JP2009038667A - フリッカ補正装置及びフリッカ補正方法 - Google Patents

フリッカ補正装置及びフリッカ補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 フリッカ成分が画像信号内で分布を持っている場合や現フレームまたは現フィールドの垂直方向の強度分布に変動があった場合でも、精度良くフリッカ成分を補正する。
【解決手段】 撮像素子により得られた1画面分の画像信号について、少なくとも水平方向において複数のフリッカ検出枠を設定する(S502)。そして、フリッカ検出枠ごとにフリッカ成分の検出を行う(S503〜S505)。検出された水平方向に複数個のフリッカ成分からフリッカ補正値を生成し、その補正値を用いてフリッカ補正を行う(S508)。
【選択図】図3

Description

本発明はフリッカ補正装置及びフリッカ補正方法に関し、特には、撮像素子を用いて撮像された画像中のフリッカ成分を補正するフリッカ補正装置及びフリッカ補正方法に関する。
CMOSイメージセンサに代表されるXYアドレス方式の固体撮像素子を用いた撮像装置において、蛍光灯照明下の被写体を動画撮影する場合、撮像画像に例えば図14に示すように垂直方向の周期的な明暗が現れることがある。この現象は蛍光灯フリッカと呼ばれ、商用電源周波数と撮像装置の垂直同期周波数との違いによるものである。
そこで、従来、垂直方向の周期的な信号レベルの変動成分(以下フリッカ成分と呼ぶ)を検出し、その逆ゲインを乗算することでフリッカ成分の検出と補正を行う技術がある(特許文献1参照)。
特開平11−122513号公報
しかしながら、特許文献1記載の方法は、現在及び過去のフレーム(またはフィールド)の画像信号を水平方向に積分して生成した垂直方向の強度分布を用いてフリッカ成分を検出する方法である。そのため、フリッカ成分が画面の左右で異なっている場合に、正確にフリッカ成分を検出することができないという問題がある。この問題は、例えば図15に示す、被写体の左側は蛍光灯により照らされ、右側は太陽光に照らされているような場合に発生しうる。
また、検出されるフリッカ成分が被写体の動きに依存するという問題もある。
図16は、被写体について得られた直近3フレーム分の画像信号と、この画像信号のうち過去の2フレームから求めた垂直方向の強度分布、現フレームの垂直強度分布、及び、これら2つの強度分布を除算して求めたフリッカ成分を示している。
そして、(a)は被写体が静止している場合を、(b)は、被写体が3フレーム目(現フレーム)で動いた場合をそれぞれ示している。
特許文献1記載の技術では、図16の(a)に示すように被写体が静止している場合は、正確にフリッカ成分を検出することができる。しかし、図16の(b)のように被写体が動いて現フレームまたは現フィールドの垂直方向の強度分布に変動があった場合には、正確にフリッカ成分を検出できない。
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みなされたものである。本発明は、フリッカ成分が画像信号内で分布を持っている場合や現フレームまたは現フィールドの垂直方向の強度分布に変動があった場合でも、精度良くフリッカ成分を補正可能なフリッカ補正装置及びフリッカ補正方法を提供することを目的する。
上述の目的は、撮像素子により得られた画像信号のフリッカ成分を補正するフリッカ補正装置であって、1画面分の画像信号の少なくとも水平方向において、各々が少なくとも1画素の画像信号を含む複数のフリッカ検出枠を設定する分割手段と、画像信号に含まれるフリッカ成分を複数のフリッカ検出枠の各々で検出するフリッカ検出手段と、複数のフリッカ検出枠の各々について、フリッカ検出手段が検出したフリッカ成分に応じた補正値を生成する補正値生成手段と、複数のフリッカ検出枠の各々に含まれる画像信号に、対応するフリッカ検出枠について補正値生成手段が生成した補正値を適用してフリッカ成分の補正を行う補正手段とを有することを特徴とするフリッカ補正装置によって達成される。
また、上述の目的は、撮像素子により得られた画像信号のフリッカ成分を補正するフリッカ補正方法であって、1画面分の画像信号の少なくとも水平方向において、各々が少なくとも1画素の画像信号を含む複数のフリッカ検出枠を設定する分割工程と、画像信号に含まれるフリッカ成分を複数のフリッカ検出枠の各々で検出するフリッカ検出工程と、複数のフリッカ検出枠の各々について、フリッカ検出手段が検出したフリッカ成分に応じた補正値を生成する補正値生成工程と、複数のフリッカ検出枠の各々に含まれる画像信号に、対応するフリッカ検出枠について補正値生成手段が生成した補正値を適用してフリッカ成分の補正を行う補正工程とを有することを特徴とするフリッカ補正方法によっても達成される。
以上説明したように、本発明によれば、フリッカ成分が画像信号内で分布を持っている場合や現フレームまたは現フィールドの垂直方向の強度分布に変動があった場合でも、精度良くフリッカ成分を補正できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るフリッカ補正装置10の構成例を示すブロック図である。
図1において、フリッカ検出部1は、CMOSイメージセンサのような、XYアドレス方式の撮像素子によって撮像された画像信号からフリッカ成分を検出する。本実施形態において、画像信号は水平走査により読み出されるものとする。
フリッカ補正値生成部2はフリッカ検出部1で検出されたフリッカ成分の補正値を求める。そして、乗算器3は、フリッカ補正値生成部2で得られたフリッカ補正値と画像信号を乗算し、補正後の画像信号として出力する。また、記憶部9は、例えば半導体メモリやハードディスクのような記憶装置であり、現フレームまたは現フィールドの画像信号を記憶する。制御部11は、フリッカ補正装置10全体の動作を制御する。
図2は、図1におけるフリッカ検出部1の構成例を示すブロック図である。
図2において、ブロック分割部100は、フリッカ成分の検出を行う領域(フリッカ検出枠)を、1画面分の画像信号に対して水平方向および垂直方向に設定する。加算平均部101は、ブロック分割部100が設定した検出領域の各々について、画素の輝度レベルの平均値を算出する。また、引算器102、乗算器103、加算器104およびメモリ105は、以下に示す演算を行うことで、いわゆる巡回型ローパスフィルタ110を形成している。
ここで、aveは加算平均部101の出力を示し、moutはメモリ105からの出力を示す。memは加算器104からの出力を示し、メモリ105に新しく記憶される値を示す。また、kは巡回型ローパスフィルタ110のフィルタ係数である。
除算器106は、加算平均部101の出力と、メモリ105からの出力を除算することによって、フリッカ検出枠ごとのフリッカ成分を算出して出力する。
(動作)
次に、本実施形態のフリッカ補正装置の動作の一例について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、S500においては、フリッカ補正装置10に画像信号が入力される。次に、S501において、入力された画像信号が記憶部9に記憶される。次にS502においては、フリッカ検出部1のブロック分割部100により、入力された1画面分の画像信号に水平方向にMブロック、垂直方向にNブロックのフリッカ検出枠を設定する。
S503においては、S502において設定されたフリッカ検出枠ごとに、フリッカ検出部1の加算平均部101により輝度レベルの平均値を算出する。次に、S504において、フリッカ検出部1の巡回型ローパスフィルタ110により、例えば[数1]のような演算に基づいて、フリッカ検出枠ごとにローパスフィルタ処理を行う。
S505においては、S503においてフリッカ検出枠ごとに加算平均された画像信号と、S504においてフリッカ検出枠ごとにローパスフィルタ処理された画像信号をフリッカ検出部1の除算器106で除算する。これにより、フリッカ検出枠ごとにフリッカ成分を抽出する。抽出されたフリッカ成分は、フリッカ検出部1からフリッカ補正値生成部2へ与えられる。
次にS506においては、フリッカ補正値生成部2が、S505においてフリッカ検出部から与えられたフリッカ成分を用い、フリッカ検出枠ごとの補正値を生成する。フリッカ補正値生成部2の動作については後述する。
S507においては、S501で記憶された画像信号を、制御部11が記憶部9から順次読み出す。次にS508において、読み出された画像信号に対応するフリッカ補正値をフリッカ補正値生成部2から乗算器3に供給し、両者を乗算してフリッカ成分の補正を行う。乗算器3の乗算結果は、フリッカ成分を補正した画像信号としてフリッカ補正装置10から出力される。
なお、本例ではフリッカ成分を求めるために水平方向にMブロック、垂直方向にNブロックのフリッカ検出枠を設定したが、フリッカ検出枠は少なくとも1画素の画像信号が含まれていればよい。すなわち、1画素ごとにフリッカ成分を求めても良い。
(フリッカ補正値生成部)
図4は、本実施形態のフリッカ補正値生成部2の構成例を示すブロック図である。
フリッカ補正値生成部2は、フリッカ成分評価部300と、記憶部301と、フリッカ補正値算出部302とから構成される。記憶部301は、ある特定のフリッカ状態の時のフリッカ成分のモデルデータで、(以下、フリッカモデルと呼ぶ)と、フリッカモデルの振幅情報を保持する。フリッカモデルは、例えば、水平方向には緩やかな傾斜を持ち、垂直方向はsin波で近似された値を有する。記憶部301はまた、フリッカ補正値生成処理におけるワークエリアとしても用いられる。フリッカ補正値算出部302は、フリッカ検出部1からのフリッカ成分と、フリッカ成分評価部300からの評価結果に基づいてフリッカ補正値を生成する。
次に、フリッカ補正値生成部2の動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
S400において、フリッカ成分評価部300は、記憶部301から1つのフリッカモデルを取得する。次に、S401において、フリッカ成分評価部300は、記憶部301から取得したフリッカモデルとフリッカ検出部1が検出したフリッカ成分との1画面分の相関を、例えば以下の[数2]に示す演算によって、フリッカ検出枠ごとの相関の合計として求める。
ここで、x,yは各フリッカ検出枠の座標位置(1≦x≦M、1≦y≦N)を表す。また、axyはフリッカモデルの各フリッカ検出枠のフリッカ成分の値を、bxyはフリッカ検出部1で検出されたフリッカ成分の各フリッカ検出枠のフリッカ成分の値を示す。
S402において、フリッカ成分評価部300は、S401で算出した相関(差分情報)を、記憶部301に記憶する。S403において、フリッカ成分評価部300は、記憶部301で保持しているすべてのフリッカモデルについて、相関の算出が完了したかどうか判定する。そして、全てのフリッカモデルについて相関の算出が完了していたらS404へ進み、完了していなかったらS400へ戻り、相関の算出が完了していないフリッカモデルについて、S400〜S402の処理を繰り返す。
S404において、フリッカ成分評価部300は、記憶部301に記憶した各フリッカモデルと検出されたフリッカ成分との相関の大きさを表す差分値の中から、最も小さな差分値に対応するフリッカモデルを選択する。これにより、検出されたフリッカ成分に対して最も相関の高いフリッカモデルが選択される。
S406において、フリッカ成分評価部300は、S404において選択したフリッカモデルと、フリッカ検出部1で検出されたフリッカ成分の差分を、フリッカ検出枠ごとに抽出する。
次にS407で、フリッカ成分評価部300は、S406において抽出された差分が閾値Th1よりも大きいかどうかを、フリッカ検出枠ごとに判定する。
S406において差分が閾値Th1以下であると判定された場合、フリッカ成分評価部300は、そのフリッカ検出枠についてフリッカ検出部1が検出したフリッカ成分の信頼性が高いと判定する(S409)。そして、フリッカ成分評価部300は、信頼性の判定結果をフリッカ補正値算出部302へ供給する。
S411において、フリッカ補正値算出部302は、フリッカ検出部1が検出したフリッカ成分を用い、そのフリッカ成分に対応する検出枠に対するフリッカ補正値を生成する。具体的には、例えば、フリッカ成分の逆数をフリッカ補正値として求めることができる。
一方、S407において差分が閾値Th1よりも大きいと判定された場合、フリッカ成分評価部300は、該当するフリッカ検出枠についてフリッカ検出部1が検出したフリッカ成分の信頼性が低いと判定する(S408)。そして、フリッカ成分評価部300は、判定結果をフリッカ補正値算出部302へ通知する。
フリッカ補正値算出部302は、検出されたフリッカ成分の信頼性が低いフリッカ検出枠についてのフリッカ成分を、信頼度が高いと判定されたフリッカ成分を補間して生成する(S410)。
この補間フリッカ成分は、信頼度が低いと判定されたフリッカ成分が検出されたフリッカ検出枠に最も近い複数のフリッカ検出枠で検出され、補間処理を行なう時点で信頼性が高いと判定されているフリッカ成分を補間して生成することができる。
S412では、フリッカ補正値算出部302が、補間フリッカ成分を用いてフリッカ補正値を生成する。なお、S411、S412におけるフリッカ補正値算出部302の動作は、使用するフリッカ成分が実際に検出されたものか、補間により生成されたものかという点のみ異なる。
S406以降の処理をフリッカ検出枠ごとに行い、フリッカ検出枠ごとの補正値を生成して乗算器3に出力する。
以上、本実施形態によれば、入力された画像信号の水平方向及び垂直方向の両方について、複数の領域でフリッカ成分を検出し、対応する補正値を生成する。そのため、フリッカ成分が画像信号内で分布を持っている場合や、現フレームまたは現フィールドの垂直方向の強度分布に変動があった場合でも、精度良くフリッカ成分を補正(フリッカ補正)することができる。
また、本実施形態によれば、検出されたフリッカ成分とフリッカモデルを比較することで、検出されたフリッカ成分の信頼性が評価できる。そして、信頼性が低いと判定されたフリッカ成分に代えて、信頼性が高いと判定された周辺のフリッカ成分から補間したフリッカ成分を用いる。これにより、より信頼性の高いフリッカの検出結果が得られ、精度の高いフリッカ補正を実施することができる。
また、本実施形態では記憶部9を有し、フリッカ成分を検出したフレームまたはフィールドに対して補正を行っているが、フリッカ成分を検出したフレームまたはフィールドと補正されるフレームまたはフィールドは別でも良い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係るフリッカ補正装置の構成例を示すブロック図である。
図6において、第1の実施形態と同一の構成要素には同一番号を付しており、重複する説明は省略する。第1の実施形態と異なっている点は、フリッカ補正装置10’に補正値平滑化部4が設けられ、補正値平滑化部4の出力によって補正が行われる点である。
本実施形態は、第1の実施形態と略同様であって、同一部材には同一番号を付しており、重複する構成の説明は省略する。第1の実施形態と異なっている点は、補正値平滑化部4が含まれている点である。
補正値平滑化部4は、フリッカ補正値生成部2が生成したフリッカ補正値の変化を平滑化して乗算器3へ出力する。
図7は、補正値平滑化部4の動作の一例を模式的に示す図である。
図7(a)は、1画面をM=5,N=11に分割したフリッカ検出枠を設定し、第1の実施形態に説明した方法でフリッカ検出枠ごとに生成した補正値の一例を濃淡で表現した図である。また、図7(b)は図7(a)のA−A’で示す列の5ブロック(M,N)=(1,5)〜(5,5)について、フリッカ補正値を縦軸にプロットした図である。
図7(c)は、図7(a)に示す補正値を補正値平滑化部4によって平滑化した結果を模式的に示す図である。また、図7(d)は図7(c)のA−A’で示す列の5ブロック(M,N)=(1,5)〜(5,5)について、フリッカ補正値の例を縦軸にプロットした図である。
フリッカ成分が画面内で分布を持つ場合、その分布は、例えば水平方向には緩やかな傾斜を持ち、垂直方向はsin波で近似できる変動を有する。そのため、図7(a)および図7(b)に示すように、検出枠内の画素に対して一定の補正値を適用すると、補正誤差が生じうる。
そこで、本実施形態においては、図7(c)および(d)に模式的に示すように、補正値が、水平方向において連続的もしくはフリッカ検出枠の水平方向の大きさよりも小さい単位で段階的に変化するように平滑化する。これにより、フリッカ成分の水平方向の分布に一層適合した補正が可能になり、精度の高いフリッカ補正を行うことができる。
平滑化は、例えば図17のような狭帯域の低域通過フィルタを用いて、画素ごとに行われる。
平滑化は水平方向全体をまとまりとして行う以外にも、フリッカ検出枠単位で行うこともできる。例えば、左隣のフリッカ検出枠に対して計算された補正値から、右隣のフリッカ検出枠に対して計算された補正値へなだらかに変化するよう、対象となるフリッカ検出枠に対して計算された補正値の値を段階的もしくは連続的に変化させてもよい。
次に、本実施形態におけるフリッカ補正装置の動作の一例について、図8のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図8において、図3と同一の動作を行うステップについては同一の参照数字を付し、説明を省略する。
図3と図8とを比較すると明らかなように、本実施形態のフリッカ補正装置10’は、フリッカ補正値を生成した後、フリッカ補正値の平滑化を行う処理が加わった点のみ第1の実施形態のフリッカ補正装置と動作が異なる。
S807において、補正値平滑化部4は、S806においてフリッカ補正値生成部2が生成したフリッカ補正値と、フリッカ検出部1で設定されたフリッカ検出枠の境界の画素位置とを用い、例えば図7(d)に示したような平滑化を行う。そして、平滑化した補正値を乗算器3へ供給する。
乗算器3においては、記憶部9から順次読み出した画素に対し、画素位置に応じた平滑化済補正値を乗じて、フリッカ補正後の画素値を出力する。
なお、本実施形態では、説明及び理解を容易にするため、画像の水平方向にのみ補正値を平滑化する場合について説明したが、垂直方向にのみ平滑化を適用したり、両方向について平滑化を適用するように構成しても良い。
また、本実施形態では記憶部9を有し、フリッカ成分を検出したフレームまたはフィールドに対して補正を行っているが、フリッカ成分を検出したフレームまたはフィールドと補正されるフレームまたはフィールドは別でも良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、入力された画像信号の水平方向及び垂直方向の両方について、複数の領域でフリッカ成分を検出し、対応する補正値を生成する。そのため、フリッカ成分が画像信号内で分布を持っている場合や、現フレームまたは現フィールドの垂直方向の強度分布に変動があった場合でも、精度良くフリッカ成分を補正することができる。さらに、補正値がフリッカ検出枠よりも小さい単位で変化するように平滑化することにより、より精度の高い補正値を生成することが可能となり、結果として精度の高いフリッカ補正を実現できる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係るフリッカ補正装置の構成例を示すブロック図である。
図9において、第2の実施形態と同一の構成要素には同一番号を付しており、重複する説明は省略する。第2の実施形態と異なっている点は、フリッカ補正装置10”におけるフリッカ補正値生成部2’の構成及び補正値平滑化部4’の動作である。
図10は、本実施形態におけるフリッカ補正値生成部2’の構成例を示すブロック図である。
図10においても、第1の実施形態と同一の構成要素には同一番号を付し、重複する構成の説明は省略する。図4との比較から明らかなように、本実施形態のフリッカ補正値生成部2’は、補正領域設定部303を有する点で第1の実施形態と異なる。
図10において、補正領域設定部303は記憶部301に記憶されているフリッカモデルを用い、フリッカ検出枠ごとにフリッカ補正するかどうか設定する。設定結果を表す設定情報は、フリッカ補正値算出部302及び補正値平滑化部4へ出力される。フリッカ補正値算出部302では、補正領域設定部303からの設定情報に応じた生成方法で補正値を生成する。
また、補正値平滑化部4(図9)は、補正領域設定部303の設定情報に応じて、フリッカ補正値算出部302からの補正値を平滑化する平滑化フィルタの周波数特性を制御する。
図11は、本実施形態における補正値平滑化部4’の動作の一例を模式的に示す図である。
図7(a)と同様、図11(a)は、1画面をM=5,N=11に分割したフリッカ検出枠を設定し、第1の実施形態に説明した方法でフリッカ検出枠ごとに生成した補正値の一例を濃淡で表現した図である。また、図7(b)は図7(a)のA−A’で示す列の5ブロック(M,N)=(1,5)〜(5,5)について、フリッカ補正値を縦軸にプロットした図である。
また、図11(a)において太枠で囲まれた検出枠(4,4)、(4,5)、(4,6)は補正領域設定部303において、フリッカ補正しないと設定されたフリッカ検出枠を示している。
図11(c)は、図11(a)に示す補正値を、第2の実施形態と同様にして水平方向に連続的に平滑化した結果を模式的に示す図である。また、図11(d)は、図11(c)のA−A’で示す列の5ブロックについてのフリッカ補正値の例を縦軸にプロットした図である。ここで、第2の実施形態においては、フリッカ補正を行わないフリッカ検出枠について考慮していないため、フリッカ補正しない検出枠においても補正を行うものとした平滑化を行う。
その結果、フリッカ補正しないフリッカ検出枠の多くの範囲について有意な補正値が割り当てられてしまい、フリッカ補正しない設定にもかかわらず、広範囲の画素について補正が行われてしまう。
そのため、本実施形態においては、フリッカ補正を行わないフリッカ検出枠への影響を考慮して補正値の平滑化を行う。
例えば平滑化フィルタを用いて補正値の平滑化を行う場合であれば、補正領域設定部303において、フリッカ補正しないフリッカ検出枠とその周辺のフリッカ検出枠では、広帯域な平滑化フィルタを用いて画素単位の平滑化を行う。これにより、フリッカ補正を行わないフリッカ検出枠近傍での補正値の立ち上がりがより急峻となり、フリッカ補正するフリッカ検出枠の補正値が、フリッカ補正しないフリッカ検出枠の補正値に与える影響を低減できる。一方で、補正領域設定部303がフリッカ補正すると設定したフリッカ検出枠では、狭帯域な平滑化フィルタを用いて平滑化することで、補正値の変化をなだらかにすることができる。
図11(e)及び図11(f)は、本実施形態の補正値平滑化部4’の処理結果例を示す図である。
このように、フリッカ検出枠ごとのフリッカ補正を行うか否かの情報に応じて平滑化フィルタの周波数特性を制御することで、補正しないフリッカ検出枠のなかで、有意な補正値が割り当てられる範囲を抑制することができる。
次に、本実施形態のフリッカ補正装置の動作について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図12において、図8と同一の動作を行うステップについては同一の参照数字を付し、説明を省略する。
図8と図12とを比較すると明らかなように、本実施形態のフリッカ補正装置10”は第2の実施形態のフリッカ補正装置10’と、処理対象のフリッカ検出枠に対するフリッカ補正値を生成する処理と、補正値に対する平滑化処理が異なる。以下、本実施形態に特有の処理ステップに重点を置いて説明を行う。
S500〜S505までの処理は、第1又は第2の実施形態と共通である。
S1306において、フリッカ補正値生成部2’は、フリッカ検出部1がフリッカ検出枠ごとに検出したフリッカ成分と、記憶部301に記憶したフリッカモデルとを用いて、フリッカ検出枠ごとのフリッカ補正値を生成する。また、フリッカ補正値生成部2’は、フリッカ補正値生成処理の中で、フリッカ検出枠ごとに補正を行うか否かの設定を行う。S1306における処理の詳細は図13に基づき後述する。
S1307において、補正値平滑化部4’は、補正値と、対応するフリッカ検出枠(処理対象フリッカ検出枠)を補正するか否かの情報とをフリッカ補正値生成部2’から取得する。そして、補正値平滑化部4’は、処理対象フリッカ検出枠が補正するフリッカ検出枠であれば、S1308で補正値に対して図18(a)に示すような狭帯域な低域通過フィルタを用いて画素単位で第1の平滑化処理を行なう。また、処理対象フリッカ検出枠が補正しないフリッカ検出枠の場合、補正値平滑化部4’はS1309で補正値に対して図18(b)に示すような広帯域な低域通過フィルタを用いて画素単位で第2の平滑化処理を行なう。
ここで、第1の平滑化処理は、第2の平滑化処理よりも狭帯域の平滑化フィルタを用いる。これにより、図11(f)に示したように、補正しないフリッカ検出枠について算出される補正値が十分抑制することができる。これにより、補正しないフリッカ検出枠を設定する場合でも、第2の実施形態と同様に精度の良いフリッカ補正が可能となる。
その後、S507及びS508において、補正値平滑化部4’が平滑化した補正値を用い、第1及び第2の実施形態と同様にしてフリッカ補正処理が行なわれる。
(フリッカ補正値生成処理)
次に本実施形態のフリッカ補正値生成部の動作について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。図13において、図5と同様の処理を行なうステップには同じ参照数字を付し、重複する説明を省略する。
S1200において、フリッカ成分評価部300は、記憶部301よりフリッカモデルを1つ読み出す。S1201において、フリッカ成分評価部300は、例えば[数3]に示す演算を用い、フリッカ検出部1が処理対象のフリッカ検出枠から検出したフリッカ成分と、対応するフリッカモデルとの差分を、両者の相関の程度を表す情報として、検出枠ごとに求める。
ここで、x,yは各フリッカ検出枠の座標位置を表し、axyはフリッカモデルの各フリッカ検出枠のフリッカ成分の値を示し、bxyはフリッカ検出部1で検出されたフリッカ成分の各フリッカ検出枠のフリッカ成分の値を示す。
次にS1202において、フリッカ成分評価部300は、S1201で算出した差分と、そのときに用いたフリッカモデルの振幅情報とを対応付けて記憶部301に保存する。そして、S1203において、フリッカ成分評価部300は、例えば[数4]に示すような演算を用いて、フリッカ検出枠ごとに算出した差分を1画面分合計する。これにより、検出されたフリッカ成分と、フリッカモデルとの1画面分の相関の程度を表す情報が得られる。
次にS1204において、フリッカ成分評価部300は、S1203で算出した1画面分の差分を記憶部301に保存する。そして、S1205において、フリッカ成分評価部300は、記憶部301で保持しているすべてのフリッカモデルについて、検出枠ごとの差分算出及び1画面分の差分算出が完了したかどうか判定する。そして、フリッカ成分評価部300は、未処理のフリッカモデルが残っていれば、新たなフリッカモデルについてS1200〜S1204の処理を行なう。
未処理のフリッカモデルがなければ、補正領域設定部303は、S1206において、フリッカ検出枠ごとに、S1201で算出した個々のフリッカモデルとの差分のうち、最も小さい値に対応するフリッカモデルの振幅情報を記憶部301から読み出す。換言すれば、フリッカ成分評価部300は、フリッカ検出枠ごとに、最も相関の高いフリッカモデルの振幅情報を記憶部301から読み出す。
次にS1207において、補正領域設定部303は、S1206で読み出したフリッカモデルの振幅情報が表すフリッカ振幅が、閾値Th2より小さいかどうか比較する。そして、補正領域設定部303は、最も相関が大きいフリッカモデルの振幅がTh2よりも小さければ、そのフリッカ検出枠をフリッカ補正しないフリッカ検出枠として設定する(S1208)。一方、S1207においてフリッカモデルの振幅がTh2以上であったならば、そのフリッカ検出枠をフリッカ補正するフリッカ検出枠として設定する。ここで、閾値Th2は、フリッカ補正を行うか否かを決定するための閾値であるため、補正をしなくても良いと考えられる程度に小さい値に設定することが望ましい。
次に、S404において、フリッカ成分評価部300は、S1204で記憶部301に保存した1画面分の差分のうち、最小値に対応するフリッカモデルを選択する。次にS406において、フリッカ成分評価部300は、処理対象のフリッカ検出枠について、S1211で選択したフリッカモデルとフリッカ検出部1で検出されたフリッカ成分との差を抽出する。
次にS407で、フリッカ成分評価部300は、S406において抽出された差分が閾値Th1よりも大きいかどうかを、フリッカ検出枠ごとに判定する。
S406において差分が閾値Th1以下であると判定された場合、フリッカ成分評価部300は、そのフリッカ検出枠についてフリッカ検出部1が検出したフリッカ成分の信頼性が高いと判定する(S409)。そして、フリッカ成分評価部300は、信頼性の判定結果をフリッカ補正値算出部302へ供給する。
S1218において、フリッカ補正値算出部302は、処理対象のフリッカ検出枠について補正領域設定部303が設定した内容を確認する。そして、フリッカ補正を行うフリッカ検出枠として設定されていれば、フリッカ補正値算出部302は、フリッカ検出部1が検出したフリッカ成分を用い、処理対象のフリッカ検出枠に対するフリッカ補正値を生成する(S411)。具体的には、例えば、フリッカ検出部1が検出したフリッカ成分の逆数をフリッカ補正値として求めることができる。
一方、S1218において、処理対象のフリッカ検出枠がフリッカ補正を行わないフリッカ検出枠として設定されていれば、フリッカ補正値算出部302は、フリッカ補正を行わないことを示す情報として、値1.0の補正値を生成する(S1220)。
S407において差分が閾値Th1よりも大きいと判定された場合、フリッカ成分評価部300は、該当するフリッカ検出枠についてフリッカ検出部1が検出したフリッカ成分の信頼性が低いと判定する(S408)。そして、フリッカ成分評価部300は、判定結果をフリッカ補正値算出部302へ通知する。
フリッカ補正値算出部302は、検出されたフリッカ成分の信頼性が低いフリッカ検出枠についてのフリッカ成分を、信頼度が高いと判定されたフリッカ成分を補間して生成する(S410)。
この補間フリッカ成分は、信頼度が低いと判定されたフリッカ成分が検出されたフリッカ検出枠に最も近い複数のフリッカ検出枠で検出され、補間処理を行なう時点で信頼性が高いと判定されているフリッカ成分を補間して生成することができる。
S1217において、フリッカ補正値算出部302は、処理対象のフリッカ検出枠について補正領域設定部303が設定した内容を確認する。そして、フリッカ補正を行うフリッカ検出枠として設定されていれば、フリッカ補正値算出部302は、補間フリッカ成分を用いてフリッカ補正値を生成する。なお、S411、S412におけるフリッカ補正値算出部302の動作は、使用するフリッカ成分が実際に検出されたものか、補間により生成されたものかという点のみ異なる。
一方、S1217において、処理対象のフリッカ検出枠がフリッカ補正を行わないフリッカ検出枠として設定されていれば、フリッカ補正値算出部302は、適用しても画像信号を変化させない補正値として、値1.0の補正値を生成する(S1220)。
S1206以降の処理をフリッカ検出枠ごとに行い、フリッカ補正値生成部2’は、フリッカ検出枠ごとに、補正値と、フリッカ補正を行うか否かの設定情報を補正値平滑化部4に出力する。
なお、本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、垂直方向にのみ平滑化を適用したり、両方向について平滑化を適用するように構成しても良い。
また、本実施形態では記憶部9を有し、フリッカ成分を検出したフレームまたはフィールドに対して補正を行っているが、フリッカ成分を検出したフレームまたはフィールドと補正されるフレームまたはフィールドは別でも良い。
また、本実施形態では、処理対象のフリッカ検出枠で検出されたフリッカ成分と相関の高いフリッカモデルの振幅の大きさ(Aとする)に応じてフリッカ補正の要否を判定している。しかし、処理対象のフリッカ検出枠の周辺のフリッカ検出枠と相関の高いフリッカモデルの振幅(Bとする)との差(|A−B|)と閾値Th3との大小関係に応じてフリッカ補正の要否を判定しても良い。
そして、|A−B|>Th3であれば、処理対象のフリッカ検出枠についてフリッカ補正を行うものと設定し、補正値を広帯域な平滑化フィルタで平滑化処理する。また、|A−B|≦Th3であればフリッカ補正しないものと設定し、補正値を狭帯域な平滑化フィルタを用いて平滑化処理する。
以上説明したように、本実施形態によれば、入力された画像信号の水平方向及び垂直方向の両方について、複数の領域でフリッカ成分を検出し、対応する補正値を生成する。そのため、フリッカ成分が画像信号内で分布を持っている場合や、現フレームまたは現フィールドの垂直方向の強度分布に変動があった場合でも、精度良くフリッカ成分を補正することができる。
さらに、フリッカ検出枠毎にフリッカ補正の要否を判定し、補正しないフリッカ検出枠に有意な補正値が割り当てられる範囲を抑制するようにフリッカ補正値を平滑化する。これにより、フリッカ補正を行わないフリッカ検出枠の設定と、フリッカ補正を行うフリッカ検出枠における補正値の平滑化とが両立でき、精度の高いフリッカ補正を実現できる。
(他の実施形態)
上述の実施形態において、乗算器3に与える補正値が1.0もしくは十分1.0に近い値である場合には、補正を行わないことと同義と見なすことができる。従って、補正値が1.0と見なせる範囲の値を有する場合には、補正値の読み出し、乗算を行わずに、記憶部9から読み出した画素値をそのまま補正後の画素値として出力するように構成しても良い。具体的には、記憶部9からの出力が乗算器3へ与えられる経路と、直接出力される経路との間で切り替えを行うスイッチを設ける。そして、補正値の値が1.0と見なせる値である場合には、記憶部から読み出した画素値を直接出力する経路を選択し、それ以外の場合は乗算器3へ画素値を供給する経路を選択するように制御部11がスイッチを制御すればよい。
上述の実施形態で説明したフリッカ補正装置は、XYアドレス方式の撮像素子を用いる撮像装置に好適に使用することができる。すなわち、撮像素子から得られる画像信号に対し、本発明の実施形態に係るフリッカ補正装置を適用することにより、フリッカ成分を精度良く補正できる。そして、フリッカ補正後の画像信号を用いて、周知の画像処理や符号化処理を行ない、記録媒体に記録したり、外部機器へ出力したりすればよい。
上述の実施形態は、システム或は装置のコンピュータ(或いはCPU、MPU等)によりソフトウェア的に実現することも可能である。
従って、上述の実施形態をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給されるコンピュータプログラム自体も本発明を実現するものである。つまり、上述の実施形態の機能を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明の一つである。
なお、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能であれば、どのような形態であってもよい。例えば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等で構成することができるが、これらに限るものではない。
上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、記憶媒体又は有線/無線通信によりコンピュータに供給される。プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記憶媒体、MO、CD、DVD等の光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリなどがある。
有線/無線通信を用いたコンピュータプログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバを利用する方法がある。この場合、本発明を形成するコンピュータプログラムとなりうるデータファイル(プログラムファイル)をサーバに記憶しておく。プログラムファイルとしては、実行形式のものであっても、ソースコードであっても良い。
そして、このサーバにアクセスしたクライアントコンピュータに、プログラムファイルをダウンロードすることによって供給する。この場合、プログラムファイルを複数のセグメントファイルに分割し、セグメントファイルを異なるサーバに分散して配置することも可能である。
つまり、上述の実施形態を実現するためのプログラムファイルをクライアントコンピュータに提供するサーバ装置も本発明の一つである。
また、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムを暗号化して格納した記憶媒体を配布し、所定の条件を満たしたユーザに、暗号化を解く鍵情報を供給し、ユーザの有するコンピュータへのインストールを許可してもよい。鍵情報は、例えばインターネットを介してホームページからダウンロードさせることによって供給することができる。
また、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、すでにコンピュータ上で稼働するOSの機能を利用するものであってもよい。
さらに、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、その一部をコンピュータに装着される拡張ボード等のファームウェアで構成してもよいし、拡張ボード等が備えるCPUで実行するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態におけるフリッカ補正装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態におけるフリッカ検出部の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態におけるフリッカ補正装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態におけるフリッカ補正値生成部の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態におけるフリッカ補正値生成部の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるフリッカ補正装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態における補正値平滑化部の動作の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるフリッカ補正装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態におけるフリッカ補正装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態におけるフリッカ補正値生成部の構成例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態における補正値平滑化部の動作の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態におけるフリッカ補正装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態におけるフリッカ補正値生成部の動作の一例を示すフローチャートである。 XYアドレス方式の固体撮像素子を用いた場合に発生するフリッカ現象を表す図である。 XYアドレス方式の固体撮像素子を用いて、被写体が左側からは蛍光灯、右側からは太陽光によって照らされている場合に発生するフリッカ現象を表す図である。 被写体について得られた直近3フレーム分の画像信号と、この画像信号のうち過去の2フレームから求めた垂直方向の強度分布、現フレームの垂直強度分布、及び、これら2つの強度分布を除算して求めたフリッカ成分を示す図である。 本発明の第2の実施形態における補正値平滑化部が用いる低域通過フィルタの周波数特性の例を示す図である。 本発明の第3の実施形態における補正値平滑化部が用いる低域通過フィルタの周波数特性の例を示す図である。

Claims (10)

  1. 撮像素子により得られた画像信号のフリッカ成分を補正するフリッカ補正装置であって、
    1画面分の前記画像信号の少なくとも水平方向において、各々が少なくとも1画素の画像信号を含む複数のフリッカ検出枠を設定する分割手段と、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分を前記複数のフリッカ検出枠の各々で検出するフリッカ検出手段と、
    前記複数のフリッカ検出枠の各々について、前記フリッカ検出手段が検出したフリッカ成分に応じた補正値を生成する補正値生成手段と、
    前記複数のフリッカ検出枠の各々に含まれる画像信号に、対応するフリッカ検出枠について前記補正値生成手段が生成した補正値を適用してフリッカ成分の補正を行う補正手段とを有することを特徴とするフリッカ補正装置。
  2. 前記分割手段が、前記1画面分の前記画像信号を、水平方向及び垂直方向に分割することにより前記複数のフリッカ検出枠を設定することを特徴とする請求項1記載のフリッカ補正装置。
  3. 前記フリッカ検出手段が検出したフリッカ成分の信頼性を、予め定めたフリッカモデルとの比較に基づいて判定する評価手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のフリッカ補正装置。
  4. 前記評価手段によって信頼性が低いと判定されたフリッカ成分に代わるフリッカ成分として、前記評価手段によって信頼性が高いと判定された他のフリッカ成分を補間して生成する補間手段をさらに有し、
    前記補正値生成手段が、前記評価手段によって信頼性が低いと判定されたフリッカ成分に代えて、前記補間手段が生成したフリッカ成分に応じて前記補正値を生成することを特徴とする請求項3記載のフリッカ補正装置。
  5. 前記補正値が、前記1画面の水平方向もしくは垂直方向の少なくとも一方において連続的に、もしくは前記フリッカ検出枠の大きさよりも小さい単位で段階的に変化するように平滑化する平滑化手段をさらに有し、
    前記補正手段が、前記平滑化手段が平滑化した補正値を用いて前記補正を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のフリッカ補正装置。
  6. 前記フリッカ検出枠ごとに、フリッカ成分の補正を行うか否かを設定する設定手段をさらに有し、
    前記平滑化手段が、前記設定手段によりフリッカ成分の補正を行わないと設定されたフリッカ検出枠について前記補正値生成手段が生成した補正値を、前記設定手段によりフリッカ成分の補正を行うと設定されたフリッカ検出枠について前記補正値生成手段が生成した補正値に適用する平滑化フィルタより狭帯域の平滑化フィルタを適用して前記平滑化を行うことを特徴とする請求項5記載のフリッカ補正装置。
  7. 前記補正値生成手段が、前記設定手段によりフリッカ成分の補正を行わないと設定されたフリッカ検出枠について、前記補正手段が適用しても前記画像信号を変化させない補正値を生成することを特徴とする請求項6記載のフリッカ補正装置。
  8. 前記設定手段が、前記検出手段が検出したフリッカ成分と最も相関の強いフリッカモデルのフリッカ振幅に基づいて、前記設定を行うことを特徴とする請求項6又は請求項7記載のフリッカ補正装置。
  9. 撮像素子により得られた画像信号のフリッカ成分を補正するフリッカ補正方法であって、
    1画面分の前記画像信号の少なくとも水平方向において、各々が少なくとも1画素の画像信号を含む複数のフリッカ検出枠を設定する分割工程と、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分を前記複数のフリッカ検出枠の各々で検出するフリッカ検出工程と、
    前記複数のフリッカ検出枠の各々について、前記フリッカ検出工程が検出したフリッカ成分に応じた補正値を生成する補正値生成工程と、
    前記複数のフリッカ検出枠の各々に含まれる画像信号に、対応するフリッカ検出枠について前記補正値生成工程が生成した補正値を適用してフリッカ成分の補正を行う補正工程とを有することを特徴とするフリッカ補正方法。
  10. コンピュータを、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のフリッカ補正装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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