JP2009039623A - 金属錯体、並びにこの金属錯体を含有する触媒及び電極触媒 - Google Patents
金属錯体、並びにこの金属錯体を含有する触媒及び電極触媒 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】遷移金属及び該金属に配位する配位子(a)を備える金属錯体であって、遷移金属及び該金属に配位するアザジエン構造を有する配位子(b)を備える原料錯体と、配位子(b)との反応により配位子(a)を形成する不飽和化合物とを、共存状態で加熱させて得ることのできる金属錯体。
【選択図】なし
Description
Org.Biomol.Chem.,2005,3,p.2126−2128 Inorgic Chemistry.Vol.40,No.6,2001,p.1329−1333
上記一般式(1)中、Q1は少なくとも2つのC=N結合を有する2価の有機基を示し、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を示す。複数あるR1、R2及びR3は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数あるR1は互いに連結していてもよく、複数あるR3は互いに連結していてもよい。
上記一般式(2)中、Arは置換されていてもよい2価の芳香族基を示し、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を示す。複数あるAr、R4、R5及びR6は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数あるR4は互いに連結していてもよく、複数あるR6は互いに連結していてもよい。
上記一般式(3)中、X1は炭素原子又は窒素原子を示し、複数あるX1は同一でも異なっていてもよい。R7は水素原子又は置換基を示し、複数あるR7は同一でも異なっていてもよく、複数あるR7は互いに連結していてもよい。
上記一般式(4)中、R8は水素原子又は置換基を示し、複数あるR8は同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(5)中、R9は水素原子又は置換基を示し、複数あるR9は同一でも異なっていてもよい。X2は脱離基を示し、複数あるX2は同一でも異なっていてもよく、複数あるX2は互いに連結していてもよい。
昇温速度:10℃/min
測定試料の量:5mg〜15mg
試料の入れ物(皿):アルミパン
測定雰囲気:窒素雰囲気下
ジフェニルヨードニウム−2−カルボキシラート一水和物(TCI社製)の熱重量/示差熱分析を行った。具体的には、熱重量/示差熱分析装置(Rigaku THERMOFLEX TAS200 TG8101D,以下、便宜上、「TG−DTA装置」という。)を用いて、ジフェニルヨードニウム−2−カルボキシラート一水和物8.7mgの重量変化(TG)及び示差熱変化(DTA)を測定した。測定条件は、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minとし、熱処理にはアルミ皿を使用した。分析の結果、230℃に分解反応に帰属される発熱ピークが観測された。したがって、ジフェニルヨードニウム−2−カルボキシラート一水和物は、230℃で熱分解されることがわかった。
4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン(Aldrich社製)の熱重量/示差熱分析を行った。具体的には、上記TG−DTA装置を用いて上記と同じ条件で、4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン9.4mgの重量変化(TG)及び示差熱変化(DTA)を測定した。分析の結果、120℃に分解反応に帰属される発熱ピークが観測された。したがって、4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンは、120℃で熱分解されることがわかった。
錯体(L)を原料錯体として用いて、以下の手順で金属錯体を含む電極触媒を作製した。上記の通り調製した錯体(L)100mg(0.135mmol)、ジフェニルヨードニウム−2−カルボキシラート一水和物219mg(0.676mmol、TCI社製)、及びケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、商品名:ケッチェンブラックEC)400mgをサンプル瓶に加え、スパチュラでよくかき混ぜて混合した。こうして得られた混合物を管状炉(プログラム制御開閉式管状炉、いすゞ製作所製、商品名:EPKRO−14R)を用いて窒素雰囲気下(窒素ガス流量:200ml/min)で熱処理して触媒原料を得た。熱処理時の管状炉の温度設定は、まず1時間かけて200℃へ昇温して200℃で2時間保持し、その後1時間かけて400℃へ昇温して400℃で2時間保持し、その後2時間かけて室温へ降温した。熱処理時の管状炉内の温度チャートを図1に示す。
錯体(L)を原料錯体として用いて、以下の手順で金属錯体を含む電極触媒を作製した。上記の通り調製した錯体(L)100mg(0.135mmol)、4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン119mg(0.678mmol、Aldrich社製)、及びケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、商品名:ケッチェンブラックEC)400mgをサンプル瓶に加え、スパチュラでよくかき混ぜて混合した。こうして得られた混合物を、実施例1と同じ管状炉及び雰囲気下で熱処理して触媒原料を得た。熱処理時の管状炉の温度設定は、まず、30分かけて100℃へ昇温して100℃で2時間保持し、その後1.5時間かけて400℃へ昇温して400℃で2時間保持し、その後2時間かけて室温へ降温した。熱処理時の管状炉内の温度チャートを図2に示す。
上記の通り調製した錯体(L)100mg(0.135mmol)とケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、商品名:ケッチェンブラックEC)400mgとをサンプル瓶に加え、スパチュラでよくかき混ぜて混合した。こうして得られた混合物を実施例1と同じ管状炉及び雰囲気下で熱処理して触媒原料を得た。熱処理時の管状炉の温度設定は、2時間かけて400℃へ昇温して400℃で2時間保持し、その後2時間かけて室温へ降温した。
下記の測定装置を用いて、実施例1、2及び比較例1でそれぞれ作製した測定用電極を回転させることにより、その時の酸素還元反応の電流値を測定した。測定は、室温において、窒素雰囲気下及び酸素雰囲気下で行った。測定装置及び測定条件の詳細は下記の通りである。
ビー・エー・エス株式会社製
RRDE−2回転リングディスク電極装置
ALSモデル701Cデュアル電気化学アナライザー
セル溶液:0.05mol/L硫酸水溶液(酸素飽和)
分散液温度:25℃
参照電極:銀/塩化銀電極(飽和KCl)
カウンター電極:白金ワイヤー
掃引速度:5mV/s
電極回転速度:600rpm
上記の通り調製した錯体(L)100mg(0.135mmol)、及びジフェニルヨードニウム−2−カルボキシラート一水和物219mg(0.676mmol、TCI社製)をサンプル瓶に加え、スパチュラでよくかき混ぜて混合した。こうして得られた混合物を管状炉(プログラム制御開閉式管状炉、いすゞ製作所製、商品名:EPKRO−14R)を用いて窒素雰囲気下(窒素ガス流量:200ml/min)で熱処理して金属錯体を得た。熱処理時の管状炉の温度設定は、まず1時間かけて200℃へ昇温して200℃で2時間保持し、その後1時間かけて400℃へ昇温して400℃で2時間保持し、その後2時間かけて室温へ降温した。
上記の通り調製した錯体(L)100mg(0.135mmol)、4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン119mg(0.678mmol、Aldrich社製)、及びケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、商品名:ケッチェンブラックEC)400mgをサンプル瓶に加え、スパチュラでよくかき混ぜて混合した。こうして得られた混合物を、実施例1と同じ管状炉及び雰囲気下で熱処理して金属錯体を得た。熱処理時の管状炉の温度設定は、まず、30分かけて100℃へ昇温して100℃で2時間保持し、その後1.5時間かけて400℃へ昇温して400℃で2時間保持し、その後2時間かけて室温へ降温した。
Claims (10)
- 遷移金属及び該金属に配位する配位子(a)を備える金属錯体であって、
前記遷移金属及び該金属に配位するアザジエン構造を有する配位子(b)を備える原料錯体と、前記配位子(b)との反応により前記配位子(a)を形成する不飽和化合物とを、共存状態で加熱させて得ることのできる金属錯体。 - 前記原料錯体と前記不飽和化合物とを、50℃〜500℃の範囲で加熱させて得ることのできる請求項1記載の金属錯体。
- 前記原料錯体と前記不飽和化合物とを、該不飽和化合物の分解温度付近に加熱させて得ることのできる請求項1又は2記載の金属錯体。
- 前記不飽和化合物のπLUMOのエネルギー準位が0eV以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属錯体。
- 請求項1〜8記載の金属錯体を含有する触媒。
- 請求項1〜8記載の金属錯体を含有する電極触媒。
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US9084992B2 (en) | 2010-03-30 | 2015-07-21 | Fujifilm Corporation | Process for producing a nitrogen-containing carbon alloy |
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JP2002513734A (ja) * | 1998-05-01 | 2002-05-14 | プレジデント・アンド・フェロウズ・オブ・ハーバード・カレッジ | 主族金属に基づく不斉触媒、およびその応用 |
JP2003002854A (ja) * | 2001-04-18 | 2003-01-08 | Sumitomo Chem Co Ltd | 光学活性アルコール誘導体の製造方法およびその触媒 |
JP2003073325A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-12 | Kyushu Univ | 分子状酸素と光活性化型触媒とを用いる第1級アルコールの酸化方法 |
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