JP2009038432A - 温度補償型発振回路、リアルタイムクロック装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】不具合の発生を記録する温度補償型発振回路、リアルタイムクロック装置および電子機器を提供する。
【解決手段】温度補償型発振回路10は、圧電振動子14と、これに接続されクロック信号を出力する発振回路12と、圧電振動子14の周囲温度の測定結果をディジタル信号である周囲温度ディジタル信号に変換し出力するADC24と、周囲温度ディジタル信号に基づいて発振回路12のクロック信号の発振周波数を調整する補償回路38と、温度補償フラグ44を保持するレジスタ40と、外部から供給される供給電圧が予め設定された基準電圧以下であることを検出する第1低電圧検出回路28とを備えている。温度補償型発振回路10は、第1低電圧検出回路28で基準電圧以下の供給電圧を検出した場合、補償回路38の発振周波数を調整する動作を停止させるとともに、温度補償フラグ44の値を補償回路38による補償動作が停止したことを示す値に変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、温度補償型発振回路、リアルタイムクロック装置および電子機器に関するものである。
リアルタイムクロック装置は、発振器から入力したクロック信号を分周して1[Hz]の周波数を得て、これを計時に利用している。発振器は、圧電振動子と発振回路を備えており、発振回路から圧電振動子に電気信号を供給して圧電振動子を振動させ、発振回路と圧電振動子の間で信号を増幅することにより発振して、クロック信号として出力している。
ところで圧電振動子は、周囲温度が変わると振動する周波数が変化するので、圧電振動子の周囲温度の変化に伴って発振周波数も変化することになる。このためリアルタイムクロック装置では、時計精度を向上するために、圧電振動子の周囲温度にかかわらず一定の発振周波数を出力するよう温度補償型発振器を用いることがある。ここで、一般に、圧電振動子として音叉型振動子を用いるリアルタムクロック装置の場合、70℃環境下では月に3分程度の遅れを生じるが、温度補償を行える音叉型振動子を用いれば誤差は数秒以下に抑えられる。なお温度補償型発振器を用いたリアルタイムクロック装置について開示したものには、特許文献1,2がある。
そして、このようなリアルタイムクロック装置を搭載した電子機器では、このシステムがダウンしても正確な計時動作を維持する必要があるため、メイン電源が落ちてもリアルタイムクロック装置がバックアップ電源で駆動するようになっているものがある。
特開2007−67675号公報 特開2007−67676号公報
リアルタイムクロック装置や温度補償型発振器に供給される電源電圧が低下して、リアルタイムクロック装置や温度補償型発振器が正常に動作できなくなると、周波数の温度補償を正確に行えなくなったり、温度補償動作が止まったりすることになる。このときには、発振周波数が温度に対して一定でなくなるので、リアルタイムクロック装置で計時している時刻が狂ってしまい、正確な時刻を得られなくなっていた。
また温度補償型発振器がディジタル方式の場合、ディジタルで表された周囲温度の測定結果に1対1に対応した補正値を利用して、周波数を調整している。このときに圧電振動子の周囲温度が温度補償を行える温度の範囲外であると、この温度補償範囲の上限または下限の補正値を適用していたので、結果的に温度補償が不可能な状態になっていた。したがって、リアルタイムクロック装置で計時している時刻が狂ってしまい、正確な時刻を得られなくなっていた。
ところで、前述したように正確な時刻が得られなくなった場合でも、リアルタイムクロック装置単独では、現在の計時している時刻が正しいのか否かを判断できない。すなわち、以前に、リアルタイムクロック装置に前述した不具合が発生して、正確な計時ができなくなった場合でも、現在では不具合が復旧して再度計時している場合もある。このときには、過去に生じた不具合の分だけ、現在計時している時刻がずれることになるが、リアルタイムクロック装置には過去に生じた不具合が記録されていないので、現在計時している時刻が正確なのか否かを判断できない。
また前述したものと同様のことは温度補償型発振器に対しても当てはまる。すなわち温度補償型発振器は、様々な電子機器に利用されているが、温度補償を行えなかったときには、一定の周波数のクロック信号を出力できなくなる。この場合、他の電子部品に影響を与えることになるが、温度補償型発振器単独では、温度補償を行えなかった時があるのか否か判断できず、他の電子部品に悪影響を及ぼしていた可能性があることを検出できなかった。
本発明は、不具合の発生を記録する温度補償型発振回路、リアルタイムクロック装置および電子機器を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]外部から供給される供給電圧により動作する温度補償型発振回路であって、圧電振動子と、前記圧電振動子に接続されクロック信号を出力する発振回路と、前記圧電振動子の周囲温度の測定結果をディジタル信号である周囲温度ディジタル信号に変換し出力するアナログ/ディジタル変換器と、前記周囲温度ディジタル信号に基づいて前記発振回路の前記クロック信号の発振周波数を調整する補償回路と、温度補償フラグを保持するレジスタと、前記供給電圧が予め設定された基準電圧以下であることを検出する第1低電圧検出回路と、を備え、前記第1低電圧検出回路で前記基準電圧以下の前記供給電圧を検出した場合、前記補償回路の前記発振周波数を調整する動作を停止させるとともに、前記温度補償フラグの値を前記補償回路による補償動作が停止したことを示す値に変更することを特徴とする温度補償型発振回路。
これにより供給電圧が低電圧になって温度補償動作が停止等したときに、不具合の発生を記録できる。そしてユーザが温度補償フラグを確認することにより、過去に温度補償を行っていないときが有れば、その温度補償を行っていなかったことを確認できる。なお本適用例における第1低電圧検出回路は、外部からの供給電圧が予め設定された基準電圧以下であることを検出しているが、この形態には、外部からの供給電圧が予め設定された基準電圧よりも小さいことを検出する形態も含まれる。
[適用例2]適用例1に記載の温度補償型発振回路であって、前記アナログ/ディジタル変換器は、前記周囲温度が温度補償範囲外であることを検出し、前記レジスタは、温度補償範囲外フラグを更に保持し、前記アナログ/ディジタル変換器で前記周囲温度が前記温度補償範囲外であることを検出した場合、前記温度補償範囲外フラグの値を前記周囲温度が前記温度補償範囲外であることを示す値に変更することを特徴とする温度補償型発振回路。
これにより圧電振動子の周囲温度が温度補償を行える温度範囲外になったときに、不具合の発生を記録できる。そしてユーザが温度補償範囲外フラグを確認することにより、過去に温度補償を行っていないときが有れば、その温度補償を行っていなかったことを確認できる。
[適用例3]適用例1または2に記載の温度補償型発振回路であって、前記クロック信号を入力し、前記クロック信号の周波数に合わせて間欠的に前記発振周波数を調整させてなる制御部を更に備えたことを特徴とする温度補償型発振回路。
これにより補正値決定回路の消費電流を低減できるので、温度補償型発振回路を低消費電力化できる。
[適用例4]適用例1ないし3のいずれかに記載の温度補償型発振回路を備えたリアルタイムクロック装置であって、前記発振回路の後段に接続され、前記クロック信号を分周する分周器と、前記分周器の後段に接続した時計・カレンダー回路と、前記供給電圧が予め設定された基準電圧以下であることを検出する第2低電圧検出回路と、前記レジスタは、低電圧フラグを更に保持し、前記第2低電圧検出回路に設定された前記基準電圧以下の前記供給電圧を検出した場合、前記低電圧フラグの値を前記基準電圧以下の前記供給電圧を検出したことを示す値に変更することを特徴とするリアルタイムクロック装置。
これにより圧電振動子の周囲温度が温度補償を行える温度範囲外になったときに、またリアルタイムクロック装置の各部へ供給される電源電圧が低電圧になったときに、それぞれの不具合の発生を記録できる。そしてユーザが各フラグを確認することにより、過去に温度補償を行っていないときが有れば、その温度補償を行っていなかったことを確認できる。なお本適用例における第2低電圧検出回路は、外部からの供給電圧が予め設定された基準電圧以下であることを検出しているが、この形態には、外部からの供給電圧が予め設定された基準電圧よりも小さいことを検出する形態も含まれる。
[適用例5]圧電振動子と、前記圧電振動子に接続されクロック信号を出力する発振回路と、前記発振回路の後段に接続し、前記クロック信号を分周し、互いに周期の異なる複数の分周信号を生成する分周器と、前記分周器の後段に接続し、計時を行う時計・カレンダー回路と、前記圧電振動子の周囲温度を測定してこの結果をディジタル信号である周囲温度ディジタル信号に変換するアナログ/ディジタル変換器を有し、前記周囲温度ディジタル信号に1対1に対応した前記クロック信号の発振周波数の補正値を出力する補正値決定回路と、前記補正値決定回路から前記補正値を入力して、前記発振回路から出力する前記クロック信号の周波数を温度に対して一定に保つ周波数調整手段と、外部からの供給電圧が予め設定された第1基準電圧以下であることを検出する第1低電圧検出回路と、外部からの供給電圧が予め設定された第2基準電圧以下であることを検出する第2低電圧検出回路と、前記分周器の複数の前記分周信号を入力し、いずれか1つの前記分周信号を出力するセレクタと、前記セレクタおよび前記第1低電圧検出回路の後段に接続し、前記セレクタから入力した前記分周信号の周波数に合わせて前記補正値決定回路を間欠的に動作させる制御部であって、前記第1低電圧検出回路で前記第1基準電圧以下の前記供給電圧を検出した結果を入力すると前記補正値決定回路から前記補正値の出力を停止させる制御を行う制御部と、温度補償範囲外フラグ、温度補償フラグおよび低電圧フラグを保持するレジスタと、を備え、前記アナログ/ディジタル変換器は、前記周囲温度が温度補償範囲外であることを検出し、該検出の結果を補償範囲外信号として出力し、前記アナログ/ディジタル変換器で前記周囲温度が前記温度補償範囲外であることを検出した場合、前記温度補償範囲外フラグの値を前記周囲温度が前記温度補償範囲外であることを示す値に変更し、前記第1低電圧検出回路で前記給電電圧が前記第1基準電圧以下であることを検出した場合、前記温度補償フラグの値を前記第1基準電圧以下になったことを示す値に変更し、第2低電圧検出回路で前記供給電圧が前記第2基準電圧以下であることを検出した場合、前記低電圧フラグの値を前記第2基準電圧以下になったことを示す値に変更することを特徴とするリアルタイムクロック装置。
制御部は、第1低電圧検出回路で第1基準電圧以下であることを検出した場合、温度補償を停止させているので、温度補償フラグは、初期値から第1基準電圧以下になったことを示す値に変わると、供給電圧が低電圧になって温度補償動作が停止したことを示すことにもなる。これにより圧電振動子の周囲温度が温度補償を行える温度範囲外になったときに、またリアルタイムクロック装置の各部へ供給される電源電圧が低電圧になったときに、それぞれの不具合の発生を記録できる。そしてユーザが各フラグを確認することにより、過去に温度補償や計時を行っていないときが有れば、その温度補償や温度補償を行っていなかったことを確認できる。またフラグは事象毎に設けてあるので、計時が正確に行われなかった理由を判別でき、容易且つ迅速に不具合の理由を特定できる。なお本適用例における第1低電圧検出回路および第2低電圧検出回路は、外部からの供給電圧が予め設定された基準電圧以下であることを検出しているが、この形態には、外部からの供給電圧が予め設定された基準電圧よりも小さいことを検出する形態も含まれる。
[適用例6]適用例4または5に記載のリアルタイムクロック装置を備えた電子機器であって、前記リアルタイムクロック装置の外部に演算処理装置を設けて、前記レジスタおよび前記時計・カレンダー回路と前記演算処理装置とが通信可能に接続しており、前記演算処理装置は、前記レジスタが保持する前記温度補償範囲外フラグ、温度補償フラグおよび低電圧フラグのうち少なくともいずれか1つのフラグが初期値から変更した値を検出すると、タイムサーバから時刻情報を入力して、この時刻情報を前記時計・カレンダー回路に設定してなることを特徴とする電子機器。
これによりリアルタイムクロック装置で計時している時刻がずれたとしても、フラグの値が初期値から変更されていることを確認したユーザは、時計・カレンダー回路に正しい時刻情報を設定できるので、時刻のずれを修正できる。
以下に、本発明に係る温度補償型発振回路、リアルタイムクロック装置および電子機器の実施形態について説明する。まず第1の実施形態について説明する。第1の実施形態では、温度補償型発振回路について説明する。図1は温度補償型発振回路の構成を説明するブロック図である。温度補償型発振回路10は、発振回路12、補正値決定回路20、ラッチ16、制御部18およびレジスタ40を主に備えている。
発振回路12は、圧電振動子14に接続されている。この圧電振動子14は、発振回路12から電気信号を入力すると、一定の周波数で振動する。そして発振回路12は、圧電振動子14との間で信号を増幅して発振することにより、圧電振動子14が振動している周波数と同一の周波数のクロック信号を出力する。この発振回路12には、周波数調整手段が接続している。この周波数調整手段は、発振回路12から出力するクロック信号の周波数を温度に対して一定に保つように動作している。このような温度補償を行う周波数調整手段の一例としては、容量アレイがある。
図2は容量アレイの説明図である。容量アレイ30は、コンデンサ32とスイッチ34を直列に接続して、その一端を接地したものを複数有し、各他端をそれぞれ接続した構成となっている。そして前記他端は、圧電振動子14に接続している。このような容量アレイ30に設けられるコンデンサ32は、互いの容量値が異なるようになっている。またスイッチ34には補正値が入力するようになっており、補正値によって各スイッチ34がオンまたはオフするようになっている。このためスイッチ34がオンになると、このスイッチ34に直列接続したコンデンサ32が圧電振動子14に接続することになる。このように補正値によって、各スイッチ34のオン/オフを制御して、所望のコンデンサ32を圧電振動子14(発振回路12)に接続することにより、発振回路12の付加容量が変わり発振周波数を変えている。
また図1に示す補正値決定回路20は、温度センサ22、アナログ/ディジタル変換器24(以下「ADC24」という。)、記憶部26および第1低電圧検出回路28を備えている。温度センサ22は、圧電振動子14の温度(周囲温度)を測定して、この測定結果をアナログ信号で出力している。ADC24は、温度センサ22からアナログ信号を入力すると、これをディジタル信号である周囲温度ディジタル信号に変換して出力している。このときADC24は、温度センサ22で測定した温度が補正値決定回路20で温度補償を行える温度範囲外の場合、補償範囲外信号を出力している。
記憶部26は、アドレス値と補正値を1対1に対応付けた補正テーブルを予め記憶している。そして記憶部26は、アドレス値として、ADC24から周囲温度ディジタル信号を入力すると、このアドレス値に対応した補正値を補正テーブルから読み出して、この補正値を出力している。
また補正値決定回路20は、第1低電圧検出回路28を備えている。第1低電圧検出回路28は、温度補償型発振回路10の外部から供給された電源電圧VDDが、予め設定されている基準電圧Vth1以下であることを検出して、この検出結果を出力している。この基準電圧Vth1は、温度補償型発振回路10の動作電圧に応じて適宜設定すればよい。例えば、供給電圧VDDがある電圧値以下になって、補正値決定回路20の動作が不安定になるときの前記電圧値を基準電圧Vth1として設定すればよい。
このような補正値決定回路20の後段には、ラッチ16、レジスタ40および制御部18が接続している。ラッチ16は、記憶部26に接続しており、この記憶部26から補正値を入力して記憶するようになっている。そしてラッチ16は、記憶した補正値を、新たな補正値が入力されるまで保持し続けている。このラッチ16は、容量アレイ30に接続しており、記憶した補正値を容量アレイ30に出力している。なお記憶部26、ラッチ16および容量アレイ30(周波数調整手段)は、補償回路38を構成している。この補償回路38は、周囲温度ディジタル信号に基づいて、クロック信号の発振周波数を調整するものである。
またレジスタ40は、ADC24および制御部18に接続しており、温度補償範囲外フラグ42および温度補償フラグ44を保持している。この温度補償範囲外フラグ42は、ADC24から補償範囲外信号を入力するようになっており、この補償範囲外信号を入力すると温度補償範囲外フラグ42を立てるようになっている。また温度補償フラグ44は、制御部18を介して、第1低電圧検出回路28の判断結果を入力するようになっており、第1低電圧検出回路28において供給電圧VDDが基準電圧Vth1以下になったときに温度補償フラグ44を立てるようになっている。具体的には、制御部18が、第1低電圧検出回路28の検出結果に応じて、温度補償フラグ44を変更する。そして温度補償範囲外フラグ42が立った場合の一例としては、予め初期値として設定されている値「0」が、圧電振動子14の周囲温度が温度補償範囲外であることを示す値「1」に変わればよい。また温度補償フラグ44が立った場合の一例としては、予め初期値として設定されている値「0」が、補償回路38による補償動作が停止したことを示す値「1」に変わればよい。
また制御部18は、第1低電圧検出回路28に接続している。そして制御部18は、第1低電圧検出回路28において供給電圧VDDが基準電圧Vth1以下になったときに、補正値決定回路20で補正値を決定しないようにしている。例えば、制御部18は、温度センサ22、ADC24および記憶部26の動作をさせないようにして、記憶部26から補正値が出力しないようにしている。すなわち補償回路38の発振周波数を調整する動作を停止させている。
また制御部18は、タイミング信号を入力して、このタイミング信号の周波数に合わせて補正値決定回路20を間欠的に動作させるとともに、ラッチ16を制御している。このタイミング信号には、発振回路12が出力したクロック信号を用いることができ、またクロック信号を分周したものを用いることもできる。具体的な一例としては、圧電振動子14が32.768[kHz]で振動する音叉型振動子の場合、32.768[kHz]のクロック信号を1[Hz]まで分周して、この1[Hz]の信号をタイミング信号として用いればよい。しがたって、この具体例では、補正値決定回路20が1秒毎に間欠的に動作して、この間欠的に動作したときの補正値がラッチ16に記憶され、この補正値に基づいて容量アレイ30が調整されて発振回路12の発振周波数が温度補償される。
次に、温度補償型発振回路10における不具合を記録する動作について説明する。温度補償型発振回路10は、外部から電圧VDDの供給を受けて動作している。制御部18は、タイミング信号を入力して、このタイミング信号の周波数に合わせて、補正値決定回路20を構成する少なくともADC24および記憶部26を間欠的に動作させて、補正値を間欠的に出力している。すなわち補正値決定回路20は、温度センサ22で圧電振動子14の周囲温度を測定して、この測定結果をADC24に入力して、温度の測定結果を示す周囲温度ディジタル信号を出力している。
このときADC24は、記憶部26に記憶してある補正テーブルの温度範囲よりも外側の測定結果を入力すると、その温度範囲の上限または下限の補正値を適用して、これを補償範囲外信号として出力する。すなわち周囲温度の測定結果が補正テーブルの温度範囲よりも大きければ、この温度範囲の上限の補正値を適用し、周囲温度の測定結果が補正テーブルの温度範囲よりも小さければ、この温度範囲の下限の補正値を適用して、これを補償範囲外信号として出力する。そして補償範囲外信号がレジスタ40内の温度補償範囲外フラグ42に入力すると、この温度補償範囲外フラグ42が立つ。温度補償範囲外フラグ42は一度セットされると、外部からクリア操作されなければ立ったままとなる。
また第1低電圧検出回路28は、温度補償型発振回路10に供給された電圧VDDの一部を入力して、この供給電圧VDDが基準電圧Vth1以下であるか否かを判断している。この判断は、補正値決定回路20が動作すると、すなわち温度補償動作が起動すると、第1低電圧検出回路28も起動するので、少なくともこの起動時に行えばよい。そして第1低電圧検出回路28における判断の結果、供給電圧VDDが基準電圧Vth1以下になっていれば、温度補償フラグ44を立てる。温度補償フラグ44は一度セットされると、外部からクリア操作されなければ立ったままとなる。
そして温度センサ22で測定した圧電振動子14の周囲温度が、補正テーブルの温度範囲外になったとき、および第1低電圧検出回路28で供給電圧VDDが基準電圧Vth1以下のときには、補正値決定回路20から補正値が出力しないので、ラッチ16には新しい補正値が記憶されることはない。すなわち圧電振動子14の周囲温度に追従して、補償回路38が発振回路12の発振周波数を調整する動作を停止している。したがって温度補償型発振回路10は、前回ラッチ16に記憶した補正値を用いて発振周波数の調整を行うので、圧電振動子14の周囲温度に追従して調整されていないクロック信号を出力する。
このように温度補償型発振回路10が不具合の発生を記録するようになっているので、ユーザが温度補償型発振回路10のレジスタ40へフラグチェックに行けば、一度でも温度補償動作に失敗したか否かを判別できる。そして温度補償型発振回路10において温度補償の不具合の発生を確認したユーザは、各フラグ42,44のクリア操作をすれば、次に不具合が発生したときにこれを確認することができる。
このような温度補償型発振回路10は、圧電振動子14の周囲温度が温度補償を行える温度範囲外になったときに、また供給電圧VDDが低電圧になったときに、不具合の発生を記録できる。このためユーザが温度補償型発振回路10に接続したときに温度補償を行っていたとしても、過去に温度補償を行っていないときが有れば、温度補償を行っていなかったことを確認できる。
また温度補償型発振回路10は、温度補償範囲外フラグ42および温度補償フラグ44を備えているので、温度補償できなかった理由として、温度補償範囲外の温度が測定されたことと、補正値決定回路20を動作させる電圧が供給されなかったことの理由を判別できる。よって容易且つ迅速に、不具合箇所を特定できる。
また温度補償型発振回路10が電子機器に搭載された場合、電子機器から温度補償型発振回路10へのメイン電源の供給が停止しても、温度補償型発振回路10を動作させてクロック信号を出力させたいときがある。このようなときは、温度補償型発振回路10へ供給される電源電圧を、メイン電源からバックアップ電源に切り替えればよい。ところがバックアップ電源には、一次電池や二次電池等が用いられる場合があり、これらの電池を使用していると、徐々に電圧が降下していき、バックアップ電源の供給を受けている電子部品の動作が停止してしまう。このような場合でも、本実施形態に係る温度補償型発振回路10では、不具合の発生を記録できる。すなわちメイン電源からバックアップ電源に移行して後に、バックアップ電源の電源電圧が基準電圧Vth1以下になるときでも、温度補償フラグ44を立てて不具合の発生があったことを知らせることができる。
また温度補償型発振回路10は、補正値決定回路20が間欠的に動作するので、消費電力を低減できる。
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、リアルタイムクロック装置および電子機器について説明する。なお第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の構成部分に同番号を付し、その説明を省略または簡略する。図3はリアルタイムクロック装置の構成を説明するブロック図である。リアルタイムクロック装置50は、温度補償型発振回路10およびリアルタイムクロック回路52を備えており、源振に容量緩急による周波数調整を用いた形態となっている。図3に示す温度補償型発振回路10は、第1の実施形態で説明した温度補償型発振回路10と同様の構成であるが、レジスタを備えていない点で異なっている。
またリアルタイムクロック回路52は、第2低電圧検出回路54、レジスタ40、計時回路60、セレクタ56およびインターフェース58を備えている、第2低電圧検出回路54は、リアルタイムクロック装置50の外部からリアルタイムクロック回路52に供給された電源電圧VDDが、予め設定されている基準電圧(第2基準電圧)Vth2以下であることを検出して、この検出結果を出力している。この基準電圧Vth2は、リアルタイムクロック回路52の動作電圧に応じて適宜設定すればよい。例えば、供給電圧VDDがある電圧値以下になって、リアルタイムクロック回路52の動作が不安定になるときの前記電圧値を基準電圧Vth2として設定すればよい。また基準電圧Vth2として、発振回路12の発振停止電圧近傍の値に設定してもよい。これにより、リアルタイムクロック装置50のユーザは、計時データにずれが生じた原因を特定することができる。
レジスタ40は、温度補償範囲外フラグ42、温度補償フラグ44および低電圧フラグ46を保持している。温度補償範囲外フラグ42は、温度補償型発振回路10のADC24の後段に接続している。この温度補償範囲外フラグ42は、補償範囲外信号を入力するとフラグを立てるようになっている。また温度補償フラグ44は、温度補償型発振回路10の制御部18を介して第1低電圧検出回路28の後段に接続している。この温度補償フラグ44は、リアルタイムクロック装置50の外部から温度補償型発振回路10に供給された電源電圧VDDが基準電圧(第1基準電圧)Vth1以下になったときにフラグを立てるようになっている。
なお温度補償型発振回路10は、リアルタイムクロック回路52よりも動作電圧が大きい場合がある。この場合の一例としては、温度補償型発振回路10に約2[V]の電源電圧が供給され、リアルタイムクロック回路52に約1[V]の電源電圧が供給される。したがって、この場合、第1低電圧検出回路28に設定される基準電圧Vth1は、第2低電圧検出回路54に設定される基準電圧Vth2よりも大きな値に設定してあればよい。
さらにレジスタ40の低電圧フラグ46は、リアルタイムクロック回路52の第2低電圧検出回路54の後段に接続している。この低電圧フラグ46は、第2低電圧検出回路54から判断結果を入力するようになっており、第2低電圧検出回路54において供給電圧VDDが基準電圧Vth2以下になったときにフラグを立てるようになっている。そして低電圧フラグ46が立った場合の一例としては、予め初期値として設定されている値「0」が、第2基準電圧以下の供給電圧を検出したことを示す値「1」に変わればよい。この低電圧フラグ46は一度セットされると、外部からクリア操作されなければ立ったままとなる。
計時回路60は、分周回路62および時計・カレンダー回路64を備えている。分周回路62は、発振回路12の後段に接続しており、発振回路12からクロック信号を入力して分周している。例えば、分周回路62は、発振周波数が32.768[kHz]のクロック信号を入力する場合、これを複数の段階に分けて分周を行い、1[Hz]の分周信号を出力している。分周の具体的な一例としては、分周回路62に直列に接続した複数の1/2分周回路を形成することにより、32.768[kHz]のクロック信号が、16.384[kHz]、8.192[kHz]、・・・64[Hz]、32[Hz]、16[Hz]、8[Hz]、4[Hz]、2[Hz]、1[Hz]というように互いに周波数の異なる複数の分周信号を生成する。そして時計・カレンダー回路64は、分周回路62から分周信号を入力して、時刻の計時を行っている。例えば、時計・カレンダー回路64は、1[Hz]の分周信号を入力して、秒、分、時、曜、日、月、年の時刻を計時して、これを記憶している。
またセレクタ56は、分周回路62に接続しており、この分周回路62においてクロック信号を複数の段階に分周した分周信号の一部を入力している。具体的な一例としては、発振周波数が32.768[kHz]のクロック信号を分周して、1[Hz]の分周信号を得ている場合、2[Hz]の分周信号および1[Hz]の分周信号をセレクタ56に入力するようになっている。なおセレクタ56が入力する分周信号は、2つに限定されることはなく3つ以上の異なる周波数の分周信号を入力してもよく、隣り合う周波数の分周信号だけでなく、離れた周波数の分周信号を入力してもよい。この一例としては、セレクタ56は、16[Hz]、4[Hz]、1[Hz]の各分周信号を入力する構成であってもよい。
そしてセレクタ56は、レジスタ40によって、入力した複数の分周信号のうちからいずれか1つを選択するようになっている。なおレジスタ40は、リアルタイムクロック装置50の外部からインターフェース58を介して入力された選択設定によって、セレクタ56に入力する分周信号を選択するようになっている。この選択設定は、ユーザが適宜設定できるようになっていればよい。そしてレジスタ40の後段は、温度補償型発振回路10の制御部18に接続しており、レジスタ40によって選択された分周信号がタイミング信号として制御部18に入力する。
インターフェース58は、リアルタイムクロック装置50の外部との通信を行う回路となっており、時計・カレンダー回路64およびレジスタ40に接続している。
そしてリアルタイムクロック装置50が搭載される電子機器には、演算処理装置70(以下「CPU70」という。)を備えている。このCPU70は、インターフェース58を介して、時計・カレンダー回路64やレジスタ40と通信できるようになっている。また前記電子機器の内部に、または前記電子機器とネットワークを介して接続した、現在時刻を備えたタイムサーバ72が設けてある。なお図3に示す場合では、CPU70、すなわち電子機器とタイムサーバ72とは、ネットワーク74を介して接続している。
次に、リアルタイムクロック装置50における不具合を記録する動作について説明する。まずリアルタイムクロック回路52で不具合が発生した場合、すなわち第2リアルタイムクロック回路52に供給される電圧VDDが第2低電圧検出回路54に設定されている基準電圧Vth2以下になると、これを第2低電圧検出回路54が検出して、低電圧フラグ46を立てる。そしてリアルタイムクロック回路52では、これに供給される電圧VDDが低下しても、そのまま計時回路60で時刻の計時を行うことになる。
また温度補償型発振回路10で不具合が発生した場合は、第1の実施形態と同様の処理を行えばよい。すなわち温度補償範囲外フラグ42を立てたり、温度補償フラグ44を立てたりすればよい。そして温度補償型発振回路10では、この内部で不具合が発生すると、第1の実施形態で説明したように、補正値決定回路20から補正値を出力することがなく、ラッチ16に記憶してある補正値を利用して温度補償を行うことになる。
そして前述したように、リアルタイムクロック回路52および温度補償型発振回路10で不具合が発生した場合は、リアルタイムクロック回路52で計時している時刻にずれが生じる。しかし不具合が発生した場合、少なくともいずれか1つのフラグを立てて不具合の発生を記録しているので、インターフェース58を介してレジスタ40にアクセスしたCPU70が各フラグ42,44,46を確認することにより、不具合の発生があったことを確認できることになる。
なおリアルタイムクロック装置50は電子機器に搭載されて、それに時刻データを供給しているので、電子機器が何らかの理由によりシステムダウンしたときでも、リアルタイムクロック装置50は計時を行っている必要がある。したがって電子機器に電源電圧が供給されなくなってシステムダウンしたときでも、リアルタイムクロック装置50は、電子機器に搭載されたバックアップ電源から電源電圧が供給されるようになっている。ところがバックアップ電源には、一次電池や二次電池等が用いられる場合があり、これらの電池を使用していると、徐々に電圧が降下していき、バックアップ電源の供給を受けている電子部品の動作が停止してしまう。このような場合でも、本実施形態に係るリアルタイムクロック装置50では、不具合の発生を記録できる。
図4は温度補償フラグおよび低電圧フラグが立つときの説明図である。図4の上側に示すグラフは、バックアップ電源からリアルタイムクロック装置50に供給される電源電圧VDDと、時間tとの関係を示している。図4に示す場合、メイン電源からバックアップ電源に切り替わった初期段階では、バックアップ電源からリアルタイムクロック装置50に供給される電圧VDDは、リアルタイムクロック装置50の全体を動作させるのに十分な電圧値なので、第1低電圧検出回路28および第2低電圧検出回路54のどちらにおいても設定電圧Vth1,Vth2よりも大きくなっている。したがって温度補償フラグ44および低電圧フラグ46はどちらも立ってなく、初期値「0」になっている。このときには温度補償型発振回路10で温度補償が行われており、またリアルタイムクロック回路52で計時が行われている。
そして時間が経過して、バックアップ電源の電圧値が降下して行くと、第1低電圧検出回路28に設定してある基準電圧Vth1以下になる。これを第1低電圧検出回路28が検出して、温度補償フラグ44が立つ。これにより補正値決定回路20から補正値が出力されなくなり、ラッチ16に記憶される補正値が変更されなくなるので、圧電振動子14の周囲温度に追従した正確な温度補償が行えなくなる。またリアルタイムクロック回路52には、計時を確実に行える電源電圧VDDが供給されているが、温度補償されていない発振周波数のクロック信号が供給されるので、時刻の精度が低くなる可能性がある。
さらに時間が経過して、バックアップ電源の電圧値が降下して行くと、第2低電圧検出回路54に設定してある基準電圧Vth2以下になる。これを第2低電圧検出回路54が検出して、低電圧フラグ46が立つ。これにより温度補償型発振回路10およびリアルタイムクロック回路52の動作も不安定になり、リアルタイムクロック回路52において高精度でない計時を行い、さらには計時動作も停止する可能性もある。すなわちリアルタイムクロック装置50の時刻データにずれが生じている可能性がある。このような不具合が発生した場合でも、リアルタイムクロック装置50は、フラグ42,44,46を立てて不具合の発生を記録している。したがってCPU70は、バックアップ電源からメイン電源へ復帰した時に、インターフェース58を介してレジスタ40にアクセスして各フラグ42,44,46を確認し、バックアップ電源が供給されているときに不具合の発生があったことを確認できることになる。すなわちCPU70は、各フラグ42,44,46を確認することにより、計時が高精度に保たれているかどうかを判断できることとなる。
そしてCPU70は、各フラグ42,44,46のうち1つでも立っていたときは、リアルタイムクロック装置50が計時をして得た時刻について、修正が必要であるとする警告処理を行うことが可能になる。またCPU70は、ネットワーク74を介してタイムサーバ72に接続して、タイムサーバ72から現在時刻を入力し、インターフェース58を介して時計・カレンダー回路64に現在時刻を書き込み、リアルタイムクロック装置50が計時している時刻を修正することができる。
このようなリアルタイムクロック装置50は、圧電振動子14の周囲温度が温度補償を行える温度範囲外になったときに、また温度補償型発振回路10やリアルタイムクロック回路52への供給電圧VDDが低電圧になったときに、それぞれ不具合の発生を記録できる。このためCPU70がリアルタイムクロック装置50に接続したときに計時を行っていたとしても、過去に温度補償や計時を行っていないときが有れば、この温度補償や計時を行っていなかったことを確認できる。またフラグ42,44,46を確認することにより、温度補償可能な温度範囲外にリアルタイムクロック装置50がさらされたのか、またバックアップ電源の交換が必要なのかを判別できる。
そして低電圧フラグ46は、発振が停止するような電圧までの低下や発振そのものの停止を示している。しがたって、この低電圧フラグ46が立つと、リアルタイムクロック回路52の内容、例えばカレンダーや時刻、アラーム等の割り込み設定、付随するメモリ内容が消去されたことを示すので、即再設定が必要であることがわかる。
また温度補償フラグ44は、不具合が発生すれば、低電圧フラグ46よりも前の段階で立つことになる。そして温度補償フラグ44が立ち、低電圧フラグ46が立っていない状態では、リアルタイムクロック回路52で計時している時刻が高精度ではないが、時刻がある程度の精度で計時されているので、電子機器はこの時刻データを利用できる。したがって温度補償フラグ44を立てることによって警告を出しつつ、時刻データを記憶することに意味がある。さらにリアルタイムクロック装置50は、温度補償範囲外フラグ42を備えている。したがって計時が正確に行われなかった理由を判別できるので、容易且つ迅速に不具合箇所を特定できる。
なお本実施形態のリアルタイムクロック装置50でも、温度補償型発振回路10の補正値決定回路20が間欠的に動作するので、消費電力を低減できる。
またレジスタ40は、リアルタイムクロック回路52内に設ける形態に限定されることはない。例えば、温度補償範囲外フラグ42と温度補償フラグ44を保持するレジスタを温度補償型発振回路10に設けておき、低電圧フラグ46を保持するレジスタをリアルタイムクロック回路52に設けておいてもよい。また温度補償範囲外フラグ42、温度補償フラグ44および低電圧フラグ46を保持するレジスタを温度補償型発振回路10に設けておいてもよい。そしてこれらの場合でも、レジスタは、リアルタイムクロック装置50の外部に設けたCPU70等と通信できるようになっていればよい。
またリアルタイムクロック装置50は、論理緩急方式を利用して計時を行うこともできる。図5は論理緩急方式のリアルタイムクロック装置の構成を説明するブロック図である。このリアルタイムクロック装置50は、温度補償型発振回路10およびリアルタイムクロック回路52を備えている。温度補償型発振回路10は、圧電振動子14を備えた発振回路12、補正値決定回路20および制御部18を備えている。そして補正値決定回路20は、温度センサ22、ADC24、記憶部26および第1低電圧検出回路28を備えている。この温度補償型発振回路10は、周波数調整手段である容量アレイを備えていない。
またリアルタイムクロック回路52は、計時回路60、第2低電圧検出回路54、レジスタ40、セレクタ56およびインターフェース58を備えるとともに、ラッチ16および周波数調整手段を備えている。レジスタ40は、温度補償範囲外フラグ42、温度補償フラグ44および低電圧フラグ46を保持している。
計時回路60は、分周回路68および時計・カレンダー回路64を備えている。この分周回路68は、発振回路12の後段に接続しており、発振回路12からクロック信号を入力して分周している。そして分周回路68は、ラッチ16に記憶された補正値を入力し、この補正値に応じて分周数を調整している。すなわち分周回路68は、発振周波数のクロック信号を発振回路12から入力するとともに、ラッチ16から補正値を入力して、この補正値に1対1に対応した分周数でクロック信号を分周している。したがって分周回路68が周波数調整手段を兼ねている。なお記憶部26、ラッチ16および前記周波数調整手段が補償回路を構成している。そして時計・カレンダー回路64は、分周回路68から入力した分周信号を利用して、計時を行っている。
このようなリアルタイムクロック装置50でも、前述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
温度補償型発振回路の構成を説明するブロック図である。 容量アレイの説明図である。 リアルタイムクロック装置の構成を説明するブロック図である。 温度補償フラグおよび低電圧フラグが立つときの説明図である。 論理緩急方式のリアルタイムクロック装置の構成を説明するブロック図である。
符号の説明
10………温度補償型発振回路、12………発振回路、14………圧電振動子、18………制御部、20………補正値決定回路、24………アナログ/ディジタル変換器(ADC)、28………第1低電圧検出回路、30………容量アレイ、40………レジスタ、42………温度補償範囲外フラグ、44………温度補償フラグ、46………低電圧フラグ、50………リアルタイムクロック装置、52………リアルタイムクロック回路、54………第2低電圧検出回路、60………計時回路、62,68………分周回路、70………演算処理装置(CPU)、72………タイムサーバ。

Claims (6)

  1. 外部から供給される供給電圧により動作する温度補償型発振回路であって、
    圧電振動子と、
    前記圧電振動子に接続されクロック信号を出力する発振回路と、
    前記圧電振動子の周囲温度の測定結果をディジタル信号である周囲温度ディジタル信号に変換し出力するアナログ/ディジタル変換器と、
    前記周囲温度ディジタル信号に基づいて前記発振回路の前記クロック信号の発振周波数を調整する補償回路と、
    温度補償フラグを保持するレジスタと、
    前記供給電圧が予め設定された基準電圧以下であることを検出する第1低電圧検出回路と、
    を備え、
    前記第1低電圧検出回路で前記基準電圧以下の前記供給電圧を検出した場合、前記補償回路の前記発振周波数を調整する動作を停止させるとともに、前記温度補償フラグの値を前記補償回路による補償動作が停止したことを示す値に変更することを特徴とする温度補償型発振回路。
  2. 請求項1に記載の温度補償型発振回路であって、
    前記アナログ/ディジタル変換器は、前記周囲温度が温度補償範囲外であることを検出し、
    前記レジスタは、温度補償範囲外フラグを更に保持し、
    前記アナログ/ディジタル変換器で前記周囲温度が前記温度補償範囲外であることを検出した場合、前記温度補償範囲外フラグの値を前記周囲温度が前記温度補償範囲外であることを示す値に変更することを特徴とする温度補償型発振回路。
  3. 請求項1または2に記載の温度補償型発振回路であって、
    前記クロック信号を入力し、前記クロック信号の周波数に合わせて間欠的に前記発振周波数を調整させてなる制御部を更に備えたことを特徴とする温度補償型発振回路。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の温度補償型発振回路を備えたリアルタイムクロック装置であって、
    前記発振回路の後段に接続され、前記クロック信号を分周する分周器と、
    前記分周器の後段に接続した時計・カレンダー回路と、
    前記供給電圧が予め設定された基準電圧以下であることを検出する第2低電圧検出回路と、
    前記レジスタは、低電圧フラグを更に保持し、
    前記第2低電圧検出回路に設定された前記基準電圧以下の前記供給電圧を検出した場合、前記低電圧フラグの値を前記基準電圧以下の前記供給電圧を検出したことを示す値に変更することを特徴とするリアルタイムクロック装置。
  5. 圧電振動子と、
    前記圧電振動子に接続されクロック信号を出力する発振回路と、
    前記発振回路の後段に接続し、前記クロック信号を分周し、互いに周期の異なる複数の分周信号を生成する分周器と、
    前記分周器の後段に接続し、計時を行う時計・カレンダー回路と、
    前記圧電振動子の周囲温度を測定してこの結果をディジタル信号である周囲温度ディジタル信号に変換するアナログ/ディジタル変換器を有し、前記周囲温度ディジタル信号に1対1に対応した前記クロック信号の発振周波数の補正値を出力する補正値決定回路と、
    前記補正値決定回路から前記補正値を入力して、前記発振回路から出力する前記クロック信号の周波数を温度に対して一定に保つ周波数調整手段と、
    外部からの供給電圧が予め設定された第1基準電圧以下であることを検出する第1低電圧検出回路と、
    外部からの供給電圧が予め設定された第2基準電圧以下であることを検出する第2低電圧検出回路と、
    前記分周器の複数の前記分周信号を入力し、いずれか1つの前記分周信号を出力するセレクタと、
    前記セレクタおよび前記第1低電圧検出回路の後段に接続し、前記セレクタから入力した前記分周信号の周波数に合わせて前記補正値決定回路を間欠的に動作させる制御部であって、前記第1低電圧検出回路で前記第1基準電圧以下の前記供給電圧を検出した結果を入力すると前記補正値決定回路から前記補正値の出力を停止させる制御を行う制御部と、
    温度補償範囲外フラグ、温度補償フラグおよび低電圧フラグを保持するレジスタと、
    を備え、
    前記アナログ/ディジタル変換器は、前記周囲温度が温度補償範囲外であることを検出し、該検出の結果を補償範囲外信号として出力し、
    前記アナログ/ディジタル変換器で前記周囲温度が前記温度補償範囲外であることを検出した場合、前記温度補償範囲外フラグの値を前記周囲温度が前記温度補償範囲外であることを示す値に変更し、
    前記第1低電圧検出回路で前記給電電圧が前記第1基準電圧以下であることを検出した場合、前記温度補償フラグの値を前記第1基準電圧以下になったことを示す値に変更し、
    第2低電圧検出回路で前記供給電圧が前記第2基準電圧以下であることを検出した場合、前記低電圧フラグの値を前記第2基準電圧以下になったことを示す値に変更することを特徴とするリアルタイムクロック装置。
  6. 請求項4または5に記載のリアルタイムクロック装置を備えた電子機器であって、
    前記リアルタイムクロック装置の外部に演算処理装置を設けて、前記レジスタおよび前記時計・カレンダー回路と前記演算処理装置とが通信可能に接続しており、
    前記演算処理装置は、前記レジスタが保持する前記温度補償範囲外フラグ、温度補償フラグおよび低電圧フラグのうち少なくともいずれか1つのフラグが初期値から変更した値を検出すると、タイムサーバから時刻情報を入力して、この時刻情報を前記時計・カレンダー回路に設定してなることを特徴とする電子機器。
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