図である。すなわち、図3は、図1に示す眼鏡用金属部材の断面図である。
図3に示すように、本実施形態に係る眼鏡用金属部材10の溶接方法においては、図2に示す金属板1に金属ピン2を起立させた状態で、金属ピン2の上方から金属板1と金属ピン2の側面との接触部分にレーザー光が照射される。
これにより、金属板1と金属ピン2とが溶接固定される。
ここで、レーザー光の照射方法について説明する。
図4は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法におけるレーザー光の光路を説明するための説明図である。
図4に示すように、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法においては、レーザー発振器S1を光源として用いる。
そして、レーザー発振器S1から光ファイバーを介して照射されたレーザー光λをコリメートレンズS2に通して、レーザー光λの光路を一方向にする。
次いで、そのレーザー光λを円錐台状の第1アキシコンレンズS3に通して、断面がリング状、光路がX字を描くようにレーザー光λを屈折させる。
次いで、屈折されたレーザー光λを円錐台状の第2アキシコンレンズS4に通して、リング状のレーザー光λの光路を一方向にする。
最後に、このリング状のレーザー光λを平凸レンズS5に通して、対象物に集光させる。
このとき、レーザー光の焦点の位置を対象物よりも奥に離隔させる。これにより、レーザー発振器S1を光源としたレーザー光λがリング状となって、対象物に照射されることになる。
本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法においては、上記対象物が金属板1と金属ピン2の側面との接触部分となる。すなわち、金属ピン2の上方から金属板1と金属ピン2の側面との接触部分にレーザー光λが照射される。
したがって、上記眼鏡用部材の溶接方法においては、上述したように、金属ピン2を固定した状態で、金属ピン2の上方から金属板1と金属ピン2の側面との接触部分のみにリング状のレーザー光λを照射するので、金属板1と金属ピン2の側面との接触部分のみにレーザー光λを照射できる。
これにより、金属ピン2自体に加わる熱影響を極力排除できる。また、金属板1と金属ピン2の側面との接触部分に同量の熱が伝わるので、金属の溶融の度合いが均一となる。よって、金属ピン2が傾くのを抑制でき、強度のバランスにも優れる。
よって、上記眼鏡用金属部材10の溶接方法によれば、金属ピン2の位置、角度が変わり、設計図通りに眼鏡用金属部材同士を組合せることができない等の事態が生じるのを抑制できる。
ここで、リング状のレーザー光λにおいて、リングの直径は、金属板1と金属ピン2の側面との接触部分に相当する大きさであるか、若しくはそれよりも小さいことが好ましい。
また、眼鏡用金属部材の分野における金属ピンの汎用性の観点から、1.0〜2.5mmであることが好ましい。
金属板1と金属ピン2の側面との接触部分のみにレーザー光λを照射すれば、余計な部分を溶融せず、確実に金属ピン2を金属板1に溶接固定できる。なお、リングの直径の調整は、上述した第1アキシコンレンズS3と第2アキシコンレンズS4との距離を調整すればよい。
図5は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法における金属板とレーザー光の照射方向とのなす角度を説明するための説明図である。
図5に示すように、金属板1とレーザー光λの照射方向とのなす角度θ(以下「照射角度」という)は、63.5〜84.5度であることが好ましい。なお、この角度θの範囲には、一番外側のレーザー光のみならず、すべてのレーザー光がなす角度が含まれる。
照射角度が、63.5度未満であると、照射角度が上記範囲内にある場合と比較して、金属ピン2の根元部分に集中する傾向があり、照射角度が、84.5度を超えると、照射角度が上記範囲内にある場合と比較して、金属ピン2の上部等の不要な部分にレーザー光λが照射され、金属ピン2が溶融してしまう虞がある。
[第2実施形態]
次に、本発明の眼鏡用金属部材の第2実施形態について説明する。なお、上述した第1実施形態と重複する部分については省略する。
図6は、本発明の眼鏡用金属部材の第2実施形態を示す斜視図である。
図6に示すように、本実施形態に係る眼鏡用金属部材20は、金属板11に金属ピン12が略垂直になるように貫通しており、金属板11の表面と金属ピン12との接触部分が溶接された構造となっている。
溶接部分は、金属板11及び金属ピン12の接触部分が、それぞれ熱で溶融され混合し、更に冷却されて固化し、金属板11及び金属ピン12が一体となったものである。
したがって、眼鏡用金属部材20は、金属ピン12が金属板11に対して傾くことなく略垂直に溶接され、且つ十分な強度を有する。
眼鏡用金属部材20は、上述した眼鏡用金属部材10と同様に、眼鏡フレームの部品として用いられる。すなわち、かかる眼鏡用金属部材20を、他の眼鏡用部材の飾り等と組合せたり、他の眼鏡用部材のヨロイ・山・蝶番等を金属ピン12の部分で嵌合させたりすることで眼鏡フレームが製造される。
次に、本実施形態に係る眼鏡用金属部材20の溶接方法について説明する。
図7は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法において、金属板に金属ピンを嵌入した状態を示す部分断面図である。
図7に示すように、金属板11は、金属板11の垂直方向の貫通した孔部13を有する。すなわち、孔部13は、貫通孔となっている。
そして、金属ピン12は、金属板11の孔部13に嵌入され、金属板11に金属ピン12を起立させた状態で固定されている。
孔部13の金属板11の面方向の形状及び大きさは、金属ピン12の嵌入部12aの形状及び大きさと一致させるか、若しくは、金属ピン12を嵌入した場合、隙間が少なくとも100μm以下となるように設計することが好ましい。
隙間が100μmを超えると、隙間が上記範囲内にある場合と比較して、金属ピン12が安定しない傾向がある。
なお、上記眼鏡用金属部材20の溶接方法においては、隙間が上記範囲内にあると、金属板11と金属ピン12の側面との表面上の接触部分のみならず、隙間に溶融した金属が流れ込むことにより、金属板11と金属ピン12の側面との内部の接触部分も溶接されるので、強度がより向上する。
図8は、図7に示す金属板と金属ピンとの溶接後を示す断面図である。すなわち、図8は、図6に示す眼鏡用金属部材の断面図である。
図8に示すように、本実施形態に係る眼鏡用金属部材20の溶接方法においては、図7に示す金属板11に金属ピン12を起立させた状態で、金属ピン12の上方から金属板11の表面と金属ピン12の側面との接触部分にレーザー光が照射される。
これにより、金属板11と金属ピン12とが溶接固定される。
したがって、上記眼鏡用部材20の溶接方法においては、上述したように、金属ピン12を固定した状態で、金属ピン12の上方から金属板11と金属ピン12の側面との接触部分のみにリング状のレーザー光λを照射するので、金属板11と金属ピン12の側面との接触部分のみにレーザー光λを照射できる。
これにより、金属ピン12自体に加わる熱影響を極力排除できる。また、金属板11と金属ピン12の側面との接触部分に同量の熱が伝わるので、金属の溶融の度合いが均一となる。よって、金属ピン12が傾くのを抑制でき、強度のバランスにも優れる。
よって、上記眼鏡用金属部材20の溶接方法によれば、金属ピン12の位置、角度が変わり、設計図通りに眼鏡用金属部材同士を組合せることができない等の事態が生じるのを抑制できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の眼鏡用金属部材の第3実施形態について説明する。なお、上述した第1実施形態と重複する部分については省略する。
図9は、本発明の眼鏡用金属部材の第3実施形態を示す斜視図である。
図9に示すように、本実施形態に係る眼鏡用金属部材30は、金属板21に金属ピン22が垂下するように貫通しており、金属板21の表面と金属ピン22の上面とが面一となるように溶接された構造となっている。
溶接部分は、金属板21の表面と金属ピン22の上面との接触部分が、それぞれ熱で溶融され混合し、更に冷却されて固化し、金属板21及び金属ピン22が一体となったものである。
したがって、眼鏡用金属部材30は、金属ピン22が金属板21に対して傾くことなく略垂直に溶接され、且つ十分な強度を有する。
眼鏡用金属部材30は、上述した眼鏡用金属部材10と同様に、眼鏡フレームの部品として用いられる。すなわち、かかる眼鏡用金属部材30を、他の眼鏡用部材の飾り等と組合せたり、他の眼鏡用部材のヨロイ・山・蝶番等を金属ピン22の部分で嵌合させたりすることで眼鏡フレームが製造される。
次に、本実施形態に係る眼鏡用金属部材30の溶接方法について説明する。
図10は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法において、金属板に金属ピンを嵌入した状態を示す部分断面図である。
図10に示すように、金属板21は、金属板21の垂直方向の貫通した孔部23を有する。すなわち、孔部23は、貫通孔となっている。
そして、金属ピン22は、金属板21の孔部23に嵌入され、金属板21に金属ピン22を下方に起立させた状態で固定されている。
孔部23の金属板21の面方向の形状及び大きさは、金属ピン22の嵌入部22aの形状及び大きさと一致させるか、若しくは、金属ピン22を嵌入した場合、隙間が少なくとも100μm以下となるように設計することが好ましい。
隙間が100μmを超えると、隙間が上記範囲内にある場合と比較して、金属ピン22が安定しない傾向がある。
なお、上記眼鏡用金属部材30の溶接方法においては、隙間が上記範囲内にあると、金属板21と金属ピン22の側面との表面上の接触部分のみならず、隙間に溶融した金属が流れ込むことにより、金属板21と金属ピン22の側面との内部の接触部分も溶接されるので、強度がより向上する。
図11は、図10に示す金属板と金属ピンとの溶接後を示す断面図である。すなわち、図11は、図9に示す眼鏡用金属部材の断面図である。
図11に示すように、本実施形態に係る眼鏡用金属部材30の溶接方法においては、図10に示す金属板21に金属ピン22を下方に起立させた状態で、金属ピン22の上方から金属板21の表面と金属ピン22の側面との接触部分にレーザー光が照射される。
これにより、金属板21と金属ピン22とが溶接固定される。
したがって、上記眼鏡用部材30の溶接方法においては、上述したように、金属ピン22を固定した状態で、金属ピン22の上方から金属板21と金属ピン22の側面との接触部分のみにリング状のレーザー光λを照射するので、金属板21と金属ピン22の側面との接触部分のみにレーザー光λを照射できる。
これにより、金属ピン22自体に加わる熱影響を極力排除できる。また、金属板21と金属ピン22の側面との接触部分に同量の熱が伝わるので、金属の溶融の度合いが均一となる。よって、金属ピン22が傾くのを抑制でき、強度のバランスにも優れる。
よって、上記眼鏡用金属部材30の溶接方法によれば、金属ピン22の位置、角度が変わり、設計図通りに眼鏡用金属部材同士を組合せることができない等の事態が生じるのを抑制できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
図6の(a)及び(b)は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法における金属ピンの他の例を示す斜視図である。
上述した第1、第2及び第3実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法においては、金属ピンとして円柱状のものが用いられているが、金属ピンは、図12の(a)に示すように、螺旋状に切取られた雄螺子31であってもよく、図12の(b)に示すように、円筒状であり、内側の側面が螺旋状に切取られた雌螺子32であってもよい。なお、円筒状、球状、ドーナツ状であってもよい。
上述した第1、第2及び第3実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法において、金属ピンが円柱状となっているが、四角柱状、八角柱状、六角柱状、楕円柱状、円側柱状等であってもよい。なお、円側柱状とは、断面において矩形の向かい合う辺がR状に膨らんだ形状であり、それが柱となった形状を意味する。
上述した第1、第2及び第3実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法においては、金属ピンの末端にテーパーが設けられているが、該テーパーは必ずしも設ける必要がない。
本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法においては、リング状のレーザー光λを用いているが、リング状以外のレーザー光であってもよい。
図1は、本発明の眼鏡用金属部材の実施形態の一例を示す斜視図である。 図2は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法において、金属板に金属ピンを嵌入した状態を示す部分断面図である。 図3は、図2に示す金属板と金属ピンとの溶接後を示す断面図である。すなわち、図3は、図1に示す眼鏡用金属部材の断面図である。 図4は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法におけるレーザー光の光路を説明するための説明図である。 図5は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法における金属板とレーザー光の照射方向とのなす角度を説明するための説明図である。 図6は、本発明の眼鏡用金属部材の第2実施形態を示す斜視図である。 図7は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法において、金属板に金属ピンを嵌入した状態を示す部分断面図である。 図8は、図7に示す金属板と金属ピンとの溶接後を示す断面図である。すなわち、図8は、図6に示す眼鏡用金属部材の断面図である。 図9は、本発明の眼鏡用金属部材の第3実施形態を示す斜視図である。 図10は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法において、金属板に金属ピンを嵌入した状態を示す部分断面図である。 図11は、図10に示す金属板と金属ピンとの溶接後を示す断面図である。すなわち、図11は、図9に示す眼鏡用金属部材の断面図である。 図12の(a)及び(b)は、本実施形態に係る眼鏡用部材の溶接方法における金属ピンの他の例を示す斜視図である。
符号の説明
1,11,21・・・金属板
2,12,22・・・金属ピン
2a,12a,22a・・・嵌入部
3,13,23・・・孔部
10,20,30・・・眼鏡用金属部材
31・・・雄螺子
32・・・雌螺子
S1・・・レーザー発振器
S2・・・コリメートレンズ
S3・・・第1アキシコンレンズ
S4・・・第2アキシコンレンズ
S5・・・平凸レンズ
θ・・・角度
λ・・・レーザー光

Claims (9)

  1. 金属板の表面に金属ピンが溶接された眼鏡用金属部材の溶接方法であって、
    前記金属板が、孔部を有し、
    該孔部に前記金属ピンを嵌入させることにより、前記金属板に前記金属ピンを起立させた状態で固定し、前記金属板と前記金属ピンの側面との接触部分にレーザー光を照射することにより前記金属板と前記金属ピンとを溶接することを特徴とする眼鏡用金属部材の溶接方法。
  2. 前記孔部が断面コの字状であり、深さが、0.2〜0.5mmであることを特徴とする請求項1記載の眼鏡用金属部材の溶接方法。
  3. 前記孔部が貫通孔であることを特徴とする請求項1記載の眼鏡用金属部材の溶接方法。
  4. 前記金属ピンの末端がテーパー状になっていることを特徴とする請求項1記載の眼鏡用金属部材の溶接方法。
  5. 前記レーザー光が、リング状であることを特徴とする請求項1記載の眼鏡用金属部材の溶接方法。
  6. 前記レーザー光が、リング状であり、
    前記金属ピンの上方から前記金属板と前記金属ピンの側面との接触部分に前記レーザー光を照射することを特徴とする請求項1記載の眼鏡用金属部材の溶接方法。
  7. 前記金属板と前記レーザー光の照射方向とのなす角度が、63.5〜84.5度であることを特徴とする請求項1記載の眼鏡用金属部材の溶接方法。
  8. 前記金属板及び/又は前記金属ピンの材質が、チタン又はチタン合金であることを特徴とする請求項1記載の眼鏡用金属部材の溶接方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の眼鏡用金属部材の溶接方法により、金属板の表面に金属ピンが溶接されていることを特徴とする眼鏡用金属部材。
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