JP2009037054A - 光モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一芯双方向の光通信を行う場合に、新たな光学部品を追加することなく光の進行方向を変向できるようにすると共に、送受信光のクロストークを防ぐことができるようにする。
【解決手段】光を一芯双方向に伝播する場合であって、コア1aの端部は、当該コア1a内を伝播する受信光の向きを受光素子3側に向けて変向するミラー1cと、発光素子4から射出された発信光の向きを当該コア1a内を伝播する側に変向するミラー1dとを有する。また、ミラー1cにより反射された受信光を透過する透過部1e、発光素子4から射出された発信光を透過する透過部1gを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば光導波路外に配置された発光素子及び受光素子に光学的に接続されて光を一芯双方向に伝播する光モジュール及びその製造方法に関する。詳しくは、光伝送部材のコアの端部は、当該コア内を伝播する光の向きを受光素子側に変向し、かつ、発光素子から射出された光の向きを当該コア内を伝播する側に変向して当該光を接続する光接続構造を有することで、プリズムなどの新たな光学部品を追加することなく光の進行方向を変向できるようにすると共に、送受信光のクロストークを防ぐことができるようにしたものである。
近年、光通信システムの小型化の流れとして、1本の光ファイバで送信と受信のそれぞれの信号を伝送する一芯双方向の光モジュールの開発が行われている。一芯双方向の構成で問題となる点として光のクロストークの問題がある。これは、送信した信号を自身の受光素子で受けてしまい、本来受け取るべき信号が復元できなくなってしまうことが原因で発生する。
この対策として、さまざまな方法が提案されている。一般には、プリズムなどを使用して光の経路を複数に分割することにより受光素子に入射する光を制限している。この場合、部品数が増加して光モジュールのサイズが大きくなるおそれがある。このサイズの増大は、例えば機器内での使用などを考えた場合には大きな問題となる。
光学結合部分を小型化する方法として光導波路が使用される場合がある。これは、光導波路の一端面を水平に対して45度にカットすることによって全反射ミラーを構成し、光を反射させて光学素子との結合を行うものである。例えば図8A及びBは、従来例に係る光モジュール300の構成例を示す説明図である。図8Aに示す光モジュール300は正面図であり、図8Bに示す光モジュール300は、図8AのX−X矢視断面図であり、サブマウント91及び発光素子92を備える。発光素子92は、サブマウント91の一段低い位置に取り付けられている。この発光素子92は、光導波路90のコア90cの端部が水平面に対して45度にカットされて設けられたミラー90dに光を射出する。なお、コア90cはクラッド部90aにより包囲(被覆)されている。発光素子92から射出された光の光軸の角度は、ミラー90dにより約90°変向されて、射出された光は、光導波路内を伝播する。
このような従来例に関連して特許文献1には、導波光と受光素子とを結合する光結合器が開示されている。この光結合器によれば、高反射率層を片面に有したV字溝が光導波路コア層に設けられ、当該高反射率層により、導波光を基板に対して垂直方向に放射して受光素子と結合する。これにより、光結合器を小型化できると共に反射鏡の位置あわせ工程を不要とすることができる。
また、特許文献2には、光導波路を伝搬する光と光学素子とを結合する光接続装置(光結合器)が開示されている。この光接続装置によれば、光導波路の一部が溝状に切削され、当該溝内に、光導波路を伝播する光の光軸を光学素子に向けて反射する光学手段を設けるものである。これにより、光接続装置を小型に実装できるようになる。
特開昭63−191111号公報(第2頁、第1図) 特開2004−85913号公報(第4頁、第1図)
しかしながら、光導波路を使用した場合には実装面積を小さくできるが、一芯双方向の光通信を行う際には、光学素子のチップサイズが光導波路のコアサイズに比べて大きいために、発光素子と受光素子を近接して並べても光導波路のコアとの光結合を行うことが困難である。仮に、コアのサイズを大きく形成して発光素子と受光素子とを近接して並べた場合、発光素子と受光素子とが近接しているのでクロストークが生じるおそれがある。
また、従来例に係る特許文献1及び2に係る光結合器によれば、一芯片方向の光通信を行う場合に光結合器を小型化できても、反射部を一面のみにしか有していないので一芯双方向の光通信を行うことは難しい。
そこで、本発明はこのような従来例に係る課題を解決したものであって、一芯双方向の光通信を行う場合に、新たな光学部品を追加することなく光の進行方向を変向できるようにすると共に、送受信光のクロストークを防ぐことができるようにした光モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る光モジュールは、光伝送路外に配置された第1及び第2の光学素子に光学的に接続されて光を一芯双方向に伝播する光モジュールにおいて、第1及び第2の傾斜面が設けられたV字溝部を有し、当該V字溝部の第1及び第2の傾斜面に前記光学素子が実装された基台と、光を伝播するコアを有し、前記基台のV字溝部に実装された前記光学素子と当該コアの端部が対峙するように実装された光伝送部材とを備え、前記光伝送部材のコアの端部は、当該コア内を伝播する光の向きを前記第1の光学素子側に変向し、かつ、前記第2の光学素子から射出された光の向きを当該コア内を伝播する側に変向して当該光を接続する光接続構造を有することを特徴とするものである。
本発明に係る光モジュールによれば、光を一芯双方向に伝播する場合に、光接続構造を有した光伝送部材のコアの端部は、コア内を伝播する光の向きを受光素子側に変向し、かつ、発光素子から射出された光の向きを当該コア内を伝播する側に変向して当該光を接続する。例えば、コアの端部は、コア内を伝播してきた光の向きを受光素子側に約90°変向する。また、コアの端部は、発光素子から射出された光の向きを当該コア内を伝播する側に約90°変向する。これにより、プリズムなどの新たな光学部品を追加することなく、光の進行方向を各光学素子に対して変向できるようになる。
上述した課題を解決するために、本発明に係る光モジュールの製造方法は、光伝送路外に配置された第1及び第2の光学素子に光学的に接続されて光を一芯双方向に伝播する光モジュールを製造する方法において、一方で、第1及び第2の傾斜面を設けてV字溝部を形成し、当該V字溝部の第1及び第2の傾斜面に前記光学素子を実装して基台を製造する第1工程と、他方で、コアを被覆部材で包囲した光伝送部材を形成する第2工程と、形成された光伝送部材のコア内を伝播する光の向きを前記第1の光学素子側に変向すると共に、前記第2の光学素子から射出された光の向きをコア内を伝播する側に変向するための光接続構造を当該コアの端部に形成する第3工程と、前記第3工程で光接続構造が形成された前記光伝送部材の端部が、前記第1工程で形成された前記基台のV字溝部に設けられた光学素子の各々と対峙するように、当該光伝送部材を前記基台に実装する第4工程とを有することを特徴とするものである。
本発明に係る光モジュールの製造方法によれば、プリズムなどの新たな光学部品を追加することなく光の進行方向を変向できる光モジュールを提供できるようになる。
本発明に係る光モジュールによれば、光を一芯双方向に伝播する場合であって、光伝送部材のコアの端部は、当該コア内を伝播する光の向きを受光素子側に変向し、かつ、発光素子から射出された光の向きを当該コア内を伝播する側に変向して当該光を接続する光接続構造を有するものである。
この構造によって、光を一芯双方向に伝播する場合に、プリズムなどの新たな光学部品を追加することなく、光の進行方向を各光学素子に対して変向できるようになる。これにより、小型化した一芯双方向の光モジュールを提供できるようになる。また、所定位置に配置された各光学素子に向けて光の進行方向を変向しているので、送受信光のクロストークを防ぐことができるようになる。
本発明に係る光モジュールの製造方法によれば、一芯双方向に伝播する光モジュールを製造する場合に、光伝送部材のコア内を伝播する光の向きを第1の光学素子側に変向すると共に、第2の光学素子から射出された光の向きをコア内を伝播する側に変向するための光接続構造をコアの端部に形成するものである。
この方法によって、一芯双方向の光モジュールの製造において、プリズムなどの新たな光学部品を追加することなく、光の進行方向を各光学素子に対して変向できる光伝送路を形成できるようになる。これにより、小型化を可能とし、かつ、送受信光のクロストークを防止した一芯双方向の光モジュールを提供できるようになる。
続いて、本発明に係る光モジュール及びその製造方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明をする。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る第1の実施形態としての光モジュール100の構成例を示す斜視図である。図1に示す光モジュール100は、光伝送路外に配置された第1及び第2の光学素子に光学的に接続されて光を一芯双方向に伝播するものである。
この光モジュール100は、光導波路1、サブマウント2、受光素子(Photo Diode;PD)3及び発光素子(Laser Diode;LD)4を備える。サブマウント2は基台の一例を構成し、前方にV字溝型に切削されて形成されたV字溝部2aを有する。このV字溝部2aは、水平面に対して約45°の傾斜を有するように形成された第1及び第2の傾斜面2b、2cを有する。第1の傾斜面2bには受光素子3が実装され、第2の傾斜面2cには発光素子4が実装されている。この例で、これらの受光素子3及び発光素子4は、これらの傾斜面2b、2cに接着剤により接着されている。なお、サブマウント2の短手方向のサイズは120〜240μm程度であり、長手方向のサイズは160〜360μm程度である。
光導波路1は光伝送部材の一例を構成し、このサブマウント2のV字溝部2aに設けられた受光素子3又は発光素子4に、先端部1fが対峙するように実装されている。この例で、光導波路1は、サブマウント2に接着剤により接着される。光導波路1の短手方向のサイズは、40〜80μm程度である。
光導波路1は、コア1a、クラッド部1b及び光接続構造1hを備えて光を伝播する。光導波路1のコア1aはクラッド部1bに包囲(被覆)されている。光導波路1の先端には、光接続構造1hが設けられている。この光接続構造1hは、第1及び第2のミラー(カット面)1c、1d、透過部1e、1gから構成されている。第1及び第2のミラー1c、1dは、コア1aの先端部1fがV字型に切削されて形成されている。
この第1のミラー1cは第1の反射部の一例を構成し、光導波路1のコア1a内を伝播する光の向き(光進行方向)を受光素子3側に変更する。例えば、このミラー1cは、コア1a内を伝播する受信光の光軸に対して約45°の角度を有して形成され、かつ、光導波路1の下位に位置する受光素子3に当該受信光を全反射するように傾斜を有して形成されている。これにより、コア1a内を伝播してきた受信光がミラー1cにより、当該受信光の光軸の方向が約90°変向されて受光素子3に入射するようになる。なお、ここで使用する文言「変向」は、向きを変えるという意味で使用している。
また、第2のミラー1dは第2の反射部の一例を構成し、発光素子4から射出された光の向きを光導波路1のコア1a内を伝播する側に変向する。例えば、このミラー1dは、発光素子4から射出された発信光の光軸に対して約45°の角度を有して形成され、かつ、発光素子4の上位に位置する光導波路1内に当該発信光を全反射するように傾斜を有して形成されている。このミラー1dにより、発光素子4から射出した発信光の光軸が約90°変向されて光導波路1のコア1a内を伝播するようになる。
透過部1eは、ミラー1cにより反射された光を透過する。これにより、ミラー1cにより反射した光を受光素子3にスムーズに伝播できるようになる。また同様に、透過部1gは、発光素子4から射出された発信光を透過する。これにより、発光素子4が射出した発信光を光導波路1にスムーズに伝播するできるようになる。この透過部1eは、光導波路1の先端下角部に位置するクラッド部1b及びコア1aが、傾斜面2bと同等の角度(45°)に切削されて形成されている。同様に、透過部1gは、光導波路1の先端下角部に位置するクラッド部1b及びコア1aが、傾斜面2cと同等の角度(45°)に切削されて形成されている。この切削範囲は、ミラー1cが受光素子3に向けて反射した受信光が、光導波路1を垂直に通過する範囲であり、また、ミラー1dに向けて発光素子4が射出した発信光が、光導波路1を垂直に通過する範囲である。
これにより、発光素子4から射出した発信光は、透過部1gのカット面を透過して(クラッド部1bを介さないで)光導波路1のコア1a内へと入射する。このコア1aへ入射した発信光は、ミラー1dにより方向を曲げられて対向して配置された受信モジュールの方向へと伝播される。また、ミラー1cにより反射された受信光は、透過部1eのカット面を透過して受光素子3に入射する。
この例で、受光素子3と透過部1eの距離は非常に近いので、ミラー1cにより反射された受信光は、ほぼ全て透過部1eのカット面に対して垂直方向に入射される。同様に、発光素子4と透過部1gの距離も非常に近いので、発光素子4から射出された発信光は、ほぼ全て透過部1gのカット面に対して垂直方向に入射されてミラー1dに反射される。これにより、受光素子3への受信光及び発光素子4からの発信光が漏れることなく一芯双方向の光通信を実施することができる。なお、APC駆動のモニタPDを使用する場合、発光素子4直下に配置することによって透過部1gのカット面からの反射光を拾うことができる。
図2A及びBは、光モジュール100の動作例を示す説明図である。図2Aに示す光モジュール100は、上面から見た図である。光モジュール100のミラー1cは、光導波路1のコア1a内を伝播する受信光λ1の光軸の方向を約90°変向して受光素子3に入射している。また、ミラー1dは、発光素子4から射出された発信光λ2の光軸を約90°変向して光導波路1のコア1a内を伝播している。
図2Bに示す光モジュール100は、正面から見た図である。図2Bのミラー1cに反射されて受光素子3に入射される受信光λ1は、透過部1eのカット面を透過して伝播する。すなわち、受信光λ1は、クラッド部1bを介さないでコア1aから直接、受光素子3に入射する。同様に、発光素子4により射出されて発信光λ2は、透過部1gのカット面を透過して伝播する。すなわち、発信光λ2は、クラッド部1bを介さないで直接、発光素子4からコア1aに入射する。これにより、受光素子3への受信光λ1及び発光素子4からの発信光λ2が漏れることを防止できる。
このように、本発明に係る第1の実施形態としての光モジュール100によれば、光を一芯双方向に伝播する場合であって、光導波路1のコア1aの端部は、当該コア1a内を伝播する光の向きを受光素子3側に変向し、かつ、発光素子4から射出された光の向きを当該コア内を伝播する側に変向して当該光を接続する光接続構造1hを有するものである。
従って、一芯双方向に光を伝播する場合に、プリズムなどの新たな光学部品を追加することなく、光の進行方向を受光素子3及び発光素子4に対して変向できるようになる。これにより、小型化した一芯双方向の光モジュール100を提供できるようになる。また、V字溝部2aに配置された受光素子3及び発光素子4に向けて光の進行方向を変向しているので、送受信光のクロストークを防ぐことができるようになる。
また、光導波路1を直接加工する構成なので部品点数の増加を抑えることができ、プリズム使用時のような大きな実装スペースを必要とせずに一芯双方向の光通信を実施することができる。部品点数の抑制は、装置の信頼性を向上することができる。
続いて、光モジュール100の製造方法を説明する。図3A〜Fは、光モジュール100の光導波路1の形成例を示す工程図である。先ず、火炎直接堆積(Flame Hydrolysis Deposition;FHD)法により、図3Aに示す転写用基板10aに、SiO2ガラス微粒子を堆積し、その上にSiO2-GeO2ガラス微粒子を堆積して加熱し、ガラス膜を溶融透明化して下部クラッド層10b及びコア層10eを形成する。なお、FHD時の温度は1300℃以上の高温で加熱する。
次に、フォトリソグラフィと反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)により、図3Bに示す導波路パターン10e’を形成する。その後、不図示のダイシングブレードにより、光導波路1の先端部1fを略V字型に切削して、第1及び第2の反射用カット面10c、10dを形成する。この第1の反射用カット面10cは、図2Aに示したコア1a内を伝播する受信光λ1の光軸に対して約45°の角度を有して形成され、かつ、光導波路1の下位に位置する受光素子3に当該受信光λ1を全反射するように傾斜を有して形成されている。また、第2の反射用カット面10dは、図2Aに示した発光素子4から射出された発信光λ2の光軸に対して約45°の角度を有して形成され、かつ、発光素子4の上位に位置するコア1a内に当該発信光λ2を全反射するように傾斜を有して形成されている。
次に、反射用カット面10c、10dに金属薄膜を蒸着(薄膜形成法)させて、図3Cに示すミラー1c、1dを形成する。次に、再びFHD法により上部クラッド部10を形成して、図3Dに示すコア1aを包囲(被覆)するクラッド部1bを形成する。
次に、不図示の他のダイシングブレードにより、光導波路1の一方の先端下角部に位置するクラッド部1b及びコア1aを、図1に示した傾斜面2bと同等の角度に切削して透過部1eを形成する。同様に、光導波路1の他方の先端下角部に位置するクラッド部1b及びコア1aを、図1に示した傾斜面2cと同等の角度に切削して透過部1gを形成する。最後に、図3Fに示すように転写用基板10aを光導波路1の本体から剥離して、ミラー1c、1d、透過部1e、1gから成る光接続構造1hを有した光導波路1を製造する。
続いて、サブマウント2の形成方法を説明する。図4A〜Cは、サブマウント2の形成例を示す工程図である。なお、説明の理解を容易にするために、セラミックスやシリコン等から成る母基板の一片を拡大して説明する。
図4Aに示すサブマウント2’は、母基板の一片を拡大したものである。このサブマウント2’の前部を、不図示のダイシングブレードなどによりV字溝型に切削して、図4Bに示すV字溝部2aを形成する。この例で、V字溝部2aは、水平面に対して約45°の傾斜を有した第1及び第2の傾斜面2b、2cを設けるように形成する。
この第1及び第2の傾斜面2b、2cを形成後、例えばフォトリソグラフィ及びRIE法により、第1及び第2の傾斜面2b、2cなどに導体層2d、2eを形成する。
次に、図4Cに示すように、導体層2dが形成された第1の傾斜面2bに受光素子3を接着剤により接着し、導体層2eが形成された第2の傾斜面2cに発光素子4を接着剤により接着する。なお、この接着剤には、光硬化性接着剤や熱硬化性接着剤などを用いる。
最後に、ダイシング法等により母基板を短冊状に分割して、図4Cに示す個々(一片)のサブマウント2を形成する。
続いて、サブマウント2に光導波路1を結合する例を説明する。図5A及びBは、光モジュール100の製造例を示す正面図である。図5Aに示すように、図4Cで形成したサブマウント2に、図3Fで形成した光導波路1を接着剤により接着して実装し、図5Bに示す光モジュール100を製造する。この例で、光導波路1のミラー1cがサブマウント2の受光素子3と対峙し、かつ、ミラー1dが発光素子4と対峙するように、当該光導波路1をサブマウント2に実装する。この例で、図2Aに示したコア1a内を伝播する受信光λ1をミラー1cにより反射した光が受光素子3に入射し、かつ、発光素子4により射出した発信光λ2が、ミラー1dにより反射されてコア1a内に入射するように光導波路1の位置を設定する。
このように、本発明に係る光モジュール100の製造方法によれば、一芯双方向に伝播する光モジュールを製造する場合に、光導波路1のコア1a内を伝播する光の向きを受光素子3側に変向すると共に、発光素子4から射出された光の向きをコア1a内を伝播する側に変向するための光接続構造1hをコア1aの端部に形成するものである。
従って、プリズムなどの新たな光学部品を追加することなく、光の進行方向を受光素子3及び発光素子4に対して変向できる光導波路1を形成できるようになる。これにより、小型化を可能とし、かつ、送受信光のクロストークを防止した一芯双方向の光モジュール100を提供できるようになる。
<第2の実施形態>
続いて、図6及び図7を参照して光モジュール200の構成を説明する。図6は、本発明に係る第2の実施形態としての光モジュール200の構成例を示す斜視図である。図7は、光モジュール200のサブマウント20の構成例を示す斜視図である。図6に示す光モジュール200は、光導波路1の替わりに光ファイバ30を用いて一芯双方向に伝播する光と、当該光ファイバ30外に配置した発光素子4及び受光素子3とを光学的に接続するものである。なお、第1の実施例で説明した光モジュール100と同じ機能を有する構成要素には、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この光モジュール200は、光ファイバ30、サブマウント20、受光素子3及び発光素子4を備える。図7に示すように、サブマウント20は、前方にV字溝部2aを有し、かつ、当該V字溝部2aに連接された載置用V字溝部20aを有する。この載置用V字溝部20aは、水平面に対して約45°の傾斜を有するように形成され、かつ、V字溝部2aの底部ラインL1と当該載置用V字溝部20aの底部ラインL2が一直線上になるように形成されている。この載置用V字溝部20aは、光ファイバ30を支持する。なお、サブマウント20の短手方向のサイズは120〜240μm程度であり、長手方向のサイズは160〜360μm程度である。
図6に示す光ファイバ30は光伝送部材の一例を構成し、このサブマウント20のV字溝部2aに設けられた受光素子3又は発光素子4に、先端部30fが対峙するように実装される。この例で、光ファイバ30は、サブマウント20の載置用V字溝部20aに接着剤により接着される。
光ファイバ30は、コア30a、クラッド部30b及び光接続構造10hを備えて光を伝播する。光ファイバ30の円柱形状のコア30aはクラッド部30bに包囲(被覆)されている。光ファイバ30の先端には、光接続構造10hが設けられている。この光接続構造10hは、第1及び第2のミラー30c、30d、透過部1e’、1g’から構成されている。
第1及び第2のミラー30c、30dは、コア30aの先端面がV字型に彫削されて形成されている。この例で、ミラー30c、30dは、不図示のダイシングブレードにより、光ファイバ30の先端部30fが略V字型に切削され、この切削されたV字型のカット面に、金属薄膜が蒸着(薄膜形成法)されて形成される。また、光ファイバ30の先端部30fは、例えばRIE方法により、クラッド部30bが切除されて透過部1e’、1g’が形成されている。
この第1のミラー30cは第1の反射部の一例を構成し、光ファイバ30のコア30a内を伝播する光の向きを受光素子3側に変向する。例えば、このミラー30cは、コア30a内を伝播する受信光の光軸に対して約45°の角度を有して形成され、かつ、光ファイバ30の下位に位置する受光素子3に当該受信光を全反射するように傾斜を有して形成されている。これにより、コア30a内を伝播してきた受信光がミラー30cにより、当該受信光の光軸の方向が約90°変向されて受光素子3に入射するようになる。
また、第2のミラー30dは第2の反射部の一例を構成し、発光素子4から射出された光の向きを光ファイバ30のコア30a内を伝播する側に変向する。例えば、このミラー30dは、発光素子4から射出された発信光の光軸に対して約45°の角度を有して形成され、かつ、発光素子4の上位に位置する光ファイバ30内に当該発信光を全反射するように傾斜を有して形成されている。このミラー30dにより、発光素子4から射出した発信光の光軸が約90°変向されて光ファイバ30のコア30a内を伝播するようになる。
透過部1e’は、ミラー30cにより反射された光を透過する。これにより、ミラー30cにより反射した光を受光素子3にスムーズに伝播できるようになる。また同様に、透過部1g’は、発光素子4から射出された発信光を透過する。これにより、発光素子4が射出した発信光を光ファイバ30にスムーズに伝播するできるようになる。
このように、本発明に係る第2の実施形態としての光モジュール200によれば、光を一芯双方向に伝播する場合であって、光ファイバ30のコア30aの端部は、当該コア30a内を伝播する光の向きを受光素子3側に変向し、かつ、発光素子4から射出された光の向きを当該コア内を伝播する側に変向して当該光を接続する光接続構造10hを有するものである。
従って、一芯双方向に光を伝播する場合に、プリズムなどの新たな光学部品を追加することなく、光の進行方向を受光素子3及び発光素子4に対して変向できるようになる。これにより、小型化した一芯双方向の光モジュール200を提供できるようになる。また、各光学素子に向けて光の進行方向を変向しているので、送受信光のクロストークを防ぐことができるようになる。
また、光ファイバ30を直接加工する構成なので部品点数の増加を抑えることができ、プリズム使用時のような大きな実装スペースを必要とせずに一芯双方向の光通信を実施することができる。部品点数の抑制は、装置の信頼性を向上することができる。
本発明は、例えば光導波路外に配置された発光素子及び受光素子に光学的に接続されて光を一芯双方向に伝播する光モジュール及びその製造方法に適用して好適である。
本発明に係る第1の実施形態としての光モジュール100の構成例を示す斜視図である。 A及びBは、光モジュール100の動作例を示す説明図である。 A〜Fは、光モジュール100の光導波路1の形成例を示す工程図である。 A〜Cは、サブマウント2の形成例を示す工程図である。 A及びBは、光モジュール100の製造例を示す正面図である。 本発明に係る第2の実施形態としての光モジュール200の構成例を示す斜視図である。 光モジュール200のサブマウント20の構成例を示す斜視図である。 従来例に係る光モジュール300の構成例を示す説明図である。
符号の説明
1・・・光導波路(光伝送部材)、1a,30a・・・コア、1b,30b・・・クラッド部、1c,30c・・・第1のミラー(第1の反射部)、1d,30d・・・第2のミラー(第2の反射部)、1e,1g・・透過部、1f,30f・・・先端部、1h・・・光接続構造、2,20・・・サブマウント(基台)、2a・・・V字溝部、2b・・・第1の傾斜面、2c・・・第2の傾斜面、3・・・受光素子(第1の光学素子)、4・・・発光素子(第2の光学素子)、100,200・・・光モジュール

Claims (5)

  1. 光伝送路外に配置された第1及び第2の光学素子に光学的に接続されて光を一芯双方向に伝播する光モジュールにおいて、
    第1及び第2の傾斜面が設けられたV字溝部を有し、当該V字溝部の第1及び第2の傾斜面に前記光学素子が実装された基台と、
    光を伝播するコアを有し、前記基台のV字溝部に実装された前記光学素子と当該コアの端部が対峙するように実装された光伝送部材とを備え、
    前記光伝送部材のコアの端部は、
    当該コア内を伝播する光の向きを前記第1の光学素子側に変向し、かつ、前記第2の光学素子から射出された光の向きを当該コア内を伝播する側に変向して当該光を接続する光接続構造を有することを特徴とする光モジュール。
  2. 前記光接続構造は、
    当該コア内を伝播する光を反射して、当該光の向きを前記第1の光学素子側に変向する第1の反射部と、
    前記第2の光学素子から射出された光を反射して、当該光の向きを当該コア内を伝播する側に変向する第2の反射部と、
    前記第1の反射部により反射された光、及び前記第2の光学素子から射出された光を透過する透過部と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記光伝送部材には、
    少なくとも、光導波部材及び光ファイバが含まれることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  4. 前記基台は、
    前記V字溝部に連接され、前記光ファイバを載置するための載置用V字溝部を有することを特徴とする請求項3に記載の光モジュール。
  5. 光伝送路外に配置された第1及び第2の光学素子に光学的に接続されて光を一芯双方向に伝播する光モジュールを製造する方法において、
    一方で、第1及び第2の傾斜面を設けてV字溝部を形成し、当該V字溝部の第1及び第2の傾斜面に前記光学素子を実装して基台を製造する第1工程と、
    他方で、コアを被覆部材で包囲した光伝送部材を形成する第2工程と、
    形成された光伝送部材のコア内を伝播する光の向きを前記第1の光学素子側に変向すると共に、前記第2の光学素子から射出された光の向きをコア内を伝播する側に変向するための光接続構造を当該コアの端部に形成する第3工程と、
    前記第3工程で光接続構造が形成された前記光伝送部材の端部が、前記第1工程で形成された前記基台のV字溝部に設けられた光学素子の各々と対峙するように、当該光伝送部材を前記基台に実装する第4工程と
    を有することを特徴とする光モジュールの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010281988A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Fujitsu Ltd 光モジュール及び光導波路構造体
JP2011128523A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Panasonic Electric Works Co Ltd 光モジュール

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