JP2009039120A - タバコ産業において少なくとも１本のストリップ状フィルタ材料を処理する装置 - Google Patents

Abstract

【課題】より一様でより多量のストリップを製造できる引き伸ばし手段を提供すること。
【解決手段】タバコ産業において少なくとも1本のストリップ状フィルタ材料を処理するため、そのストリップ（3）を前進させて処理するための経路（P）に沿って、そのストリップ（3）を引き伸ばすための2つのターミナル・ユニットを備えていて、その両者の間に、そのストリップ（3）の引き伸ばしまたは弛緩のための追加の少なくとも1つの中間ユニットが設けられた装置が配置されている。
【選択図】図１

Description

本発明は、タバコ産業において少なくとも1本のストリップ状フィルタ材料を処理する装置に関する。

喫煙製品（特にシガレット）のためのフィルタ製造機械は、梱包から繰り出されて駆動ローラーによって所定の経路に沿って供給されるストリップ状フィルタ材料（例えば酢酸セルロース）を処理するための装置に取り付けられる。この装置の出口で、ストリップは、製造機械のうちで個々のシガレット・フィルタを形成するための区画に供給される。

上記の処理には、上記経路の上流端から下流端へと順番に、ストリップを引っ張るか引き伸ばす操作と、そのストリップを例えば可塑材料を含む添加剤で処理する操作が含まれる。

特に、ストリップを（主に縦方向だが、横方向にも）引き伸ばす上記操作は、上記経路に沿って互いに実質的に接する2対のローラーを備えた引き伸ばし手段によって実現される。

下流のペアを形成するローラーの接線方向の速度は、上流のペアを形成するローラーの接線方向の速度よりも大きいため、ストリップは2対のローラーの間にある区画で所定の張力を受ける。この操作の目的は、ストリップ状フィルタ材料を縦方向と横方向により均一にし、最終的に、時間が経過しても一定である所定の特性を持つフィルタの製造を可能にすることである。

従来の引き伸ばし手段は、ストリップに対して一様な引っ張り力を提供することができなかった。言い換えるならば、個々の繊維に対し、ストリップそのものの縦軸に沿ってまっすぐにしようとする張力を与えられなかった。

酢酸セルロースの性質のため、その材料の繊維からなるストリップに所定の張力が与えられると、いわゆる“ブルーミング”現象が起こって膨張する傾向を示すため、そのことによって厚みが増大することにも注意されたい。

一様でない引き伸ばしによって厚さが変動するストリップが製造され、その結果として、同じ製造サイクル中にフィルタ能力と充填能力が一様にならずに変動するフィルタが製造される。さらに、効率的でない引き伸ばしによって梱包から繰り出されるストリップの利用が最適ではなくなり、その結果として材料が無駄になる。

本発明の目的は、上記の欠点のない、少なくとも1本のストリップ状フィルタ材料を処理する装置を提供することであり、特に、材料の無駄を減らすためにより一様でより多量のストリップを製造できる引き伸ばし手段を提供することである。

本発明によれば、タバコ産業において少なくとも1本のストリップ状フィルタ材料を処理するため、添付の請求項の1つ以上に従う特性を有する装置が提供される。

本発明を添付の図面を参照して説明する。図面は単なる例として提示してあり、本発明の範囲を制限するものではない。

図1を参照する。参照番号1は、喫煙製品（特にシガレット）のためのフィルタ製造機械の全体を指す。

機械1は、フィルタ材料（一般に酢酸セルロース）からなるストリップ3を処理するための装置2を備えている。ストリップ3は、所定の処理経路Pに沿って矢印Fで示した方向に前進する。

装置2は、梱包7から来るストリップ3を協働して締め付ける1対の繰り出しローラー5、6を備えるフィーダ・ユニット4と、ストリップ3からシガレットのフィルタを形成するための区画またはユニット（ブロック8として図示）との間に配置されている。ローラー5、6は、遊びローラーまたは動力駆動のローラーにすることができる。

装置2は、経路Pに沿ってストリップ3を引き伸ばす手段と、ストリップ3を例えば可塑材料を含む添加剤で処理するためのユニット（ブロック9として図示）とを備えている。

上記の引き伸ばし手段（その全体を参照番号10で示す）は、ストリップ3を縦方向に引っ張るために第1のユニット11と第2のユニット12を備えており、これら2つのユニットの間には、ストリップ3を緩めるか弛緩させるためのユニット13が設けられている。

上記の第1の引っ張りユニット11は、アクチュエータ手段（図示せず）によって繰り出しローラー5と6の接線速度と実質的に等しい接線速度V1で駆動されて互いに協働する第1のペアのローラー14および15と、その下流で区画t1の後にあってアクチュエータ手段（図示せず）によって第1のペアのローラー14および15の速度V1よりも大きい接線速度V2で駆動されて協働する第2のペアのローラー16および17を備えている。

ストリップ3の弛緩ユニット13は、第2のペアのローラー16および17に加え、その第2のペアのローラー16および17から区画t2によって隔てられていて、それぞれのアクチュエータ手段（図示せず）によってローラー16および17の速度V2よりも小さな接線速度V3で駆動されて互いに協働する一対のローラー18および19を備えている。

ストリップ3を縦方向に引っ張るための第2のユニット12は、第1のペアのローラー（上記のローラー18と19からなる）と、その下流で区画t3の後にあってアクチュエータ手段（図示せず）によって第2の引っ張りユニットの第1のペアの上記ローラー18および19の速度V3よりも大きな接線速度V4で駆動される第2のペアのローラー20および21を備えている。

その結果、ストリップ3は区画t1において縦方向に引っ張られ、区画t2において弛緩され、区画t3においてさらに縦方向に引っ張られる。

実際、弛緩ステップが間に挟まったこの二重引き伸ばしステップにより、ストリップ3を作り上げている繊維を一様に引っ張ることが可能になり、その結果としてこのストリップの一様なブルーミングが実現する。

図2を参照すると、図示した装置2が図1の装置と異なっているのは、ペアのローラー14、15および18、19が、それぞれペアの遊びローラー22、23および24、25に代わっている点であることがわかる。

上記のペアを形成する遊びローラー22、23および24、25は、例えば弾性式または空気圧式の圧力手段（図示せず）によって経路Pに沿って互いに接触した状態に維持され、図2aに示したようにストリップ3に変形作用を及ぼすとともに、下流のローラーによって引っ張られるストリップ3自体の前進にブレーキをかける手段を構成する。

図3に示した装置2が図1の装置と異なっているのは、第1のペアのローラー14および15の上流に、経路Pに沿って、図2のローラー22、23と同一の一対の遊びローラー22、23が存在している点と、図1のローラー18および19が、図2のローラー24および25と同じ2つのローラー26および27で置き換えられている点である。

その結果、ストリップ3は、区画t2で弛緩される前に、接線速度V1で回転するローラー14および15と、接線速度V2で回転するローラー16および17とによって2回連続して引き伸ばし作用を受ける。したがってローラー14および15とローラー16および17は、参照番号11'で示した追加の引っ張りユニットを形成している。

図4に示した装置2は、図2に示した装置から導かれるが、一対のローラー20、21から出たストリップ3が、参照番号12'で示した追加の引っ張りユニットによってさらに引き伸ばし作用を受ける点だけが異なっている。この引っ張りユニット12'は、アクチュエータ手段（図示せず）によって速度V4よりも大きい接線速度V5で駆動されて互いに協働する2つのローラー28、29を備えている。

最後に、図5に示した装置2は、図3に示した装置から導くことができるが、遊びローラー26と27が、アクチュエータ手段（図示せず）によってローラー16、17の接線速度V2とローラー20、21の速度V4の中間の値を持つ接線速度V6でそれぞれ駆動されるローラー30と31でそれぞれ置き換えられている点が異なっている。

最後に、ストリップ3を縦方向に引っ張るために上記ユニット11、11'と12、12'が回転するときの接線速度は、経路Pに沿って上流から下流へと進につれて大きくなっていく値を持つことに注意されたい。

本発明には、ストリップ3の引き伸ばしまたは弛緩を行なう少なくとも1つの中間ステップがストリップ3の初期引っ張りステップと最終引っ張りステップの間に挿入されたあらゆる変形例が含まれる。

少なくとも1本のストリップ状フィルタ材料を処理するための本発明による装置が取り付けられたフィルタ製造機械の概略正面図である。 図1の装置の変形例である。 図2の一部を拡大して示した概略図である。 図1の装置の別の変形例である。 図1の装置の更に別の変形例である。 図1の装置の更に別の変形例である。

符号の説明

３ ストリップ
１０ 引き伸ばす手段
１１ 縦方向引っ張りユニット
１２ 縦方向引っ張りユニット

Claims (9)

1. タバコ産業において少なくとも1本のストリップ状フィルタ材料を処理する、ストリップ（3）を引き伸ばす手段（10）を備える装置において、前記引き伸ばし手段（10）が、前記ストリップ（3）を前進させて処理する経路（P）に沿って、前記ストリップ（3）を引き伸ばす2つの端部ユニットを備えており、両者の間に、前記ストリップ（3）の引き伸ばしまたは弛緩する追加の少なくとも1つの中間ユニットが設けられていることを特徴とする装置。
2. 前記引き伸ばし手段（10）が、前記経路（P）に沿って、前記ストリップ（3）を縦方向に引っ張る少なくとも2つのユニット（11、12）と、前記2つの縦方向引っ張りユニット（11、12）の間に位置していて前記ストリップ（3）を緩め-弛緩させるユニット（13）とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
3. 前記2つの縦方向引っ張りユニット（11、12）のそれぞれが、前記経路（P）の上流から下流へと、互いに実質的に接している第1のペアのローラー（14-15、22-23；18-19、24-25）と第2のペアのローラー（16-17；20-21）とを備えており、前記第2のペアのローラー（16-17；20-21）の接線速度が、前記第1のペアのローラー（14-15、22-23；18-19、24-25）の接線速度よりも大きいことを特徴とする、請求項2に記載の装置。
4. 前記緩め-弛緩させるユニット（13）が、第2のペアのローラー（16-17）と、前記第2のペアのローラー（16-17）の下流に設けられた一対のローラー（18-19；24-25）とを備えており、前記ローラー（18-19；24-25）の接線速度が、前記第2のペアのローラー（16-17）の接線速度よりも小さいことを特徴とする、請求項3に記載の装置。
5. 前記一対のローラー（24-25）が、軸線のまわりを回転する遊びローラーであり、しかも前記ストリップ（3）にブレーキをかけるローラーであることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
6. 前記一対のローラー（18-19）が、動力で駆動されるローラーであることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
7. 前記引き伸ばし手段（10）が、前記経路（P）に沿って、前記ストリップ（3）を縦方向に引っ張るための少なくとも2つの連続したユニット（11、11'）を前記緩め-弛緩させるユニット（13）の上流に備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
8. 前記引き伸ばし手段が、前記経路（P）に沿って、前記ストリップ（3）を縦方向に引っ張る少なくとも2つの連続したユニット（12、12'）を前記緩め-弛緩させるユニット（13）の下流に備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
9. 前記引っ張るユニット（11、11'；12、12'）が、前記経路（P）に沿って大きくなる接線速度を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置。

Images