JP2009039376A - 食品調理具 - Google Patents

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孝至 森戸
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久雄 木村
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Abstract

【課題】 水と反応して発熱する発熱体を使用して、食品に簡単な調理(焼く、炒める、煮るなど)を加えることのできる食品調理具を提供する。
【解決手段】 食品調理具1は、比較的深い下容器3と、下容器3上に重ねられて、調理される食品が入れられる上容器5と、下容器3内に収容された、水と反応して発熱する発熱体10と、を備える。発熱体10は水を反応して膨らみ、袋体11が上容器5の底壁5cに接触する。上容器5は、熱伝導率が100W・m-1・K-1以上で、厚さが100〜300μmの材料で作製されており、食品を加熱調理する(焼く、炒める、煮るなど)のに十分な高温に加熱される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水と反応して発熱する発熱体を使用して食品を調理する(焼く、炒める、煮るなど)食品調理具に関する。
水と反応して発熱反応を起こす発熱体を使用して、調理済みのレトルト食品やペットボトル入りの飲料などを温める装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような装置は、屋外活動や非常時の、電気やガスを使用できない環境においての食料供給に優れたものである。
しかしながら、この装置で加熱される食品は、調理済みのカレーやごはんなどのレトルト食品、缶入りやペットボトル入りの飲料などに限られている。
特許第3921550号
本発明は、水と反応して発熱する発熱体を使用して、食品に簡単な調理(焼く、炒める、煮るなど)を加えることのできる食品調理具を提供することを目的とする。
本発明の食品調理具は、 比較的深い下容器と、 該下容器上に重ねられて、調理される食品が入れられる上容器と、 前記下容器内に収容された、水と反応して発熱する発熱体と、を備え、 前記発熱体から発生した熱で前記上容器内の食品を調理する食品調理具であって、 前記発熱体が、 通水性を有する包材からなる袋体と、 該袋体に封入された、40〜70重量%のアルミニウム粉末、5〜40重量%の消石灰粉末、及び、5〜40重量%の生石灰粉末からなる発熱剤と、からなり、 前記上容器が、熱伝導率が100W・m-1・K-1以上で、厚さが100〜300μmの材料で作製されていることを特徴とする。
本発明によれば、容器に入れられた食品を、調理する(焼く、炒める、煮るなど)のに十分な高温に加熱することができる。例えば、生の餃子を焼く、焼そばを作る、鍋焼きうどんを作ることなどができる。水と反応して発熱する発熱剤によりレトルト食品や缶入り飲料などを温める加熱装置は多数存在しているが、本発明によれば、簡単な調理もできるようになる。したがって、このような発熱体を使用した、電気やガスを使用できない環境においての食料供給において、提供する食品の種類を広げることができる。
前記上容器の材料としては、0〜100℃における熱伝導率が100W・m-1・K-1以上であるアルミ箔(熱伝導率:238W・m-1・K-1)や銅板(熱伝導率:397W・m-1・K-1)、亜鉛板(熱伝導率:119.5W・m-1・K-1)などが好ましい。熱伝導率が100W・m-1・K-1以上であると、発熱体で発生する熱が上容器を伝わりやすくなり、同容器を食品を加熱調理する(焼く、炒める、煮るなど)のに十分な高温に加熱できる。また、上容器の厚さは100〜300μmである。100μm未満であれば、食品調理時に十分な強度を得られない。また、300μmを超えると、熱伝導性が低下し加熱特性が低下する上、コストも上昇するため好ましくない。
容器の深さは、下容器が30〜150mm、上容器が5〜70mmが好ましい。各容器の径は、100〜400mmが好ましい。また、容器に高さが1〜10mm程度のリブ状凹凸をつけてもよい。
また、本発明の袋体及び発熱剤の材質や物性としては、以下のようなものを挙げることができる。
本発明の袋体は、不織布に防水層を設けた包材に多数の針孔を設けたものを使用できる。不織布の材質は、コットンやパルプ羊毛などの天然繊維、ビスコース(レーヨン)やキュプラなどの再生繊維、または、6−ナイロン、6,6−ナイロンなどのポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸をはじめとする直鎖又は分岐の炭素数20までのポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、アクリルなどの合成繊維などを用いることができる。これらは2種類以上の素材のものを複合して使用してもよい。また、不織布の製造方法は、スパンレース法、スパンボンド法、ニードルパンチ法、メルトブロー法などによることができる。
不織布の物性は、目付(秤量)(g/m2);40〜70、厚さ(μm);170〜460、縦引張強度(N/5cm);35〜380、横引張強度(N/5cm);13〜165、縦引張伸度(%);80以下、横引張伸度(%);120以下のものなどを用いることができる。
また、防水層は、例えば、合成樹脂フィルムをラミネート加工することにより形成することができる。合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、共重合ポリアミド系樹脂、共重合ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、エストラマーなど、あるいは、それらの二種類以上の混合樹脂からなる単層フィルムや積層フィルムを用いることができる。合成樹脂フィルムの厚さは、0.01〜0.3mm、好ましくは、0.02〜0.1mmである。
さらに、発熱剤のアルミニウム、消石灰、生石灰としては、以下の粒度分布のものであることが好ましい。
アルミニウムの粒度分布:〜45μm;70〜95%、45〜63μm;5〜20%、63〜75μm;0〜5%、+75μm;0〜5%。
消石灰の粒度分布:〜45μm;0〜10%、45〜75μm;0〜30%、75〜150μm;20〜 45%、+150μm;30〜78%。
生石灰粉末の粒度分布:〜75μm;5〜25%、75〜150μm;20〜40%、+150μm;45〜65%のものや、〜75μm;25〜90%、75〜150μm;5〜70%、+150μm;0〜15%。
本発明においては、 前記発熱剤に、0.1〜30重量%添加された、ホウ酸塩粉末、硫酸塩粉末、亜硫酸塩粉末、安息香酸塩粉末、及び、クエン酸塩粉末からなる群から選択された一つ以上の粉末からなる添加物、を含むことがさらに好ましい。
本発明によれば、発熱剤にホウ酸塩粉末、硫酸塩粉末、亜硫酸塩粉末、安息香酸塩粉末、又は、クエン酸塩粉末からなる添加物を添加すると、良好な発熱特性が得られる。その結果、比較的高価なアルミニウム粉末の量を従来のものより減らしても発熱特性を維持又は向上できる。このような添加物を加えることにより発熱特性が改善される理由は、正確には不明であるが、以下と推定している。
アルミニウムと水酸化カルシウムの反応で、水酸化アルミニウムカルシウムが生成され、反応が終息すると考えられる。この生成物の発生を抑制することにより、アルミニウムを効率よく発熱反応させることができると考えられる。
添加物のホウ酸塩粉末、硫酸塩粉末、亜硫酸塩粉末、安息香酸塩粉末又はクエン酸塩粉末としては、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、硫酸カリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸鉄、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸鉄、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムなどを挙げることができる。これらの内で、食品添加物として使用可能な、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムが安全上好ましい。
硫酸ナトリウムは、以下の粒度分布をもつことが好ましい。
粒度分布:〜53μm;1〜99%、53〜125μm;1〜90%、125〜300μm;0〜10 %、+300μm;0%。
亜硫酸ナトリウムは、以下の粒度分布をもつことが好ましい。
粒度分布:〜53μm;1〜99%、53〜125μm;1〜90%、125〜300μm;0〜10 %、+300μm;0%。
前記添加物の添加量は、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜3重量%である。添加量が0.1重量%より少ないと、温度の持続性が悪くなる。上記範囲内では、比較的良好な発熱特性が得られるが、30重量%より多いと、温度の立ち上がりが遅くなる。
また、前記袋体の包材は、不織布に有孔樹脂フィルムを貼り付けたものでもよい。有孔樹脂フィルムは、例えば、ポリプロピレンフィルムに熱針方式により種々の針径、孔間隔、孔数及び開孔率で針孔を開けたものなどを使用できる。
また、反応用の水としては、イオン交換水、逆浸透膜(RO膜)などを透過させた精製水、純水などや、水道水、極めて高硬度のものを除くミネラルウォーターなどを用いることができ、使用目的により、井戸水や雨水、河川水を用いることもできる。また、長期保存目的のため、防腐剤として、食品添加物の安息香酸、並びに、安息香酸ナトリウムなどの安息香酸塩、ソルビン酸、並びに、ソルビン酸カリウムなどのソルビン酸塩を用いることができる。
本発明においては、 前記発熱体が前記下容器内で発熱反応時に膨らんだときに、該発熱体が前記上容器の底壁に接することが好ましい。
発熱体は、発熱反応時に発熱剤がH2やH2Oのガスを発生して袋体が膨らむ。この膨らんだ袋体が上容器に接していると、発熱体の熱が上容器に直接伝わるので、上容器を効率的に加熱することができる。かといって最初から発熱体が上容器に接触していると、発熱反応時に発熱体が膨らんで上容器を持ち上げ、上容器が傾いたり、揺れて調理に支障をきたすので、発熱反応前の状態では、発熱体と上容器間にはある程度のスキマ(例えば、10〜30mm)をあけておく。
または、 前記発熱体が前記下容器内で発熱反応時に膨らんだときに、該発熱体と前記上容器の底壁との間のスキマが10mm以下であっても、上容器を十分に加熱できる。
本発明においては、 前記下容器に、前記発熱体の発熱反応により発生したガスなどが排出される排出口が設けられていることが好ましい。
この排出口から、発熱剤の発熱反応により発生したH2やH2Oが排出される。排出口の位置は、使用者と反対側であることが好ましい。また、排出口の大きさや数は、保温性を確保しつつ容器の膨張や破壊を防止できるように選択する。
さらに、本発明においては、 前記下容器に、発熱反応により膨らんだ前記発熱体の上面を押さえる部材が備えられていることが好ましい。
発熱体が膨らむと上容器を押し上げ、同容器が傾いて容器内の食品がこぼれたりするおそれがある。そこで、発熱体の上面が上容器の底壁以上の高さに膨らまないように部材で規制する。
さらに、本発明においては、 前記発熱体が収容された前記下容器、及び、該下容器上に重ねられた前記上容器を収容する断熱性の外箱をさらに備えることが好ましい。
この場合、ある程度調理した食品を外箱に入れておくと、調理の進行を速めることができる。また、調理後の食品を外箱に入れておくと、保温できる。
本発明の食品調理具の調理例としては、上述した、生の餃子を焼く、焼きそばを作る、鍋焼きうどんを作るの他にも、インスタントラーメンを作る、スパゲッティを茹でる、ピザを焼くことなどができる。
なお、「煮る」とは、そのままでは食べることのできない食品(乾麺や味のついていないもの)に、水を加え、必要によっては調味料を加えて火を通すことにより食べられるようにすることであり、一度火が通されて、味付けされた調理済み食品を加温する(温めなおす)「温める」とは異なる。
以上の説明あるいは後述の実施例などから明らかなように、本発明によれば、食品に簡単な調理(焼く、炒める、煮るなど)を加えることのできる食品調理具を提供することができる。これにより、水と反応して発熱反応を起こす発熱体を使用した、電気やガスを使用できない環境においての食料供給において、提供する食品の種類を広げることができる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る食品調理具の構造を説明する断面図である。
図2は、図1の食品調理具に使用される発熱体を説明する図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は断面図である。
食品調理具1は、下容器3と、下容器3上に重ねられる上容器5と、下容器3内に収容された発熱体10とを有する。
下容器3は、平面形状が円形の比較的深い容器であり、上縁3aは外方向に張り出している。この例では、下容器3の径は200mm、深さは48mmである。下容器3は、例えばアルミ箔で作製される。下容器3の周壁3bには、横方向に隣接した2個のガス排出口4が設けられている。排出口4は、下容器3の周壁3bに上向きのコの字状に切り込んだ片を外側に曲げたものである。このような排出口4を設けることにより、ガスが分散して下向きに排出されるので、使用者に対して安全である。また、下容器3の底壁3cには、一面に補強用のリブ(高さ約1mm)が形成されている。
上容器5は、平面形状が下容器3と同じ円形の比較的浅い皿状の容器であり、上端5aは外方向に張り出している。この例では、上容器5の径は200mm、深さは24mmである。下容器3の上縁3aに上容器5の上縁5aを重ねると、両容器3、5は重なり合う。この際、両容器の底壁3c、5c間の高さの差dは、約27mmである。この差は、後述するように発熱剤の発熱反応で袋体が膨らんだ場合の発熱体10の厚さ程度の寸法である。なお、この差は、発熱剤の発熱反応で袋体が膨らんだ場合に、膨らんだ発熱体10と上容器5の底壁5cとの間に10mm以下のスキマが形成される程度でもよい。また、上容器5の底壁5cには、一面に補強用のリブ(高さ約1mm)が形成されている。
上容器5は、熱伝導率が100W・m-1・K-1以上、好ましくは200W・m-1・K-1以上の材料(例えばアルミ箔(熱伝導率238W・m-1・K-1))で作製される。また、上容器5の厚さは100〜150μmである。
なお、上容器5を覆う蓋を設けてもよい。蓋を使用することにより調理の進行が速くなる。
図2を参照して発熱体10を説明する。
発熱体10は、通水性を有する包材からなる袋体11に、添加物が添加された発熱剤17が封入されたものである。
袋体11は、非撥水性の不織布12(100%レーヨン、MR−50、国光製紙社製)で作製される。不織布12の一面には防水層(PP製)13が押出しラミネート加工により設けられている。袋体11には、全面にほぼ一様な密度で針孔15が開けられている。針穴15の径は、0.1〜0.3mmである。袋体10の寸法は、70mm×180mmである。
発熱剤17は、アルミニウム粉末(♯280A、ミナルコ社製)、消石灰粉末(特選、田源石灰製)、生石灰粉末(田源石灰製)を、アルミニウム、消石灰、生石灰の重量比;55:14.5:30の比で混合した混合粉末である。この混合粉末の全重量80gである。添加物は、亜硫酸ナトリウム(鹿1級、関東化学社製)であり、添加量は、発熱剤の重量に対して0.5重量%である。この添加物が添加された発熱剤17を袋体11に収容し、発熱体10を製造した。発熱体10の厚さは14mmである。
発熱体10は、発熱剤17が水と反応して発熱反応を起こすと、H2やH2Oのガスが発生して袋体11が膨らむ。袋体11が膨らみすぎると、上容器5を押し上げ、同容器5内の食品がこぼれたりするおそれがあるので、食品調理具1に、発熱体10の膨らみを規制する規制部材を設けてもよい。
図3は、規制部材の一例を示す斜視図である。
規制部材20は、ガスコンロの五徳のような形状で、リング状の台座20aと、同台座の上面から上方向及び内方向に延び出した複数(この例では6本)の押さえ部20bとを有する。台座20aの外径は、下容器3の底壁3cの外径とほぼ等しい。押さえ部20bの高さは、発熱反応により袋体11が膨らんだ場合の発熱体10の厚さ(約27mm)程度とする。
図4は、規制部材を備えた食品調理具を示す断面図であり、図4(A)は発熱反応前、図4(B)は発熱反応時を示す。
規制部材20は、図4(A)に示すように、下容器3の底壁3c上に置かれた発熱体10に被さるように設置される。図に示すように、規制部材20の押さえ部20bと上容器5の底壁5cとの間には、ややスキマが開いている。発熱体10の発熱剤が水Wと反応すると、図4(B)に示すように、発熱体10は押さえ部20bの間から上方に膨らむが、大部分は押さえ部20bで押さえられるので、規制部材20の高さ以上に過剰に膨らまない。
図5は、規制部材を備えた食品調理具の他の例を示す断面図であり、図5(A)は発熱反応前、図5(B)は発熱反応時を示す。
この例では、図3、4に示した規制部材20の押さえ部20bの上面に、円形の網部材21が取り付けられている。図に示すように、規制部材20の押さえ部20b上に取り付けられた網部材21と上容器5の底壁5cとの間には、ほとんどスキマが開いていない(ただし接触していない)。発熱体10の発熱剤が水と反応すると、図5(B)に示すように、発熱体10は網部材21で押さえられるので、網部材21の高さ以上には膨らまない。
図6は、下容器の他の構造を示す図であり、図6(A)は断面図、図6(B)は側面図である。
この例は、図1の下容器と、排出口の形状が異なる。この例の下容器3の排出口4A、4Bは、図6(B)に示すように、下容器3の周壁3bに隣接して2ヶ所形成されている。そして、各々の排出口4A、4Bに下向きの開口の排気筒41Aが設けられている。排気筒41A、41Bは、図に示すように斜め下向きで、各々異なる方向に向いている。
また、図1の食品調理具1が収容できる、断熱性の蓋付きの容器(例えば発泡樹脂製)を備えることもできる。蓋には蒸気の排出口が形成されている。食品調理具1で食品を調理した後、調理具全体をこの容器に入れておくと、調理の進行を速めることができる。また、調理後の食品を容器に入れることで、保温もできる。
図1の食品調理具を使用して生の餃子を加熱調理した例を説明する。
まず、下容器3を排出口4が調理者の反対側を向くように設置し、下容器3内に80gの発熱剤の入った発熱体10を入れて、反応用の水W(160g)を加えた。次に、上容器5を下容器3に重ねて、上容器5の底壁5c上に生の餃子を8個(120g)置いて蓋をした。発熱体10の発熱剤は水と反応して発熱反応を起こし、上容器5が加熱され始めるとともに、同反応により発生するH2やH2Oのガスにより袋体11が膨らみ始めた。これらの発生したガスは、排出口4から排出された。排出口4は調理者の反対側にあるとともに、前述のように下を向いているため、ガスが調理者に当ることはない。この際、袋体11は約23〜27mm程度膨らみ、上面が上容器5の底壁5cに接触した。この発熱体10の接触や、上下容器5、3間に存在する空気が加熱されることにより上容器5が加熱され始めた。発熱反応開始後の、上容器5の温度と発熱体10の温度を計測した。
図7は、上容器温度及び発熱剤温度と、測定時間との関係を示すグラフである。縦軸は温度、横軸は時間を示す。
発熱体10の温度は、グラフの点線に示すように、測定開始から2分後には95℃以上に上昇し、その後40分後まで90℃以上を維持した。そして、上容器5の温度は、グラフの実線に示すように、測定開始直後に約93℃に上昇し、その後約40分後まで90℃程度を維持した。なお、発熱体、上容器5とも4分後、15分後にいったん温度が下がっているのは、蓋を開けて加熱状況を観察したためである。
餃子は35分後には表面に焼き色が付き始めた。そして、40分後には完全に加熱調理され、食べることができた。
本発明の実施の形態に係る食品調理具の構造を説明する断面図である。 図1の食品調理具に使用される発熱体を説明する図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は断面図である。 規制部材の一例を示す斜視図である。 規制部材を備えた食品調理具を示す断面図であり、図4(A)は発熱反応前、図4(B)は発熱反応時を示す。 規制部材を備えた食品調理具の他の例を示す断面図であり、図5(A)は発熱反応前、図5(B)は発熱反応時を示す。 下容器の他の構造を示す図であり、図6(A)は断面図、図6(B)は側面図である。 上容器温度及び発熱剤温度と、測定時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 食品調理具 3 下容器
4 排出口 5 上容器
10 発熱体 11 袋体
12 不織布 13 防水層
15 針孔 17 発熱剤
20 規制部材 21 網部材
41 排気筒

Claims (7)

  1. 比較的深い下容器と、
    該下容器上に重ねられて、調理される食品が入れられる上容器と、
    前記下容器内に収容された、水と反応して発熱する発熱体と、
    を備え、
    前記発熱体から発生した熱で前記上容器内の食品を調理する食品調理具であって、
    前記発熱体が、
    通水性を有する包材からなる袋体と、
    該袋体に封入された、40〜70重量%のアルミニウム粉末、5〜40重量%の消石灰粉末、及び、5〜40重量%の生石灰粉末からなる発熱剤と、からなり、
    前記上容器が、熱伝導率が100W・m-1・K-1以上で、厚さが100〜300μmの材料で作製されていることを特徴とする食品調理具。
  2. 前記発熱体が、
    通水性を有する包材からなる袋体と、
    該袋体に封入された、40〜70重量%のアルミニウム粉末、5〜40重量%の消石灰粉末、及び、5〜40重量%の生石灰粉末からなる発熱剤と、
    該発熱剤に0.1〜30重量%添加された、ホウ酸塩粉末、硫酸塩粉末、亜硫酸塩粉末、安息香酸塩粉末、及び、クエン酸塩粉末からなる群から選択された一つ以上の粉末からなる添加物、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の食品調理具。
  3. 前記発熱体が前記下容器内で発熱反応時に膨らんだときに、該発熱体が前記上容器の底壁に接することを特徴とする請求項1又は2記載の食品調理具。
  4. 前記発熱体が前記下容器内で発熱反応時に膨らんだときに、該発熱体と前記上容器の底壁との間のスキマが10mm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の食品調理具。
  5. 前記下容器に、前記発熱体の発熱反応により発生したガスなどが排出される排出口が設けられていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の食品調理具。
  6. 前記下容器に、発熱反応により膨らんだ前記発熱体の上面を押さえる部材が備えられていることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の食品調理具。
  7. 前記発熱体が収容された前記下容器、及び、該下容器上に重ねられた前記上容器を収容する断熱性の外箱をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の食品調理具。
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